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沖縄特区報 第 97 号 沖縄特区報 第 97 号 2019(令和元)年 7 月10 日 2019(令和元)年 7 月10 日 ( 4 ) ( 1 ) 親鸞聖人御誕生 850 年 立教開宗800年 についての消息 来る 2023 年には、宗祖親鸞聖人のご誕生 850 年、また、その翌年には 立教開宗 800 年にあたる記念すべき年をお迎えするにあたり、2023 年に 慶讃法要をお勤めいたします。 親鸞聖人は承安 3 年・1173 年にご誕生となり、御年 9 歳で出家得度され、 比叡山で修行を重ねられましたが、29 歳の折、山を下りて法然聖人の御 弟子となられ、阿弥陀如来の本願念仏の世界に入られました。その後、専 修念仏停止によって越後にご流罪になられ、赦免の後は関東に赴かれて他 力念仏のみ教えを人々に伝えられるとともに、『教行信証』の執筆にとり かかられました。他力念仏のみ教えがまとめられた本書は、浄土真宗の根 本聖典という意味でご本典と呼ばれています。そして、そのご本典の記述 によって、その成立を親鸞聖人 52 歳の時、すなわち元仁元年・1224 年と みて、この年を立教開宗の年と定めています。 仏教は今から約 2500 年前、釈尊が縁起や諸行無常・諸法無我というこ の世界のありのままの真実をさとられたことに始まります。翻って私たち は、この執われのないおさとりの真実に気づくことができず、常に自分中 心の心で物事を見て、悩み、悲しみ、あるいは他 と争ったりしています。 釈尊は、このような私たちをそのままに救い、おさとりの真実へ導こうと 願われたのが阿弥陀如来であることを教えてくださいました。そして、親 鸞聖人は、この阿弥陀如来の願いが、南無阿弥陀仏のお念仏となってはた らき続けてくださっていることを明らかにされたのです。 ありのままの真実に基づく阿弥陀如来のお慈悲でありますから、いのち あるものすべてに平等にそそがれ、自己中心的な考え方しかできない煩悩 具足の私たちも決して見捨てられることはありません。その広大なお慈悲 を思うとき、親鸞聖人が「恥づべし傷むべし」とおっしゃったように、阿 弥陀如来のお心とあまりにもかけ離れた私たちの生活を深く慚愧せざるを えません。しかし、この慚愧の思いは、阿弥陀如来の悲しみを少しでも軽 くすることができればという方向に私たちを動かすでしょう。 それは、阿弥陀如来の願いを一人でも多くの人に伝え、他 の喜び悲し みを自らの喜び悲しみとするような如来のお心にかなう生き方であり、ま た、世の安穏、仏法弘通を願われた親鸞聖人のお心に沿う生活です。み教 えに生かされ、いよいよお念仏を喜び、すべてのいのちあるものが、お互 いに心を通い合わせて生きていけるような社会の実現に向け、宗門総合振 興計画の取り組みを進めながら、来るべき親鸞聖人ご誕生 850 年ならびに 立教開宗 800 年の慶讃法要をともにお迎えいたしましょう。 平成 31 年 2019年 1月9日 龍谷門主  釋 専如 西29 10 15 24 29 11 16 21 5 7 !! 法 話 行事 案内 7 月後半の行事 キッズサンガ【久米島布教所】 7 月 21日(日)午前 10 時~ 法話会【久米島布教所】 7 月 21日(日)午後 7 時~ 常例法座【天久礼拝所】 7月28 日(日)午前 10 時~ 法話:西脇順照 師(別院職員) お経の練習会【沖縄別院】 7 月 29 日(月)午後7時~ 8 月の行事 盂蘭盆会【別院・久米島】 8 月 11日(日)午前 10 時~ 旧盆(納骨堂)法要 8月13 日(火)~ 15 日(木) 別院:各日 10 時~、天久・久米島:各日正午~ ※沖縄の旧盆は旧暦を基準とするため、毎年変動します みどり丸遭難犠牲者追悼法要【久米島町銭田森林公園】 8 月17 日(土)午前 9 時~ キッズサンガ【久米島布教所】 8 月18 日(日)午前 10 時~ 法話会【久米島布教所】 8 月18 日(日)午後 7 時~ 常例法座【天久礼拝所】 8月25日(日)午前10時~ 法話:比嘉健 師(別院職員) 9 月前半の行事 常例法座【沖縄別院】 9月8日(日)午前10時~ 法話:湯次行範 師(別院職員) キッズサンガ【久米島布教所】 9 月15 日(日)午前 10 時~ 法話会【久米島布教所】 9 月15 日(日)午後 7 時~ 発 行 浄土真宗本願寺派 沖縄県宗務事務所 発行人 佐々木 〒 900 0005 沖縄県那覇市天久 2 18 2 電 話( 0 9 8 ) 8 6 0 7009 ファックス(098)860 7469 mail [email protected]

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Page 1: 行事 案内 - hongwanji.okinawa · しかし、この慚愧の思いは、阿弥陀如来の悲しみを少しでも軽 くすることができればという方向に私たちを動かすでしょう。

沖 縄 特 区 報 第 97号沖 縄 特 区 報 第 97号 2019(令和元)年7月10日2019(令和元)年7月10日 ( 4 )( 1 )

親鸞聖人御誕生850年立 教 開 宗 8 0 0 年

についての消息

 来る 2023 年には、宗祖親鸞聖人のご誕生 850 年、また、その翌年には立教開宗 800 年にあたる記念すべき年をお迎えするにあたり、2023 年に慶讃法要をお勤めいたします。 親鸞聖人は承安 3 年・1173 年にご誕生となり、御年 9 歳で出家得度され、比叡山で修行を重ねられましたが、29 歳の折、山を下りて法然聖人の御弟子となられ、阿弥陀如来の本願念仏の世界に入られました。その後、専修念仏停止によって越後にご流罪になられ、赦免の後は関東に赴かれて他力念仏のみ教えを人々に伝えられるとともに、『教行信証』の執筆にとりかかられました。他力念仏のみ教えがまとめられた本書は、浄土真宗の根本聖典という意味でご本典と呼ばれています。そして、そのご本典の記述によって、その成立を親鸞聖人 52 歳の時、すなわち元仁元年・1224 年とみて、この年を立教開宗の年と定めています。 仏教は今から約 2500 年前、釈尊が縁起や諸行無常・諸法無我というこの世界のありのままの真実をさとられたことに始まります。翻って私たちは、この執われのないおさとりの真実に気づくことができず、常に自分中心の心で物事を見て、悩み、悲しみ、あるいは他

ひ人と

と争ったりしています。釈尊は、このような私たちをそのままに救い、おさとりの真実へ導こうと願われたのが阿弥陀如来であることを教えてくださいました。そして、親鸞聖人は、この阿弥陀如来の願いが、南無阿弥陀仏のお念仏となってはたらき続けてくださっていることを明らかにされたのです。 ありのままの真実に基づく阿弥陀如来のお慈悲でありますから、いのちあるものすべてに平等にそそがれ、自己中心的な考え方しかできない煩悩具足の私たちも決して見捨てられることはありません。その広大なお慈悲を思うとき、親鸞聖人が「恥づべし傷むべし」とおっしゃったように、阿弥陀如来のお心とあまりにもかけ離れた私たちの生活を深く慚愧せざるをえません。しかし、この慚愧の思いは、阿弥陀如来の悲しみを少しでも軽くすることができればという方向に私たちを動かすでしょう。 それは、阿弥陀如来の願いを一人でも多くの人に伝え、他

人と

の喜び悲しみを自らの喜び悲しみとするような如来のお心にかなう生き方であり、また、世の安穏、仏法弘通を願われた親鸞聖人のお心に沿う生活です。み教えに生かされ、いよいよお念仏を喜び、すべてのいのちあるものが、お互いに心を通い合わせて生きていけるような社会の実現に向け、宗門総合振興計画の取り組みを進めながら、来るべき親鸞聖人ご誕生 850 年ならびに立教開宗 800 年の慶讃法要をともにお迎えいたしましょう。

平成 31 年2 0 1 9 年 1 月 9 日

龍谷門主  釋 専如

 

ご門主さまは親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年について、左記のよ

うにご消息を発布されました。

 

あわせて法要の期日が決まりましたのでお知らせします。

 

これを機縁に西本願寺(京都)へどうぞお参りください。

    

法要日程(2023〈令和5〉年)

第1期 

3月29日(水)

~4月3日(月)  第2期 

4月10日(月)~4月15日(土)

第3期 

4月24日(月)~4月29日(土)  第4期 

5月6日(土)~5月11日(木)

第5期 

5月16日(火)~5月21日(日)

5月7日(火)、東京教区埼玉組「彩青会」の皆

さんが沖縄別院に参拝されました。新しく建て替

えられた本堂や納骨堂を見学し、佐々木龍三輪番

から、沖縄での真宗の歴史や特区開教の歩みなど

日頃聞かない情報を耳にして、沖縄の現状に対す

る理解を深められました。

またのご参拝をお待ちしております。

ハイサイ!!

沖縄へようこそ

仏教では、どんな人にも逃れるこ

とができない今生の苦しみがあると

いわれています。代表的なものが「生

老病死」で、この世界に生まれること・

老いていくこと・病におかされるこ

と・必ずいのちをおえなければなら

ないこと、この四苦とされています。

どれだけ体が丈夫な方であっても

病の心配はあります。どれだけお金

持ちの人であっても老いていくもの

です。どれだけ若い人であってもい

つかは死をむかえます。そしてどん

な人であっても、この苦しみのあふ

れる世界に生まれてこなければなら

ないのです。

私たちは、苦しみから離れること

ができない世界に生きています。自

分の力ではどうにもできない苦しみ

の世界です。その私たちを「必ず救

うよ」とはたらいてくださるのが仏

さまです。

「あなたがたとえこの世でいのち尽

き果てようとも、わたしは必ず、亡

くなった後の世界(お浄土)へと導

いてゆきます」と、常に私たちを見

守ってくださる仏さまがいらっしゃ

います。この世の苦しみに悩み悲し

む手をとめて、仏さまへの感謝の思

いをこめて、手を合わさせていただ

きましょう。

法 話

この世の苦しみ

について

行事案内

特区内寺院・布教所の行事告知・レポート、お寺紹介文な

どを募集しています。問合せ・申込みは特区報「おきなわ」

担当まで。

7 月後半の行事キッズサンガ【久米島布教所】

7 月 21日(日)午前 10 時~法話会【久米島布教所】

7 月 21日(日)午後 7 時~常例法座【天久礼拝所】

7 月 28 日(日)午前 10 時~法話:西脇順照 師(別院職員)

お経の練習会【沖縄別院】7 月 29 日(月)午後7時~8 月の行事

盂蘭盆会【別院・久米島】8 月11日(日)午前 10 時~

旧盆(納骨堂)法要8月13 日(火)~15 日(木)別院:各日10 時~、天久・久米島:各日正午~※沖縄の旧盆は旧暦を基準とするため、毎年変動します

みどり丸遭難犠牲者追悼法要【久米島町銭田森林公園】8 月17 日(土)午前 9 時~

キッズサンガ【久米島布教所】8 月18 日(日)午前 10 時~

法話会【久米島布教所】8 月18 日(日)午後 7 時~

常例法座【天久礼拝所】8月25日(日)午前10時~ 法話:比嘉健 師(別院職員)9 月前半の行事

常例法座【沖縄別院】9 月 8 日(日)午前 10 時~ 法話:湯次行範 師(別院職員)

キッズサンガ【久米島布教所】9 月15 日(日)午前 10 時~

法話会【久米島布教所】9 月15 日(日)午後 7 時~

発 行 浄土真宗本願寺派

沖縄県宗務事務所

発行人 佐 々 木 龍 三

〒 900 ─ 0005沖縄県那覇市天久 2 ─ 18 ─ 2電 話 ( 0 9 8 ) 8 6 0 ─ 7 0 0 9ファックス ( 0 9 8 ) 8 6 0 ─ 7 4 6 9mail [email protected]

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沖 縄 特 区 報 第 97号沖 縄 特 区 報 第 97号 2019(令和元)年7月10日2019(令和元)年7月10日 ( 2 )( 3 )

5月18日(土)午後7時より沖縄

別院本堂にて「第1回実践運動推進

研修会」を開催しました。佐々木龍

三所長は「人権問題は沖縄特区の重

点プロジェクトの一つです。ここ数

年で特区内寺院が増えました。改め

て特区全体で学びを深めましょう」

と挨拶しました。講師の藤井聡之師

(安芸教区沼田組教雲寺住職)は「過

去帳又はこれに類する帳簿の取扱に

が、我々も多くの門信徒の個人情報

を管理していることを自覚し、守っ

ていかなければならないのです」と

まとめられました。

翌19日(日)は、午前10時より沖

縄別院にて宗祖降誕会法要をお勤め

しました。宗祖

讃仰作法のお

勤めをし、その

後、佐々木龍三

輪番が「親鸞聖

人の誕生日のお

祝いをご縁とし

て、ともどもに

この浄土真宗のみ教えを大事にいた

だきましょう」と挨拶しました。前

日に続いて藤井師にご法話いただき、

「死とは、夜の世界を行くのではなく、

ついて」をテーマに、安芸

教区での過去帳開示問題に

ついて、ご自身の見解を交

えてご講義されました。

「ご門徒と話す中で他家のこ

とを話し、巡り巡ってご家族

の耳に入って、苦情となった

ことがあります。我々僧侶は

知らず知らずのうちに多様な情報を

発信していることを自覚しなければ

なりません。過去帳にはご門徒の

出身地や死因ほか様々な情報が記

されており、その開示が差別につ

ながることもあります。年々、個

人情報の取扱いは厳しくなります

沖縄別院

宗祖降誕会法要

迷いの世

界に帰る

というこ

とでもな

く、この

私が仏に

なるということです。私からではな

く、阿弥陀さまのほうからそのよう

にはたらきかけてくださり、ゆだね

てくれよとおっしゃる。これを他力

といいます。親鸞聖人はご一生をか

けて、そう私に教えてくださいまし

た」とお話しいただきました。法要

終了後、参拝の

皆さんは藤井師

と一緒にお斎に

つき、親鸞聖人

のご遺徳に思い

を馳せながら、

楽しい話に花を

咲かせておられ

ました。

4月7日(日)

午前10時から沖縄

別院本堂で「はな

まつり(灌仏会)」

をお勤めしました。

4月8日は、

仏教を説かれ

たお釈迦さま

のお誕生日で

す。佐々木龍

三輪番は、「仏

教は、変わることのない真

実の教えです。今日は、お

釈迦さまのお誕生をお祝い

しましょう」とお話しまし

沖縄別院・久米島布教所

はなまつりおしゃかさまのご誕生を祝う

沖縄別院。美しく彩られた花御堂にお参りする

沖縄別院のはなまつり

仏奉仕団』へ参加していることから、

参加にかかる積立も行っている。今

後、特区内での活動については検討

していきたい。特区内寺院・布教所

からの提案もお願いしたい」と答弁。

全会一致で財務承認議案が承認され

ました。以下は承認された議案です。

【財務承認議案】

第1号 

2018(平成30)年度

一般

会計

沖縄県宗務事務所費歳計決算……

原案承認

第2号 

2018(平成30)年度

特別

会計

沖縄県宗務事務所伝道車維持積立

金歳計決算……原案承認

第3号 

2018(平成30)年度

特別

会計

沖縄県宗務事務所振興金庫積立金

歳計決算……原案承認

第4号 

2018(平成30)年度

特別

会計

沖縄県宗務事務所退職積立金歳計

決算……原案承認

第5号 

2018(平成30)年度

特別

会計

子ども・若者ご縁づくり推進費歳

計決算……原案承認

引き続き、事務局よりその他の連

絡事項、また笠置信行参与より「第

314回定期宗会」について報告を

し、閉会となりました。

第1回

実践運動推進研修会

研修会の様子。講義される藤井師(右上)

皆そろって、お斎につく

第1回

沖縄県宗務推進会議

6月20日(木)19時より沖縄別院

本堂において2019年度第1回沖

縄県宗務推進会議を開催しました。

佐々木龍三所長、芝田祐蔵会長の

挨拶につづき、財務承認議案第1号

から第5号について事務局より説明

しました。

質疑では、伊波善弘委員より特別

会計の子ども・若者ご縁づくり推進

費歳計決算に

ついて「予算額

相応の子ども

を対象とした

活動ができて

いないのでは

ないか」と意見

があり、所長よ

り「隔年で本願

寺にて開催さ

れる『児童念

降誕会にてご法話される藤井師

た。この日のために用意した花御

堂のまわりには、ご門徒の方々に

お花を活けていただきました。美

しく花が飾られ、いつにもまして

華やかな法要になりました。参拝

の皆さんは、花御堂に甘茶をかけ

てお祝いされていました。

久米島布教所では4月21日(日)

に「はなまつり」を開き、午前10

時に日曜学校の子どもたちとお勤

め、花御堂のお釈迦さまに甘茶をか

け、お焼香しました。その後、子ど

もたちは生け花を

楽しみ、思い思い

に好きな花を選ん

で生けていました。

午後7時には大人

の参拝者も集まり、

佐々木龍三輪番と

お勤め、そして懇

親会で交流を深め

ました。

久米島布教所のはなまつり