情報理工学科・情報通信学科 2017 年度研究室配属説明会資料 · h. 2018年1月...

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1 情報理工学科・情報通信学科 2017 年度研究室配属説明会資料 研究室名 (場所) 石川 研究室 (55号館N6F 5AB/ 55号館S6F 10B) 内線 (73) 3814 e-mail [email protected] 研究室決定後の集合 なし 研究分野 コンピュータービジョン 研究テーマ ↑色付け前 色付け後↓ 私たちの研究室ではコンピュータービジョンを テーマに研究を進めています。コンピュータービ ジョンは、人間の視覚の再現や画像処理を行う研 究です。最近では、コンピュータの高性能化により あらゆる場面でコンピュータービジョンが応用さ れています。最近では人工知能・機械学習技術、特 にディープラーニングを使うことにも力を入れて 研究を行っています。 昨年度は、当研究室のディープラーニングを使 用して白黒画像に自動で色付けをするという研究 が、高い評価を受けメディアに紹介されました。 (は処理前・処理後の画像) 現在行っている研究例: CNN を利用した白黒画像の自動カラー化 (メディアで紹介されました) CNN を利用したラフ画像の自動線画化 (メディアで紹介されました) 球体カメラを使用した部屋の形状復元 高度なゲームを学習する AI CT スキャン画像を使用した臓器の判別 自動写真補正 高精度な 3 次元復元 (小惑星探査機「はやぶさ 2」プロジェクトに協力) その他にも多岐にわたって研究を行っています。研究に関する詳細は、研究室の Web ページに詳細を掲載しています。 http://hi.cs.waseda.ac.jp/ 人員構成 (20171月現在) 教授:1助教:1研究院助教:2 秘書:1 M21M14M04B42ゼミ (1週間ごと) 前期 進捗報告ゼミ(院以上)、勉強会、論文レビューゼミ 後期 進捗報告ゼミ(全員)、分野別勉強会、論文レビューゼミ 研究室の行事 4 新入生歓迎会 12 忘年会 8 合宿・研究テーマの決定 2 卒論発表会 10 研究室合同ワークショップ 3 追いコン オープンハウスの日程 327()28()29()30()終日 (27日は説明会後から) その他、連絡をしてもらえれば随時対応します。 [email protected]

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Page 1: 情報理工学科・情報通信学科 2017 年度研究室配属説明会資料 · h. 2018年1月 卒業論文修正、概要書、発表用パワーポイント作成 2017年2月7日(土)卒業論文発表会

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名

(場所)

石川 博 研究室 (55号館N棟6F 5AB室 / 55号館S棟6F 10B室)

内線 (73) 3814 e-mail [email protected]

研究室決定後の集合 なし

② 研究分野

コンピュータービジョン

③ 研究テーマ

↑色付け前 色付け後↓

私たちの研究室ではコンピュータービジョンを

テーマに研究を進めています。コンピュータービ

ジョンは、人間の視覚の再現や画像処理を行う研

究です。最近では、コンピュータの高性能化により

あらゆる場面でコンピュータービジョンが応用さ

れています。最近では人工知能・機械学習技術、特

にディープラーニングを使うことにも力を入れて

研究を行っています。

昨年度は、当研究室のディープラーニングを使

用して白黒画像に自動で色付けをするという研究

が、高い評価を受けメディアに紹介されました。(右

は処理前・処理後の画像)

現在行っている研究例:

CNN を利用した白黒画像の自動カラー化 (メディアで紹介されました)

CNN を利用したラフ画像の自動線画化 (メディアで紹介されました)

球体カメラを使用した部屋の形状復元 高度なゲームを学習する AI

CT スキャン画像を使用した臓器の判別 自動写真補正

高精度な 3 次元復元 (小惑星探査機「はやぶさ 2」プロジェクトに協力)

その他にも多岐にわたって研究を行っています。研究に関する詳細は、研究室の

Web ページに詳細を掲載しています。 http://hi.cs.waseda.ac.jp/

④ 人員構成 (2017年1月現在)

教授:1人 助教:1人 研究院助教:2 人 秘書:1 人

M2:1人 M1:4人 M0:4人 B4:2人

⑤ ゼミ (1週間ごと)

前期 進捗報告ゼミ(院以上)、勉強会、論文レビューゼミ

後期 進捗報告ゼミ(全員)、分野別勉強会、論文レビューゼミ

⑥ 研究室の行事

4 月 新入生歓迎会 12 月 忘年会

8 月 合宿・研究テーマの決定 2 月 卒論発表会

10 月 研究室合同ワークショップ 3 月 追いコン

⑦ オープンハウスの日程

3月27日(月)、28日(火)、29日(水)、30日(木): 終日 (27日は説明会後から)

その他、連絡をしてもらえれば随時対応します。 [email protected]

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⑧ その他

<研究指導・支援>

基本的には自主的に研究を進めていきます。定期的にゼミで研究方針や計画につ

いて、ディスカッションを行い、研究内容を決定します。決定後は、教授、助教と

情報共有を行いながら研究を進めていきます。前期は、研究を行う基礎力を養うた

めにプログラミングや数学的思考の勉強会を行い、既存研究に触れる論文レビュー

を行いながら研究テーマを探り、夏の合宿までに研究テーマを決定します。後期は、

教授、助教と複数回に及び進捗報告を行い、方向性を決定・修正しながら研究を進

めていきます。プログラミングや論文の書き方、分からない箇所などはいつでも助

教や先輩方からアドバイスをもらうことができます。

<求める人物像/研究で必要な能力>

以下のような人を特に研究室で歓迎します:

画像処理や人工知能・機械学習に興味がある

プログラミングが得意である、もしくは好きである

数学的なこと、アルゴリズムを考えることが好きである

英語に対するアレルギーが少ない

コンピュータービジョンは画像を用いる研究であるため、画像処理に興味がある

ことが望ましいです。また、コンピュータに視覚を持たせることは、目だけでなく

画像を判断する脳の役割をコンピュータに組み込むことであり、機械学習・人工知

能に興味がある人も歓迎しています。

もちろん、プログラミング能力・数学的知識・英語の読解力などは研究で必要な

能力であり、長けていることに越したことはないですが、これらが苦手であったと

しても教授・助教・先輩方がフォローして研究を手伝ってくれます。

<研究室の雰囲気>

教授・助教の方々は学生思いで研究内容や発表に使ったスライドについてアドバ

イスをしてくれます。気軽に相談でき、分からない箇所などを分かりやすく教えて

くれたり、スライドの作成なども手伝ったりしてくれる大変頼もしいサポートを受

けることができます。石川研究室は研究の時はみんなで真剣に、歓談の時はみんな

で盛り上がる研究室です。

<研究室の設備>

計算サーバ: メモリ 512GB/64 コア×1 台、 メモリ 512GB/48 コア×1 台

メモリ 1TB/32 コア×1 台

GPGPU 計算用マシン: GeForce GTX680×1 台、 GeForce GTX770×1 台

Tesla K80×4 ×2 台 他 Tesla P100 等導入予定

<研究環境>

全員に、座席・デスクトップPC・モニタ・ラップトップPC・タブレットを提供し

ています。研究では主に以下のようなものを使うことが多いです。

OS:Ubuntu、Windows、Mac 言語:C/C++、Python、Lua

好きな・得意なOSや言語があれば、上記のもの以外を使用しても問題ありません。

研究で必要な機器やソフトウェアは希望があれば適宜購入します。

<卒業生の主な就職先>

日立、三菱電機、富士通、ホンダ、マツダ、OKI、NTTデータ、オリンパス、ヤフー、キヤノン

<最後に>

将来博士課程に進学を希望する者は、事前に連絡すれば優先的に配属する場合があります。

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情報理工学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 入江 克 研究室 (62号館 0207-0209号室)

内線: 3154 e-mail: [email protected]

研究室決定後の集合場所/日時: 決定日当日 午後1時 場所:62-0207

② 研究分野 GPGPUを用いたデジタル・イメージング研究とその理工学分野への応用

*GPGPU(汎用103並列画像処理素子)

③ 研究テーマ

◎ 核融合プラズマ揺動・生物のランダムな挙動・確率過程と量子現象

◎ GPGPU と位相変調素子を用いた実時間フーリエ・イメージング

◎ 環境 映像・連続画像からの高速情報抽出と制御

◎ 核融合プラズマ、宇宙論、量子情報シミュレーション

◎ 量子情報の理論的研究 原子分光・分子分光

④ 2009年度日本薬学会欧文誌・最高論文賞を受賞した入江美代子博士と共同指導をしています。

大学院生のお手伝いをする必要はありません。

研究室内の人間関係に関する心配はありません。

他大学・大学院入試の準備も自由です。

⑤ 研究日程

A. 小保方さんが研究ノートを書いていなかったことで、早稲田の院生の指導法が世間で問題

になりました。日記のつもりで週2回研究報告をメールで行送付してください。

B. 毎週1回10分程度の卒論進行状況の発表をしてもらいたいと思います。

C. 春学期は毎週1回大学院授業(デジタル・イメージング)に参加し、その回答と修正が

報告の中心となります。マイペースでどんどん答えていってください。

D. 夏期休業期間 春の報告が完成していれば人生最後の長い休暇を謳歌してください。

E. 卒業研究テーマを確定し、研究を開始

F. 12月22日(金)卒業論文草稿提出

G. 冬期休業期間

H. 2018年1月 卒業論文修正、概要書、発表用パワーポイント作成

2017年2月7日(土)卒業論文発表会

⑥ 研究室の行事 参加を強制するような行事や飲み会はありません。安心してください。

⑦ オープンハウスの日程

特にオープンハウスは設定しません。学科規定の期間に関係なく、面談時間を設定できます。

また試験的に卒業研究を開始することも可能です。メールを送ってください。

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◎ 量子エンタングルメント:

「量子コンピュータ」の基本概念です。最高峰の情報セキュリティー・システムを簡単に突破す

る手法の原理になります。逆に解読不可能な暗号も作れます。諸君次第で数兆円規模の巨大なビ

ジネスチャンスが生まれる可能性があります。

(http://www.fmmc.or.jp/data/03/05/pdf/vol19.pdf 入江の解説記事)

◎フーリエ・コンピューティング :ホログラフィー:

中央の図は時間軸を第3のパラメータとし書き直した図です。右の図は帯域フィルターをかけま

した。この手法で白馬の移動効果は除去でき、微妙な運動成分を抽出できます。これを用いて小

菅和也君が緋目高のえら呼吸運動の解析を行いました。この発展系として位相変調素子を用いて

ホログラムを作成し、微小細胞の顕微鏡下での保持やリアルタイム処理が可能です。

図2.3次元情報処理 3次元高速フーリエフィルターの応用

◎フォトン・EM(電子顕微鏡)トモグラフィー:

電顕画像をもとに生殖細胞の内部構造を計算するテクニックです。

図3.電子顕微鏡を利用した電子線トモグラフィー

科学技術はめまぐるしく進歩しています。ほとんどの先端技術は5年たったら陳腐化してしまう

と言われます。諸君が社会的に最も貢献できる40代に使えるようになるであろう情報理工学の

シーズに、今から果敢に取り組むことをお勧めします。

◎どこを探しても誰もやっていないような面白い研究をしたいという諸君 大歓迎です!

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室説明会資料

① 研究室名(場所) 上田研究室(63 号館 05-02, 05-22 号室)

内線: 3803 e-mail: [email protected]

研究室決定後の集合場所/日時: 3月31日15時/63-05-22号室

② 研究分野

先端的プログラミング言語(設計論・理論基盤・処理系構築)と高信頼なソフトウェアの構築・

検証技術の開拓.コンピュータサイエンスの最もコアな領域に軸足を置き,並列処理や人工知能

などの関連分野の新技術を総動員して「21 世紀のコンピューティングパラダイム」を確立するこ

とを目指しています.

③ 研究テーマ

「難しい機能を実現する」「高性能で」「結果の正しさが保証された」ソフトウェアを明快に構

築する技術の研究を行っています.これには思考と記述の道具であるプログラミング言語が大切

な役割を果たすという考えのもと,「他の言語でできないことができる」高機能な言語の設計・

処理系構築技術と,それを支えるさまざまなアルゴリズムの開拓を推進しています.我々が対象

としているソフトウェア技術や言語は人工知能分野で培われてきた技術(制約処理,探索,自動

定理証明等)と大変深い関係にあり,人工知能とプログラミング言語の接点でチャレンジ度の高

い研究を推進しているということもできます.

多様なソフトウェア分野の中で上田研究室が特に意欲的に取り組んでいる領域は

1. 複数のコンピュータが分業・協調しつつ動作するソフトウェア(並列分散処理)

2. アルゴリズムが確立していない問題領域のためのソフトウェア(知識情報処理)

3. 連続変化と離散変化の両方をもつハイブリッドシステムを扱うソフトウェア

です.いずれも,従来の方法論では十分な

機能,性能,信頼性を実現するのが困難な

ことで共通しています.そこで研究室の最

大の世界的貢献分野であるプログラミング

言語分野の蓄積を土台に,以下のプロジェ

クトを柱に,理論と実際のシステムソフト

ウェア構築の双方に深くまたがる研究開発

を学生諸君と共同で推進しています.

統合プログラミング言語 LMNtal.これまで

の並行・分散コンピューティングのモデルと

言語を簡潔な形で統合した言語 LMNtal(elemental と読みます)と処理系(十数万行規模)

の開発を進めています.処理系の設計開発には皆さんの先輩諸君が驚くべき才覚とパワーを

発揮して,その成果は GitHub で公開されています.ソフトウェア検証から計算の可視化,

統合開発環境まで,皆の力を結集して多方面に研究が展開しつつあります.

高性能並列計算とその大規模検証への応用.上田研究室では並列処理を「当り前の技術」に

することに強いモチベーションを持っていますが,特に最近は強力な計算パワーをソフトウ

ェアやシステムの品質保証に使うための高性能検証 (high-performance verification) の研究を

推進しています.多くの並列コンピュータを保有していますが,最盛期には一人一台の並列

マシンがフル稼働状態になります.

制約プログラミングに基づく知識情報処理.人工知能の中の制約充足技術の新たな応用を開

拓しています.たとえば,プログラムの誤りを自動検出し修復する完全自動デバッガ Kima

がここから生まれました.世界でオンリーワンのシステムです.最近はコンピュータと実世

界とが統合されたサイバーフィジカルシステムを扱う言語 HydLa の開拓を推進しています.

一人の学生が始めたアニメーション記述の研究が発端ですが,それが物理学や制御工学,数

式処理から精度保証数値計算までが関わり合う学際プロジェクトへと広がってきました.

多くのプロジェクトが国の科学研究費等によって長年支えられてきており,成果は可能な限り公

開ソフトウェアの形で発信しています.

ソフトウェア検証と計算の品質保証

並列処理技術

先端的プロ グラミング 言語

研究プロジェクト(楕円)と横断テーマ(四角)

Page 6: 情報理工学科・情報通信学科 2017 年度研究室配属説明会資料 · h. 2018年1月 卒業論文修正、概要書、発表用パワーポイント作成 2017年2月7日(土)卒業論文発表会

④ 人員構成

2017 年度は教授 1 名,秘書 1 名,博士課程 1 名,修士課程 9 名でスタートする予定です.一部の

ゼミには共同研究先の大学および企業(NEC,日立等)の研究者も参加します.海外(スウェー

デン等)の大学との遠隔ゼミおよび相互訪問も定期的に行っています.

⑤ ゼミ

全体ゼミは週 2 回,午後に開催しています.このほかに,研究グループごとの班ゼミを各班週 1

回開催しています.4 年生はまず英語の原書または重要論文の輪読を行います.過去の輪読ゼミ

の題材は http://www.ueda.info.waseda.ac.jp/~ueda/kenkyuusitu-j.html を参照してください.

⑥ 研究室の行事

夏合宿では,原書講読,システムソフトウェアのソースコード読み会,ハッカソン(+レジャ

ーと親睦)などが企画されます.お題は毎年変わり,多様かつ研究的です.過去の題材は上記

URL を参照してください.

充実した調理器具を使った宴会も,宴会係の活躍によって月 1 回ペースで開催されています.

⑦ オープンハウスの日程(最新情報は研究室ウェブページに掲載します.)

3/27(月) 4PM~7PM,3/28(火)~3/30 (木) 2PM~6PM

上記以外の時間帯もできる限り訪問と相談を受けますからのぞいてみてください.

⑧ その他

ソフトウェア系の研究の具体

イメージをつかむには話を聞

いてみることが一番です.

上田研の分野は右図のような

CS コア科目と深く関連しており,

これらに興味のあった人(に対するトップ企業のニーズはとても高いです)はオープンハ

ウスにぜひ来てほしいと思います.現時点のプログラミングスキルよりは知的好奇心や向

上心の方が重要で,プログラミングについては,突出した人に学びながら全体のスキルを

上げてゆくのが研究室の寺子屋的役割だと考えています.

研究室のモットーは「物事の本質がわかり」「変化に強い」技術者を輩出することで,

a. コンピュータサイエンスの諸分野のクロスオーバー,

b. 乖離しがちな理論研究と実践研究との統合,

c. 10 年くらいでは古くならないコンセプトや基本原理の追求と確立

を特に重視しています.「本物」にふれて力をつけるべく,代表的原書,並列マシンの実機,

大規模ソースコードなどと格闘します.アイデアは論文にするだけでなく,実際にシステムを

構築・公開して人に使ってもらうこと,つまり「理論とものつくりの融合」を心がけています.

指導教員からのコメント:

優れたアイデアの芽は日常の議論や雑談の中から多く生まれます.そしてそれを結実させる

には「没頭する」ことが肝要です.地頭を鍛える最善の方法は研究室によく来てその環境を最

大限利用することで,そうした人は例外なく良い成果を残しています.

情報系の学生には,(i) コンピュータが大好きであることと,(ii) 数学や物理学などと比肩

しうる科学としてコンピュータに取り組むという決意を持つことを期待しています.

指導教員がコンピュータサイエンスや情報技術をどのようにとらえ,どのようなビジョンで

研究に取り組んでいるかを知ることが有益だと思います.ウェブページ掲載の読み物を読ん

でみて下さい.教員の学外活動も参考になるかもしれません.

若いうちから興味を狭めることなく,自分の分野の「周辺」にも関心を持つことを勧めます.

他人よりも広い視点でものを見る力が独創的な研究につながります.ソフトウェア系の研究

室でありながらロボットが作れるだけの多様な工作機器を揃えているのですが,これも知的

なバランスや広がりに有益と考えるからです.

さらに詳しい情報は http://www.ueda.info.waseda.ac.jp/faq/ の FAQ を参照してください.

アルゴリズムとデータ構造 情報数学

コンピュータアーキテクチャ プログラミング言語

言語処理系

計算知能論

オペレーティングシステム

プログラミング

関連授業科目

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所)

内田 真人 研究室(55N 号館 05-01 号室)(※2017年 4月から)

内線:3176(※2017年 4月から),E-mail: [email protected]

研究室決定後の集合場所/日時:

詳細については [http://www.uchida-lab.jp] で連絡します.

② 研究分野

情報ネットワーク,確率的情報処理

③ 研究テーマ(※詳細については[http://www.uchida-lab.jp]を参照して下さい.)

当研究室では,ネットワーク技術やデータ分析技術,あるいはそれらの境界領域に関

する研究に取り組みます.特に,様々な情報ネットワークシステムの性能評価に関する

諸問題について,機械学習,情報理論,統計数理に基づいたアプローチによる研究に取り

組みます.ただし,このアプローチの主眼は,出来合いのデータ分析技術をユーザとして

「使う」ということにはありません.そうではなく,個別の問題に特有な前提条件や事前

知識を考慮したデータ分析技術を新たに「作る」ということが重要なポイントです.その

ため,当研究室で取り組む研究テーマは,「ネットワーク技術」としても「データ分析技

術」としても位置付けることができ,その解釈は唯一ではありません.

当研究室に配属された学生には,既存の枠組に囚われない自由で新奇な発想に基づい

た研究を行ってもらいたいと考えています.そのためには,研究対象となる各種の情報

ネットワークシステムに対する深い洞察,さらには「ネットワーク技術」や「データ分析

技術」の基礎理論に対する深い理解が求められます.一方で,研究の入り口は「ネットワ

ーク技術」でも「データ分析技術」でも問題ありません.各人の興味や関心に合った入り

口に立ち,必要な知識を少しずつ着実に身に付けながら研究を愉しんでほしいと思いま

す.もちろん,意欲のある学生には,サポートを惜しみません.

○ネットワーク品質/性能の測定・推定に関する研究

広域に分散管理されたインターネットにおいては,その内部状態を直接的に把握する

ことは容易ではなく,場合によっては不可能です.当研究室では,必ずしも理想的ではな

い条件で測定されたトラヒックデータを用いてネットワークの内部状態を推定し,ネッ

トワーク品質/性能の監視,サイバーセキュリティ対策,通信障害の検知等に活用する

技術について,これに適したデータ分析技術を援用・開発しながら研究を進めます.

○確率的情報処理とその応用に関する研究

不確実性や不規則性を伴う現象から意味のある情報を取り出すためには,その現象の

特性や挙動を客観的かつ合理的に記述することのできる確率モデルが必要不可欠です.

当研究室では,様々な分野に現れる不確実/不規則な現象を確率モデルによって記述し,

それに基づいて推論,学習,適応を行うことで問題解決に結び付けていくための方法論

について研究します.具体的には,機械学習の基礎理論の構築と実用的なアルゴリズム

の開発,及び,機械学習技術の実問題への応用研究を進めていきます.

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④ 人員構成

教授1名+新しく配属される方々.

⑤ ゼミ

火曜日の午後に行う予定.

後藤研との合同ゼミ,内田研の独自ゼミのハイブリッド構成.

⑥ 研究室の行事

歓迎会や送別会, 研究室合宿等の行事を行う予定です.

⑦ オープンハウスの日程

詳細については [http://www.uchida-lab.jp] で連絡します.

⑧ その他

2017 年 4 月に新設される研究室ですので,まだ何もありません.何もないというこ

とによる心配もあるかもしれませんが,一方では,みなさんからの提案や要望が反映

されやすいという側面もあります.一緒に研究室を作っていきましょう.以下は簡単

な自己紹介です.詳細については[http://www.uchida-lab.jp]を参照して下さい.

<名前>内田 真人(うちだ まさと)

<略歴>札幌出身/北大院工学研究科修士課程修了(2001.3)/NTT 研究所(2001.4~

2005.7)/九州工大・ネットワークデザイン研究センター・助教授(2005.8~2007.3),

准教授(2007.4~2012.3)/千葉工大・工学部・准教授(2012.4~2015.3),教授(2015.4

~).総務省・IP ネットワーク設備委員会,電話網移行円滑化委員会,電気通信事故

検証会議等の委員や,JPNICの評議委員等を歴任.

当研究室の基本的かつ最終的な目標は,ネットワーク技術やデータ分析技術,あるい

はそれらの境界領域に関する高い水準の研究成果を創出し,その研究を通じて,時流

の変化にも柔軟に対応できる優秀な研究開発者を育成・輩出することです.この目標

を達成するために以下のような方針で研究室を運営したいと考えています.

外に開かれた研究室運営を行います.研究には外部との交流や外部からの刺激が不可

欠です.当研究室は,学内においては,特に,後藤研究室や森研究室との交流があり

ます.また,他大学や企業との共同研究も推進していきます.

<具体例>

*九州工業大学・ネットワークデザイン研究センター[http://www.ndrc.kyutech.ac.jp/]

*関西学院大学・巳波研究室[http://ist.ksc.kwansei.ac.jp/miwa/miwaLab/]

*オプト・データサイエンスラボ[https://datasciencelab.jp/]

学生が主体となった研究室活動を推奨します.例えば,データ分析に関する国内外の

コンテストに積極的に参加することは良い腕試しになるでしょう.また,学生が「先

生」となった勉強会を行うことも良いでしょう.いつも研究室のどこかのテーブルで

自然発生的に勉強会が行われているのが理想的な状態であると思います.活気のある

研究室にするためには,学生さんの主体的な参加が欠かせません.研究室の主宰者で

ある内田の最重要な役割は,このような空気を作り出すことであると考えています.

学生の個性や適性を尊重します.どのような研究テーマや研究スタイルが向いている

のかは,一人ひとり異なります.研究テーマを天下り的に与えることもできますが,

自分の研究スタイルにあった研究テーマを自力で開拓し,これだけは世界の誰よりも

深く理解しているといえるような研究に発展させるという経験が,その後の長いキャ

リアに大きく影響してくると確信しています.内田が関心を持って議論できる範囲の

内容であれば研究対象となりますので,学生からの提案による研究は大歓迎です.

Page 9: 情報理工学科・情報通信学科 2017 年度研究室配属説明会資料 · h. 2018年1月 卒業論文修正、概要書、発表用パワーポイント作成 2017年2月7日(土)卒業論文発表会

情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 笠原博徳研究室(55N号館505/507, 40号館グリーンコンピューティングセンター)

内線:75-2385, [email protected], http://www.kasahara.cs.waseda.ac.jp

研究室決定後の集合場所及び日時: 決定後すぐ集合。場所は研究室配属決定時に連絡。

② 研究分野:低消費電力マルチコア&メニーコア・プロセッサ, 並列化コンパイラ, スーパーコンピュータ, グリーン(太陽光電力駆動)コンピューティング,API,並列処理応用(IoT,マルチメディア,画像認識,医療画像処理

(カプセル内視鏡),自動車(自動走行・ADAS・エンジン制御等),Deep Learning,地震波伝搬解析,ビッグデータ等)

③研究テーマ 本研究室では、環境に優しい次世代IT機器の開発を目指して、高性能・低消費電力マルチコアプロセッサとそ

のソフトウェア(並列化コンパイラ、API等)の研究開発を産官学連携で行っています(下左図)。マルチコアはIoT,スマートフォン、ウェアラブルデバイスから、自動車、ロボット、医療機器、スパコン等ほとんど全ての情報機器に導

入されます。現在までに国家プロジェクト(経産省)にて世界初のコンパイラ制御低消費電力マルチコアプロセッサ

とコンパイラ・API(並列処理用の言語)の開発に成功し、半導体世界最高の国際会議であるISSCCでの発表、担当

学生の最優秀学生研究賞、総合科学技術会議での総理大臣、文部科学大臣、経済産業大臣等への紹介を行いま

した。2011年に経済産業省の支援で建設された「グリーンコンピューティングシステム研究開発センター」(東西線

早稲田駅すぐ横)を産官学連携研究開発の拠点として、日立・三菱・ルネサス・NEC・NTTデータ・デンソー・オリン

パス・富士電機・オスカーテクノロジー等の国内主要企業のトップの研究者の皆さんと産官学連携研究を行ってい

ます。具体的には、太陽電池駆動メニーコア、医療画像処理(カプセル内視鏡)・スマホ・自動車制御(自動走行,高度安全制御等)・防災サーバ(電源喪失時でも太陽電力で避難誘導できるベクトルマルチコアスパコン)等への応

用の研究を行っています。このような研究が世界より評価され、笠原は世界のコンピュータ学会であるIEEE Computer Society 2018年会長に当選すると共に、IEEE Fellowの称号を2017年1月1日に受賞しました。 (1) マルチコア・メニーコアアーキテクチャ技術(ハード) 各種情報家電から自動車、スパコン等で使用される次世代マルチコア技術の研究開発を行います。特に、自動並

列化コンパイラと協調し、高性能、優れた価格性能比、低消費電力(グリーンIT)、短ハード・ソフト開発期間、高ソフ

トウェア生産性を実現する国際競争力の強いプロセッサの実用化を目指します。現在電力ワット当たりの性能を100倍以上向上させるアクセラレータ付きマルチコアプロセッサの設計を産官学連携で行っています。 (2)自動並列化コンパイラ技術(ソフト) 自動並列化コンパイラは、通常のプログラムを複数のプロセッサコア用に並列化するソフトで、今後の国際競争力

確保のために中心的な技術です。国家プロジェクトにより世界最高性能と、世界初の電力制御機能を持つコンパイ

ラ技術の開発に成功しました(下右図)。この世界唯一の自動電力削減技術によりマルチメディア処理・顔認識等

の電力を従来の1/3に削減可能になりました。この技術は自動車・医療分野・IoT分野等への実用化が間近です。

(3)マルチプロセッサ・スケジューリング・アルゴリズム(理論) マルチプロセッサスケジューリング・アルゴリズムは、コンパイラ,OS,アーキテクチャ開発の基礎理論で、計算のプ

ロセッサへの割当を決定する技術です。本問題は強NP困難と呼ばれる最適解を得るのが非常に困難な問題であ

り、本研究室では従来技術を2桁上回る大規模問題を解くことを可能にしています。

(4)マルチコア・メニーコア・プロセッサアプリケーション(応用) 病気や災害から命を守る、ウエアラブル,IoT,スマホ等マルチメディア処理の高速化・低消費電力化による利便性向

上・産業競争力強化、自動車制御(自動走行・高度安全制御)等安全安心・省エネ等を目指した研究を行っています。

例えばガン重粒子線治療計算で64コアで55倍、地震波伝搬解析で128コアで110倍の高速化に成功しています。

Page 10: 情報理工学科・情報通信学科 2017 年度研究室配属説明会資料 · h. 2018年1月 卒業論文修正、概要書、発表用パワーポイント作成 2017年2月7日(土)卒業論文発表会

IEEE Computer Socirty 会長

Dr. Dejan Milojicic (世界から多くの来客)

④ 人員構成: 教授:笠原博徳,助手:見神広紀・島岡護・大木吉健,博士課程4名,修士2年5名,修士1年5名,研究

員:日立・東芝・NEC・ルネサス・オリンパス・デンソー・OSCARテクノロジー等企業より40名以上,Dr.白子準&Dr.林明宏(Rice大),海外客員教授(2017年度は世界的に著名な米国教授が2名来学予定)

⑤ ゼミ: 全体ゼミ(週1回),グループゼミ(週1回程度),国内外研究者講演会随時

⑥ 研究室の行事: 卒論グループ分け,歓迎会,軽井沢ゼミ7月~8月,OB会12月(旧成田研,木村研と合同)等

⑦ オープンハウスの日程:場所:55N507A& GCS 5F, 時間:オープンハウス実施日10:00-17:00,GCS見学会予定

⑧ その他 <教員紹介:笠原博徳>1980年早大理工電気工学科卒,1985年同博士課程了(工博), 1983年早大理工助

手,1985年日本学術振興会第1回特別研究員,1985年カリフォルニア大学バークレーEECS客員研究員. 1986年早

大理工電気専任講師,1988年助教授,1989年-1990年イリノイ大学 Center for Supercomputing R & D客員研究員, 1997年早大理工教授,現在情報理工学科。 1987IFAC World Congress第1回Young Author Prize, 1997情処学会坂

井記念特別研究賞, 2004STARC共同研究賞,LSI オブザイヤー準グランプリ, 2010 IEEE Computer Society Golden Core Member, 2014文部科学大臣表彰,2015情処フェロー,2017 IEEE Fellow。査読付論文 215件, 招待講演135件, 新聞・メディア掲載544件,特許公開56件(既取得28件), 研究室学生受賞21件。

学会活動:IEEE:Computer Society 2018年会長・2009-14理事・Multicore特別技術委員長,情報処理学会:計算機ア

ーキテクチャ研究会主査, 論文誌&会誌編集委HG主査, JSPPプログラム委員長,ACM:1996ENIAC50周年記念

International Conference on Supercomputingプログラム副委員長等多くの国際会議委員歴任。

各種委員等:文科省:情報科学技術委員,次世代スパコン(京)評価委員,地球シミュレータ評価委員,HPCI推進委

員, 経産省/NEDOリアルタイム情報家電用マルチコア・プロジェクトリーダ, アドバンスト並列化コンパイラ・プロジェ

クトリーダ,経産省情報政策フォーラムアーキテクチャ/HPC WG主査, NEDOコンピュータ戦略WG委員長, 内閣府:

総合科学技術会議分野別推進戦略(情報通信)ソフトウェア・セキュリティWG,研究開発基盤WG委員等245件歴任。

研究設備:日立HPCサーバ(Power7ベース128コアSMP, BS2000 64コアSMPブレードサーバ), 富士通HPCサー

バ(SPARC 256コア世界最大SMP), IBM Power8サーバ,64コアHPCサーバP6-595& SGI 64コアALTIX450(63号

館3F), 40台以上のIBM P550最先端4~8プロセッサデスクサイドサーバ,16コアデスクサイドスパコンSGI Altix450 7台,AMD 48コアSMP, Intel 32コアSMP,ARMベース各種Android端末の他,スマホ用NVIDIA, QUALCOM, RENESAS等各種組込マルチコア等,研究室として世界最高レベルの計算機環境(下写真)を用意しています。

学外連携: IEEE Computer Society会長職に代表されるように、国際学会での発表のみならず、海外の大学及び

企業の超一流研究者と協力した種々の研究・教育、議論を通して、最先端技術の研究開発を世界的視野で行って

います。国内産業界への就職のみならず,海外での研究も可能です。(関係研究機関例:スタンフォード大, MIT, イ

リノイ大, パデュー大, カリフォルニア大, ライス大,デラウェア大,マドリッド工科大 フランスLETI, INRIA, IMEC, D-SPACE, MathWorks, IBM, HP, NVIDIA, Google, RAMBUS, Qualcomm, ARM, Intel等)

研究に関連した科目: コンピュータアーキテクチャA&B,言語処理系 先生からのコメント: 高性能・グリーン・生命をテーマに世界に役立つ最先端研究開発を一緒に行いましょう。

早稲田大学グリーンコンピューティングシステム研究開発センター

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室説明会資料

① 研究室名(場所) 木村研究室 (55N号館 510, 504号室、グリーンコンピューティングセンタ

ー5,7F) 内線: 73-3433 e-mail: [email protected] 研究室決定後の集合場所/ 日時:

② 研究分野 マルチコア及びメニーコアのアーキテクチャ、コンパイラ、実行環境、シミュレータ他開発環境、および

アプリケーション

③ 研究テーマ 本研究室では、マルチコア・メニーコアに関してアーキテクチャ・コンパイラ・アプリケーションの面から研究を行っていま

す。( http://www.apal.cs.waseda.ac.jp/ も参照してください) 1. マルチコア・メニーコアのアーキテクチャの研究

ソフトウェア(コンパイラ)とハードウェア(アーキテクチャ)の協調による

高性能かつ低消費電力のマルチコア プロセッサやメニーコアプロセッ

サのアーキテクチャ(コンピュータの構成方法)に関する研究を行って

います。 これまでの大きな成果として、NEDO/経済産業省プロジェクト

で日立・ルネサスとともに情報家電用マルチコアプロセッサ RP1(4 コ

ア)、RP2(8 コア、写真)、及び RP-X(8 コア+4 再構成可能アクセラレ

ータ+2SIMD アクセラレータ)を開発しました。さらに、各種認識処理や

Deep Learning 等の学習処理を高速化するアクセラレータのアーキテ

クチャやその制御方法に関する研究、並びに次世代の光素子を用い

た高速かつ低消費電力なチップ間・計算ノード間通信方式の研究も

行っています。また、商用で広く用いられているIntel や ARM プロセ

ッサを効率よくかつ低消費電力に動作させるための取り組みも行っ

ています。さらに新規な研究テーマとしてデータを暗号化したままで計

算可能な安心・安全コンピュータシステムのアーキテクチャとソフトウェアの研究を開始する予定です。 2. マルチコア・メニーコアシステムのシミュレーションに関する研究

新しい CPU を開発するためには、CPU をコンピュータ上に構築する「アーキテクチャシミュレータ」を使った実

験が必要となります。我々は、このマルチコア・メニーコアのアーキテクチャシミュレータの高速化に、これ

までアーキテクチャとコンパイラの両方を研究してきた経験を活かして取り組んできました。さらに、最近

では複数のシミュレータを連携し広域分散ネットワークシステムのシミュレーションを行うシステムについて

も研究を進めています。 3. マルチコア・メニーコアのコンパイラの研究

自動並列化コンパイラに対する要求は、もはやプログラムの並列化のみにとどまらず、メモリの最適化、CPU 間

のやりとり(通信や同期)の最適化、電力消費の最適化など多岐に渡ります。我々は、これらの「OSCAR コンパイ

ラによるマルチコア・メニーコア用の新しい最適化」に関する研究に取り組んでいます。最近ではさらに、強力な

最適化を行うコンパイラに不可避な長大なコンパイル時間を劇的に削減する手法に取り組んでいます。また、学

習・認識を高効率で処理可能な次世代アクセラレータのコンパイル手法にも取り組んでいます。 4. マルチコア・メニーコアのアプリケーションの研究

アーキテクチャとコンパイラだけではなく、我々はマルチコア・メニーコアのアプリケーションにも取り組んでいま

す。これまでに、スーパーコンピュータで行うような科学技術計算、DVD やディジタルテレビで用いられている

MPEG2、ワンセグ等で使われている H.264、複数人物の顔の認識処理、といった幅広いアプリケーションに対し

て、並列化を始めとする各種最適化研究を行ってきました。また、前述の学習・認識のアプリケーションの並列

化にも精力的に取り組んでいます。

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④ 人員構成 D1: 1人(兼助手) M2: 5人、 M1: 4人 ⑤ ゼミ 毎週火曜日3限(笠原研究室と合同) ほか研究グループごとのミーティングがあります

⑥ 研究室の行事 笠原・木村研合同追分ゼミ合宿(夏休み中)その他、学生でいろいろと自発的な行事があるもよう

⑦ オープンハウスの日程 55N507A室で各日10:00-17:00を予定(笠原研と合同) より詳しい説明会をグリーンセンター(東西線早稲田駅横)で開催する予定

⑧ その他 良いアプリケーションを作るためにはアーキテクチャやシステムソフトウェアの深い理解が重

要です。これまでの説明の通り、本研究室はマルチコア・メニーコアに関してソフトウェアとハー

ドウェアの両面から取り組んでいます。そのための研究設備として、多数の PC およびマルチプロ

セッササーバが利用可能です。また、組込環境の実験用にも産学連携プロジェクトで開発したマルチ

コア評価ボードや Android 評価ボード、FPGA 評価ボードなどの普段あまり目にしないような環境

も利用しています。さらに実験用のコンピュータ環境も、必要があればハードウェア的にもソフトウェア

的にもいろいろと改造して使っています。 笠原研究室とは合同で研究を行っており、相互の交流

が盛んです。研究は個人の力がもちろん大事ですが、

様々な意見を持った人々との議論もそれ以上に大事で

す。その意味では、この上ない環境と言えるでしょう。 研究室メンバーが備えておくべきプログラミングスキル

や基礎勉強は研究グループ単位で行います。普段はグループ内部の議論をもとに研究が進んでいき

ますが、壁にぶつかったときはグループや学生・教員の別なく自由に議論しその壁を崩していきま

す。さらに、産官学連携プロジェクトに参加してきたこともあり、国内外を問わず多くの学外の方々と交

流する機会があります。このようなプロジェクトに参加し、多くの研究者や技術者との議論を行うことは

得難い経験となるはずです。また、これまでに米国NCSU 准教授や日本とエジプトの合同大学である

E-JUST の博士課程学生の中期滞在の受け入れなども行なってきました。 もちろん、研究を進めて良い成果が得られたら国内外を問わず積極的に学会発表を行います。2016

年度の学会活動の成果として、情報処理学会論文誌論文採録、国際会議採録、その他国内学会で

の発表が挙げられます。 現在、マルチコア・メニーコアや並列処理は非常にホットな分野となっています。そのため、特にメー

カを中心としてソフトウェア・ハードウェアともに我々の技術に対する需要が高く、また日々の研究室生

活を通してコミュニケーション能力が高くなっているためか、各業種に対して就職実績も良好です。(こ

れまでの卒業生の主な就職先:日立、富士通、ソニー、パナソニック、デンソー、NTT ドコモ、KDDI、NTT データ、その他、少し変わったところでは商社や広告代理店なども)

研究内容自体がハードウェア・ソフトウェアの枠にとらわれないものとなっています。ヒト・モノかかわ

らず様々なものに興味を持ち,チャレンジを楽しむことができる皆さんの参加を待っています。

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室説明会資料

① 研究室名(場所) 後藤 滋樹 研究室 (63号館 5階 16号室および17号室†)

内線: (73) 3806 E-mail: [email protected], [email protected] 研究室決定後の集合場所/日時: 場所と日時はWEB(後述)に掲載 †後藤研の入口は63号館5階17A。 集合の際には持参するものがあります(WEB参照)。

② 研究分野 コンピュータ ネットワーク

③研究テーマ 詳細な内容は次のURLで紹介します。WEBページの内容は3月下旬に向けて今後改訂します。 http://www.goto.info.waseda.ac.jp/forB4/

重要な注意:2017年度には後藤研にM0枠 (大学院推薦入学) がありません。従来ならば後藤研のM0

を希望した諸君は、情報理工学科に4月に開設される内田研(ゼミを後藤研と連携して行う計画あり)、

さらにM0であれば学科の制約がありませんので情報通信学科の森研も検討してみてください。

後藤研の研究テーマを考える前提として次のように考えています。 1.インターネットは汎用技術ですから誰でも使えるものです。ただしインターネットを使う人と、作る

人では技術の上でも知識の上でも格段の差があります。 2.ネットワークが正常な状態ならば誰でも使えます。異常な状態の解決には専門家が必要です。

サイバー攻撃や障害の原因を突き止めるためには正常な状態を良く理解しておく必要があります。 3.インターネットは社会のすべての活動に影響を与えますが、未だに活用が遅れている分野があ

ります。積極的に新しいアプリケーションに取り組むことにより、ネットワークの発展が促進されます。 4.ネットワークを使うと遠隔地と容易に通信ができます。ただしネットワークの研究を進めるために

は必ず対地に友人が必要です。一人の人間だけで出来ることは限定されています。 実際に4年生の卒論のテーマを決める際には、できるだけ本人の興味に合致した分野のテーマとなる

ように、先生と先輩が相談に乗ります。4年生諸君の側では、研究室のゼミの時間などを通じて急速に

力をつけて、自分に適した研究テーマを設定できるように勉強することになります。 具体的な先輩諸氏の研究テーマの例を知りたい諸君は、後藤研のWEBを参照してください。オープ

ンハウスの際に先生や先輩に質問すれば情報が増えます。なお毎年、新規の研究テーマが出現する

のが常です。これまでの先輩研究テーマは、あくまでも参考ということを理解してください。 ④ 人員構成(予定含む) 教授 (1)、秘書 (1兼務)、D (2)、M2 (4)、M1 (5). 上の人数に新4年生が加わることになります。 ⑤ ゼミ 定例のゼミ(B4)は火曜日の午後に開催予定です。 2017年度には内田研と後藤研との合同ゼミおよび後藤研の独自ゼミのハイブリッド構成となります。 ゼミではネットワーク関連の書籍の輪講、論文の執筆法などを4年生全員が学びます。先輩の研究内

容の紹介、学外の講師の講演を聴く機会もあります。定例のゼミの他に院生の先輩から研究室のシス

テム環境の利用法などを教えてもらう時間が設けられる予定です。これらゼミ関連の具体的な時間割

の設定は研究室配属後に相談する予定です。

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⑥ 研究室の行事 過去の数年間の恒例では、夏休み後半の8月下旬~9月頃に研究室合宿を行っています。配属決定

の後には、新B4歓迎会が開催されるでしょう。3月の卒業祝賀会には例年OBが駆けつけてくれます。 ⑦ オープンハウスの日程 3月の該当する日の午後を予定しています。後藤研の現メンバ(諸君の先輩)の都合を勘案して時間帯

を調整中です。スケジュールが確定したら前述の後藤研のWEBに掲載します。 ⑧ その他 後藤研の学会活動: 最近は院生・学部生による電子情報通信学会大会での発表が続いています。国

際会議では国際会議COMPSAC, APANで大学院生が表彰されています。情報処理学会の主催す

るマルウェア・ワークショップで後藤研・森研の合同チームが2012年と2013年に連続して総合優勝、

2014年には総合準優勝、2016年に総合3位でした。学会論文では電子情報通信学会の和文論文誌、

英文論文誌、情報処理学会の論文誌に修士あるいは博士の院生が発表する例が連続しています。 後藤教授は情報処理学会のフェロー、電子情報通信学会では研究会の委員長をつとめた他、ソフト

ウェア科学会の元理事、人工知能学会の設立発起人、応用数理学会の設立発起人でした。米国の

ACM, IEEEのメンバである他、ISOC (Internet Society)の元理事 (trustee)でもあります。 研究設備: 後藤研には研究用のコンピュータ、ルータ、スイッチ、サーバ類があります。また63号館の

5階にある情報理工学科の共用室にも機材を設置しています。この他に学内では24号館(本部キャン

パス)に測定用の機材が置いてあります。国内では日本のネットワークの接続点として重要なKDDI大

手町ビルにネットワーク測定用の機材を設置しています。

関連科目: 情報通信ネットワークA(3年)は諸君の必修科目でした。情報理工学実験Cでコンピュータ

ネットワークⅠ, Ⅱを経験した諸君は、ネットワークの測定の第一歩を心得たことになります。ネットワー

クを流れるデータの量は膨大です。研究を進める上で諸君のプログラミングの腕が役に立つでしょう。 後藤教授の長所と短所: 以下は教授が自分で書いているので正確とは限りません。後藤研の先輩に

裏付けをとってください。長所: 学外を含めて知人が多い。ネットワークでは友人が必要という教訓を

実践しています。例:国際的にはAPAN (www.apan.net)のアジア全体の元議長で現在も役員

(Adviser)、日本のAPAN-JPの会長を兼ねる。米国の大学連合Internet2とのMoU (Memorandum of Understanding)の署名者なので早稲田大学は米国の大学ではないのに、米国の大学連合にも知

人が多い。国内では(一般社団法人)JPNICの理事長。SINETを運営している国立情報学研究所の

客員教授、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)の委員、総務省情報通信審議会の前委員、日本

学術会議の連携委員です。短所: このように多数の役目を引き受けているため、後藤教授が研究室

にいる時間が少ないのが現実です。後藤研の学生諸君は「どこかにいる」後藤先生とメールで連絡を

とる生活に慣れています。ある後藤研のメンバ曰く「研究室に配属されたら、メールに迅速に返事をし

なければならないので驚いた」。 研究室を選ぶ心構え: これは新4年生に与えられた人生における貴重なチャンスの一つであり、諸君

の権利です。この機会を十分に生かすようにしてください。 • 自分の独自性を生かすことを考える

積極的に考える (研究室を選ぶのに消去法ではもったいない、自分の人生を大切に) 。 • 「皆で同じことをやる」時代は終わった

情報通信革命で分業が徹底化する。逆にいうと友達が貴重な時代である 。 • どのような分野にも自明でない (non-trivial) 知識・知見がある

当該分野の問題点・課題は門外不出と心得えよ。つまり研究室に入らないと分からない 。

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 酒井 研究室(63 号館 05-04/24号室)

内線:73-3815 E-mail: [email protected]

研究室決定後の集合場所/日時:配属決定直後63-05-04に集合

② 研究分野

情報検索、情報アクセス、自然言語処理、インタラクション

③ 研究テーマ

ユーザの情報要求を満たすための研究全般 (“easy information access”)

【研究キーワード】

Anticipate: ユーザの情報要求を予測する

Integrate: 多種多様な情報をまとめ、適切な形で提示

Navigate: ユーザの情報要求を明確にしながら情報に導く、驚きを提供する

Evaluate: 信頼性の高い情報アクセス技術評価方法を設計する

【研究室ホームページ】 http://www.f.waseda.jp/tetsuya/ (英語)

http://sakailab.com (日本語)

http://www.f.waseda.jp/tetsuya/publications.html (論文リスト)

【産業界のパートナー】

Wider Planet (韓国)、Huawei Noah's Ark Lab (香港)、Naver (韓国)、Yahoo! JAPAN

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④ 人員構成 (4 月 1 日時点、新規配属学生除く) 韓国人ビジター2 名、修士課程 13 名

(日本 7、中国 5、インドネシア 1)、9 月生 M0 3名(中国 2、日本 1)

⑤ ゼミ

Bゼミ: 水曜 18:15- M ゼミ:火曜 18:15-

⑥ 研究室の行事

学会発表予定者限定オフサイトワークショップ、講演会、スポンサー付宴会

⑦ オープンハウスの日程

3/27 (説明会直後-18:00) 3/28-30 (15:00-18:00)

⑧ その他

今回配属されるみなさんは酒井研の第四期生となります。比較的新しい研究室なので、先輩達のレガ

シーに頼ることなく自分達で道を切り開いていく必要があります。

酒井研では卒論指導を通して研究者としての思考方法を身につけてもらいます。これは将来研究者

になるつもりのない人にも必ず役に立ちます。さらに、必須ではありませんが卒論の研究成果を学会

で発表することを推奨しています。これもまた、研究者以外のキャリアにも必ず役に立つ経験となるは

ずです。なお、研究者を目指す人に対しては、国際的に通用する人材になるよう指導します。

【酒井 哲也について】 幼少時をロンドンで過ごす。早稲田大学理工学部工業経営学科(現:経営シス

テム工学科)修士卒。論文ドクター。TOEIC満点。東芝の研究所で15年(うち1年半、英Cambridge大留

学)、ベンチャー企業で2年、北京のMicrosoft Research Asiaで4年の企業経験を経て2013年9月に

情報理工学科に着任。若い頃は作詞作曲ボーカル活動をしていた(芸名: Dr.T.Sakai)。主に英国の

ロックを聴く。お酒が好き。煙草の煙が苦手。 @tetsuyasakai

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 清水 佳奈 研究室( 63 号館 5-01,5-21 号室 )

内線: 73-3438 e-mail: [email protected]

研究室決定後の集合場所/日時: 63-5-01/研究室配属説明会の直後

② 研究分野

生命情報科学 (ゲノム等の生命情報を解析して,生命に関する新しい知見を発見する研究,あるいは,情報

解析に有効な手法を開発する研究.)

③ 研究テーマ

ヒトの全ゲノムが初めて解読された2000年当時は,一人分のゲノムを読むのに数億ドル必要でした.そ

れが,今ではたった1000ドルで読むことができます.ゲノム情報が大量に手に入るようになった今,従

来とは比べ物にならないほど大量のゲノム情報(ゲノム配列)を扱うための高度なデータ解析技術が求

められています.当研究室ではゲノム配列解析を中心とした研究を推進する予定です.以下にその概

要を紹介しますが,皆さんと一緒に取り組むテーマはここに述べる研究に限定しません.データマイニ

ングの手法を駆使して,生命の面白い知見が得られる研究を行っていきたいと思います.

(1) ゲノム解析技術の開発

現在では,一回の実験で得られるゲノムデータは数千億塩基対に上ることもしばしばです.こういった膨大

な情報の処理に適したアルゴリズムの設計と,質の良い実装を目指します.

(1-1) 超高速な解析基盤技術の開発

現在,BWT,De bruijn graphといったアルゴリズムがゲノム解析の基盤解析 (参照配列へのマッピング,バ

ラバラに読み取られたゲノムをつなぐDNAアセンブリなど) を下支えしています.これらをさらに効率化させ

るアルゴリズムの研究に取り組みます.

(1-2) ゲノムの(微細な)個性を見逃さない解析手法の開発

同一生物種のゲノムは概ね同じ配列の並びをしており,ごくわずかに違う部分が個体の差異を決めていま

す.数多くの個体のゲノムデータが入手可能になった今,その差を考慮した解析手法に注目が集まってい

ます.例えば,ごく最近,ゲノムを単なる文字列で記述せず,個体の差異を表現可能なグラフで記述しよう

という試みが成功しつつあります.グラフマイニングとテキストマイニングのハイブリッドな手法等により,ゲノ

ム本来の多様性を考慮した解析アルゴリズムの研究に取り組みます.

(1-3)その他 (スペースに限りがあるのでキーワードだけ.括弧内は必要となる技術.)

メタゲノム解析(高速クラスタリング),ゲノム配列圧縮,疾患因子の特定(回帰分析,統計検定),ゲノム構

造変異(がんゲノムなど)の解析(グラフマイニング),など.

(2) 秘匿ゲノム解析技術の開発

個人のゲノムを比較的容易に取得できるようになりました.(巷では,遺伝子解析サービスに流行の兆

しがあります.)ゲノムは個人の特定につながるIDの役割を果たすと同時に,個人の性質(疾患のリス

クなど)に関する情報を含んでいます.そのため,人のゲノムを扱う際にはプライバシへの配慮が必要

です.このテーマでは,ゲノム情報を暗号化したまま解析する技術の開発に取り組みます.暗号技術

と配列解析技術を効果的に融合させ,効率がよく,かつ高機能なゲノム解析技術の開発を目指しま

す.

(3) その他 生命情報の解析に役立つ研究(あるいはそこから派生する研究)ならたいてい何でもOK.

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④ 人員構成 ( 2017年1月現在 )

准教授 1名,M1 1名,M0 4名,B4 3名 ※ 2016年度新設の研究室です.

⑤ ゼミ (火曜 4, 5限の予定)

前期 : 週一回 研究発表 (修士),学術論文もしくは文献の紹介(学部),勉強会

後期 : 週一回 研究発表,勉強会

⑥ 研究室の行事

外部講師を招いてのセミナー,及びディスカッション: 第一線で活躍する研究者を招いて活発に議論します.

朝食会(毎週月曜1限): 朝食を取りながら科学に関する話題を議論します.(スペースの問題で2017年度からは

午後のお茶会に変更となる可能性があります)

飲み会 (随時),合宿 (配属人数により実施の是非を決定)

(国内/国際)学会での発表 (旅費をサポートします),外部の勉強会への参加

⑦ オープンハウスの日程

3月27日 研究室紹介の後~17:00頃, 28日,29日 10:00~17:00頃

⑧ その他

【ゲノム情報解析研究の魅力】

ゲノムシークエンサーの劇的な性能向上によって生物学の方法論が大きく変わろうとしています.例えばつい10

年前には,ガン細胞においてどんな遺伝子が発現して(使われて)いるか網羅的に調べるすべはありませんでし

たが,今では片っ端からゲノムを読んで,正常な細胞との差異を解析することができます.旧来の生物学は実験

データの取得が主体でしたが,大量データを扱う昨今では,計算機による解析の比重がどんどん高まっていま

す.今後,生物の教科書が書き換わるような発見が多数報告されるでしょうが,その主役は情報解析と期待され

ています.

【研究室で重視する事】

自立して研究を進められる力を養うこと,研究内容を適切にアピールする力を養うことを重視します.また,チャレ

ンジ精神を大切にします.やりたいことを見つけられたら,それを応援しますので,ぜひ積極的に活動をしてくだ

さい.狭い世界に留まってしまうことをお勧めしません.色々なことに興味を持ってほしいため,研究室内外のイ

ベントに参加することを推奨します.

【所属する学部4年生の活動状況 ( 2017年1月現在 )】

2名が国際開発者会議 BioHackathon(2016年6月12日〜18日開催@鶴岡)に参加し,生命情報の秘匿デー

タ解析ソフトウェアを開発.2名が国際ワークショップWABI 2016(2016年8月22日〜24日開催@デンマーク)に

参加してポスター発表を実施.2名が第5回生命医薬情報学連合大会(2016年9月29日〜10月1日開催@お台

場)に参加して口頭発表及びポスター発表を実施.研究奨励賞を受賞.その他にも,外部研究機関(産総研,理

研,東工大等)の研究ミーティングやセミナー,勉強会などに複数名が参加.

【研究機関との連携】

2016年秋に早稲田大学と産総研(国立研究開発法人 産業技術総合研究所)が共同でプロジェクト研究センター

「生体システムビッグデータ解析オープンイノベーションラボラトリ」を設立しましたが,教員の清水は設立メンバ

ーとしてプロジェクトに参画していますので,希望する方はプロジェクトに参加することが可能です.

【研究設備/環境】

個人用のPCを全員に支給しています(スペックの例: iMac Retina 5K, windowsマシン(Intel Core i7-6700K

[4GHz/4Cor] メモリ容量 64GB)).また,共用の計算機サーバーが2台ありますが,こちらはメンバーの研究状

況に応じて増設できます.研究室のミーティングルームには大きめのソファとYogibo(高性能ビーズクッション)が

あります.学生部屋でのデスクワークに飽きてしまったら,ここでひっくり返りながら論文を読むのも良いでしょう.

また,キッチンの横には全自動エスプレッソマシン(カプチーノも作れます)があります.研究室の壁の大部分に

はホワイトボード加工がしてありますので,仲間を見つけたらコーヒーを片手にいつでも議論してください.

【参考情報】 河合塾・みらいぶプラス掲載記事: https://www.milive-plus.net/gakumon161202/

学部web(close up): http://www.fse.sci.waseda.ac.jp/june-1-2016/

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 菅原 研究室 (55N号館502B,503B号室)

内線: 3413 e-mail: [email protected]

研究室決定後の集合場所/日時:

55号館N棟502B/3月31日13:00 (もしくは決定後直ちに)

② 研究分野

人工知能、特に自律エージェント・マルチエージェントと言われる分野を中心に研究を進めています。エージェントとは、独立して動作するソフトウェア(プログラム)であり、たとえば、

・ 複数の知的で主体的に動作するエージェント間の協調アルゴリズム

・ 協調行動を自律的に習得する機械学習アルゴリズム

・ マルチエージェントシミュレーション(複数ロボットの協調シミュレーション、ゲーム理論をベースとした社会ルールの学習シミュレーション、社会シミュレーションなど)

・ Swarm Intelligence(群知能)など

③ 研究テーマ

人工知能(AI)分野に関連する範囲で、基本的に自由にテーマを決めていきます。大

枠では、自律エージェント (協調、交渉、提携・チーム編成問題、機械学習、プラン

ニング、エージェントシミュレーションなどの人工知能関連) とそれらの応用の構成

で進めます。

今後のソフトウェアに付加価値を付けるには、利用者の興味や特徴・履歴などか

ら適切な応答を学習・適応するような知的で高度なプログラムが求められます。さら

にインターネットの環境では、異なった設計方針で別々に作成されたソフトウェア(エ

ージェント)が共通の場で(相互に干渉しながら)与えられたタスクの処理をしてい

ます。このような状況で環境や相手に適応しながら行動し、システム全体として最適

かつ効率的となる仕組み・アルゴリズムが必要です。研究室では、このような学習、

適応、協調や競争に関する基礎的な知識と高度なプログラミングを習得できます。

またこれらの応用として各種シミュレーション、Webアプリケーションへの応用に

ついても希望に応じてテーマを設定します。

最近の卒論のテーマでは、

・ 強化学習を用いたロボットの自律的分業化の研究

・ カメラを用いた知的エレベータ制御に関する研究

・ 希望順位付き資源割り当てとタスク実行チームの動的編成手法の提案

・ 直接互恵性が働くソーシャルメディアにおける協調の進化

・ 新卒採用における就職活動のマルチエージェントシミュレーションを用いた考察

・ ジレンマ状況における協調行動の創発アルゴリズムについて

・ 複数店舗間の価格戦略と在庫管理戦略の相互影響の解析

・ 小説の例文からの作家推定について

・ 複数車線を考慮した交通渋滞軽減法について

などがあります。

(最近のものはhttp://www.isl.cs.waseda.ac.jp/lab/publications2.html を参照)。

④ 人員構成人員構成 (2016年12月末現在)

B4:7名、M1:6名、M2:5名 D:3名 [うち留学生3名、助手1名]

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⑤ ゼミ

学部生は、前期は週1回(1-2コマ程度、水曜)の英語の本の輪講 (と場合によってはプロ

グラム演習) を予定。その後大学院生のゼミに参加 (卒論テーマ選定のため)。例年、7月初

旬ごろに卒論のテーマや方向性を決めます。

後期は(2-3コマ程度,月曜予定)で卒論に関連する論文の紹介や卒論の進捗を発表す

る (発表は一週おき(以上))。

⑥ 研究室の行事

昨年の例: 8月初 夏合宿 (卒論のテーマ発表・進捗発表)

11月中旬 卒論の中間発表練習

その他(宴会、研究室のオープンハウス、展示など)

⑦ オープンハウスの日程

以下の時間帯に随時お越しください (変更がある場合は研究室説明会で連絡します)。

場所: 55号館N棟502B号室

日時: 3月27日 15:00(説明会終了後) – 17:00

3月28, 29, 30日 10:00 – 17:00 (17:00までに来れば対応します)

⑧ その他

・ 学会活動・発表

国内では、人工知能学会、情報処理学会、電子情報通信学会、日本ソフトウェア科学

会、海外ではAAAI (米国人工知能学会), ACM, IEEEなど。

これまで卒論生は、卒論あるいはそれを充実させた内容で論文誌、国際会議、シンポ

ジウム、研究会などで、筆頭著者(発表者)として積極的に学会発表をしています。希望者

は、国内外で開催されるこれらの学会活動に参加するチャンスがあります。なお、学生によ

る学会発表はhttp://www.isl.cs.waseda.ac.jp/lab/publications.html を参照してください。

・研究設備

PCおよびサーバ約30台(Windows系, Linux系, Mac)で、学生用のPCなどは基本的に

は一人1台あります。

・関連専門・選択科目

特に問いません (必須ではないが、確率統計概論、計算知能を取得しているとなお良い。

またどこの研究室でも同じですが、プログラムは必須です)。

・コメント

たとえば、

上記項目「②研究分野」「③研究テーマ」に関連する内容に興味のある人

プログラムを書ける・書きたい人(言語は Java が多いです。一部 C#や python)

人工知能の技術を活用したシステム・応用、基礎的・理論的な研究をやりたい人(推

論・機械学習・プランニング、分散・協調アルゴリズム、マルチエージェントシミュレーシ

ョン、ソフトウェアの社会性、蟻・鳥・蛍などの習性行動に学ぶ群知能など)

など、どれかに当てはまる人は、是非、来てください。

研究室の HP は、http://www.isl.cs.waseda.ac.jp/lab/ です。

もし、春期休業中に相談もしくは見学をしたい場合は、[email protected]まで連

絡をください。

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情報理工学科・情報通信学科2017年度研究室説明会資料

① 研究室名(場所) 中島 研究室(63号館 05-05号室, 05-25室) e-mail: [email protected], Web: http://www.dcl.cs.waseda.ac.jp/ja/b4_intro

研究室決定後の集合場所/日時: 配属決定者は配属決定直後に中島宛

にメイルを送ること([email protected]).集合日時を返答します. ② 研究分野 ハピネステクノロジ(ゲーミフィケーション、デザイン研究、ソーシャルメディア,社会/文化との関係) 実世界の仮想化(拡張現実,仮想現実,センシング,機械学習,先端的インタラクションデバイス) 分散システム基盤ソフトウエア(分散ストレージ,マルチコアシステム,高信頼性) ③研究テーマ 中島研究室では,20-30 年後に実現可能な情報技術を利用した新しいライフスタイルを実

現するために,技術面だけではなく,人間や社会の側面についても研究をおこなっています.

(デモビデオhttp://www.youtube.com/profile?user=DCLChannel)

現状では主に以下の 3 つの課題に取り組んでいます.研究室内で広いテーマに取り組んで

いるため,アプリケーション技術から基盤システム技術に関する広い知識やスキルを身につ

けた上で,研究室のテーマに沿った特定の研究テーマを自由に選択し,各自のペースで進め

ることが可能です.

1) ハピネステクノロジ:従来の情報技術は生活の効率化を主な目標としてきたが,社会の生活満足度を向上するため

にも情報技術は利用可能です.説得工学,ゲーミフィケーション,ソーシャルメディアなど

の情報技術を社会科学,シェアリングエコノミー,デザイン研究と融合することで,生活を

豊かにするための方法論の確立を目指します.そのための,Web 技術を用いた実社会に貢献

出来る分散サービスとデザインフレームワークに関して研究します.

2) 実世界の仮想化技術:実世界にて起きていることを計算機が理解し,現状の状況に応じて人々の行動に影響を与え

るように情報技術を用いて実世界を改変する革新的なインタラクション技術の開発を目指

しています.機械学習を用いたセンシング,拡張現実感を実現するための画像処理技術,

ヘッドマウントディスプレイやタンジブルデバイス,ロボット技術等を用いた,先端的なイ

ンタラクション技術/システム技術に関して研究します.

3) 分散システム基盤ソフトウエア:情報サービスの実現のためには高信頼性を保証するクラウドコンピューティングを支援す

る基盤ソフトウエアが必要不可欠です.特に,マルチコアシステムを考慮したスケーラビリ

ティが高いセキュア分散ストレージシステムは特にクラウドコンピューティングの最も基

盤となるシステムである.最先端のハード技術を考慮することで、高いスケーラビリティと

信頼性,セキュリティを考慮した分散ストレージシステムに関して研究します.

④ 人員構成 博士課程 2名, 修士課程 13名, 学部 8名 ⑤ ゼミ 全体ミーティング 毎週2回

⑥ 研究室の行事 夏合宿,歓迎会,送別会,情報理工合同ワークショップ ⑦ オープンハウスの日程 3/27 説明会終了後-17:00, 3/28-30 11:00-16:00

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⑧ その他 中島研究室では,今までにないコンピュータの使い方を考えることにより,人々の生活を

豊かにするための情報技術の構築を目指しています.未来のコンピュータの使い方を考えて

みたいとか,画期的なコンピュータの使い方を考えてみたい学生には楽しく生活できる研究

室だと思います.卒論や修論では自分のアイデアをコードに落とし,研究結果の有効性を実

証することを重視します.

中島研の学生は過去に,Google アニタボルグ奨学金(3 名),マイクロソフトリサーチフ

ェロー(4 名),国際会議の最優秀論文賞(6 件)等,世界的な業績を挙げています.アメリカ,

イギリス,スエーデン,フィンランド,フランス,ベルギー,台湾,中国,オーストラリア,

ドイツ,スペイン,ギリシャ,オーストリア,デンマーク,ニュージーランド,イタリア,

カナダ,メキシコ,エジプト等の世界中の国で研究成果を発表しています.多くの修士課程

の学生も海外での論文発表を経験しています.

コンピュータに関する基礎知識だけではなく,インタラクションデザイン,心理学,経済

学,マーケティング,ゲーミフィケーション等の多様な学問を統合した新しいコンピュータ

サイエンスを切り開こうとしています.特に,仮想性をシミュレーションにより現実に埋め

込むことに興味があります.

時間に余裕がある時は,みんなでゲームをやったりご飯を作ったりして楽しんでいます

が,やる時にはしっかりと研究し,成果をきちんと論文として発表することを重視していま

す.

OB/OG は NTT 研究所,NTT ドコモ,NTT データ,NEC,東芝,トヨタ,日産,アクセンチュ

ア,野村総研,ヤフー,マイクロソフト,DeNA,楽天,ソニー,任天堂,セガ,ヤマハ,ス

クエア・エニックス,パナソニック,シャープ,大日本印刷,RedHat,ゴールドマンサック

ス,ベル研,農工大,芝浦工大等で活躍しています.

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1

情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 深澤研究室 (63号館5階518/519号室)

内線: 73-3162 e-mail: [email protected]

研究室決定後の集合場所:追って指示します

② 研究分野

ソフトウェア工学における各種の方法論・支援ツール

自律型アプリ、Webアプリ、携帯用アプリなど新しいタイプのソフトウェアの開発およびその支援

③ 研究テーマ

深澤研究室では主にソフトウェア工学の研究をしており、ソフトウェア開発に関する研究を行ってい

ます。そのソフトウェア工学の対象となる新しい形態のソフトウェアについての研究も深めています。

1) ソフトウェア工学

どのようにしたら適切なソフトウェアを簡単に作成できるか、ということに関する研究をしているグ

ループです。深澤研究室のメイングループで、さらに細かな研究班に分かれます。

モデル班 … プログラムを部品とし、部品を組み立てることでアプリケーションを作る

フレームワーク班 … アプリケーションのひな形を提供することで、開発支援を行う

パターン班 … ソフトウェア開発のノウハウをまとめ、開発支援を行う

GUI班 … 人とコンピュータのやりとりを視野に入れた、アプリケーション開発を考える

アクセシビリティ班 … どんな人でも使いやすいソフトウェアの開発を考える

2) エージェント指向ソフトウェア (通称 エージェント班)

人間のように、自律性、協調性、環境適応性を備えたソフトウェアに関する研究をしているグループ

です。特に最近ではユビキタスコンピューティング関連の研究を多く扱っており、サービス間の協調動

作に関する研究や、環境情報を取得し利用する無線センサーネットワークに関する研究を行っています。

④ 人員構成

教授(1名), 修士課程学生(8名),秘書(2名),研究指導員(10名)(企業・大学にて最先端の研究

に従事している方が、各班について指導しています)

⑤ ゼミ

全体ゼミ 週1回 + 配属班ごとの班ゼミ 週1回程度

全体ゼミ:修士以上の学生及び修士進学予定の学部生が参加し、各自の研究の進捗報告や最新技術の報

告、書籍の輪講を行います。鷲崎研究室の学生と合同で行っており、研究班や研究室を越えて多くの人に

自分の研究の意見を貰うことができる場になっています。

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班ゼミ:研究班ごとに毎週もしくは隔週程度で行うゼミです。1~2名が各研究班に配属され指導研究員

の先生に研究指導していただきます。時間帯は、関係者で都合が良いように決めることができます。

*B4, M0のうち希望者にはB4ゼミとしてプログラミング言語(Java)の勉強会を開催しています。

⑥ 研究室の行事

5月 新B4, M0歓迎会 9月 ゼミ合宿

12月 忘年会 3月 謝恩会

企画次第でこれ以外の行事を執り行うことも可能です。行事の多くは鷲崎研と合同で行っています。

⑦ オープンハウスの日程

鷲崎研究室と同じスケジュール

⑧ その他

研究活動

研究班単位で指導研究員の先生に指導をしていただくので、各個人に対して細やかな指導をしていただ

けます。

学会活動

学会発表は、自分の研究成果をまとめるペースメイクとなり、また、その成果に対するフィードバック

を得る重要な機会です。深澤研究室では、修士課程中に最低1回は外部発表を経験することを決まりとし

ています。もちろん積極的な学生は大歓迎です。例年、学部4年時に国内学会で発表する学生や、修士課

程中に国際会議で発表するような学生もいます。

多くの研究成果を挙げてきている研究室であり、その詳細については、下記Webページ参照

http://www.fuka.info.waseda.ac.jp/

研究設備

PC環境としてWindowsクライアントを20台以上準備しています。Windowsクライアントには

Microsoft OfficeやTeX、各種開発環境など、研究や論文作成に必要なソフトウェアがインストールされて

います。個人毎の設定をサーバに保存しているため、研究室のどのPCを利用しても自分の環境ですぐに使

うことができます。FreeBSD・Linuxなどの環境を独自に構築している班もあります。

関連専門選択科目

ソフトウェア工学 など

先生からのコメント

「自分のための研究である」という意識を強く持ち、積極的な行動をする学生を希望します。ただし、

コンピュータゲームの面白さ以上の面白さを持った研究室にしたいとも思っています。

「研究とは、バーを越える競技ではく、より高く飛ぶ競技である」をモットーにしたい!

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情報理工学科・情報通信学科 2017 年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 山名 研究室 (51号館 11階 05・06号室)

内線:73-3810, e-mail: [email protected] HP: http://www.yama.info.waseda.ac.jp/

研究室決定後の集合場所/日時:4/5(水) or 6(木)午前中予定(詳細は決定次第連絡)

② 研究分野

③ 研究内容

山名研究室は「ビックデータ」の研究室です。

「世界 No.1 の技術をめざそう」をスローガンに、基礎研究・応用研究にかかわらず、世界の産業や人々の生

活に役立つ研究をおこなっています。現在は,以下の 3 つの班に分かれています。

データマイニング 高速データ収集・処理基盤技術や、テキストや WEB、画像から意味のある情報を引き出すことを目的とし

たデータマイニング技術、それを応用した情報推薦技術に関する研究です。

インテリジェント・ユーザインタフェース 人間とデータが直接触れるインタフェースに関する技術の研究です。既に普及しているスマートフォンやタ

ブレットから、今後普及が期待されるウェアラブルデバイスや VR 機器まで、様々なデバイスを用いた研究

を行っています。また、視線情報やデジタル手書きデータといったセンサ情報の解析技術や VR 技術を教

育分野へ応用する研究も行っています。

暗号(秘密計算) ビックデータが身近になればなるほど,そのデータから個人情報が流失する危険が高まります。プライバシ

ーを保護したまま情報検索・データマニング等をおこなう技術研究のため、データを暗号化したままで演算

を行う暗号系の高速化をおこなう国家プロジェクトを行っています。

*山名研の詳しい研究事例などは以下のページを見てください

http://www.yama.info.waseda.ac.jp/research/introduction

④ 人員構成(2017年4月~) 山名教授、 秘書:1、 D:4(留学生3)、 M2:7(留学生1)、 M1:5(留学生1)、B4:2 + 新規配属の皆さん

⑤ ゼミ : 以下の定期ゼミと、非定期ディスカッションがあります。 1. 全体ゼミ(毎週):自身の研究の関連分野のトップ学会の論文の紹介や研究の進捗を発表します。

2. ディスカッション:先生を含めた少人数グループや有志学生間で自身の研究内容について議論します。

山名研究室

・収集・検索 -Webクローラー -検索エンジン ・アルゴリズム・解析 -SNS・Web文書解析 -自然言語処理 -位置情報解析 -広告解析 -画像解析 ・情報推薦

・暗号化したままの検索・

-DNA配列検索

-頻出アイテムセットマイニング

-秘密計算回路の高速化

・センサを利用したインタフェース -視線情報,手書き文字情報 ・モバイル/ウェアラブルデバイス ・VRの利活用

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⑥ 研究室の行事

夏合宿・前期中間発表会(9 月)、研究室合同ワークショップ(9 月)、後期中間発表会(12 月)

その他、ボーリング大会、忘年会、OB 交流会などのイベントがあります。

また個人の研究成果にあわせて(国内・海外)学会で発表をします。

これまでの海外発表先:アメリカ、ハワイ、イギリス、中国、シンガポール、スウェーデン、スペイン、ギリシャ など

不定期に研究室内で料理(焼きそば、焼き肉、ホットケーキ等)をすることも!

ボーリング大会 自主ディスカッション 夏合宿 学会発表

⑦ オープンハウスの日程:3/27(月)15時 ~ 3/30(木)(期間内10時~18時) オープンハウス期間はいつでも歓迎します。(場所:51号館11階05、06号室)

オープンハウス期間外はメール([email protected])で連絡し、お越しください。 ⑧ その他

研究設備

多数の高性能計算機:72Core&1TBメモリ搭載サーバ×1,512GBメモリ搭載サー

バ×4,GPGPU(Tesla P100×4,Tesla M40×2,GeForce GTX1080×2など),

計200TB超のストレージ群,数十台のクラスタ など 国内最高レベル(10Gbps)のインターネット回線 1 人1 台の個人PC (例:Core i7 CPU、16GB Memory、24inch ディスプレイ 2 台)

と個人専用デスク 1 人1 台の iPad 支給

その他:各種参考書籍、ウェアラブル端末、Android端末、貸し出し用ノートPC、Kinect、HTC Vive、Leap

Motion、電子ペン、ペンタブレット等(研究に必要な物品は随時購入します)

過去5年以上に渡り収集し続けている4TBのTwitterデータ,オリジナルの高速Webクローラなども使用可能

★過去の共同研究先例:産業技術総合研究所、国立情報学研究所,富士通研究所,Yahoo! JAPANなど。

山名研究室に向いている人

・プログラミングが好き ・グローバルにチャレンジしたい

・高性能なサーバ・ネットワークを操作したい ・自ら考えて面白いことをしたい

・課題発見力・やり抜く力を伸ばしたい ・新しいものを生み出したい

・パズルを解くことが好き (暗号アルゴリズムの開発はパズルのようなものです)

山名先生からのコメント

研究室での1 年間(学部)~6 年間(博士)、

仲間(*)とのコミュニケーションを通じて人間力を磨こう

そのためのチャンスを提供するのが先生の役目です.

そして、多様性のある研究室にしたいと考えています.

(*) 研究室内はもちろん,外部発表を通じて他大学・企業,海外とも.

研究室配属では,ぜひ希望理由を先生まで事前に下さい(上記連絡先まで).

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情報理工学科・情報通信学科 2017年度研究室配属説明会資料

① 研究室名(場所) 鷲崎研究室(63号館05-03,05-23室,グリーンコンピューティング拠点40号館606室)

Twitter: @Hiro_Washi E-mail: [email protected]

Web: http://www.washi.cs.waseda.ac.jp

研究室決定後の集合場所/日時: 63号館5階05-23室 3月31日13:30(予定)

② 研究分野 システム&ソフトウェア エンジニアリング,高信頼ソフトウェアシステム

特徴1: ほぼ全て企業との共同研究•実製品のコードに触れる(例: コマツのショベルカー,富士通のスマホなど)

•実サービスやビジネスへの成果還元(例: Yahoo! のサービス向上に貢献)

特徴2: 最先端のソフトウェア研究• クラウドやIoTなど様々な基盤の扱い(例: クラウドセキュリティ・プライバシ研究)

•人工知能・機械学習技術の適用(例: 機械学習による設計パターン検出)

特徴3: 深澤研合同で規模のメリット•両研究室の広い研究テーマ群から選択可•卒業生を含む人的繋がりの広がりと厚み

特徴4: 就職の強さ•鷲崎研限定の求人あり.実践的テーマ.•共同研究先への就職あり.起業実績あり.

③ 研究テーマ 「データ+経験則 社会を変えたい」(日本経済新聞・朝刊・全国 2016年11月2日)

当研究室は,多くの企業・団体との連携を通じて実問題を把握し,世界的インパクトのある理論的基盤

とそれに裏打ちされた実用のソフトウェア開発・運用手法および慣習を構築し,実際の現場および社

会において高信頼なソフトウェアを効率よく開発・運用することに貢献します.

抽象化モジュール

自動化 再利用

測定可視化

形式化システム&ソフトウェア工学

要求分析

詳細設計

実装

基本設計

解析

単体テスト

統合テスト

受入れテスト

マネジメント 人材育成

保守・品質管理Yahoo!

品質測定と改善

戦略・要求と再利用

テスト環境と検証

プロセスと教育

KOMATSU

OGIS-RI

RECRUIT

HITACHI

FAU

NII

IISEC

TOSHIBA NECBenesse

FUJITSU

GoogleU. Tokyo

PolyMontl

Ehime U.UPM

Shift

日本経済新聞 2016年11月2日

・ 品質測定と改善

モデル・ソースコードなどの成果物や欠陥・工数などの開発プロセスを測定し,データ分析を通じて品

質や法則を明らかとし,品質管理や改善へ役立てます.例えば富士通との共同研究で,組織変更が多

いほど欠陥を増すことを世界で初めて突き止めました.オージス総研とはコード品質診断ツールを実

現,コマツをはじめ各社で活用されています.さらに品質基準導出に機械学習を応用しています.

・ 組織目標からIT戦略までの整合性と再利用,開発環境

抽象化とモデリングを通じた早期段階からの要求の整理とIT戦略立案およびプログラムまでの落とし

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込み,コンポーネントやフレームワークなどの部品化再利用,パターンとしてのノウハウ再利用,プログ

ラム断片の再利用・合成,それらの体系的統合を通じた製品群のシリーズ展開を進めます.例えば日

立製作所と共同で,再利用に向けた要求とコンポーネントの対応関係の自動回復に成功しました.

Yahoo! Japanではゴール指向のIT戦略立案によりサービス向上に成功しました.また日立製作所お

よび東芝ほかとクラウドシステム上のセキュリティ・プライバシ組み入れの基盤整備に成功しています.

・ テスト環境と検証

プログラムが生み出された過程や欠陥が遍在する特徴を応用して,複雑・大規模であっても効率よく自

動的にテストおよび欠陥を突き止めます.例えば東京大学との共同研究で,JavaScriptを用いたリッ

チなWebアプリケーションの正しさを自動検証する仕組みを実現しました.富士通研究所との共同研

究では,実開発においてテスト結果を解析し欠陥のある箇所を自動的に絞り込むことに成功しました.

・ 開発プロセスや慣習,教育の実証

プロジェクトマネジメントやプロセス,教育にて実験とデータ分析により経験則を実証,新たなものを考

案します.NECほかと共同で,個人特性が多様なチームほどシステム開発の学習効果が高いことを突

き止めました.フジテレビKIDSと共同でプログラミング学習ツールの定性定量評価を進めています.

④ 人員 教授1名,秘書1名, 助教1名,助手・博士課程2名,修士課程16名(うち留学生4名)

⑤ ゼミ

・ 班ゼミ: テーマごとに週1回実施.教員指導のもとグループ議論.また適宜,連携先と会合.

・ マスターゼミ(大学院進学予定者): 週1回深澤研究室と合同で研究状況や関連技術の紹介議論.

・ チャレンジ: チームでプロジェクトに取り組むことで実問

題を理解し技術を深めます.2016年度は研究室メンバ有

志がモデリングとプログラミングを通じた自律ロボット制御

のコンテストに参戦しました.

⑥ 研究室の行事

4月 歓迎会,8月 夏合宿・中間発表(深澤研と合同

予定),12月 忘年会,2月 卒論・修論発表,3月 送

別会.また,講演会や懇談会を適宜開催します.

⑦ オープンハウスの日程(予定) 質問などは随時メールやTwitterで送ってください.

3月27日15:00~18:30,3月28日10:00~18:00,3月29日10:00~18:00,3月30日10:00~18:00

⑧ その他

・学会活動 IEEE, ACM, 情報処理学会,電子情報通信学会,ソフトウェア科学会.卒論は国際会議

採択,大学院在学中はトップレベル国際会議や論文誌採択を目指します.2016年度は学生・卒業生

18件の国際会議,5件の論文誌採択がありました.ソフトウェア公開やコミュニティ参画も奨励します.

・研究設備 ワークステーション,サーバ,Windows・Linuxデスクトップ・ノートPC,ビデオ会議システ

ム,コピー機,プリンタ,ソファー,冷蔵庫など.各人に占有スペースあり.グリーンコンピューティング

システム研究開発センターに実験等で利用可能なスペースあり.

・主な就職先(2名以上)

野村総研,

NTTデータ, NTTコミュニケーションズ,

ソニー,

日立製作所,

富士通,

DeNA

・メッセージ 共同研究やプロジェクトで実問題を扱い,世界に実際に貢献できること.

知的興奮を得て,チームとして,個人として,継続的に成長を実感できること.

そのためのエキサイティングで多様性ある環境を皆で一緒に作り続けます.現時点の

知識や技術は問いません.それよりも,自ら考え行動する態度を重視します.ソフトウ

ェアや,その作り方と価値に興味がある人はぜひオープンハウスに来てください.