古代・中世の食事 - tottori prefecture米作りが始まった。...
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古代・中世の食事
平成30年5月1日(火) 面影地区公民館
各時代の社会の様子 [飛鳥時代以前] ~6世紀
・自給自足
・食材は、獣肉、魚介類、植物、(弥生時代からは米)
[飛鳥・奈良・平安時代(古代)]7〜12世紀
・朝廷の時代(貴族の時代)
・貴族は武士より上
・物資(食料など)は税や荘園から
・貴族、役人には朝廷から食べ物が支給される。
[鎌倉・室町時代(中世)]12〜16世紀
・幕府の時代(武士の時代)
・武士の力が強くなる
・物資(食料など)は領地の税や市から
気温が上昇(温暖な気候)
狩猟と採集
(獣肉、魚貝類、堅果類など)
初めて土器を使って調理
*旧石器時代より多種なもの
を食べることができた。
ノビルが残っている土器の底
(桂見遺跡:鳥取市)
縄文土器深鉢
深鉢に残っている有機質
縄文時代 (約12,000~2,500年前)
○各時代の様子
弥生時代(約2,500年前~約1,800年前)
米作りが始まった。
でも、4ヶ月分程度の 収穫量
米以外にも多種なものを食べていた。
[例:青谷上寺地遺跡]
・シカ、イノシシ
・イガイ、イワガキ
・マグロ、タイ、クジラ
・モモ
米といろいろなものを食べるスタイル
古代の食料に関係する木簡
白米
鮑
(あわび)
鮭
(さけ)
因播国進上鮮鮭○御贄壱隻○雄栖○天平八年十月
備後国御調郡
諫山里白米五斗
奈良文化財研究所木簡データーベース より
古代の食事 にごり酒
蘇(そ)
魚
貴族の食事
『古代史復元9』講談社 より
蒸し鮑
700年 全国に「蘇」作りを指示。
「延喜式」による「蘇」の貢進国
・太宰府、伊勢、土佐
など
(乳牛の産地:但馬、
周防、長門)
役人の食事
一般の人々の食事
・「延喜式」に書かれている。 ・「木簡」に書かれている。
『古代史復元9』講談社 より
○階層によって支給されるものが違う
大内氏の饗宴
守護大名大内氏の宴会膳
明応九年(1,500年)
・将軍 足利義殖を招い
た宴会
写真提供 山口市教育委員会
・「大内氏掟書」や出土物な
どから復元
中世の食事
武家の饗宴
酒礼・饗膳・酒宴の三部構成
酒礼・・・式三献
(主従関係を確認する場)
初献の盆:打鮑、勝栗、昆布
(打って、勝って、喜ぶ)
式三献
○宴も外交の手段
桶(このわた)
小鱧味噌付
(干した鱧)
御汁鶴
指躬(鯉) 蒲穂子(なまず)
鯉
(腸入り)
鱈 昆布
武田信玄の饗宴料理 (「甲陽軍鑑」から復元:山梨県立博物館)
舟盛(伊勢海老)
焼鳥(雉)
○全 9膳
一般の人々の食事
下駄づくり職人の家跡:草戸千軒遺跡 (写真提供:広島県立歴史博物館)
箸、卸し板、しゃもじ、楊枝 (甲州市教育委員会)
食事の道具
県内の食事に関係する遺跡
陸稲を作っていたと考えられる12~14世紀の畠跡
(長瀬高浜遺跡:湯梨浜町)
・畠に牛馬を放し飼いにしていたと考えられています。
中世の屋敷を巡ると考えられる溝
(倉谷西中田遺跡:大山町)