アスベスト対策への取り組み-アスベスト(石綿)問題の概要 …i-net...

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i-net V ol.12( ) 17 11 15 2005 November Vol.12 ( ) ( ) ( ) ( ) i-net

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  • i-net Vol .12(増刊号) 平成17年11月15日発行

    2 0 0 5NovemberVol.12(増刊号)

    環境技術レポート&トピックス

    アスベスト(石綿)対策のご案内

    アスベスト問題の概要

    アスベスト濃度の基準及び飛散対策

    大気中のアスベスト粉じん濃度の測定

    建材中のアスベスト含有量の測定

    アスベスト問題への政府の対応

    アスベスト対策を知るための情報源

    アスベスト対策への取り組みアスベスト対策への取り組み

    アスベスト(石綿)問題の概要とその測定・対策等についてアスベスト(石綿)問題の概要とその測定・対策等について特集

    ② ③ ④ ⑤

    環境科学の総合コンサルタント

    i-net

  • < 表紙 > 鉱物としての各種アスベスト:名称の次の記号・番号は、独立行政法人産業技術総合研究所地質標本館の標本番号(同館の協力により、長岡撮影) ①岩脈状のクリソタイル(白石綿) GSJ M10071 ②アモサイト(茶石綿) GSJ M17899 ③クロシドライト(青石綿) GSJ M17900 ④クリソタイル GSJ M16254 ⑤ほぐした状態のクリソタイル GSJ M11217

    会社概要

    社 名

    本 社 所 在 地

    創 業 年 月

    設 立 年 月

    資 本 金

    従 業 員 数

    連 結 子 会 社

    非連結子会社

    事業概要

    ● 陸・海・空での的確な現地調査

    ● 精度の高い分析・同定(環境質と生態系)

    ● 環境アセスメント(環境影響評価)

    ● 環境保全計画

    ● 自然環境の調査・解析

    ● 生物生息環境の保全・再生・創造

    ● 環境リスクの評価・管理

    ● 気象情報配信とバイオウェザーサービス

    ● 環境・防災の情報システム

    ● 海外での環境協力事業

    ● 各種技術開発と品質管理

    国土環境株式会社

    東京都世田谷区駒沢3-15-1

    1953年(昭和28年) 5月

    1968年(昭和43年) 9月

    31億7,323万円

    477名〔2004年12月31日現在〕 (非常勤の嘱託・顧問を除く)

    新日本環境調査株式会社

    沖縄環境調査株式会社

    株式会社ベーシックエンジニアリング

    地球環境カレッジ株式会社

    イーアイエス・ジャパン株式会社

    ISO 9001 認証登録(本社・環境情報研究所・名古屋支店・大阪支店)

    ISO14001 自己適合宣言(本社)

    ISO14001 認証登録(環境創造研究所)

    ISO/IEC17025(JIS Q 17025)に基づく試験所認定(環境創造研究所・本社)

    GLP適合認定〔水産動物用医薬品・生態影響試験〕(環境創造研究所)

    名古屋市エコ事業所登録(名古屋支店)

    < 主な業務分野 >

      当社は環境科学分野の総合コンサルタントとして、

    現地調査から分析・解析・評価および対策の立案まで

    を一貫した体制で行い、様々なニーズにお応えしてい

    ます。主な業務分野は以下に示すとおりであり、「技術

    開発・研究」と「品質・精度管理」にも努めています。

    ~環境科学分野の総合コンサルタントを目指して~

    このほかの登録・許可についてはお問い合わせください

    i-net Vol.12(増刊号)目 次 C o n t e n t s

    アスベスト(石綿)対策のご案内

    アスベスト問題の概要

    アスベスト濃度の基準及び飛散対策

    大気中のアスベスト粉じん濃度の測定

    建材中のアスベスト含有量の測定

    アスベスト問題への政府の対応

    アスベスト対策を知るための情報源

    アスベストに関する基礎資料

    アスベストに係る主な動き -主な法令と社会の動き(年表)-

    1

    2

    2

    4

    4

    5

    5

    3

    平成17年11月15日臨時発行

    国土環境グループの

    環 境 憲 章

      国土環境グループは、

    地球環境を保全し、健

    全で恵み豊かな環境

    の恵沢を次世代に引

    き継ぎ、持続可能な社

    会の維持・発展に寄与

    するため、積極的に行

    動することを基本理念

    としています。

    < 囲み資料 >

    < 裏表紙 >

    アスベスト(石綿)問題の概要とその測定・対策等について

  • 1

    ●一般環境大気   一般環境大気中のアスベスト濃度を測定・モニタリングします

        〈大気汚染防止法による常時監視〉

       特定施設の敷地境界濃度を測定します

        〈大気汚染防止法による規制〉

    ●建築物の解体・改修時   作業環境大気中のアスベスト飛散量を測定します

        〈作業環境測定法〉

       隣地との境界における大気中のアスベスト濃度を測定します

        〈大気汚染防止法による規制〉

    ●建築物の管理   建築物室内のアスベスト濃度を測定します

    ●建築物の解体・改修時   建材中のアスベスト含有量を測定します

        〈石綿障害予防規則に基づいて、必要が認められる場合〉

    ●建築物の管理   建材中のアスベストの有無を確認します

        〈石綿障害予防規則〉

    大気中のアスベスト濃度の測定大気中のアスベスト濃度の測定

    建材中のアスベスト含有量の測定建材中のアスベスト含有量の測定

    「大気中のアスベスト濃度の測定」手順一般環境や室内の大気を吸引してアスベスト粉じんを採取し、位相差顕微鏡により観察し、アスベスト繊維の本数を測定します。

    「建材中のアスベスト含有量の測定」手順設計図書や目視等により、アスベストを含有するおそれのある建

    材か否かを診断します。その後、アスベストが含まれていそうな建

    材を採取し、分散染色法を用いた位相差分散顕微鏡及びX線回折

    法でアスベストの有無を確認し、含有が認められた場合は、さらにX

    線回折法によりアスベスト含有量を測定します。

    クリソタイル(白石綿) クロシドライト(青石綿)

    一般環境室内環境

    作業環境

    アスベスト粉じんの採取(ローボリュームエアサンプラーで捕集)

    アスベスト繊維の計数(位相差顕微鏡を用いて本数を測定)

    濃度の算出(採取空気量と繊維本数から算出)

    作業環境測定士が測定場所を選定

    敷地境界

    建材の採取(採取後は飛散防止措置を)

    X線回折により含有量測定 通常の建材として扱う

    X線回折装置によるアスベストの有無の確認

    建物診断設計図書、目視等によりアスベストが

    含まれていそうな建材を抽出

    アスベスト有り

    〔定性分析〕

    位相差分散顕微鏡によるアスベストの有無の確認

    〔定量分析〕

    アスベスト無し

    分散染色法によるアスベストの顕微鏡写真(一例)(光って見える繊維状のものがアスベスト)

    11

    22

    使用場所例

    施工中止時期

    ①3階建て以上の鉄骨構造の建築物のはり、柱等

    ②床面積の合計が200平方メートル以上の鉄骨構造の建築物のはり、柱等

    ③ビルの機械室、ボイラー室等の天井、壁

    ④ビル以外の建造物(体育館、講堂、温泉の建物、工場、学校等)の天井、壁

    ①吹付け石綿…昭和49年以前に施工中止

    ②石綿含有吹付けロックウール…昭和55年以前に施工中止

    ③その他の石綿含有吹付け材…昭和63年以前に施工中止

    (参考1) 吹付け石綿等の使用場所例及び施工中止時期

    (厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署(2005):『建築物からの石綿粉じん 対策』(パンフレット)より)

    製品の種類 主な用途

    建  材

    非建材

    (参考2)アスベスト(石綿)製品の用途

    押出成形セメント板住宅屋根用化粧スレート繊維強化セメント板(平板)繊維強化セメント板(波板)窯業系サイディング石綿セメント円筒断熱材用接着剤耐熱、電気絶縁板ジョイントシートシール材その他の石綿製品

    建築物の非耐力外壁及び間仕切壁住宅用屋根建築物の外装及び内装建築物の屋根及び外壁建築物の外装煙突高温下で使用される工業用断熱材同士の隙間を埋める接着剤配電盤等配管又は機器のガスケット機器等の接続部分からの流体の漏洩防止用の詰物工業製品材料(石綿布等)、ブレーキ(摩擦材)

    (厚生労働省資料(2005.7.8)「石綿による健康被害への対応について」より)

    ( )

    アスベストによる健康被害の拡大防止と不安を解消するため、当社は法規に基づいた高精度の測定を行います。

    アスベスト対策のお手伝いをいたします

    アスベスト(石綿)対策のご案内アスベスト(石綿)対策のご案内

    アスベストによる健康被害の拡大防止と不安を解消するため、当社は法規に基づいた高精度の測定を行います。

    アスベスト対策のお手伝いをいたします

  • アスベスト(石綿)問題の概要とその測定・対策等について

    図  石綿障害予防規則に基づく事前調査の流れ

    (厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署(2005):『建築物  の解体等の作業における石綿対策』(パンフレット)より作成 )

    目視、設計図書等による調査

    石綿含有不明

    分析調査

    吹付け材以外 吹付け材

    石綿含有か?

    吹付け材か?

    分析調査を行うか?

    No

    No

    No

    Yes

    NoYes

    Yes

    Yes

    不明

    事前調査開始

    石綿使用の有無

    飛散防止対策の実施

    石綿製品(みなす場合も含む。)

    無石綿製品

    アスベスト問題の概要

      アスベストは天然の繊維状鉱物であり、柔軟性・耐熱性・

    耐摩耗性等に優れているため、建材や断熱材として幅広

    い用途に用いられてきました。わが国では、1970(昭和45)

    ~1990年(平成2年)に多く輸入され、この時期の建築物に

    はアスベスト製品が多く使用されています。

      しかし、アスベスト繊維は大気中に浮遊しやすく、アスベ

    スト肺、肺がん、胸膜・腹膜の中皮腫など、重大な健康被害

    を及ぼすことから、使用等の制限が順次強化され、現在で

    は一部の工業用途のアスベスト製品を除き、輸入・製造等

    が禁止されています。

      また、健康被害防止の観点から、大気中への飛散防止

    のため、アスベスト製品の製造・取扱施設や、アスベスト含

    有建材を用いた既存の建築物の解体、廃棄物処理等を行

    う際には、さまざまな規制が設けられています。

      2005年7月1日から石綿障害予防規則が施行され、ア

    スベストを含有する建材を使用した建築物では、解体・改

    修の際に行う飛散防止対策が強化されています。アスベス

    トが多く用いられた建築物は築15~35年を経過しており、

    解体時の対策はこれからが本番を迎えることから、長期的

    な計画が必要となります。

      また、アスベスト問題の顕在化に伴い、政府は関係府省

    からなる関係閣僚による会合を開催し、本年7月より健康

    被害防止の対策に着手しています。

      当社では、大気中(一般環境、作業環境)のアスベスト濃

    度や、建材中に含まれるアスベストの有無及び濃度の測定

    を通じて、アスベスト対策に貢献したいと考えています。

    アスベスト濃度の基準及び飛散対策

      アスベストに関する法対策は、今後、拡大・強化される方

    向で検討が進んでいます。

    ①大気汚染防止法(環境省)

      アスベストは特定粉じんに指定され、アスベスト製品製

    造工場や解体現場の敷地境界における大気中のアスベス

    ト濃度の基準は、10f/L注)に定められています。

    ②労働安全衛生法(厚生労働省)

      職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な作

    業環境を形成するための制度です。

      1995年以降、アモサイト(茶石綿)とクロシドライト(青石綿)

    を含む製品の製造・輸入等が禁止されました。また、クリソ

    タイル(白石綿)製品についても、2004年から一部の工業用

    途を除き、製造・使用等が禁止されています。

    ③作業環境測定法(厚生労働省)

      作業環境中のアスベスト管理濃度が定められており、ク

    リソタイルの管理濃度が2f/ccから0.15f/cc(150f/L)に強

    化されています。本基準は、2005年4月1日から適用されて

    います。

    ④石綿障害予防規則(厚生労働省)

      2005年7月1日から施行された石綿障害予防規則では、

    建築物の所有者・管理者等は、吹き付けられたアスベスト

    の損傷・劣化等による粉じんが飛散しないよう措置を講じ

    る必要があります。また、建築物を解体または改修する際は

    事前調査を行い(下図参照)、アスベスト含有建材(含有率1

    %以上)が使用されている場合は、周辺への飛散防止のた

    めの対策が必要となりました。

    2

    注) f:fiber(繊維)の略。アスベスト濃度は繊維の本数で評価される。

  • 主な使用分野(割合)

    建造物材 (92.0%)

    自 動 車 ( 3.6%)

    運    輸 ( 2.1%)

    化学設備 ( 0.5%)

    産業機械 ( 0.7%)

            主な使用場所

    耐火壁、天井、軒天、間仕切壁、外壁

    ブレーキ、クラッチ

    陸・海運施設、輸送設備、船舶、車両

    耐熱、耐薬品性を要する設備

    建設機械、クレーン、工作機械

    表  アスベスト(石綿)製品の主な使用分野と使用場所

    図  アスベスト輸入量の経年変化

    ( (社)日本石綿協会(1988):『せきめんの素顔』より )

    疾   病

    じん肺(アスベスト肺)

    胸膜・腹膜の中皮腫

    肺がん

               特   徴

    肺の内部が線維化してしまう病気で、潜伏期間は15~20年

    胸膜や腹膜などの中皮にできる悪性の腫瘍で、潜伏期間は20~50年

    喫煙との相乗効果が指摘されており、潜伏期間は15~40年

    表  アスベストによる主な疾病とその特徴

    (財務省貿易統計より作成)

    0

    5

    10

    15

    20

    25

    30

    35

    40

    20001990198019701960195019401930

    輸 入 量

    (年)

    (万トン/年)

    ⑤廃棄物の処理及び清掃に関する法律(環境省)

      アスベスト粉じんが飛散しないよう、吹付け材や保温材

    等の飛散性アスベストは他の廃棄物と分別し、溶融加工し

    て安定型等の処分場に埋め立てるか、梱包など飛散防止

    に必要な措置を講じて管理型の処分場に埋め立てます。ま

    た、固形化された建材など非飛散性アスベストについても、

    極力砕かず埋立処分します。

    ⑥建築基準法(国土交通省)

      アスベスト含有建材の新規使用が禁止される予定です。

    ⑦PRTR法

    〔特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の

     改善の促進に関する法律〕(環境省、経済産業省)

      事業所からの排出量・移動量(廃棄物として搬出)を届け

    出る制度です。県別・事業所別の排出量等が公開されて

    います。

      アスベスト及びアスベストを1%以上含む製品を第一種

    指定化学物質に指定しています。

    アスベストに関する基礎資料

    1.アスベストとは

      アスベストは、天然の鉱物性繊維です。ILO(国際労働機関)

    の定義では、クリソタイル(白石綿)、アモサイト(茶石綿)、クロシ

    ドライト(青石綿)、アンソフィライト、トレモライト、アクチノライトの

    6種類があります。このうちクリソタイル、アモサイト、クロシドラ

    イトの3種が実際に使用されていました。なお、クリソタイルは

    蛇紋石族、他は角閃石族の鉱物です。

      現在では、一部の工業用途のクリソタイル製品を除き、輸入・

    製造等が禁止されています。

      なお、無機性の繊維状物質としては、アスベストの他に、岩

    綿(ロックウール)、グラスファイバーが知られています。

    2.アスベストの用途

      アスベストは、柔軟性、耐熱性、耐火性、耐薬品性、耐摩擦性、

    絶縁性、断熱性、遮音性、経済性に優れており、3,000種類以

    上の製品に用いられてきました。使用分野の9割以上は建築

    物材として用いられていますが、下表に示すように多岐にわた

    っています。

    3.アスベストの使用量

      アスベストは、国内ではほとんど産出されないので、国内使

    用量の大半は海外から輸入されたものです。輸入量は、戦争

    による中断後、わが

    国の発展とともに増

    大を続け、1970年

    前後に30万トン/年

    に 達 して い ま す 。

    1970~1990年に

    かけては規制が設

    けられたものの、ほ

    ぼ横ばい傾向にあり、

    多量のアスベストが輸入され続けました。

      その後は使用禁止などの制限がさらに強化され、輸入量は

    減少し、現在はほとんど輸入されていません。

    4.アスベストによる健康被害

      アスベストは、じん肺(アスベスト肺)が肺がんを併発しやす

    いことや、胸膜・腹膜の中皮腫の原因になることが知られてい

    ます。アスベストによる健康被害は、吸引後15~50年と長い潜

    伏期間を経てから発症するのが特徴です。

      アスベストによる主な疾病とその特徴を、下表に示します。

  • アスベスト(石綿)問題の概要とその測定・対策等について

    ローボリュームエアサンプラ

    ーを用いたアスベストの採取

    位相差分散顕微鏡を用いたアスベストの計数

    クリソタイル アモサイト クロシドライト

    分散染色法を用いて位相差分散顕微鏡で観察したアスベスト写真の一例(光って見える繊維状のものがアスベスト)

    図  X線回折パターンの一例

        (有機繊維混紡のアスベスト紡織品(上写真)の分析例。     この場合は、クリソタイルの回折パターンと一致。)

    I(CP

    S)

    θ-2θ(度)

    X線回折装置

    分析試料:アスベスト紡織品

    4

    大気中のアスベスト粉じん濃度の測定

      大気中のアスベスト濃度は、大気中のアスベスト繊維の

    本数を計測することにより算出します。通常の顕微鏡では

    アスベストが透明に見えるため、特殊なろ紙上に捕集した

    アスベスト粉じんを、位相差顕微鏡で計数することにより行

    います。

      大気や作業環境、室内のアスベスト濃度の測定は、位相

    差顕微鏡での計測に熟達した当社へお任せください。

    建材中のアスベスト含有量の測定

      アスベストは、吹付け材以外に断熱吸音材、スレートボー

    ドに練り込まれるなど、多くの建材で用いられてきました。ア

    スベスト含有量が1%を超える建材が使用されている建築

    物を解体・改修する際は、石綿障害予防規則に基づき、工

    事従業労働者のばく露防止と、周辺への飛散を防止する

    ための対策が必要となります。

      アスベストの有無の

    判定(定性分析)は、目

    視や設計図書等により

    アスベストを含むおそ

    れのある建材を抽出し

    たのち、分散染色法を

    用いて、位相差分散顕

    微鏡で観察することに

    よって行います。アスベストの含有が認められたものは、さら

    にX線回折法(定量分析)によりその量を求めます。

      アスベストの含有量を測定する際の建物診断や、含有の

    おそれのある建材の定性・定量分析は、当社へお気軽にご

    相談ください。

  • 被害の拡大

    防止

    国民の不安

    への対応

    過去の被害

    への対応

    過去の対応

    の検証

    実態把握の

    強化

    ○建築物等の解体時の飛散予防措置

    ○製造・新規使用等の早期の全面禁止 等

    ○健康被害の状況の国民への情報提供

    ○健康相談窓口の開設 等

    ○労災補償制度等の周知

    ○労災補償を受けずに死亡した労働者、家族、周辺

      住民の被害への対応

      ● 救済のための新たな法的措置を講ずる

      ①石綿を原因とする中皮腫及び肺がんに罹患した者

        及びその遺族について、医療費、遺族一時金等を

        支給

      ②労災補償を受けずに死亡した労働者について、労

        災補償に準じた措置

      ● 次期通常国会への法案提出に向けて、給付水準、

       費用負担等の具体的内容について引き続き検

       討する

    ○政府の過去の対応について検証を行い、とりまと

      め公表

    ○国際条約による規制の動向等について情報交換

      を行う「有害化学物質に関する関係省庁連絡会議」

      (仮称)の早期設置

    ○建築物の吹付けアスベストの使用実態調査 等

    アスベスト問題への当面の対応(9月29日再改訂)(概要)

    < 各 府 省 の 緊 密 な 連 携 >

    < 国 民 へ の 情 報 提 供 >

    ( アスベスト問題に関する関係閣僚による会合(第3回)資料(2005.9.29)より )

    5

    アスベスト問題への政府の対応

      政府は、アスベスト製品を取り扱ったことのある工場周辺

    の住民に健康被害の懸念があるため、今年7月に関係閣

    僚会合を開催して対応しています。会合はこれまで3回開

    かれ(2005年7月29日、8月26日、9月29日)、以下に示す

    ような対策の骨子がまとめられています。

    アスベスト対策を知るための情報源

    < ホームページ >

    ◇国土環境(株):当社の業務案内

      →URL http://www.metocean.co.jp/

    ◇環境省・厚生労働省

      さまざまなアスベスト情報や政府の取り組みの他、各省

      独自の資料・法律等の閲覧ができます

      < 環境省 > 大気環境・自動車対策

      →URL http://www.env.go.jp/air/

      < 厚生労働省 > アスベスト(石綿)情報

      →URL http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/sekimen/

    ◇(社)日本石綿協会

      →URL http://www.jaasc.or.jp/

    ◇(社)日本作業環境測定協会

      →URL http://www.jawe.or.jp/

    ◇東京都はじめ、各自治体のホームページ(条例等の規制)

    < 文献、ドキュメント等 >

    WHO(1986): 〝Asbestos and other natural mineral fibres″,

      Environmental health criteria 53.

    WHO(1998): 〝Chrysotile asbestos″, Environmental health

      criteria 203.

    環境庁大気保全局(1993):『アスベストモニタリングマニュ

      アル(改訂版) 』

    US EPA(1989): 〝Asbestos: manufacture, importation,

      processing, and distribution in commerce prohibitions;  

      final rule″, Federal register, Vol.54, No.132, 40 CFR Part

      763.

    (特)日本科学技術情報センター(1989): 『昭和54年度 

      環境庁委託業務結果報告書 大気中発がん物質のレ

      ビュー 石綿』

    European Environment Agency (2001): 5. Asbestos: from  

      'magic' to malevolent mineral, 〝Late lessons from early

      warnings: the precautionary principle 1896-2000″,      

      Environmental issue report, No. 22.

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    i-net Vol.12(増刊号) 平成17年11月15日発行  発行/本社管理本部企画部

    主 な 法 令 社 会 の 動 き

    1971年(昭和46年)

    ○特定化学物質等障害予防規則(特化則)の制定

    1975年(昭和50年)

    ○特化則:アスベストの吹付け作業の原則禁止

    1976年(昭和51年)

    ○作業環境評価基準の制定:作業環境中のアスベストの評価基準濃度設定(2f/cc)

    1989年(平成元年)

    ○大気汚染防止法改正:特定粉じん(アスベスト)を規制対象とした

      

    1991年(平成3年)

    ○廃棄物の処理及び清掃に関する法律改正:飛散性の廃アスベストを特別管理廃棄物

      に指定

    1995年(平成7年)

    ○労働安全衛生法施行令の改正:アモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)の製造・輸

      入等の禁止

    ○特化則改正:規制対象となる建材等のアスベスト含有率を1%以上とした

    1996年(平成8年)

    ○大気汚染防止法改正:アスベスト使用建築物の解体・補修作業に対する作業基準等

    1999年(平成11年)

    ○PRTR法:アスベストが第一種指定化学物質として排出・移動の登録(PRTR)対象に

    2004年(平成16年)

    ○労働安全衛生法施行令改正:アスベスト含有製品(10品)の製造・使用等の禁止

    2005年(平成17年)

    ○作業環境評価基準改正:作業環境中のアスベストの評価基準濃度が0.15f/ccに強化

    ○石綿障害予防規則の制定:特化則からアスベストに係る事項を独立させ、規制強化

    1972年(昭和47年)

    ○ILO、WHOでアスベストが発がん原性物

      質であることが認められる

    1975年(昭和50年)

    ○米国でアスベスト粉じんの排出規制が設

      けられる

    1986年(昭和61年)

    ○横須賀で、米空母改修に伴う大量の廃

      アスベストが放置され社会問題となる

    1987年(昭和62年)

    ○学校や公営住宅など、各地で吹付けアス

      ベストが問題となる

    1995年(平成7年)

    ○阪神・淡路大震災により倒壊した建物の

      解体工事などで、アスベストが話題となる

    2001年(平成13年)

    ○EU 予防原則に係る報告書でアスベスト

      に言及

    2005年(平成17年)

    ○兵庫県尼崎市にある旧アスベスト工場の

      従業員や周辺住民について、アスベスト

      による健康被害が社会問題となる

    ○アスベスト問題に関する政府の関係閣僚

      会合が開催され、当面の対応が協議され

      る(第1回:7月29日、第2回:8月26日、第

      3回:9月29日)

    < アスベストに係る主な動き >