クラウド活用によるit改革を deep security trend micro deep … ·...

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CUSTOMER SUCCESS STORY 導入事例 世界屈指のガラスメーカーであり、グループ全体で年間約 1 3,500 億円(2014 年通年)を 売り上げる旭硝子株式会社(AGC)。同社は今、社内 IT インフラのクラウド化を積極的に推し進 める一社としても話題を集めている。AGC はすでに、クラウド移行の第一弾プロジェクトとして、 SAPソリューションベースの基幹業務システムをアマゾン ウェブ サービス(AWS)上で動作させ る計画に着手、 2016 年内の運用開始を目指している。また、同プロジェクトを皮切りに、同じく SAPソリューションをベースとする他のシステムのインフラも、順次 AWS に移行させる方針だ。 「この取り組みによって期待できる大きな効果はIT インフラの経済効率アップです。実際、 AWS への移行で、約 20%のインフラ・コスト削減を見込んでいます。加えて、クラウドには災害 時復旧の仕組みを低コストで構築できるというメリットもあります」と、 AGC 情報システムセン ターの三堀 眞美氏は語る。さらに、 AGC のクラウド活用の目的は、それだけにとどまらない。 Internet of Things IoT)やビッグデータ分析など、会社の収益増に直結する新たなシステム 作りの推進も、クラウド活用の大きな目的として掲げられている。 こうしたIT 革新を推進していくうえで、同社が重視してきた項目の1 つがセキュリティの確保だ。 「企業システムのセキュリティは、オンプレミスかクラウドベースかによらず、高い水準にあるこ とが必須です。ですから、クラウドベースのシステムにも、オンプレミスと同等、あるいは、それ 以上の水準のセキュリティを求めています」と、三堀氏は言う。 トレンドマイクロの「Trend Micro Deep Security™ (以下、 Deep Security)」は、そうした要 求に応えられるソリューションとしてAGC に選択されたのである。 業種 製造(ガラス・土石製品・電子部材) 従業員 単独6,132 人/連結5 1,100 2014 12 31 日現在) 地域 東京都、日本 お客様の課題 基幹業務システムのクラウド化を推進。 AWS 上のシステムのセキュリティをより強 固にする手だてを必要としていた AWS 上でのマルチOS 活用を促進すべく、 Windows Server Linux サーバを一括 して保護するソリューションを求めていた オンプレミスとクラウドのサーバを一元的 に保護するソリューションを求めていた 導入製品・ソリューション Trend Micro Deep Security™ 導入効果 AWS 上の基幹業務システムに対して、 オンプレミスと変わらない高いレベルの セキュリティを確保することが可能になった Trend Micro Deep Security™の採用を 通じて、クラウドに関する基本的なセキュリ ティポリシーと基本構成を設定。クラウド 利用における全社的なセキュリティ統制が 可能になった クラウドとオンプレミスの統合的なサーバ・ セキュリティの運用管理が可能になった 稼働環境(AWS 内) サーバ台数 1 :約 120 台(SAPソリューショ ンが稼働するサーバ:約50 台) OS 2 Linux Windows Server 1 上記台数は、仮想環境上で動作するサーバの数 2 Deep Security エージェントの適用 OS 旭硝子株式会社 Page 1 of 2 Customer Success Story 旭硝子株式会社 Before After >> 【導入の背景・課題】 Before After AWS 上の業務システムのセキュリティをオンプレミスと同等、 もしくはそれ以上の水準にする必要があった 従来以上のセキュリティを実装することで、経済性とアジリティに優れた クラウドプラットフォームを安心して活用できる環境を整えた クラウド活用による IT 改革を Trend Micro Deep Security™でセキュアに推進 旭硝子のシステム構成イメージ 業務サーバ 業務 サーバ 業務 サーバ 管理サーバ 配布サーバ Webプロキシ ネットワーク#1 ネットワーク#2 AWS Direct Connect Trend Micro Active Update サーバ データセンター インター ネット Oracle DB

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Page 1: クラウド活用によるIT改革を Deep Security Trend Micro Deep … · オンプレミスとクラウドのサーバを一元的 に保護するソリューションを求めていた

CUSTOMER SUCCESS STORY  導入事例

 世界屈指のガラスメーカーであり、グループ全体で年間約 1兆3,500億円(2014年通年)を売り上げる旭硝子株式会社(AGC)。同社は今、社内 ITインフラのクラウド化を積極的に推し進める一社としても話題を集めている。AGCはすでに、クラウド移行の第一弾プロジェクトとして、SAPソリューションベースの基幹業務システムをアマゾン ウェブ サービス(AWS)上で動作させる計画に着手、2016年内の運用開始を目指している。また、同プロジェクトを皮切りに、同じくSAPソリューションをベースとする他のシステムのインフラも、順次AWSに移行させる方針だ。 「この取り組みによって期待できる大きな効果は ITインフラの経済効率アップです。実際、AWSへの移行で、約20%のインフラ・コスト削減を見込んでいます。加えて、クラウドには災害時復旧の仕組みを低コストで構築できるというメリットもあります」と、AGC 情報システムセンターの三堀 眞美氏は語る。さらに、AGCのクラウド活用の目的は、それだけにとどまらない。Internet of Things( IoT)やビッグデータ分析など、会社の収益増に直結する新たなシステム作りの推進も、クラウド活用の大きな目的として掲げられている。 こうしたIT革新を推進していくうえで、同社が重視してきた項目の1 つがセキュリティの確保だ。 「企業システムのセキュリティは、オンプレミスかクラウドベースかによらず、高い水準にあることが必須です。ですから、クラウドベースのシステムにも、オンプレミスと同等、あるいは、それ以上の水準のセキュリティを求めています」と、三堀氏は言う。 トレンドマイクロの「Trend Micro Deep Security™(以下、Deep Security)」は、そうした要求に応えられるソリューションとしてAGCに選択されたのである。

 AGCが、Deep Securityの採用を決めた理由はいくつかある。 「 1つは、当社がかねてからトレンドマイクロ製品を採用しており、その信頼性の高さを認識していたことです」と、情報システムセンターの藤谷 剛氏は言う。また、AWS上での実績の高さも、Deep Security採用の決め手になったと、三堀氏は続ける。 「AWS上で業務システムを運用している事例を見渡すと、すべてと言っていいほどDeep

Securityが利用されていましたし、周囲の意見も、『クラウドでのセキュリティ対策ならDeep

Securityが最適』というもの。正直、Deep Security以外の選択肢は考えられませんでした」 もちろん、機能的にもDeep SecurityはAGCの要件に合致していたようだ。 「AWS上でのサーバ保護の施策として特に重視したのは、ウイルス対策と脆弱性対策です。とりわけ昨今では、脆弱性を突く攻撃の量やスピードが増しており、その対抗策を整えることは、当社にとって喫緊の課題でした。ですから、脆弱性を突く攻撃パケットを検知し、迅速にブロックすることができるDeep Securityの仮想パッチの機能はとても魅力的だったのです」と、情報システムセンターの浅沼 勉氏は語る。 さらにもう 1つ、Deep SecurityがWindows ServerやLinuxなど、マルチOSに対応している点もAGCによる高い評価につながったという。「AGCの基幹業務システムは、すべてがWindows Serverベースで、AWSへの移行に際してもその点に変化はありません。ただし、AWS上で構築する他のシステムについてはLinuxを活用していく考えが当初からありました。ですから、Linux環境の保護が可能かどうか大きな選定ポイントになったのです」と、三堀氏は話す。 AGCはすでにAWS上で仮想サーバ約 120台(うち、約50台が基幹業務システムのサーバ)を立ち上げており、ほぼすべてのサーバにDeep Securityのエージェントを導入。ウイルス対策や脆弱性対策などの施策展開に役立てていくという。

 2015年7月現在、AGCでのDeep Securityによるセキュリティ運用はまだ始まったばかりだ。だが、相応の効果が上げられそうな手ごたえはすでに得ているようだ。「Deep Securityは、仮想パッチも含め、多彩な機能を備え、かつ、それらの集中管理を実現しています。しかも、クラウドにおけるサーバのオートスケールにも対応しており、サーバ拡張時にセキュリティ施策を適用し忘れる心配もありません。Deep Securityの導入で漏れのないセキュリティ施策の展開が可能になったと考えています」と、浅沼氏は言う。さらに、三堀氏はこう続ける。「クラウドサービスは導入・利用の敷居が低く、活用に関して全社的な統制を取るのが難しい側面があります。その中で、クラウド活用についての全社的な基本ポリシー・基本構成を、Deep Securityを含んだ形で決められたことの意義は小さくありません。これにより、クラウド活用における全社のセキュリティ・レベルが一定の水準で保たれるはずです」 AGCでは今後、オンプレミスのサーバにもDeep Securityを適用していく計画だ。この点について、藤谷氏は以下のような説明を加え、話を締めくくる。 「実を言えば、オンプレミス・サーバへのDeep Securityの適用は、クラウド上の対策とは別の話としてかねてから検討されていたものです。オンプレミス・サーバに対するDeep Securityエージェントの配布・管理も、AWSから行い、オンプレミス・クラウドベースを問わず一元的に管理できるようにする予定です。企業 ITを構成するあらゆるサーバのセキュリティ管理が一本化されることで、セキュリティ施策の展開や運用の効率性がアップし、結果的にセキュリティのさらなる強化につながっていくものと期待しています」 “革新のあくなき追求”を経営ビジョンの中で掲げるAGC。IT基盤のクラウド化は、そんな同社の理念を IT施策の中で昇華し、体現した一例と言える。Deep Securityはこれからも、AGCの IT

革新の取り組みを支え続ける。

業種 製造(ガラス・土石製品・電子部材)

従業員 単独6, 132人/連結5万 1 , 100人(2014年 12月31日現在 )

地域 東京都、日本

お客様の課題● 基幹業務システムのクラウド化を推進。

AWS上のシステムのセキュリティをより強固にする手だてを必要としていた

● AWS上でのマルチOS活用を促進すべく、Windows ServerやLinuxサーバを一括して保護するソリューションを求めていた

● オンプレミスとクラウドのサーバを一元的に保護するソリューションを求めていた

導入製品・ソリューション● Trend Micro Deep Security™

導入効果● AWS上の基幹業務システムに対して、オンプレミスと変わらない高いレベルのセキュリティを確保することが可能になった

● Trend Micro Deep Security™の採用を通じて、クラウドに関する基本的なセキュリティポリシーと基本構成を設定。クラウド利用における全社的なセキュリティ統制が可能になった

● クラウドとオンプレミスの統合的なサーバ・セキュリティの運用管理が可能になった

稼働環境(AWS内)● サーバ台数※1:約 120台(SAPソリューションが稼働するサーバ:約50台)

OS※2:Linux/Windows Server※ 1 上記台数は、仮想環境上で動作するサーバの数※2 Deep Security エージェントの適用 OS

旭硝子株式会社

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Before

A f t e r

>>

【導入の背景・課題】

Before

A f t e r

AWS上の業務システムのセキュリティをオンプレミスと同等、もしくはそれ以上の水準にする必要があった

従来以上のセキュリティを実装することで、経済性とアジリティに優れたクラウドプラットフォームを安心して活用できる環境を整えた

クラウド活用によるIT改革をTrend Micro Deep Security™でセキュアに推進

旭硝子のシステム構成イメージ

業務サーバ

業務サーバ

業務サーバ

管理サーバ

配布サーバ

Webプロキシ

ネットワーク#1 ネットワーク#2

AWS DirectConnect

Trend MicroActive Update サーバ

データセンター

インターネット

Oracle

DB

Page 2: クラウド活用によるIT改革を Deep Security Trend Micro Deep … · オンプレミスとクラウドのサーバを一元的 に保護するソリューションを求めていた

CUSTOMER SUCCESS STORY導入事例

【導入効果】

【選定理由・導入ソリューション】 AGCが、Deep Securityの採用を決めた理由はいくつかある。 「 1つは、当社がかねてからトレンドマイクロ製品を採用しており、その信頼性の高さを認識していたことです」と、情報システムセンターの藤谷 剛氏は言う。また、AWS上での実績の高さも、Deep Security採用の決め手になったと、三堀氏は続ける。 「AWS上で業務システムを運用している事例を見渡すと、すべてと言っていいほどDeep

Securityが利用されていましたし、周囲の意見も、『クラウドでのセキュリティ対策ならDeep

Securityが最適』というもの。正直、Deep Security以外の選択肢は考えられませんでした」 もちろん、機能的にもDeep SecurityはAGCの要件に合致していたようだ。 「AWS上でのサーバ保護の施策として特に重視したのは、ウイルス対策と脆弱性対策です。とりわけ昨今では、脆弱性を突く攻撃の量やスピードが増しており、その対抗策を整えることは、当社にとって喫緊の課題でした。ですから、脆弱性を突く攻撃パケットを検知し、迅速にブロックすることができるDeep Securityの仮想パッチの機能はとても魅力的だったのです」と、情報システムセンターの浅沼 勉氏は語る。 さらにもう 1つ、Deep SecurityがWindows ServerやLinuxなど、マルチOSに対応している点もAGCによる高い評価につながったという。「AGCの基幹業務システムは、すべてがWindows Serverベースで、AWSへの移行に際してもその点に変化はありません。ただし、AWS上で構築する他のシステムについてはLinuxを活用していく考えが当初からありました。ですから、Linux環境の保護が可能かどうか大きな選定ポイントになったのです」と、三堀氏は話す。 AGCはすでにAWS上で仮想サーバ約 120台(うち、約50台が基幹業務システムのサーバ)を立ち上げており、ほぼすべてのサーバにDeep Securityのエージェントを導入。ウイルス対策や脆弱性対策などの施策展開に役立てていくという。

 2015年7月現在、AGCでのDeep Securityによるセキュリティ運用はまだ始まったばかりだ。だが、相応の効果が上げられそうな手ごたえはすでに得ているようだ。「Deep Securityは、仮想パッチも含め、多彩な機能を備え、かつ、それらの集中管理を実現しています。しかも、クラウドにおけるサーバのオートスケールにも対応しており、サーバ拡張時にセキュリティ施策を適用し忘れる心配もありません。Deep Securityの導入で漏れのないセキュリティ施策の展開が可能になったと考えています」と、浅沼氏は言う。さらに、三堀氏はこう続ける。「クラウドサービスは導入・利用の敷居が低く、活用に関して全社的な統制を取るのが難しい側面があります。その中で、クラウド活用についての全社的な基本ポリシー・基本構成を、Deep Securityを含んだ形で決められたことの意義は小さくありません。これにより、クラウド活用における全社のセキュリティ・レベルが一定の水準で保たれるはずです」 AGCでは今後、オンプレミスのサーバにもDeep Securityを適用していく計画だ。この点について、藤谷氏は以下のような説明を加え、話を締めくくる。 「実を言えば、オンプレミス・サーバへのDeep Securityの適用は、クラウド上の対策とは別の話としてかねてから検討されていたものです。オンプレミス・サーバに対するDeep Securityエージェントの配布・管理も、AWSから行い、オンプレミス・クラウドベースを問わず一元的に管理できるようにする予定です。企業 ITを構成するあらゆるサーバのセキュリティ管理が一本化されることで、セキュリティ施策の展開や運用の効率性がアップし、結果的にセキュリティのさらなる強化につながっていくものと期待しています」 “革新のあくなき追求”を経営ビジョンの中で掲げるAGC。IT基盤のクラウド化は、そんな同社の理念を IT施策の中で昇華し、体現した一例と言える。Deep Securityはこれからも、AGCの IT

革新の取り組みを支え続ける。

「Deep Securityでクラウドとオンプレミスのサーバを包括的に保護していきます。これにより、セキュリティの運用効率アップと強化につながるはずです」

旭硝子株式会社情報システムセンターOA・ネットワークグループ主幹

藤谷 剛 氏

「クラウド上のシステムについても、オンプレミスと同水準、あるいはそれ以上のセキュリティを確保しなければなりません。Deep Security

はそうした要件を満たしてくれる製品です」

旭硝子株式会社情報システムセンターグローバル IT企画グループプロフェッショナル(IT基盤、IT運用技術)

三堀 眞美 氏

「Deep Securityなら、クラウド上のサーバについても漏れのないセキュリティ施策の展開が可能になると確信しています」

旭硝子株式会社情報システムセンターOA・ネットワークグループ主席

浅沼 勉 氏

旭硝子株式会社を中核とするAGCグループは、世界トップ・クラスのシェアを誇るガラス事業とディスプレイ事業、化学事業をビジネスの中核とする大手製造企業。事業拠点は、欧米・アジアに広がり、近年では、電子部材事業などの先端分野・成長分野へとビジネスの領域を拡大させている。グループ全体の売上高は1 兆3,483億円(2014年12月期・連結)。それだけの大企業でありながら、経営ビジョンの中で、「革新のあくなき追求」を掲げ、イノベーションに挑み続けている。

導入先プロフィール

東 京 本 社 〒1 5 1 -0053 東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー TEL.03-5334-3601(法人お問い合わせ窓口) FAX.03-5334-3639名古屋営業所 〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-22-24 名古屋桜通ビル7階 TEL.052-955-1221 FAX.052-963-6332大阪営業 所 〒532-0003 大阪市淀川区宮原3-4-30 ニッセイ新大阪ビル13階 TEL.06-6350-0330(代表) FAX.06-6350-0591福岡営業 所 〒8 12-00 1 1 福岡県福岡市博多区博多駅前2-3-7 シティ21ビル7階 TEL.092-471-0562 FAX.092-471-0563

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TREND MICRO、Trend Micro Deep Security、およびDeep Securityは、トレンドマイクロ株式会社の登録商標です。アマゾン ウェブ サービス、Amazon Web Services、およびAmazon Web Servicesロゴは、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。本ドキュメントに記載されている社名、製品名およびサービス名は、各社の商標または登録商標です。記載内容は20 1 5年 7月現在のものです。内容は予告なく変更になる場合がございます。Copyright © 20 1 5 Trend Micro Incorporated. All rights reserved. [Item No. BR-CASE-099]