エネルギー管理優良事業者等表彰受賞者 改善事例集 · 改善事例集 ....
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1.SABICジャパン合同会社 真岡事業所
2.富士電機機器制御株式会社 吹上事業所
3.株式会社ニコン 熊谷製作所
4.ちはら台マネージメント合同会社
5.東京都市サービス株式会社
芝浦4丁目地区熱供給センター
6.ライオン株式会社 東京オフィス
7.株式会社日立製作所 中央研究所
8.トピー工業株式会社 神奈川製造所
9.日立オートモティブシステムズ株式会社
山梨事業所
10.株式会社みすずコーポレーション
本社・工場
<冷却水系統の見直しによる電力の削減>
<ピーク電力抑制によるガス大型空調機の電気化更新>
<熱源機運転パターンの最適化によるエネルギー使用量の
削減>
<空調自動制御システム導入による省エネ>
<高効率熱源機へ更新>
<BEMSを活用したオフィス節電施策の構築>
<クリーンルームの省エネ(外気の活用)>
<エネルギーの見える化を活用したエアドライヤ効率運転に
よる省エネ>
<圧縮エア配管経路見直し及び供給圧力適正化による省
エネ>
<インバータ式真空ポンプへの更新と真空圧見直しによる台数削減>
経済産業省
関東経済産業局
平成30年度
エネルギー管理優良事業者等表彰受賞者
改善事例集
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
SABICジャパン合同会社 真岡事業所
<改善前> <改善後>
冷却水系統の見直しによる電力の削減
SABICジャパン合同会社真岡事業所は、熱可塑性樹脂と複合材料、機能性表面基材など幅広い機能を提供する高機能樹脂の製造工場です。電気・水・廃棄物を低減するサスティナビリティ活動を、社員一丸となって継続的に推進しています。
今回は、その一環として既存の設備と冷却水系統のバランスに着目し、検証・見直し・改善を行うことにより、大きな省エネを達成しました。
○工場概要
企業
概要資本金
9,800百万円
従業員数 192名主 要
製品名
樹脂製品
(プラスチック)
工場
概要従業員数 147名
エネルギー関係者数(電気関係)
6名敷地
(建物)
72,291m2
(24,851m2)
年間エネルギー使用量 4,322kl(原油換算)
〇 改善の理由
設備A点検の際に専用熱交換器の冷却水側バルブを閉めたところ、
負荷設備冷却水送水ポンプの圧力が上昇することに気が付いた。
送水ポンプは22kW2台運転と容量が大きく年間を通じて運転しているため、負荷軽減・運転台数削減が可能か検証した結果、改善
できる可能性が高いという結論に達した。
〇 改善の内容
設備A以外は設備冷却用蒸留水循環ポンプが共用となっており、設
備Aのみ専用のタンクと熱交換器、ポンプ(8.5kW)を有していた。
そこで設備Aも他の設備同様に共有のポンプ、配管へ接続し、従来
運転していた専用のタンクと熱交換器、ポンプを停止した。
その結果、負荷設備冷却水送水ポンプの能力に余裕が生まれ、送
水ポンプ(22kW/台)を常時1台運転とすることが可能となった。
※ただし、共有のバレル冷却用蒸留水循環ポンプは能力を上げる
必要が生じ、電力が1.8kW増加した。
〇施主コメント
設備の冷却能力を犠牲にすることなく、僅かな投資で大きな効果
を得ることができた。
設備の系統、バランスを見直すことでまだまだ改善の余地がある
ことが分かり、現在他の設備の改善も進めている。
〇 改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 329,740 - -
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
82.5 - -
計【kL/年】 82.5
コスト【円】 -
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 169,948 - -
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
42.5 - -
計【kL/年】 42.5
コスト【円】 -(改修前との比較:48% 削減)
投資回収年数:0.2 年
加熱/冷却部
蒸留水
タンク
P
熱交換器
負荷設備冷却水
送水ポンプ
22kW ×2台
設備冷却用
蒸留水循環ポンプ8.5kW
P 熱交換器
蒸留水タンク
(全ライン用)
設備A
設備A以外の
同等設備
設備冷却用蒸留水
循環ポンプ(共通
ライン用)2.0kW
加熱/冷却部
蒸留水タンク
(全ライン用)
熱交換器P
蒸留水
タンク
熱交換器
P
完全停止
設備A
設備A以外
の同等設備
設備冷却用蒸留水
循環ポンプ(共通
ライン用) 3.8kW
負荷設備冷却水
送水ポンプ
22kW × 1台
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
富士電機機器制御株式会社 吹上事業所
<改善前> <改善後>
写真 写真
ピーク電力抑制によるガス大型空調機の電気化更新
○工場概要
企業
概要資本金
7,600
百万円従業員数 3,300名
主 要
製品名制御・受配電機器
工場
概要従業員数 851名
エネルギー関係者数(電気関係)
5名敷地
(建物)
155,828m2
(78,222m2)
年間エネルギー使用量 3,814kl
○改善の理由
ガス吸収式大型空調機は大容量の上、老朽化により効率が低下し都市ガス使用量の20%を消費していることから、今後更に、
加速する内製化施策にクリーンエネルギー化を進める上で急務な課題となっていた。
○改善の内容
ガス吸収式大型空調機を電気化するためには、現状の契約電力を見直す必要があった。吹上事業所の契約電力は夏場の2ヶ月に限定されておりピーク値に近づくのは40時間程度しかない事に注目し、電力予測システム(ZEBLA)導入によるピーク予測と制御によりピークカットを行い、ガス吸収式大型空調機の電気化更新を実現した。
<電力予測制御内容>
・過去データよりピーク値とその到達時間を予測する。・契約電力超過が予測される場合、空調や照明の抑制制御及び
発電機台数制御運転により超過電力をリカバーする。
○施主コメント
電力予測システム導入により「電力需要の平準化」と「省エネ」を
両立する事ができた。今後は更に予測システムを活用しより効率的なエネルギーの使用を目指したい。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 157,000 111,000 0
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
129 39 0
計【kL/年】 168
コスト【円】 9,403,000
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 312,000 0 0
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
80 0 0
計【kL/年】 80
コスト【円】 4,680,000
投資回収年数:3.7年
吹上事業所は、制御機器・受配電機器の開発・製造・販売をしているマザー工場である。当事業所は操業75年が経過し建屋やインフラ設備が老朽化しエネルギー効率の低い環境となっていま
した。そこで今回、ガス式大型空調機を電力予測による抑制システムを導入し電気化することで大幅な省エネを図ることができました。
電気
ZEBLAガス大型吸収式空調機
B棟 D棟
ガス大型吸収式空調機
都市ガス
EHPEHP
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
ニコン熊谷製作所(以下製作所)ではニコン環境長期ビジョンに基づき、「低炭素社会の実現」を環境長期ビジョンの一つとして捉え、CO2排出量を削減するためにエネルギー使用の合理化など、継続的に省エネ活動を行っています。製作所は精密機器の製造工場(24時間稼働)であり、空調系で消費されるエネルギーが大半を占めています。今回、空調熱源機の運転パターンを最適化することにより、大幅なエネルギー消費量の削減が図れました。
株式会社ニコン 熊谷製作所
熱源機運転パターンの最適化によるエネルギー使用量の削減
<改善前> <改善後>
○改善の理由
省エネを図るに当たり、空調系エネルギー削減への着手が必要不可欠ではありましたが、精密機器工場ならではの厳しい作業環境条件があり、その環境を崩さないようなプランを考案した結果、本施策の実施が可能となりました。
○改善の内容
建屋2棟の空調熱源機にて、ターボ冷凍機を水冷モジュールチラーに更新したことで、急激な冷水変動に伴うハンチングの抑制及び本体停止の回避、負荷に応じた効率の良い運転としました。また、同時に温水も製造できるためボイラーの稼働も抑えられ、燃料(ガス)の節約にもつながりました。更新後の空調熱源設備(ガス吸収式+水冷チラー+水冷モジュールチラーのハイブリッド運用)については、まず中央監視データを用いたエネルギーの見える化(冷水製造熱量・各熱源機運転時間・エネルギー使用量等)を行うことにより現状を把握しました。そのデータを活用し、各熱源機の能力や電気・ガス料金などから最適な運転パターンを決定し、熱源機の運転切替を行いました。
<改善効果> 削減コスト:28,779千円/年
削減エネルギー:原油換算 636kL/年
○改修前後データ
○工場概要
企業
概要資本金
65,476
百万円従業員数 4,444名
主 要
製品名光学機械器具
工場
概要従業員数 1,544名 エネルギー関係者数 14名
敷地
(建物)
107,504m2
(88,634m2)
年間エネルギー使用量 15,407kl
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 2,429,397 1,222,888 0
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
624.9 1,419.7 0
計【kL/年】 2,044.6
コスト【円】 101,270,398
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 3,186,768 506,849 0
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
819.7 588.5 0
計【kL/年】 1,408.2
コスト【円】 72,491,447
○施主コメント
綿密な計画を立て、施策実施によるリスク抽出と対策を洗い出し関連職場に説明を行い、協力体制を確立できた事により、本施策の実現が可能となりました。
○生産工程図(システム図・コントロール機器)
ちはら台マネージメント合同会社 ユニモちはら台ショッピングセンター空調自動制御システム導入による省エネ
ユニモちはら台の電気使用量は、共用部とテナント部から成り立っています。そのうち、共用部の電気使用量の削減にむけて取り組んできました。H28年度は照明のLED化、H29年度は空調自動制御システムの導入を実施(制御内容は、AHUのON/OFF制御、ダンパー開度制御、および、冷水ポンプの回転数制御になります)。空調自動制御システムの導入によりエネルギー使用を昨対比15.1%削減(原油換算)することができました。
○工場概要
企業
概要資本金 - 従業員数 -
主 要
製品名商業施設
工場
概要従業員数 1,500名
エネルギー関係者数
(電気関係)96
敷地
(建物)
75,164㎡
(38,671㎡)
年間エネルギー使用量 1,254kl
○改善の理由
商業施設は、天候や日によって来客数も変化するため、店内環境
へ影響する負荷の変化を考慮した運用が必要です。そのため、
無線センサーなどを活用し、各計測データによる空調機および
熱源のポンプの自動制御システムにより、快適性の維持と省エネ
を図りました。
○改善の内容
AHUおよび熱源冷水ポンプに自動制御システムを導入
①店内温湿度センサーを設置し、空調機(AHU)のON/OFF制御
を導入して、空調機ごとに自動で運転/停止
②空調機のOAとRAダンパーを電動に改修し、外気温湿度による
ダンパー自動開度制御にて、外気冷房の有効活用の自動化
③冷水ポンプにインバーターを導入し、回転数制御による変流量
運転にて、低周波数運転を実施
改善にあたり、当施設のメンテナンス会社(イオンディライト㈱)に依頼し、改善策のアドバイスを受け、また改善施策にあたっても同社を活用し投資も抑えて実施することができました。
○施主コメント
空調自動制御システムの導入により、目標値を上回る成果を上げ
ることができました。今後も、より細かなAHUファン制御にむけ
て計測機器の追加、交換等の検討を進めていきたい。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 5,840千 0 0
一次エネルギー消費量
原油換算【kL/年】1,477 0 0
計【kL/年】 1,477
コスト【円】 130,232,000
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 4,953千 0 0
一次エネルギー消費量
原油換算【kL/年】1,254 0 0
計【kL/年】 1,254
コスト【円】 110,451,900
投資回収年数:1.5年
[コントロール画面] 空調機(AHU) 冷水ポンプ
<改善後><改善前>
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
東京都市サービスの芝浦4丁目地区熱供給センターは、 2つの熱供給プラントからオフィスビル等へ空調用の冷水・温水を高い効率で供給してきました。 供給開始から23
年以上が経過したため、熱源機の更新工事を行い、一層の省エネ・高効率化を実現しました
○工場概要
企業
概要資本金
400.05
百万円従業員数 279名
主 要
製品名熱エネルギー
工場
概要従業員数 13名
エネルギー関係者数13名
敷地
(建物)
供給延床面積
263,000㎡
年間エネルギー使用量 2,408kl(原油換算)
○改善の理由
供給開始以降23年以上経過し、機器の老朽化が進むと共に熱需要も大きく変化したため、継続的な安定供給の確保と一層の高効率化を目指した熱源機器等の更新工事を実施しました。
○改善の内容
熱源機器更新にあたって、過去の運転実績や負荷実績等を解析し、現状の負荷に対して最適な容量の最新型機器を導入したことにより、13%以上の省エネを実現しました。
また、加熱塔であるHT-1はブラインを開放使用していたため、雨天時にブラインが希釈する等、運用上で難点もあったことから撤去を行い、新たに密閉式の加熱塔を導入し運用しやすい設備となりました。
○施主コメント
熱源機の更新等により大きな省エネ効果を得ることができました。これからも更なる省エネ・効率向上に取り組んでまいります。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 3,405,690 0 0
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
876 0 0
計【kL/年】 876
コスト【円】 -
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 2,949,957 0 0
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
759 0 0
計【kL/年】 759
コスト【円】 -
投資回収年数:○○年
東京都市サービス株式会社 芝浦4丁目地区熱供給センター高効率熱源機への更新
高効率熱源機への更新
芝浦4丁目地区 第1プラント
負荷に見合った最適な容量の最新型高効率熱源機への更新
製造効率(製造熱量÷製造電力量)
約13%向上
TR-2 TR-1 TR-3DBHP-1 HTHP-1 DBHP-2
ターボ
冷凍機2ターボ
冷凍機1熱回収
ヒートポンプ1
ヒーティング
タワー方式
ヒートポンプ1熱回収
ヒートポンプ2ターボ
冷凍機3
HT-1開放式加熱塔
冷水槽 温水槽
撤去
撤去
TR-2 TR-3DBHP-1 WHP-1 DBHP-2
ターボ
冷凍機2熱回収
ヒートポンプ2ターボ
冷凍機3
冷水槽 温水槽
熱回収
ヒートポンプ1水熱源
ヒートポンプ1
密閉式加熱塔
新設
新設
<更新前>
<更新後>
開放式加熱塔から運用しやすい密閉式加熱塔への更新
○節電施策図(システム図・省エネ関連機器)
ライオン株式会社 東京オフィス
BEMSを活用したオフィス節電施策の構築
ライオン株式会社東京オフィスは、1971年築の日用品・薬品の営業を主体としたオフィスです。2013年BEMSを導入し使用電力データの『見える化』を行い、節電委員会を立ち上げ節電と共に働きやすい職場環境の整備及びコスト削減の共立する施策のチャレンジを行いました。まず、身近にできる節電施策から始め、その後費用対効果を考慮しLED・空調など省エネ設備更新を実施しました。その結果、使用電力を約20%削減することができました。
○オフィス概要
企業
概要資本金
34,434
百万円従業員数 2,550
主 要
製品名歯磨き・洗剤
オフィス概要
従業員数 800名エネルギー関係者数
(電気関係)7名
敷地
(建物)
1,047m2
(9,621m2)
年間エネルギー使用量 36,172kl
○改善の理由
環境負荷低減(CO2排出削減)の会社の目標に対し、オフィスでの節電施策は、空調・照明等の設備が主であり、工場等と比べ定量的な知見があまりない状況です。更に東日本震災後、火力発電が主体となり電力のCO2換算係数も著しく上昇し、今まで以上の節電が急務となりました。その為、本オフィスに導入したBEMSを活用し、効果的な節電施策の知見を構築することとしました。
○改善の内容
BEMSを有効活用できるよう導入業者を交えて使用電力データを社員が理解しやすいよう『見える化』加工の検討をしました。
更にトップダウンの節電委員会を立ち上げ、こまめな消灯やパソコンの画面OFF、空調機の風量調整等に取り組み、BEMSデータで効果を検証しながら社員の節電意識を高め活動を活性化しました。
同時にLED導入に伴う節電の費用対効果の検証を行うと共に消費電力低下に伴う冷房効率化など職場環境に与える付帯効果も確認することができ全館LED化を推進しました。
また、空調設備(水冷チラー及び冷却塔)の老朽化に伴い、水冷チラーを省エネタイプの高効率機器に変更しました。
○施主コメント
当社オフィスの電力使用内訳は空調50%・照明25%を占めており、LED・空調設備の更新が有効性が確認されました。
こまめな消灯など社員が協力できる身近な節電からLED化費用を捻出し、導入したLED使用電力低下による費用削減を更なるLED導入に繋げ全館LED化を推進しました。
今後もこの知見を活用しCO2排出削減に取り組んでいきます。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 1,123,052 - -
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
285 - -
計【kL/年】 285
コスト【円】 22,461千
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 892,065 - -
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
227 - -
計【kL/年】 227
コスト【円】 17,841千
投資回収年数:4.9年
某フロアーでのLED導入前後の電力量比較
BEMSデータの『見える化』LED照明導入効果の検証
水冷チラー及び冷却塔の更新
水冷チラー<改善前>スクリュー式チラーユニット 冷却能力 308kW(COP4.3) 366kW(COP4.3)<改善後>水冷スーパーフレックスモジュールチラー 冷却能力 900kW(COP5.1)
冷却塔<改善前・後とも>冷却能力 1,300kW冷却水量 3,900L/min
LED化蛍光灯
110W 785灯40W 100灯20W 30灯
電球 50灯
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
株式会社日立製作所 中央研究所
<改善前> <改善後>
クリーンルームの省エネ(外気の活用)
日立製作所中央研究所では、エレクトロニクス、デジタルテクノロジー、ヘルスケア他の研究を行っており、一部クリーンルームを活用した研究を行っている。クリーンルームは全体建物面積の約10%程度であるが、エネルギーは全体建屋の約60%を占めている。このため、クリーンルームの省エネ活動を中心に推進し、大幅な削減を実現した。
○工場概要
企業
概要資本金
458,790
百万円従業員数 35,631名
主 要
製品名
鉄道システム、
エレベータ他
工場
概要従業員数 880名
エネルギー関係者数(電気関係)
26敷地
(建物)
224,282m2
(52,380m2)
年間エネルギー使用量 5,472kl
○改善の理由
実験用冷却水は、ターボ冷凍機により製造した空調用冷水(5℃)を活用し、熱交換器を介して23℃の冷却水を製造している。このターボ冷凍機は稼働動力が大きいため、その負荷低減が有効と考えた。
○改善の内容
実験用却水温度が23℃である事に着目した。冬季時の外気温度は実験用冷却水より低くなることから、外気を活用することでターボ冷凍機の負荷を低減できないか検討した。
その結果、ターボ冷凍機の冷却用クーリングタワーのみを活用し、クーリングタワーを増強することで、実験用冷却水が製造できることが確認できたため、冬季時(最大10~5月)におけるターボ冷凍機を使用しない冷却を実現した。
現在は、実験用冷却水の戻り水(30℃)を外気導入用調和器の予熱用に活用。これにより更なる省エネを実現している。
○施主コメント
省エネ設備の導入に加え、クリーンルームの温度設定や室内の圧力設定の変更、研究装置の立ち上げタイミングの見直し等、運用による省エネ施策を所一丸となって推進しており、引き続き各種施策の検討実施に取り組んでいきます。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 3,710,930 - -
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
934 - -
計【kL/年】 934
コスト【円】 55,663,950
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 3,005,930 - -
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
756 - -
計【kL/年】 756
コスト【円】 45,088,950
投資回収年数:2.2年
冷水槽 冷却水槽
熱交換器
装置
12℃ 5℃ 30℃ 23℃
ターボ冷凍機
空調器
実験用冷却水
冷却水槽
熱交換器
装置
30℃ 23℃
18℃以下
循環式
実験用冷却水
クーリングタワー(CT)
屋外
屋内
クーリングタワー(CT)
クーリングタワー
制御盤
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
トピー工業株式会社 神奈川製造所
<改善前> <改善後>
エネルギーの見える化を活用したエアドライヤ効率運転による省エネ
弊社工場は建機の足回り部品を製造する設備を保有し、その工程に不可欠な空気圧縮機の付帯設備であるエアドライヤは、エア使用量に係わらず常に運転していた。2017年に導入したエネルギーの見える化により、エア使用量も見る事が可能となったため、エアドライヤをエア使用量に合わせ運転を最適化することで省エネを図りました。
○工場概要
企業
概要資本金
20,983
百万円従業員数 1,803名
主 要
製品名
・鉄鋼・ホイール
・自動車部品
・建設機械用部品
工場
概要従業員数 196名
エネルギー関係者数(電気関係)
3名敷地
(建物)
50,000m2
(24,000m2)
年間エネルギー使用量 3,960kl
○改善の理由
空気圧縮機のエネルギー原単位を低減すべく省エネ活動に取組みました。空気圧縮機の付帯機器であるエアドライヤを2台設置していますが、エア使用量が分からず設備稼働時は常に2台共運転していました。
2017年に導入したエネルギーの見える化により、エアドライヤの運転にロスがある事が分かったため改善に着手しました。
○改善の内容
エアドライヤをエア使用量に合わせ1台or2台を自動で切替運転させると共に、配管経路を限定する必要があるためハンドバルブからモーターバルブに変更、エアドライヤの運転に合わせ自動でバルブ開閉するシステムとしました。
また、 エアドライヤが1台運転の場合、運転負荷を考慮し週毎に自動で交互運転するシステムとしています。
○施主コメント
エネルギーの見える化によって今まで見えなかったロスを改善することができ、空気圧縮機エネルギー原単位の低減に繋げられました。今後も見える化を有効活用し更なるエネルギー削減の検討を行ないます。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 39,000 ー ー
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
10.0 ー ー
計【kL/年】 10.0
コスト【円】 552.000円 ※
運転
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 28,000 ー ー
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
7.2 ー ー
計【kL/年】 7.2
コスト【円】 396,000円 ※
投資回収年数:0.8年
0
50
100
150
1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29
№1ドライヤ №2ドライヤ
0
50
100
150
1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29
№1ドライヤ №2ドライヤ
運転運転
№1 №2
ヘッダー
停止
№1 №2
ヘッダー
M M
運転信号
エアドライヤ能力38(㎥/min)/台
ハンドバルブ モーターバルブ
見える化によりエア使用量を把握例として29(㎥/min)とした場合
開 開 開 閉
月間電力使用量 月間電力使用量
[kW] [kW]
エアの流れ エアの流れ
※東京電力エナジーパートナー株式会社が公表する電力単価を用いて算出
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
日立オートモティブシステムズ株式会社 山梨事業所
<改善前> <改善後>
圧縮エア配管経路見直し及び供給圧力適正化による省エネ
日立オートモティブシステムズ(株)山梨事業所では1965年に操業を開始し、4輪、2輪自動車用ブレーキキャリパやマスターシリンダ、バキュームブースターを生産し
ています。今回、圧縮エアの配管経路見直し及び供給圧力適正化による省エネに取り組みました。
○工場概要
企業
概要資本金
15,000百万円
従業員数40,4000
名
主 要
製品名
4輪自動車用
ブレーキキャリパ
工場
概要従業員数 1,137名
エネルギー関係者数(電気関係)
10名敷地
(建物)
267,000m2
(81,000m2)
年間エネルギー使用量 15,094kl
○改善の理由
本来、0.65MPaの汎用エアと0.75MPaの検査用エアを供給していたが、ライン増加の際の配管経路が適切でなく、圧力の瞬時低下が発生。その為、汎用エア圧を0.65→0.75MPaに変更して供給していた。省エネの為には配管経路及び供給圧力の見直しが必要だった。
○改善の内容
・配管経路の再調査。
・0.65MPa用と0.75MPa用のメイン配管を合流、大径化。
・ライン供給の配管大径化、ライン毎の元バルブ設置。
・設備の要求圧力再調査、ライン末端へ圧力計設置。
・不要な増圧器撤去。
・高圧エアが必要な部分のみ、増圧器を設置。
・エア漏れ修理。
・コンプレッサ設定圧力変更。(0.75→0.65MPa)
○施主コメント
古い工場の為、配管経路調査や設備の個別調査に時間がかかりましたが、問題を解決することができました。今後は供給圧力適正化の横展開をすると共にライン増加、改造の際に適正な配管が施工されるよう努めます。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 3,085,872
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
777
計【kL/年】 777
コスト【円】 46,288k
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 2,557,200
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
644
計【kL/年】 644
コスト【円】 38,358k
投資回収年数:0.9年
メイン配管合流・大径化
ライン毎の元バルブ設置
末端に圧力計を設置
ライン配管大径化
供給圧力0.75→0.65MPa
○生産工程図(システム図・省エネ関連機器)
株式会社みすずコーポレーション 本社・工場
<改善前> <改善後>
写真(設備更新後)
インバータ式真空ポンプへの更新と真空圧見直しによる台数削減弊社は明治35年の創業以来、凍り豆腐や味付け油あげを代表とする大豆加工食品の製造と販売を
行っています。今年創業116年を迎えましたが、増産に伴う工場規模の拡大と共に設備の老朽化が進み改善対策に尽力しております。また、エネルギーを多く使用する企業としても省エネ活動に積極的に取り組んでいます。今回の改善は老朽化した真空ポンプの更新に伴いインバータ式を採用し、真空圧の見直しと配管集約をすることで台数を削減して省エネを図りました。
○工場概要
企業
概要資本金 70百万円 従業員数 866名
主 要
製品名
凍り豆腐
味付け油揚
工場
概要従業員数 771名 エネルギー関係者数 6名
敷地
(建物)
53,560m2
(37,767m2)
年間エネルギー使用量 17,496kl
○改善の理由
当社は凍豆腐・味付け油揚を製造している。味付け油揚の生産工程のなかで、油揚の油抜きと味付けをしており、自社の技術として真空を利用している。同様の生産ラインが多数あるため、生産ラインを増設する毎に真空ポンプの台数が増加していく一方であった。電気使用量の削減だけでなく、台数の削減も図る必要があった。
○改善の内容
設置当初は各ラインの使用個所と真空ポンプは1:1の運用であったが、“B”の箇所に使用する真空の配管を連結させ1台(VP3-1)は停止運用していた。更なる省エネを目指すため、必要真空圧の見極めと負荷状況に追従しながら運転をするインバータ機を採用することとした。
生産時間の違いから洗浄時の運用を考える必要があった。洗浄時でも真空を使用し、ほぼ開放状態となる時がある。真空配管が全て連結されているため、洗浄時に他の生産ラインに影響が出ることが想定された。改善前の真空ポンプを1台残して、配管取り回し改造及びバルブ切替により運用することとした。
以上の理由から台数制御盤付きインバータ機を5台採用した。施工時に真空配管を全て連結させ、且つ、真空圧の見極めも行い改善前より真空圧を落とす事に成功した。結果として通常生産時は3台運転で賄えることができた。
○施主コメント
設備の増設に伴いエネルギーコストも増加していますが、今回の改善内容のように、省エネタイプの機器を更に効率よく運用出来る仕組みを今後も検討し実施していきたいと思います。
○改修前後データ
エネルギー使用量(改修前)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 233,700
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
60
計【kL/年】 60
コスト【円】 3,739,200
エネルギー使用量(改修後)
電気【kWh】 ガス【m3】 重油【L】
合計 95,040
一次エネルギー消費量原油換算【kL/年】
24
計【kL/年】 24
コスト【円】 1,520,640
投資回収年数:6.7年
[配管系統]