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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

シート型布電極による呼吸２種類と心電２種類の

非接触同時計測

東京電機大学 工学部 電気電子工学科

准教授 植野 彰規

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

社会の高齢化と技術ニーズ

• 高齢化社会の到来（2005）

• 医療費の増加• 健康増進法の制定• 一次予防への期待

↓

• ホームヘルスケア• ユビキタスヘルスケア

↓

• 無意識、無拘束計測

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

悪性新生物30%

心疾患16%脳血管

疾患11%

肺炎

10%

老衰3%

不慮の事故3%

自殺3%

その他24%

＜死因順位＞•第2位 心疾患

•第3位 脳血管疾患

（脳梗塞の1/4～1/3が心臓由来）

心電図

呼吸数

心疾患

SAS

＜睡眠時無呼吸症候群：SAS＞• 300万人が潜在

• 治療患者はわずか5%（6万人）

• 未治療者は高血圧、心疾患、脳卒中の発症リスク大

図 主な死因別死亡数の割合（H21年度）

注目する疾患

早期発見に有用と考えられる生体情報

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

●着衣や衣類を介した非接触計測●寝るだけで測れるシート型電極の導入（背部誘導）

＜無意識・無拘束計測に向けての課題＞

• 脱衣• 電極の着脱• 電極リード線

＜長時間計測に向けての課題＞

• 粘着性ゲル• 金属電極

アレルギー、炎症痒み、不快感

図 心電図計測時の写真

心電図の計測の課題

煩雑、

拘束感

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業

新技術説明会

先行研究：容量結合による心電計測

•電極ー布（絶縁体）ー皮膚でコンデンサを形成•コンデンサの静電容量を通じて交流信号を導出•皮膚の前処理と導電性ペーストが不要•市販の布を介在できる•電極材料は導電性布などでも良い

Gel or Paste

Conductive electrode

Skin

wire lead

図 従来法（抵抗性結合）

BodySkinCloth

wire lead

図 提案法（容量性結合）

Electrode

Body

Insulator

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

先行研究：ベッド型無拘束心電計

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

＜終夜睡眠ポリグラフ：PSG＞•多項目の生体情報を計測•専門技師が必要•宿泊専門施設が必要

図 PSG検査

SAS診断の課題

＜簡易スクリーニング＞

•計測項目の削減•非接触計測技術の導入•自宅寝具への組込

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

呼吸運動 → 結合距離の変化 → 結合容量の変化 → 結合部の電圧変化

（呼吸運動が基線変動として心電信号に重畳）

心電と呼吸の周波数の違い → フィルタで分離（心電図のR波 > 5Hz，呼吸運動 < 1Hz）

布の誘電率布の誘電率εε［［F/mF/m］］

布の厚み布の厚み

dd[m[m]]

電極面積電極面積SS［㎡］［㎡］

布の誘電率布の誘電率εε［［F/mF/m］］

布の厚み布の厚み

dd[m[m]]

電極面積電極面積SS［㎡］［㎡］

先行研究：容量結合による呼吸計測

)1(dSC

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

y = 0.961x + 0.5580

5

10

15

20

25

30

0 5 10 15 20 25 30Respiratory rate with the pneumotachometer

[ respiration/min]

Res

pira

tory

rat

e w

ith t

he d

evel

oped

dev

ice

[res

pira

tion

/min

]

correlation coffic ient=0.995n=32

分時呼吸数（市販の呼吸流量計）

[回／分]

分時呼吸数（試作装置）

[回／分

]

先行研究：ベッド型心電・呼吸モニタ1 Hz

Differentia lSeparatio n

Filter

Inst.Amp

5 HzHPF

50HzNotchFilter

40 HzL PF

Inv.Amp

DRL

0.1 HzHPF

GND

+ ECG

Resp iratoryVariation

Inv.Amp

Inst.Amp

Inv.Amp

_

Underwear

Bed-sheet Senso r Unit

f >1 Hz

f <1 Hz

-10

0

10

20

30

40

50

60

0.01 0.1 1 10 100 1000Frequency [Hz]

For Respiratory Variation For ECG

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

先行研究：乳児計測時の動画

開発装置（心電図）

市販装置

開発装置（呼吸）

微分波形（心電図）

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

布

電極 電極

先行研究：体位・離着床センシング

マルチバイブレータ

F-V変換器

Vout

容量結合部

電 極

体位変化（離床） → 結合面積の変化 → 結合容量の変化

→ 発振周波数の変化 → 出力の電圧変化

体

電極

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

上部の電極

下部の電極

先行研究：体位・離着床センシング

起き上がり

腹臥位

離床

仰臥位

右側臥位

左側臥位

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

図 電極配置

問題点：電極の選択と感度

＜心電信号＞•振幅：大•感度：高

＜呼吸運動＞•振幅：小•感度：低

Vin (+)

Vin (-)

GND Vin (-)

GND

＜心電信号＞•振幅：小•感度：低

＜呼吸運動＞•振幅：大•感度：高

Vin (+)

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

・3電極の中間的な電位を生成 → 計測装置のGNDとして使用・電極2組を選択 → 心電2種類と呼吸2種類の同時計測を実現

図 提案システムの構成

Electrode

Mattress

The developed device2

The developed device1

VirtualGND

胸部の心電・呼吸

腹部の心電・呼吸

提案システムの構成（新技術）

中間電位生成回路

計測装置１

計測装置２

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

seconds

(a) ECG obtained from the commercial device

(b) ECG obtained from the developed device1

(c) ECG obtained from the developed device2

(d) Respiratory variation obtained from the commercial device

(e) Respiratory variation obtained from the developed device1

(f) Respiratory variation obtained from the developed device20.3mV

2.5sec

0.7mV

0.6mV

0.2mV

1.4mV

0.1mV

図 計測波形の一例（#1)

(a) 心電：市販の心電計

(b) 心電：胸部（計測装置1）

(c) 心電：腹部（計測装置2）

(d) 呼吸：市販の呼吸計

(e) 呼吸：胸部（計測装置1）

(f) 呼吸：腹部（計測装置2）

実験1：心電と呼吸の2ch同時計測

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

seconds

0.6mV

1.0mV

1.6mV

6sec

(a) Respiratory variation obtained from the developed device1

(c) Respiratory variation obtained from the commercial device

(b) Respiratory variation obtained from the developed device2

自発呼吸 ⇒ 停止 ⇒ 自発呼吸

図 試作装置と市販呼吸流量トランスデューサの出力波形（#1）

胸部の呼吸運動（計測装置1）

市販呼吸流量トランスデューサ

腹部の呼吸運動（計測装置2）

実験2：呼吸停止時の信号評価

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

図 SASの分類

●SASは，3種類に分類される・中枢型 ・閉塞型 ・混合型

●判別胸部と腹部の動きを確認し，その違いで判別

補足：SASのタイプ

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

実験3：呼吸2種類の位相評価腹式呼吸（相関：-0.99 ）

閉塞型SAS模擬（相関：0.14 ）

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

新技術の特徴・従来技術との比較

• シートに設置した3つの電極から、心電2種類と呼吸2種類の非接触同時計測に成功

• 信号数増に伴い、心電・呼吸の信号検出率向上（安定化）が期待

• 胸部・腹部の呼吸運動の位相情報から、睡眠時無呼吸の種類を弁別できる可能性有り

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

想定される用途

• 睡眠時無呼吸のスクリーニング装置

• ヘルスケア用バイタルモニタ

• 遠隔見守りセンサ

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2012年1月24日 平成23年度知財群活用事業新技術説明会

想定される業界

• 製造業– 医療機器– 寝具– 衣料– 住宅

• 情報システム、情報通信– ヘルスケア– 医療情報

• サービス業– ホテル– 健康– 介護福祉

• 地方自治体ほか

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実用化に向けた課題• AC駆動用電源回路の製作と安全対策

• 実環境下での動作の評価

• 無呼吸タイプ識別アルゴリズムの考案と評価

• 不整脈検出アルゴリズムの考案と評価

• 体動・離着床信号との同時計測

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本技術に関する知的財産権

• 発明の名称：生体信号測定装置、生体信号測定用ベッド、及び、生体信号測定方法

• 出願番号：特願2011－073940 • 出願日：2011/03/30• 出願人：東京電機大学• 発明者：植野彰規，髙橋慎二

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お問い合わせ先

東京電機大学 産官学交流センター

産学連携アドバイザー 徳永晶一

ＴＥＬ ０３－５２８０－３６４９

ＦＡＸ ０３－５２８０－８５４０

e-mail stf.tokunaga@jim.dendai.ac.jp

謝 辞本研究の一部は平成23年度研究成果最適

展開支援プログラム（A-STEP）の助成のもと行われた．

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ご静聴ありがとうございました