イノベーティブな改革を成功に導く 三つのステップ · 2012. 7. 25. ·...

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© Hitachi, Ltd. 2012. All rights reserved. 2012/7/25 イノベーティブな改革を成功に導く 三つのステップ ~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、 仲間を増やす進め方~ 株式会社 日立製作所 情報・通信システム社 スマート情報システム統括本部 スマートビジネス本部 渡辺

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2012/7/25

イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、

仲間を増やす進め方~

株式会社 日立製作所 情報・通信システム社スマート情報システム統括本部 スマートビジネス本部

渡辺 薫

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Contents

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1. 章 改革を阻害する要因

2. 章 改革を成功に導く三つのステップ

3. 章 Step1:理解の感動

イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ

4. 章 Step2:展望の感動

5. 章 Step3:納得の感動

1

~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、仲間を増やす進め方~

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1. 章 改革を阻害する要因

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イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ

~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、仲間を増やす進め方~

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最も強い者が生き残るのではなく、

最も賢い者が生き延びるのでもない。

唯一生き残るのは、変化できる者である

1-1. 改革を阻害する要因

改革(変化)が必要な理由

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改革(変化)に対する抵抗の心理

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1-2. 改革を阻害する要因

① 問題は無い② それは問題ではない③ その問題は、私の管轄外である

④ ソリューションの方向(何を目指すか)に不賛成⑤ ソリューションの内容(何をするか)に不賛成⑥ わかった、でも悪い影響がある

⑦ わかった、でも私には実行できない⑧ わかった、でも実行計画には不賛成⑨ そのソリューションには、リスクがある

⑩ --------わたしは、そうは思わない © Goldratt Consulting

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1-3. ひとことで言うと

知らないことは、わからない!

わからないことは、納得できない!

納得できないことは、同意できない!

それでも・・・・

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2. 章 改革を成功に導く三つのステップ

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イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ

~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、仲間を増やす進め方~

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2-1. 改革を成功に導く三つのステップ

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どうやって変えるか?

何に変えるか?

何を変えるか?この問題を解決すべきだ!

納得の感動

展望の感動

理解の感動

この改革で、問題を解決できる!

この改革は、完遂できる!

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2-2. 三つのステップの進め方

業務分析により戦略と現状のGAPを把握

現状(As-Is像)の把握

将来像実現のための方法の検討

問題点の抽出

現状と課題の体系的整理

将来像(To-Be像)の検討

改革の方向性検討

実現性の検証

実効性の検証

実行計画の作成

改革実行のプロジェクト計画書

日立のエクスペリエンス指向アプローチ(Exアプローチ)

現場視点(エスノグラフィー調査等)で本質的な問題を抽出

お客さまや従業員の経験価値を最適化する観点で、業務全体像を協創し関係者間で合意形成を行なう、日立独自のプロセス構築のアプローチです

実現イメージの見える化および合意形成に向けたアプローチ

人間視点・全体最適の観点をふまえた協創ワークショップでの議論と共有

各種プロトタイピング手法により、新業務の実現性と効果を可視化

新業務・システムの実現性・実効性の検証と実行計画作成

新しい価値を創造する新業務のTo-Be像立案

ビジョン・戦略とのGAPや現場での課題の把握

「理解」 「展望」 「納得」

何を変えるか? 何に変えるか? どうやって変えるか?

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2-3. Exアプローチの知識体系

プロセスフレームワーク

人間中心設計

分析

フレームワーク

協創プロセスによる経験価値の創造

創造的課題解決(見える化/創造性)

日立グループのコンサル手法、システム開発ノウハウ

エクスペリエンスデザイン技術

<領域>産業・企業向けサービスシステムシステム開発手法として受賞

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3. 章 Step1:理解の感動

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イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ

~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、仲間を増やす進め方~

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3-1. 問題の合意が難しい理由(1)

人間は、「今」思っていることを話す

ユーザの思考プロセスは筋の通った合理的なものである

ユーザは自らの思考プロセスと行動を容易に説明することができる

ユーザの記憶には彼らの経験が正確に表れる

ユーザの心・脳・体、そしてそれを取り巻く文化や社会は、個々に 独立した事象として調査することが可能である

ユーザは言葉で考える

ユーザにメッセージを送りさえすれば、メッセージを理解してもらえる

「心脳マーケティング 顧客の無意識を解き明かす」 (ジェラルド・ザルトマン著)

※著書の中では「ユーザ」を「消費者」と記述しています

従来の市場調査やマーケティング活動の6つの誤解

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3-1. 問題の合意が難しい理由(2)

営業力が低い

顧客管理ができていない

部門間の連携ができてない

コミュニケーションが悪い

○○部門が協力しない

抽象概念の罠/責任追及の罠

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3-2. 理解の感動の手法

エスノグラフィー調査 ユーザビリティ・テスティング等

①事実に基づく課題・要求の追求現場

②経営視点での課題・要求の構造化

協創ワークショップ 課題整理チャート

経営

課題問題意識アイデア

構造化検討領域

競争力モデル

「協創的」アプローチ

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3-3. エスノグラフィー調査

調査者が実際のユーザの作業現場に出向き、ユーザに弟子

入りするような姿勢でユーザが行うタスクを1つ1つ観察

ユーザが仕事をしている最中に可能なタイミングで随時質問

をしながら、作業遂行方法と認知プロセスを把握

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3-4. モデリングによる見える化

②「シークエンスモデル」

仕事のはじまりから終わりまでの作業を順にならべる

①「フローモデル」

関係者間でやりとりされる情報とその流れを図にする

③「人工物モデル」

仕事に使われる道具と、その使われ方を図にする

④「文化モデル」

組織の暗黙のルールや圧力を図にする

⑤「物理環境モデル」

仕事場のモノの配置や人の動きを図にする

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3-5. 事例写真

画面をご覧ください

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4. 章 STEP2:展望の感動

イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ

~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、仲間を増やす進め方~

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4-1. 将来像の合意が難しい理由(1)

事務企画担当

エンドユーザ

インフラ担当総務担当

人事担当

経営者・企画担当 人材育成

施設・電力経費

収益性業務フロー

サーバ仮想化SaaS、クラウド

画面デザイン

それぞれの立場で関心事項が違う

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4-1. 将来像の合意が難しい理由(2)

方針レベル

戦略レベル

仕様レベルプロセス

仕様レベル

中長期計画

検討方針

要求定義

経営

現場

経営層 企画者 IT開発担当記述レベル ドキュメント 業務従事者

認識のギャップ

それぞれの立場で検討・関心事のレベルが異なる

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営業力の強化

顧客満足度の向上

コンプライアンス遵守

部門間の連携強化

教育施策の充実

抽象概念の罠/責任追及の罠

4-1. 将来像の合意が難しい理由(3)

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「協創的」アプローチ

エクスペリエンステーブル フレームワーク・モデリング

①見える化共有

②創造的対話(ワークショップ)対話

ビジネスサイド

ITサイド

プロセスリソース

(組織、配置等)

ITリソース調達方針/ガバナンス

アーキテクチャー&テクノロジー

アプリケーション&データ

ビジネスサイド

プロセス

ITリソース調達方針/ガバナンス

アーキテクチャー&テクノロジー

アプリケーション&データ

ITリソース調達方針/ガバナンス

アーキテクチャー&テクノロジー

アプリケーション&データ

② ③

④ ⑤

ビジネスモデル/競争力モデル① 競争力モデル (基本コンセプト)

【収入・支出構造モデル】 【競争力実現サイクル】

顧客べース拡大 顧客単価極大化

定常コスト抑制 リスクコスト抑制

収入

支出

企画立案事務企画

システム企画・開発

評価・分析事務運用

システム運用

4-2. 将来像の合意の手法

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4-3. 営業力の見える化 事例

画面をご覧ください

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5. 章 Step3:納得の感動

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イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ

~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、仲間を増やす進め方~

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5-1. 納得が難しい理由

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私は、どうしたら良いの?

本当に、私にできる?

私のメリットは何?

私にリスクがあるんじゃないの?

私への影響?

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5-2. 納得の感動の手法

人間視点・全体最適の観点をふまえた協創ワークショップでの議論と共有

各種プロトタイピング手法により、新業務の実現性と効果を可視化

①プロトタイピング

ステージプロトタイピング テーブルプロトタイピング ペーパープロトタイピング

体感

②全体像の共有

全体観フレームワーク

解決策(変化)

将来像4現状1

課題2 効果5

【収入・支出構造モデル】 【競争力実現サイクル】

顧客べース拡大 顧客単価極大化

定常コスト抑制 リスクコスト抑制

収入

支出

企画立案事務企画

システム企画・開発

評価・分析事務運用

システム運用

企画立案事務企画

システム企画・開発

評価・分析事務運用

システム運用

共感

競争力モデル

「協創的」アプローチ

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5-3. 納得の感動 事例

画面をご覧ください

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5-4. 納得のシナリオ(1)

現状1

課題

将来像

期待効果2 4

解決策(変化)

変化のシナリオ

解決のシナリオ

ビジネスサイド

ITサイド

プロセスリソース

(組織、配置等)

ITリソース調達方針/ガバナンス

アーキテクチャー&テクノロジー

アプリケーション&データ

ビジネスサイド

プロセス

ITリソース調達方針/ガバナンス

アーキテクチャー&テクノロジー

アプリケーション&データ

ITリソース調達方針/ガバナンス

アーキテクチャー&テクノロジー

アプリケーション&データ

② ③

④ ⑤

ビジネスモデル/競争力モデル①

現在の状態(望ましくない状態)

影響(現在の状態がおよぼす好ましくない影響)

改善された状態(対策による改善後の姿)

想定される対応策(現状に対する対策)

理由・原因(現在の状態の背景)

理由・原因(現在の状態の背景)

理由・原因(よりさかのぼった背景)

影響(現在の状態がおよぼす好ましくない影響)

【収入・支出構造モデル】 【競争力実現サイクル】

顧客べース拡大 顧客単価極大化

定常コスト抑制 リスクコスト抑制

収入

支出

企画立案事務企画

システム企画・開発

評価・分析事務運用

システム運用

フレームワークとチャート

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5-4. 納得のシナリオ(2)

© Goldratt Consulting

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~「見える化」と「共感」でまわりを巻き込み、仲間を増やす進め方~

イノベーティブな改革を成功に導く三つのステップ

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渡辺 薫

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