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バリアフリー教室の開催 ○趣旨・目的 急速な高齢化や障がい者の自立と社会参加の要請に適切に対応し、高齢者、障がい者 等が公共交通機関を円滑に利用できるようにするため、施設整備(ハード面)だけでは なく、手助けがしやすい環境づくり(ソフト面)を行うことが求められています。 このため、「バリアフリー教室」を開催し、高齢者、障がい者等に対する介助等の体 験等を行うことを通じて、バリアフリーについての理解を深めるとともに、ボランティ アに関する意識を醸成し、高齢者、障がい者等に対し、誰もが自然に快くサポートでき る「心のバリアフリー」社会の実現を目指します。 ○バリアフリー教室の実施状況 中部運輸局管内でバリアフリー教室の開催実績は平成14年度から平成22年度までの 合計で127回・8,170人の方にご参加頂き、バリアフリーの理解や普及促進に向け た啓発活動を行いました。 平成14年度~平成22年度の開催状況 実施回数 参加人数 実施回数 参加人数 H14年度 2回 62人 H20年度 23回 1,892人 H15年度 3回 101人 H21年度 18回 1,252人 H16年度 4回 226人 H22年度 29回 1,976人 H17年度 8回 291人 H18年度 19回 1,139人 H19年度 20回 1,201人

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Page 1: バリアフリー教室の開催 - mlit.go.jp · あると移動が大変なことや車いすの操作が難しいことが分かり、体の不自由な方 は大変だなと思いました。

バリアフリー教室の開催

○趣旨・目的

急速な高齢化や障がい者の自立と社会参加の要請に適切に対応し、高齢者、障がい者

等が公共交通機関を円滑に利用できるようにするため、施設整備(ハード面)だけでは

なく、手助けがしやすい環境づくり(ソフト面)を行うことが求められています。

このため、「バリアフリー教室」を開催し、高齢者、障がい者等に対する介助等の体

験等を行うことを通じて、バリアフリーについての理解を深めるとともに、ボランティ

アに関する意識を醸成し、高齢者、障がい者等に対し、誰もが自然に快くサポートでき

る「心のバリアフリー」社会の実現を目指します。

○バリアフリー教室の実施状況

中部運輸局管内でバリアフリー教室の開催実績は平成14年度から平成22年度までの

合計で127回・8,170人の方にご参加頂き、バリアフリーの理解や普及促進に向け

た啓発活動を行いました。

平成14年度~平成22年度の開催状況

年 度 実施回数 参 加 人 数 年 度 実施回数 参 加 人 数

H14年度 2回 62人 H20年度 23回 1,892人

H15年度 3回 101人 H21年度 18回 1,252人

H16年度 4回 226人 H22年度 29回 1,976人

H17年度 8回 291人

H18年度 19回 1,139人

H19年度 20回 1,201人

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開 催 日 程 : 平成22年4月6日(火曜日)

開 催 場 所 : 中部技術事務所

主 催 : 中部運輸局・中部地方整備局

協 力 : NPO法人 バリアフリーボランティア協会

参 加 人 数 : 中部運輸局・中部地方整備局に新規採用された職員 42名

○平成22年度のバリアフリー教室開催状況

平成22年度のバリアフリー教室開催状況は、中部運輸局主催3回、愛知運輸支局主

催4回、静岡運輸支局主催7回、岐阜運輸支局主催9回、三重運輸支局主催2回、福井

運輸支局主催4回、合計29回延べ30日間に渡り、管内各地で開催しました。

この教室では、平成22年度に新規採用された中部地方整備局及び中部運輸局の職

員を対象に、バリアフリー新法の解説やバリアフリーを国民に啓発する責務を身につ

けるため、NPO法人より講師を招いてバリアフリーについて講演頂き、歩行困難(車

いす乗車)体験、視覚障がい体験や介助体験を、中部地方整備局が所有する「中部技

術事務所バリアフリー体験歩道」を活用して実施しました。

【参加者の意見・感想の一部】

・普段、経験できないことができ有意義だった。

・バリアフリーを念頭に、業務に取り組むことが必要。

・はじめて「心のバリアフリー」を知り、勉強になった。

・安心して利用できる交通体系のバリアフリー化に貢献したい。

中部地方整備局・中部運輸局 合同新規採用者職員研修

バリアフリーについて講演

車いすの構造など

歩行困難・介助体験

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この教室では、バリアフリーの必要性を学習するため、歩行困難体験(車いす)

や視覚障がい体験及び介助体験を行い、あわせて、愛知トヨタ自動車株式会社に御協

力いただき、福祉車両の解説や乗車体験を行いました。

開 催 日 程 : 平成22年6月22日(火曜日)

開 催 場 所 : 名古屋市立大森北小学校

主 催 : 愛知運輸支局

協 力 : 愛知トヨタ自動車株式会社

NPO法人 バリアフリーボランティア協会

参 加 人 数 : 名古屋市立大森北小学校6年生 69名

【参加者の意見・感想の一部】

・今まで困っている人を見たことがあるけれど、勇気が出なかったことがあるの

で、これからはバリアフリー教室で教えてもらったことを生かしてお手伝いし

たいです。 ・福祉車両は、車いすが入りやすいように工夫がしてあったり、手足が不自由な

人のために手だけで運転できるようにしてあって、よく作られているなと思い

ました。

【愛知運輸支局】名古屋市立大森北小学校 バリアフリー教室

介助の説明 福祉車両の解説

擬似・介助体験 福祉車両の乗降体験

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この教室では、視覚障がいや歩行困難(車いす)擬似・介助体験や、ノンステップバ

スや福祉車両を活用した乗降体験を実施し、バリアフリーの理解を深めました。

また、視覚障がい者の杉山典行氏より、普段の生活について講義を頂きました。

開 催 日 程 : 平成22年6月29日(火曜日)

開 催 場 所 : 沼津市立金岡小学校

主 催 : 静岡運輸支局・沼津市・沼津市社会福祉協議会

協 力 : 富士シティバス㈱・(社)静岡県バス協会

参 加 人 数 : 沼津市立金岡小学校6年生 128名

【参加者の意見・感想の一部】

・目の不自由な方の生活の様子が分かり、障害がある方でも助ける人がいれば安心

できることがわかりました。 ・車いすを押したとき、坂道がなかなか上がらなくて大変でした。少しでも段差が

あると移動が大変なことや車いすの操作が難しいことが分かり、体の不自由な方

は大変だなと思いました。 ・座席が移動したり、座席が車いすになったり、体の不自由な方のためにいろいろ

工夫した福祉車両があることがわかりました。

【静岡運輸支局】 バリアフリー沼津教室

杉山氏より講演 介助方法の説明

ノンステップバスの乗降体験 福祉車両の乗降体験

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開 催 日 程 : 平成22年10月5日(火曜日)

開 催 場 所 : 神戸町立神戸小学校

主 催 : 岐阜運輸支局

協 力 : 神戸小学校、東海旅客鉄道㈱、大垣駅、養老鉄道㈱、名阪近鉄

バス㈱、神戸町、神戸町社会福祉協議会、大垣市社会福祉協議

会、岐阜県、大垣警察署

参 加 人 数 : 神戸町立神戸小学校5年生 93名

この教室では、全体を2班に分け校内及び校外(大垣駅及び駅前広場)で、実際の生

活に近い移動を通じて、車いすやアイマスクを使って鉄道車両やノンステップバスの乗

降を体験し、サポートの仕方などを学びました。

【岐阜運輸支局】神戸小学校バリアフリー教室

公共交通の利用促進及び

バリアフリー化の推進に関する調査の実施

岐阜運輸支局において、小学校等から「バリアフリー

のみならず、社会科学習の一環として位置付けて欲し

い」旨の要望を踏まえて、「公共交通の概要説明」・「交

通事業者による体験や説明」・「バスの乗降体験」等と、

「バリアフリー化推進」を組み合わせたパンフレットの

作成及び効果検証、並びに、今後に向けた自治体との協

働に関する検討を行った。

【参加者の意見・感想の一部】

・体の不自由な人がいつも怖い思いをしていることが分かったので、見かけたら手

助けしたいと思った。

・ゴーグルを着用しての段差歩行は怖かった。 ・駅に点字や音声案内があることを初めて知り、バリアフリー対策がしっかりされ

ていることが分かった。

音声案内設備の説明 アイマスク体験 駅前歩道を車いすで走行 鉄道車両への乗降

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【参加者の意見・感想の一部】

・目かくしをして、段差があるといわれても高さもわからないし、どこらあたりを歩

いているかもわからなかったので、こわかったです。 ・車いすで段差があると、あんなに上がりにくいってはじめて知りました。体験して

みて一人では出来ないことがわかったので、車いすの人を見て困っていたら助けた

いと思いました。 ・ノンステップバスに乗ってみて、いろんな工夫がしてあるのだとおどろきました。

この教室では、車椅子や視覚障がい者の擬似・介助体験等を通じて、バリアフリーの

重要性について理解を深めるとともに、ボランティア意識をもって誰もが自然に快くサ

ポート出来る環境「心のバリアフリー」の醸成を目指し開催しました。

開 催 日 程 : 平成22年10月19日(火曜日)

開 催 場 所 : 津市立雲出小学校

主 催 : 三重運輸支局・三重県

協 力 : ユニバーサルデザイン久居

参 加 人 数 : 津市立雲出小学校5年生 41名

【三重運輸支局】 交通バリアフリー雲出小学校教室

車いすの介助体験 バリアフリーやユニバーサルデザイン

について講演

アイマスクを着用したバス乗降体験 擬似・介助体験の説明

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開 催 日 程 : 平成22年6月25日(金曜日)

開 催 場 所 : 越前市立味真野小学校

主 催 : 福井運輸支局

協 力 : 社会福祉法人越前市社会福祉協議会・社会福祉法人光道園

福井鉄道株式会社

参 加 人 数 : 越前市立味真野小学校4年生 54名

この教室では、高齢者や障がい者に対する擬似・介助体験を通じて、バリアフリーに

ついての理解を深めることとともに、誰もが快くサポートできる「心のバリアフリー」

へ関心を持って頂くことを目的として、小学4年生を対象に実施しました。

【参加者の意見・感想の一部】

・車いすで坂を登るときが一番つらかった。 ・車いすを進めるのが難しかった。 ・アイマスクでバスに乗って降りるときの段差が怖かった。 ・もし、友達や家族の人が目が不自由だったら助けてあげたい。 ・バリアのない世界にしていきたい。

【福井運輸支局】 交通バリアフリー教室in味真野小学校

介助について説明 歩行困難擬似・介助体験

アイマスクを着用したバス乗降体験 擬似・介助体験後の感想発表