スーパートレースⅡ 施工要領書...工事前に必ずお読み下さい。 1....

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金属配管凍結防止・保温用 自己温度調整型トレースヒーター スーパートレースⅡ 安全に関する注意事項 本施工要領書は弊社ホームページより ダウンロードすることができます。 https://www.izd.co.jp/data 必ず施工者へ配布してください。 本ヒーターは金属配管専用の凍結防止・保温用のヒーターです。 埋設や水中などの投込みヒーターではありません。 また、樹脂製配管には使用しないでください。 施工時に確実にアースをとり、万一の漏電時に漏電遮断器が 必ず作動するようにしてください。 アースが取れない場合は使用しないでください。 この施工要領書に記載の施工方法および安全に関する注意事項を厳守され なかった場合、いかなる損害が生じても当社は一切の責任を負いかねます。

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Page 1: スーパートレースⅡ 施工要領書...工事前に必ずお読み下さい。 1. スーパートレースⅡは、配管、タンク、機器等の凍結防止及び、保温用のヒーターです。埋設及び水中等の投込

金属配管凍結防止・保温用自己温度調整型トレースヒーター

スーパートレースⅡ施 工 要 領 書安全に関する注意事項

本施工要領書は弊社ホームページよりダウンロードすることができます。https://www.izd.co.jp/data必ず施工者へ配布してください。

本ヒーターは金属配管専用の凍結防止・保温用のヒーターです。埋設や水中などの投込みヒーターではありません。また、樹脂製配管には使用しないでください。施工時に確実にアースをとり、万一の漏電時に漏電遮断器が必ず作動するようにしてください。アースが取れない場合は使用しないでください。

この施工要領書に記載の施工方法および安全に関する注意事項を厳守されなかった場合、いかなる損害が生じても当社は一切の責任を負いかねます。

Page 2: スーパートレースⅡ 施工要領書...工事前に必ずお読み下さい。 1. スーパートレースⅡは、配管、タンク、機器等の凍結防止及び、保温用のヒーターです。埋設及び水中等の投込

人への危害、財産の損害を未然に防止するために必ずお守りいただくことを記載しています。

■誤った使い方をした時に生じる危害や損害の程度を次のように区分して説明しています。

「死亡または重傷を負うおそれがある」内容です。

安全上のご注意

警告

注意

「障害を負うことや、物的損害の発生するおそれがある」内容です。

■お守りいただく内容を、次の図記号で説明しています。

してはいけない内容です。 実行しなければならない内容です。

正しい電源電圧で使用してください。誤った電源電圧で使用すると、漏電・感電・火災・故障の原因になります。

漏電遮断器(ELB)を設置してください。(ヒーター回路ごと)ELBが無いと、漏電・感電・火災の原因になります。

弊社指定の端末処理キャップを使用してください。リード線接続部、端末部は必ず弊社指定の端末処理キャップを使用し本施工要領書の手順で施工を行ってください。指定以外の部品を使用したり、誤った手順で施工すると、漏電・感電・火災の原因になります。

絶縁被覆・外層被覆を傷つけないよう、十分ご注意ください。漏電・感電・火災の原因になります。

通電中・断電直後は製品に触れないでください。漏電・感電・火災の原因になります。

初動電流特性をもとに電気部材の選定を行ってください。電源投入時には、一時的に定常値より大きな初動電流が流れます。(7頁 初動電流特性の表参照)正しく選定を行わないと、漏電・感電・火災の原因になります。

機種ごとの最大使用長を守ってください。最大使用長(7頁 機種の表参照)を厳守してください。末端が発熱しなかったり、漏電・感電・火災の原因となります。

許容耐熱温度を超えた熱履歴を与えないでください。製品寿命が著しく短くなり、漏電・感電・火災の原因になります。

埋設及び水中などへの投げ込みはしないでください。スーパートレースⅡは金属配管専用の凍結防止・保温用のヒーターです。本来の用途以外に使用した場合、漏電・感電・火災の原因になります。

樹脂配管での使用はしないでください。スーパートレースⅡは金属配管専用の凍結防止・保温用のヒーターです。本来の用途以外に使用した場合、漏電・感電・火災の原因になります。

アースを取ってください。アースが取れなければ漏電・感電・火災の原因になります。※詳細は2頁「安全に関する注意事項」の3項をご参照ください。

警告注意

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保 守 点 検

◎施工前に必ずお読みください。※以下の安全に関する注意事項を厳守されないと漏電、感電、火災の原因になります。スーパートレースⅡの施工は必ず電気工事士の有資格者が行ってください。 1. スーパートレースⅡは、金属配管の凍結防止及び、保温用のヒーターです。埋設及び水中などの投げ込みヒーターではありません。なお樹脂製配管や、振動・駆動する配管機械部品にも使用できません。

2. 配管内に挿入しての使用はできません。

3. 電気設備技術基準に基づき、アースを以下の通り確実に取ってください。IZT-14FJ、IZT-21FJは、金属編組(ジャケット)を使用してD種接地工事を行ってください。NSAL-10、NSAL-14、NSAH-21はヒーター単体でアースは取れません。金属配管上でD種接地工事を行ってください。

4. 電源投入時には一時的に定常値より大きな初動電流が流れます。7頁の初動電流特性の表をご確認のうえヒーター回路ごとに漏電遮断器(ELB)の選定を行ってください。(内線規程1375節 漏電遮断器を参照)

5. 最大使用長、定格電圧を厳守してください。

6. リード線接続部、端末部は必ず弊社指定の端末処理キャップを使用し本施工要領書の手順で施工を行ってください。なお、リード線は必ずヒーターの電流値が許容可能であるものを選定してください。

7. 機種ごとの許容耐熱温度を超えた熱履歴を与えないでください。

8. 施工時は、絶縁被覆・外層被覆を傷つけないでください。

9. 施工時を含め、無理な引っ張りの力を加えないでください。

10. 配管表面の油分、バリ、溶接玉などは完全に取り除いてください。

11. 取り付け方法は、配管に沿って直線状に施工してください。らせん状に施工する場合は、曲げ半径30mm以上を確保してください。

12. アルミテープでヒーター全体を固定するなど配管に密着するように施工してください。

13. 保温施工では、設計条件に合致した材質と厚みの保温材を取付け、その後、外装材及び防水処理材の取付けを確実に実施してください。保温材が壊れたり、設計条件と異なる保温材で施工すると、目的の温度保持ができない場合があります。外装に変形・破損がないか、定期的に保守点検を行って確認してください。(2頁 保守点検の表参照)

14. 配管へ固定後に絶縁抵抗検査を行い、DC500Vメガーにて100MΩ以上であることを確認してください。絶縁抵抗の測定は2本のリード線(又は芯線)を短絡させてリード線(芯線)とアースの間で行います。

少なくとも1年に1回以上、下記の点検を行ってください。なおスーパートレースⅡは保守点検ができない場所では使用しないでください。

安全に関する注意事項

項目 点検方法

外 観 検 査

定期的にスーパートレースⅡ施工配管の保温板金を外観検査してください。変形、破損などの外傷がある場合、スーパートレースⅡも外傷を受けている可能性がありますので、保温板金を外してヒーターが外傷を受けていないか確認してください。

絶 縁 抵 抗 検 査

1

2

配管へ固定後に絶縁抵抗検査を行い、DC500Vメガーにて100MΩ以上であることを確認してください。絶縁抵抗の測定は2本のリード線(又は芯線)を短絡させてリード線(芯線)とアースの間で行います。なお運転を一時休止した後の通電・再開前は、必ず確認してください。

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配管への固定◎配管への取付けは基本的には配管に沿って直線状に取付けます。電気容量が不足の場合には2本~3本と並行させて取付けます。らせん状に施工する場合は、曲げ半径30mm以上を確保してください。半径30mm以下時は発熱不良の原因となる場合があります。

◎配管へのヒーターの取付けには最初の固定箇所やコーナーなどを保持用テープであらかじめ固定しておき、所定のピッチでテープ止めを行うと容易です。

◎アルミテープでヒーター全体を固定するなど配管に密着するように施工してください。

◎配管表面の油分、バリ、溶接玉などは完全に取り除いてください。

◎配管、機器類への取付けは別売の保持用テープ、アルミテープを使用し、ガムテープ・ビニールテープ・番線などは絶対に使用しないでください。※使用するテープによっては、粘着材に含まれる溶剤や可塑剤が発熱特性を阻害し、出力の低下を招く 恐れがあります。

◎施工時は、絶縁被覆・外層被覆を傷つけないでください。

◎施工時を含め、無理な引っ張りの力を加えないでください。

◎配管へ固定後に絶縁テストを行い、DC500Vメガーにて100MΩ以上である事を確認してください。絶縁抵抗の測定は2本のリード線(又は芯線)を短絡させてリード線(芯線)とアースの間で行います。

配管ヒーター 保持用テープ

保温材

外装材250mm

配管ヒーター

保持用テープ

保温材

外装材

曲げ半径30mm以上

アルミテープの貼付け例

250㎜以下

アルミテープ

1本施工 2本施工45° 45° 45°

70° 70°

20°90°

20°

70°

20°

3本施工 4本施工 配管接続部ヒーター

保持用テープ

配管

保持用テープ

ヒーター

保持用テープ配管

ヒーター

バルブ

保持用テープ

配管

ヒーター

施 工 例

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N S A L型・N S A H型施工手順

リード線側

端末側

① カッターなどで端末から20mm絶縁被覆を取り除きます。② ニッパーなどで先端部分にナナメに切り込みを入れます。③ 芯線を傷つけないように、ペンチで引き出します。

① 端末処理キャップ内にシリコン液を充填します。② ヒーター側にもシリコン液を塗布します。③ 端末処理キャップが止まるところまで完全に挿入してください。

④ 芯線を傷つけないように注意しながら余った発熱体を切り落とし、約10mmを残して芯線を切断します。⑤ リード線を端末処理キャップに通し、圧着端子を取付けます。⑥ ヒーターの芯線にリード線を接続します。

⑦ 圧着端子部分にシリコン液を塗布し、端末処理キャップ内にもシリコン液を充填します。⑧ 端末処理キャップが止まるところまで、完全に挿入してください。

強く押し込む

20mm

ご注意端末処理キャップを通す向きに注意してください。必ず確認し、2穴の方からリード線を通してください。

(芯線に付いている発熱体は取り除いてください。)

発熱体

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ご注意挿入不足の場合は短絡する可能性があります。

警告NSAL-10、NSAL-14、NSAH-21はヒーター単体ではアースが取れません。金属配管上でD種接地工事を行ってください。

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リード線側

① カッターなどで端末から100mmジャケット被覆を取り除きます。② 金属編組をジャケット被覆との境目方向へ押し戻し、境目部に膨らみを作る。③ ドライバーなどで膨らみ部分に開口部を作る。

④ ヒーターを曲げ、作った開口部から抜き出します。⑤ 金属編組をジャケット被覆の境目部分で根元からしっかり撚り合わせアース線として、確実にD種接地工事を行ってください。

⑥ カッターなどで絶縁被覆を端末から75mm取り除きます。

⑦ ニッパーなどで先端部分にナナメに切り込みを入れます。⑧ 芯線を傷つけないように、ペンチで引き出します。 (芯線に付いている発熱体は取り除いてください。)⑨ 芯線を傷つけないように注意しながら余った発熱体を切り落とし、約10mmを残して芯線を切断します。

⑩ リード線を端末処理キャップに通し、圧着端子を取付けます。⑪ ヒーターの芯線にリード線を接続します。

I Z T 型 施 工 手 順(1)

75mm

ご注意端末処理キャップを通す向きに注意してください。必ず確認し、2穴の方からリード線を通してください。

穴をあける

アース線

発熱体

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⑫ 圧着端子部分にシリコン液を塗布し、端末処理キャップ内にもシリコン液を充填します。⑬ 端末処理キャップが止まるところまで完全に挿入してください。

① ヒーターを所定の長さに切断し、カッターなどでジャケット被覆を端末から20mm取り除きます。② ジャケット被覆を取り除いた部分の金属編組をニッパーなどで切り落とします。

③ 端末処理キャップ内にシリコン液を充填します。④ ヒーター側にもシリコン液を塗布します。⑤ 端末処理キャップをジャケット被覆まで完全に被せてください。

端末処理キャップ

端末側 リード線側

リード線 圧着端子 シリコン液

必 要 部 品

I Z T 型 施 工 手 順(2)

端末側

強く押し込む

強く押し込む

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ご注意挿入不足の場合は短絡する可能性があります。

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注)スーパートレースⅡはPTC特性をもつヒーターのため、電源投入時には一時的に大きな初動電流が流れます。通電後10分ほどで定常値に戻ります。

※恒温槽中1分値の代表例です。※左記表をもとに漏電ブレーカーの選定・取付けを 行ってください。※即断ヒューズはご使用にならないでください。

2020.10 改訂

(A/m)

機   種

初動電流特性

※1 全機種100V/200V兼用となっております。※2 最大使用長は下記「初動電流特性」表をもとに、弊社別売り関連部品の「耐熱リード線 1.25sq」を使用した場合の許容電流

値から使用可能な長さを算出したものです。[リード線の耐熱温度は110℃、周囲温度40℃、リード線は束ねて施工する(許容電流値の低減率0.9)として算出]

型 式 ※1出力

(at10℃) 最適保持温度 最大使用長 ※2耐熱温度

連 続 瞬 時

NSAH-21IZT-21FJ

NSAL-14IZT-14FJ

NSAL-10100V

200V

100V

200V

100V

200V

90m

140m

60m

100m

60m

70m

65 85

110 135

10℃以下

40℃以下

80℃以下

4

13

11

23

22

41W/m

W/m

W/m

W/m

W/m

W/m

型  式配管温度(℃)

NSAH-21IZT-21FJ

NSAL-14IZT-14FJ

NSAL-10100

200

100

200

100

200

0.1

0.22

0.25

0.31

0.58

0.43

0.09

0.2

0.23

0.28

0.54

0.41

0.07

0.17

0.2

0.25

0.51

0.34

0.06

0.15

0.17

0.22

0.47

0.36

0.05

0.12

0.15

0.18

0.43

0.34

電圧(V) -30 -20 -10 0 10

●本社〒564-0052大阪府吹田市広芝町6番9号

■ご連絡先ご使用にあたって、ご不明な点や、使用中にお気づきの点などがございましたら、本社営業部までお問い合わせください。

TEL:06-6385-3611 / FAX:06-6385-3999本施工要領書は弊社ホームページよりダウンロードすることができます。URL:https://www.izd.co.jp/data施工者へ必ず配布してください。

●工場〒614-8104京都府八幡市川口東頭1番1号

●URLhttps://www.izd.co.jp

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