エレクトロスピニング法を用いた骨再生誘導膜 製造 …1...

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1 エレクトロスピニング法を用いた骨再生誘導膜 製造技術の開発 山八歯材工業株式会社 1. 新技術の概要 11 育成試験の内容 111 試験の背景 骨再生誘導法(Guided Bone RegenerationGBR)は、顎骨の骨量が不足してい る患者の骨量を早期に再生させるための治療法の一つであり、骨量を再生させたい部 位を膜で覆い、スペース確保と同時に骨再生を促す治療法である(1.1.1-1)。このと きに使用される膜を骨再生誘導膜(GBR )と呼ぶ。 当社では国立大学法人 名古屋工業大学(愛知県名古屋市)、矢橋工業株式会社(岐阜県 大垣市)らとともにエレクトロスピニング(ES)法にて作製した 10μm 程度の繊維にて 構成されるポリ乳酸(PLA)単体膜およびポリ乳酸/機能性炭酸カルシウム複合膜の合 着膜が GBR 膜として有効であることを見出してきた。実用化に向け、現在の課題は ES 法にて均質な大面積の膜を作製することである。 愛知県産業技術研究所三河繊維技術センターでは ES 法にて様々な原料の製膜が試 みられており、当社が抱える課題の解決に有意義な技術および情報を多分に有してい る。 そこで、本研究では、三河繊維技術センターのアドバイスを受け、 ES 法を用いた骨 再生誘導膜への利用を目的とした製膜技術の確立を目指す。 112 試験内容 PLA および機能性炭酸カルシウムを原料とし、 ES 法にて作製した 10μm 程度の繊 維にて構成される膜が GBR 膜として有効であることを見出してきた。しかし、これ までに作製できた膜のサイズは最大で直径 10cm 円形程度であり、量産性に乏しい。 加えて、細かな製膜条件の検討は成されていない。 実用化に向け、現在の課題は ES 法にて均質な大面積の膜を作製することである。 この課題を解決するために、①膜を構成する繊維形状の決定、②均質で大面積の膜を 製膜する設備の構築および製膜条件の確立、これらについて検討し、課題解決を試み る。

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Page 1: エレクトロスピニング法を用いた骨再生誘導膜 製造 …1 エレクトロスピニング法を用いた骨再生誘導膜 製造技術の開発 山八歯材工業株式会社

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エレクトロスピニング法を用いた骨再生誘導膜

製造技術の開発

山八歯材工業株式会社 1. 新技術の概要

1.1 育成試験の内容 1.1.1 試験の背景

骨再生誘導法(Guided Bone Regeneration:GBR)は、顎骨の骨量が不足してい

る患者の骨量を早期に再生させるための治療法の一つであり、骨量を再生させたい部

位を膜で覆い、スペース確保と同時に骨再生を促す治療法である(図 1.1.1-1)。このと

きに使用される膜を骨再生誘導膜(GBR 膜)と呼ぶ。 当社では国立大学法人 名古屋工業大学(愛知県名古屋市)、矢橋工業株式会社(岐阜県

大垣市)らとともにエレクトロスピニング(ES)法にて作製した 10μm 程度の繊維にて

構成されるポリ乳酸(PLA)単体膜およびポリ乳酸/機能性炭酸カルシウム複合膜の合

着膜が GBR 膜として有効であることを見出してきた。実用化に向け、現在の課題は

ES 法にて均質な大面積の膜を作製することである。 愛知県産業技術研究所三河繊維技術センターでは ES 法にて様々な原料の製膜が試

みられており、当社が抱える課題の解決に有意義な技術および情報を多分に有してい

る。 そこで、本研究では、三河繊維技術センターのアドバイスを受け、ES 法を用いた骨

再生誘導膜への利用を目的とした製膜技術の確立を目指す。 1.1.2 試験内容

PLA および機能性炭酸カルシウムを原料とし、ES 法にて作製した 10μm 程度の繊

維にて構成される膜が GBR 膜として有効であることを見出してきた。しかし、これ

までに作製できた膜のサイズは最大で直径 10cm 円形程度であり、量産性に乏しい。

加えて、細かな製膜条件の検討は成されていない。 実用化に向け、現在の課題は ES 法にて均質な大面積の膜を作製することである。

この課題を解決するために、①膜を構成する繊維形状の決定、②均質で大面積の膜を

製膜する設備の構築および製膜条件の確立、これらについて検討し、課題解決を試み

る。

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1.1.3 効果 従来、インプラントは顎骨の骨量が必要かつ十分な部位へ移植することを前提とし

ており、骨量が不足している患者はその治療をあきらめざるを得なかった。しかし、

近年では咬合あるいは審美の観点から、理想の部位へ移植することが求められるよう

になり、骨量が不足している患者には骨量を早期に回復させる治療が求められている。 超高齢化社会を迎えつつある現在、インプラント治療は一般化してきており、安心

して咀嚼できることは高齢者のクオリティー・オブ・ライフを向上するためにも重要

な役割を担っている。骨再建能力に優れた GBR 膜の開発は、インプラント治療にお

いて重要な役割を担っていると考えられる。 1.2 産業活力特別措置法第 30 条(日本版バイドール法)

非適用 1.3 知的財産権

未出願

2.実施期間 平成 20 年 7 月 1 日 ~ 平成 21 年 2 月 28 日

3.実施場所 山八歯材工業株式会社

所在地:愛知県蒲郡市西浦町大知柄 54-1 愛知県産業技術研究所 三河繊維技術センター

所在地:蒲郡市大塚町伊賀久保 109

4.実施経過 実施計画 実行

膜を構成する繊維形状の決定

① 安定吐出可能な溶媒選定 ② 直径10μm程度の繊維を安定的に紡糸

する条件の決定 上記 2 項目について検討し、実行。

均質で大面積の膜を製膜する設備の構築

および製膜条件の決定

製膜部(コレクター部)の構造を検討し、

均質で大面積の膜、具体的には A4 用紙サ

イズ(約 210mm×300mm)程度の均質膜を

製膜する条件の決定を目的とし、実行。

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5.育成試験の結果 5.1 実施項目

5.1.1 膜を構成する繊維形状の決定

エレクトロスピニング(ES)法にて直径 10μm 程度の繊維で構成される均質な大面

積膜の作製を試みるにあたり、膜を構成する繊維が均質に得られる条件を見出す必要

がある。

目的

ES 法にてポリ乳酸(PLA)の紡糸を行う際、紡糸溶液は針先から吐出される。この紡

糸溶液は溶媒として揮発性の高いクロロホルムなどが使用される。そのため、しばし

ば針先にて紡糸溶液が揮発・固化することでダマが生成し、針先が詰まり、安定した

吐出が困難となる。このとき、得られる紡糸繊維の繊維径は不均一となる。 均質な紡糸繊維を得るためには安定した紡糸溶液の吐出を得ることが重要である。

そのための方法として混合溶媒を使用する例が文献にて報告されている(エレクトロ

スピニング最前線 山下義裕著 繊維社)。加えて、愛知県産業技術研究所 三河繊維技

術センターの実績にて、溶媒としてヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)を使用す

ることが吐出の安定性に有効であるとの情報が得られた。 ここでは、先ず始めに①安定吐出可能な溶媒選定を行い、次いで②直径 10μm 程度

の繊維を安定的に紡糸する条件の決定を目的とした。

【実験① 安定吐出可能な溶媒選定】 実験内容

ES 法を用いた紡糸は ES 装置(所有:愛知県産業技術研究所 三河繊維技術センタ

ー)を用いて行った。装置の様子および構成図を図 5.1.1-1、装置設定のうち固定条件

を表 5.1.1-1、使用した紡糸溶液を表 5.1.1-2 に示す。 得られた紡糸繊維の状態を走査型電子顕微鏡(SEM 所有:矢橋工業株式会社)にて

観察した。 表 5.1.1-1 ES 装置設定条件

項目 設定値 備考

印加電圧 (kV) 20※

紡糸溶液押出速度 (r/min) 300 モーター回転数にて表示

シリンジ (ml) 5

針 (G) 18

コレクター間距離 (cm) 15 針先-コレクタードラム間距離

ドラム回転 (r/min) 90 コレクタードラムの回転速度

トラバース (r/min) 1000 コレクタードラム横移動速度

※ 下記 Sample ⑤のみ印加電圧 15kV

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表 5.1.1-2 紡糸溶液一覧

Sample ① Sample ② Sample ③

ポリマー

(PLA)

PURASORBⓇ

PL 24

PURASORBⓇ

PL 24

PURASORBⓇ

PL 24

溶媒 1 クロロホルム クロロホルム DCM※1

溶媒 2 - アセトン DMF※2

溶媒 1/溶媒 2 - 2/1 (v/v※3) 7/3 (v/v)

ポリマー濃度 (wt%) 10 10 10

Sample ④ Sample ⑤

ポリマー

(PLA)

PURASORBⓇ

PL 24

PURASORBⓇ

PL 24

溶媒 1 クロロホルム HFIP※4

溶媒 2 DMF -

溶媒 1/溶媒 2 8/2 (w/w※5) -

ポリマー濃度 (wt%) 10 10 ※1 DCM:ジクロロメタン、※2 DMF:N,N-ジメチルホルムアミド、※3 V/V:体積比

※4 HFIP:ヘキサフルオロイソプロピルアルコール、※5 w/w:重量比

【実験② 直径 10μm 程度の繊維を安定的に紡糸する条件の決定】 紡糸繊維の繊維径制御を紡糸溶液のポリマー(PLA)濃度および紡糸溶液の紡糸溶液押

出速度(吐出量)により行った。 ES 装置設定のうち固定条件を表 5.1.1-3 に、紡糸条件一覧を表 5.1.1-4 に示す。 得られた紡糸繊維の状態を走査型電子顕微鏡(SEM 所有:矢橋工業株式会社)にて観

察した。 表 5.1.1-3 ES 装置設定条件

項目 設定値 備考

印加電圧 (kV) 15

シリンジ (ml) 5

針 (G) 18

コレクター間距離 (cm) 15 針先-コレクタードラム間距離

ドラム回転 (r/min) 90 コレクタードラムの回転速度

トラバース (r/min) 1000 コレクタードラム横移動速度

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表 5.1.1-4 紡糸条件一覧 ・ポリマー濃度変更

Sample A Sample B

ポリマー

(PLA)

PURASORBⓇ

PL 24

PURASORBⓇ

PL 24

溶媒 HFIP※1 HFIP

ポリマー濃度 (wt%) 10 12.5

紡糸溶液押出速度 (r/min) 300 300

・紡糸溶液押出速度変更

Sample C Sample D Sample E

ポリマー

(PLA)

PURASORBⓇ

PL 24

PURASORBⓇ

PL 24

PURASORBⓇ

PL 24

溶媒 HFIP HFIP HFIP

ポリマー濃度 (wt%) 10 10 10

紡糸溶液押出速度 (r/min) 600 900 1200 ※1 HFIP:ヘキサフルオロイソプロピルアルコール

5.1.2 均質で大面積の膜を製膜する設備の構築および製膜条件の決定

ES法にて作製した①PLA単体膜および②PLA/機能性炭酸カルシウム複合膜が

GBR膜として有効であることが見出されている。しかし、これまでに作製できた膜の

サイズは最大で直径10cm円形程度であり、量産性に乏しい。実用化に向けた課題の

一つとして、ES法にて均質な大面積の膜を作製する技術の確立が挙げられる。

目的

ここでは製膜部(コレクター部)の構造を検討することで【実験① 安定吐出可能な溶

媒選定】にて決定した紡糸溶液を利用し、均質で大面積の膜、具体的にはA4用紙サイ

ズ(約210mm×300mm)程度の均質膜を製膜する条件の確立を目的とした。

ES 法の製膜部(コレクター部)として、板状タイプおよび円筒タイプを用意し、【実

験① 安定吐出可能な溶媒選定】にて決定した紡糸溶液を用いて製膜を行った。

実験内容

板状タイプおよび円筒タイプの特徴を表 5.1.2-1 および図 5.1.2-1 に示す。

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表 5.1.2-1 製膜部(コレクター部)のタイプとその特徴 製膜部タイプ 製膜部 特徴

板状タイプ 金属板

A4 サイズにくり抜いた絶縁板(ベークライト板)にて挟む

吐出液の進行方向が変化するこ

とで製膜が行われる。

円筒タイプ 円筒形金属 製膜部である円筒形金属が稼働

し、吐出液の進行方向の影響を受け

ることなく製膜が行われる。

5.2 実施結果

5.2.1 膜を構成する繊維形状の決定 【実験① 安定吐出可能な溶媒選定】

ES 法にて得られた紡糸膜の 1 例を図 5.2.1-1 に、得られた紡糸繊維の状態を図

5.2.1-2 に示す。 Sample ①、②、③、④では発生頻度に違いはあるが、紡糸試験中に針先にてダマ

の発生が確認された(図 5.2.1-3)。均質な紡糸繊維を得るためには有効ではない。一方

Sample ⑤(溶媒:HFIP)に関してはダマの発生が全く確認されず、終始安定した吐出

が可能であり(図 5.2.1-4)、得られた繊維の繊維径は安定していた。 均質な紡糸繊維を得るためには安定した紡糸溶液の吐出を得ることが重要であるが、

安定した PLA 紡糸溶液の吐出を得るための方法として HFIP を溶媒として使用する

ことが効果的であることが確認できた。 【実験② 直径 10μm 程度の繊維を安定的に紡糸する条件の決定】

実験①にて安定した PLA 紡糸溶液の吐出を得るための方法として HFIP を溶媒と

して使用することが効果的であることが確認された。しかし、得られた紡糸繊維径は

直径5μm 程度であった。目標とする 10μm 程度の紡糸繊維径を得るため、紡糸溶

液のポリマー濃度を変更して得られた紡糸繊維の状態および紡糸溶液押出速度(吐出

量)を変更して得られた紡糸繊維の状態を図 5.2.1-5 に示す。 紡糸溶液のポリマー濃度を変更した際には繊維径の増加が確認されたが、同時に細

繊維も確認されており、繊維径が不均一であった。一方、紡糸溶液押出速度を増加し、

紡糸溶液の吐出量を増加させたところ、押出速度 1200 r/min (Sample E)では繊維径

が不均一であったが、押出速度 600 r/min(Sample C)および 900 r/min (Sample D)にて繊維径 10μm 程度の均一な繊維が得られることが確認できた。過剰な紡糸溶液の

吐出は不要であることから押出速度 600 r/min が有効であると考えられる。 目標とする直径 10μm 程度の繊維を安定的に紡糸するためには、紡糸溶液の溶媒を

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HFIP とし、ポリマー(PLA)濃度を 10wt%、紡糸溶液の押出速度を 600 r/min とする

ことが有効であった。 5.2.2 均質で大面積の膜を製膜する設備の構築および製膜条件の決定

5.2.1 膜を構成する繊維形状の決定にて有効と判断した紡糸溶液を用い、板状タ

イプおよび円筒タイプの製膜部(コレクター部)にて製膜を試みた。 板状タイプでは図 5.2.2-1 に示すように吐出された紡糸溶液が製膜部の同一箇所に吐

出され、連続的に吐出された紡糸溶液は乾燥つまり繊維化する前に積層し、紡糸膜は得

られなかった。 一方、円筒タイプでは製膜部が稼働するため、紡糸溶液が製膜部の同一箇所に吐出さ

れることはなく、連続的に吐出された紡糸溶液は乾燥(繊維化)後に積層するため、紡糸

膜を得ることが可能であった。この方式を用いることで安定吐出のもと、100 mm×230 mm 程度の膜を得ることに成功した(図 5.2.2-2)。この膜サイズは円筒タイプ製膜部のサ

イズ幅 140 mm×直径 80 mm に起因するものである。 均質で大面積の膜を製膜するためには、紡糸溶液の溶媒を HFIP、ポリマー(PLA)濃

度を 10wt%、紡糸溶液の押出速度を 600 r/min とし、製膜部の構造を円筒タイプとす

ることが有効であった。 得られた結果をもとに、国立大学法人 名古屋工業大学が所有する市販品エレクトロ

スピニング装置(カトーテック社製 NEU ナノファイバーエレクトロスピニングユニッ

ト 円筒タイプ製膜部サイズ:330 mm×直径 100 mm)を借り、同様の方式にて製膜を

行ったところ 200mm×300 mm 程度の膜を得ることに成功した(図 5.2.2-3)。 【補足】

骨再生促進効果は PLA/機能性炭酸カルシウム複合膜に起因する。実用化に向け、均

質で大面積の PLA/機能性炭酸カルシウム複合膜を製膜する技術も重要な検討課題で

ある。 PLA 膜にて得られた均質で大面積の膜を製膜する技術をもとに、PLA/機能性炭酸カ

ルシウム複合膜にて検討したところ、紡糸溶液の溶媒を HFIP、ポリマー(PLA)濃度を

15wt%、紡糸溶液の押出速度を 600 r/min とし、製膜部の構造を円筒タイプとすること

で、安定吐出のもと、100 mm×230 mm 程度の膜を得ることに成功した(図 5.2.2-4)。なお、ここで用いた紡糸溶液は、あらかじめ PLA と機能性炭酸カルシウムを 40/60(重量比)にてニーダーを用いて複合化(200℃ 20min)し、得られた複合体を溶媒である

HFIP に溶解させることで作製した。

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図 1.1.1-1 骨再生誘導膜(GBR 膜)の用法イメージ

紡糸溶液

製膜部(コレクター)

電源供給装置

印加電圧

針シリンジ

紡糸溶液

製膜部(コレクター)

電源供給装置

印加電圧

針シリンジ

図 5.1.1-1 ES 装置(左)とその構成(右)

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(a) 板状タイプ (b) 円筒タイプ 図 5.1.2-1 ES 装置の製膜部(コレクター部)

図 5.2.1-1 ES 法にて得られた PLA 膜 (Sample ①)

1cm

製膜部 製膜部

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10

Sample ① Sample ② Sample ③

×120

×6000

Sample ④ Sample ⑤

×120

×6000

図 5.2.1-2 得られた紡糸繊維の状態一覧

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図 5.2.1-3 針先にて発生するダマの様子

図 5.2.1-4 Sample ⑤(溶媒:HFIP)紡糸時の針先の様子

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・ポリマー濃度変更 Sample A Sample B

×120

×6000

・紡糸溶液押出速度変更

Sample C Sample D Sample E

×120

×6000

図 5.2.1-5 得られた紡糸繊維の状態一覧

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図 5.2.2-1 板状タイプ製膜部に吐出された紡糸溶液の様子

図 5.2.2-2 作製した PLA 膜

(愛知県産業技術研究所三河繊維技術センター所有 ES 装置にて作製)

10cm

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図 5.2.2-3 作製した PLA 膜

(国立大学法人 名古屋工業大学所有 ES 装置にて作製)

図 5.2.2-4 作製した PLA/機能性炭酸カルシウム複合膜

(愛知県産業技術研究所三河繊維技術センター所有 ES 装置にて作製)

10cm

10cm