小さな企業でもできる、オープンイノベーションを 産学公連携相 … ·...
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小さな企業でもできる、オープンイノベーションを
産学公連携相談窓口
2020年4月中小企業部
事業概要(企業と連携研究機関を東商が橋渡し)
企 業研究機関40機関
イノベーション
相談、研究機関紹介
照会、対応可否回答
面談、共同・受託研究など
産学公連携相談窓口の強み
●課題解決に向け40連携研究機関へ一度に問い合わせ
総合大学から理科系、文科系、芸術系などの研究機関が参画し、企業の多様な課題に対応することができる。
●対応可否が研究機関から原則2週間以内に得られる
東京商工会議所と研究機関のコーディネーターが企業の課題を共有することで、研究機関との共同研究などについての対応可否が迅速に得られる。
●助成金や融資、知財などの面も含めた経営支援を展開
ビジネスサポートデスクなどの専門家と連携し、助成金や融資、知財などを含めた多様な企業の課題解決を支援。東京商工会議所への相談、連携研究機関への照会は無料。
※連携研究機関と共同研究などに進展した場合は、費用が発生します。
連携研究機関
(近畿大学)
連携研究機関
(東京電機大学)
連携支援機関
連携支援機関
台東区内の中小企業(※注1)が、新商品若しくは新サービス
の開発又は取扱商品の性能若しくはサービス向上を目的に、
次の取組みを行う場合、かかる経費の一部を支援します。
助成額:10万円(対象経費の1/2)
対 象:共同研究費、研究委託費、性能評価・試験・測定・分析費、技術コンサルティング費等
台東区
試験研究機関活用支援 助成金
東京商工会議所の産学公連携相談窓口を利用して、大学等の研究機関と共同研究を行う場合
※港区役所:2020年度予算(案)として、オープンイノベーション創出支援事業(新規)として、208.8万円(内、東商の産学公連携相談窓口を利用した補助として109.4万円)を計上している。(2020年3月16日時点。出所:港区HP)
※北区役所:4月より産学公連携相談窓口に連携支援機関として参画予定。
ご利用方法
◆東京商工会議所への相談企業の課題を踏まえ、研究機関との連携を通じて解決したい内容を整理していきます。
◆対応可能な連携研究機関と面談連携研究機関が複数あった場合には、すべての機関と面談の上、決定いただきます。
◆共同研究などを開始秘密保持契約書などを締結するとともに、費用が発生します。
東京商工会議所への相談
相談シートご提出
連携研究機関へ相談シートを展開(照会)
連携研究機関から回答(2週間以内)
対応可能な連携研究機関と面談
連携研究機関を決定
共同研究などを開始
大学などにおける産学連携の実施状況について
※出典:文部科学省 平成30年度 大学等における産学連携等実施状況について
■民間企業からの研究資金等受入額は、毎年増加している。
大学などにおける産学連携の実施状況について
※出典:文部科学省 平成30年度 大学等における産学連携等実施状況について
・民間企業との共同研究は、実施件数および研究費受入額ともに、毎年増加している。(左下図)
・企業から発生した共同研究の研究費は、単年度で300万円未満が8割を超えている。(右下図)
※「0円」とは、民間企業と複数年契約を結び、
研究費の受入を別年度に行った場合である。
企業からの申し込み実績
(件数)
13
23
14
19
16
28
19
31
63
50
64
58
74
67
0
10
20
30
40
50
60
70
80
2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
相談件数 回答件数
※数値は、2020年4月1日現在
企業からの申し込み実績
2013年度 2014年度 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 計
申し込み 13 23 14 19 16 28 19 132
大学からの回答 31 63 50 64 58 74 67 407
共同研究等への進展 3 8 6 9 5 7 6 44
申し込み(月平均) 1.1 1.9 1.2 1.6 1.3 2.3 1.6
回答(相談1件あたり) 2.4 2.7 3.6 3.4 3.6 2.6 3.5 3.1
連携進捗率 23.1% 34.8% 42.9% 47.4% 31.3% 25.0% 31.6% 33.3%
※数値は、2020年4月1日現在
相談企業の傾向(業種、従業員別)
~10名以下47.7%
~20名以下9.8%
50名以下12.9%
100名以下9.8%
300名以下7.6%
300名超7.6%
不明4.5%
従業員規模別 相談企業の内訳n=132
製造業47.7%
サービス業25.0%
卸売業14.4%
建設業5.3%
情報通信業3.8%研究開発1.5%
電気0.8% 医療・福祉0.8%
農業0.8%
業種別 相談企業の内訳n=132
相談企業の傾向(予算別、本事業の紹介)
~50万円以下19.1%
~100万円以下19.1%
~300万円以下31.9%
~500万円以下4.3%
~1000万円以下6.4%
1000万円超4.3%
不明14.9%
予算規模別 相談企業の内訳(2018年度~)n=47
本部・支部窓口14.9%
東商BSD10.6%
東商HP6.4%
東商新聞・チラシ12.8%
金融機関19.1%区役所
2.1%
東京都よろず
支援4.3%
その他21.3%
不明8.5%
本事業の紹介(利用のきっかけ_2018年度~)n=47
n=47
28.9%
13.3%
2.2%
6.7%
18.9%
16.7%
13.3%
0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 20.0% 25.0% 30.0% 35.0%
1.新規の製品・サービス・システムを開発したい
2.既存の製品・サービス・システムを改良したい
3.企画、マーケティング、デザインでの知見を活用したい
4.自社の生産性の向上に向けた取り組みを進めたい
5.製品・サービス・システムの機能・性能を評価したい
6.技術に関する情報・資料を把握したい
7.その他
相談の目的
振興公社他
連携事例 オープンクラウド×東京理科大学
株式会社オープンクラウド
社長 葛原 昭 氏
動画による選考で採用面接業務を効率化するサービスの開発・販売を手がける。
東京理科大学 理工学部
教授 鈴木 知道 氏
ヒートアイランド現象などを把握するための様々なデータなどをもとに分析し、解決する統計的データ解析が専門。
◆企業目線で斬新なシステムを開発◆
採用面接業務を効率化するシステムに、動画で応募者の表情や話の内容をAIを活用して分析し、その人物の特性を判別できる機能を盛り込みたいと検討していた。社内に幅広い知識を持った人材がいなく、本窓口に相談。東京理科大学から企業目線に立ってシステムの更新・改善の提案を受け、開発・社外販売へ。パートやアルバイト、新卒など多くの人材を採用する企業から好評を得ている。システムの分析要素の拡大や精度向上のため、共同研究を継続しています。
連携事例 漆原×日本大学
株式会社漆原
代表取締役 漆原 和告 氏
旅行用スーツケース製造やカメラをはじめとする精密機器の保管ケースなどのOEM製造を手がける。
日本大学 理工学部
准教授 上田 政人 氏
炭素繊維強化プラスチックなどの材料・構造力学が専門。
◆製品開発が飛躍的に進展◆
スーツケースの強度を高めながら軽量化も図るべく製品開発に6年間取り組んだものの、本体の接着部分に空気層が残り、納得できる強度が出なかった。取引先であるきらぼし銀行から紹介を受け本窓口に相談。日本大学 上田准教授からアドバイスを得て、数か月で製品開発から量産化のめどまでたどりついた。今後はCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を用いた製品開発に取り組んでいきたい。
連携事例 プロモツール×東京電機大学
プロモツール株式会社
社長 井上 賢一 氏
ホテルや空港ラウンジ、エンターテイメントなどに用いる香りと放香器の販売やレンタルを手がける。
東京電機大学 工学研究科
特別専任教授 新井 雅隆 氏
自動車エンジンにおける燃料噴霧の流れと燃焼など粒子に関する研究が専門。
◆専門家の知識をもとに製品開発が可能に◆
放香器は液体香料を霧化するカートリッジが重要です。霧の粒径を用途に応じて制御できる放香器開発を進めていたのですが、行き詰まり本事業を利用。東京電機大学から霧化機構と霧の粒径の評価・分析について、経験や知識に基づく具体的なアドバイスをいただけました。成型メーカーと打ち合わせが進むなど製品化に向けて準備しています。
連携事例 グリーンフラグ×東海大学
有限会社グリーンフラグ
代表取締役 武井 康浩 氏
帳票印刷、販売・在庫・顧客管理システムなど幅広い業務支援システム開発を手がける。
東海大学 情報通信学部
教授 辛島 光彦 氏
人間の情報処理に注目し、生体情報や心理情報から疲れを計測するなどの人間工学が専門。
◆大学と連携した試作品開発を通じ、大きな手ごたえを◆
業務支援システムを提供する中で、ITを活用しより現場で使いやすいシステムを開発したいという思いから、本事業を利用。東海大学の辛島教授と出会い、ユーザーの使いやすさを意識したシステムについて、基礎から具体策までアドバイスをいただき、さらに学生の方にもテストにただきながら開発に取り組んだ。画面表示など自分たちだけでは気づかなかった点までフォローができ、人間工学に基づいたプロセスも把握できた。今後のシステム開発にも役立てることができた。
連携事例 FSX(旧・藤波タオルサービス)×東京理科大学
FSX株式会社
社長 藤波 克之 氏
飲食店やホテル、空港などで使用される「おしぼり」のレンタル・企画開発を手がける。
東京理科大学 理工学部
教授 鈴木 知道 氏
ヒートアイランド現象などを把握するための様々なデータなどをもとに分析し、解決する統計的データ解析が専門。
◆データ解析により現状の課題を可視化◆
1日約30万本のおしぼりを6千件の飲食店などに届け回収しているが、年間500万枚が紛失していた。返却率向上を社内で検討したが、課題の把握も困難な状況だった。本事業を通じ、東京理科大学と共同研究を開始。実際のデータを取得し、解析するなどのプロセスを教えてもらいました。解析をすることで、肌感覚で感じていた天候、季節などで返却率が変わることを把握し、可視化が可能に。返却率向上するための方策を考えることができた。
連携事例 ワークシフトソリューションズ×帝京大学
ワークシフトソリューションズ株式会社
社長 荒木 成則 氏
海外現地調査や現地ブログ掲載などインターネットを用いたアウトソーシングを手がける。
帝京大学 知的財産センター
センター長・教授 中西 穂高 氏
ITを活用し時間と場所の制約を超え、社会変化に対応したテレワークや地域活性化の研究が専門。
◆学問的な裏付けをもとに自社サービスの拡大につなげる◆
インターネットを通じて外国人材を活用するサービスをより多くの方に活用してもらうべく、学問的な裏付けが必要と感じ、本事業を利用。国内企業を対象に、クラウドソーシングの利用目的や背景などに関する調査を帝京大学とともに実施した。調査を通じて、企業がクラウドソーシングを活用することで、どの程度、生産性が向上するのかを確認したい。
株式会社エムエルシー
取締役 濱田 雅人 氏
アパレルに特化した物流システムの設計開発を手がける。
上智大学 学術情報局
研究推進センター 菊田 諭 氏
◆ビジネスの当事者にはなかった考え方や発想の気づき◆
アパレルを出荷する際、個別の発注書をもとに商品を取る「摘み取り式」と一度にまとめて商品を取り荷さばき場で出荷先に分ける「種まき式」の2種類を使い分けています。担当者が現場で判断するのですが、作業実績をもとにAIで自動解析する方法を試行錯誤した中、本事業を知り利用しました。実際に倉庫を見ていただいたり、卒論研究として携わる学生の方に庫内作業を体験してもらいました。検討過程で、現場では出てこなかった考え方や発想への気づきも多く、非常に有益でした。
連携事例 エムエルシー×上智大学
ご利用にあたっての留意事項
1.お問い合せから、原則2週間以内に対応可能な協力機関をご紹介させて頂きますが、
内容によって、または、大学の休暇・入試等の期間については、回答に2週間以上必要な
場合がありますのでご了承ください。
2.事業全般を通じて協力機関には守秘義務を課しておりますが、開示内容の判断、法的
保護の検討など、利用者の責任において対応をお願いします。
3.ご記入いただいた個人情報を含む情報は、協力機関において共同で利用する場合があります。
4.その他、本事業によって発生した問題等については、東京商工会議所は一切責任を負い
ません。
5.ご記入いただいた個人情報を含む情報は、下記の目的で利用いたします。
産学公連携相談における各種連絡のため
当該事業の実態調査・分析のため
東京商工会議所からの情報提供のため
URL:https://www.tokyo-cci.or.jp/soudan/cooperation/
本件問い合わせ先
東京商工会議所 中小企業部 ものづくり担当TE: 03-3283-7754Mail: [email protected]