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21
Hitotsubashi University Repository Title Author(s) �, Citation �, 79(4): 436-455 Issue Date 1978-04-01 Type Departmental Bulletin Paper Text Version publisher URL http://doi.org/10.15057/13325 Right

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Hitotsubashi University Repository

Title ドイツにおける地域史の諸相

Author(s) 山田, 欣吾

Citation 一橋論叢, 79(4): 436-455

Issue Date 1978-04-01

Type Departmental Bulletin Paper

Text Version publisher

URL http://doi.org/10.15057/13325

Right

Page 2: ドイツにおける地域史の諸相 URL Right - …hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/13325/1/...報 告 + と い う 副 題 を も つ こ の 展 望 論 文 で

一 橋論叢 第七 十九 巻 第 四 号 ( 6 8 )

ける

域史の

諸相

デス

が一

九六

年に

書い

(

1)

史と

学』

とい

論文

る。

ル、

ー、

業績に

報告+

とい

副題を

望論文で

ほ、

傑出し

域史家で

者で

人の

労作を

例に

とっ

て、

域史研

究の

問題性を

うか

しよ

試み+

て、

史は

史の

識と

論に

本質的に

新しい

もの

寄与

た+

価を

た。

際、

本論に

立つ

短い

導入

分で

史な

もの

立、

況お

特色に

て、

簡単で

が、

ぎの

うな

説明

行っ

る。

ば、

最近

数十

年の

は、

法論と

題設定

点で

見まご

余地

なき

変化が

起っ

る。

+

は、

世の

人々

自ら

とい

う問題

想的

潮流や

行動様

式とい

問題が

盛ん

扱か

れ、

来よ

遥か

はっ

明さ

うに

なっ

が、

は、

ろい

ろの

事情と

並ん

で、

年代い

らい

常に

多くの

問分

野に

多き

響を

与え

象学

考様

うみ

果の

だ、

決して

誤り

う+

とい

う。

て、

学的な

方の

衝撃に

要性を

高め

たっ

の、

中世

究領域で

歴史学的方

法が

る。

4 3 伊

ト,

Page 3: ドイツにおける地域史の諸相 URL Right - …hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/13325/1/...報 告 + と い う 副 題 を も つ こ の 展 望 論 文 で

( 6 1 ) ドイ ツ に お け る地 域史の 諸相

新しい

域史(

ヨO

d

領n①

「p

n

計s

ge

胃F訂Ft

e

)

だ+

(

傍点引

用者)

とプ

言うの

ある

彼は

新しい

史と

古い

(

3く

どN-

巴ge

s

c

Ec

Ft

e)

とい

使う

て、

域史をい

頑なに

史と

する

人々

る+

事実

指摘し

ち、

無理

解に

する

批難を

言外に

つ、

新しい

史の

状況

概括する

すな

ち、

ー、

オバ

ツ・

チエ

よっ

展開さ

諸々

基本+

は、

中世

究に

広汎な

学問的承認と

多くの

代表者を

見出して

り、

は、

的方

論の

要性と

位の

高さ

象的に

して

る+

と。

うし

代表者の

中で

最も

出した

人々

して

ル、

ー、

考えて

とは

うま

い。

ほ、

うな

学者

ちに

よっ

築き

げら

きた

史な

域史

は、

法的特色を

か。

ヅに

ば、

域史は

純粋に

史的な

事実認

識や

課題設定

結局つ

当る

ザエ

界をこ

真に

的な

歴史観察に

進む

這+

り、

最高

度に

多様

歴史的方

組み

あわ

と+

よっ

開か

もの

る。

際、

ヴュ

とい

葉の

とで

解し

は、

来よ

うな

的・

家的

歴史観察を

多少と

尤も

概括し

…そ

素材

寄せ

集め

けの

純粋に

風の

ウェ

ザユ

ザヮ

般史+

ない

域史の

は、

多く

能な

法が

総合

的に

適用

とい

うこ

と、

らび

歴史生

とい

うも

が、

間の

為の

もつ

多面

性に

て、

多層的で

とい

うこ

関係し

る。

り、

結局の

とこ

ろ、

間と

間の

中に

問と

活動に

関する

歴史観察に

い。

+

ら、

新しい

史に

は、

会史

史、

宗教史

語史

美術

史な

どが

法史や

考古

学、

学な

並ん

発言する

然の

あっ

て、

域史的

法の

色は

まさ

に、

うし

様々

ディ

結合し

互の

因果関係を

と、

多様な

形で

現れ

間の

活動の

作用を

順次

究し

個々

象を

解明

する

役立

だ+

とプ

4 3 7

虹⊥____

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橋論叢 第七 十 九 巻 第四 号 ( 6 2 )

う。

は、

間の

歴史的

実の

的把握

指す歴

ブユ

ザー

ゲシ

史研究

意味で

域史と

う形を

か。

ば、

歴史生

活は

然に

よっ

舞台とし

間+

行な

る。

文化

形態

も、

言語現

象も

習俗も

住・

耕地

形態

も、

法・

経済生

活も

球物理

学的な

域+

実現

が、

間の

活動

化の

界、

化の

流れ

通じ

歴史的地

域+

(

已h

き1

計q丸

車L巴

l

d・

S

C

F

巳t

)

形成

る。

うし

的・

教会的

法的ま

治的

配的な

形態の

広が

図に

とに

り、

ばし

ばそ

相互の

因果関係

1時に

書史料の

しい

時代に

-はっ

識さ

る。

た、

方、

全体

史的な

観察が

オナ

局地

的な

究か

発し

けれ

らな

は、

見渡し

易い

広さ

上で

多くの

歴史的要因を

考慮に

る+

うし

要だ

らで

り、

に、

違っ

現わ

方の

較と

析を

通じ

て、

個別か

ら上

昇して

帰納的に

歴史的地

域な

もの

握する+

らだ

とプ

説明

る。

上、

手み

じか

介し

説明

は、

体余り

要約的で

ある

め、

史な

もの

説+

極めて

分で

ある

が、

域史の

在的

担い

(

2)

自覚し

究せ

代に

史理

解の

特色

味をひ

く。

ず、

は、

古い

史の

流れ

汲むの

く、

チュ

究せ

代に

開拓

れ、

ル、

研究

代に

動の

高い

位に

られ

新しい

域史の

直接的稚東

署と

して

自ら

位置づ

けて

る。

古い

史(

容は

まの

とこ

問わ

ずに

ない

が)

する

拒絶的

態度は

新しい

域史の

うし

で、

在の

究世

代に

ろく

認め

特色で

る。

また

う一

明か

注目

くぺ

きこ

は、

域史な

意義が

何よ

ず、

歴史の

識の

めの

綜合的

とい

う点に

れ、

域の

とい

側面が

著し

背景に

る。

り■、

歴史的

域+

究する

史だ

言わ

ない

り、

史的

観察の

究範囲を

要が

とい

形で

域が

究の

的か

ら、

手段に

変っ

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( 6 3 ) ドイ ツ に お け を地 域史 の 諸相

る。

歴史的

域+

も、

域的

定が

単な

便宜で

ない

うた

めの

化の

役割を

負わ

すぎ

ない

史を

間の

歴史の

全体

的把

握の

めの

最も

進ん

法と

える

見方は

た、

在の

究世

(

3)

代に

する

とこ

ろで

ある

(

1)

勺ユnN

.

句【

告i

c

F

J甲ロ

des

慧S

已--

已-

t

e

d

呂e

d-

賢1

-

s・

t

Ei

句○

岩C

F

n

笥be

ユ〔

Ft

bel

Aユリ

O

芹2

On

只P

田OS-

.

He

呂.

ri

c

F

きt

ロer

ロー

W巴t

e【

Sc

Ees

Fger.

F=

Hi

賢○

旨c

Fe

s

甘F

旨一

岩F

叫.

-

芸V

S.

00

1

岩-

.

下の

は、

して

八七

-八

頁の

叙述

る。

(

2)

は、

在、

ザー

ケン

大学の

授で

り、

域史(

LPロn

b

品e

SC

Ec

Ft

e

)

講座

担当

る。

(

3)

史研

究の

状を

探る

参照すべ

女献ほ

枚挙に

まな

が、

は、

出-

賢tO

ニ賢de

已s

c

Fe

呂(

訂∽

粥eS

C

Ec

Fte

.

¢

N.

-

¢

設.

よび

RFei

已s

c

Fe

く訂ユe

T

j

巴-

記b-

賢t

2

窒.

-

ミ○

く、

け、

只胃

-

UOS-

Edi

t

F

En

ロ¢ロ

.

Re小

ne

Hp

已∽

Fe

R.

句【

p

nN

勺製

Wa-

t

e

∽c

F-

es

習♪

岩d

Sc

F

wFP

論文

含む

後者は

要で

ある

また

国に

おい

て、

間題

扱っ

たは

とん

唯一

文ほ

増田

郎「

史研究の

題+

(

西

会史研究』

収)

る。

郷土

史(

He

邑ges

c

E已-

t

e

)

郷土

誌的(

Fe-

ヨ賢

k亡

nd-

訂F)

歴史研

究は

究対

象と

究者の

関係とい

点で

右に

最新の

域史

とは

極的な

位置に

域史の一

類型で

る。

もっ

とも

郷土

史とい

も、

村、

都市の

歴史

(

○ユ

品eS

C

Ec

Ft

O

)

7

領邦の

歴史に

で、

た、

紀に

特有

愛国的

(

邑e

r-

Fd

訂c

F)

史か

戦問に

ゲシ

サヒ

村史的

史を

経て

第二

戦後の

悲劇的

郷土

史+

まで

様相は

区々

(

1)

が、

うし

違をこ

て、

者と

究対

象の

関係とい

う基本

どの

史に

同じで

る。

史に

関心

とっ

て、

究対

象た

域+

自らの

-も

ろん

常に

も、

合び

られ

1以

外に

い。

ディ

ト・

指摘し

うに

(

イマ

域史研

者に

とっ

ほ、

者に

特有の

該地

帰属意識と

個人

的結び

要で

る。

域史を

行うの

ほ、

個々

域に

足場を

据え

ば、

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一 橋論叢 第七 十九巻 第四号 ( 6 4 )

ウニ

ヴュ

〆シ

リヒ

的な

識は

能だ

とい

う意識に

(

2)

ある

+

がっ

て、

究対

象は

的に

どの

域で

けで

り、

事実

今日

専門

的研

究者は

属大

学が

変る

域を

多少

変え

普通で

る。

し、

史家に

とっ

うは

ない

験が

他の

なん

との

よっ

替不

能な

に、

の、

(

3)

験さ

来り

また

現に

験さ

綜び

きの

総体+

して

限り

唯一

無二

る。

うに

土は

的に

験さ

もの

り、

史に

する

関心は

極度に

観的た

ざる

ない

めに

史を

問的に

用す

形で

行うこ

とに

特別の

難が

うの

香定

ない

事実

専門研

究者の

手に

彩しい

史の

叙述

は、

専門

学者の

目か

すれ

ば、

視野の

狭さ

性、

未熟さ

故に

批判に

催い

ず、

評価を

くだ

仕方の

ない

た。

し、

とい

て、

史に

価値が

ない

とい

断然そ

うで

い。

どこ

ろか

史は

てヨ

史の

題』

言っ

うに

歴史体

姻ほ姻

ほの

永遠の

態+

る。

は、

史の

愛好者+

系譜研

究者が

去の

事物に

抱く

接的で

自発的で

素朴な

情熱+

意味を

らえ

ぎの

うに

とに

表現し

た。

歴史を

知ろ

うとい

欲求の

番は

めの

形態

ず、

全き

価値を

態で

る。

去へ

動か

力で

ある

く、

うな

形で

動か

者は

去の

たっ

た一

小さ

断片

ちっ

けな

関連し

解し

ない

う。

し、

衝動は

天と

を一

気に

把捉して

まお

する

人の

場合と

同じ

深く

純粋で

り、

其の

同じ

望な

ある

がっ

て、

細部研

究者は

自己の

仕事の

問的

意義

めに

作業だ

とい

う必

要は

頭ない

化の

ゆえ

もっ

深い

とこ

ろに

する

上で

要を

満し

代精神の

高貴

情熱に

がっ

だ。

仕事が

ちの

問の

役立つ

結ぶ

うか

とい

うよ

なこ

は、

とい

末節に

すぎ

ない

無数の

晶面の

たっ

た一

磨き

げる

り、

時代

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( 6 5 ) ドイ ツ に お け る地 域史 の 諸相

史学を

実現

する

り、

ほ、

真正

要な

去っ

精神の

繋が

復する

(

4)

る。

+こ

言葉ほ

ど、

史が

自体と

もつ

意義を

深々

とつ

出して

もの

なか

う。

きる

上で

要を

満す営み

して

史体

験と

郷土

叙述は

族の

歴史に

で、

史体

験と

歴史叙

述の

根源的で

永遠の

形態で

る。

■そ

で、

史に

関心の

あり

方、

究作業の

(

法と

言わ

ない

く)

転ザる

なら

ば、

も一

見逃すこ

との

特色が

認め

られ

る。

ち、

土の

なら

あれ

関心

向か

く、

すべ

観察と

叙述の

込ん

うと

傾向で

る。

特な

全体

ウェ

ザエ

ゲツ

把握の

向は

新しい

指す地

域史の

合と

違っ

て、

法的に

覚さ

客観化さ

けで

ない

は、

ちょ

うど

われ.わ

常的に

験す

身近

なこ

とへ

割合に

ろい

様に

意図

する

も、

各自の

意識と

郷土

愛を

とに

ずか

発現し

向で

ある

に、

関心の

方ほ

たし

十人

色で

る。

しか

し、

方の

救い

難い

観性を

て、

史なる

貫ぬ

する

全体を

見る

眼+

は、

史認

識の

とい■う観点か

らし

極め

問題が

秘めら

る。

ら、

今世

紀二

年代に

史の

的認識を

指して

新しい

域史の

法が

探求さ

あっ

き、

推進し

学者に

史の

法的

省察が

試み

決し

偶然で

かっ

た。

デス

グッ

チュ

は一

九二

年の

論文

(

5)

想』

て、

歴史とい

意味に

史が

当時

強く

想の

ょっ

支え

象的に

論じた

際、

郷土

想に

諸々

意義の

中で

も一

番中心

が、

他な

らぬ

握の

向で

あっ

た。

イマ

ば、

誌は

身近

学問+

絶大な

教育的意義を

もっ

が、

価値は

に、

ぎの

うな

哲学的

省察に

よっ

られ

う。

なわ

郷土

は、

自然の

とで

間の

出来事で

れ、

われ

りの

個人

見渡し

うる

範囲に

起っ

た、

なく

多様な

象を

包み

で、

うし

L一

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一 橋論叢 第七 十 九 巻 第四 号 ( 6 6 )

【‾【丁‾‾‾‾▼;‾‾‾‾‾「‾「

Ⅷ r

土の

究は

うな

活現

象の

総体

握する

導き

部分

科学が

専門化

して

くの

給合的に

見る

とに

り、

個々

実現

精神的統

新た

なジ

る+

(

傍点引用者)

と。

して

は、

究に

する

素朴で

自的な

関心か

出発し

つ、

きま

主観性を

多少と

克服し

て、

学問と

究の

能性を

する

チュ

は、

験が

原理

的に

個人的な

もの

とを

香定

ない

し、

うし

験を

同じ

基盤の

上で

なさ

しめ

うな

多少と

定し

圏が

る+

とい

うこ

期待

する

客観的な

概念+

び、

問的

究の

際に

持さ

るべ

考える

した

客観的.な

意味で

土ほ

チエ

造上

村的生

範囲

心に

え、

充分に

なじ

深く

統一

的で

り、

(

e

F

g

呂N

1

「P】

邑胃F

巳t

s

b2

邑c

F)

郷土

思想の

とこ

とな

る。

+

ら、

郷土

究とい

共通

盤の

上で

土の

巾村の

歴史ほ

郷土

歴史

中に

組み

まれ

る。

+

くし

て、

来は

事家

舶.

4

誌と

して

学界で

向き

かっ

史水

究と

チュ

まさ

専門

的学

者と

して

追求し

域史=

デス

ゲシ

は、

想の

支え

学問的

営み

とし

通の

性格を

与さ

れ、

史は

幾千

様の

町村

史的体

験を

部構造+

て、

究の

計画

的に

築く+

出来る

期待さ

とに

る。

際、

幾千

とあ

うる

村史的個別

性の

上に

築か

史は

個々

史独

自の

魅力

自の

意義は

承認

する

方、

更に

進ん

較観察を

行うと

つ、

チエ

見る

すな

ち、

域史ほ

続き

して

較を

じて

顆型

薄型の

布の

確認お

らか

関の

考究を

なけ

ず、

た、

中心が

及ぼ

影響も

重ね

追跡さ

ない

類型

究とラ

ける

活諸

関係の

や一

般的な

関連の

究+

域史的研

究の

法的

特色だ

チエ

言うの

る。

して

らに

論を

進めて

法に

基づ

域史は

具体

的に

何を

どり

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( 6 7 ) ドイ ツ に お け る 地 域史 の 諸 相

扱うぺ

きか

容的検討に

深く

ちい

が、

念な

らい

それ

紹介する

余裕は

ない

は、

だ、

ぎに

検討する

域史の

類型

ゆる

域研

(

笥胃Ec

g打Fe

賀de

s

呂de

)

研究課

題と

する

とこ

ろに

事実上

極め

接近

して

とを

言い

放っ

くに

どめ

ない

(

1)

イツ

郷土

史の

歴史を

展望

する

究は

まだ

なさ

い。

ダー

象を

限っ

は、

Sc

F

mi(

芹.

Hei

Pr

訂F

He-

m賢

亡ロ

d

Ges

n

F

7.

Ee.

N亡

m

くe

r

F

巴t

n

く○

He-

m巳ビe

弓亡

きs

e

d

G

?

胃Ec

Ft

s

許諾C

F

臼ロ

g・

訂‥

2山

2

計1

鼓〔

訂i

s

c

FO∽

l

PF

旨宍F

宗r

ド戸口

包①S

geS

C

Ec

Ft

O一

芸Y

S.

-

-主.

る。

(

2)

E臼

ne

n-

Ea

F

He

r

ma

nn

A已U-

na

已e

慧SC

Ec

Ft・

-

-

臣e

J

呂計∽

n

計de【

RFei

n-

呂de.

RF

軋戸

くj

亡こ

-

P

S.

-

-

.

(

3)

召呂笥J

Ed

巨a、

ロer

P-

d亡

g

芸1

e

計H

He

r

聖丁

日日n

訂.

く○

ユr

ヱ叫.

田e

¢

N

S.

叫.

-

N.

(

4)

H已Ni

n

gP

JO

F

2P

ロー

ロ¢

t

p

p打

de

2-

t

実習胃F

訂de

F

-

¢

N

¢・

(

告まs

O

F、

W2

de

l

R已t

蒜e

胃EO

Ft

e.

呂辞

臣e

n

-

巴P

+古

元一

史の

題』

九六

五、

頁。

お、

稿で

イツ

版に

基づ

て.

者が

文をつ

けた

(

5)

繋N

S

旨打e

.

星○】

J甲ロ

des

笥胃

EO

Ft

e

已Hei

賢・

内e

年p

ロ打e

Jn‥

宅e

ロe∽

Arc

Eく

旨【

S

野口

Fs-

Ge

Ec

Ft

e

亡n

a

A-

t

e

ユ亡

mS

打亡

邑e.

怠.

-

苫γ

S

+

-旨.

下の

用は

して

-五

頁か

らな

る。

在の

西ド

は、

筆者の

知る

十二

学に

域史の

研究

教育施設

る。

例外を

除い

すべ

戦後に

設立さ

が、

まそ

施設の

名称を

して

究さ

学問が

何と

をた

ずね

と、

うな

結果が

る。

すな

ち、

ges

c

Fi

c

Fe

rp

nd

es

打日

究を

標模す

的に

多くて

(

ツ、

ク、

デル

ク、

テユ

ゲン

ク)

Es

t

O

計c

Fe

巴-

告s

訂r

s

c

F亡

ロg

(

ン、

)

「2

1

de

s

g

望C

F

訂Ft

e

(、

ー、

)

び、

史研

究所

(

1)

ある

も、

在ド

域史研

は一

ほ、

ge

s

已已c

Ft-

訂FO

PP

nde∽

打与ロ

d

e

とが

分る

う。

4 卓3

+

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一 橋論叢 第七 十 九 巻 第四 号 ( 6 8 )

笥S

C

Ec

Ft-

訂Fe

rp

ロ(

訂s

好日

nd

e

とい

う新し

性格

法、

課題に

は、

すで

幾つ

基本

考察が

が、

て、

歴史的地

域(

笥S

C

F訂Ft--

c

Fe

rp

ロds

c

F

已t

)

究対

(

2)

する

歴史科

学+

義さ

普通で

る。

うし

意味をこ

て、

は、

語に

史的

域研

究とい

葉を

う。

とこ

ろで

史的地

域研

究は

問の

経過か

らみ

歴史学の

野の

中で

歴史学者に

ょっ

うみ

もの

り、

くそ

関連して

存する

究施設

すべ

各大

学の

歴史学部門

属して

る。

し、

域ない

間の

握と

記述へ

むか

関心

は、

うま

学に

来的な

る。

ら、

学の

側か

去の

事象に

関心が

むけ

き、

歴史地

学とい

学問分

野が

開けて

り、

事実

史的地

域研

究の

専門

碓諸に

掲載さ

論文の

中に

は、

端的に

学の

類すべ

もの

くない

がっ

て、

史的地

究は

学問の

論理

構造か

らみ

限り

歴史学の

ディ

組み

最大の

特色と

る、

とい

けれ

なら

ず、

例え

ばヘ

ト・

うし

観点

4 4 4

的地

域研

究の

問体

系に

ける

位置+

画定

(

3)

試み

る。

して

学問は

今後

最近の

られ

(

景観)

究の

様々

傾向

(

4)

影響を

受けつ

展開し

もの

思わ

が、

下の

考察で

学問の

出すた

法とし

て、

うし

論理

的レ

ける

学問論を

く、

学問の

成立

期に

探る

とい

仕方

い。

は、

国制史

史』

(

5)

う注目

すべ

論文に

て、

中世

史研

究の

極めて

指示

的な

見解を

展開し

た。

論旨は

ちに

詳し

紹介す

積りで

ある

が、

論文の

中で

デス

〆ツ

ほ、

古い

史の

究伝

統の

中か

史的地

域研

究が

して

経過に

ぎの

デス

ゲシ

うに

述べ

る。

ば、

史な

念に

もそ

も、

語の

(

呂d)

含む二

語義

応し

重の

意味が

在して

た。

ずラ

ほ一

方に

て、

間に

占拠さ

れ、

利用

れ、

形さ

地+

意味し

た。

語義

礎と

合、

.

F

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( 69 ) ドイ ツ に お け る 地 域史 の 諸相

テス

史は

間と

との

関係の

歴史+

すべ

農耕民

族が

自己の

郷土

する

至っ

地の

部分

ち、

族が

形成し

たこ

形成さ

域と

間で

もつ

宿命的

結び

きの

歴史+

る。

意味で

家族

村落の

模か

家の

規模に

の、

小の

活共

同体

住地・

活地

(

WO

Fn

占ロd

宅抑

Fr

bO

de

ロ)

歴史

デス

アシ

域史で

あっ

た、

とい

う。

的に

念頭に

は、

古い

誌的ない

風土

記的な

歴史記述の

とだ

考え

ず誤り

う。

とい

言葉は

し、

う一

特殊な

義を

獲得する

うに

なっ

た+

とシ

続ける

うまで

く、

中世の

長い

複雅な

過港を

じて

形成さ

法的

治的

単位

すな

特の

国家

形象と

して

領邦とい

意味で

る。

個性的な

形象

自身の

歴史を

ち、

歴史が

デス

ある

デス

クラ

ば、

純粋に

侯家の

的に

仕する

単な

イー

〆ソ

テソ

史や

侯事績録に

とに

むっ

た+

が、

なか

仕事の

うに

歴史研

究に

大き

刺激を

えた

あっ

忘れ

ない

して

別々

流れ

潮流が

実り

多き

結合を

げる

とに

り、

デス

〆ツ

今日

知して

史の

念が

だ+

とシ

見る

て、

人が

居住し

用し

活を

立て

乎ノ

土地

とい

意味で

地の

歴史+

領邦の

史+

結合さ

端緒を

すで

にエ

とに

める

が、

しか

し、

識的

な、

有機

的な

統一

紀の

初頭に

なっ

めて

なさ

た。

する

が、

九〇

年ル

チエ

Se

mF実

f

Lp

des

ge

s

c

F

訂F

d

S

訂d-

管打亡

de

:

(

邦史な

らび

住地

究の

めの

研究室+

)

学に

設立

た、

+

とか

う。

究室の

称の

なか

「甲

n

de

s・

イク

ge

C

F訂Ft

O

:

古い

的な

味で

域史

すな

ちザ

国の

歴史を

意味し

た。

+

して

S

訂・

d-

粥∽

呂d2

:

とい

葉は

ば、

室に

単に

衆落の

形や

機能や

歴史を

究する

L

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一 橋論叢 第七 十 九 巷 第四 号 ( 7 0 )

殊な

学問と

考え

られ

く、

に、

テス

〆ツ

今日

最広義に

ける

史ない

史的地

究(

鴛S

C

F訂Ft-

i

c

F①

「P

n

des

打亡

n

計)

もの

狙っ

だ、

+

とい

うの

る。

は、

歴史的ラ

究と

領邦の

歴史

可分に

統一

とい

う点に

最初の

域史研

究所の

何よ

大き

意義を

見る

る。

お、

チヒ

究室に

は、

(

6)

ト・

立の

論文

書い

成立

事情や

動状

況ヾ

研究成

どに

味深い

報告を

行っ

る。

け、

Gr

寛t

e

n

(

村々

衆落

地、

森林

川な

記述し

基本地

図)

意義を

チュ

とゼ

法論争な

どほ

とっ

時の

究実

態を

知る

めの

要な

材料を

提供す

注目

が、

だ、

究室の

轟に

き、

学か

影響を

人と

法の

面に

たっ

評価して

と、

究室の

的が

方の

究だ

けに

限ら

なく

別地

史の

積み

げに

史の

像の

新た

築が

意図さ

と、

指摘し

く。

とこ

で、

史的地

域研

究とい

問の

立は

.

今日

オバ

もに

語ら

とが

多い

が一

九二

年、

学問の

ため

設立

大学研究

所の

初代所

長に

なっ

らで

る。

(

7)

は一

九二

年の

論文の

で、

大学に

設さ

究所に

l

n∽

己t

宗r

F

賢Or-

s

c

Fe

rp

de

賢∈

ロde

de

r

RF

乱n-

呂de

:

(

方の

史的地

域研

究の

究所+

)

とい

う名

選ん

き、

択は

便で

くプ

ラム

あっ

た+

との

べ、

意図し

とこ

自ら

説明

る。

新た

開拓し

うと

して

究方

は、

重の

意味で

儲邦の

枠組か

らの

放を

もの

あっ

た。

なわ

ち、

第一

時代い

らい

領邦的枠組の

で、

個々

侯家

国家の

利益

めに

営な

侯家

史や

領邦史を

拒絶する

と。

第二

研究対

衆を

固定

的な

領邦の

界な

どに

よっ

画する

く、

域そ

の+

(

「甲n

d

p

n

s

訂F)

般化

する

と。

後者の

は、

イン

方に

国家

史的

発展の

殊な

実か

して

4 4 6

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( 7 1 ) ドイ ツ に お け る 地 域史の 諸相

とい

うよ

むし

要とさ

とで

あっ

た。

百も

国家粒子

デス

グッ

方に

は、

国家か

出発する

史に

とっ

有機的な

中心

かい

…ウ

会議の

為的形

成物た

たっ

年ばか

統一

体に

究の

最終目

標を

ない

の、

すな

自然的な

的ラ

出発し

新しい

境界な

どに

なく

歴史的テ

開示

し+

ない

だ、

オバ

る。

史的地

域研

究の

象と

るぺ

歴史的地

域を

オバ

はま

化地

域(

只已t

弓p

岩く

ぎN

)

ぶ。

的+

のへ

研究関心は

歴史学が

紀の

間に

最広義の

史へ

換、

すな

住史と

済史へ

の、

衆の

物質的

態と

活の

究へ

転回

応する

る。

+

人々

うし

象の

間的分

布、

すな

諸々

落形態や

耕地

形態の

布、

言や

俗的慣行の

布、

会建築や

芸術様式の

布な

は、

古い

歴史的諸

連関が

定着して

る。

らを

め、

較研

究を

する

と、

また

うし

関係を

招来し

を、

動か

力と

要素の

面に

たっ

が、

諸々

化地

域なる

識に

導く

して

うし

意味に

域を

実証

する

とこ

が、

的地

究の

なめ

石+

だ、

オバ

言うの

ある

文化

域ない

歴史地

識とい

う課題ほ

然の

なが

ら、

様々

活領域に

歴史研

究を

前提

上で

設定

うる

もの

あっ

た。

見る

とこ

ろに

ば、

当時の

状況

は、

歴史学の

転回+

行し

て、

ず新た

史料群の

開発へ

向い

た、

多く

歴史諸

学の

展開は

新た

歴史の

面に

光を

投じっ

あっ

が、

うし

究状況の

中で

史的地

域研

究に

して

ほ、

学すべ

広い

戦線に

素材を

系的に

集め

仕上

る+

とい

務が

賦与さ

た。

り、

歴史に

関心

問分

野を

横断し

て、

束ね

役割が

新しい

学問に

期待さ

る。

は、

史的地

域研

究+

標模し

新設さ

究所の

狙い

あっ

たこ

とを

うな

形で

る。

われ

ほ、

うし

域の

明に

貢献し

う‥

4 4 7

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t

..・

一 橋論叢 第七 十 九 巷 弟四 号 ( 7 2 )

すぺ

歴史指向

的専門諸科

学が

実質的に

共同

作業す

と、

すな

考古学や

美術史

言語学や

俗学

明の

教会史

法史

済史や

歴史

会学の

質的共

作業を

実現

しょ

うと

た。

めに

も、

史的

域研

究とい

称は

通の

広場な

にニ

集合概

念と

して

適だ

思わ

る。

+

て、

究所設立

後六

年に

て、

オパ

した

実質的共

同作業は

語学者テ

ス、

俗学者ヨ

‥、

ごフ

よっ

書か

欲的な

同作品

方に

化流

動と

(

8)

(

9)

域』

最初の

結実を

ある

(

1)

らの

度的

位は

多様で

り、

もの

所、

ある

もの

歴史

内の

部門

もの

単な

講座で

る。

なお

監品Og

-

買Fe

HOO

Fs

c

F

已e

ロ○

ユ2亡

ロd

日St

諾r

W訂s

n

買F

已t-

訂FO

H

乱mPt

好日

n

らe

ある

(

2)

句Pb2

J

只賀TGe

O

蒜.

W監

賢e

Fe

qes

c

Ec

F

邑P

胃F

巳t

ごロ‥

のe

胃Ec

Ft-

訂Fe

JPnn

bS

打亡

日仏e

.

く.

Te-

〓.

.

-

富野

S.

-.

げて

く。

(

3)

Sc

Ee

管【

.

He

旨㌢叶

.

U訂

のes

c

E旨t-

訂Fe

「巴乙es

nde

m

y00t

e

m

der

W訂¢

e

n仇

已-

巴{e

P

F‥

Ge

岩Ec

Ft

FO

Fe

JPn(

訂∽

G

ロd

e

日み

亡口

才0

記已ges

c

E〔

Fte●

句e

笥訂

旨【

{.

A亡♂i

n.

-

¢

P

∽.

N

-一

(

4)

∽t

Or

打e

bP

日.

+

弓0

ヨ寛.

試甲

く.

.

N亡

m

のe

ge

n

賢P

ロー

亡n

望ー

呂et

FO

de

訂1

Ge

O

雫P

Ee・

(

We

gO

年印1

句Or

買F亡

g一

「くHI

I・

)

ロpl

mS

t

邑t

-

まγ

be

¢・

H

く・

ロ訂

笥Ogl

Pp

Es

c

F2

J甲声

計c

F

已t‥

田e

gr

P

W2S

e

n

-J甲2

d∽

C

F

巳tss

y

毘2

m苧

tト

k.

(

5)

Sc

EO

巴日印er

.

W已t

e

くe

ユP∽S

管笥S

C

F

打Ft

e

n

Jp

ロdOS

geS

C

Ec

Ft

2.

F‥

nb

コr

出2

賢址

有e

N

亡1

n

b

已s

n

Fe

くe

ユ監S

gS

粥e

胃F

訂Ft

e

dOS

呂蔓

e-

巴t

e

諾.

H

I.

-

¢

い.

∽・

ー中一

十二

-十

頁の

叙述に

係する

る。

(

6)

試e-

Ji

g-

He

旨e

ユー

句辞

訂-

g

-

p

F【

e

H

ロS

江t

旨H

ロe

已胃Fe

J甲声

年0

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n

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く○-

打s

習SC

EO

Ft

e

(

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邑日

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J

巴乙es

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e

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e

巴日

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打亡

ロn

b)

Pロ

n

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亡n

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N

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O

F

中ロ

J

巴乙e∽

打亡

nn

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P-

や叫

P

S.

h

h

-N

(

7)

A

已U

FHel

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ロ.

A已

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占n

P

We

ge

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粥eS

O

F

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Jan

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b.

-

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-

ロ‖

年0

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Gr

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品e

6

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打t

才e

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C

EO

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訂Fel

只已t

弓岩亡

m許諾C

F亡

g

只已t

弓mO

召FO-

O

g

岩.

呂n

-

苦汁

S・

-

-N

P

(

8)

A亡

b

He

m巴-

n・

句ユロ

粥S

.

TF

昌争U

T

已-

er

l

OS

e

只已t

宍S

t

邑m日

日ge

d

只已t

亡1

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5 .

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O

中ひ

打Fe

F・

-

巴乙e

P

Ges

F小

c

Ft

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く○-

打s

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訂.

臼○ロ

-

pN

P

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Nt

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F

ロ山

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P

4 4 ∂

i.

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( 7 3 ) ドイ ツ に お け る地域 史 の 諸相

(

9)

頭に

史的

究を

展開し

中心

は、

検討し

イプ

か、

う一

ない

ける

は、

Je

c

Fne

胃-

S

どロ

d

n

P

A已

笥訂口

篭SC

Ec

Ft-

-

c

Fe

r

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ロd

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EH

OG

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設P

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F

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首e

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Ge

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Ft

2

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O

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ロP

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ド巴-

らOS

粥e

胃巳已Ft

巾・

N

-

¢

詮.

Sト

さ-コ

.

参照

て、

筆者は

論の

冒頭で

論文

をと

げ、

在の

究世

代が

域史を

どの

うに

えて

の一

端を

した

際、

新しい

域史+

流れ

を、

チエ

等に

り、

ル、

等に

展開さ

れ、

代に

直接継承

た一

潮流と

解し

とを

指摘し

た。

また

場合

史な

究営為は

ず、

歴史を

面的に

認識する

めの

法と

問題に

とも

見て

た。

とこ

ろで

筆者は

方、

チュ

検討を

通じ

て、

うし

究世

代の

とに

あっ

は、

まで

歴史的

域を

的に

握し

叙述する

とが

域史の

題で

あっ

確認し

た。

オバ

とっ

究の

なめ

石+

は、

化地

域をつ

出し

あっ

た。

法とし

域史と

違い

あっ

て、

違い

視する

ば、

新し

域史+

歴史もプ

する

連続性の

相だ

けで

ぬお

ない

別の

姿を

現わ

すこ

とに

なる

う。

問題に

直接先

行する

代の

域史で

ある

ー、

ー、

とい

学者が

史研

究の

で一

大き

時代を

画し

た、

とみ

異論を

唱え

ない

う。

ろん

史学

史上の

位置

けほ

ろい

ろの

視角か

なさ

うる

し、

見方に

よっ

は、

互の

関心や

法の

違い

決し

とも

言わ

まい

しか

し、

扱っ

問題と

連で

見る

り、

一そ

少な

も一

大き

通の

特色

られ

る。

は、

OV

学者た

ちが

特の

意味で

国利史(

くe

gs

ng

品e

S

C

F・

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一 橋 論叢 第七 十 九 巷 第 四 号 ( 7 4 )

訂Ft

e

)

.社会史(

S

ONi

巴・

d

er

Ges

e

亡s

c

F

已t

品e

胃Ec

Ft

e

)、

構造

(

St

r

打t

弓笥S

C

F

訂Ft

e

)

史の

全面

的把握の

試み+

極め

視野か

展開する

に、

ずれ

断然た

域史の

実践者で

もあ

る、

とい

うこ

る。

例え

ば、

ば、

学の

(

1)

史部門に

ける

究状況を

論じ

際、

中世

界の

部構造の

究明

関心

け、

がっ

利史

経済史

史の

究に

集中す

…と

結び

】フ占7

て、

して

該歴史家が

活動して

域に

関す

史的地

域研

(

ges

c

F

訂Ft-

訂Fe

L巴

乙諾打亡

邑e

)

作業

なわ

る+

指摘し

要性を

うな

言葉で

強調し

る。

すな

ち、

数十

間に

野で

げら

果は

めて

大き

が、

漢は

を、

要性を

たぬ

視野の

狭い

史に

ない

考え

る。

際に

は、

在、

的な

構造の

究が

能なの

は、

史的

域研

究の

広い

台を

場合だ

けで

る+

と。

り、

指す

界の

構造

史に

とっ

て、

域史は

欠の

基礎研

究な

ある

(

2)

前に

論文に

て、

貫して

追究し

国制史に

域史の

関係

や、

国利史の

究が

然的に

域史た

らざ

ない

ゆえ

論じ

た。

ける

国利

史+

意味に

は、

筆者ほ

別の

機会に

論じ

とが

(

3)

で、

.くり

返し

避け

ただ

最も

総括的な

意味で

族の

治秩序の

歴史+

解さ

とを

指摘する

めて

が、

意味で

制史ほ

場合

研究対象の

方お

法の

面か

らし

て、

具体

的に

域史とい

う形に

追求さ

要と

する

考え

る。

国制史と地

域史は

互い

に、

方の

学問の

質に

根ざ

関係に

入る

すな

ち、

利史研

究の

象たる

秩序は

着して

る。

して

方、

結び

歴史

的経過に

追跡

する

域史研

究の

最も

固有な

象なの

だ+

とシ

ガ.

-

述べ

る。

ば、

世に

ける

秩序は

家、

落、

都市を

経て

部族

領邦

帝国に

準を

とっ

も、

単なる

的集団

とい

く、

固く

結び

的形

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・Y■ヰ1二㌔

( 75 ) ドイ ヅ に お け■る地 域 史の 諸相

象で

あっ

た。

利史は

うし

治秩序を

識する

に、

何よ

ず、

個々

特定の

部族

都市や

領邦を

徹底的に

析し

けれ

ない

が、

うなる

と、

うし

体が

着で

領域

要素を

含む

確度に

応じて

通用さ

法は

史の

等し

なっ

くる+

然だ

とい

うの

ある

ば、

間とテ

係に

歴史研

究、

すな

域史

た、

主と

して

容易に

見渡し

うる

狭い

中で

た+

が、

学問的

厳密さ+

観点か

らし

的に

しい

方+

あっ

た。

して

考量ほ

国制史に

する

+

国利史が

実際に

政治的な

意義を

うる

すべ

共同

形象を

研究し

らの

中に

る、

たそ

する

個々

人の

解明

する

とい

課題を

負っ

すれ

ば、

究者が

史料自体

する

限り

課題は

余り

括的で

同時に

広汎で

多様で

散在ヽ

的な

史料の

余り

深い

知識を

要求する

もの

あっ

て、

人の

究者が

を、

りに

限ら

時代に

も、

領域全

体に

能く

決し

うる

なも

ない

+

は、

ゲオ

ク・

グァ

国制史』

やユ

帝国

諸侯

(

4)

身分に

て』

究が

個人

的力量の

及び

最大

最高の

到達点

して

わら

ず、

未完成に

とど

り、

大き

免れ

ない

見て

明ら

だ、

とシ

う。

紀の

法史学者や

ク・

歴史学者の

国利史は

ば、

去の

国利が

あっ

識を

指し

く、

問題に

は、

固定

した

概念体

意味

する

何で

確認する

と+

なか

た。

し、

違っ

て、

法学

体系構成

的な

考に

ア・

合する

く、

まで

本当ほ

うだ

問うこ

第一

義と

する+

国利史に

とっ

て、

達成する

は、

うし

も、

域的ない

事項的に

定さ

史料

完全な

探求と

作が

要だ

た+

だ、

とシ

う。

史料の

完全な

利用とい

うこ

との

要性を

張する

言葉に

極めて

緊張し

調

子が

ぎっ

+

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一 橋論叢 第七 十九 巷 第国 号 ( 76 )

り、

史料に

含ま

盾を

系の

殺し+

来の

究に

する

批判は

激烈で

る。

れ、

ば、

完全な

像が

誤っ

像で

危険は

国利史に

なる

ない

+

は、

例外+

史料が

見つ

ら、

則+

価値そ

疑わ

ず、

古い

時代に

史料

伝承の

片性を

考え

ば、

た一

史料証

拠で

もこ

軽視する

許さ

ずほ

ない

がっ

て、

国別史が

族の

秩序

歴史を

可能な

全面

的に

握する

とい

課題を

問的厳密性とい

観点に

照し

法的に

しい

で+

決し

うと

する

ば、

究作業は

ず第

限る

と+

要と

する

域的に

定さ

究+

1「

事項的に

絞ら

問+

答え

うと

する

きで

-解決へ

近づ

く正

しい

道の

第一

うる

る。

して

は、

研究作業の

指す

場合に

域史的方

法+

特殊に

域史的

法+

(仏

peNi

哲c

F-

P

ロdes

粥e∽

C

F・

i

Ft-i

c

Fe

呂et

FO

de

)

とい

う表

用い

る。

ら、

見て

くる

とシ

場合

国利史ほ

味で

域史的+

究さ

考え

甜`

4

-

確認で

きる

あっ

て、

利史は

究対

象の

方か

t

的+

ざる

をえ

ない

に、

究作業の

技術的

法的ス

点で

史的+

強く

要請さ

たの

る。

究範囲

狭い

域に

限っ

史料の

完全な

支配を

す、

とい

究作業が

域史的+

とに

り、

史は

まや

歴史に

ける

最も

厳密な

学と

なっ

た。

うし

究の

高度化

自体は

歴史学の

利用

すべ

素材が

急速に

大し

適用すべ

法が

層洗

練さ

勢い

中で

は、

自然の

向で

あっ

た、

とい

ぅ。

ゲィ

論文の

(

5)

題に

界の

中で

りな

く』

とい

言葉は

歴史

究の

法的状況

表現し

ばか

く、

単なる

論を

た、

究態

度へ

要請の

響き

含ま

れて

る。

だ、

時に

指摘し

ない

は、

域史の

うし

厳密な

学へ

傾向

が、

学問に

在する

自然の

高度化過

も、

史は

た、

域と

関係を

すま

なか

とい

うこ

l

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( 7 7 ) ドイ ツ に お け る地 域史 の 諸相

る。

今日

般の

域住民に

とっ

て、

歴史を

扱っ

史的+

博士

論文が

意味

もっ

か、

とい

問い

とた

発する

も、

事態は

白に

なる

う。

は、

イエ

ける

域史研究

状況

題点を

扱っ

論文の

なか

で、

史が

うな

意味で

法的に

高度化

し、

歴史の

基礎学+

(

笥・

買Ec

Ft-

i

c

Fe

のr

nd-

pg①

まs

s

2

nS

C

F

已t

)

昇す

(

6)

樫を

歴史意識の

変化

関連さ

論じ

が、

程を

端的に

域史の

脱浪鼻主

義化

脱イ

オロ

化+

表現

する

ば、

くに

イエ

場合

古い

的地

域史は

領邦の

主権的

性を

歴史的に

根拠づ

け、

義的

国家

念に

しい

肉づ

与え

とい

デオ

的な

務を

背負わ

た。

イエ

特有なこ

うし

国家・

伝統意識の

強さ

は、

的新しい

究に

まで

オロ

的な

影を

落し

とに

も一

る。

例え

ば、

史の

最古の

分で

問題に

なる

部族が

実は

極めて

複雑

瞭な

りに

ず、

(

St

P

ヨ2訝FO【

N

Ogt

ヨ)

家+

的な

性格を

す一

傾向

だ、

とが

指摘する

て、

とっ

は、

新しい

価値自由な・

開か

リソ

〆ソ

史を

進め

とは

闘い+

あっ

て、

依然と

して

究の

基礎た

らん

する

古い

朝的イ

オロ

自ら

放する+

意味

して

た。

歴史的

断の

(

化)

程+

とも

る。

し、

歴史的判

断の

めに

新しい

実際に

即し

観的な

基準+

うと

する

動き

は、

デス

〆ツ

ば、

史+

念そ

大な

響を

ずに

かっ

た。

ト+

問題に

意味が

変っ

だ。

(

歴史的

ト)

と、

歴史的に

成し

た(

領邦国

家)

うと

うで

れ、

(

ト)

ィケ

どが

題、

象、

標題で

ない

だ。

はっ

デス

グッ

けれ

ない

が、

史に

本的に

問題と

(

ける

間)

(

㌢s

c

F

F

邑ne

m

L

呂de

:)

かの

り、

絶え

間な

拡大

3

する

会・

国家

文化

歴史的

範織の

環の

部ま

4 5

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`

・t■T

T【「 ¶ ▼r■■■■‾‾■‾‾

一 橋論叢 第七 十九 巻 第囚 号 ( 78 )

員な

る。

+

言い

は、

葉七

りに

ば、

ろん

判の

余地

大い

うが

歴史の

象が

間だ

とい

うこ

とを

見失

うまい

する

考え

きな

界か

離し

観察する

とに

警告は

充分

傾聴に

価する

る。

とこ

ろで

-

ば、

新しい

内外

て、

歴史学の

なか

特別の

獲得し

る。

史研

究が

最高度に

洗練さ

識方

法を

展開し

らに

らな

い。

間の

りよ

うは

特殊な

相や

普遍的な

相の

面を

めて

狭い

見渡し

うる

間の

間、

なわ

小さ

広さ

的・

経済的

社会的

配的

的・

文化

的団体の

間を

観察する

きに

最も

厳密に

確実に

真実に

姿で

出し

析する

とが

出来る

もの

だ+

とボ

言う

まさ

域史の

観察方

法な

あっ

ヴュ

て、

的で

的な

識+

築く

うる

とい

意味に

て、

域史に

歴史の

基礎学+

とい

規定

与え

る。

うに

域史ほ

古い

朝的イ

自ら

放し

高度な

研究技術を

展開する

とに

よっ

朗.

価値白由な+

歴史の

基礎学+

と上

昇す

きた

し、

程で

史の

もの

かっ

た。

新しい

域史に

暖か

さ、

漫的

感情

体ご

投入

郷土へ

愛、

測り

難き

のへ

信仰

情緒的思い

入れ

けて

る+

述べ

き、

に、

新しい

域史が

歴史の

基礎学+

昇する

めに

払わ

らな

かっ

代償の

録を

る。

て、

代償を

よ■ぅに

歴史に

する

関係の

非浪虔化+

う当

然の

変化

して

積極的

肯定

する

香か

は、

新しい

域史に

する

評価

もの

分け

う。

(

1)

田コト

n

ロOH

.

〇tt

〇.

句聖口

F

Ges

O

Ec

Ft

e

=

na

已e

Est

O

ユsの

Fe

W-

s

s

O

ロS

C

F

已t

e

n.

-

n‖

宅e

亡e

We

粥e

n

bH

くe

訂∽

岩ngS

占ロ

∽○

已巴ges

c

Ec

Ft

e.

G望t

訂粥e

n

-

芸00・

S・

N・

(

井他

ーそ

歴史と

精神』

頁)

(

2)

Sc

Ee

巴日

管【

-

Wa-

t

e

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( 7 9 ) ドイ ツ に お け る 地 域史 の 諸相

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