フィルタについてsun.gmobb.jp/nebiya/univ/tdupdf/12.pdf2017年6月29日 27 位相特性...
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112017年6月29日
第12回 フィルタの設計(パッシブフィルタ/アクティブフィルタ)
ユビキタス無線工学担当 : 根日屋 英之
講義資料はhttp://amplet.tokyo/tduからダウンロードできます.
参考書根日屋英之 著
初版 : 2017年3月19日
222017年6月29日
フィルタについて
2
332017年6月29日
フィルタの特性
(a) ローパス・フィルタ
fc
位相
周波数
0
-
利得
位相
レスポンス
0
ある周波数以下の周波数帯域で,信号を通過させる.
442017年6月29日
(b) ハイパス・フィルタ
fc
位相
周波数
0
-
位相
レスポンス
ある周波数以上の周波数帯域で,信号を通過させる.
フィルタの特性
0
利得
3
552017年6月29日
(c) バンドパス・フィルタ
位相
レスポンス
周波数
位相
0
+
-
f0
中心周波数における狭帯域で,信号を通過させる.
フィルタの特性
0
利得
662017年6月29日
(d) バンドエリミネート・フィルタ
f0
位相
周波数
0
+
-
位相
レスポンス
中心周波数における狭帯域で,信号を通過させない.ノッチフィルタともいう.
0
利得
フィルタの特性
4
772017年6月29日
(e) オールパス・フィルタ
位相
周波数
0
-
利得
位相
レスポンス
周波数レスポンスが平坦で,位相だけが変化する.
0
フィルタの特性
882017年6月29日
特性の違いによるフィルタの区分
(a) 利得特性 (b)位相特性
利得[dB] 位相[度]
f0
周波数 [Hz]f 周波数 [Hz]f(a) 利得特性 (b)位相特性
利得[dB] 位相[度]
f0
周波数 [Hz]f周波数 [Hz]f 周波数 [Hz]f周波数 [Hz]f
基本設計はバターワース特性で行う.
5
992017年6月29日
アクティブフィルタについて
10102017年6月29日
OPアンプによる反転増幅器
+-
R3 : 1kΩ
入力
出力
R1 : 920Ω R2 : 10kΩ
利得G = 20log ( R2 / R3 )
6
11112017年6月29日
アクティブローパスフィルタの回路構成 (fLPF = 3kHz)
+-
入力
出力
R1 : 920Ω
R2 : 10kΩ
fLPF = 3kHz
C2 : 0.0056μF
利得G = 20log ( R2 / R3 )
カットオフ周波数fLPF = 1/(2πC2R2)
R3 : 1kΩ
12122017年6月29日
利得特性
実際にある部品を用いたアクティブローパスフィルタのPSpiceシミュレーション結果
利得[dB]
7
13132017年6月29日
位相特性
位相[度]
実際にある部品を用いたアクティブローパスフィルタのPSpiceシミュレーション結果
14142017年6月29日
+-
入力
出力
R1 : 920Ω R2 : 10kΩ
fHPF = 80HzC1 : 2.2μF
利得G = 20log ( R2 / R3 )
カットオフ周波数fHPF = 1/(2πC1R1)
アクティブハイパスフィルタの回路構成 (fHPF = 80Hz)
R3 : 1kΩ
8
15152017年6月29日
利得特性
実際にある部品を用いたアクティブハイパスフィルタのPSpiceシミュレーション結果
利得[dB]
16162017年6月29日
位相特性
位相[度]
実際にある部品を用いたアクティブハイパスフィルタのPSpiceシミュレーション結果
9
17172017年6月29日
利得G = 20log ( R2 / R3 )
低域カットオフ周波数 fHPH = 1/(2πC1R1)
高域カットオフ周波数 fLPF = 1/(2πC2R2)
+-
出力
R1 : 920Ω
R2 : 10kΩ
fHPF = 80Hz fLPF = 3kHz
C2 : 0.0056μF
入力
アクティブバンドパスフィルタの回路構成 (80Hz~3kHz)
C1 : 2.2μF
R3 : 1kΩ
18182017年6月29日
実際にある部品を用いたアクティブバンドパスフィルタのPSpiceシミュレーション結果
利得特性
利得[dB]
10
19192017年6月29日
位相特性
位相[度]
実際にある部品を用いたアクティブバンドパスフィルタのPSpiceシミュレーション結果
20202017年6月29日
パッシブフィルタについて
11
21212017年6月29日
① 基本はバターワース特性のフィルタを設計する.
② チェビシェフ特性やベッセル特性を実現するには,バターワース特性フィル タの構成要素であるコイルのインダクタンス値やコンデンサのキャパシタ ンス値に,公開されているチェビシェフ特性やベッセル特性の設計表に記 載された係数を乗じる.
[事例] http://homepage2.nifty.com/y-daisan/homepage/html/A051223.html
③ フィルタの次数は,フィルタに使われているコイルやコンデンサの部品総 数と等しい.3次のフィルタとは,コイルトコンデンサの部品総数が3個.
④ バターワース特性のローパスフィルタは,カットオフ周波数から,その2倍 (オクターブ)の周波数における減衰傾度は以下のようになる.
(-6dB) × フィルタの次数
パッシブフィルタの設計について
22222017年6月29日
[参考] http://homepage2.nifty.com/y-daisan/homepage/html/A051223.html
チェビシェフ特性変換の設計表の事例
C C
L1
C1 C2
チェビシェフ特性ローパスフィルタの利得特性
リップル幅
リップル幅 C1 L1 C2バターワース特性フィルタ 1 2 1チェビシェフ特性フィルタ 0.01dB 1.1811 1.8214 1.1811チェビシェフ特性フィルタ 0.1dB 0.3374 0.9705 2.2034
3次パッシブフィルタ
利得
周波数[注記]ここでは,利得と減衰を同義語で用いています.
12
23232017年6月29日
⎪⎪⎩
⎪⎪⎨
⎧
=
=
fZL
fZC
π
π
2
21
L
C
タイプ(A)
L
C
タイプ(B)
C
Lタイプ(C)
C
Lタイプ(D)
LCフィルタの構成要素
24242017年6月29日
2L
C
π 型ローパスフィルタ
C
2L
C
π 型ローパスフィルタ
C
L
2C
L
T 型ローパスフィルタ
L
2C
L
T 型ローパスフィルタ
L
C
タイプ(A)
L
C
タイプ(A)
L
C
タイプ(A)
L
C
タイプ(A)
L
C
タイプ(B)
L
C
タイプ(B)
L
C
タイプ(B)
L
C
タイプ(B)
LCフィルタの構成要素
13
25252017年6月29日
パッシブローパスフィルタの設計
⎪⎪⎩
⎪⎪⎨
⎧
=×==
==
LPFLPFLPF
LPFLPF
fZ
fZLL
ZfCC
ππ
π
222
21
[通過帯域]
カットオフ周波数 fLPF : 60MHz
フィルタ形式 : π型ローパスフィルタ
入・出力インピーダンス : Z = 50Ω
入力 出力
LLPF 0.27μH
CLPF
51pFCLPF
51pF
入力 出力
LLPF 0.27μH
CLPF
51pFCLPF
51pF
26262017年6月29日
利得特性
実際にある部品を用いたパッシブローパスフィルタのPSpiceによるシミュレーション結果
利得[dB]
14
27272017年6月29日
位相特性
位相[度]
実際にある部品を用いたパッシブローパスフィルタのPSpiceによるシミュレーション結果
28282017年6月29日
LCフィルタの構成要素
C
L/2
C
T 型ハイパスフィルタ
C
L/2
C
T 型ハイパスフィルタ
π 型ハイパスフィルタ
C/2
L L
π 型ハイパスフィルタ
C/2
L L
C
Lタイプ(C)
C
Lタイプ(C)
C
Lタイプ(D)
C
Lタイプ(D)
C
Lタイプ(D)
C
Lタイプ(D)
C
Lタイプ(C)
C
Lタイプ(C)
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29292017年6月29日
パッシブハイパスフィルタの設計
[通過帯域]
カットオフ周波数 fHPF : 2MHz
フィルタ形式 : T 型ハイパスフィルタ
入・出力インピーダンス : Z = 50Ω
入力 出力
LHPF
2μH
CHPF
1600pFCHPF
1600pF
⎪⎪⎩
⎪⎪⎨
⎧
=×=×=
==
HPFHPFHPF
HPFHPF
fZ
fZLL
ZfCC
ππ
π
4221
21
21
30302017年6月29日
利得特性
実際にある部品を用いたパッシブハイパスフィルタのPSpiceによるシミュレーション結果
利得[dB]
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31312017年6月29日
位相特性
位相[度]
実際にある部品を用いたパッシブハイパスフィルタのPSpiceによるシミュレーション結果
32322017年6月29日
[通過帯域]
通過帯域 : 60~120MHz (帯域 60MHz)
フィルタ形式 : バターワース型バンドパスフィルタ
入・出力インピーダンス : Z = 50Ω
バンドパスフィルタ
CBPF
LBPF
LLPF
0.27μH
CLPF
51pFCLPF
51pFLBPF
[設計方法]
Step 1 : まず,帯域が60MHzの ローパスフィルタを設計 する.・・・図 8-2-1参照
Step 2 : そのローパスフィルタ を60~120MHzの中心 周波数である84.85MHz に移動する.
入力 出力
パッシブバンドパスフィルタの設計
17
33332017年6月29日
[設計 Step 2]
図8-2-1の帯域幅 60MHz ローパスフィルタの周波数を 60~120MHz へシフトする.
シフト後の中心周波数 f0 は, 60MHz と 120MHz の積の平方根で求める.基本となっている 3次バターワース型ローパスフィルタのCLPF(51pF)に並列にLBPFを並列共振素子として,また,LLPF(0.27μF)にはCBPFを直列共振素子として加える.このときの設計上の中心周波数は f0 = 84.85MHzである.
MHzMHzMHz 85.8412060 =⋅
周波数
利得
60MHz 120MHz0
f0 = 84.85MHz
[ ] [ ] [ ]
( ) ( )[ ]
( ) ( )[ ]
⎪⎪⎪⎪
⎩
⎪⎪⎪⎪
⎨
⎧
=××××
=⋅
=
=××××
=⋅
=
==×=
−
−
HCf
L
pFLf
C
CLMHzMHzMHzf
LPFBPF
LPFBPF
BPFBPF
μππ
ππ
π
069.010511085.842
12
1
131027.01085.842
12
12
185.8412060
122620
62620
0
パッシブバンドパスフィルタの設計
34342017年6月29日
CBPF
13pFLLPF
0.27μH
CLPF
51pFCLPF
51pFLBPF
0.068μH
入力 出力
LBPF
0.068μH
パッシブバンドパスフィルタの設計
18
35352017年6月29日
利得特性
実際にある部品を用いたパッシブバンドパスフィルタのPSpiceによるシミュレーション結果
利得[dB]
36362017年6月29日
位相特性
位相[度]
実際にある部品を用いたパッシブバンドパスフィルタのPSpiceによるシミュレーション結果
19
37372017年6月29日
高周波・無線教科書(CQ出版 初版)175ページの図8-20 式の1行目の訂正
[ ] [ ] [ ]
( ) ( )[ ]
( ) ( )[ ]
⎪⎪⎪⎪
⎩
⎪⎪⎪⎪
⎨
⎧
=××××
=⋅
=
=××××
=⋅
=
==×=
−
−
HCf
L
pFLf
C
CLMHzMHzMHzf
LPFBPF
LPFBPF
BPFBPF
μππ
ππ
π
069.010511085.842
12
1
131027.01085.842
12
12
185.8412060
122620
62620
0
[ ] [ ] [ ]
( ) ( ) [ ]
( ) ( ) [ ]⎪⎪⎪⎪
⎩
⎪⎪⎪⎪
⎨
⎧
=××××
=⋅
=
=××××
=⋅
=
===×=
−
−
HCf
L
pFLf
C
CLCLMHzMHzMHzf
LPFBPF
LPFBPF
LPFBPFBPFLPF
μππ
ππ
ππ
069.010511085.842
12
1
131027.01085.842
12
12
12
185.8412060
122620
62620
0
[誤]
[正]
38382017年6月29日
出力
入力
1/4波長 1/4波長
1/2波長
W/3
W
マイクロストリップ線路を用いたパッシブバンドパスフィルタ