ボニーテンドンピッカー/bony tendon picker【bony tendon picker...

8
BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 1 ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker

Upload: others

Post on 26-Dec-2019

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

1

ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker

Page 2: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

2

使用用途

本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離する器械です。

使用方法

外閉鎖筋の停止部は、単純 X線前後像で転子窩の少し遠位に位置し、転子間稜線が一部陥凹して

いる部分にあります。実際には陥没した形状で症例により形が異なるため、腱停止部の骨を付着させたま

ま通常のノミ等で採取することが困難です(図1.a.b)。本製品は外閉鎖筋腱を保護するように腱停

止部周囲の骨にインナーを打込み、その後アウターで腱停止部周囲の骨を切ります。最後に切り残した部

分を折るというプロセスで骨付き腱を採取します。後方アプローチにおいて本法の一般的な使用方法を説

明します。

図 1.a 単純 X線前後像 図 1.b 外閉鎖筋付着部

Page 3: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

3

1.外閉鎖筋停止部の展開

まず、後方アプローチの展開において共同腱と関節包を切離反転し、大腿骨頭を後方に亜脱臼させま

す。大腿骨側の大腿方形筋頭側の一部切離し、外閉鎖筋腱停止部周囲の軟部組織を除去し外閉鎖

筋停止部を展開します(図2)。

図 2

外閉鎖筋

関節包

梨状筋

切離した共同腱

Page 4: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

4

2.外閉鎖筋停止部の骨の確認とインナー打ち込み

インナー先端の U字カバーを外閉鎖筋腱の走行方向に向け、外閉鎖筋の停止部腱を切り込まないよう

に打込み位置を調整します(図 3a, 3b)。外閉鎖筋の停止部の陥没は頭側、後捻方向を向いていま

す。その陥没にインナーを固定するため頭側から 20-40°、下腿から 40-60°傾けた方向から打込みま

す(図 3c、3d)。この時、大腿骨頸部の骨棘や大腿骨頭が邪魔な場合にはあらかじめこれらを切除し

ます。

※インナーの刺入位置は後方の転子間稜の頂部を超えないことが大切です。転子間稜の頂部を超えて

設置すると転子部の骨皮質が薄いため手術操作でこの部分にクラックが発生する場合があります。

図 3a インナーの打ち込み位置 図 3b インナーの打ち込み

図 3c インナーの刺入方向 図 3d インナーの打ち込み

(頭側から 20-40°) (下腿に対し 40-60°)

U字カバー 刺入位置

※非常に骨皮質が硬い場合や、過度な負荷、挿入角度、摩

耗により刃部が破損、変形する恐れがあります。 破損、変形し

た場合は使用を控えてください。

外閉鎖筋

Page 5: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

5

3.アウター挿入と骨切り

しっかりインナーを打ち込んだら、皮膚を損傷しないようにアウターを挿入します(図 4a)。アウター先端の

溝はインナーの U字カバーに収まるように入れ、アウター先端が骨表面に達したらインナーを軸としてアウタ

ーを左右に回転しながら押し込み骨を切ります(図 4b)。アウターの動きはインナーの U字溝で回転が

60°以内の動きに制限されるようになっており、その範囲で骨切りをします。インナーの U字カバーがストッパ

ーとなり、アウターがそれ以上奥に入なくなったら回転を止めてください。その後、股関節内旋を減らし外閉

鎖筋の緊張を少なくしてから、アウターを回しストッパーごとインナーを 20−30°回転させて切り残しの部

分を折ります。切り残しの部分が折れない場合には、丸ノミでで切り残し部分を切り、エレバトリウム等で堀

り起こし採取します(図 4c)。

図 4a アウターの挿入、骨切り

図 4b 骨採取

図 4c 骨採取(エレバトリウム等)

アウター

注意事項:本製品は回転軸方向に対して並行に力を加えること。

Page 6: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

6

4.採取した骨付き外閉鎖筋腱の処理

採取した骨付きの外閉鎖筋腱は、頸部に残っている関節包と癒着していることが多く、これらを一緒に電

気メスで頸部から剥がし、手前に寄せます(図 5)。この操作により頸部の骨切りがしやすくなります。

THAのインプラント設置後に 5.の手順で縫合を行います。

※頸部骨切りでは採取した骨の穴があるため、電動鋸刃が大転子に切り込む可能性がありますので、大

転子を筋鈎などで保護しながら頸部骨切りをすることを推奨します。

図 5 関節包を頸部より剥がし手前に寄せる

Page 7: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

7

5.骨付き外閉鎖筋腱の縫合

インプラント設置後の創閉鎖において、関節包を適宜縫合した後、骨付き外閉鎖筋腱の纏り縫いを行い

(図 6a-b)、大転子部の骨や中殿筋停止部の腱性部にしっかりと縫合固定します(図 6c-f)。

図 6a. 図 6B.骨採取後の外閉鎖筋への糸かけ

図 6c.中殿筋停止部顕性部分へ縫着 図 6d-1.軟部組織縫着の場合

図 6d-2.軟部組織縫着後に内旋位で見た図

Page 8: ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】 2 使用用途 本製品は、外閉鎖筋腱を停止部の骨を付着させたまま大転子より切離

【BONY TENDON PICKER カタログ/取扱説明書】

8

■製品名:ボニーテンドンピッカー/Bony Tendon Picker

■製品ラインナップ(推奨セット数)

商品No. 商品名 セット数量

M18-01-01 インナー 2

M18-02-01 アウター 1

製造販売届出番号:07B2X10008000002

M18-01-01:インナー

M18-02-01:アウター

監修:福島県立医科大学医学部 整形外科学講座 教授兼附属病院 人工関節センター 部長 青田 恵郎先生

製造販売業者

株式会社マイステック

〒963-1165 福島県郡山市田村町徳定字中河原1-1

郡山地域テクノポリスものづくりインキュベーションセンター 5 号室

TEL: 024-973-8921 FAX: 024-973-8925

総販売元

サンセイ医機株式会社

〒963-8822 福島県郡山市昭和2-11-5

TEL: 024-944-1157 FAX: 024-944-1193