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平成27年10月 米国食品安全強化法(FSMA)について 農林水産省 食料産業局 輸出促進課

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平成27年10月

米国食品安全強化法(FSMA)について

農林水産省 食料産業局輸出促進課

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• 農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略 1 • 輸出促進の推進体制(輸出戦略実行委員会) 2 • 農林水産物・食品の輸出額の推移 3

• 米国向け農林水産物・食品の輸出額の品目別内訳 4 • 米国食品安全強化法(FSMAの概要 5 • FSMAの施行に係る今後想定されるスケジュール 6 • FSMAによる予防管理の強化 (概念図) 7 • FSMAの適用による食品事業者への影響 8 • FSMAによる主な規制の内容① 9 • FSMAによる主な規制の内容② 10 • FSMAによる主な規制の内容③ 11 • FSMA関連情報の入手方法 12

Ⅱ 米国食品安全強化法(FSMA)について

Ⅰ 我が国の農林水産物・食品の輸出状況について

目次 ページ

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農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略

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平成26年6月設立 構成:品目別団体(コメ、畜産物、茶、花き、酒、木材、水産物)、全国知事会、日本貿易会、JETRO、 食品産業センター、全農、全中、関係省庁(農水、外務、財務、厚労、経産、国交、観光、知財事務局) 目的:重点品目ごとの輸出戦略に基づき、オールジャパンでの輸出拡大に取り組む 品目部会

輸出商社等の専門家も含めた議論の場を設置し、品目別輸出団体等が輸出拡大に向けて取り組むべき方針を作成。

テーマ別部会

物流部会

輸出環境課題部会

既存添加物分科会

畜肉エキス分科会

米国食品安全

強化法部会

ハラール部会

卸売市場部会

地方ブロック意見交換会

品目横断的な主要テーマについて、輸出を促進/障害を除去するための方策を議論。

地域ごとの課題を聴取。輸出戦略、産地間連携の取組みを説明し、意見交換。

Cool Japan戦略

輸出戦略実行委員会

・相談対応=情報のワンストップサービス (平成26年年4月~平成27年3月末の相談窓口実績10,444件) ・輸出事業セミナーの開催 (商談スキルセミナー、海外マーケットセミナー等) ・国内商談会の開催 ・専門家によるサポート(個別企業支援) 等

本部(東京・大阪) 国内42貿易情報センター

海外事務所 57カ国、76事務所

・海外商談会の開催 ・海外見本市への出展 ・海外プロモーターによるサポート(商談、マッチング、バイヤー発掘 等) ・市場調査 等

日本 食文化

コンソーシアム

国際農産物等市場構想

Global Food Value-Chain

構想

Visit Japan戦略

○輸出拡大方針の策定 オールジャパンでのマーケティング(対象市場、PR手法等の選定)、品目別輸出団体の育成の検討 等 ○優先的に対応が必要な規制・制度の整理

【取組】 産地間連携の推進、市場調査、見本市、商談会への参加、ジャパンブランド確立、オールジャパンでの日本産品PR 等

品目ごとの輸出団体

JETRO

農林水産省等と一体となって支援

農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略 (平成25年8月策定)

水産部会

花き部会

青果物部会

牛肉部会

茶部会

林産物部会

コメ・コメ

加工品部会

日本酒

分科会

柿、リンゴ等

品目別分科会

司令塔

農林水産物等輸出促進全国協議会

●農林水産物・食品の国別・品目別輸出戦略に基づく取組の検証や、オールジャパンでの実効性ある輸出拡大に向けた取組体制等について議論を行うため、農林水産物等輸出促進全国協議会の下に各重点品目の団体等で構成する輸出戦略実行委員会を設置。

輸出促進の推進体制(輸出戦略実行委員会)

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農林水産物・食品の輸出額の推移

資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省作成

農林水産物・食品の輸出は、2年連続で伸びており、平成26年は、昭和30年に輸出額の統計を取り始めて以来の最高値となった。また、平成27年1-7月の輸出も対前年同期比24.8%増と好調な伸びとなっている。

○為替レートの推移年 平成17年 平成18年 平成19年 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年

円/ドル 110 116 118 104 94 88 80 80 97 105円/ユーロ 137 145 161 154 130 117 111 102 129 140出典:税関「税関長公示レート」を基に農林水産省作成

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米国向け農林水産物・食品の輸出額の品目別内訳 ●米国向け農林水産物・食品の輸出額は、平成26年 932億円(世界第2位、対前年+13.9%)。 農林水産物・食品輸出額におけるその他上位国/地域は、1位香港、3位台湾、4位中国、5位韓国 ●上位品目は、ホタテ貝、ぶり、アルコール飲料。

加工食品 331億円(35.5%)

畜産品 39億円(4.2%)

穀物等 38億円(4.0%)

野菜・果実等 27億円(2.9%)

その他農産物 121億円(13.0%)

水産物 (調製品以外) 292億円(31.4%)

水産調製品 68億円(7.3%)

農産物 556億円(59.6%)

水産物 361億円(38.7%)

林産物 16億円(1.7%)

※ カッコ内は全体に占める割合 資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省作成

米国向け農林水産物・食品輸出品目上位10位 (億円)

819

731

686 666

688

932

※ソース混合調味料・・・ソース、たれ、ドレッシング、カレー調製品等の調味料。

2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年

ホタテ貝(生・蔵・凍・塩・乾) ぶり(生・蔵・凍) ぶり(生・蔵・凍) ぶり(生・蔵・凍) ホタテ貝(生・蔵・凍・塩・乾) ホタテ貝(生・蔵・凍・塩・乾)

78億円 61億円 71億円 69億円 113億円 140億円ぶり(生・蔵・凍) ソース混合調味料 ソース混合調味料 ホタテ貝(生・蔵・凍・塩・乾) ぶり(生・蔵・凍) ぶり(生・蔵・凍)

51億円 48億円 47億円 58億円 74億円 84億円ソース混合調味料 アルコール飲料 アルコール飲料 アルコール飲料 アルコール飲料 アルコール飲料

44億円 44億円 46億円 46億円 59億円 63億円アルコール飲料 真珠(天然・養殖) 真珠(天然・養殖) ソース混合調味料 ソース混合調味料 ソース混合調味料

42億円 32億円 29億円 46億円 53億円 53億円真珠(天然・養殖) 植物性油脂 植物性油脂 真珠(天然・養殖) 真珠(天然・養殖) 植物性油脂

29億円 25億円 24億円 31億円 33億円 38億円魚肉かまぼこ等練り製品 魚肉かまぼこ等練り製品 魚肉かまぼこ等練り製品 植物性油脂 植物性油脂 真珠(天然・養殖)

25億円 24億円 23億円 25億円 33億円 37億円

植物性油脂 ホタテ貝(生・蔵・凍・塩・乾) 緑茶 緑茶 緑茶 緑茶

24億円 21億円 23億円 23億円 31億円 34億円

清涼飲料水 清涼飲料水 ホタテ貝(生・蔵・凍・塩・乾) 魚肉かまぼこ等練り製品 魚肉かまぼこ等練り製品 魚肉かまぼこ等練り製品

19億円 20億円 20億円 21億円 24億円 27億円

緑茶 緑茶 清涼飲料水 清涼飲料水 清涼飲料水 清涼飲料水

16億円 20億円 16億円 20億円 17億円 20億円菓子(米菓を除く) 菓子(米菓を除く) 配合調製飼料 配合調製飼料 ゼラチン ゼラチン

13億円 11億円 15億円 19億円 16億円 17億円FSMA対象品目 水産HACCP対象品目

6

7

1

2

3

8

9

10

4

5

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米国食品安全強化法(FSMA)の概要

○ 背景 米国で多数の食品事故が起き、公衆衛生上の大きな負担となっているが、ほとんどの場合は

予防可能な危害であると考えられている。 そのため、食料供給の過程で安全を保障することにより公衆衛生を向上する目的で、食品医

薬品局(FDA)の権限を多岐にわたり強化するために制定。

○ 経緯 2011年1月4日に法律が成立。条文ごとの関連規則が施行されれば、その条文が効力を 発揮する。 2013年1月以降、FDAが関連規則案を順次公表し、パブリックコメントを実施。 現時点(2015年10月上旬) 、主要な条文についての最終規則が、まさに確定・公表していこうと する状況。 (実施時期については、条文ごと、企業規模ごとに猶予期間が異なるが、例えば食品製造に おける予防的管理については、2016年9月から実施される見込み。)

○ 対象 原則として、対象品目の製造・輸入・販売に係る米国内外(日本を含む。)の事業者全てが対象 となる。 → 日本から米国に対して輸出する場合も対象となる。

http://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/FSMA/ucm247548.htm FSMAの条文はこちら (英語)

5 http://www.jetro.go.jp/world/reports/2012/07001111.html FSMAの解説はこちら (日本語)

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FSMAの施行に係るスケジュール(想定) 2014年 2015

年 2016年

103条 (食品安全計画)

2013年 2017年

猶予期間(26ヶ月)

猶予期間(18ヶ月)

(注2) 103条施行後は、FDAによる海外の食品製造施設の査察時に、HACCP計画等の確認が必須となる(現在は、GMP(製造管理・品質管理基準)等のチェックが主。)

パブコメ

パブコメ

パブコメ

パブコメ 猶予期間(12ケ月)

規則案公表

1月

パブコメ終了

11

パブコメ終了

規則案公表

1月

規則案公表

7月 パ

ブコメ終了

1月

パブコメ

規則案公表

7月 パ

ブコメ終了

1月

規則案公表

12 パブコメ終了

6月

最終規則化

9月

最終規則化

10月

最終規則化

10月

最終規則化

10月

※別途「モデル認定基準」公表後に施行予定

最終規則化

5月

105条 (GAP)

301条 (FSVP)

307条 (3rd Party)

106条 (Food Defense)

12

15

パブコメ期間

パブコメ期間

12

12

15

15

猶予期間(1年)

猶予期間は 17年12月迄

猶予期間は 4月迄

規則案公表

規則案公表

規則案公表

9月

猶予期間は 9月迄

猶予期間は 5月迄

(注1) 原則として、上記の猶予期間に加えて、企業規模(“Very Small Business”等)に応じて、更に1年等の猶予期間が設けられている。

パブコメ期間

資料: 輸出促進課作成

9月

9月

11

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日本 米国

食品製造業者

モノの流れ

製造業者*

卸売業者

輸出業者

輸入業者

小売店

卸業者・加工業者

消費者

予防管理

* FSMA対象外の品目

・USDA管轄の畜肉・卵類

103条対象外の品目

・ジュース、水産物等の

HACCP義務品群

・アルコール類

FSVP(301条)

食品安全計画

(103条)

GAP(105条)

第3者監査

人(307条)

Food Defense(106条)

海外査察強化

(201/306条)

認定機関・

認証機関

FSMAによる予防管理の強化 (概念図)

日本から輸出される食品・農林水産物は、様々な事業者を経て、米国消費者のもとに届く。FSMAでは、原則として対象品目の製造・輸入・販売に関与する国内外の事業者総てが対象となる。従ってアメリカ向けに輸出される食品を製造している我が国食品製造事業者も、米国内事業者と同様に、HACCPを包含する食品安全計画の作成が義務づけられる(103条)。

米国内の輸入業者は、輸入品の生産/供給業者について検証を行うことが義務づけられる(301条)。

FDAによる日本国内製造業者への査察も、今後増加することが見込まれる(201条、11年施行済)。

輸入食品へのFDA予防管理は、第一には輸入業者を、最終的には製造業者を対象とする。

資料: 輸出促進課作成 7

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FSMAの適用による食品事業者への影響 (品目別)

品目 現行の規制 FSMAの施行により追加される主な措置

加工食品 ( 精米、ドライフルーツ、

カット野菜、乳製品、卵製品 等を含む。 水産物、ジュース、食肉を除く。)

・ cGMP*の遵守 ・ 残留農薬等の規格基準への適合 ・ FDAへの施設登録 ・ FDAによる施設の査察(不定期に実施)

・ 予防的管理を義務化(103条) ・ 意図的な異物混入等への対応(106条) ※ 106条は農場は対象外だが、酪農は対象に含む(液体の保

管等が最も脆弱性の高い工程の一つとされているため) ・ 輸入業者によるモニタリングの義務化(301条) ・ FDAによる査察の強化(201条、306条)

農産物 (野菜、果実、穀物 等)

・ cGMP*の遵守 ・ 残留農薬等の規格基準への適合 ・ FDAへの施設登録 ※ 農場は対象外(保管施設等は対象) ・ FDAによる施設の査察(不定期に実施) ※ 農場は対象外(保管施設等は対象)

・ 野菜・果実に係る安全基準の追加(105条) ※ 加工工程のない直接消費される農産物が対象 (穀物は加工工程があることから103条の対象となる) ・ 意図的な異物混入等への対応(106条) ※ 農家は対象外 ・ 輸入業者によるモニタリングの義務化(301条) ・ FDAによる査察の強化(201条、306条)

水産物、ジュース ・ cGMP*の遵守 ・ 残留農薬等の規格基準への適合 ・ HACCPにより管理されていることの証明 (保健所 又は (一社)大日本水産会) ・ FDAへの施設登録 ・ FDAによる施設の査察(不定期に実施)

・ 意図的な異物混入等への対応(106条) ・ FDAによる査察の強化(201条、306条)

食肉 ・ cGMP*の遵守 ・ 残留農薬等の規格基準への適合 ・ HACCPにより管理されていることの証明 (地方厚生局) ・ 米国農務省による施設認定

追加される措置は無し (食肉は米国農務省が所管しており、FSMAの対象外。)

*cGMP:安全な食品を製造するための、衛生管理等に関する最低限の要件を定めた規則

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FSMAによる主な規制の内容①(最終規則公表済)

103条 危害の未然予防管理 (HACCPの考え方を内包する食品安全計画の策定) (2015年9月 最終規則公表済、2016年9月以降義務化予定)

JETROによる規則案の仮訳はこちら

事業者は、食品の製造、加工、梱包、保管

に当たり、食品安全計画を(Food Safety

Plan)を策定しなければならず、計画には

① 危害分析

② 危害の未然予防管理

③ サプライチェーンプログラム

④ モニタリング

⑤ 是正措置 等を含まなくてはならない。

食品安全計画は3年に1回見直しを行うこと。

法律の概要 規則の概要

○ 危害分析 ・ 対象は生物学的、化学的(放射性物質含む)、物理的危害要因の危害 ・ 既知または合理的に予見可能な危害要因を特定し分析 ・ 危害発生時に起こりうる病気や障害の「深刻度」、危害の未然予防管理を

行わなかった場合の危害発生の「可能性」を考慮して分析

○ 危害の未然予防管理 ・ 危害分析により発生する可能性がある

とされた危害を、予防または最小化するために、未然予防管理措置を事業者自らが決定

・ 管理手段は、加工管理、アレルゲン管理、衛生管理、サプライチェーンの管理、リコールプランの5点

○ サプライチェーンプログラム ・ 原材料受領者が原材料仕

入れ先の食品安全規制の遵守状況を確認する仕組みを準備

・ 調達手順の文書化、確証方法を決定して、実施

○ モニタリング ・ 手続きや頻度を事前に書面で制定、結果も文書化しておく

○ 是正措置 ・ 未然予防管理が適正に実施されていない場合に取る措置を明文化

○ 記録 ・ 食品安全計画等の記録を作成し、原則2年間保存

http://www.jetro.go.jp/world/n_america/us/foods/ fsma.html

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105条 野菜・果実に係る安全基準 (2015年10月 最終規則公表予定、2017年12月以降義務化予定)

http://www.jetro.go.jp/ext_images/world/n_america/us/foods/pdf/fsma_reference_21CFR112.pdf

JETROによる規則案の仮訳はこちら

野菜・果実についてリスクを最小化す

るため、生産、収穫、梱包、保管する農

家が従うべき規則を策定。

当該規則は、土壌改良、衛生、温度

管理、ほ場内の動物、水に関する、科

学に基づいた最低限のもの。

法律の概要

○ 規制の対象 ・ 未加工の野菜、果実 (FDAが別途示す未加工で消費されることがない野菜・果実には適

用されない)

規則(案)の概要

○ 一般要件 ・ 農家は、当該野菜、果実による重大な健康被害を最小限に抑える

ための適切な措置を講じる

○ 個別要件 ・ 従業員に対する十分な訓練の実施 ・ 病気の従業員が野菜、果実を汚染することの防止 ・ 衛生管理の実施 (手洗いの方法・タイミング等を規定) ・ 農場への訪問者による汚染の防止 ・ 農業用水の処理、検査の実施 ・ 生物由来の土壌改良材の処理 ・ ほ場に放牧される家畜による汚染の防止、ほ場に侵入する野生 動物のモニタリング ・ 生産、収穫、梱包、保管の際の汚染防止措置 ・ 野菜、果実と接触する可能性がある施設、道具による汚染の防止 ・ モニタリングの実施と記録の保管

10

FSMAによる主な規制の内容②(最終規則今年10月公表予定)

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条文 概要

106条 意図的な異物混入等への対応 (2016年5月 最終規則公表予定、 2017年7月以降義務化予定)

[法律] ・食品への意図的な異物混入等を防ぐための規則を策定。 [規則(案)] ・食品事業者が、公衆衛生上の危害を意図した行為を防止するための計画を書面で作成することを義務づけ。当該計画には対策措置、監視手順、検証、記録管理などを含む。

301条 輸入業者によるモニタリング (2015年10月 最終規則公表予定、 2017年4月以降義務化予定)

[法律] ・米国側の輸入業者が、輸入食品が①103条又は105条に従っているか、②米国の規格基準

を満たしているか、③不当表示がなされていないかについて、リスクの程度に応じて外国の供給業者を検証する。

[規則(案)] ・米国側の輸入業者は、危害要因分析を実施した上で、現地監査、ロット毎の試料の採取・ 検査、供給業者の食品安全記録の検討などの中から適切な措置を選定し、実施する。

・米国側の輸入業者は、供給事業者が危害要因の管理措置について検証し、必要があれば是正していることを確認する。

201条、306条 FDAによる査察の強化 (施行済)

・国内外の食品製造等施設にFDAの検査官を派遣し、米国の食品安全の基準を満たしているか査察することを規定。査察を拒否した場合には当該施設から米国への供給は禁止される。

(FSMAの他条項の施行後は、当該条項に従っているかどうかも査察対象となる。)

307条 第三者監査制度 (2015年10月 最終規則公表予定、 施行時期未定)

・FDAの承認を受けた認定機関が第三者監査員を認定。第三者監査員の証明を受けた食品関連施設から食品を輸入する場合、輸入手続き迅速化プログラムに参加できる。

(詳細なプログラム等は未公表)

その他の規制の概要は以下のとおり。

11

FSMAによる主な規制の内容③(最終規則は一部を除き今後公表予定)

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FSMA関連情報の入手方法

http://www.jetro.go.jp/world/n_america/us/foods/fsma.html

○ 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO) 「食品安全強化法に関する情報」

1.ウェブサイトの情報

○ 農林水産省 食料産業局 輸出促進課 「農林水産物等の輸出促進対策」

○ 米国食品医薬品局「FDA Food Safety Modernization Act (FSMA)」 (英語) http://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/FSMA/default.htm

3.FSMAメールマガジン ○ 9月から配信開始。登録方法は別紙参照下さい。

2.セミナー○ JETRO米国食品安全強化法セミナー

http://www.jetro.go.jp/industry/foods/foods_schedule.html

http://www.maff.go.jp/j/shokusan/export/index.html

12

4.農林水産省輸出相談窓口(直通)03-6744-7155 (受付時間 平日9時30分~12時00分及び13時00分~18時15分)