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[報告] 寒冷積雪期における橋梁上部工事の現場施工 -国道 45 号 坪川橋上部工工事- 村上 大和 * 橋梁事業本部 工事統括工事一部工事一課 J-FaB 技報 No.2 (1) 1.はじめに 坪川橋は,東北縦貫自動車道八戸線を構成する天間林 道路の起点側で坪川河川上に位置している.架設場所の 青森県上北郡七戸町は,十和田湖の南東部にある田園地 帯の積雪地域であり,架設ヤード周辺も広大な田園に囲 まれている. 本橋の中央径間の橋梁下には坪川が交差しており,河 川管理者との協議により,河川内現場施工時期が渇水期 である11月~3月に制約された.そのため,冬季施工に 伴う積雪や凍結,季節風に伴う強風等により,安全およ び品質面で過酷な環境での施工が予測された. 本稿では,寒冷積雪期における支承工,現場塗装工の 品質管理および輸送工の安全管理に対する留意点と対応 例について報告する. 本橋の施工位置および構造一般図を図-1図-2に, 本橋の施工期間中の積雪状況を写真-1に示す.また, 工事概要を以下に示す. 工 事 名:国道45号坪川橋上部工工事 発 注 者:国土交通省東北地方整備局 工事場所:青森県上北郡七戸町 期:自)平成29年04月01日 至)平成30年03月23日 長:171.0m 支 間 長:53.1+58.2+57.5m 員:11.750m 式:鋼3径間連続5主鈑桁橋 縦断勾配:0.320%~0.712% 架設工法:クレーンベント工法 図-1 施工位置図 2.冬季施工時の課題 本橋の支承工および現場塗装工,輸送工は,冬季の12 月~3月に施工を行う必要があるため,過去の気象デー タや地域特性から,積雪,凍結,低温等による品質低下 や安全性低下が予測された.以下に,各工種の施工時の 課題を挙げる. 2.1 支承工の課題 本橋の沓座アンカーホールは,最深部で1500㎜あり, 支承仮据付後にアンカーホール内が凍結した場合には, 解氷を行うことが困難となるため,アンカー部の凍結防 止方法が重要な課題であった.また,無収縮モルタル打 設後の材齢初期の凍害防止対策が必要であった. (a) 橋梁側面図 (b) 橋梁断面図 図-1 構造一般図 写真-1 本橋施工時の積雪状況 日本ファブテック技報 No.2 39

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  • (8) J-FaB 技報 No.2

    (5)既設桁との連結

    一次床版,壁高欄の施工完了後に既設桁との連結部材

    の高力ボルトの本締めを行った.連結前の連結部孔明状

    況を写真-10に示す.既設桁との連結完了後に,二次

    床版などの施工を行った.

    写真-10 連結部孔明状況

    6.おわりに 本稿では,拡幅工事における既設橋梁の誤差吸収方法

    および,国道近接部での施工について紹介した.

    本工事は,外環自動車道と常磐自動車道の2つの路

    線を接続するランプ橋の増設工事であり,132箇所の連

    結横桁,対傾構をはじめ,10基の伸縮装置,90基の支承

    の施工があった.しかし,設計の検討段階より,既設桁

    との取り合いや誤差吸収方法について製作と施工部門も

    含めた多面的な検討が積み重ねられたことから,現場施

    工時に部材や製品の再製作が必要な事象は発生せず,無

    事施工を完了した.

    このことから,本工事で採用した誤差吸収方法が有効

    であり,今後の拡幅工事の参考となるといえる.また,

    国道近接部の桁架設および床版施工では,施工ヤードを

    工夫することで無事故で工事を完了することができた.

    今回の経験を同種工事の設計・施工に役立ててゆく所

    存である.

    謝辞:本工事の施工にあたり,発注者である東日本高速

    道路株式会社さいたま工事事務所の皆様には多大なご指

    導を頂きました.また,JV構成会社である㈱IHIイン

    フラシステムの皆様とはお互いに助け合い工事を完成さ

    せることができました.ここに厚くお礼申し上げます.

    AREA1 外環道拡幅部 AREA2 外環道側単路部

    AREA3 常磐道側単路部 AREA4 常磐道側拡幅部

    完成写真

    [報告] 寒冷積雪期における橋梁上部工事の現場施工 -国道 45 号 坪川橋上部工工事-

    村上 大和 *

    * 橋梁事業本部 工事統括工事一部工事一課

    J-FaB 技報 No.2 (1)

    1.はじめに 坪川橋は,東北縦貫自動車道八戸線を構成する天間林

    道路の起点側で坪川河川上に位置している.架設場所の

    青森県上北郡七戸町は,十和田湖の南東部にある田園地

    帯の積雪地域であり,架設ヤード周辺も広大な田園に囲

    まれている.

    本橋の中央径間の橋梁下には坪川が交差しており,河

    川管理者との協議により,河川内現場施工時期が渇水期

    である11月~3月に制約された.そのため,冬季施工に

    伴う積雪や凍結,季節風に伴う強風等により,安全およ

    び品質面で過酷な環境での施工が予測された.

    本稿では,寒冷積雪期における支承工,現場塗装工の

    品質管理および輸送工の安全管理に対する留意点と対応

    例について報告する.

    本橋の施工位置および構造一般図を図-1,図-2に,

    本橋の施工期間中の積雪状況を写真-1に示す.また,

    工事概要を以下に示す.

    工 事 名:国道45号坪川橋上部工工事

    発 注 者:国土交通省東北地方整備局

    工事場所:青森県上北郡七戸町

    工 期:自)平成29年04月01日

    至)平成30年03月23日

    橋 長:171.0m

    支 間 長:53.1+58.2+57.5m

    幅 員:11.750m

    形 式:鋼3径間連続5主鈑桁橋

    縦断勾配:0.320%~0.712%

    架設工法:クレーンベント工法

    図-1 施工位置図

    2.冬季施工時の課題

    本橋の支承工および現場塗装工,輸送工は,冬季の12

    月~3月に施工を行う必要があるため,過去の気象デー

    タや地域特性から,積雪,凍結,低温等による品質低下

    や安全性低下が予測された.以下に,各工種の施工時の

    課題を挙げる.

    2.1 支承工の課題

    本橋の沓座アンカーホールは,最深部で1500㎜あり,

    支承仮据付後にアンカーホール内が凍結した場合には,

    解氷を行うことが困難となるため,アンカー部の凍結防

    止方法が重要な課題であった.また,無収縮モルタル打

    設後の材齢初期の凍害防止対策が必要であった.

    (a) 橋梁側面図

    (b) 橋梁断面図

    図-1 構造一般図

    写真-1 本橋施工時の積雪状況

    日本ファブテック技報 No.238 日本ファブテック技報 No.2 39

  • J-FaB 技報 No.2 (2)

    2.2 現場塗装工の課題

    本橋の現場塗装工は,現場添接部外面の塗装を行うた

    め,低温による塗料硬化不良,降雪および凍結による塗

    装面の常湿化による品質低下が懸念された.

    各塗装工程における外気温の作業禁止条件を表-1に

    示す.

    表-1 塗装作業禁止条件

    2.3 輸送工の課題

    本橋の搬入路は,敷鉄板による養生を行い,トレーラ

    等の大型車両に必要なトラフィカビリティを確保してい

    た.しかし,降雪・積雪時の搬入路路肩の視認性確保や

    8%勾配のスロープ凍結時の通行性確保への対策が必要

    であった.

    3.解決策と適用結果

    3.1 支承工の施工方法

    支承据付前に,アンカーホール内への雨水や降雪等

    による浸水を防止するため,シート養生を行うととも

    に,万一の浸水に備えてアンカーホール内に不凍液を

    注入することで凍結を防止した.

    支承仮据付後は,支承全体をシート養生し,沓座内

    への浸水を防止した.また,支承部無収縮モルタルの打

    設時には,モルタル温度の急激な低下を防止するため,

    沓座周囲を風防設備で囲い,打設後速やかに練炭によ

    る給熱養生を実施した.

    給熱養生は材齢 3 日までの期間とし,養生温度は

    5℃以上になるよう管理した.また,気中試験体によ

    る材齢3日の圧縮強度が無収縮モルタルの基準強度で

    ある 25N/mm2 以上発現していることを確認後,風防設

    備解体と脱型を行った.

    これらの対策により,アンカーホールの浸水や凍結

    を防止でき,初期凍害を防止することで無収縮モルタ

    ルの品質と耐久性を確保した.

    なお,凍結防止に使用した不凍液はモルタル打設前

    に完全に除去,清掃して適切に処分した.

    支承シート養生状況,不凍液の注入状況,風防設備

    設置状況,および練炭による給熱養生状況を写真-2

    から写真-5に示す.

    3.2 現場塗装工の施工方法

    本橋の現場塗装作業は,一般地域における作業と同

    様に行うと,塗装箇所への積雪や凍結,塗料の硬化期

    変性エポキシ樹脂塗料下塗(低温用) 5以下超厚膜形エポキシ樹脂塗料 5以下ふっ素樹脂塗料中塗 5以下ふっ素樹脂塗料上塗 0以下有機ジンクリッチペイント 5以下

    塗 装 の 種 類 気温(℃)

    写真-2 支承シート養生状況

    写真-3 不凍液注入状況

    写真-4 風防設備設置状況

    写真-5 練炭による給熱養生

    J-FaB 技報 No.2 (3)

    間の長期化,既塗面の凍結による塗膜の脆弱化など,

    低温や凍結・積雪が原因による品質低下が考えられる.

    このため,本橋の現場塗装作業は,これらの気象条

    件を克服するために,主桁地組立時はすべての主桁添

    接部を風防設備で覆い,風防内に温熱設備を併用する

    ことで作業環境を改善した.また,主桁架設後に塗装

    する主桁添接部と二次部材添接部については,箇所数

    が膨大となり個々に風防設備を設置することは非効率

    となる.そのため,主桁上に鋼桁全体を覆うための上

    屋設備を設けることで作業箇所への積雪を防止した.

    これら風防設備の組立解体には,延べ 20 日間を要

    した.したがって,本橋と同規模の従来鋼 I 桁橋の場

    合には,通常の現場塗装工程の 2 倍の期間をあらかじ

    め考慮する必要がある.

    塗装作業時は,風防内部の温度,湿度が塗装禁止条

    件にならないように計測管理し,作業環境を確認しな

    がら施工を進めた.作業時の風防内温度は,地組作業

    時には 10℃以上,および架設後作業時には 7℃以上,

    並びに湿度は 85%以下で管理した.

    また,風防設備内は閉ざされた空間となるため,作

    業員の有機溶剤中毒を防止するために 30 分に一度の

    休憩とダクトによる換気などの安全管理を行うことも

    必要であった.

    風防設備,温熱設備,上屋設備および温熱設備を写

    真-6から写真-9に示す.

    3.3 輸送工の施工方法

    本橋の搬入路の幅員外には,スノーポールを積雪前

    に設置し,積雪時の搬入路路肩の視認性を確保した.

    また,積雪時にはタイヤショベルによる除雪作業を

    行うとともに,スロープ部の敷鉄板に鉄筋を溶接する

    ことで車両通行時の安全性を確保した.

    スノーポール設置を写真-10,積雪時の除雪状況

    を写真-11,スロープ部の鉄筋溶接状況を写真-1

    2に示す.

    写真-8 温熱設備稼働状況

    写真-9 温熱設備ダクト配置状況

    写真-10 スノーポール設置

    写真-6 主桁地組時の風防設備と温熱設備

    写真-7 主桁上の上屋設備

    日本ファブテック技報 No.240 日本ファブテック技報 No.2 41

  • J-FaB 技報 No.2 (2)

    2.2 現場塗装工の課題

    本橋の現場塗装工は,現場添接部外面の塗装を行うた

    め,低温による塗料硬化不良,降雪および凍結による塗

    装面の常湿化による品質低下が懸念された.

    各塗装工程における外気温の作業禁止条件を表-1に

    示す.

    表-1 塗装作業禁止条件

    2.3 輸送工の課題

    本橋の搬入路は,敷鉄板による養生を行い,トレーラ

    等の大型車両に必要なトラフィカビリティを確保してい

    た.しかし,降雪・積雪時の搬入路路肩の視認性確保や

    8%勾配のスロープ凍結時の通行性確保への対策が必要

    であった.

    3.解決策と適用結果

    3.1 支承工の施工方法

    支承据付前に,アンカーホール内への雨水や降雪等

    による浸水を防止するため,シート養生を行うととも

    に,万一の浸水に備えてアンカーホール内に不凍液を

    注入することで凍結を防止した.

    支承仮据付後は,支承全体をシート養生し,沓座内

    への浸水を防止した.また,支承部無収縮モルタルの打

    設時には,モルタル温度の急激な低下を防止するため,

    沓座周囲を風防設備で囲い,打設後速やかに練炭によ

    る給熱養生を実施した.

    給熱養生は材齢 3 日までの期間とし,養生温度は

    5℃以上になるよう管理した.また,気中試験体によ

    る材齢3日の圧縮強度が無収縮モルタルの基準強度で

    ある 25N/mm2 以上発現していることを確認後,風防設

    備解体と脱型を行った.

    これらの対策により,アンカーホールの浸水や凍結

    を防止でき,初期凍害を防止することで無収縮モルタ

    ルの品質と耐久性を確保した.

    なお,凍結防止に使用した不凍液はモルタル打設前

    に完全に除去,清掃して適切に処分した.

    支承シート養生状況,不凍液の注入状況,風防設備

    設置状況,および練炭による給熱養生状況を写真-2

    から写真-5に示す.

    3.2 現場塗装工の施工方法

    本橋の現場塗装作業は,一般地域における作業と同

    様に行うと,塗装箇所への積雪や凍結,塗料の硬化期

    変性エポキシ樹脂塗料下塗(低温用) 5以下超厚膜形エポキシ樹脂塗料 5以下ふっ素樹脂塗料中塗 5以下ふっ素樹脂塗料上塗 0以下有機ジンクリッチペイント 5以下

    塗 装 の 種 類 気温(℃)

    写真-2 支承シート養生状況

    写真-3 不凍液注入状況

    写真-4 風防設備設置状況

    写真-5 練炭による給熱養生

    J-FaB 技報 No.2 (3)

    間の長期化,既塗面の凍結による塗膜の脆弱化など,

    低温や凍結・積雪が原因による品質低下が考えられる.

    このため,本橋の現場塗装作業は,これらの気象条

    件を克服するために,主桁地組立時はすべての主桁添

    接部を風防設備で覆い,風防内に温熱設備を併用する

    ことで作業環境を改善した.また,主桁架設後に塗装

    する主桁添接部と二次部材添接部については,箇所数

    が膨大となり個々に風防設備を設置することは非効率

    となる.そのため,主桁上に鋼桁全体を覆うための上

    屋設備を設けることで作業箇所への積雪を防止した.

    これら風防設備の組立解体には,延べ 20 日間を要

    した.したがって,本橋と同規模の従来鋼 I 桁橋の場

    合には,通常の現場塗装工程の 2 倍の期間をあらかじ

    め考慮する必要がある.

    塗装作業時は,風防内部の温度,湿度が塗装禁止条

    件にならないように計測管理し,作業環境を確認しな

    がら施工を進めた.作業時の風防内温度は,地組作業

    時には 10℃以上,および架設後作業時には 7℃以上,

    並びに湿度は 85%以下で管理した.

    また,風防設備内は閉ざされた空間となるため,作

    業員の有機溶剤中毒を防止するために 30 分に一度の

    休憩とダクトによる換気などの安全管理を行うことも

    必要であった.

    風防設備,温熱設備,上屋設備および温熱設備を写

    真-6から写真-9に示す.

    3.3 輸送工の施工方法

    本橋の搬入路の幅員外には,スノーポールを積雪前

    に設置し,積雪時の搬入路路肩の視認性を確保した.

    また,積雪時にはタイヤショベルによる除雪作業を

    行うとともに,スロープ部の敷鉄板に鉄筋を溶接する

    ことで車両通行時の安全性を確保した.

    スノーポール設置を写真-10,積雪時の除雪状況

    を写真-11,スロープ部の鉄筋溶接状況を写真-1

    2に示す.

    写真-8 温熱設備稼働状況

    写真-9 温熱設備ダクト配置状況

    写真-10 スノーポール設置

    写真-6 主桁地組時の風防設備と温熱設備

    写真-7 主桁上の上屋設備

    日本ファブテック技報 No.240 日本ファブテック技報 No.2 41

  • J-FaB 技報 No.2 (4)

    4.おわりに

    本稿では,寒冷積雪期の上部工施工時の留意事項とそ

    の対策例を中心に報告した.本橋のように,河川区域内

    での架橋作業の場合では,渇水期での施工条件が付され

    ることにより冬季施工となる場合が多い.冬季施工では,

    支承工および現場塗装工における作業環境の整備改善,

    ならびに日々の作業管理が品質管理上の重要な課題とい

    える.また,本橋で示した対策を実施する際には,設備

    整備の準備,撤去期間を考慮した工程計画も重要であり,

    一般的な工程に加え,対策工程を考慮した全体工程の立

    案が必要である.

    今回の経験を今後の同種工事の施工に役立てていく所

    存である.

    完成写真

    写真-11 搬入路除雪

    写真-12 スロープ部の鉄筋溶接

    [報告]供用道路近接におけるケーブルエレクション架設報告 -菅波大橋上部工工事-

    山 崎 俊 幸*

    * 橋梁事業本部 工事統括 計画技術部 副部長

    J-FaB 技報 No.2 (1)

    A2 橋台 A1 橋台

    P2 橋脚 P1 橋脚

    国道 6 号常磐バイパス

    上り線

    下り線架設地点

    1.はじめに 本工事は,国道6号常磐バイパス4車線化事業として,

    供用中の既設橋梁(上り線)に並行して下り線に上路式

    逆ローゼ橋を建設する工事である.架設工法は,ケーブ

    ルエレクション斜吊工法により行い,アーチリブ基部は

    鋼コンクリート剛結構造を急峻地形に施工した.

    常磐バイパスの事業は,いわき市内の交通混雑の緩和

    と主要幹線道路機能の強化を目的として推進され,平成

    30年3月30日に全線4車線供用となった.

    工事概要を以下に示す。

    (1) 工 事 名:菅波大橋上部工工事

    橋 梁 名:菅波大橋(すぎなみおおはし)

    (2) 発 注 者: 東北地方整備局 磐城国道事務所

    (3) 工事場所:福島県いわき市平菅波字菅波入

    (4) 工 期:自)平成28年12月29日

    至)平成30年 3月20日

    (5) 橋 長:110.0m

    (6) 橋梁形式:上路式逆ローゼ橋

    本橋梁の位置図を図-1,着工前を写真-1,構造一般図

    を図-2に示す.

    図-1 位置図

    写真-1 着工前

    図-2 構造一般図

    本橋の特徴として,アーチリブ基部が鋼コンクリート

    剛結構造,アーチリブ本体はバスケットハンドルタイプ

    のため2本のアーチリブ間隔が変化し,鉛直面に対して

    角度を有する.そのため支柱,アーチリブ横構・支材の

    長さが一定でなく複雑な構造となっている.支間割は

    17.5+74.0+17.5m,上り線との離隔は地覆端から0.3mで

    ある.

    2.架設時の問題点

    施工ヤードは,国道6号常磐バイパス(以下現道)に

    近接し,下り線幅(11.5m)の狭小ヤードである.施工

    ヤード内にケーブルクレーンアンカーおよび鉄塔設備を

    配置し,スムーズに工事用車両を施工ヤード内へ搬入,

    搬出しなければならないこと.施工時の資機材落下およ

    び飛散防止策,現道への部材侵入防止策が課題であった.

    架設状況を写真-2に示す.

    側面図

    平面図(補剛桁)

    平面図(アーチリブ)

    断面図

    端支点部 中間支点部 アーチリブ部

    (主)いわき上三坂小野線 菅波大橋

    夏井川

    新川

    常磐線 いわき駅

    国道 6 号常磐バイパス

    橋長:110.0m

    橋長:110.0m

    アーチスパン:74.0m

    74.0m 17.5m 17.5m

    総幅員:11.5m 有効幅員:8.0m 補剛桁間隔:6.0m

    アーチリブ間隔:8.5m

    A1 A2

    P1 P2

    A1 A2

    P1 P2

    G1 G2 G1 G2

    AG2

    AG1

    日本ファブテック技報 No.242 日本ファブテック技報 No.2 43