GEMのX線検出器への応用

KEK測定器開発室東理大 理工、高エ研A、阪市大

理B、佐賀大 理工C、

信州大 理D、 東大 理E

杉山史憲、氏家宣彦A、内田智久E、宇野彰二A、大下英敏D、杉山晃C、関本美智子A、田中秀治A、田中真伸A、中川真介B、

中野英一B、長屋慶、仲吉一男A、村上武A

東京理科大学修士２年杉山史憲

発表の流れ

• X線検出器について

• GEMの硬X線検出器への応用

• これまでの実験結果– 硬X線の検出原理検証

– 2次元読み出しパターンのテスト

• 今後の予定

X線検出器

• X線検出器

– 応用範囲が広く、要求される課題も色々

– 一般的には、中性子検出器に比べ、高い位置分解能や 高レートが求められる

– Xeガス

• 硬X線（例えば、200keV）– ガス等の検出器：検出効率に問題

– 結晶シンチレーター：細分化された読み出しに不向き、高 価

– 高い透過力を活かした物質の内部の構造解析

GEMの硬X線検出器への応用

Au 3μm Cu 1μm(0.37μm)

Polyimide 50μm(2.3μm)

Ｘ線

電子

原理検証実験

シンチと同時計測

検出効率の評価

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

1.4

1.6

1.8

2

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

eff上

eff下

eff上下

Au-GEMの枚数

検出効率

[%]

読み出しパターン構造

50μm

両面フレキシブル基盤

表面(X-Strip)

裏面(Y-Strip)

表面(詳細)

銅パターン(80μm幅)

0.4mm

裏面(詳細)銅パターン(340μm幅)

0.8mm

読み出しシステム（現在）

Belle-CDCPre-amp.

Belle-CDCPre-amp. ×16

RPN220×1630 m

5 mRPN220 Dscr.

T0 timing

Fanin-Fanout

Gate Gen.

Coincidence

4ms delayWidth 40ms

CCNET

GATE

BUSY

Gate Gen.GATE

120μs delay

VETO

Gate Gen.

ADC 2249A×9

GATE

ScalerC

AM

AC

Trg. Gate

Gated trg.

CLK Gen. (１MHｚ）

1μs

Reset

Foil

Strip

読み出しパターンのテスト• 0.8mmピッチ読み出しを用いたX線(55Fe)の２次元画像を取得

– ガス：Ar-CO2 (70:30)– 金メッキGEM無し

– 金属板で作ったスリットを

チェンバーの前に置いて

測定

6cm

3.5cm

読み出しパターンのテスト• 0.8mmピッチ読み出しを用いたX線(55Fe)の２次元画像を取得

– ガス：Ar-CO2 (70:30)– 金メッキGEM無し

– 金属板で作ったスリットを

チェンバーの前に置いて

測定

今後１：読み出しシステム

• 現在はNIMとCAMACを利用

– 信号

前置増幅器→ポストアンプ

– 電荷量

ADC– ゲート

GEMのFoilからの信号

• ASICを用いた読み出しシステム

– 上記のNIMやCAMACが不要→コンパクト

– 中性子検出器でテスト

– 詳しくは次の発表者がお話します

今後２：読み出しピッチの改良

• 現在は0.8mmピッチ

– ストリップパターン自体は0.4mm– ASICを用いた読み出しシステムと組み合わせる

1 5 9

13

17

21

25

29

33

37

41

45

49

53

57

61

65

69

73

77

81

85

89

93 S1

S5

S9

S13

S17

S21

S25

S29

S33

S37

S41

S45

S49

S53

S57

S61

S65

S69

S73

S77

S81

S85

S89

S93

1.6mmピッチ読み出し 0.8mmピッチ読み出し

まとめ

• 硬X線を捕らえることが出来る

– 考えていた通りに動いている

• 2次元読み出しも動いている

– 読み出しピッチを細かくすれば画像はより鮮明に

• 今後は新しい読み出しシステムを導入– 0.8mmピッチ読み出しで有感領域を広げて測定

– うまくいけば0.4mmピッチ読み出しに移行

付録

なぜ金か？• Ｘ線電子変換に利用すべき物質

– 光電効果が起きて、発生電子がガス中に出てくる必要がある。

– Zの大きな物質を薄くする。• X線の光電効果の起こる割合はZの４(?)乗で大きくなる。

• 電子の飛程は密度（Z）の１乗で短くなる。

– メッキのできる物質

• 金メッキの厚さ– X線のエネルギー

200keV

– 金の密度

19.3g/cm3

– 光電効果で出てきた電子の飛程• 金のK-エッジのエネルギー

~80keV

• 電子のエネルギー

~120keV

• 飛程

Rp = 0.71E1.72 = 0.018g/cm2 = 9.3μm ←

近似、怪しい

– 光電効果の起こる割合• λ= 1g/cm2 = 5.1mm 5μmで0.1%

検出効率測定のセットアップ

ED =1.5kV/cmΔVGEM =220V(Au-GEM)

ET =1.5kV/cm（Au-GEM間）

ΔVGEM =360V(50μGEM)ET =3kV/cm（50μGEM間）

EI =6.5kV/cm

ED =1.5kV/cmΔVGEM =220V(Au-GEM)

ET =1.5kV/cm（Au-GEM間）

ΔVGEM =360V(50μGEM)ET =3kV/cm（50μGEM間）

EI =6.5kV/cm50μmGEM

Au-GEM

Mesh（Ground）

Cathode(50μGEM)