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pack azine 2009年2号 食品編 Harry London チョコレートバーの生産能力向上 KC Confectionary カリブ海からハードキャンディを世界へ Pepperidge Farm 成功の波に乗るゴールドフィッシュクラッカー

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packazine2009年2号

食品編

Harry London チョコレートバーの生産能力向上KC Confectionary カリブ海からハードキャンディを世界へPepperidge Farm 成功の波に乗るゴールドフィッシュクラッカー

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packazine  |  �� | packazine    Table of contents | Editorial

www.boschpackaging.com [email protected]

読者の皆様へ

当社は数十年にわたって、長期的な活動とお客様との緊密なパートナーシップを戦略の基礎と

してきました。経済情勢が不安定な時代においてもボッシュパッケージングテクノロジーが強固

な財政基盤をもつ信頼性あるパートナーであり続けるのは、これら 2 つの

要素によるものです。当社の主な目的のひとつは、お客さまにとって最適

なソリューションを見出すことです。食品・製菓分野では特に、フレキシ

ビリティを備えたモジュラーソリューションによって、高度に自動化され

た高能力のテーラーメード設備を提供することが求められています。市場

の変化は、新しい課題を意味します。そのため、私達はお客様のニーズに

焦点を当てて技術革新と開発を行っています。たとえば、駆動部や制御ユ

ニット、自動化システムにハイテク部品を採用して、設備の高速化や精度、

能力の向上を実現する。また、ロボット技術を採用して動作シーケンスを

最適化し、フレキシビリティを充実させる。さらに、機械に IT システムを導入して製品の完全

なトレーサビリティを可能にし、ハイレベルの情報システムとデータを共有する ― これらはす

べて、工程の効率性を大幅に向上させます。

今回の packazine においても、実際のお客様におけるプロジェクトを通して、当社のソリュー

ションをご覧いただくことができます。

本誌をお楽しみいただければ幸いです。

Friedbert Klefenz

04 06 10 13

ニュース

最新情報04 「不況に強い包装」とは?―食品包装業界の未来

お客様紹介と市場傾向

食品・製菓06 Bledina  無菌包装技術による安全なベビーフードのトレンド

08 Harry London  チョコレートバーの生産能力向上

10 KC Confectionary Ltd. 献身的なパートナーシップ

13 Pepperidge Farm  クラッカー包装設備の高速化プロジェクト

イベント

裏表紙 2009~2010年食品関連イベント

目  次 はじめに

表紙ピエモンテのチーズ ―

ボッシュの革新的技術によって包装されています

Friedbert Klefenzロバート・ボッシュGmbH

パッケージング・テクノロジー社長

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packazine  |  ��  |  packazine  News  Facts & Trends

一般に不況になれば消費が低迷するといわれ

ますが、それが当てはまらない分野もあります。

過去 6 カ月間、世界の小売業界では食品・飲料

分野の売上増加が報告されています。例えば、

英国における 2009 年 1 月期の食品・飲料の売

上は、2008 年の同時期に比べて 5.1% の増加

を示しています1。

食品・飲料の分野では、「不況に強い」といわ

れる商品が多く、「不況で売り上げが伸びる」と

いわれる商品さえあります2。パン、缶詰、冷凍

食品、生鮮食品などがそれにあたり、菓子も含

まれます。人々が外食を控えるなど、「不況マイ

ンド」によって家庭内消費が増大することも、

これらの商品への需要増加につながります。

しかし、包装業界にとっての課題はその先にあ

ります。食品の消費は不況の影響を比較的受けに

くいとはいえ、消費者の購買行動は大きく変化

しており、食品の消費者の間では新たなプライ

オリティが生まれています。例えば、サステナ

ビリティ(持続可能性)というコンセプトは包

装業界にとって大きなチャンスとなりました。

米国食品製造業協会(Grocery manufacturers

Association: GMA) 会 長 Pamela Bailey 氏

は、「サステナビリティへの対応に取り組んでい

る企業は、そうでない企業に比べて明らかに業

績を伸ばしている」と述べています3。

超音波シーリングなどの技術によって、ブラン

ドオーナーは消費者の需要に的確に対応するこ

とが可能となります。このようなシーリング技術

を採用すれば、シール部分が短くなる等の理由で

包材使用量を抑えることができます。また、様々

な包装サイズや包装形態を提供して食品のムダ

を低減すれば、環境にやさしい行動に大きく貢献

することができます。さらに、モジュラー構造

を取り入れたフレキシブルな機械によって、ブ

ランドオーナーは迅速に、優れたコスト効率で

対応する柔軟性を得ることが可能となります。

商品の差別化に向けて

これらのトレンドは、ブランドオーナーであ

るサプライヤー企業間における競争の激化とし

て表れています。この意味では、消費者行動の

変化によって最大の利益を得ているのは大規模

スーパーマーケットなどです。厳しい競争にさ

らされている各ブランドは、目に見える形で付

加価値を提供しなければなりません。製品の包

装や陳列棚でのアピール力が注目されるため、

革新的な包装によって製品ラインナップに新し

い命を吹き込み、新たなマーケットシェアを獲

得することも現実的な選択肢となっています。

袋やパウチなどの軟包装への需要も増大して

います。これらは利便性とともに商品に面白み

を与え、消費者の視覚に訴えるものです。さら

に携帯性に優れており、代金に対してより多く

の価値を提供します。これらのトレンドが継続

すれば、横型・竪型の軟包装においては、食品

加工および包装工程における自動化の推進が課

題となるでしょう。

今後、目まぐるしく変化するグローバル市場

でブランドが成長するためには、すばやい対応

が極めて重要な要素となります。市場の新しい

課題に対応するため、食品各社では製品ライン

ナップの縮小再編や拡充など、さまざまな試み

がなされています。包装形態や機械設備の革新、

そして市場の需要に対して迅速かつ優れたコス

ト効率で対応するフレキシビリティの確保は、

ブランドオーナーがこれからの時代を生き抜く

ための包装にとって重要な要素です。また、技

術系企業にとっては、革新技術の市場性を高め、

大量生産への対応を可能にし、高度な順応性を

実現することにより、市場の需要にすばやく、

かつ優れたコスト効率で対応することが大きな

課題となるでしょう。

http://www.foodanddrinkeurope.com/

Consumer-Trends/UK-food-and-drink-

sales-resistrecession-pressures-so-far

http://www.foodproductdesign.

com/news/

2009/04/penny-pinching-

recessionproof-foods-drinks.aspx

http://www.foodproductiondaily.com/

Packaging/Consumer-packaged-goods-

companiesshow-resilience-in-recession

1

2

3

おいしいディナーを家庭で―不況下では家庭内消費が増加します。

「不況に強い」包装とは?

食品包装産業の未来

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packazine  |  ��  |  packazine  Customers & Markets  Food and Confectionery

1 2 3 4

無菌包装技術による安全なベビーフードのトレンド常に安全性と無菌性の向上をはかることは、ベビーフードの製造・加工メーカーにとって

非常に重要です。

食品産業のなかでも、ブランドと消費者の間の絶対的な信頼関係に最も依存する分野です。

当分野に特化した設備として、ボッシュはこの

たび新モデル 自動 Servac TFA 4830 PP 型

をリリースしました。同モデルは、中~高能力対

応の高性能無菌熱成形/充填シール機です。従来

のガラス容器から、安全で便利なプラスチック

カップへ変更しました。TFA 型は、ポリプロピ

レン(PP)シートを使用し、カップへの充填を

行います。消費者はカップごと電子レンジで加熱

することができます。ベビーフードの場合、この

便利さがユーザーのニーズにこたえ、小さなグル

メの食欲を満足させます。

無菌充填法

製品にやさしく、省エネルギーのボッシュの無

菌充填法では、ベビーフード製品の充填前に予備

滅菌を行うことができます。このプロセスによ

り、食品中のビタミンや繊細な栄養分も壊すこと

なく保つことができます。包装機の優れた衛生レ

ベルにより、常温で 12 カ月間保存可能な製品も

実現しています。

この信頼性の高いシステムでは、過酸化水素槽

の採用によって包材を完全に滅菌。極めて優れた

生産上の安全性を保っています。また、この工程

中に排出される蒸気を中和する触媒コンバータを

装備しています。

さらに、フィルター処理した窒素でカップの

ヘッドスペースのガス置換を効率的に行います。

製品保護機能を向上させつつ、この部分の残留酸

素レベルを 2% にまで低減しています。

フルメタルの充填部

フルメタルのピストン式充填装置では、製品の

充填を正確に行います。ベビーフードは高粘性で、

粒子状物質を含むものもありますが、重量のバラ

ツキは 1 個当たり± 2 g 以下に抑えています。こ

の高精度システムでは、過充填が許容レベル内に

抑えられ、大幅なコスト低減につながります。

充填部の設計では、弾性パッキンを一切使用

せず、高水準の衛生レベルと CIP プロセスの最

適化を実現しました。充填ピストンはそれぞれ

1 つの充填ヘッドに接続し、コンスタントに製品

充填を行います。メタルピストンはブッシング内

を摺動し、パッキンを使用していません。可動部

が正確に密着しているため、充填ノズルはタイト

でリークを防止します。充填部のサーボドライブ

は、機械を停止させることなく、充填量の調整を

高精度に行います。

機械操作は、組込まれたタッチスクリーン式操

作パネルで行います。パスワードで保護されたメ

ニュー式の総合的な操作システムにより、レシピ

変更に伴う技術パラメータの調整を全自動で行う

ことができます。

一貫ラインの提供

最近では、ダノングループの BLEDINA(ブレ

ディナ)社よりTFA 型が発注されました。同社

は、すでにボッシュ製ベビーフード用無菌製造設

備を 3 台導入し、生産を行っています。第 1 機

は 1992 年に納入されています。同社向けの新

規包装ラインは、無菌熱成形機を中心に構成さ

れています。さらにBLEDINA社では、Paal(パー

ル)社から機械やシステムを導入してラインを

完成させる予定です。ラインの統合は Paal 社が

行います。Paal 社は、2008 年にボッシュパッ

ケージングテクノロジーグループの一員となっ

ています。経験豊富で専門性の高いメーカーとし

て、信頼性ある後工程設備を提供しています。

1 ベビーの好きなもの大集合2 フルメタルのピストン式充填装置 の内部3 無菌熱成形機 SERVAC TFA 4830 PP 型4 快適な操作環境を提供するHMI コントロールシステムのスクリーン

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チョコレートバーの生産能力向上Harry London 社がリリースする斬新なスタイルの新製品。

ボッシュパッケージングテクノロジー製包装ラインが貢献しています。

Harry London Candies(ハリーロンドンキャ

ンディーズ:米国オハイオ州ノースカントン)

は、1922 年以来高品質のチョコレートやその

他の高級菓子を製造しています。同社は最近、

独特の長い(175 mm)円柱形を採用した新し

いスタイルの製品「バトン・バー」を開発しま

した。しかし、同社の既存設備では、この新製

品を適切なスピードで加工・包装することがで

きませんでした。

多面的なチャレンジ

包装ソリューションを模索する上で Harry

London 社の主な課題は、特殊な形状のバトン・

バーをハンドリングする最適なスピードと設備

を見出すことでした。さらに、設備のフレキシ

ビリティも重要な要件でした。同社の製品ライ

ンナップは、チョコレートバーからピーナツバ

ターボールやキャンディ類までと幅広く、異な

る生産パラメータにも容易に切替えられる設備

が必要となるためです。

ソリューションの発見

このような要件を満たす特殊仕様の設備導入

にあたって、Harry London 社はボッシュパッ

ケージングテクノロジー(ウィスコンシン州

ニューリッチモンド)に発注。ボッシュはイン

フィードコンベア、カード枚葉供給装置、横型

フローラッパーを納入し、Harry London 社の

要求にこたえる一貫ラインを実現しました。

ラインの高速化

ボッシュ製ラインの導入前、Harry London

社では旧型ラッパーへのバトン・バー製品投入

をマニュアルで行っていました。そのスピード

は 60 ~ 65 個/分。ボッシュ製設備の導入に

より、バトン・バーで 250 個/分、より小さい

製品では 400 個/分まで向上しました。このラ

インの第 1 ステップである低圧インライン 3 連

フィーダーはキャンディ成形ラインに直接に接

続しています。

カード挿入装置

Harry London 社では、形態を安定させるた

め、台紙や U 字型ボードを採用している製品が

多数あります。ボッシュの製品ラインナップに

は、この用途に最適なカード枚葉供給装置があ

ります。通常は、インライン型の枚葉供給装置

を 180 度の挿入角度で使用していますが、こ

の特殊プロジェクトでは挿入角度を 90 度とし

ました。この変更によって、モジュールのコン

トロール性と効率を高め、高速化が可能となり

ました。

ライン最終機

当ラインの末端に位置するのは、ボッシュ製横

型フローラッパーLinium 301 型です。ここで

は、インフィードコンベアから製品がラッパーに

供給されます。このラッパーでは平巻のロール状

フィルムを使用し、製品を完全にオーバーラップ

します。

この汎用ラッパーは、アイ・スポット、非アイ・

スポット、ヒートシール、コールドシールなど、

多様な包材に対応し、多品種の生産が可能です。

20 種類のレシピ設定をプログラムすることがで

き、包装長、速度、クリンパー保持時間、製品の

位置決めなどのパラメータが記憶されます。さら

に交換部品や調整箇所を最低限に抑え、製品交換

を迅速に行うことができます。多様な製品ライン

ナップを有する Harry London 社にとって、こ

の点は特に重要でした。

その他、フレキシビリティと製品交換性能を重

視した当プロジェクトにおいて、重要視された性

能は、稼働率の最適化でした。ボッシュのラッパー

では、生産を止めることなく工程のトラブルを診

断するデザインにより、包材詰まりの発生リスク

を抑え、発生しても速やかに回復することが可能

となっています。

1 低圧インライン3連フィーダー とインラインのカード供給装置2 ラッパーLinium 301 型3 低圧インライン3連フィーダー ガード開放時。4 インラインのカード供給装置 製品ベルトの下にカッターを設置し

ています。

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KC Confectionay Ltd(KC コンフェクショ

ナリー)は 1922 年、Abdur Razack 氏によっ

てトリニダード・トバゴに設立されました。彼

は子供たちとともに、自宅車庫で自家製のハード

キャンディをつくり、地域の商店に供給していま

した。

一 家 の 次 の 世 代 に 至 る ま で の 間 に、KC

Confectionay 社の製品はすでに全国に販売され

ていました。1946 年には、同社は従業員を雇

用するまでに成長しましたが、ハードキャンディ

の生産は依然として直火で行っていました。

1968 年、 創 業 者 の 息 子 で 当 時 の 取 締 役

Ibrahim Khan 氏は、需要増に対応するため産業

製造設備の導入を検討しました。加工・包装設備

において Khan 氏がパートナーとして見出したの

は、フィアゼンのボッシュ社でした。

献身的なパートナーシップボッシュパッケージングテクノロジーは、40 年以上にわたり、

KC Confectionary 社をサポートしてきました。カリブ海地域

の菓子メーカーとして唯一世界的な販売網をもつまでに成長し

た同社から常に厚い信頼をいただいています。

それ以来、同社の設備更新や生産能力の増強

に際して、ボッシュは常にパートナーとして選

ばれてきました。

最新プロジェクト

KC Confectionary 社がボッシュと契約し

た最新プロジェクトは、成功裏に完了したばか

りです。同プロジェクトは、ハードキャンディ

生産ライン全体を大幅に更新するものでした。

1 日の生産量に対応するため、クッカーBKK

1000A 型、テンパリング・冷却ユニットBTK

1000 型および冷却トンネルBCK 0170 型

が導入されました。同社はこれらの設備導入に

よって、アメリカ諸国で最新のハードキャンディ

連続自動生産ラインを有するメーカーとなりま

した。生産量は 1 日 10 トン超という高水準を

実現しています。

迅速な供給とリモート・メンテナンス

当初の見積どおり、ボッシュは 6 カ月とい

う短期間で製造ライン全体の供給と試運転を完

了。その後、製造開始のサポートやトレーニング

プログラムを提供しました。特に新規設備では騒

音や発熱が低減されたため、KC Confectionary

社では快適な作業環境と従業員のモチベーショ

ン向上が実現しています。

ラインに組み込まれた新しいモデムにより、

制御用ソフトウェアの最適化が必要になればい

つでもフィアゼンのノウハウを利用することが

可能となっています。このように、菓子メーカー

では新規設備の導入によって確実に最良の生産

結果がもたらされます。

1 ボッシュ製BKK 1000 A 型  特殊仕様のドージングステーション2 ボッシュ BTK 1000 型で冷却される

キャンディ生地

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効率化への投資

同製造ラインは機械3台で構成されています。

設備投資の決断に際しては、既存設備と比較し

て大幅なメリットがあることが決定的な要素と

なりました。最も重要なメリットとして、操作

性と清掃性の向上、そして内蔵モデムによるリ

モート・メンテナンスというオプションがあり

ました。さらに、タッチスクリーンによる操作

でレシピや製品の切り替えが迅速かつシンプル

に行えるようになりました。

この最新の製造設備では、品質とドージング

レベルの一貫性が保たれ、さらに運転効率の向

上によって環境に優しいものとなっています。

各機器が完璧に連動し、生産工程としての効率

を最大限に高めています。

献身的なパートナーシップ

KC Confectionary 社は今後も第一の技術

パートナーとしてボッシュとの関係を継続する

とのこと。ボッシュの優れたプロセス・包装技

術により、KC Confectionary 社は今後も末永

く確実に、業績向上を続けるでしょう。

1 ボッシュBTK 1000 型で冷却されるキャンディ生地

2 冷却トンネルBCK 型 乾燥度の高い冷却エアと

点検・清掃時のすぐれたアクセス性が特長

クラッカー包装設備の高速化プロジェクト焼成菓子メーカー大手の Pepperidge Farm 社。

プレミアブランドのクラッカー生産能力増強のため、

機械設備を米国からスイスへ輸送しました。

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自然素材のパン

Pepperidge Farm(ペパリッジファーム)社

は 1937 年、コネチカット州フェアフィールド

で設立。創業者の Mrgaret Rudkin 氏は 3 人の

子供の母親でした。食品アレルギーの息子のた

めに自然の素材からパンを焼き始め、そのパン

が好評であったため、地域の食料雑貨店を通じ

て販売を開始。現在までの 72 年間で、このパ

ンの販売は国際的なビジネスに発展。幅広い焼

成菓子を提供しており、年間売上は 10 億ドル

を超えています。

世界のブランド・エクイティランキングの上

位 2% に入るに至った現在でも、Pepperidge

Farm 社は最高級の素材と最高の品質を誇るメー

カーとして高く評価されています。「ゴールド

フィッシュ」ブランドのクラッカーは、同社の

主力商品です。Margaret Rudkin 氏がスイスを

旅行中に出会ったスナックをもとに、1962 年

に米国で販売が開始されました。同クラッカー

には多くの種類があり、多様な包装形態で販売

されています。

伝統的な製品の改善

設備の更新と再構成によって、ゴールドフィッ

シュクラッカーの生産能力増強と製品スタイル

の多様化を計画した Pepperidge Farm 社は、

再びスイスと関わりを持つことになりました。

今回は、ボッシュパッケージングテクノロジー

グループの一員 Sigpack Systems(シグパッ

クシステムズ)社を通じてでした。

このクラッカーの代表的な包装形態は、ゲー

ブルトップの自立袋です。ブランドとの結びつ

きが強く、品質イメージを向上させるこのスタ

イルは、維持することが必要でした。従来は、

この自立袋の成形と充填(他の商品と共に)をペ

ンシルバニア州デンバーの生産工場で、それぞれ

独立した機械 2 台で行っていましたが、効率と

能力を向上させるため、両機を 1 つのシステム

に統合。さらに、多様なフォーマットに対応する

ため、成形・搬送および充填工程の調整や革新を

行いました。これらの変更はすべて、長年にわた

りマンドレルホイール機を取り扱い、アップグ

レード作業の経験豊富な Sigpack Systems 社

のベリンゲン工場で実施されました。

システム能力の向上で

Sigpack Systems 社にとっての技術的な

課題は、新旧それぞれの要素を機能的かつ効率

性の高いシステムに統合することでした。制御

システムの更新と全般的な見直しのほか、各機

能モジュールは最新技術を使用したものに改造

または交換されました。3 つの巻き取りユニッ

トは再設計され、最新のサーボドライブ仕様に

よって容易かつ迅速に調整できるようになりま

した。

糊付けや袋の搬送・運搬システムについても

新しいソリューションが採用されました。コン

トロールパネルのボタンを押すことでフォー

マ ッ ト 変 更 が 行 え る よ う に な り、Sigpack

Systems 社のPRN システムにより能力 100

パッケージ/分が実現しました。

スイス~米国間の輸送

このように複雑なプロジェクトを多国間で行

うことは、各チームにとって困難な課題です。

成功の鍵は、詳細なプロジェクトスケジュール、

パートナーとしての信頼性、そして効率的なコ

ミュニケーションです。プロジェクトをスムー

1 内袋の供給2 外袋の供給3 マンドレルホイールの成形部4 マルチヘッドの秤量装置

1 内袋の供給2 外袋の供給3 内袋の芯材の供給4 成形部5 マルチヘッドの秤量装置6 充填部

ズに完了に導くため、連携作業が行われまし

た。デンバーで機械を分解している間、ベリン

ゲンではすでに新しいユニットが組み立てられ

る、という風に。機械がベリンゲンに到着する

と、用意された新しいユニットが取り付けられ、

新たに開発されたモジュールが組み込まれまし

た。各チームの作業が組み合わされ、インター

フェースや搬送システムがスムーズかつ安全に

機能するようになり、機械設計と制御システム

が調和するという、非常に活気ある時期でした。

機械のサプライヤーを超えて

ゴールドフィッシュクラッカーのプロジェ

クトは、顧客企業・技術的パートナー間の密

接な協力の可能性を示しています。ボッシュ

パッケージングテクノロジー(今回は Sigpack

Systems 社という企業単位)は、機械やシステ

ムのライフサイクル全体を通して、お客様に助

言しサポートを提供することをお約束します。

主たる対象としては、サービスやスペアパーツ

の供給、多様なトレーニングメニュー、より複

雑な再構築や更新作業の提供などがあります。

私達はパートナーシップにおいて新しいコンセ

プトを開発し、包装形態の変更への対応や個別

のソリューションの提供によって、お客様が変

化する市場要求に対応することを可能にします。

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日程 イベント名 開催地 分野

2009年 9月29日~10月1日 Fachpack ドイツ ニュルンベルク 一般

10月5~7日 Pack Expo 米国 ラスベガス 一般

10月10~16日 Agroprodmash ロシア モスクワ 食品

10月20~22日 CFIA フランス メス 一般

10月20~23日 Scanpack スウェーデン ゴッテンブルグ 一般

10月20~23日 Japan Pack 日本 東京 一般

10月20~23日 Propak Africa 南アフリカ ヨハネスブルク 一般

10月29日~11月1日 Food Pro インド チェンナイ 食品

11月3~6日 Andinapack コロンビア ボゴタ 一般

2010年 1月17~20日 NW Food Processors 米国 ポートランド 食品

1月26~29日 Upakovka ロシア モスクワ 一般

1月27~29日 IPE (Poultry) 米国 アトランタ 一般

2月21~24日 Gulf Food アラブ首長国連邦 ドバイ 食品

1月31~2月3日 Pro Sweets ドイツ ケルン 製菓

4月20~23日 United Fresh Tech 米国 ラスベガス 食品

4月26~28日 PMCA (Hershey) 米国 ハーシー 製菓

4月27~29日 TechnoPharm ドイツ ニュルンベルク 一般

5月25~27日 TTP Total Processing & Packaging 英国 バーミンガム 一般

6月15~18日 Rosupak/Foodmash ロシア モスクワ 食品

6月7~10日 Fispal ブラジル サンパウロ 一般

6月8~11日 Fooma Japan 日本 東京 食品

6月16~19日 ProPak Asia タイ バンコク 一般

6月22~25日 Expo Pack Mexico メキシコ メキシコシティ 一般

2009~2010年 食品関連イベント