複雑性を増すibm oracle sap 環境はこう管理する...
TRANSCRIPT
複雑性を増すIBM・Oracle・SAP環境はこう管理する
データセンター環境におけるライセンス契約管理と自動化のポイント
2016年9月16日
ウチダスペクトラム株式会社ソリューショングループ常務執行役員 紀平 克哉
IBM環境管理
3
IBM環境管理のポイント
・利用しているライセンス種別の正確な把握
・ライセンス種別毎の測定項目の設定
・環境の変更管理
ライセンス種別の正確な把握
複雑なライセンス体系 ※主なライセンスを抜粋
プロセッサーコアPVU
ユーザUSER
リソースRVU
許可ユーザ
シングルインストール許可ユーザ
フルキャパシティ
サブキャパシティ
ソケット
プロセッサーコア
デバイス
IBM製品の主なライセンス
4
5
PVU フルキャパシティーすべての物理プロセッサコアに対してライセンスを付与される
PVU サブキャパシティー割当てたプロセッサコアに対してライセンスを付与される
物理サーバ仮想サーバ1 仮想サーバ2
MQWAS
MQ
4 48 物理コア
仮想コア
ソフトウェア製品
製品 サブキャパシティでライセンス付与されるコア数
フルキャパシティでライセンス付与されるコア数
MQ 8 8WebSphere 4 8
ライセンス付与の例
ライセンス種別の正確な把握
6
ライセンス種別毎の測定項目の設定
ライセンス毎に必要となる測定項目は異なります。
製品 ライセンスモデル 物理CPU数
仮想CPU数
CPU種別
MQ PVUフルキャパシティ 必要 不要 必要
PVUサブキャパシティ 不要 必要 必要
WebSphere PVUフルキャパシティ 必要 不要 必要
PVUサブキャパシティ 不要 必要 必要
ライセンス毎に正しく測定項目を決定し、ライセンス使用数を正しく判別することが必要です。
7
環境の変更管理PVUライセンス計算では、プロセッサごとの固有のライセンス数がきめられており、使用するプロセッサによってライセンス数が異なります。
VMWare Vmotionにより3つのアプリケーションを持つ仮想マシンをPower5 520(PVU数50)からPower6 595(PVU数120)へ移動すると、それだけでライセンス消費量は2.4倍に。
8
IBM環境管理のポイント
・利用しているライセンス種別の正確な把握様々存在するライセンス体系のうち、何を利用しているかを把握する。
・ライセンス種別毎の測定項目の設定利用しているソフトウェアのライセンス種別では、何が測定項目として必要であるかを正確に把握する。
・環境の変更管理環境が変化することにより、必要ライセンスは増減する。
Oracle環境管理
10
Oracle環境管理のポイント
・利用しているライセンス種別の正確な把握
・インストール環境の正確な把握
・インストールに対する変更管理
11
利用しているライセンス種別の正確な把握
ライセンスタイプ 説明
Processorライセンス
• Oracle製品がインストールされるサーバに搭載されているプロセッサのコア数に、プロセッサの種類に設定された係数を乗じてライセンス数を算出する。
• ハイパー・スレッディング有効の場合、OSが認識する論理CPUコア数をもとに算出する。
Named User Plus(NUP)ライセンス
• Oracle製品がインストールされるサーバーにアクセスする可能性のある全ての使用者の数で算出(システムアカウントは除く)。
• Processorライセンスにて算出されるライセンス数に応じた最小ユーザ数が決まっている。
Oracle製品の主なライセンスタイプ
12
利用しているライセンス種別の正確な把握
Processor = 適用係数 × Core数 × ソケット数
例1)コアの適用係数0.5のマルチコア・プロセッサ
例2)コアの適用係数0.5のハイパースレッディングマルチコア・プロセッサ
例3)コアの適用係数1.0のマルチコア・プロセッサ
• Intel Xeon系• クアッドコア• 4ソケット
必要ライセンス数:0.5×4×4=8 Processor
• Intel Xeon系• クアッドコア• ハイパースレッド• 4ソケット
必要ライセンス数:0.5×4×2×4=8 Processor
ハイパースレッド
基本式
• IBM Power8• オクタコア• 2ソケット
必要ライセンス数:1.0×8×2=16 Processor
13
インストール環境の正確な把握
パーティションの種類 制限事項Soft Partitioning • 特定のサーバーまたはサーバーのクラスタに必要なソフト
ウェア・ライセンス数を決定、制限する手段として認められておらず、この環境にある1つの仮想マシンにOracleインスタンスをインストールする場合、それをサポートするホスト上の物理プロセッサすべてにライセンスが必要となる。
• Soft Partitioningの例AIX Workload Manager,Vmware,Microsoft Hyper-V,HP Process ResourceManager,Affinity Management,等
Hard Partitioning • サーバーを物理的に分割して,別個の小さなシステムに分け,分割されたそれぞれのシステムは,物理的に独立し自己完結したサーバーとして動作し,通常,CPUやOS,独立したブート・エリア,メモリー,入出力サブシステム,ネットワーク・リソースを独自に持つ。
• Hard Partitioningの例Solaris Zones,IBM LPAR,IBM Micro-Partitions,vPar,nPar,Fujitsu PPAR,等
• オラクル認定Hard Partitioning テクノロジーは,ある特定のサーバーあるいはサーバーのクラスタに要求されるソフトウェア・ライセンス数を制限する手段として認められるもの。
Oracle パーティショニング・ポリシー
14
インストール環境の正確な把握
4コア×2CPU×0.5(*1)+8コ×2CPU×0.5=4+8=12 Processorライセンス必要(*1)Xeonのコア係数の場合
15
インストールに対する変更管理
アクティベーションの無いインストール
知らない所で組織内に広がるインストール
16
Oracle環境管理のポイント
・利用しているライセンス種別の正確な把握何のライセンス種別を利用しているかを正確に把握する。
・インストール環境の正確な把握インストール先のサーバは、どのような環境(仮想環境、クラスタ等)であるのかを正確に把握する。
・インストールに対する変更管理定期的なディスカバリや、インストール記録を取得するプロセスによる変更管理を実施する。
SAP環境管理
18
SAP環境管理のポイント
・SAPユーザーアカウントの正確な把握
・間接アクセスライセンスの正確な把握
・使用状況を基にしたユーザライセンスの最適化
19
SAPユーザーアカウントの正確な把握
高
低
• SAPはシステムへのアクセス権限に応じて「ロール」が分かれる• ロールごとにライセンス料が異なる
理想
20
SAPユーザーアカウントの正確な把握
高
低
• SAPはシステムへのアクセス権限に応じて「ロール」が分かれる• ロールごとにライセンス料が異なる
Developer(開発者)
Professional(開発以外の全機能)
Limited Professional(Professionalより限定機能)
Employee(参照など操作)
現状 もしかしたら使うかも
将来的に使うから
必要になった時に再申請が面倒だ
あれこれ操作ができないと不便かも
21
SAPユーザーアカウントの正確な把握
ロールの割り当て後に、実際の使用量を基にした定期的な見直しが必要
SAPシステム A
LAW最終ログイン時間:2016/1/8 9:041年以内の
CPU使用時間:315秒
Professional(開発以外の全機能)
間接アクセスはSAPの顧客にとって最も注意が必要なエリアです
間接アクセスライセンスを最適化し、監査リスクを軽減
間接アクセスの発生を特定し、SAPシステムデータにアクセスしている非SAPシステムを検出
SAPシステム
非SAPシステム
リアルタイム / 間接
バッチ / 間接
直接
サードパーティインターフェース
22
間接アクセスライセンスの正確な把握
使用状況を基にしたユーザライセンスの最適化
各ユーザーに最適なライセンスタイプは?
ユーザーが使用しているトランザクションとモジュールのタイプは?
そのユーザーには複数ライセンスが割り当てられているか?
間接アクセスは?
ユーザーのシステムの使用時間は?
23
24
SAP環境管理のポイント
・SAPユーザーアカウントの正確な把握モジュールやトランザクション使用状況等を正確に把握する。
・間接アクセスライセンスの正確な把握非SAPシステムからのアクセスによるライセンス超過に注意する。
・使用状況を基にしたユーザライセンスの最適化使用状況を分析し、適切な権限を付与する様に最適化する。