~失敗事例を踏まえて~...-4-2.どのような製品を作るか。(事例1)aさんは、自分の農場で生産した野菜を活かして、自...
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東北農政局
~失敗事例を踏まえて~
「6次産業化の手引き」
平成30年8月
経営・事業支援部
- 目 次 -
1.農林漁業の6次産業化とは何か ・・・・・・・・・・・ 1。
42.どのような製品を作るか ・・・・・・・・・・・・・・。〔事例1:漬物〕 4・・・・・・・・・・・・〔事例2:トマトドレッシング〕 7・・・・・・・・・・・・
83.製品をいくらで販売するか ・・・・・・・・・・・・・。〔事例3:こんにゃく〕 8・・・・・・・・・・・・
124.製品をどこで販売するか ・・・・・・・・・・・・・・。〔事例4:野菜ジェラート〕 12・・・・・・・・・・・・
185.製品をどのように伝えて販売するか ・・・・・・・・・。〔事例5:イチゴジャム〕 18・・・・・・・・・・・・
206.マーケティングの4要素をどのように適合させるか ・・。〔事例6:りんごジュース〕 20・・・・・・・・・・・・
(参考1)県6次産業化サポートセンター一覧
(参考2)東北農政局の6次産業化相談窓口
(参考3)食品販売、調理加工の主な関係法規
(参考4)食品関係営業許可等の各県問合せ先
「支援策(平成30年度予算 」6次産業化支援策活用ガイド)
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1.農林漁業の6次産業化とは何か。
農林漁業の6次産業化とは 「農林漁業者(1次産業)が、農畜産、
物・水産物などの生産物(以下「農産物等」といいます )の元々持。
っている価値を上げ、農林漁業者の所得(収入)を向上させるため、
生産だけでなく、食品加工(2次産業 、流通・販売(3次産業)に)
も取り組む」ことです。
1次産業×2次産業×3次産業 6次産業
簡単に言えば、これまで自分の農場等で生産し、JAや市場に出荷
(委託販売)していたコメ、野菜等の農産物等を、自ら或いは委託加
工し、その加工品を自ら販売するというものです。
農産物等をJAや市場に出荷(委託販売)した場合、取引条件の交
渉や調整の必要がない、売れ残りを心配するリスクが発生しないなど
のメリットはありますが、出荷した農産物等がどのように評価され、
誰に消費されるかはよくわかりません。
本来の商品価値を自らが客観的に見い出せず、単に生産して委託販
売することを「プロダクト・アウト」と言います 「プロダクト・ア。
ウト」で生産・販売された製品は、市場(消費者)ニーズにたまたま
合致すればヒットしますが、基本的には、他人任せで偶然性が強いも
のです。
逆に、農産物等を直売所で販売した経験をお持ちの方であれば、自
分が生産した農産物等が消費者にどう判断されているか、つまり、農
産物等の味、鮮度、価格等がどのように評価されているか、直売所で
の売れ行きで実感できるはずです。
販売において、同じ農産物等であっても、味、鮮度、価格、形状等
が他の農産物等に比べて消費者ニーズにより合致し「差別化」がされ
ていれば、その販売は伸びていくでしょう。
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このように消費者のニーズに合わせて(場合によっては消費者のニ
ーズを掘り起こして)商品作りを行い、市場の調査と分析を行いなが
ら販売に結びつけることを「マーケット・イン」といいます。この発
想は、モノを生産・販売する上で非常に重要です。
さて、農林漁業の6次産業化のメリットとはどのようなものでしょ
うか。大きく次の3点があげられます。
( ) 、① 農産物等の生産・販売には季節性 農繁期と農閑期等 があり
農閑期に農産物等の加工とその加工品の販売に取り組むことがで
きれば、周年労働による所得の向上が図られます。
② 農産物等は一定の割合で規格外品(はね物)が生じたり、生産
( ) 、見込み数量を大きく上回る採れすぎ 余剰生産物 が生じますが
これらを活用した加工品を販売に結び付けることができれば、所
得の向上が図られます。
③ 消費者に好評な優れた農産物等の加工品であれば、天候に左右
、 、されず安定的な生産が可能なことに加え 有利な価格設定ができ
努力次第では、販路の拡大や販売額の増大が見込まれます。
しかし、上記のメリットも農産物等の加工品の製造と販売(手法)
がうまくいかなければ、製造・販売コストの負担により、自らの経営
そのものが危うくなってしまうことも懸念されます。
市場(マーケット)の中でいかに商品を販売するべきかという「マ
ーケティング」研究は、アメリカにおいて1900年頃から開始され
ました。その後、多方面にわたる研究が進められた結果、マーケティ
ング活動は、次のように定義されています。
マーケティング活動=個人と組織の目標を満足させる交換を創設す
、るためのアイデア・商品・サービスについて
、 、 、コンセプト作り 価格設定 プロモーション
流通を計画し、実行するプロセス
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この定義に照らせば、農林漁業の6次産業化は、正にマーケティン
グ活動として展開されていくべきものといえます。
一方、このマーケティング活動を規定する4大要素は、以下のよう
に提示されています(E.J.マッカーシー氏提唱 。)
① 製品(Product)…………どのような製品を作るか。
② 価格(Price) …………製品をいくらで販売するか。
③ 流通経路(Place)………製品をどこで販売するか。
( 。④ 販売促進 Promotion)……製品をどのように伝えて販売するか
実際のマーケティング活動は、上記の4つの要素が相互に関連しな
がら展開されますが、これらの要素の1つでも失敗すれば、活動その
ものが立ち行かなくなってしまいます。
本手引きは、農林漁業の6次産業化を上記のマーケティング活動の
4大要素と関連づけながら、まず、失敗事例を提示し、その原因と解
決に向けたヒントを整理し、成功につながる手引きとするという順番
で編成しました。
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2.どのような製品を作るか。
(事例1)Aさんは、自分の農場で生産した野菜を活かして、自
慢の漬物を商品化し、農産物直売所で販売しましたが、
既に類似した多くの漬物が売られており、ほとんど回収
することになってしまいました。
一般的に農産物等の加工品を含めた製品開発のプロセスは以下のと
おりです。
① アイデアの収集・整理
漬物等の加工品を例にしてみると、原料となる農産物等によっ
てある程度その種類は制約されるので、既に類似した多くの加工
品があるのが一般的です。そのような中で「味・食感・香り 、」
「安全・安心 「用途の広さ 「競合品の有無・大小」といっ」、 」、
た観点から、加工品のアイデアの収集・整理を行うことが重要で
す。
② アイデアの評価
①のアイデアによる加工品の製品化に向けた技術的可能性、製
品開発の予算規模の適正さ、競合商品に対する市場での優位性等
を評価します。
③ 製品コンセプトの決定
提供したい製品を消費者にアピールし、購買意欲を持たせるた
めの製品のコンセプト 消費者が理解できる言葉・製品の特徴 製( (
品や原材料の特色や味わい、カロリー等の機能性等)を説明した
もの)を決定します。
④ 製品化の検討・試作
試作品を作り、まず、その商品力(味・食感・香り、用途の広
さ、素材と機能、保存性・賞味期限、デザインやサイズ等)につ
いて、内外でテストし、問題点の改善・改良を行います。特に農
産物等の加工品については、製品の劣化試験やパッケージの強度
試験、賞味期限の設定等の「機能テスト」を行うとともに、消費
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者に実際に食してもらって評価を受ける味覚テストや家庭内で一
定期間保管された後の追加的味覚テスト等の「顧客テスト」を行
う必要があります。
農産物等の加工品(試作品)が簡易な設備で試作できればよい
のですが、ジュース等の場合には、製造に相応しい製造施設を要
し、仮に準備するとしたら相当の経費が必要となります。試作品
の段階では、必要に応じて「委託加工」することが重要です。
また 「顧客テスト」を行う場としては、行政機関等が開催す、
る「新商品試食評価会」をあげることができます。このような評
価会では、モニターが新商品を試食し、味や量、パッケージ、価
格等についての率直な感想や意見をアンケート用紙等で示してく
れます。
⑤ テスト・マーケティング
「機能テスト」と「顧客テスト」が終わった段階で、マーケテ
ィングのテストを行います。製品の評価(味・食感・香り、保存
性・賞味期限等)や価格水準の妥当性、後で述べるブランドの評
価等を把握します。特に農産物等の加工品については、製品の評
価を的確に把握するために「試食販売」が欠かせない要素となり
ます。その「試食販売」では、加工品等だけでなく、他の食材と
組み合わせた食品の提供もポイントとなります。
なお、一般的にテスト・マーケティングは小規模な範囲で行わ
れるケースが多くみられます。
⑥ 商品化(製品の完成)と市場への導入
テスト・マーケティングの成果を踏まえ、新商品の販売を始め
ます。
新商品の販売を開始した場合でも、直ちに農産物等の加工施設
を導入する必要性はありません。農産物の加工施設には相応の投
、 。資が必要ですし 食品の安全管理義務を負う点に留意すべきです
新商品の売上高が安定し、販路の拡大が十分に見込まれる段階
となってから、農産物等の加工施設の導入を検討した方がよいで
しょう。
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さて、この①~⑥のプロセスを踏まえてAさんの対応を考えてみま
しょう。
まず 「自分の農場で生産した野菜を活かして、自慢の漬物を商品、
化」という点ですが、最大の問題は 「自慢の漬物」ということにあ、
りそうです。
「自慢」とは、自己満足に過ぎず、消費者による客観的な評価が得
られているとは必ずしも言えないものです。先に述べたように、農産
物等の加工品を新たに商品化するに当たっては、消費者ニーズと市場
動向を把握する「マーケット・イン」の発想が不可欠です。
Aさんの場合、漬物の製造に必要な経費は大きくなかったかもしれ
ません。しかし、いきなり商品化し販売するのではなく、まず、友人
や知人等に自分が作った漬物を試食してもらい、味・食感・香り等の
評価(味覚テストに相当します)を得るとともに、販売に際しての値
段やパッケージのあり方等も聞くべきでした。
また、市場の動向を事前に把握していなかったことも問題です。
手はじめに、農産物直売所で販売したのは評価できますが 「既に、
類似した多くの漬物が売られている」ことを、その場で再認識したの
では、新商品の開発・販売は望めません。
漬物を新商品として位置付けたいのであれば、どこでどのようなタ
( 、 、 ) 、イプの漬物 素材・形状 味・食感・香り パッケージ等 が売られ
売れ筋商品はどのような漬物なのかといった市場の動向を、まず最初
に把握すべきでした。
ちなみにAさんは、この失敗を反省し、市が主催する新商品試
食評価会に複数の漬物の試作品を出して評価してもらい、野菜の
種類、形状(細断等)や味付け等を変える必要があるとのアドバ
イスを受けました。
これを踏まえ、新たな漬物を農産物直売所に出したところ、思
うような販売に結びついたということです。
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(事例2)Bさんは、自分の農場で有機栽培により生産したトマト
を原料としたドレッシングを商品化し、道の駅を中心に販
売しました。しかし、シンプルなパッケージデザインとし
たことから、素材や製法へのこだわりなど、製品化に当た
っての生産者の思い等が伝わりにくい商品となってしま
い、売上げは思うように伸びませんでした。
ブランドとは、他社商品と自社商品とを区別するための商品名、シ
ンボル・デザイン、それらの組み合わせをいいます。このブランドに
より、商品に付加価値をつけることが可能となります。
逆に言えば、例えば、商品のパッケージ等に豆腐や納豆、味噌、し
ょうゆ、ドレッシング等の普通名詞的な商品名を付けた場合、他社製
品との相違や比較優位性が分かりにくいことから、総じて価格競争に
陥りがちです。
これを回避するためにも、パッケージデザインの中で、素材や製法
のこだわりや製品化するに当たっての生産者の思い・考え方(ストー
リーやメッセージ)をシンプルに明記するとともに、場合によっては
、 、シンボルマークを付ける等によって 消費者が受ける印象を好転させ
商品の高付加価値化を目指すことが重要です。
ちなみにBさんは、この失敗を踏まえ、商談会を通じて紹介さ
れた食品専門のパッケージデザイナーの協力を得て、パッケージ
を一新しました。これにより、有機栽培トマトという素材、製法
のこだわりや製品化に至るまでのストーリー等をシンプルかつ明
確に示すことができ、販売額の増大に結びついたということです。
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3.製品をいくらで販売するか。
( ) 、 、事例3 Cさんは 自分の農場で生産したこんにゃく芋を用いて
こんにゃくの製造・販売を開始しましたが、原価計算を行
わずに取引業者(卸売業者)の言い値で販売しました。結
、 。果的に赤字となり 取引を中止せざるを得なくなりました
価格は製品の対価であり、消費者が製品を利用する利益や便益(ベ
ネフィット:利便性や満足感)の交換価値であるとともに、マーケテ
ィング活動において唯一収益を生み出す重要な要素です。
主な価格の設定方法は、以下のとおりです。
① コストに対応した価格設定
製品の製造原価(原材料費、加工経費、人件費、宣伝広告費、
物流コスト等の総費用=固定費+変動費)に一定のマージン(粗
利益)を上乗せして価格を設定する方法です。製造原価は生産量
により変化し、生産量の増大に伴いコストが減少する傾向がみら
れます。
価格設定する場合、予め、売上高とコストとの関係を見極める
ため 「損益分岐点分析 (利益が出るか出ないかの分かれ目と、 」
なる売上高とコストの分析)が行われるケースが多くあります。
② 競合製品に対応した価格設定
予め、自社製品と競合する他社製品の価格、流通業者のマージ
、 。ン率等を調査した上で それに対応した価格を設定する方法です
競合製品との品質格差等をつけにくい場合には、コストを勘案し
ながら、他社製品よりも安い価格を設定します。逆に高い品質等
から競合製品との差別化ができる場合には、他社製品よりも高い
価格を設定します。
③ 消費者意識に対応した価格設定
消費者の意識(心理)や値頃感を基準に価格を設定する方法で
す。実際には、想定する顧客に対して価格の受容性に関する調査
等を行い、コストを勘案しながら、価格を設定するケースが多く
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あります。
主な価格の設定方法は以上の3タイプですが、いくつか補足説明
しなければならないことがあります。
まず、ガムやチョコレートのように消費者の間で値頃感が浸透し
ている商品(慣習価格を持つ商品)は、いくら価格を安くしても販
売量は伸びない傾向にあります。一方、高品質でブランド価値の高
い商品(名声価格を持つ商品)は、価格を高くしても販売量が低下
しない傾向があります。
、 、 。また 設定する価格は 商品を販売する市場によって異なります
、 、例えば 都市の富裕層向け市場であれば高い価格設定が可能ですが
万人を対象とする市場であれば手頃な価格設定が必要となります。
さて、以上の価格設定に関する説明を踏まえたCさんの対応を考え
てみましょう。
まず 「原価計算を行わなかった」ことは、致命的な失敗です。価、
格設定に当たっては、きちんとした製造原価の把握が不可欠です。農
産物等の加工品の製造原価は、原材料費、加工経費、人件費にとどま
りません。パッケージデザインや宣伝広告に費やしたコストや物流コ
スト(販売先への輸送コストや流通業者のマージン)を把握した上で
設定しないと、自らのマージンが減少したり、赤字になったりする恐
れがあります。
これら物流コストを含む製造原価をきちんと把握していれば 「取、
引業者(卸売業者)の言い値で販売」するような事態には陥らないは
ずです。
ちなみにCさんは、こんにゃくの製造原価と損益分岐点を把握
した上で販売価格の見直しを行い、各種取引業者(卸売業者、小
売業者)との相対取引を行うようにしたことから、黒字に転換で
きたということです。
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☆ 損益分岐点とは何か。
事例3でCさんが行った損益分岐点分析を簡単に説明します。
損益分岐点分析とは、利益が出るか出ないかの分かれ目となる売上高
と数量を分析することですが、その基本は、損益計算書を変動費と固定
費に分解して、限界利益と限界利益率を計算することにあります。
【損益計算書】
売上高 800万円
材料費 200万円
労務費 200万円
製造経費 100万円
製造原価 500万円
売上高総利益 300万円(800万円ー500万円)
販売費・管理費 100万円
経常利益 200万円(300万円ー100万円)
小売マージン
小売運送費
卸マージン
卸運送費
生産者マージン
生産者 卸売業者 小売業者
◎価格設定のイメージ
希望小売価格
製品コスト
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【変動費と固定費に分解された損益計算書】
1.売上高 800万円
2.費用
①変動費・・・材料費 200万円
②固定費・・・労務費 200万円
製造経費 100万円 計400万円
販売費・管理費 100万円
3.経常利益
売上高-(変動費+固定費)=800-(200+400)=200万円
4.限界利益
売上高ー変動費=800-200=600万円
5.限界利益率=限界利益/売上高=600/800=0.75
(注)上記の製造経費(固定費)には、農産物等の加工施設の減価償却費
等が含まれます。一方、委託加工の場合は、外注費として変動費に分
類されます。
売上高に対する「限界利益」の割合を「限界利益率」といい、経常利益が
ゼロとなる時点の売上高を「損益分岐点売上高」といいます。
Cさんの損益分岐点売上高は、次の式で求められます。
例えば、製品1つ当たりの単価が500円であれば、損益の分かれ目の生産
量は、533万円÷500円=10,660個となります。10,660個以上の生産から利益
が出ることになります。
(参考:Cさんの損益分岐点図)
固定費 400万円
限界利益率 0.75損益分岐点売上高 = = = 533万円
(百万円)
8
(百万円)
10
5
05 10
変動費200万円
固定費400万円
利益
損失 固定費線
総費用線
売上高線
損益分岐点533万円
売上高
総費用・収益
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4.製品をどこで販売するか。
(事例4)Dさんは、自分の農場で生産した野菜を活かしてジェラ
ートを商品化(委託加工)し、農産物直売所や道の駅での
。 、 、販売にこぎ着けました しかし その後は販路が拡大せず
多くの在庫を抱える状況となってしまいました。
商品を新しく販売するには、どこで(販売先 、どれだけの数量を)
販売できるか、十分考える必要があります。
農林漁業者が生産した加工品を消費者に届ける役割を果たしている
のが流通業者です。流通業者は、商品の売買に携わる「商取引業者」
(具体的には、卸売業者と小売業者が該当します )と運送・保管に。
携わる「物流業者 (具体的には、運送会社が該当します )に分け」 。
られます。
加工品の主な流通経路は、下図のように整理できます。
生産者(農林漁業者)
① ② ③ ④
卸売業者
小売業者
消費者
一般的には、①のように生産者が直接、消費者と取引する農産物等
の直売所や道の駅での販売、③のように卸売業者と小売業者を介在し
た消費者への販売、④のように大規模小売業者による生産者からの直
接購入と消費者への販売、の3つのタイプが多くみられるようです。
それでは、農産物等の加工品の販売先となる小売業者の販売形態と
しては、どのようなものがあるのでしょうか。
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「農産物等の直売所や道の駅」での販売を除けば、小売業者の店舗
販売としては、主として以下の形態があげられます。
①「スーパーマーケット (食料品、衣料品等の生活必需品を中心に」
品揃えし、低コスト、低マージン、高回転、セルフサービスを特
徴とする小売業態)
「 」( 、② 百貨店 衣食住に関する幅広い品揃えを行う大規模小売店舗で
対面販売方式を重視し、商品販売に付随する様々なサービスを提
供する小売業態)
③「コンビニエンスストア (顧客の利便性を追求し、比較的小型の」
店舗を用いて、幅広い商品を広く浅く取り揃える小売業態)
④「生協(生活協同組合 (食料品、日用品等の商品全般の共同仕)」
入れから店舗販売等の共同購買活動を展開。大規模スーパーマー
ケットと比較して必ずしも安価ではないが、利益の追求より消費
者視点での販売を特徴とする小売業態)
、 「 」( 、これらのほか 無店舗販売の代表的形態である 通信販売 雑誌
カタログ、折込みチラシ、WEB等の媒体を通じて消費者に商品情報
を提供し、郵便や電話、インターネット等の通信手段により注文を受
ける販売方法)や、小売業者ではありませんが、飲食店等の「外食事
業者」や総菜・弁当の販売等を行う「中食事業者」も販売先の対象と
なり得ます。
さて、このような農産物等の加工品の販路を切り開くために、どの
ような活動が必要となるのでしょうか。
その手ががりは、大規模、中小規模の商談会や各種セミナーの参加
に多くみられます。また、もっと直接的な活動として、店頭調査やイ
ンターネット等を通じて販売先候補の小売業者に直接的な売り込みを
行う例も多くみられます。
販路の開拓は、手間と労苦を伴いがちなプロセスですが、自らの商
品やサービスを売り手に知ってもらう努力と熱意を持つことが不可欠
です。
また、販路の開拓に際しては、商品を活用したレシピのみならず、
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実際に試食してもらうことが重要です。
、 、 「 」ここで 販路開拓のきっかけとして よく取り上げられる 商談会
について整理してみます。
「 」 、 、 ( 、 、商談会 とは 消費者ではなく バイヤー 卸売業者 小売業者
食品販売会社等の仕入れ担当者)を対象として、名刺交換を行いなが
、 ( 、 ) ( 、ら 生産者の新商品を説明 商品の特徴 希望価格等 ・提示 陳列
試食、試飲)し、商談につなげる会です。また、バイヤーや他の出展
者との話を通じて、販売を促進するヒントや課題の解決方法、新商品
の開発のヒント等が得られるチャンスの場でもあります。
最近では、日本政策金融公庫が主催して全国から出展者を募る「ア
グリフードEXPO東京・大阪」や、規模の大小はありますが、都道
府県や市町村の主催による様々な商談会があります。
商談会に参加するに当たっては、まず、商談会シート(商品の提案
書)を作成する必要があります。
この商談会シートの様式例としては、農林水産省が推進するFCP
フード・コミュニケーション・プロジェクト 活動の成果である F( ) 「
CP展示会・商談会シート 第3版 があります このシートと 作【 】」 。 「
成のてびき」は、同プロジェクトのホームページ(http://www.food-
communication-project.jp/)から、ダウンロードすることにより入
手できます。
「FCP展示会・商談会シート」は、①商品特性と取引条件(自社
の基本姿勢やこだわりをPRする商品説明や希望小売価格、売り先と
なるターゲット等 、②商品の写真(商品の全体が分かる写真と一括)
表示欄の画像等 、③出展企業紹介(年間売上高や従業員数、代表者)
からのメッセージ等、商談の最初にバイヤーに紹介すべき事項 、④)
製造工程アピールポイント(製造工程の写真を貼付しつつ、アピール
したい高品質・安定生産等の取組 、⑤品質管理情報(衛生管理への)
取組や危機管理体制等)の5項目から成っていますが、「FCP展示
会・商談会シート作成のてびき」に、具体的な記入方法や記入事例が
紹介されています。
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こうした商談会シートを活用しながら商談会に臨むことになります
が、商談会はバイヤーから直接話を聞ける絶好の機会ですから、様々
な質問をして具体的なアドバイスを受けるとよいと思います。また、
商談会の終了後は、今後も関係を築いていけそうなバイヤーを顧客リ
ストとして整理し、メールや電話等を通じて具体的な販売に結びつけ
ていきましょう。
ちなみにDさんは、その後、商品(ジェラート)の商品特性と
取引条件等をあらためて整理した商談会シートを作成した上で商
談会に臨みました。その結果、地元の生協や小売店への納入が決
まり、在庫の解消と販売量の拡大を図ることができたということ
です。
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◎FCP展示会・商談会シート
税率
※今後FCP事務局がシート普及拡大のためにセミナー等で掲載内容の紹介を行うことについて 右欄に○をして下さい。(無記入の場合は紹介しません。) 承諾 ・ 拒否
ア レ ル ギ ー 表 示 ( 特 定 原 材 料 )※使用している項目に☑、使用していない場合は以下の欄に大きく×をする。
表示義務有
表示を奨励(任意表示)
備 考
(当商品以外にアレルゲンを扱っている場合はその旨を記入)
FCP展示会・商談会シート記入日
年
月 日
第3版
■ 商品特性と取引条件
( )
主 原 料 産 地( 漁 獲 場 所 等 )
JAN コ ー ド( 13 桁 も し く は 8 桁 )
商 品 名
税込(切捨)
賞 味 期 限 / 消 費 期 限 賞味期限 消費期限提 供 可 能 時 期( 最もお い しい 時期 を ( ) 内 に記 載)
1 ケ ー ス あ た り 入 数 保 存 温 度 帯
内 容 量 希 望 小 売 価 格 税抜
発 注 リ ー ド タ イ ム 販 売 エ リ ア の 制 限
最 大 ・ 最 小 ケ ース 納品 単位( ◎ ケ ース / 日 な ど 単 位 も 記 載 )
最大 最小 ケ ー ス サ イ ズ ( 重 量 )縦(㌢) × 横(㌢) × 高さ(㌢) 重量(㌔)
認 証 等( 商 品 ・ 工 場 ・ 農 場 等 )
※印のものは、具体的な取得内容を記載 →
タ ー ゲ ッ ト
売 り 先
お 客 様( 性 別 ・ 年 齢 層 な ど)
利 用 シ ー ン(利用方法・おすすめレシピ等)
商 品 特 徴
■ 商品写真
写真商品の全体がわかる写真を貼付
一括表示(現物の写真を字が読めるように画像で貼付)
( )
えび 、 かに 、 小麦 、 そば 、 卵
乳 、 落花生
やまいも 、
大豆 、
くるみ 、キウイフルーツ 、
バナナ 、さば 、
もも 、
ごま 、 さけ
いか 、
鶏肉 、
りんご 、まつたけ 、
オレンジ 、
牛肉 、
豚肉
ゼラチン
カシューナッツあわび 、 いくら 、
有機JAS ISO ※ 農業生産工程管理(GAP) ※
その他(右に記入→)
外食 商社・卸売 メーカー スーパーマーケット
ホテル・宴会・レジャー
その他(右に記入→)
HACCP ※
中食 百貨店 その他小売
無 有→
ギフト対応可能業務用対応可能
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■ 品質管理情報
写 真
写真 写真 写真
■ 生産・製造工程アピールポイント ※農産品の場合は栽培面積・年間収穫量なども記載
担 当 者 E - m a i l
T E L F A X
工 場 等 所 在 地 〒
〒会 社 所 在 地
代 表 者 氏 名
写真メ ッ セ ー ジ
ホ ー ム ペ ー ジ
年 間 売 上 高 従 業 員 数(社員○名、パート○名など)
■ 出展企業紹介
出 展 企 業 名
このシートは農林水産省フード・コミュニケーション・プロジェクト(FCP)により、作成されました。詳しくはhttp://www.food-communication-project.jp/をご覧下さい。
危 機 管 理 体 制
担 当 者 連 絡 先担 当 者 名 ま た は担 当 部 署 名
連 絡 先
危機管理に関する対応や生産物賠償責任保険(PL 保 険 ) の 加 入 な ど
従 業 員 の 管 理
施 設 設 備 の 管 理
商 品 検 査 の 有 無
衛 生 管 理 へ の 取 組
生 産 ・ 製 造工 程 の 管 理
有→具体的に無
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5.製品をどのように伝えて販売するか。
(事例5)Eさんは、自分のハウスで生産した高糖度のイチゴを原
料としたジャムを商品化しました。そのPR方法を考えて
、 、いたところ 新聞業者から製品広告を出すことを勧められ
、 。広告を掲載しましたが 注文はほとんどありませんでした
生産者がどんなに優れた商品を製造しても、消費者等の顧客がそれ
を知らなければ買ってくれません。また、一度だけでなく、継続的に
購入してもらわなければ商品の売上げは安定せず、経営そのものが不
安定となってしまいます。
顧客をつくり、購入してもらうために生産者が行う活動を販売促進
(プロモーション)活動といいます。
販売促進活動を展開する手段としては、以下のようなものがあげら
れます。
① 広告
新聞、テレビ・ラジオ、雑誌等のメディア、POP広告等の店
頭広告、電車やバスの車内広告、チラシの掲示・配布等を通じて
商品のメッセージを顧客に伝える方法をいいます。近年は、イン
ターネットを活用した広告も多く展開されています。
② 広報活動
メディアやインターネットに商品や生産者等の情報が紹介され
るように働きかける活動をいいます。生産者は、ニュースレター
(製品の特色やセールスポイントを分かりやすくまとめた文書)
を作成してメディア担当者に送り、記事や番組で紹介してもらう
よう働きかけます。広告と異なり、専門家やジャーナリスト等の
第3者の視点からニュースとして紹介するため、情報に対する消
費者の信頼度が高くなることが特徴です。
③ 人的販売活動
セールスマン(販売員)による訪問販売・店舗販売や商品の受
発注・配達等、顧客に対して直接行う販売活動をいいます。人的
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販売活動には相応のコストが必要となりますが、新しい顧客の開
拓と販売のみならず、既存の顧客との取引関係の維持を図ること
が可能となります。
④ 身近な販売促進活動
試食や試飲を行うデモンストレーション販売、製品サンプルの
無料配布、景品・懸賞・クーポン券の設定、値引き販売、スタン
プサービス、ワゴンセールによる販売等、顧客(消費者)の購買
意欲を直接促す活動をいいます。
⑤ ダイレクト販売活動
テレビや電話、FAXやインターネット、ダイレクトメール等
を用いて直接顧客に商品を販売する活動をいいます。この活動で
は、まず広告や広報活動を通じて得られた顧客をリストとして整
理し、そのリストを活用して商品の継続・反復購入を促すことが
一般的に行われています。
なお、この5つの手段のほかに、顧客とその周辺人物からの「口くち
コミ」は販売促進の際の重要な手法となり得ます。特に農産物等の
加工品を含む飲食料品は、オピニオンリーダー(強い影響力を持つ
者)から友人や仲間を通じた「口コミ」により販売が拡大(場合にくち
よっては縮小)するケースが多くみられます。
さて、Eさんは、販売促進活動として「新聞業者に製品広告を出す
ことを勧められて広告を掲載」したものの、費用の割にはあまり効果
(費用対効果)が上がりませんでした。
掲載した広告の内容が十分に商品の特色やメッセージを伝えるもの
でなかったかも知れませんが、商品の特性を踏まえた他の販売促進の
手段を選択すべきだったとも考えられます。
ちなみにEさんは、その後、商談会を通じて知り合った地元業
者のスーパーマーケットで試食販売(デモンストレーション販売)
を行うとともに、地元のタウン情報誌の担当者に商品情報を記し
たニュースレターを送ったところ、記事として掲載され、販売の
増大を図ることができたということです。
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6.マーケティングの4要素をどのように適合させるか。
(事例6)Fさんは、自分の樹園地で栽培した生食用りんごをジュ
ースとして商品化し、県が主催する新商品試食評価会に提
供したところ、商品は大変好評でした。これを受け、地元
の物産館で販売しましたが、類似したりんごジュースが多
数販売されており、売上げはほとんど伸びませんでした。
その後、県の6次産業化サポートセンターから紹介され
、 、たアドバイザーの助言を踏まえ デザインと容器を一新し
高価格商品とするとともに、商談会を通じて東京の百貨店
で販売したところ、すぐに完売となりました。この販売の
過程で顧客リストを整理し、ダイレクトメール販売を行っ
たところ、商品に対する口コミ効果もあり、製造量と販売くち
量ともに大きく増大することとなりました。
「1.農林漁業の6次産業化とは何か 」で述べたように、実際の。
マーケティングは、製品、価格、流通経路、販売促進の4つの要素が
相互に関連しながら展開されています。事例6では、失敗と改善策の
双方を示していますが、これをマーケティングの4要素の適合という
視点から解説してみましょう。
まず、Fさんの製造したりんごジュースは、新商品試食評価会で大
変好評だったように、消費者が満足できる味・食感・香りや高級感を
備えたものだったと思われます。
しかし、地元の物産館での販売では、類似したりんごジュースに合
わせて容器や価格を設定したため、差別化できずに売上げが伸びなか
ったと考えられます。
このような状況を踏まえ、Fさんはアドバイザーの助言を参考とし
ながら、マーケティングの4つの要素を上手に変更しています。
まず、「製品」についてですが、生食用りんごを用いた高級感や味
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等を武器としつつ、デザインと容器を一新しました。これはプロのデ
ザイナーに依頼したとのことですが、酒類に用いるようなタイプの高
級感あるシンプルなデザインと容器に変更したそうです そして 「価。 、
。格」も高級品であるとのイメージに合わせて高い水準に設定しました
高価格商品である以上、一般の商品と同じ場所で販売される物産館
以外のターゲットを選択する必要があります。そのターゲット先が、
商談会を通じて紹介された東京の百貨店だったのです。東京の百貨店
は多くの富裕層が訪れることから、生食用りんごを用いた高級りんご
ジュースは、シンプルなデザインと容器とが相まって完売となったと
思われます。
Fさんは、この完売の機会をとらえ、購入する客に対してアンケー
トを行うなどして顧客リストを整理し、ダイレクトメール販売を行う
という「販売促進」を展開しました。
この販売促進が口コミ効果により、結果的に製造量と販売量を大きくち
く増大させることになったと考えられます。
このように、農林漁業の6次産業化を実行するに当たっては、常
( 、 、 、 )にマーケティングの4つの要素 製品 価格 流通経路 販売促進
を念頭に置いて取り組むとともに、これら4つの要素をどのように
うまく組み合わせるかが、とても大切です。
本手引きが6次産業化に取り組む方々に役立つものになれば幸い
です。
県6次産業化サポートセンター一覧
参 考 1
県サポート機関 電話番号 FAX番号
青森県6次産業化サポートセンター
(株式会社協同)017-739-9222 017-739-9222
いわて6次産業化支援センター
(岩手県農林水産部流通課)019-629-5731 019-651-7172
宮城県6次産業化サポートセンター((株)東北農都共生総合研究所)
022-796-1139 022-796-1140
秋田県6次産業化サポートセンター(公益社団法人 秋田県農業公社)
018-893-6212 018-895-7210
山形6次産業化サポートセンター(公益財団法人
やまがた農業支援センター)023-673-9888 023-612-7115
ふくしま地域産業6次化サポートセンター
(福島県中小企業団体中央会)024-533-8031 024-533-8033
各県のサポート機関では、民間の専門家等の支援人材の派遣、新商品開発・販路拡大のアドバイス、六次産業化・地産地消法に基づく総合化事業計画の認定申請、認定後の具体的な事業化へのフォローアップまで、一貫した支援活動を行っています。
東北農政局の6次産業化相談窓口
担当部署 電話番号 FAX番号
青森県
青森県拠点地方参事官室6次産業化等推進業務担当
017-775-2151 017-723-3840
岩手県
岩手県拠点
地方参事官室6次産業化等推進業務担当
019-624-1125 019-654-2940
宮城県経営・事業支援部
地域連携課022-221-6402 022-722-7378
秋田県
秋田県拠点
地方参事官室6次産業化等推進業務担当
018-862-5755 018-862-5340
山形県
山形県拠点
地方参事官室6次産業化等推進業務担当
023-622-7235 023-622-7294
福島県
福島県拠点
地方参事官室6次産業化等推進業務担当
024-534-4145 024-534-5253
参 考 2
東北農政局では、6次産業化に取り組みたい方々の相談に応じ、きめ細かな支援を行うため、以下のとおり、各県ごとに窓口を設けています。
ここに掲載した以外にも、関係法規や条例、商品化する際の商標権などがありますので、常に確認・相談しながら取り組みましょう。
食品販売、調理加工の主な関係法規
・ 食品の販売、調理加工する場合の多くは、食品衛生法や県条例に基づき「営業許可」が必須となります。
→ 営業許可が必要かどうかは、保健所等に相談して下さい。
食品の販売、調理加工の営業許可
・ 食品衛生法、食品表示法、不当景品類及び不当表示防止法、計量法、健康増進法、薬事法等に基づき、食品の表示が必要です。
→ 表示方法は、事前に市町村、保健所、県等に相談・確認して下さい。
食品の表示
・ 施設は、食品衛生法、建築基準法、消防法等に適合する必要があります。・ 施設を建設する用地について、農地転用許可、農用地区域からの除外、
開発許可等の手続が必要になる場合があります。・ 河川等への排水について、水質汚濁防止法の届出が必要になる場合が
あります。
→ 手続きは、市町村、農業委員会、保健所等へ相談して下さい。
製造施設の整備
参 考 3
県 名 問合せ先
青森県
青森県 健康福祉部 保健衛生課
TEL:017-734-9214FAX:017-734-8047
岩手県
岩手県 環境生活部 県民くらしの安全課
TEL:019-629-5322FAX:019-629-5279
宮城県
宮城県 環境生活部 食と暮らしの安全推進課
TEL:022-211-2644FAX:022-211-2698
秋田県
秋田県 生活環境部 生活衛生課
TEL:018-860-1593FAX:018-860-3856
山形県
山形県 環境エネルギー部 食品安全衛生課
TEL:023-630-2677FAX:023-624-8058
福島県
福島県 保健福祉部 食品生活衛生課
TEL:024-521-7245FAX:024-521-7925
食品関係営業許可等の各県問合せ先
参 考 4
支援策
6次産業化に関する予算等について農林水産省ホームページで紹介しています。アドレスは http://www.maff.go.jp/j/shokusan/sanki/6jika/yosan/index.html