image衛星lena撮像器の統計解析より得られた 磁気嵐主相...
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IMAGE衛星LENA撮像器の統計解析より得られた磁気嵐主相・回復相での
極域電離層イオン流出の異なる振舞
*九里 崇博 [1], 能勢 正仁 [2], 田口 聡 [3], 細川 敬祐 [3]M. R. Collier [4], T. E. Moore [4]
京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻 [1]京都大学理学研究科付属地磁気世界資料解析センター [2]
電気通信大学電気通信学部 [3]NASA/Goddard Space Flight Center [4]
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極域電離層イオン流出極域電離層からは電離層を起源とするイオンが流出し、これが磁気圏プラズマの重要な供給源の一つであると考えられている。
その組成や流出量に関しては太陽活動や季節、地磁気擾乱に対する依存性も確認されている。
http://www.stelab.nagoya-u.ac.jp/ste-www1/pub/ste-nl/Newsletter40clr.pdf
組成主成分は proton,oxygenなど。
太陽活動の活発な時や地磁気擾乱度の高い時、
protonに比べoxygenの量が大きく増加している。
→電離圏へのEnergy inputによる
oxygenのスケールハイトの増加が原因と考えられる。
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[Liu et al., 1995; Horwitz, 1996;Ogawa et al., 2000]
Ion outflow (Ion outflow (SuprathermalSuprathermal))の発生メカニズムの発生メカニズム22段階の加速過程が考えられている段階の加速過程が考えられている
イオン上昇流 (<10eV)発生
上昇
Ion outflow(>10eV)発生
PoytingPoyting fluxflux Soft electronSoft electronprecipitationprecipitation
イオン上昇流イオン上昇流
((<10eV<10eV))
Ion OutflowIon Outflow(>10eV)(>10eV)
[Winster et al., 1989;
Korosmezeyet al., 1992]
イオン上昇流(<10eV)の主要なドライバー
Poynting fluxSoft electron precipitation(<500eV)
イオン上昇流は上昇しながら様々な加速、加熱過程を得る。
その結果、脱出速度を超えIon Outflow(>10eV)が発生する
Parallel Electric FieldParallel Electric Fieldサブストーム、サブストーム、Dayside Dayside での速度での速度shearshear・磁気圏・磁気圏 の圧縮時などの圧縮時など
ex)ex) Kinetic Kinetic alfvenalfven wave wave によって発生。によって発生。
Wave HeatingWave Heatingイオンのジャイロ周波数をまたいだイオンのジャイロ周波数をまたいだ
broadband low frequencybroadband low frequency((1Hz1Hz以下~数以下~数kHzkHz)) によって加熱によって加熱
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Charge exchangeIon → Energetic neutral atom(ENA)
電離層からイオンが流出する際、その一部はジオコロナの中性粒子と電荷交換を行いENAとなる。
エネルギーは反応前のまま、中性粒子として磁場の影響を受けることなく運動する。
http://http://lena.gsfc.nasa.govlena.gsfc.nasa.gov//
dRnjjHionENA ∫= σ
IMAGE衛星LENA撮像器はこの中性粒子(ENA)の観測が可能であり、リモートセンシングによって衛星の空間移動による観測結果の変動の影響を受けることなく、電離層からのイオン流出量の短い時間スケールでの変化を推定することができる。
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IMAGE衛星• perigee ~2000km
apogee~8Re の極軌道衛星
• 回転軸は軌道面に垂直
•1spin ~120second
The LENA(Low-Energy Neutral Atom) imager•Energy range 10eV~数keV•Angular coverage
1pixel 8°× 7.5°
360°×90°in 45 (azimuth) ×12(polar)•Time resolution(2D)
120second (1spin period)•Mass range 1-20amu
(hydrogen and oxygen)
09-10/2000 IMAGE ORBIT(GSM)
Polar angle
Spin
ang
le
HH All All massesmasses
OO
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Observations目的
LENAではIon Outflowの時間変化を捉えることが可能であり、磁気嵐時の極域電離層イオン流出について主相と回復相それぞれにおける振舞いの違いを
統計的に明らかにする
DATA SET 2000/06 – 2001/12IMAGE/LENA http://lena.gsfc.nasa.gov/
ACE/SWEPAM http://cdaweb.gsfc.nasa.gov/(地球までの伝播時間でシフトさせたものを使用)
SYM-H http://swdcwww.kugi.kyoto-u.ac.jp/(今回は60分間でのランニングアベレージを使用)
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Case1: Storm main phaseCase1: Storm main phase((2001/03/312001/03/31))
Main phaseMain phaseではでは
太陽風衝撃波をドライバー太陽風衝撃波をドライバーとするとする
OutflowOutflowが散発的にみられる?が散発的にみられる?
H
All masses
O
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Case2: Storm recovery phaseCase2: Storm recovery phase((2000/11/06)2000/11/06)
Recovery phaseRecovery phaseではでは
持続的な持続的なOutflowOutflowがみられ、がみられ、SYMSYM--HHの回復と共にの回復と共に
OutflowOutflowは弱まっていく。は弱まっていく。
H
All masses
O
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統計解析LENAによるOxygen観測結果を用いて
2000/06-2001/12の期間で起きた
SYM-H minimum<-80nTとなる29個の磁気嵐について解析を行う
SYM-H の60分間のランニングアベレージを用いる
1010
2000年&2001年
遠地点付近におけるIMAGE衛星の
滞在時間の空間分布(SM座標)
採用データ
距離 4.5Re-8.5Re(遠地点)
角度 地球中心から
Z軸(SM )に対し30度以下
(GMLAT 60度以上)IMAGE衛星が
Magnetopauseの外に
出ているときは除く
→ Magnetopauseのモデルには
[Shue et al., 1998]を使用
1111
地球中心から
2Reの範囲を含むセクターを使用
Outflow発生高度を
地心距離2.2Reと仮定し、
r=6.0Reで規格化 [Khan et al., 2003]
ENAのLENA到達時間を6分と仮定
(Oxygenでおよそ1keV Hydrogenで数百eVに相当)
→LENAカウントに対し、その6分前のSYM-Hを対応させる
( )2
2
2.20.62.2
2.2
⎟⎠⎞
⎜⎝⎛
−−
×=
−∝ −
rCountCount
rCount
observednormalized
observed
1212
SYM-H(60分でランニングアベレージ)とLENA oxygenカウント(>3count)の相関図
Main phase相関係数 -0.288 (データ数186)
Main phaseとRecovery phaseの比較:Recovery phase の方でのみ
LENA oxygen count とSYM-Hの間に高い相関性がみられる
Recovery phase相関係数 -0.522 (データ数597)
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Main phase太陽風衝撃波がoutflowのドライバーとなっている?
Daysideでの磁気圏の圧縮、
または衝撃波がトリガーとなったサブストームが原因?
→2つの解析方法で太陽風衝撃波とLENA countの関係性を調べる
解析手法①SYM-Hを用いて
SYM-HのEnhancementとの関係性
解析手法②ACE/SWEPAMを用いて
太陽風動圧のEnhancementとの関係性
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解析手法①LENA count enhancementの中で、
その発生前20分以内に
SYM-Hの急激な増加は見られるものはどれほどあるか?
SYM-Hの急激な増加:
2分以内でのSYM-Hの増加量が10nT以上のものとする
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解析手法②LENA count enhancementの中で
その発生前20分以内に
太陽風動圧の急激な増加が見られるものはあるか?
(Magnetopauseの位置にシフトしたACE/SWEPAMデータを使用)
太陽風動圧の急激な増加:
128秒以内での太陽風動圧の増加量が4nPa以上のもの
1616
Recovery phase における太陽風動圧のEnhancementに伴った
LENAデータの割合
4
14
26
57
156
456
30
10
3
LENA count閾値
全データ数
動圧のenhancementを伴ったもの
Main phase における太陽風動圧のEnhancementに伴った
LENAデータの割合
7
12
35
15
49
158
30
10
3
LENA count閾値
全データ数
動圧のenhancementを伴ったもの46.7%
24.5%
22.2%
5.7%
9.0%
7.0%
Main phase
カウントが高いものほど発生前に急激な動圧の増加
がみられた。
Recovery phase
動圧の急激な増加との関係性は
ほとんどみられない
Main phaseでのみ、shockに伴ったものが多いResult :
解析②
→解析①でも
同様の結果が得られた
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Recovery phase : 回復相初期、またはStormの規模が大きい時に強いOutflowが見られる。
LENA count LENA count のストーム規模と回復の位相に対する依存性のストーム規模と回復の位相に対する依存性(SYM(SYM--H minimum)=(H minimum)=(各ストームで記録された最小の各ストームで記録された最小のSYMSYM--H averageH average))
1818
Discussion磁気嵐主相では太陽風動圧をドライバーとした
Outflowが散発的に起きていると考えられる。→ 衝撃波による磁気圏の圧縮、サブストームの発生が原因。
→ それ以外のemissionは磁気圏内部ドライバー、または他の太陽風パラメータによるサブストームが原因?
磁気嵐回復相における持続的なOutflow主に回復相においてIonのスケールハイトが増大するドライバーがある。
①Ring current粒子の電離層への降込み②Electronの降込み:Ring current とのcollisionに
よって加熱したElectronの電離層の流入
もしくは極域電離層付近まで流入したRing current 粒子が磁気ミラーによって反射。
その後charge exchangeによりENAとなる?
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Conclusions磁気嵐回復相において
SYM-HとLENAカウントの相関性を確認した。LENAカウントはストーム規模の大きいとき、
または回復相初期に大きな値を示した。
磁気嵐主相では太陽風動圧のenhancementに伴ったemissionが
高い確率でみられた。
主相、回復相それぞれにおいてOutflowの主要なドライバーとなるものが
大きく異なることが考えられる。