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本資料は、情報提供のみを目的として作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。本資料は、一般に信頼できると思われるデータ に基づき作成致しておりますが、その信憑性・正確性を保証するものではありません。また、本資料はお客さまの参考資料の目的でのみご利用いただきたく、 お客さま及びお客さま担当会計士・税理士・弁護士等の専門家以外の法人・個人に対して本資料の全部もしくは一部を引用、複写、転送、開示されることは、 ご遠慮いただきますようお願い致します。最後のページに当資料の利用に関する留意点を掲載しています。 Global Advisory Department グローバル・アドバイザリー部 Information Only 2018年1月 インドネシア ビジネスガイド

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本資料は、情報提供のみを目的として作成されたものであり、取引の勧誘を目的としたものではありません。本資料は、一般に信頼できると思われるデータに基づき作成致しておりますが、その信憑性・正確性を保証するものではありません。また、本資料はお客さまの参考資料の目的でのみご利用いただきたく、お客さま及びお客さま担当会計士・税理士・弁護士等の専門家以外の法人・個人に対して本資料の全部もしくは一部を引用、複写、転送、開示されることは、ご遠慮いただきますようお願い致します。最後のページに当資料の利用に関する留意点を掲載しています。

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グローバル・アドバイザリー部

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2018年1月

インドネシア ビジネスガイド

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1

目次

1. 基本情報

2. 概要 2.1 インドネシアの特徴 2.2 豊富な天然資源 2.3 巨大な消費市場 (参考)消費市場に関する参考データ 2.4 豊富な労働力を有する生産拠点 (参考)労働力に関するデータ 2.5 進む日本からの投資 (参考)貿易に関するデータ

3. 主要経済指標

4. 投資規制

5. 投資優遇措置 (参考)政策パッケージ

6. 進出手続き 6.1 進出形態 6.2 資本金に関する規制 6.3 会社設立の流れ

7. 税制 7.1 概要 7.2 国際課税

・・・・・・ 2

・・・・・・ 3 ・・・・・・ 4 ・・・・・・ 5 ・・・・・・ 6 ・・・・・・ 7 ・・・・・・ 8 ・・・・・・ 9 ・・・・・・ 10

・・・・・・ 11

・・・・・・ 12

・・・・・・ 14 ・・・・・・ 17

・・・・・・ 18 ・・・・・・ 19 ・・・・・・ 20

・・・・・・ 22 ・・・・・・ 23

8. 金融動向

9. インフラ 9.1 工業団地 9.2 土地所有

10. 労働事情 10.1 賃金動向 (参考)賃金構造及び水準に関する新規則 10.2 労働市場・外国人労働者

・・・・・・ 26

・・・・・・ 27 ・・・・・・ 28

・・・・・・ 29 ・・・・・・ 30 ・・・・・・ 31

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Information Only 1.基本情報

世界4位の人口を有する大国。その大半はイスラム教徒。

ジョコ・ウィドドを大統領とする政権が2014年10月に発足。

2

国名 インドネシア共和国 (Republic of Indonesia)

面積 189万平方キロメートル (日本の約5倍 / 世界 15位)

人口 2.6億人(2016年) (世界 4位)

名目GDP

9,324億ドル (2016年)

タイ

マレーシア

シンガポール

首都 ジャカルタ 1,017万人(2015年)

言語 インドネシア語

宗教

イスラム教(87.21%)、キリスト教(9.87%)、ヒンズー教(1.69%)、仏教(0.72%)、 儒教(0.05%)、その他(0.50%)

政体 大統領制、共和制

元首 (大統領)

ジョコ・ウィドド大統領 (2014年10月20日就任、任期5年)

議会

国民協議会(MPR) (1)国会(DPR):定数560名(任期5年) (2)地方代表議会(DPD):定数132名 (任期5年)

(出所)外務省「インドネシア共和国」、CEIC

:4,069億ドル(2016年)

:2,964億ドル(2016年)

:2,970億ドル(2016年)

カリマンタン島 スマトラ島

スラウェシ島

ジャワ島

イリアンジャヤ

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3

2.1 概要「インドネシアの特徴」

ASEAN地域で最大の人口規模と急速な経済発展によって巨大な消費市場を形成。

世界各国と貿易関係を構築し、日本との関係も良好。

2.巨大な消費市場

(1) ASEAN1位、世界4位の人口規模。

(2) 安定した経済成長率(2016年実質GDP成長率:5.0%)に支えられ、消費市場は堅調に拡大。

(3) 2020年には中間層・富裕層世帯人口が約2.2億人(総人口の約8割)に達する見込み。

3.豊富な労働力の生産拠点

(1) 生産年齢人口の割合が高い人口ボーナス期が2040年頃まで継続。

(2) 賃金水準の高騰が進出企業の労働力確保の上での課題とされるが、最低賃金フォーミュラ制定以降上昇率は緩やか。

<トピックス>進むインフラの整備

• 2015年1月に「新国家中期開発計画(2015-2019年)」を発表。今後5年間で50兆円規模のインフラ開発を計画。

• 計画は、出力計35GWの新規電源開発や24の新港・15の空港の新設、1,000kmの高速道路建設、3,300kmの鉄道建設、

14の工業団地新設等多岐に渡っている。

4.進む日本からの投資

(1) 日本から1,000社以上の企業が進出。

二輪・四輪関連企業に加えて、小売や食品関連企業等も含めた幅広い業種が進出。

(2) 日本からの海外直接投資額は堅調に推移。

1.豊富な天然資源

(1) スズや石炭、天然ガス等の鉱物資源が豊富。

(2) パーム油や天然ゴム等の農産物資源産出量が世界トップクラス。

(出所)CEIC、 Euromonitor International「Passport」 、USGS「Mineral Commodity Summaries」、FAO「FAOSTAT」、

国際連合「World Population Prospect 2016年版」、各種報道資料

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0

100

200

300

400

500

600

1986 1991 1996 2001 2006 2011 2016

石油 天然ガス 石炭

(%)

(年)

スズや天然ゴム等様々な資源の産出量は世界トップクラス。

石油に代わり天然ガスを中心としたエネルギー資源の産出が経済を下支え。

4

2.2 概要「豊富な天然資源」

順位 国名 生産量 (千トン)

1 中国 100

2 インドネシア 55

3 ミャンマー 33

4 オーストラリア 20

5 ペルー 18

インドネシアの代表的な資源

(出所) BP「Statistical Review of World Energy」、 USGS「Mineral Commodity Summaries」、FAO「FAOSTAT」

■スズ (2016年) ■石炭 (2016年)

■天然ゴム(2014年)

順位 国名 生産量

(百万トン)

1 中国 3,411

2 インド 692

3 米国 661

4 オーストラリア 493

5 インドネシア 434

順位 国名 生産量 (千トン)

1 ベトナム 3,311

2 インドネシア 2,326

3 コートジボワール 408

■パーム油(2014年)

順位 国名 生産量 (千トン)

1 インドネシア 29,278

2 マレーシア 19,667

3 タイ 1,854

石油・天然ガス・石炭の自給率(注)

(出所) BP「Statistical Review of World Energy」 (注)自給率=国内生産量÷国内消費量として計算

輸出

輸入

石油価格・為替相場の推移

(出所)IMF「Primary Commodity Prices」、Bank Indonesia

0.00

20.00

40.00

60.00

80.00

100.00

120.00

140.00

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

1997年12月 2002年12月 2007年12月 2012年12月 2017年12月

IDR/USD 原油(平均)

(IDR/USD) (USD/バレル)

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5

2.3 概要「巨大な消費市場」

1人当たりGDPは3千ドルを超え、国内消費市場は本格的に活発化。

2020年には中間層以上の人口が約2.2億人に達する巨大消費市場へと成長。

2,418 2,465

3,178

3,689 3,745 3,6843,534

3,3713,604

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

4,500

2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

(ドル)

(年)

1人当たりGDP額の推移

都市化・工

業化の速度

が高まる近

代化の目安

所得層別人口割合の推移

(参考)

実質GDP成長率(%)

7.4 4.7 6.4 6.2 6.0 5.6 5.0 4.9 5.0

(注) 世帯年間可処分所得 人口比

2016年 2020年

富裕層 35千ドル以上 1.9% 3.2%

中間層

アッパーミドル

15千ドル以上~35千ドル未満 10.3% 20.2%

ローワーミドル

5千ドル以上~15千ドル未満 55.6% 58.3%

低所得層 5千ドル未満 32.2% 18.3%

(出所)Euromonitor International「Passport」 、IMF「World Economic Outlook 2017年4月版」 (注)富裕層/中間層/低所得層の定義は、経済産業省「平成25年版通商

白書」に基づく。

(出所) CEIC

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(ご参考)消費市場に関する参考データ

州別1人当たり名目GDP(2016年) (万ルピア)

自動車・二輪販売台数の推移

(出所)インドネシア中央統計庁「Statistical Yearbook of Indonesia 2017」

(出所)インドネシア自動車工業会ウェブサイト、インドネシア二輪協会ウェブサイト

(万台)

家計消費支出割合

0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000

ジャカルタ

東カリマンタン

リアウ諸島

リアウ

北カリマンタン

西パプア

パプア

ジャンビ

全国

東ジャワ

バリ

バンカ・ブリトゥン

北スマトラ

(出所)Bank Indonesia

耐久消費財普及率の推移(ジャカルタ)

(出所)Euromonitor International 「Passport」

60 48 76 89 112 123 121 101 106

622585

737801

706774 787

648593

0

100

200

300

400

500

600

700

800

900

自動車販売台数 二輪車販売台数0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

90.0

100.0

2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

カラーテレビ

自動二輪車

電気冷蔵庫

炊飯器

電気洗濯機

電子レンジ

乗用車

(%)

(年)

消費支出

64%

ローン返済

15%

貯蓄

21%

消費支出 ローン返済 貯蓄

2017年5月

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112129

153

220244

270

310336

365

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

(万ルピア)

(年)

(歳 )

(千万人)

0146 2357 1 4 62 3 5 7

(歳 )

(百万人)02812 461014 2 8 124 6 10 14

7

2.4 概要「豊富な労働力を有する生産拠点」

生産年齢人口は堅調に増加し、2050年には2.1億人に到達。

賃金水準の高騰が進出企業の労働力確保の上での課題とされるが、最低賃金フォーミュラ制定以降上昇率は緩やか。

(歳)

(千万人)

0146 2357 1 4 62 3 5 7

(歳)

(百万人)02812 461014 2 8 124 6 10 14

(出所)CEIC

人口分布推移 首都ジャカルタの最低賃金額(月額)の推移

(出所)国際連合「World Population Prospect 2016年版」

人口分布推移

【インドネシア】

【中国】

2016年 2050年

1.7億人 2.1億人

10.1億人 7.9億人

生産年齢

男性 女性

64

15

64

15

64

15

64

15

生産年齢

上昇率(%)

4.5 15.4 18.5 43.9 11.0 10.6 14.8 8.3 8.7

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(ご参考)労働力に関するデータ 州別最低賃金(月額)

州名 最低賃金(単位:ルピア)

2017年 2018年 前年比

1 DKI Jakarta ジャカルタ 3,355,750 3,648,035 109%

2 Nanggroe Aceh Darusalam

アチェ 2,500,000 2,717,750 109%

3 Sumatera Utara 北スマトラ 1,961,355 2,132,118 109%

4 Sumatera Barat 西スマトラ 1,949,284 2,119,067 109%

5 Riau リアウ 2,266,723 2,464,154 109%

6 Jambi ジャンビ 2,063,000 2,243,719 109%

7 Sumatera Selatan 南スマトラ 2,388,000 2,595,995 109%

8 Bengkulu ブンクル 1,730,000 1,888,741 109%

9 Lampung ランプン 1,908,447 2,074,673 109%

10 Bangka Belitung バンカ・ブリトゥン

2,534,674 2,755,443 109%

11 Kepulauan Riau リアウ諸島 2,358,454 2,563,875 109%

12 Jawa Barat 西ジャワ 1,420,624 1,544,361 109%

13 Jawa Tengah 中部ジャワ 1,367,000 1,486,065 109%

14 Yogyakarta ジョグジャカルタ

1,337,645 1,454,154 109%

15 Jawa Timur 東ジャワ 1,388,000 1,508,894 109%

16 Banten バンテン 1,931,180 2,099,385 109%

17 Bali バリ 1,956,727 2,127,157 109%

州名 最低賃金(単位:ルピア)

2017年 2018年 前年比

18 Kalimantan Utara 北カリマンタン 2,354,800 2,559,903 109%

19 Kalimantan Barat 西カリマンタン 1,882,900 2,046,900 109%

20 Kalimantan Tengah 中部カリマンタン 2,222,986 2,421,305 109%

21 Kalimantan Selatan 南カリマンタン 2,258,000 2,454,672 109%

22 Kalimantan Timur 東カリマンタン 2,339,556 2,543,332 109%

23 Sulawesi Selatan 南スラウェシ 2,500,000 2,647,767 106%

24 Sulawesi Tengah 中部スラウェシ 1,807,775 1,965,232 109%

25 Sulawesi Tenggara 南東スラウェシ 2,002,625 2,177,052 109%

26 Sulawesi Utara 北スラウェシ 2,598,000 2,824,286 109%

27 Gorontalo ゴロンタロ 2,030,000 2,206,813 109%

28 Sulawesi Barat 西スラウェシ 2,017,780 2,193,530 109%

29 Nusa Tenggara Barat

西ヌサ・トゥンガラ 1,631,245 1,825,000 112%

30 Nusa Tenggara Timur

東ヌサ・トゥンガラ 1,525,000 1,660,000 109%

31 Maluku マルク 1,925,000 2,222,220 115%

32 Maluku Utara 北マルク 1,975,000 2,320,803 118%

33 Papua Barat 西パプア 2,416,800 2,667,000 110%

34 Papua パプア 2,663,647 2,895,650 109%

全国平均 2,075,529 2,266,325 109%

(出所)CEIC

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2.5 概要「進む日本からの投資」

対内直接投資額は順調に増加。

日本からは、輸送機械器具をはじめとした幅広い業種へ投資。

108

162 195

246

286 285 293

0

50

100

150

200

250

300

2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015

日本 9.8% (年)

対内直接投資の推移および国別内訳(実行ベース) 日本からインドネシアへの直接投資の業種別割合(2016年)

(出所)日本銀行「国際収支統計」

韓国 4.1%

(出所)BKPM「STATISTIC OF FOREIGN DIRECT INVESTMENT」

(億ドル)

(出所)日本銀行「国際収支統計」

(注)マイナスは対外直接投資の引き揚げを示す

日本からインドネシアへの直接投資(業種別)の推移

95

1,390 799 2,225

2,934

1,693 1,697

315

1,487 2,241

1,596 1,759

2,539 1,522

-500

500

1,500

2,500

3,500

4,500

2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

製造業

非製造業

(億円)

(年)

輸送機械器具

22.6%

鉄・非鉄・金属

5.8%

化学・医薬

5.7%

木材・

パルプ

0.4% その他製造業

12.8% 金融・保険業

19.4%

不動産業

6.6%

卸売・小売業

9.7%

その他非

製造業

10.5%

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品目別輸出額割合(2016年) 品目別輸入額割合(2016年)

HSコード 品目 割合

1511 パーム油及びその分別物 9.94%

2701 石炭、練炭、豆炭、石炭から製造した固形燃料 8.93%

2711 石油ガス 4.87%

2709 石油及び歴青油(原油のみ) 3.60%

7113 身辺用細貨類及びその部分品 2.82%

2603 銅鉱 2.41%

4001 天然ゴム 2.33%

1513 やし(コプラ)油、パーム核油及びババス油並びにこれらの分別物 1.89%

輸出額上位品目(2016年) 輸入額上位品目(2016年)

(出所)インドネシア中央統計庁「Statistical Yearbook of Indonesia 2017」、国際連合「Yearbook 2016 Indonesia」、財務省「貿易統計」

10

(ご参考)貿易に関するデータ

HSコード 品目 割合

2710 石油、歴青油、石油の調製品、廃油 7.33%

2709 石油及び歴青油(原油のみ) 4.96%

8517 電話機、携帯電話、無線電話 3.09%

8708 自動車の部品、部分品、附属品 1.91%

1001 小麦、メスリン 1.78%

1701 甘しや糖、てん菜糖及び化学的に純粋なしよ糖 1.54%

2711 石油ガス、その他のガス状炭化水素 1.23%

8471 コンピュータ、周辺機器 1.21%

機械類、輸送用機器 62%

鉱物性燃料 18%

機械類、輸送用機器 31%

【ご参考】日本の輸出額割合 【ご参考】日本の輸入額割合

輸出:1,504億ドル (2016年)

輸入:1,427億ドル (2016年)

食料品及び動

物(食用), 8%

飲料及び

タバコ, 1%

非食品原材料

(鉱物性燃料

を除く), 9%

鉱物性燃料,

19%

動植物性油

脂, 12%化学製品, 8%

工業製品,

14%

機械類、輸送

用機器, 14%

雑製品, 15%

その他, 1%

食料品及び動

物(食用),

10%

飲料及び

タバコ, 0%

非食品原材料

(鉱物性燃料

を除く), 5%

鉱物性燃料,

14%

動植物性油脂,

0%

化学製品,

15%

工業製品,

17%

機械類、輸送

用機器, 32%

雑製品, 5%

その他, 1%

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11

3.主要経済指標

(出所)CEIC、外務省「海外在留邦人数調査統計」

(注) JSX: Index: Composite

2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016

GDP

名目GDP(億米ドル) 7,553 8,926 9,190 9,166 8,911 8,611 9,324

実質GDP成長率(%) 6.4 6.2 6.0 5.6 5.0 4.9 5.0

1人当たりGDP(米ドル) 3,178 3,689 3,745 3,684 3,534 3,371 3,604

国際収支指標

経常収支(億米ドル) 53 17 ▲ 244 ▲ 291 ▲ 275 ▲ 175 ▲ 163

経常収支対GDP比(%) 0.7 0.2 ▲ 2.7 ▲ 3.2 ▲ 3.1 ▲ 2.0 ▲ 1.8

貿易収支(億米ドル) 310 338 87 58 70 140 154

輸出 1,500 1,911 1,873 1,821 1,753 1,491 1,444

輸入 1,190 1,573 1,787 1,763 1,683 1,351 1,290

外貨準備高(億米ドル、年末) 929 1,065 1,088 964 1,088 1,033 1,135

対外債務残高(億米ドル、年末) 2,024 2,254 2,524 2,661 2,933 3,107 3,178

景気指標

失業率(%) 7.1 6.6 6.1 6.3 5.9 6.2 5.6

消費者物価上昇率(%) 5.1 5.3 4.0 6.4 6.4 6.4 3.5

鉱工業生産指数上昇率(%) 4.9 4.2 4.2 6.2 4.7 4.8 4.1

財政・金融指標 政策金利(%、年末) ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 6.25 4.75

為替・株 為替レート(NTD/USD、年平均) 9,090.433 8,770.433 9,386.629 10,461.240 11,865.211 13,389.413 13,308.327

株価指数(年末)(注) 3,704 3,822 4,317 4,274 5,227 4,593 5,297

日系企業総数(拠点数、各年10月1日現在) 1,278 1,308 1,397 1,438 1,766 1,697 1,810

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政府は2016年5月にネガティブリストを改定。

外資規制緩和を通じて投資を呼び込み、経済成長の加速や雇用の創出を目指している。

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4. 外資規制

改定されたネガティブリストの主な変更点(規制撤廃・規制緩和)

(出所)大統領規定2016年第44号および大統領規定2014年第39号、ジェトロウェブサイトを基に作成

(注)【 】内はインドネシア標準産業分類コード(KBLI)である(KBLIは国際標準産業分類(ISIC Rev4)に準拠)。

変化 事業分野 改正前の規制 改正後の規制

規制撤廃

生産に関連したディストリビューター 【00000】 外資比率33%

規制なし

コールドストレージ 【52101】 外資比率33%

レストラン 【56101】 外資比率51%

映画の制作、配給、上映 【59112、59132、59140】 内資のみ

薬品原料産業 【21011】 外資比率85%

投資額が1,000億ルピア以上の電子システムを通じた商業取引の実施(プラットフォームベースのマーケットプレイス等)【00000】

内資のみ

規制緩和

生産と関連のないディストリビューター 【00000】 外資比率33% 外資比率67%

倉庫業 【52101】 外資比率33% 外資比率67%

売り場面積が400~2,000㎡の百貨店 【47191】 内資のみ 外資比率67%(商業省からの許可が必要)

通信販売およびインターネットによる小売業 【47911~47914】 内資のみ 中小零細企業・協同組合とのパートナーシップにより外資比率100%

投資額が1,000億ルピア未満の電子システムを通じた商業取引の実施(プラットフォームベースのマーケットプレイス等)【00000】

内資のみ 外資比率49%

ホテル(星なし~2つ星) 【55120、55114、55115】 外資比率51% 外資比率67%

規制強化

10億ルピア超500億ルピア以下の建設サービス 【00000】 規制なし 中小零細企業・協同組合のために留保(内資のみ)

医療機器サプライヤー 【46693】 規制なし 外資比率49%(保健省からの特別許可が必要)

医療機器産業クラスA(綿、ナプキン、ガーゼ、生理用ナプキン、成人用おむつ等) 【21012】

規制なし 外資比率33%(保健省からの特別許可が必要)

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4. 外資規制

改定されたネガティブリストの主な変更点(その他詳細)

事業分野 詳細

ディストリビューター 【00000】 生産に関連したディストリビューターとは、インドネシアに製造拠点がある場合(ディストリビューターが生産系列にある場合)、親会社や当該拠点等資本関係のある会社から出資を受けているディストリビューターを指す

売り場面積が400~2,000㎡の 百貨店 【47191】

インドネシア投資調整庁の説明では、百貨店の定義に関し、1ブランドのみの取り扱いでも構わない、としている

通信販売およびインターネットによる小売業 【47911~47914】

現地の中小零細企業または協同組合とのパートナーシップを条件に、顧客に直接販売する通信販売やインターネット販売が100%外資に開放されているが、インドネシア投資調整庁の説明では、パートナーシップの具体例として中小企業に対しての流通・配達の委託を挙げている

(出所)ジェトロウェブサイトを基に作成

(注)【 】内はインドネシア標準産業分類コード(KBLI)である(KBLIは国際標準産業分類(ISIC Rev4)に準拠)。

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2007年4月26日付法律第25号で、新投資法が制定された。

自由貿易地域を代表とする特定の地域では、様々な優遇措置を供与。

新投資法における優遇措置(2007年法律第25号)

(出所)ジェトロウェブサイトを基に作成

項 目 基 準 優遇措置内容

新投資法

以下の少なくとも1つに該当すること 大量の雇用を創出する 高い優先分野に含まれる インフラ開発を含む 技術移転を実施する 先駆的な産業を実施する 遠隔・未開発又は必要とみなされる地域への投資 自然環境保護の維持を行う 研究開発、革新活動を行う 中小企業又は協同組合とパートナーシップを締結する 国産の資本財、機械又は設備を使用する

以下の優遇措置が付与される 一定期間内に実施した投資額に応じて、一定レベ

ルまで課税所得を引き下げる 国内で生産できない生産に必要な資本財、機械又

は設備の輸入にかかる関税の免除又は軽減 一定期間及び一定条件において生産に必要な原

材料又は補助財の関税の免除又は軽減 国内で生産できない生産に必要な資本財、機械又

は設備の輸入に係る付加価値税の一定期間内の免除又は留保

減価償却又は減耗償却の加速 特に特定地域に立地する特定分野に対する土地

建物税の軽減

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地 域 項 目 優遇措置内容

自由貿易地域 (FTZ)及び自由港

輸入関税、付加価値税 免除 (対象地域からインドネシア国内に持ち込まれる物品を除く)

経済統合開発地域 (KAPET)

資本財、原材料、その他機器の輸入 所得税法第22条(前払い法人所得税、PPh22)に定めた課税を免除

減価償却 償却期間の短縮を選択可能

繰越欠損 課税年度翌年から継続的に最長10年間の繰越が可能

配当金に対する所得税 50%免除

付加価値税、奢侈品販売税 製造活動に関係した資本財、その他機器の国内購入・輸入等について免除

特定の地域における優遇措置(2007年法律第44号、大統領令2000年 第20号)

会計・税務面につきましては、会計士・税理士等の専門家と十分にご相談下さいますようお願い致します。

5. 投資優遇措置(1)

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特定の条件を満たす企業の法人税や設備機器・部品の輸入の関税について優遇措置を供与。

法人税の一時減免措置について以前より対象業種を増やしたことで、より使いやすい制度へ移行。

対象産業 条 件 優遇措置内容

一時免税措置 (財務大臣規定2015年第159号)

基礎金属産業 石油精製業 石油、ガスを資源とする基礎有機化学産業

機械産業 通信・情報産業 海上輸送産業 農林水産品の加工業 経済特区内の加工業 等

以下の条件を満たすこと 新規投資額が1兆ルピア以上であること (情報通信産業の場合は5千億ルピアへの減額が認められる)

投資計画額の10%以上をインドネシアの銀行に預金、投資実施まで引き出さないこと

2011年8月15日以降に設立された企業であること

通常5~15年間、法人税額の10%~100%が減税となる(財務大臣の判断により最大20年間に延長可能)

一時減税措置 (政令2016年第9号)

特定145業種 政令2016年第9号に優遇を受けるための条件が業種ごとに規定されている

以下の優遇措置が付与される 投資額の30%を課税所得から控除(年5%を6年間)

減価償却期間の短縮 外国配当課税率の引き下げ

欠損金繰越期間の延長(条件により5年から10年)

法人税の一時免税措置(タックスホリデー)と一時減税措置(タックスアローワンス)

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項 目 対象産業 条 件 優遇措置内容

設備機器・部品に 関する関税優遇

製造業、観光・文化 運輸・通信(公共輸送サービス) 公共医療サービス、鉱山、建設港湾、自動車組み立て産業 自動車部品産業

以下のいずれかに該当すること 国内でまだ製造されていない 国内で製造されているが必要とする

仕様を満たしてない 製造されているが必要とする数量に

達していない

事業開始・拡大時(注)の機械・物資・原材料の輸入関税を2年間免除 (機械・設備の総価額の30%以上について国産機械を使用することを条件に、4年間の生産に必要な原材料・部品の輸入関税を免除)

設備機器・部品の輸入に関する優遇措置(財務大臣規定2015年第188号)

(出所)BKPMウェブサイト、ジェトロウェブサイトを基に作成

(注)事業拡大:同じ標準産業分類(KBLI)に属する製品の生産能力を30%以上増強すること

会計・税務面につきましては、会計士・税理士等の専門家と十分にご相談下さいますようお願い致します。

5. 投資優遇措置(2)

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保税地区(KB)には優遇措置がある。

保税倉庫には、3つの形態があり、最長1年間の蔵置が可能。

保税地区(財務大臣規定2013年第120号)

地 域 優遇措置内容

保税地区(KB)

物品及び材料の加工に必要な資本財、設備、原材料を輸入する場合、関税、付加価値税、奢侈品販売税、および所得税法第22条に定めた課税(前払い法人税)を免除

製品を加工するために保税地区外の会社もしくは他の課税地区内の会社に課税対象品を引き渡す場合、付加価値税および奢侈品販売税を免除

製品の場合は輸出実績(金額ベース)の50%まで、部品の場合は100%(金額ベース)まで保税地区外のインドネシア国内に出荷可能(ただし関税を支払う通常のプロセスが必要)

(出所)財務大臣規定2011年第143号

(注)工業会社:製造業、鉱業、重機産業、石油サービス産業。

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項 目 蔵置可能期間 機 能

工業サポート保税倉庫

最長1年間 (輸入通関申告日から)

関税領域及び保税地域内の別の場所の工業会社(注)に卸すための輸入品の蔵置と提供の機能

免税店特別流通 センター保税倉庫

免税店向けの輸入品の蔵置と流通の機能

通過保税倉庫 関税領域外向けの輸入品の蔵置と流通の機能

保税倉庫(財務大臣規定2011年第143号)

会計・税務面につきましては、会計士・税理士等の専門家と十分にご相談下さいますようお願い致します。

(出所)BKPMウェブサイトを基に作成

5. 投資優遇措置(3)

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(出所)SBCS

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(参考)政策パッケージ

近年の政策パッケージ

発表時期 施策概要

2015年 9月15日

国家産業の競争力向上 戦略的インフラプロジェクトの推進 不動産分野への投資拡大

2015年 9月29日

3時間投資サービス 一時免税措置(タックスホリデー)と一時減税措置(タックスアローワンス)の迅速化

輸送機器に対する付加価値税(VAT)免除 輸出活動における前金への税額控除

2015年 10月7日

特定業種に対するディーゼル価格、LPG価格の値下げ 輸出および中小零細企業ファイナンス 土地利用許可の簡素化

2015年 10月15日

最低賃金フォーミュラの導入 より小額のマイクロクレジット「国民事業融資(KUR)」の導入

2015年 10月22日

固定資産再評価の税制優遇措置 REITの二重課税の廃止 イスラム銀行の規制緩和

2015年 11月5日

経済特区の活用による未開発地域の開発 水資源の適切な管理 医薬品の原材料輸入手続きのペーパーレス化

2015年 12月21日

One Map Policy(各省庁における空間データの共通化による効率的開発)

国内の石油精製の開発 航空機整備業へのインセンティブ強化

2016年 1月28日

牛肉の供給と価格の安定化 物流部門の規制緩和

2016年 2月11日

ネガティブリストの改定案

発表時期 施策概要

2016年 3月29日

中小零細企業に対する輸出における信用保証 REITの収入と財産移転税に対する減税 輸入手続の緩和 国内薬局および医療機器産業発展のためのロードマップ策定

2016年 4月28日

企業設立に関する包括的な規制緩和(ビジネスのし易さの向上)

2016年 8月24日

低所得者向け住宅建設のための許可手続きの簡素化(許可に要する時間を95%、手数料を70%削減することが期待される)

2016年 10月11日

電子商取引発展のためのガイドライン/ロードマップの策定(資金調達、課税、消費者保護、物流、通信インフラ、サイバーセキュリティ)

2017年 6月16日

現地物流および保険会社の輸出入への参入障壁の緩和

物流企業のコスト削減 輸出入手続きの一元化、インドネシアナショナルシングルウィンドウ(INSW)の強化

輸入制限緩和

2017年 8月31日

事業許可に関する大規模制度改革を二段階で実施予定 第1段階では、各省庁および政府機関からタスクフォースを組成し、投資手続を簡素化する計画を策定

第2段階では、政府機関と地方自治体の規制改革を実施

加えて、投資手続を一元化した提出システム(オンライン提出)を導入予定(導入は2018年3月予定)

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外国企業がインドネシアへ投資する場合の事業形態は、主に現地法人・駐在員事務所の2つ。

外資企業の進出は、ほとんどの場合が現地法人の設立であり、外国投資法上、外国投資企業(PMA)に分類される。

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6.1 進出手続き「進出形態」

進出形態

項 目 設立の要件と特徴

非公開株式会社 最低株主数2人 最低授権資本金は5千万ルピア、最低引受資本金額と最低払込資本金額はそれぞれ1,250万ルピア(注)

公開会社 最低株主数300人 最低授権資本金は30億ルピア 資本市場監督庁による規制が適用

証券市場に登録済みの会社 資本市場監督庁への登録

現地法人

支店

駐在員事務所

公開会社

非公開株式会社

進出

形態

外資企業の進出は現地法人

の形態を取ることが多い

証券市場に登録済みの会社

金融機関等の一部業種を除き

支店の進出は認められていない

外国企業駐在員事務所

商事駐在員事務所

建設駐在員事務所

駐在員事務所の場合 営業活動や投資優遇措置が 限定される

(注)外国投資の場合は土地建物を除く投資額の合計が100億ルピア以上かつ引受資本と払込資本は25億ルピア以上が必要(12ページご参照)。 (出所)ジェトロウェブサイトを基に作成

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6.2 進出手続き「資本金に関する規制」

資本金に関する規制は、国内投資は新会社法(2007年法律第40号)、外国投資は投資許認可・非許認可の指針と手順に関する投資調整庁長官規定(2013年第5号)により規定。

(出所) 2007年法律第40号、BKPMウェブサイトを基に作成 (注1)例外として、建物1棟や集合住宅を一体的に取り扱う不動産開発業、不動産管理業については土地および建物への投資も最低投資額として考慮することが可能 (注2)米ドルレートは2016年平均値 (注3)上記の資本規制とは別に、運輸大臣規定2015年第74号に2018年までにフォワーダー・物流企業の最低資本金を250億ルピアとすることを規定

資本金に関する規制

項 目 規制内容

国内投資 最低授権資本金額 5,000万ルピア

最低引受資本金額 授権資本金額の25%

外国投資

最低投資額 土地建物を除く投資額の合計が100億ルピア(注1)

最低払込資本金額 25億ルピア(187,852米ドル)(注2)

株主各人の最低出資額 1,000万ルピア(751米ドル)(注2)

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「投資登録」を行った後、主管の各省庁や地方自治体からの各種許可をすべて揃えて最終承認を得る「事業許可」を得る2段階の構造で、従来より手続きが簡素化され、「投資登録」は一部の基準に該当するもののみの対象となった。

会社設立手続き

BKPM (投資調整庁)へ

投資登録申請

以下の基準に該当する場合にのみ投資登録が必要

1.建設のための時間が必要な事業を行う場合 2.投資インセンティブを利用する場合 3.環境問題を引き起こす可能性が

ある場合 4.国防または天然資源インフラに関する場合 5.適用ある法令により別途定められている場合

外国人雇用の

許可取得

1. 労務報告について地方政府の承認を受ける 2. 外国人雇用計画書について労働移住省の承認を得る 3. 労働許可(

IMTA)を労働移住省に申請 4.ビザの発給を法務人権省の出入国管理総局に申請 5. インドネシア入国後速やかに地

方移民局に滞在許可を申請

資本財の

輸入許可(SP)取得

1. 輸入業者証明を申請(商業会社はAPI-U 、工業会社はAPI-Pを取得(次項参照))2. 通関基本番号(NIK)を財務省関

税総局に申請 3. 中古資本財の輸入許可を商業省に申請4. 資本財マスターリストを投資調整庁に申請

建設・商業運転

1. 投資の進捗状況を投資調整庁及び州・県/市の投資調整局に報告

2. 事業許可(IU)を投資調整庁に申請

3. 原材料マスターリストを投資調整庁に申請 4. 商業生産/活動開始

会社の設立登記

1. 会社名を予約 2. 会社定款の作成 3. 所在する地区から所在地証明を取得 4. 納税者番号(NPWP)を税務署より取

得 5. 銀行の口座開設:資本金の一部払込み及び銀行証明取得 6. 法務人権省に設立登記(SK-Kehakiman) 7.商業

省からの会社登録証(TDP)取得

県・市に対する申請

1. 立地許可(IL)を管轄の市(Kotamadya)、または県(Kabupaten)の土地局に申請

2. 事業活動の内容により環境影響分析(AMDAL)、環境監視/管理方法(UKL/UPL)、環境管理誓約書(SPPL)を作成し

県/市の環境管理局の承認・推薦を受ける

3. 建設許可(IMB)を県・市の公共事業担当局に申請

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(出所)ジェトロウェブサイト、各種報道を基に作成 会計・税務面につきましては、会計士・税理士等の専門家と十分にご相談下さいますようお願い致します。

6.3 進出手続き「会社設立の流れ」(1)

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会社設立の申請の段階に応じて各種書類の提出が必要。

一つの会社には、製造輸入業者番号(API-P)か一般輸入登録業者番号(API-U)のどちらか一つだけ付与。

必要書類

申請段階 主な必要な書類

外国人雇用の許可取得

事業許可、設立証書 会社所在地証明、会社組織図、納税者番号(NPWP) 外国人労働者の見習いとなるインドネシア人労働者の指名書と見習いプログラム計画書 インドネシア人労働者に対する教育訓練実施能力の表明書 労務報告(Wajib Lapor)写 外国人労働者が就く役職についての特定機関の推薦状(必要な場合)

事業許可の取得

投資登録、基本許可、投資承認書、省庁・局からの関連許可の写し 会社設立定款証書とその変更証書の写し、各証書に対する法務人権大臣の承認書や届受理書の写し 会社の納税者番号(NPWP)のコピー 投資場所および/あるいは会社所在地の占有証明 妨害法(UUG/HO)許可、事業地許可(SITU)の写し 環境影響管理書類(AMDAL、UKL/UPL、SPPL)の写しと環境許可 最新の投資活動報告(LKPM)受理書 管轄省庁からの推薦状(必要な場合)

輸入業者認定番号

項 目 輸入可能品目

製造輸入業者番号 (API-P)

生産工程を支えるための資本財、原材料、補助材、材料のうち自社使用の為のもの 他社に販売するための補完財、テストマーケティング、アフターサービスのための工業製品

一般輸入登録業者番号 (API-U)

売買目的の特定物品(自ら加工、組立を行うことは認められない)

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(出所)ジェトロウェブサイトを基に作成

6.3 進出手続き「会社設立の流れ」(2)

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種類 税率 備考

所得課税

法人所得税 25% (一定の条件を満たす上場企業は20%に減免)

年間総売上500億ルピア以下の中小企業は、48億ルピアまでの課税所得に対して、50%軽減された税率が適用される

年間売上高 48億ルピア以下の企業は、毎月の売上高に対して1%の最終課税が適用される

個人所得税 5~30% (累進課税)

基礎控除額は2,430万ルピア。他に配偶者控除や扶養控除等もある 非居住者の場合はインドネシア国内源泉所得のみが対象

消費課税

付加価値税 原則10% 政令により5%から15%の範囲で税率の増減が可能で、物品の輸出取引の場合は免税

天然資源、生活必需品、医療サービス等は非課税

奢侈品販売税 税率は物品の種類やその特質、サイズ、価格等の要素に基づいて10%~200%の範囲で決定

特定の物品に奢侈品販売税の有無及びその税率を知るためには関税率表を参照

輸出入税

輸入関税 従価方式 ASEAN共通実効特恵関税(ATIGA)等の協定あり

輸出関税 一部の農産物や天然資源に従価方式で課税

パーム製品、皮革、木材、カカオ豆、及び鉱物資源の輸出が課税対象

土地建物の権利取得税 (課税標準-控除可能基準額)×税率5%

課税標準は課税対象取得価額(NPOP)。通常は、対象となる土地建物に係る権利の市場(取引)価額または土地課税対象販売価格(NJOP) のいずれか高い方

控除可能基準額は地域ごとに異なる。最大額は6,000 万ルピア。ただし、相続の場合、最大額は3億ルピア

事業上の事由でない特定の譲渡における土地建物に係る権利の取得については、BPHTB が免除される

BPHTB が納付されるまで、権利移転証書に公証人の署名が行われない

その他 印紙税等

法人所得税、個人所得税が主な課税項目。

税制の概要

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(出所)EY「2017 WorldWide Corporate Tax Guide」、EY「2016-17 Worldwide Personal Tax and Immigration Guide」、EY「2017 Worldwide VAT, GST and Sales Tax Guide」、

EY「2016-17 Worldwide Personal Tax and Immigration Guide」、新日本監査法人編「インドネシアの会計・税務・法務Q&A」(税務経理協会)を基に作成

会計・税務面につきましては、会計士・税理士等の専門家と十分にご相談下さいますようお願い致します。

7.1 税制「概要」

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日本とインドネシアとの間では租税条約が締結されており、二重課税を防止。

移転価格税制は、OECDガイドラインに準拠。2016年12月より移転価格文書に関する新規制が適用。

租税条約

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配当 利息 ロイヤルティ

ポートフォリオ投資の場合 大株主(substantial holdings)の場合

源泉税率 15% 10% 10% / 0% (注) 10%

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7.2 税制「国際課税」(1)

源泉税減免措置を受けるための居住者証明書(CoD)改定

(出所)EY「2017 WorldWide Corporate Tax Guide」、EY「2016-17 Worldwide Personal Tax and Immigration Guide」、EY「2017 Worldwide VAT, GST and Sales Tax Guide」、

EY「2016-17 Worldwide Personal Tax and Immigration Guide」、新日本監査法人編「インドネシアの会計・税務・法務Q&A」(税務経理協会)、 SMBC Breaking News

17-10号 を基に作成

主な内容

改定の概要 インドネシアにおいて、配当や利子、ロイヤリティをインドネシア国外の非居住者に支払うにあたって、租税条約に基づく軽減税率を適用するために必要となる、国外支払先の「居住者証明書」(以下CoD)の様式が2017年8月1日より改定

旧規則に基づき発行されたCoDは、その有効期限まで使用することが可能

居住者証明書の

様式

CoDはインドネシア税務当局によって定められており、「Form DGT-1」と「Form DGT-2」の2種類の様式が存在

一般的な取引では「Form DGT-1」を使用し、国外支払先が日本の企業である場合、その所轄税務署に対してCoDの交

付請求手続きを行う

有効期限 CoDの有効期限は最長12ヵ月間

新様式では12ヵ月未満の有効期限を設定することも可能

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7.2 税制「国際課税」(2)

国際的租税回避行動に対する対応

概 要

移転価格税制

税法が規定する移転価格算定方法は独立価格比準法、再販売価格基準法、原価基準法、利益分割法、取引単位営業利益法である

インドネシア税務当局は、関連者取引または関係会社との取引が、「商業的に妥当な方法(commercially justifiable way)」で、かつ独立企業間基準に基づいて行われることを要求している

納税者は、関連者取引が独立企業間基準で行われていることを証明する文書を作成し、10年間保存しなければならない

インドネシア税務当局は、関連者間の取引を規定し、将来における国税総局長に対する移転価格論争を低減させるため、事前確認(APA)を用いている。APAとは、関連者間の取引において許容される価格の決定に関する企業と国税総局長との間の事前確認である

APA では、製造した物品の販売価格、ロイヤリティの金額及びその他の事項について合意する APA は、国税総局長との間(一国)で受けるか、または国税総局長及び外国の税務当局との間(二国間)で受けることができる

過少資本税制

負債資本比率は4:1

過少資本税制の適用を受ける企業は、インドネシアの内国法人、すなわちインドネシア国内で設立された、あるいは本

店を有する法人である。恒久的施設に対しては適用されない。また、一定の納税者にも適用されない

規定の負債資本比率を超過して借入を行った納税者に対し、国税総局長は納税者の借入金利息の損金算入額を調整

する権限を有する。資本の額がゼロまたはマイナスの場合、借入金にかかるすべてのコストについて法人税法上損金

算入が認められない

外国からの借入については国税総局長に報告しなければならず、これを怠った場合には、利息の損金算入の権利を失

関連企業とのローン契約の利息は、独立企業間原則に合致していなければならない

(出所)EY「2017 WorldWide Corporate Tax Guide」、EY「2016-17 Worldwide Personal Tax and Immigration Guide」、EY「2017 Worldwide VAT, GST and Sales Tax Guide」、

EY「2016-17 Worldwide Personal Tax and Immigration Guide」、新日本監査法人編「インドネシアの会計・税務・法務Q&A」(税務経理協会)を基に作成

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(出所)ジェトロウェブサイトを基に作成

7.2 税制「国際課税」(3)

移転価格文書に関する新規制

作成する文書 作成要件(いずれかを含む場合)

マスターファイルおよびロー

カルファイル

(関連者取引があり)前年度売上高が500億ルピア超 前年度の関連者との有形資産取引が200億ルピア超 前年度の関連者とのその他の取引(無形資産取引、役務提供取引、関連者間貸付等)が50億ルピア超 インドネシアに比べて低税率の国に所在する関連者との取引を有する

国別報告書

親会社の所在する国において国別報告書の作成が義務付けられていない 親会社の所在する国とインドネシアとの間で、租税情報の交換に関する協定が締結されていない 親会社の所在する国とインドネシアとの間で租税情報の交換に関する協定が締結されているが、インドネシア税務当局が国別報告書を当該国の税務当局から取得できない

マスターファイル、ローカルファイルおよび国別報告書

(インドネシア法人が)当該会計年度における連結総売上高が11兆ルピア超の企業グループの親会社である場合

文書の種類 主な内容 作成期日

マスターファイル

グループの組織図、資本関係会社 事業活動の概要 無形資産の情報 グループの財務活動の状況 親会社の連結財務情報、納税状況

会計年度末から4ヵ月以内

ローカルファイル

事業活動 関連者取引および非関連者間取引に関する情報 独立企業原則の適用 財務情報 価格や利益率に影響を及ぼすことを証明する事柄や事実

会計年度末から4ヵ月以内

国別報告書 所在国、企業名、納税者番号、事業活動、総売上、税引前損益 支払い済み法人税、未払い法人税、資本金、利益剰余金 正社員数、現金および現金同等物以外の有形資産額

会計年度末から12ヵ月以内

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Information Only 8. 金融動向

金融機関

国営銀行と民間商業銀行が主要な金融機関。

大口融資規制以外の大きな規制はなく、日本企業の多くは銀行からの借入により資金を調達。通貨変動リスク管理強

化の観点から、外貨建て借入の際は原則外貨での返済原資が求められる。

形態 役割・特徴

中央銀行 インドネシア中央銀行は、通貨の発行、外国為替管理、金融機関の監督業務を行うと同時に、公開市場操作や金利操作、預金準備率操作の金融政策を行い、経済の安定成長の維持に努めている

商業銀行

国営銀行 かつては1968年特別法に基づき政策金融機関として特定産業向けの金融を担っていたが、1992年の新銀行法により各設置法が廃止され、現在は通常の銀行と同じ業務を遂行

民間商業銀行 有力企業の経理機能から発展したものが多く、一部を除けば小規模な銀行が多い。アジア通貨危機後の再編・淘汰で数が大幅に減少

地方開発銀行 ほぼすべての州に1行が設置され、地域経済の振興のための中小企業向け融資が主業務

外国銀行支店・合弁銀行

1988年の規制緩和によって地場銀行との合弁銀行設立などが認められて急増

銀行借入 日本企業の現地での資金調達の中心 銀行の1企業グループあたりの大口融資規制(Legal Lending Limit:LLL)がある。同一グループ向けの貸出は資本金の

25%以内、同一企業向けでは同20%以内にしなければならない

株式市場 インドネシア証券取引所が中心的な市場 資本市場の監視は、金融サービス庁(OJK)が実施

債券市場 2001年頃はルピア建て国債に対して社債は5%程度の規模しかなかったが、近年は社債の割合も増加

国内市場における資金調達

26

(出所)インドネシア銀行ウェブサイトを基に作成

(出所)各種報道を基に作成

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ジャカルタを中心に多くの工業団地が存在。

日本企業も様々な工業団地に進出。

主な工業団地

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エリア 主な工業団地 概要

ジャカルタ・ 西ジャワ州

MM2100工業団地 東ジャカルタ工業団地 デルタマス工業団地 カラワン工業団地 インドタイセイ工業団地 等

インフラ整備の整った工業団地が多い 空港・港湾へのアクセスが良好 人口が多く労働力の確保が比較的容易 日系企業が出資している工業団地が多数存在 渋滞や賃金上昇等が課題

中部 ジャワ州

ウィジャヤクスマ工業団地 チャンディ工業団地 BSBシティ工業団地 等

全国でも賃金が低く、繊維、縫製等労働集約型の産業が多いエリア 今後複数の工業団地が新設される計画 労働争議はほとんど起こっていない 日本企業の進出数は比較的少ない

東ジャワ州

パスルアン工業団地ルンバン ンゴロ工業団地 スラバヤ工業団地ルンクット グレシック工業団地 等

国内第2の都市スラバヤがあり、ジャカルタに次ぐ国内市場を有するエリア タンジュンペラク港やジュアンダ国際空港を利用可能 西ジャワ州に匹敵する人口規模を有し、比較的安価な労働力を確保可能 多数の日本企業が進出する工業団地もある

バタム島 バタミンド工業団地 ビンタン工業団地 等

輸出産業向けに付加価値税免除等の優遇措置がある シンガポールと地理的に非常に近い 内需向けの事業展開は難しい バタミンド工業団地を中心に比較的多数の日本企業が進出している

(出所)ジェトロウェブサイト、各種報道を基に作成

9.1 インフラ「工業団地」

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100

125

150

175

200

225

250

Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1

全体

オフィス

小売

アパート

ホテル

工業団地

コンベンショ

ンホール

倉庫

2015年 2016年 2017年

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9.2 インフラ「土地所有」

外国企業が事業を行うためには利用目的に応じて建設権(HGB)、事業権(HGU)、利用権(HP)の取得が必要。

土地所有に関する規制

規制対象 規制内容 代替となる土地利用の方法

土地所有権 土地所有権は、インドネシア国民にのみ認められており、外資系企業に対しては認められていない。

外資企業は、土地所有に代わるものとして、建設権(HGB)、事業権(HGU)、利用権(HP)を利用することで土地の使用が可能となる。

権 利 目 的 期 間 他人への譲渡

建設権(HGB) 土地上建物の利用のため 30年保証+20年延長可 他人への譲渡が可能

事業権(HGU) 農業、漁業、牧畜等を行うため 35年保証+25年延長可 他人への譲渡が可能

利用権(HP) 特定の目的のため 25年保証+20年延長可 政府の許可が必要

(出所)BKPMウェブサイトを基に作成

商業用不動産価格の推移 住宅用不動産価格の推移

(出所)Bank Indonesia

100

125

150

175

200

225

250

Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1 Q2 Q3 Q4 Q1

全体

小規模

中規模

大規模

2014年 2015年 2016年 2017年

(2012年を100とした場合) (2012年を100とした場合)

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インドネシアにおける会社が負担する人件費は、基本給の約1.26~1.28倍。

労働法は労働者側に優位であり、企業にとっての負担が大きい。

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10.1 労働事情「賃金動向」

会社が負担する人件費

基本給の 0.24~1.74%

基本給の0.3% 基本給の16%程度 基本給の3.7% 基本給の4.0%

(出所)ジェトロウェブサイトを基に作成

会計・税務面につきましては、会計士・税理士等の専門家と十分にご相談下さいますようお願い致します。

基本給 死亡保険 労災保険 ボーナス

(年間で基本給料の1.96カ月分) + + + 老齢保障 健康保険 + + 年金保障 +

基本給の2.0%

労働条件

項 目 概 要

雇用契約

有期契約

有期契約は1回きりの作業、又は以下の作業の場合のみ利用可能 (延長は1回限り最長1年、更新は1回限り最長2年) ・一時的な作業 ・季節や天候に左右される作業 ・新製品、新規事業活動、試行・検討段階の追加商品にかかわる作業

無期契約 労働者は3カ月間の試用期間が与えられる。その期間内に正式な雇用をするには十分ではないと判断される場合には、企業は労働者を解雇することができる

解雇 労働者側と合意に至らない解雇については原則、労使紛争解決機関の決定を仰がなければならない 解雇の場合でも、退職金と勤続功労金、損失補償を支払わなければならない

勤務時間 ①1日7時間、1週間40時間の6日制 ②1日8時間、1週間40時間の5日制

残業 労働者の同意が必要(1日3時間、1週間14時間以内)

割増賃金 時間外労働には割増賃金を支払わなくてはならない

休憩時間 連続して4時間を超えて労働する場合には、少なくとも30分間の休憩

年休 12カ月間継続して勤務した労働者に対して12日間の有給を付与 6年間勤務した労働者に対して、少なくとも2カ月間の長期休暇を付与

(出所)労働に関するインドネシア共和国法律2003年第13号

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項目 規定内容

従業員への通知

新規則においては、会社は、賃金構造及び水準を作成の上、代表者の承認を得て、全ての従業員に個別に通知しなければならない

会社の賃金構造及び水準を従業員が知ることになれば、自分の現在の給与額が当該給与テーブルの中でどこに位置するかを把握でき、自分に対する会社からの評価がわかることにもなるため、現在の賃金・評価に不満のある従業員等からのクレームに繋がることも想定されうる

新規則において各従業員に対して通知すべきとされているのは、当該従業員が属する職位についての賃金構造及び水準であり、当該従業員が属しない職位についての賃金構造及び水準については通知する必要はないものとされている

労働省への登録

新規則においては、会社が、就業規則または労働協約を労働省に新規登録する場合、または既に登録済みのものについて変更の登録を行う場合(変更の登録については2年毎に行う必要)、賃金構造及び水準を「添付」しなければならないと規定されている。この「添付」の義務の内容としては、労働省の担当官に賃金構造及び水準を閲覧させれば足りる(賃金構造及び水準のハードコピーを担当官に閲覧させればよく、担当官は当該ハードコピーを会社に返却する必要がある)

会社は、労働省に示した賃金構造及び水準が、会社内で遵守されていることを誓約した書面(ステートメントレター)を労働省に提出する必要がある

労働大臣規則2017年1号では、賃金構造及び水準の作成、従業員への通知を行うことを義務付け。

就業規則または労働協約を労働省あてに登録申請を行う際に、賃金構造及び水準をあわせて提示する必要がある。

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(ご参考)「賃金構造及び水準に関する新規則」

会計・税務面につきましては、会計士・税理士等の専門家と十分にご相談下さいますようお願い致します。

労働大臣規則2017年1号で規定された主な点

項目 規定内容

賃金構造及び水準の作成 義務違反の場合は、書面警告、業務制限・停止等の罰則ありと規定

貸金構造及び水準の従業員あて通知

賃金構造及び水準の労働省あて登録 就業規則または労働協約を労働省に新規登録あるいは変更登録を申請する際に添付

(出所)SMBC Breaking News 17-11号 を基に作成

旧規則との相違点及び新規則における留意点

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ワーカーレベルの採用は比較的容易であるが、中間管理職の採用は困難。

国内の人材開発・雇用促進のため、外国人雇用に関する規制が存在する。

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労働市場 ワーカーレベルの従業員の採用は比較的容易な傾向にある 中間管理職の採用はやや難しく、特に日本語の堪能なマネジャークラスの人材は不足している インドネシア従業員の対日感情はよく、アジア地域の中では比較的定着率が高い

労働市場

外国人労働者の雇用

業務請負 請負会社に委任できる作業は会社の補助的な活動で、各事業セクターの業界団体等が策定する業務実施フローの中で非主要業務(ノンコア業務)と定義された業務のみに限定されている

人材派遣 従業員/労働者サービス提供会社に委託できる作業は、①クリーニングサービス、②労働者向けのケータリング、③セキュリティ/警備、④鉱業、石油業の補助的サービス、⑤労働者向け送迎サービス に限られる

業務請負・人材派遣

外国人労働者雇用の手続き

外国人労働者の雇用には、「外国人雇用計画書(RPTKA)」の承認、「外国人労働者雇用補償金(DEP-TKA)」(外国人1人につき毎月100ドル)の支払い、「外国人労働許可(IMTA)」の取得等の手続きが必要である

外国人労働者に必要とされる要件

雇用する外国人労働者は以下の条件を満たす必要がある 就労予定の役職要件に応じた学歴を有していること(コミサリス、取締役として就労予定の外国人を除く) 就労予定の役職に従った能力証明および/あるいは少なくとも5年間の就業経験を有する(コミサリス、取締役として就労予定の外国人を除く)

インドネシア人労働者、特に見習いに専門知識の移転を誓約する準備がある 納税者番号を有する(就労期間が6カ月を超えた外国人の場合) インドネシア法人の保険会社の保険に加入している 国家社会保障に加入している(就労期間が6カ月を超えた外国人の場合)

(出所)ジェトロウェブサイト、各種報道を基に作成

10.2 労働事情「労働市場・外国人労働者」

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