intelec rome ’07 出張報告 ·...

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60 年報 NTTファシリティーズ総研レポート No. 19 200861.はじめに 本報告は,2007年9月30日から10月4日にイタリアの ローマ市郊外,ローママリオットパークホテル(写真 1,2)で開催された第29回国際電子通信エネルギー会 議(The 29th International Telecommunications Energy Conference ,略称 INTELEC ROME 07)に参加し,最 近の技術動向を調査した結果を述べたものである。発表 された論文について分野別,国別に整理し,最近のトレ ンドを調査するととともに,当国際会議で発表した筆者 の論文を含め,おもに通信用二次電池に関する論文の中 から興味深い内容のものをいくつか取り上げて紹介する。 2.INTELEC ROME ’ 07の概要 INTELEC は現在および将来における通信用エネルギ ー・電源に関する情報交換のための国際フォーラムであり, 電源装置の設計製造会社,通信会社そして末端のユーザが 一同に会して,様々な分野におけるトピックスを直接意見 交換できる場を提供しており,今回で29回を数える。 図1は事前参加登録者名簿をもとに,国別に参加人数 を調べたものであり,現地での登録者等は含まれてい ない。参加登録者は46ヵ国,636人であり,上位5ヵ国 を見ると開催国のイタリアが188人(30%)と最も多く, 米国,ドイツ,スウェーデン,日本,フランスと続き, 1人参加の国まで世界5大陸の各地から参加している。 図2に国別発表件数を示す。ここでもイタリアが30 件と最も多く,ついで日本21件,アメリカ15件,フラ ンス11件,ドイツ9件と続いている。日本からは NTTNTT ファシリティーズ,NTT ファシリティーズ総研, 九州大学,長崎大学,東京理科大学,大分大学,オリジ ン電気,日立製作所,NEC インフロンティア,松下電 池など,ユーザ,研究機関,製造メーカと幅広い方面か らの参加であった。図3に分野別発表件数を示す。 件数的にはコンバータ関係が38件と最も多く,ついで 蓄電池診断・監視15件,省エネ設計12件,新エネルギー 9件と続いている。燃料電池関係6件はすべてイタリア 海外調査報告: INTELEC ROME ’07 出張報告 バッテリー技術部長 市村雅弘 からの発表であった。筆者が今回発表した分野であるリ チウムイオン電池関連は4件とやや少ない。 3.発表論文紹介 3. 1 携帯電話用リチウムイオン電池の安全性と釘刺 し試験(筆者の発表 論文 1) 現在,実用化されているリチウムイオン電池は,本質 的に過充電したり過熱すると最悪発火や破裂をともなう 熱逸走を引き起こす危険性を秘めていると考えられる。 したがって,ほとんどのリチウムイオン電池パックには IC 保護回路や PTC 素子(異常電流や異常温度上昇時に 抵抗が上昇し電流が流れなくなる)を搭載して,充放電 時に危険な状態にならないよう考慮されている。しかし, これら電池外部に搭載される各種保護素子をしても,電 池の内部短絡までは防止できない。したがって,内部短 絡を起こした時の電池の熱安定性を試験することは重要 不可欠である。 電池の内部短絡時の挙動を調べる試験としては,従来 より2.5mm φ等の釘を用いた釘刺し試験が広く実施さ 写真1 国際会議場となったローマ市郊外ローママリオットパーク ホテル玄関にて(筆者) 写真2 国際会議場風景

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Page 1: INTELEC ROME ’07 出張報告 · 9件と続いている。燃料電池関係6件はすべてイタリア 海外調査報告: intelec rome ’07 出張報告 バッテリー技術部長

60 年報 NTTファシリティーズ総研レポート No. 19 2008年6月

1.はじめに

 本報告は,2007年9月30日から10月4日にイタリアの

ローマ市郊外,ローママリオットパークホテル(写真

1,2)で開催された第29回国際電子通信エネルギー会

議(The 29th International Telecommunications Energy

Conference ,略称 INTELEC ROME �07)に参加し,最

近の技術動向を調査した結果を述べたものである。発表

された論文について分野別,国別に整理し,最近のトレ

ンドを調査するととともに,当国際会議で発表した筆者

の論文を含め,おもに通信用二次電池に関する論文の中

から興味深い内容のものをいくつか取り上げて紹介する。

2.INTELEC ROME ’07の概要

 INTELECは現在および将来における通信用エネルギ

ー・電源に関する情報交換のための国際フォーラムであり,

電源装置の設計製造会社,通信会社そして末端のユーザが

一同に会して,様々な分野におけるトピックスを直接意見

交換できる場を提供しており,今回で29回を数える。

 図1は事前参加登録者名簿をもとに,国別に参加人数

を調べたものであり,現地での登録者等は含まれてい

ない。参加登録者は46ヵ国,636人であり,上位5ヵ国

を見ると開催国のイタリアが188人(30%)と最も多く,

米国,ドイツ,スウェーデン,日本,フランスと続き,

1人参加の国まで世界5大陸の各地から参加している。

 図2に国別発表件数を示す。ここでもイタリアが30

件と最も多く,ついで日本21件,アメリカ15件,フラ

ンス11件,ドイツ9件と続いている。日本からは NTT,

NTTファシリティーズ,NTTファシリティーズ総研,

九州大学,長崎大学,東京理科大学,大分大学,オリジ

ン電気,日立製作所,NECインフロンティア,松下電

池など,ユーザ,研究機関,製造メーカと幅広い方面か

らの参加であった。図3に分野別発表件数を示す。

 件数的にはコンバータ関係が38件と最も多く,ついで

蓄電池診断・監視15件,省エネ設計12件,新エネルギー

9件と続いている。燃料電池関係6件はすべてイタリア

海外調査報告:

INTELEC ROME ’07 出張報告

バッテリー技術部長  市 村 雅 弘

からの発表であった。筆者が今回発表した分野であるリ

チウムイオン電池関連は4件とやや少ない。

3.発表論文紹介

3. 1 携帯電話用リチウムイオン電池の安全性と釘刺

    し試験(筆者の発表 論文1)

 現在,実用化されているリチウムイオン電池は,本質

的に過充電したり過熱すると最悪発火や破裂をともなう

熱逸走を引き起こす危険性を秘めていると考えられる。

したがって,ほとんどのリチウムイオン電池パックには

IC保護回路や PTC素子(異常電流や異常温度上昇時に

抵抗が上昇し電流が流れなくなる)を搭載して,充放電

時に危険な状態にならないよう考慮されている。しかし,

これら電池外部に搭載される各種保護素子をしても,電

池の内部短絡までは防止できない。したがって,内部短

絡を起こした時の電池の熱安定性を試験することは重要

不可欠である。

 電池の内部短絡時の挙動を調べる試験としては,従来

より2.5mmφ等の釘を用いた釘刺し試験が広く実施さ

写真1 国際会議場となったローマ市郊外ローママリオットパーク    ホテル玄関にて(筆者)

写真2 国際会議場風景

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Annual Report No. 19, June 2008, NTT Facilities Research Institute 61

れ,試験結果も短絡耐性を相対評価する手段として有用

であると考えられる。本発表では,簡単な断熱モデルに

よる計算の結果,内部短絡抵抗が電池の内部抵抗に等し

い時,短絡部における発熱が最大になり最も危険にな

ることを明らかにした(図4,5)。2.5mmφ釘刺し試

験(全貫通)は,数10mΩの内部抵抗を有する携帯機

器用電池パックに対しては,上記最大発熱ポイントに比

40 50 60 70 800 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

コロンビアオーストリア

チャドアイルランド

アルゼンチンポルトガル

チェコチュニジア

アルジェリアハンガリー

ロシアシンガポール

香港メキシコ

ベネゼエラアラブ首長国連邦

イスラエルセルビアモンテネグロ

台湾アイスランド

イランブラジル

ブルガリアスロベニア南アフリカ

インドデンマーク

中国韓国

オランダポーランド

スペインフィンランド

ニュージーランドノルウェー

オーストラリアベルギー

カナダイギリス

スイス日本

フランススウェーデン

ドイツ米国

イタリア

参加人数(人)

188

図1 国別参加者数(事前参加登録名簿による)

イタリア日本米国フランスドイツカナダ中国スイスイギリスインドオーストラリアフィンランドデンマークイスラエルその他

30

21

1511

9

6

5

4

4

42

22 2

9

国別発表件数(127件)合計

図2 国別参加者数(事前参加登録名簿による)

べてはるかに低抵抗の内部短絡(図5の左側)になって

おり,短絡による発熱は大きいものの電池全体を加熱し

ている状況であり,昨今ノート PC用リチウムイオン電

池で大問題となった導電性異物混入による一連の発熱・

発火事故のような内部短絡を必ずしも十分模擬していな

い。最近,日本国内では電池の中身を取り出した上で L

字状の微小金属体を正負極間に挟み込み,押しつぶす試

コンバータ&制御技術蓄電池診断・監視エコデザイン・省エネ新エネルギー(FC,PV)新技術燃料電池・システム空調信頼性・品質UPS鉛蓄電池リチウムイオン電池高電圧直流標準EMC蓄電システム

分野別発表件数(127件)合計

38

12

158

9

6

6

6

6

54

3 3 3 3

図3 分野別発表件数(事前参加登録名簿による)

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62 年報 NTTファシリティーズ総研レポート No. 19 2008年6月

95Ahであり,15ℓ,20kgを3セット使用する。モジュ

ールとしてのエネルギー密度は57Wh/kg,76Wh/ℓで

あり,同等の性能を有するシール鉛蓄電池システムと比

較すると重量で42%,体積で76%と高エネルギー密度化

されているとしている。

 NTTファシリティーズの松島ら3)は,角形据置用リ

チウムイオン電池搭載の電源を開発し,室内試験および

無線基地局での実用試験を実施した結果を報告している。

 バックアップ時間は,48V30A出力で6時間である。

図7の公称電圧3.8Vの80Ahリチウイオン電池を12直

2並列で使用する。電池セル単体のエネルギー密度は

74Wh/kg,143Wh/ℓである。リチウムイオン電池システ

ムに特異な個別セル充電コントロール部分を考慮しても,

同等の性能を有する鉛蓄電池システムのバッテリー部分

と比較すると,約3倍のエネルギー密度を持っていると

している。

 Modular Energy Devices社の S. Eavesら4)は,2時

間以上のバックアップに適した電源として RKU100シリ

ーズ(60,100,および180Ah)と,5~20分のバックア

ップに適した PNU100シリーズ(3~18Ah)とを発表し

a)外部短絡 a)内部短絡

Wi

E

I

Ws

Rs RiRi

EIRi

:::

起電力電流内部抵抗

WiRsWs

:::

内部抵抗Riによる発熱外部又は内部短絡抵抗短絡抵抗による発熱

Rs

Wi

E

I

Ws

図4 内部短絡時の等価回路

冷却ファン

600 400

930

モジュールケース

ニッケル水素電池

図6 ニッケル水素蓄電池搭載電源システム(NTT)

内部短絡抵抗 RS(Ω)

0.000001

1

0.8

0.6

0.4

0.2

00.0001 0.01 1 100 10000 1000000

発熱

 (

W)

Ws

Wi

Rs = Ri

Ws

Wi

図5 内部短絡部による局部発熱 Ws と内部抵抗による電池全体   発熱 Wi

験が採用されつつある。より微小内部短絡を模擬した試

験になっていると考えられるが,ユーザが簡単に実施で

きる試験ではなく,さらなる新試験法の検討(細針によ

る1層釘刺し,部分圧壊など)と規格化が待たれる。な

お,本論文の詳細内容については NTTファシリティー

ズ総研レポート No.18(2007年6月)28ページに関連記

事が掲載されている。

3.2 シール鉛蓄電池に替わる新しい通信用電池

 現在,通信用バックアップ電源にはシール鉛蓄電池

(Valve Regulated Lead-Acid電池)が広く使用されてい

るが,床荷重やコンパクト性の点から,新しい電池が検

討されている。今回の INTELECでは NTTからニッケ

ル水素蓄電池を搭載した電源システム,NTTファシリ

ティーズからリチウムイオン電池を搭載した電源システ

ムの試験結果が発表されているので並べて紹介する。

 NTTの北野ら2)は屋外設置のバックアップ用電源

として,円筒形ニッケル水素電池搭載の電源を開発

し(図6),室内および屋外での試験結果を報告してい

る。バックアップ時間は20℃環境下,200VA出力で15時

間である。使用する電池は円筒形ニッケル水素電池で,

71Wh/kg,223Wh/ℓのエネルギー密度を有する。図6

のニッケル水素モジュールは,12V(電池セル10本),

115

9447 170(a)40-Ah cell

(b)80-Ah cell

整流器

電池従来システム

(VRLA電池)開発したシステム

(リチウムイオン電池)

電池制御ユニット

電池

電力変換ユニット

付加電池ボックス

115

170

800

600

400

200

0

重量

(K

g)

図7 リチウムイオン電池搭載電源システム(NTT ファシリティーズ)

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Annual Report No. 19, June 2008, NTT Facilities Research Institute 63

約70%まで低下するが,充電電圧を2.35Vに変更すると

約20サイクルでほぼ初期の容量まで回復し(図9),そ

の原因が充電不足であり,フローと充電における均等充

電と同様,高めの電圧による充電がサイクル特性を改善

させることを示した。

 China Mobile Communications Group社の J.Gaoら8)

は,シール鉛蓄電池の管理に電池の内部コンダクタンス

の経時的管理と,専用ソフトウェアによる容量試験デー

タとコンダクタンスデータとの収集による回帰曲線のア

ップデートが重要であるとしている。同様に,NTTフ

ァシリティーズの T. Tsuzikawa ら9)も容量試験データ

と内部抵抗測定データをインターネットを通してデータ

ベース上の回帰式を更新することにより内部抵抗による

容量推定誤差10%以下にできることを示した。

正常

放電

時間

(h)

PCL初期段階

異常(L)PC

設置後の期間(月)

1 4 7 10 13 16 19 22 25 28 31 34 37 40 43 46 49 52 55 58 61 64

3:00

1:30

0:00

図8 放電時間と設置してからの期間との関係(NTT ファシリティーズ)

0 100 200 300 400 500

2,05

2,00

1,95

1,90

1,85

1,80

放電

終了

時の

電圧

(V

サイクル数

ーPb

ーPbCaSn

図9 純鉛格子および PbCaSn 合金格子を使用したシール鉛蓄電   池の室温サイクル特性(上)および高 DOD サイクル試験に   おける充電電圧の影響(下)(China Mobile Communications    Group 社)

0 50 100 150 200 250

105%

100%

95%

90%

85%

80%

75%

70%

容量

(%

サイクル数

ーPb:2.28V充電

ーPb:2.35V充電

写真3 小容量リチウムイオン電池を多数使用する電源システム    RKU シリーズ(Modular Energy Devices 社)

た(写真3)。これらのシステムのコンセプトは ULの安

全規格を通った比較的小容量の量産電池をアレー状に搭

載することにより,①低価格と安全性を両立させ,②さ

らに電子的,機械的保護を加えて種々のレベルの安全性

と信頼性を確保し,③個々のセルの故障を特定,分離し

て従来の大容量セルによるシステムに比べて信頼性を向

上させ,④エネルギーを分散させることによりセルの故

障時の爆発的エネルギー放出の可能性を小さくすること

であり,エネルギー密度的にも遜色はないとしている。

 新しい電池の導入に関連し,サービス開始後,多数の

火災事故を起こし回収することになった AT&T社U-Verse

用リチウムポリマー電池は記憶に新しいところであるが5),

上記の新しい2種類の電池は鉛蓄電池に替わる優れた特

性を持つことが実証されつつあり,今後本格的導入に向

けて,限界状態における電池の挙動確認を含めたさらな

る安全性向上,最適化による性能向上,低価格化,量産

時の品質安定性を確保するための量産技術の確立など,

重要かつ難しい課題を解決していく必要がある。

3.3 シール鉛蓄電池の故障・劣化診断

 シール鉛蓄電池のフロート・トリクル使用時の劣化モ

ードはおもに正極格子の腐食であることは広く知られてい

るが,サイクル使用も考慮したシステムや,定期的な劣化

診断のための充放電サイクルの影響が無視できないシステ

ムでは,サイクル使用時の劣化モードの考慮や,早期容量

低下(Premature Capacity Loss)対策が必要である。

 NTTファシリティーズの大貫ら6)は,設置して3~

4年で発生することが多い PCL(図8)を認識するた

めには,内部抵抗の測定や温度の管理だけでは限界があ

り,放電特性も含めてデータベース化しトレンド管理す

る必要があるとした。

 Hawker社の X. Muneretら7)は純鉛格子を採用した

シール鉛蓄電池および PbCaSn合金格子を用いた電池の

サイクル特性を調べ,室温でのサイクル試験では両者の

劣化モードが正極格子の腐食ではなく,正極活物質の軟

化であること,前者が後者の約半分のサイクル寿命しか

なく,その理由が格子と活物質との密着性の差によるも

のであるとしている。

 また,鉛格子電池の45℃サイクル試験の場合,通常の

2.35V充電では初期100サイクルまでの間に取得容量が

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64 年報 NTTファシリティーズ総研レポート No. 19 2008年6月

4.おわりに

 INTELECは通信用エネルギー・電源に関する情報交

換のための最大の国際フォーラムであり,今後も継続的

に参加し,蓄電池やエネルギーに関する最新動向を把握

することは有意義であると考えられる。

〔参考文献〕

1) M. Ichimura, �The Safety Characteristics of Lithium-ion

Batteries for Mobile Phones and the Nail Penetration

Test�,Proceedings of the International Telecommunications

Energy Conference, pp. 687-692(2007.10)

2)R. Kitano, et al . �Charge/Discharge Characteristics

of a Backup Power Supply System Using Nickel Metal

Hydride Batteries� , ibid., pp. 614-620(2007.10)

3)T. Matsushima, et al . �Field Trials on DC-power-supply

System Equipped with 80-Ah Stationar y Lithium-ion

Secondary Batteries� , ibid., pp. 693-700(2007.10)

4)S. Eaves, et al . �Lithium-ion Batteries for Telecom

Applications� , ibid., pp. 708-712(2007.10)

5)http://blog.tmcnet.com/blog/tom-keating/triple-play/att-

uverse-batteries-exploding.asp(2008/5)

6)K.Ohnuki, et al . �Evolution of VRLA Battery Maintenance

Technologies at NTT� , ibid., pp. 90-96(2007.10)

7)X. Muneret et al . �Corrosion Resistance and Cycling

Behavior of Pure Lead Gravity Cast Thick Plate AGM

VRLA Reser ve Power Batteries� , ibid ., pp. 794-800

(2007.10)

8)J. Gao et al . �Use of Battery Ohmic Testing to Improve

Network Reliability and Decrease Battery Maintenance

Cost� , ibid., pp. 194-202(2007.10)

9)T. Tsujikawa et al . �Development of VRLA Batter y

Capacity Estimation System� , ibid., pp. 788-793(2007.10)