神戸itフェスティバル|進化したウェブとの向き合い方〜ビジネス・社会・そして個人〜...
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進化したウェブとの向き合い方 ~ビジネス・社会・そして個人~
2011年4月15日 W3C/Keio
慶應義塾大学大学院特任助教 深見嘉明
神戸ITフェスティバル
はなすひと • サイン会があるらしい、、 • 2Fのジュンク堂さんブースで発売中 • 元マーケティングリサーチャー
今日はウェブ標準の話は、ほとんどしません
おことわり
進化
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インターネットの力
http://www.kri.sfc.keio.ac.jp/ja/consortium/VCOM.html
1995年のウェブ • HTMLのバージョンは2.0 • Netscape Navigator 1.0 • Internet Explorerのver1.0リリースは当年9月
• ブロードバンドも、i-modeも、まだ世に出ていない
20110311
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Google Person Finder • 被災地の避難場所で避難者名簿を写真に撮ってアップロード
• 画像にある個人情報を、日本(世界?)各地のボランティアが文字おこし
• 文字おこしによって生み出されたデータが蓄積
• 安否確認したい人は、該当者の氏名で検索すればよくなる
前提:ウェブ周辺環境の進化 • ブロードバンドの普及 • 半導体・記録媒体等デバイスの性能向上と価格低下
• デジタルカメラなど様々なデジタル機器の普及
• ウェブアクセス可能な携帯電話の普及 • 携帯電話・モバイル端末に様々な入力デバイスが搭載 – カメラ、GPS、地軸センサ、、、、
ウェブの特徴1
• 検索できない=探し出せない • 探し出せない=存在しないも同じ
• 画像に意味はあるのか? – あるともいえるし、ないともいえる
ウェブの特徴2
• 情報生成が分散化 • ばらばらに生まれた情報を集約化 • ただ集めるだけではなく、処理できる – 処理=加工・分析・etc.
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http://kanmisikou.net/lab/power/
放射線情報
NERV極秘資料 - 電力使用状況のメーキング
• 画像=非データをデータ化 • mash up • 最新のウェブ標準で表現
なぜこのような呼びかけが行われたか
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http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110328/358822/
コンピュータで処理できる
<データ>でなければ、ウェブ上で
活用されないから
ウェブの進化とは • 様々な人が分散的にデータを生成、共有できるようになった
• ウェブ上に集められたデータを<処理>して、活用できる情報に変える ことが容易になった
• 情報を表現し、活用するための手段が高度になった
#prayforjapan
http://prayforjapan.jp/
room仲介サイト
http://roomdonor.jp/
ウェブの特徴
• ばらばらにあるものを集めてくるのが得意です
• マッチングさせるのも得意です
ウェブってデマの発生源ちゃうの?
ソーシャルサイト
意外に自浄作用が効いている
とあるデマの発生源と見做されたサービス
• 全ての投稿に – 発言主 – 日時
情報が付与されている。 • 拡散過程=RTも全て記録され、検索可能。 • 発生源と拡散プロセスは全てトラッキングされる
• デマが発信されても、比較的早期に特定、収拾が図られる。
平時の生活・ビジネスにどう活かす?
ウェブの特徴(もういちど)
• 自律・分散・協調 • 巨大データベース • データ処理実行環境(アプリケーション実行環境)
ウェブの特徴(つまるところ) • 単にホームページを通じて情報発信したり、情報収集するためのインフラじゃない
• 情報じゃなくてデータが飛び交っているのがウェブ
• 飛び交う経路は、しっかり記録されている
どないせいっちゅーねん? • 「情報発信」じゃなくて「データの提供」「データの活用」という視点を持つ
• マッシュアップ。色々なデータを一緒くたにして便利に使う/使われる。
• 一度ウェブに公開したデータは、自分の手を離れます。そのつもりで公開する。
• トレーサビリティが効きます。ごまかしは効きません。
ウェブというインフラの使い方
• 特徴をきちんと理解 • 具体的なやり方は、千差万別。 • 人様のお知恵を拝借。でもお互い様。
• 自己責任。ごまかしは効きません。
ゴタクよりも実践
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http://kanmisikou.net/lab/power/
放射線情報
情報を隠蔽しようとしていた人はいるのか?
• 隠蔽するつもりはなくても、、、 – どこに情報があるのかわからない – どの情報が最新のものかわからない – その情報の集約に労力がかかる – その情報の信頼性を担保するのにコストがかかる
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room仲介サイト
うまくいった事例は • 場所の提供者とデータの生成者が分離されている
• データの生成が分散して行われている • 分散して生成されたデータが集約され、提示される
• リアルタイムでデータが更新される • 全てのプロセスは公開されている
地域活性化とウェブ
標準データフォーマットの導入 • 米国政府・英国政府では、W3C標準のデータフォーマットに則った統計データの公開が、Open Governmentの一環として行われている。
国内でもはじまってます • 国立国会図書館のデータ提供 • 国立情報学研究所による博物館・美術館収蔵品データベース
http://takato-burari.info/
高遠ぶらり 44
高遠ぶらり・制作光景
http://kamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2010/12/post-9062.html http://kamaneko.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-e650.html
Yokohama ART Search
http://archive.yafjp.org/artsearch/
横浜アートナビイベントデータベース
http://www.yaf.or.jp/m/navi/artcal/index.php
アートデータバンク
http://www.yaf.or.jp/artscommission/databank.html
住民主導の柔軟な動き
地域情報クラウド構想 51
LOD(W3C標準のデータフォーマットによる情報生成・発信・共有の コンセプト)を媒介にして地域情報を相互に利用可能な環境の実現を目指す。
最後に
かえよう
ひとりで一社で一部署で
全て抱え込んでしまう思考
適材適所餅は餅屋
情報の性質ウェブの性質ふまえたやり方を
大事なこと • タスクは細分化してわけあおう • やりかたはできるだけ標準化・共通化 • データ生成はできるだけ現場に近い場所・人・組織が自ら行う
• 集約して提示する場が必要 • マッシュアップ・処理&分析・表現、、、、得意な人が分担して行う
• オープン!オープン!オープン!
むやみやたらにがんばらない
これからのビジネス、地域、そして日本を
創るのは、サステナブルに
実行可能なしくみをつくってまわすこと。
情報の性質ウェブの性質ふまえたやり方で
一人が、一社が、一地域がかわれば、そこから広がるのがウェブ。
いっしょにかわろうウェブを介して
ありがとうございました。ぼちぼちいきましょ [email protected]
@rhys_no1 http://www.w3.org
W3C関係URL W3C全般について: * W3Cトップページ=http://www.w3.org/ * W3Cについて=http://www.w3.org/Consortium/ * 初めて訪れる方向けの説明
=http://www.w3.org/Consortium/new-to-w3c.html *★申し込みページ: http://www.w3.org/Consortium/application.php3 *日本語による記入方法ガイド:W3c Application Step 1.pdf 特許方針について * W3C Patent Policy=http://www.w3.org/Consortium/Patent-Policy-20040205/ * Patent Policy FAQ=http://www.w3.org/2003/12/22-pp-faq.html * Implementation of Patent Policy
=http://www.w3.org/2004/01/pp-impl/
W3C文書の日本語翻訳集=http://www.w3.org/2005/11/Translations/Query?titleLanguageMatch=&lang=ja&search2=Submit 標準準拠確認ツール (Validator)=http://validator.w3.org/#validate_by_uri
関連技術URL • メイキング「NERV極秘資料 - 電力使用状況」こと技術解説 - 甘味志向@はてな <http://d.hatena.ne.jp/Molokheiya/20110330/p1>
• 「ちずぶらり」で地図をつかったコラボレーション | Museum Media <http://museum-media.jp/web/ja/services/「ちずぶらり」で地図をつかったコラボレーション>
• LODAC Museum: 博物館情報とLinked Data <http://www.slideshare.net/fumihiro/20110304-web2011>
• Linked Open Dataによるボトムアップ型オープンガバメントの試み <http://www.slideshare.net/AWAlab/79-6716077>
• Togetter - 「セマンティックWebコンファレンス2011」 <http://togetter.com/li/108076>