jp supplychainhandbook ak072811...log: 保証書(letter of guarantee) mlg:...
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Ⓒ日本 HACCP トレーニングセンター/㈱鶏卵肉情報センター
全米食品製造者協会(GMA)
食品サプライチェーン・ハンドブック
2008 年 4 月 16 日 vol.1
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目次 ※ 同ハンドブックのこの日本語版は、日本HACCPトレーニングセンターによって翻訳された
ものである。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------- はじめに ............................................................................................................. 1
本書の目的 ......................................................................................................... 1
定義 .................................................................................................................... 2
略語(頭辞語) .................................................................................................. 3
サプライヤー・マネジメント(供給業者管理) ................................................ 5
サプライヤーの事前アセスメント(評価)及びレビュー .................................. 5
食品安全及びサニテーション(衛生) ...............................................................................6
予防の手続き .......................................................................................................................6
その他 ..................................................................................................................................6
チェンジ・コントロール(変更管理)............................................................... 6
文書化及び記録保持 ........................................................................................... 7
サプライヤーの文書化(保証書、分析証明書等) ............................................. 8
監査 .................................................................................................................... 9
内部(自主)監査 ................................................................................................................9
外部監査(第二者/第三者監査) .................................................................................... 10
法令遵守 ........................................................................................................... 11
フードディフェンス(食品防御) .................................................................... 11
統合的フードディフェンス・プログラムのための基礎プログラム ................................. 12
サニテーション(衛生)プログラム ................................................................ 12
食品安全 ........................................................................................................... 13
従業員トレーニング ......................................................................................... 14
環境モニタリング ............................................................................................. 16
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アレルゲン管理 ................................................................................................ 16
異物管理 ........................................................................................................... 17
ラベル管理プログラム及び消費者包装............................................................. 19
デザイン管理 .................................................................................................................... 19
在庫管理 ............................................................................................................................ 19
食品成分及び業務用包装のラベル管理 ............................................................................ 20
製品及び食品成分の履歴追跡 ........................................................................... 20
製品検査 ........................................................................................................... 21
不適合品の管理(保留及び保留解除)............................................................. 22
消費者苦情 ....................................................................................................... 22
リコール及び市場からの撤去 ........................................................................... 23
色々な理由でリコール又は市場からの撤去が必要となり得る ........................................ 23
クライシスマネジメント(リコール及び市場からの撤去以外) ..................... 24
統合的クライシスマネジメント・プログラムの成功の要素............................................ 24
その他の予防的管理プログラム ....................................................................... 24
情報源/参照文献等 ......................................................................................... 26
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本ハンドブック中の情報は法律上のアドバイスではない。サプライチェーン・マネジメント
に適用される法律上の要求事項に関しては自社の弁護士に相談をされたい。
はじめに 現在の食品産業は多数の企業で構成される相互関連網を基盤に成り立っている。サプライヤ
ー(食品成分の販売者、食品に直に接触するような包装を行う会社、再包装を行う会社、共
同製造者(受託製造者)、ブローカー(販売仲介業者、及びその他)間での良好な相互関係
が効果的な包括的な食品安全マネジメントのための始めの段階をになう。自社のサプライヤ
ーをよく知り、良好な相互関係を築くために向けられる経営資源は健全な投資といえる。
汚染又は偽和(不純)食品(adulterated food)の生産・出荷を防ぐことは、汚染商品が流
通チャネルに放出され、サプライチェーンに入ってしまってから是正措置プランに頼って後
処置をすることよりも著しく有利なことである。安全な食品生産の保証のためにできる確実
な取り組みの一つは、会社の食品安全目標を満たすような、食品成分、食品直接包装材料及
びサービスを提供できるサプライヤーと契約をすることである。
食品安全を保証するために役立つ食品成分、食品直接包装材料及びサービスを提供できる優
れたビジネスパートナーを会社が選択するのを援助するために、全米食品製造者協会
(GMA: GROCERY MANUFACTURERS ASSOCIATION)は本出版物「食品サプライチ
ェーン・ハンドブック」を刊行することにした。本参照用マニュアルは、サプライヤーに対
する優れたマネジメント規範を捜している会社にとってのいわば「道具箱」のようなもので
ある。この中のすべての例がすべてのサプライヤーにそのまま当てはまる訳ではない。各会
社は常に、自社事業の中で安全な食品生産のために最も役立つ規範を実施すべきである。
「食品サプライチェーン・ハンドブック」は望ましいサプライヤーを選択するために必須な
諸点に焦点を絞り、その記述の順序は典型的な調達過程の順序に従った。
本書の目的 「食品サプライチェーン・ハンドブック」は、米国の食品産業への食品成分サプライヤー及
び関連のサービス提供業者向けに作成された。本書に記述される規範は国際的にも適用でき
るであろうが、本書は情報の供給源として米国法令の要求事項を満たすことに焦点を置いて
いる。運送業者、倉庫業者及び食品ブローカーに適用される法令規定も多い。サプライヤー
は本書に記述される食品安全プログラムを、偽和食品又は汚染製品発生の最小化のためにデ
ザインされた優れたシステムの基礎として考慮されると良いであろう。
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定義 ブローカー(販売仲介業者):購買者と販売者間の取引を促進する仲介会社。ブローカー
はその当事者に対し法律上の資格を有するものもあり、有しないものもある。ブローカーは
生産者又は別のブローカーから商品を購入し、それらを米国の加工業者又は別のブローカー
に再販売する。
共同製造者(受託製造者等):共同製造者は食品の加工をになうが、当該製品に適用され
るブランド名、製造プロセス及び/又は製品仕様を自らが有さない。典型的なものは、契約
書での合意に基づく最終製品のサプライヤーである。
顧客:販売業向けに加工を行うか、再流通を行う受入れ会社又は企業。バイヤーとも言わ
れる。
流通チャネル:製品をあるブローカーから次のブローカーへと渡してゆき、最終的に顧客
又は最終使用者に至る仲介業者の連鎖。
流通業者:商品の関係者間の移動を手配する会社又は個人であって、食品、飼料又は食品
直接接触包装材料の生産は行わないもの。
食品安全:意図された目的に沿って調理され及び/又は喫食された時に、顧客に危害を及
ぼすことのない食品。
食品成分:本文書中で食品成分とは食品の構成要素を言う。食品成分は用語「原材料」を
も包含する。
製造者:製造者は食品製品を生産し、製品のブランド名、製造プロセス及び/又は製品仕
様を所有する。
市場からの撤去(Market Withdrawal):自社の品質基準もしくは仕様を満足しない製品
又は技術的に連邦又は州法に軽度ではあるが違反する製品の流通市場からの撤去。これらの
製品は取締まり機関による法的措置の対象とはならない。
リコール:出荷された製品で連邦又は州法に違反した製品の撤去及び/又は是正。市場か
らの当該製品撤去を会社が実施しない場合は、取締まり機関は当該製品の商業チャネルへの
さらなる移動を停止するために法的措置をとることができる。
取締まり機関:食品に対する法的管轄権を有する米国政府機関。連邦レベルでは主要な機
関は米国連邦食品医薬品庁(FDA)及び米国農務省(USDA)。州及び地方機関も又、食
品が生産され保管され流通される各地方における食品に対する法的管轄権を有する。
再包装業者(Re-packer):別の会社で製造された製品を再包装する事業者。
荷送人(Shipper):製品の運送を実施する当事者。荷送人は普通、運賃請求書又は船荷証
券に「shipped by」という形で記載される。荷送人は製造者である場合もそうでない場合も
あり、ブローカーの取引では第三者でもあり得る。荷送人は運送業者である場合も、そうで
ない場合もある。
サプライヤー(供給者):材料又は製品を別の会社に提供する会社。サプライヤーは食品
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又は食品成分の生産者、共同製造者、再包装業者、その他を含む。
サプライチェーン:食品製品の生産及び/又は顧客への配送に関わる組織、人、活動、情
報及びリソースのシステム。
運送業者、第三者:食品、飼料、飼料原料、又は食品接触包装をある場所から別の場所へ運
送する法人で、生産会社又は倉庫会社の所有でないもの。普通の運送様式は、トラック、鉄
道及び船舶。運送業者は商品の所有権を伴わない-ある場所から別の場所へ運送するだけで
ある。
略語(頭辞語) AOAC: 以前、米国公認分析科学者協会(the Association of Official Analytical Chemists)として知られていたが、現在は「AOACインターナショナル」として知られる。
APC: 一般生菌数(Aerobic Plate Count)
BAM: 細菌学的分析マニュアル(Bacteriological Analytical Manual (FDA))
BOL: 船荷証券(Bill of Lading)
BT Act: 2002年市民の健康安全保障及びバイオテロリズムへの準備・対応法(Public Health Security and Bioterrorism Preparedness and Response Act of 2002)(「バイオテロ法」
とも呼ばれる。)
CDC: 米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention (United States))
COA: 分析証明書(Certificate of Analysis)
COC: 適法証明書(Certificate of Compliance)
CFR: 米国連邦規則集(Code of Federal Regulations (United States))
FALCPA: 食品アレルゲン表示及び消費者保護法(The Food Allergen Labeling and Consumer Protection Act)
FBI: 米国連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation (United States))
FDA: 米国連邦食品医薬品庁(Food and Drug Administration (United States))
FSIS: 米国農務省食品安全検査局(Food Safety and Inspection Service (United States))
GAPs: 適正農業規範(Good Agricultural Practices)
GAqPs: 適正養殖規範(Good Aquaculture Practices)
GLPs: 優良試験所規範(Good Laboratory Practices)
GMA: 全米食品製造者協会(Grocery Manufacturers Association)
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GMPs: 適正製造基準(Good Manufacturing Practices)
LACF: 低酸性食品缶詰(Low-Acid Canned Foods *低酸性食品:食品pHが4.6以上のも
の)
LOG: 保証書(Letter of Guarantee)
MLG: 微生物学試験室ガイドブック(Microbiology Laboratory Guidebook (USDA FSIS))
MSDS: 製品安全データシート(Material Safety Data Sheet)
RTE: 加工調理済みの食品で消費者が特に手を加えずに食べれるもの(Ready-to-eat)
TPC: 平板培養法総菌数(Total plate count)
USDA: 米国農務省(United States Department of Agriculture)
WIP: 仕掛品(Work-in-process)
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サプライヤー・マネジメント(供給業者管理) 現在の食品業界は、食品安全及び食品防御(フードディフェンス)の戦略的な予防対策に大
きな重点を置かねばならない。その予防的対策はフードサプライチェーン全体を通して食品
を防御する能力の向上を促進することになる。予防のためには食品安全に対する施策が、サ
プライヤー、一次生産者、製造者、流通業者、サービス業者、及び輸入業者との全般にわた
る密接な相互関与を通じて初期の段階で作られる必要がある。FDAは企業が独自に予防対
策を実施すると共に、その企業のサプライヤーへも予防施策を同じように求めることを勧め
ている。
フードチェーンの概念がどこよりもはっきりと認識できるのは、このサプライヤー・マネジ
メントの分野においてである。食品安全に関するサプライヤー(供給業者)の強みと弱みを
確実に把握できる能力は、それ自体立派な達成成果である。しかし、あるサプライヤーがフ
ードチェーン中のその前の段階のサプライヤーの食品安全プログラムを知らない場合には、
この達成成果価値は著しく減少する。フードチェーンという鎖は、他の全ての鎖と同じよう
に、鎖全体の強さは、その中の最も弱い環によって決まるものである。
ごく稀な例外を除けば、一般にサプライヤーは食品成分を別の会社から調達する。フードチ
ェーン中のサプライヤーは皆、自らのサプライヤーに対する適切なプログラム、仕様書、方
針及び手続き等による一連の承認プログラムの検討をするべきであろう。そのようなプログ
ラムの例を本文書では記述している。
サプライヤーの事前アセスメント(評価)及びレビュー 企業がサプライヤーとの取引開始前に、そのサプライヤーに対して事前アセスメント及び食
品安全プログラムのレビューを行うことは有益である。サプライヤー、共同製造者/再包装
業者及び供給網の中のその他の当事者は、顧客の食品安全要求事項の遵守を保証するプログ
ラムの設置を考えねばならない。設置されるプログラム中のどのような事項も連邦、州及び
地方取締まり機関の課する要求基準に取って代わることはできない。顧客は自らの必要に応
じ適宜、行政機関の規定するものよりさらに厳重な要求事項を求める場合もあるだろう。
事前アセスメントの実施に関しては、多種多様な方法があり、顧客はその中からいくつか、
あるいは全てを採用できる。サプライヤーの点検調査、施設の監査、製品検査、及び製品仕
様適合の評価及びレビューが採用可能な取組み方法のいくつかの例である。どのような方法
が採用されるにしても、アセスメントは、まず食品安全のためのプログラムが存在し(又は
存在しない)、(もし存在すれば)そのプログラムが効果的であり、そしてそのプログラムの
もとに食品安全、法令遵守及びその他の品質特性を保証する水準で稼動している、というこ
とが認識できるレベルの知識を提供できるように設計されねばならない。これらのプログラ
ムについて、本書の別項で詳述するが、大きくは次のものが含まれる:
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食品安全及びサニテーション(衛生)
・ 食品安全管理のためのハザード(危害要因)の評価、管理手段の確定及びモニタリ
ング ・ サニテーションプログラム-これには衛生標準作業手順(SSOP)、清掃マスター
スケジュール、ペスト管理(防虫・防鼠管理)、及びサニテーションの検証及びバ
リデーション(妥当性確認)が含まれる。 ・ 適正製造基準(GMP)及び法令では規定されない食品安全に関する文書化された作
業規範 ・ 環境モニタリングプログラム ・ 異物管理-金属検知器、スクリーン(網)、フィルター、ふるい及び磁石が含まれ
る。 ・ アレルゲン管理プログラム-表示のデザイン及び表示の遵守が含まれる。
予防の手続き
・ 不適合製品の管理プログラム(保留及び保留解除) ・ ロットコーディング並びに製品及び食品成分の追跡により効率的に実施できるリコ
ールプログラム ・ 食品防御(フードディフェンス)プログラム ・ クライシスマネジメント・プログラム ・ 再生品及び回収品のマネジメント
その他
・ サプライヤー・マネジメント ・ 仕様書の作成と遵守 ・ 加工方法の公認機関(者)(プロセスオーソリティ)により開発された低酸性食品
缶詰(LACF)及び酸性化食品缶詰の加工方法 ・ 受入れ品、仕掛品(WIP)及び最終製品の製品検査 ・ 文書化及び記録マネジメント ・ 取締まり機関の訪問に処する手続き ・ 従業員トレーニング
チェンジ・コントロール(変更管理) 変更管理は、全ての変更がその実施前に管理者により評価され、承認されることを保証する
ことを目的とする。変更管理は、供給される品目に関する変更・修正の影響を最小化するよ
うに、食品安全システムに対する全ての変更に効率的で迅速な対処を行うために、標準化さ
れた方法及び手続きが確実に行われることを目的としている。
サプライヤーは顧客に出荷する食品成分に関して、食品安全又は法令遵守に影響を与える可
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能性のある配合、食品成分、製造設備若しくは加工、又は供給源に関する何らかの変更案を
顧客に連絡するとよいであろう。そのため、サプライヤーはこの目的を容易に達成するため
に、顧客との連絡に使用できる各種連絡手段の確保しておくとよいであろう(常時使用電話
番号、代理の電話番号、携帯電話番号、電子メール、及び自宅電話番号等)。
食品成分における比較的単純な変更が、製造作業での大幅な変更を強いることもしばしば起
こりうる。サプライヤーと顧客間の連絡管理が不十分で迅速なコミュニケーションが行われ
ない場合には、重大な結果を招く可能性もある。たとえば下記のような例がある:
・ 輸入で調達される食品成分には次のような事柄に影響を受けるかもしれない: oアレルゲン表示に関する基準の違い(例えば、カナダでのゴマ) o偽和食品に関する基準の違い(例えば、濃縮果汁中のクエン酸) o米国で認可されていないLACF加工方法の公認機関(者) o化学品の残留又は農薬に関する基準の違い
・ 食品成分のサプライヤーの変更によって、模範的食品安全プログラムを有する工場
から供給されていた品物が、最低の工場から供給されるようになる可能性がある。
・ 加工用機械又は加工方法の変更は、その変更後に微生物又はアレルゲンの残留の除
去の方法が検証されていなければ、製品の食品安全に影響する可能性がある。
・ 食品成分の変更は以下に影響する可能性がある。: o 熱の透過及び商業的無菌性(デンプン等)、 o 水分活性(塩水、固形分含量等)、
・ 最終製品の原産国表示の変更の必要性(果汁等)
変更管理で必要となる通知のレベルはサプライヤーごとによって様々でありえる。特に、相
互信頼のレベル、ある特定食品成分の食品安全上の特徴、及び過去・現在のその食品成分の
経緯等といった諸点が、通知の必要性に影響するだろう。
文書化及び記録保持 すべての適切な食品安全及び品質プログラムを実証するためには、文書化が必要である。プ
ログラムは明確に文書で述べられなければならない。責任及び権限が具体的に示され、適切
な個人に割り当てられなければならない。サプライヤーは、文書化されたプログラムが現行
基準(規範)に合致していることを確証するために定期的にそれをレビューする必要がある
だろう。各文書の文体は文書の最終使用者にとって適当なものでなければならない。
すべての文書及びデータの管理のために、サプライヤーは、文書化された公式な手順の採用
を考慮しなければならない。会社は、現行サプライヤー管理手順に従い、旧情報が適切に分
類され、所定の場所に保管され維持されるするとよいであろう。別の効果的な手順は、権限
を付与された従業員により文書を事前にレビューさせ、その適切性を承認せしめることであ
り、こうして作成された最終文書には版名及び発効日を記入する。変更記録をつけることも
一つの有効な方法である。食品安全に関する文書びその維持管理の方針が確保されたならば、
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次に記録及び証拠立てとなる資料等の文書化が有用な手続き手段となる。サプライヤーは製
品の少なくとも商品寿命期間又は法令に規定される期間内は記録を維持保管することを考
慮するとよいであろう。
一般的に受入れ会社は、製品が製造者の管理を離れる以前に、その製品に関する食品安全用
の加工記録がすでにレビューされているものと考えるべきであろう。記録の迅速なレビュー、
署名・イニシアルで署名、及び日付記入の徹底は効果的な実施規範である。会社は、記録レ
ビューの担当者個人が、記録中の諸データの食品安全への関与を理解できるように適切なト
レーニングを受けていると考慮すべきであろう。一般的に記録及び文書化資料は行政機関又
は顧客の請求があった場合には、レビュー及び監査の目的に開示されねばならない。
サプライヤーの文書化(保証書、分析証明書等) サプライヤーは時に、顧客向けの資料をタイミング良く提供する必要のある時がある。サプ
ライヤーと協力して共に食品安全プログラムの維持をはかるために顧客が要求する一般的
な文書は、保証書(LOG)(又は継続商品保証書)、分析証明書(COA)及び適法証明書
(COC)である。
LOGは取引開始前に顧客からサプライヤーに要求される場合が多い。典型的なLOGは、顧
客に提供される製品は連邦食品薬品化粧品法で要求事項とされる法的基準に全て合致して
いることを述べている。これらには適宜、現行適正製造基準(cGMP:21 CFR 110)、連
邦食肉検査法、食鳥肉検査法、又は卵製品検査法が含まれる。
顧客によっては表示、安全、全般的健全性、及び製品が生産された衛生条件等にわたる追加
文書等を求めることがあろう。
サプライヤーにしばしば要求される別の形の文書はCOAである。これらの文書は、ある特
定の出荷貨物中の特定の食品若しくはロットの主要分析パラメーター、又は顧客に必要なそ
の他の分析情報に関するものである。COAが顧客の施設への製品の到着前に必要とされる
場合も多い。
COCは、当該商品が特定の規則を遵守して製造されたこと、管理点及び/又は前提条件プ
ログラムが満足されたこと、顧客の仕様書が満足されたこと、又は製品製造中に要求パラメ
ーターからの逸脱がなかったこと、を記述することが多い。
サプライヤーはLOG、COA及びCOCに関して、顧客の要求事項にあう様に要求される場合
もあろう。よって、サプライヤーはCOA/COCの中で要求される顧客指定の具体的パラメ
ーターに対してタイミングよく対処可能なプログラムの設置をすべきであろうし、製造ロッ
トの品質を代表する意義のある正確な結果を保証する手続きを設置したほうがよいであろ
う。公認の分析方法及び統計学的に正しいサンプリング計画が採用されるべきである。ある
場合には、顧客は外部検査所及びその分析法の承認を求めることもあろう。これらの要求事
項は、関連原料、商品仕様、その工場に特有の手順、及び顧客により決まるが、COAに含
まれる具体的情報は、多くの事項の内でも次のものが主要である:
・ 商品の詳細記述
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・ サプライヤー名 ・ 出荷貨物中の製品ロット番号 ・ 顧客仕様書番号 ・ 製造年月日 ・ 検査は社内検査か、又は外部試験所での検査か ・ 製品の出荷年月日 ・ COAに記載の製品の数量(各70ポンド、40ケース等) ・ 合格すべき仕様 ・ 化学的、物理的、及び/又は微生物的検査結果 ・ 分析方法(AOAC、FDA BAM、FSIS MLG等の分析法番号) ・ COA中の分析結果を得るために採用したサンプリング計画の記述 ・ 分析者又はCOA発行責任者の署名
顧客の側はこれに対し、LOG、COA又はCOCを即座にそのまま受け入れる必要は無い。こ
のような文書の正確性への信頼は時間をかけて納得されるべきものである。本文書中で議論
された多くの項目の利用は、顧客側としても、サプライヤーからの提供文書の信頼性を時間
をかけて自ら立証してゆくということのためにも使用することができる。
監査
内部(自主)監査
サプライヤーは食品の保護(安全/防御)に関する問題点及び不十分なサニテーションの問
題点を明確化することにより、常時、作業活動をモニタリング/改善するために設計された
公式な文書化内部監査プログラムを設置するするとよいであろう。これらの自主アセスメン
トは従業員、又は会社が雇用する専任監査人により実施される。従業員が起用される場合、
当該従業員は評価の対象となる部署で就労するべきではないだろう。サプライヤーにおいて
は、トレーニングを受けた従業員により自主アセスメントを実施するとよいであろう。又そ
のトレーニング実施の事実は後の検証に役立たせるために文書化するのがよい。自主アセス
メントは、実施された事実の検証を提供するために文書化されるだけでなく、工場の自主ア
セスメントの期間中に判明した(法令や仕様書などに対する)遵守に問題のあった項目に対
して実施されたすべての是正措置が文書化することが有用となろう。是正措置の記述の項に
は、是正措置の実施責任者及び是正措置の実施の検証者を確認できる情報を記入するように
すること。
これらの体系立った定期的に行われる監査は、GMPの検査及び品質管理システムの確認の
双方から構成されることもあろう。自主アセスメントには下記の領域が含まれることもある
が、その実施頻度についてはリスク及び尊守に関するの過去の経緯に基づいて決められる:
・ 品質及び食品安全システムの有効性のレビュー ・ 報告及び文書化システムの信頼性 ・ GMPに関する工場点検
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自主アセスメントに対する経営者の対応は、第二者又は第三者監査中に評価することが出来
るであろう。未解決の問題が明確にされながら、それが正当な理由のないまま放置された場
合、そのことが顧客監査の期間中に工場成績に悪影響する可能性がある。
外部監査(第二者/第三者監査)
顧客がサプライヤーの監査を実施する場合、多くは自社従業員を使用する方法(第二者監査)、
又は有資格の第三者監査会社(独立監査人)を使用する方法を選択するだろう。第三者監査
人はサプライヤーのために働くのでもなく、顧客のために働くのでもない;彼らは「第三者」
の文字通り独立している。サプライヤーは又、任意に詳細な自発的第三者監査実施を選択す
ることもできる。
第三者監査会社を使用する場合、サプライヤーが生産している食品商品について経験の深い
監査人を要請するとよいであろう。監査人個人及び認証機関(監査会社)が公認国際基準に
従い認定されているならば、有益である。評判の高い第三者監査機関の選定に関心のあるサ
プライヤーは、当該会社が下記の要素を備えていることの確認をすべきである:
・ 品質システムのプログラム及びレビュー o製品/加工分野に特別な専門能力を有する経験の深い監査人によるシャドー監
査(監査人が通常業務中の作業員の後を影のようについてまわって行っている作
業を監査すること)ができること o レビュー報告書 o フォローアップ調査 o レビュープログラム
・ 監査人の能力、その他の考慮事項 o 教育/経験 o 専門能力の検証 o 継続した向上/教育 o 指導者級の監査人/評価者トレ-ニングを受けていること o HACCP上級トレ-ニング o 専門分野で年間最低120時間の監査 o サプライヤー及び顧客の言葉に耳を傾ける o 新課題に迅速に適応する
顧客が第三者監査を要請する場合、サプライヤーは通常、第三者監査会社及び具体的な監査
人が顧客に承認されることを確証する。
内部監査、外部監査にかかわらずサプライヤーは監査で判明した事項、特に製品の安全に影
響を与える事項、に対して迅速に反応するように努力すべきである。顧客は、監査で具体的
に判明した問題に対する文書化された改善措置プラン及び予防措置を期待するであろう。
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法令遵守 サプライヤーの法令遵守プログラムは、米国市場向けに出荷される製品に対し、連邦、州、
及び地方自治体のすべての要求基準を遵守することのできる能力を証明するように設計さ
れねばならない。
サプライヤーは必要な関連登録が行われ、常に最新の状態であることを示すような文書管理
を提供できるよう努力しければならない; 例えば、「バイオテロ法」(食品防御:フードデ
ィフェンスの項参照)で定められる米国登録、その他のすべての必要な法令に関する登録(例
えば、低酸性食品缶詰(LACF)及び酸性化食品缶詰に関するもの等)。
サプライヤーは法定検査に対応する手順を設定することを検討するとよいであろう。これら
の手順は、行政係官との対応担当者を具体的に従業員の誰に委任するか、というような問題
も扱うであろう。写真撮影、記録の複写、及びサンプル採取に関する会社方針も、通常この
ようなタイプの方針策定の中で個々に詳細に記述されるとよいであろう。
フードディフェンス(食品防御) サプライヤーは、「2002年市民の健康安全保障及びバイオテロリズムへの準備・対応法」
(バイオテロ法)により義務化されているように、文書による施設登録確認書を提出できな
ければならない。全施設がUSDA規制管轄下にある施設は、この登録を除外される。バイオ
テロ法に関する詳細情報(輸入食品の事前通知基準及びFDAによる行政的食品保留を含む)
は http://www.fda.gov/oc/bioterrorism/bioact.html で閲覧できる。オンライン登録は
http://www.cfsan.fda.gov/~furls/ovffreg.htmlで行うことができる。
バイオテロ法の遵守に加え、サプライヤーは製造所、土地、従業員、記録保持、及び入出車
両がFDA及びUSDAのガイダンスに適合していることを保証するために、文書化され策定
されたフードディフェンス計画の設置を望むであろう。:
USDA FSIS 食品加工業者への安全防御ガイダンス (http://www.fsis.usda.gov/OA/topics/SecurityGuide.pdf)
FDA 食品生産者、加工業者、及び運送業者:食品安全防御予防策ガイダンス (http://www.cfsan.fda.gov/~dms/secgui14.html)
FDA及びUSDAはフードディフェンス及び緊急対応に対処するCARVERアセスメントを採
用した。この文書はhttp://www.cfsan.fda.gov/~dms/carver.htmlで閲覧できる。
国境を越えて米国に商品を出荷するサプライヤー及び運送業者はC-TPAT(Customs-Trade Partnership Against Terrorism- 税関-貿易共同)の公認となることを考慮しなければな
らない。C-TPATはサプライチェーン及び国境安全防護の総合的強化のために協同関係を築
く政府民間共同のイニシアティブである。
http://www.cbp.gov/xp/cgov/import/commercial_enforcement/ctpat/
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統合的フードディフェンス・プログラムのための基礎プログラム
このプログラムは適宜下記の項目を含む: ・ 上述された内の少なくとも一つの指針を使用した施設毎に実施される文書化された
統合的フードディフェンス・アセスメント。このアセスメントは、フードディフェ
ンス・プログラムの完全性を維持するために十分な頻度で繰り返される。 ・ フードディフェンス計画では、安全防護の違反は経営上層部への報告が要求される。 ・ パスワード、ファイアーウォール、及び効果的バックアップシステムを用いるデー
タシステムの防備 ・ 文書化された食品安全防御の定常的な検査 ・ 出入トラック、タンカー、及び鉄道貨車には封印され、封印(シール)番号がもし
あれば出荷書類に記録される。 ・ 施設一般又は施設内の一部門への従業員のアクセス制限のための手続き ・ 意図的製品汚染の発生時に、被害製品の特定、隔離及び安全防御を保証するプログ
ラム ・ すべての食品成分の配送に対して事前通知を求めること ・ 来場者、契約業者、サービス業者、トラック運転手、その他非従業員の特定及びア
クセス制限の手続き ・ バルク(大領輸送品)食品成分の受入れに使用される港又はパイプラインへのアク
セスの制限 ・ 車両1台分に満たない小口荷物の出荷はシール又は錠の使用で保護される。 ・ フードディフェンスのための用具等(写真入りID、守衛の配置、カメラ、屋外照明、
及び自動閉鎖ドア) ・ 正規、パートタイム、臨時及び季節従業員の身元調査 ・ 来場者へのフードディフェンス要求事項に関するコミュニケーション(情報提供) ・ 管理者のアセスメントを通じフードディフェンスの脆弱部分が明確化された時の、
脆弱性に対する文書化された是正措置 ・ フードディフェンスについての従業員トレ-ニングの文書化
サニテーション(衛生)プログラム サプライヤーは文書化された統合的サニテーションプログラムの設置を考慮すべきである。
衛生的条件は偽和されない安全な食品の生産を保証すると共に、製品品質及び製品寿命を向
上させる。その他のすべてのプログラムと同様に、サニテーション及び適切な経営資源の投
入(資金、人材、材料及び装置等)に対する経営陣の強い関与が適切なサニテーションの容
易な達成の支援となる。
食品加工業者に対しては、数多くの衛生要求基準がある。最低限の衛生基準は、食品事業所
に対する現行適正製造基準(cGMP;21 CFR 110 http://vm.cfsan.fda.gov/~lrd/cfr110.html)がFDAにより、食肉及び食鳥施設に対する類似の基準(9 CFR 416; http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/9cfr416_07.html)がUSDA/FSISにより公布されている。
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文書化された衛生標準作業手順(SSOP)及び衛生モニタリングに対する要求基準は、食肉
及び食鳥製品に対するUSDA/FSIS HACCP規則(9 CFR 416.11 – 416.17)と関連した要求
基準の一部として公布されている。水産物及び水産物製品に対するFDAのHACCP規則(21 CFR 123.11)は文書化衛生標準作業手順を勧めている。果汁製品に対するHACCP規則(21 CFR 120.6)は文書化された衛生標準作業手順を要求していないが、衛生モニタリングを必
要としている。サプライヤーは適用されるこれらの規則を完全に遵守するよう努力しなけれ
ばならない。
サニテーションは機械の清掃・洗浄に限らない。偽和されない安全な食品の生産のためには
清浄な施設及び機械が必須であるが、統合的サニテーションプログラムには多くのその他の
要素が必要であり、文書化衛生標準作業手順の作成時に考慮するとよいであろう。これらの
要素のいくつかを次に列記する:
・ 飲用適の水の安全な供給
・ 設備及び機械の衛生的設計
・ 食品、包装材料、及び食品接触面の潤滑剤、殺虫剤、洗浄剤及びその他非食品物質
からの保護
・ 洗浄用薬剤、殺虫剤、及びその他潜在的有毒化合物の適切な表示、保管及び使用
・ ペスト管理(防虫・防鼠)
・ 作業開始前サニテーション管理
・ 作業中サニテーション手順
・ 動線(物、作業員などの交通パターン)の明確化、作業区域毎に色分けした作業着
又は用具の使用等による交差汚染防止
・ 従業員の健康と体調の管理
・ 適切な個人衛生規範
・ 是正措置
・ 文書化及び記録保持
・ 環境モニタリング又はATP(アデノシン三リン酸を測定する)検査等の検証手順
食品安全 食品産業は、消費者に悪影響を及ぼす食品安全問題を防止し、管理する責任を有する。効果
的な食品安全プログラムの策定と実施を通じてこそ、消費者の信頼の強化を達成できる。予
防及び問題の先手を制することに重点を置いた食品安全の規範及び手続きは、最終製品に結
果として起きてしまう前に、潜在的な問題を見つけだせるように設計することができる。汚
染された商品の生産・出荷を防止することは、不良製品が流通チャネルに開放されてしまっ
てから救済手続きに頼って処理することよりはるかに望ましい。
食品成分のサプライヤー及びその他のサプライチェーン中の当事者(食品と直接接触する包
装を行う会社、共同製造者/再包装業者、運送業者、倉庫業者等)は、起こりえるリスクを
考慮した(リスクベースの)食品安全システムを自社事業所で実施することを考慮するとよ
いであろう。これらの当事者は、最低限、プロセスの流れの中の潜在的な生物的、化学的、
及び物理的ハザード(危害要因)を特定するための文書化された統合的評価が実施されたこ
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と、及びこれらハザードを管理するための効果的な施策が講じられていることの書面による
証明を提供できるように考慮しなければならない。食品供給の脆弱性のレビュー、並びにリ
スク低減施策の開発及び実施を行うことにより、潜在的で必須な問題点は最小化されうる。
リスク低減の手段としては、下記のようなものがある:
・ 危害要因評価、HACCPに類似する又はHACCPを含む管理及び文書化プログラム ・ リスク評価から導かれた管理プログラム(できれば、科学的に妥当性の確認がされ
た限界値を含む) ・ 文書化され定常的に検証されているこれらの管理プログラムの遵守 ・ 毎日の定常作業を実証する記録、及び食品安全プログラムの技術的基盤の記録(維
持され、定期的にレビューされ、常に問題点の調査ができる状態にあること) ・ 加工における必須パラメーターの遵守(製品がサプライヤーの管理を離れる前に検
証されていること) ・ パラメーター管理の選択のための技術的参考資料が随時閲覧可能であること。 ・ ターゲットとする危害要因の管理に適切であると合理的に判定されるモニタリング
手順の頻度 ・ サプライヤーは、作業に直接に関係ある全従業員が食品安全システムの要求事項に
ついてのトレ-ニングを受けたことを示す文書の提出が可能であること。
顧客が、食品安全プランが適格な第三者機関によりレビュー又は妥当性が確認されたかどう
かを確認したい場合もあろう。もし会社が第三者機関の監査プログラムの採用を望む場合、
会社は監査実施担当者個人を知り、詳細な食品安全レビュー実施のための当人の資格を知ら
ねばならない。第三者機関レビューに関する詳しい情報は、上述の「監査」のセクションを
参照。
従業員トレーニング 食品安全プログラムの成功の大部分は、従業員(管理者も含む)が、与えられた業務を理解
して業務を実施することの重要性についての教育及びトレーニングを提供するプログラム
にかかっている。(食品安全のための)プログラムの目的及び各個人の役割の完全な理解な
しには、(食品安全のための)プログラムは成功しないであろう。従業員の変更が頻繁であ
る作業においてはトレーニングが特に重要である。
サプライヤーは正規、パートタイム、契約及び臨時従業員のすべてが、適切な食品安全トレ
ーニングをうけることを保証するプログラムの設置を考慮しなくてはならない。管理者は文
化的及び学歴の差の異なる従業員グループに対してそれぞれ特別なトレーニングプログラ
ムが必要であると認識するであろう。例えば、経営管理者に関するトレーニングプログラム
は、最小限度の教育しか受けておらず英語能力も不十分な製造ライン作業者のプログラムと
は異なるものであろう。
食品製造工場の監督者及び管理者は、製品分野でそれぞれ異なるが、下記の重要な分野で教
育を受けさせるとよいであろう:
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・ 食品安全(ハザードの特定、及びこれらハザード管理プログラムの成功マネジメン
ト) ・ 適切な食品扱い、保管及び流通 ・ 設備及び機械のメンテナンス及びサニテーション ・ 環境モニタリング ・ 個人衛生 ・ 温度管理 ・ 食品アレルゲンマネジメント ・ 病原性細菌の管理 ・ ある農作業に適用されるGMP ・ 適用されている場合は、HACCP
効果的なトレーニングは管理者の強い支持・支援が必要である。管理者は、十分な教育及び
トレーニングのために財政的及びその他の妥当な経営資源を考慮するべきであろう。一般的
には、従業員は定期的に再トレーニングされるべきである。トレーニングの有効性は能力試
験、ジョブシャドーイング(通常業務中の社員の後をついてその作業を確認すること)、自
主アセスメント、監査及びその他の効果的技法を通じて検証可能である。
会社は食品加工業務に従事する従業員については、GMP/食品衛生の基礎的トレーニング
を、就業前に受けさせるとよいであろう。管理側は又これらの従業員を定期的に再トレーニ
ングするべきであろう。管理・監督業務以外の従業員に対する別のトレーニングの要求事項
を制定、実施、維持することも可能であろう。
法規による規定のある食品安全システムは、特別なトレーニングの要求基準を含むことが
多々ある。HACCPプランの開発、再アセスメント、及び改訂に従事する担当者個人は
HACCP原則適用についてのインストラクションコースを終了しなければならないことを
規定しているHACCP規則には、下記のものがある:
・ 21 CFR 120.13(果汁製品) ・ 21 CFR 123.10(水産製品) ・ 9 CFR 417.7(食肉及び食鳥製品)
下記の規則を適用される加工システムの事業者は、特定食品保存技術(容器・施栓を含む)
における必須パラメーターを取扱うのに適切であるとして、取締まり機関により適格性が認
可されている教育課程を修了した人の監督の下に置かれることが要求される。この詳細につ
いてはこれらの規則の人員のセクションを参照のこと。
・ 低酸性食品缶詰(LACF)(21 CFR 113)(FDA) ・ 酸性化食品(21 CFR 114)(FDA) ・ USDA 食肉缶詰規則(9 CFR 318, subpart G) ・ USDA 食鳥缶詰規則(9 CFR 381, subpart X)
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環境モニタリング 環境モニタリングプログラムの目的は、サニテーション全体の有効性及び病原性細菌による
加工後の汚染のリスクを最小化するために設置されたプログラムの有効性を検証すること
にある。そのような管理プログラムはどれも一般的に、製品及び加工及び包装環境によって
あらわれるリスクに比例したものである。サプライヤーは、環境モニタリングが適切である
かどうかを判定するため、そして、適切と判断したものであるならば、それを組み込むため
の必要なステップを行うために、自社の加工状況のアセスメントを考慮するとよいであろう。
環境中の病原性細菌の検査に加えて、サニテーション(衛生)全般の有効性の評価は、一般
生菌数(APC又はTPC)等の指標細菌用ふき取り検査又はATP検査等の有機物残量物ふき
取り検査等の技法の使用を含む。
環境モニタリングは、加工後の病原性細菌の二次汚染対策のプログラムを検証する効果的な
手段として使用することができる。例えば、環境モニタリングは、加工後に環境に露出され、
消費されるまではさらなる滅菌加工処理を受けない調理済み製品(RTE製品)のリステリ
ア菌の管理プログラムの有効性を検証するのに使用できる。加熱処理されたRTE食品への
リステリア・モノサイトゲネス等の汚染は、ほとんどは原材料中の微生物の残存ではなく、
加工環境からの二次汚染の結果である。環境モニタリングは又、加工環境から低水分製品へ
のサルモネラ菌(例えば、噴霧乾燥粉乳、乾燥シリアル製品、ピーナッツバター、その他の
低水分・低水分活性食品)、又はクロノバクター(旧エンテロバクター)・サカザキ(乳児
腸炎原因菌)(例えば、育児用粉乳)による潜在的二次汚染に対処するプログラムの有効性
を検証するのに使用されている。
USDA/FSIS検査に従う義務のある製品に関しては、RTE製品は9 CFR 430.4(滅菌加工後
露出されるRTE製品中のリステリア・モノサイトゲネスの管理http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/9cfr430_07.html)に従う。RTE食肉及び食鳥肉製品を製造するサプ
ライヤーは当該規則を詳細にレビューすべきである。
環境モニタリングプログラムのために、サンプリング箇所、その頻度、サンプリング方法、
及び陽性が検出された又は規定閾値を過えた場合の是正措置を含む文書化された標準作業
手順(SOP)を作成するとよいであろう。必要に応じて適切な記録を維持することは、プ
ログラムの有効性の判定、サニテーションの欠陥の根本原因の解明、及び是正措置の文書化
のために役立つ。
アレルゲン管理 食品製品の加工におけるアレルゲンの管理は非常に重要な問題である。サプライヤー及び運
送業者は各事業所に、現在アレルゲン表示の無い食品製品への主要アレルゲン性タンパク質
の相互接触及び不注意による混入を防止するために、効果的なプログラムの設置を考慮する
とよいであろう。サプライヤーは製品に配合された原料中の規制アレルゲンの存在に関する
情報を顧客に正しく積極的に伝えなければならない。
FDA及びUSDAの法規上の取締まりが優先されるアレルゲンの現行リストは、牛乳、卵、
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魚、甲殻類(カニ、ロブスター、エビ等)、ナッツ(木になるもの)、ピーナッツ、小麦及
び大豆を含む。原料使用時点で、製造会社へのサプライヤーは、取締まり機関により指定さ
れるアレルゲンの要求基準に関する十分な知識、及びそれに対処する管理プログラムを有す
ることを考慮しなければならない。米国以外のある諸国では、上記リスト上の8物質以上の
アレルゲンに対し要求基準を設けている。共同製造者/再包装業者は、ラベルの供給者が誰
かに関わらず法規上の表示遵守に対する責任を有する場合がある。サプライヤーはアレルゲ
ン表示をする場合に、すべての法規要求基準に従わなければならない。
どのような形のアレルゲン管理プログラムでも、アレルゲンとの相互接触の防止及びアレル
ゲンを含む食品の適切な表示が2つの主要目標である。従って、適切な方針及び手続きの設
定に加えて、製品中に表示のないアレルゲンが一切含まれないようにアレルゲンのマネジメ
ントを容易に実施できる基礎設備を整えることが重要である。作業により各自それぞれ特有
の状況があろうが、成功するアレルゲンマネジメント・プログラムの典型的な要素は4つの
カテゴリーに分類され得る:相互接触の可能性を最小化する管理の実施、仕掛品(WIP)及び再生品のマネジメント、経営管理的機能、及びラベル管理プログラム。これらの各カテ
ゴリーは各作業に応じてさらにサブカテゴリーに分けられることもある。ラベル管理の詳細
に関しては、下記の「ラベル管理プログラム及び消費者包装」のセクションを参照。さらな
る詳細に関しては、GMA発刊の「食品加工事業所でのアレルゲン管理」(“Managing Allergens in Food Processing Establishments.”)を参照。十分管理されたアレルゲン管理
プログラムのその他の側面には下記のものが含まれる:
・ アレルゲン管理作業に対する標準作業手順(SOPs)。これには、非アレルゲン性食
品成分との相互接触の予防のための、アレルゲン性食品成分の準備、倉庫での保管、
及び秤量が含まれる。 ・ アレルゲン食品成分のリスト又はマップ、それらの置場所及び動線(移動パターン)
の把握 ・ 妥当性の確認された「アレルゲン無し」(“allergen-clean”)サニテーション及び/
又は製品切り替え手順 ・ 工場内の空気の流れの管理 ・ 機械及び設備の衛生的設計 ・ 物理的バリアー、動線(物と作業員の移動)管理、及びその他手段による相互接触
の回避 ・ 再生品及び仕掛品のトレーサビリティー(生産履歴管理もしくは追跡が可能である
こと) ・ 配合表の使用を通じた同種類製品を一緒にした(like to like)再生品のみの使用 ・ 切り替え及び相互接触を最小化する生産計画 ・ アレルゲン管理手順のモニタリング及び検証 ・ 文書化及び記録保持
異物管理 異物の存在を制限するために、個々の作業に適した各種機器をサプライヤーは入手すること
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が可能である。サプライヤーは、製品の異物による汚染の可能性を最小にするために適切で
有用な場合、これらの機器の使用の検討するとよいであろう。異物管理用の機器が必要とさ
れる場合、それらはプロセスの流れの中で製品防御に最も役立ち、最も効率的な箇所に設置
されるべきである。管理用機器は定期的に較正され点検されるべきである。
異物管理用機器及びそれらの有効性のガイドラインは下記のものを含む:
金属検知器 ・ 最終製品の検査、あるいは最終製品の包装に実用上できるだけ近い場所に設置 ・ 適宜、自動排除機構又は自動コンベアー停止機構及びアラームを備えたもの ・ 機械設置時、金属を含む製品の効果的排除のための較正の実施、及び生産の間での
検査用金属片の排除性能の保証のために行う適切な検査の実施
磁石
・ レアアース(希土類)構造のもの ・ 設置時及びその後の定常的に行う、効果的な設置位置、保証範囲、及び吸引力の検
査の実施
フィルター
・ 破損及び適切な取り付けの確認
網/回転ふるい/ふるい ・ 製品の通過を制限しない程で最小のメッシュサイズのもの ・ 完全性の保証の検査
その他の異物管理用機器には下記のものがある: ・ サイクロン ・ 傾斜台 ・ 浮選機又は水選機 ・ 小石除去装置 ・ 光学式選別機 ・ 戦略的に設置されるライン防御カバー ・ ビン/ジャー(広口ビン)洗浄機、反転機、すすぎ装置、及びその他の充填前掃除
機器 ・ X線又はその他の映像管理システム
ガラス容器充填作業については、上述の適切な機械以外に、ガラス容器の破損及びガラス片
による製品の汚染の可能性を著しく低減するための適切な手順がありうる。徹底した統合的
なガラス管理プログラムの構成要素として次のものがある:
・ 搬入ガラスの品質の検証
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・ ビン及び広口ビンにかかる圧力を最小にするような運搬/コンベアー装置の適切な
設計 ・ すすぎ機の妥当性確認の調査 ・ 偶発的及び意図的なビン/広口ビン破損に関する標準作業手順(SOP)(例えば、
機械のつまりの一掃) ・ 製造区域内のガラスフリーゾーン(ガラスの全く存在しない区域)の運用
ラベル管理プログラム及び消費者包装 サプライヤーは、ラベルの作成、ラベルの管理、及び製造作業中の適切なラベリング(ラベ
ル貼り)を取り扱うための内部又は外部プログラムを保持するべきであろう。ラベル管理は
一個一個の各容器包装がすべての法律及び規則に適合する正確なラベルを保持することを
保証する予防措置を含む。ラベルマネジメントで重要な二側面は、デザインの管理と在庫の
管理である。
デザイン管理 食品ラベル及び事前印刷された容器包装のサプライヤーは、顧客からのラベルデザインの正
確な実現を保証する手続きの設置を考慮するとよいであろう。その手続きは下記を含むであ
ろう:
・ アートワーク及びラベルコピー(文案)のための文書による注文 ・ 法規に沿ったラベル及び容器包装デザインを保証するために関係法規要求基準の十
分な知識、これはアレルゲン表示を含む ・ すべてのアレルゲン性食品成分の宣言について消費者に判り易い言葉での普通に理
解される用語の使用(例えば、ホエー又はカゼインでなく、牛乳) ・ デザイン及びコピー(文案)の校正 ・ ラベル及び包装容器の校正刷りの文書による承認 ・ 印刷されたラベル及び容器包装のコード化(色及び/又は数字)の特定 ・ ラベル及び事前印刷された包装容器の出荷(異なるラベルの混合を最小限に防止)
サプライヤーは、ラベル及び包装のアートワーク及びコピーの詳細な文書による仕様の提供
について顧客と詳細に話し合うとよいであろう。顧客は、ラベル及び包装デザインのサービ
スの発注前にラベル内容について最終決定をするべきであろう。サプライヤーは原案の再調
整機会ができるだけ少なくなるように、顧客がラベルコピーをデザイン担当に渡すことを要
求するとよいであろう。
在庫管理
ラベル添付又は事前印刷された容器包装入り食品製品のサプライヤーは、製品のラベリング
ミスの防止のためにラベル及び事前印刷された包装の在庫管理を実施しなければならない。
ラベル及び包装在庫管理は下記の要素を含むであろう:
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・ ラベル及び事前印刷包装を、ラベルのバッチの混合及び別種のラベル・包装との混
合を最小限に抑えて物理的保管をすること。 ・ ラベル及び事前印刷包装が法規に適合していることを保証するための法規要求基準
の十分な知識 ・ 生産及びラベリング作業中のラベル及び事前印刷包装のチェックの手順 ・ 生産中及び/又はラベリング作業中にラベルが製品とマッチしていることを確実に
する手順 ・ ラベルの使用を文書記録する、及びラベル及び包装の在庫の変化をつき合わせる手
順 ・ 旧い基準に合わないラベル及び事前印刷包装を、間違いで現行製品に使ってしまう
又は第三者による流用使用(偽造品)のリスクを排除するために、タイミングよく
隔離して破棄する手順
米国では包装材料は、剛体、フレキシブル、金属、ガラス、紙、プラスチック又はその他の
材質に関係なく、FDAにより「間接的食品添加物」と見なされ、特定の食品製品にふさわ
しいものでなければならない。もし食品に直接接触する包装材料が特定の食品製品のにおい
又は風味に影響を与えるならば、それは「連邦食品医薬品化粧品法」の基準で不適当である
とされる可能性がある。又、21 CFR 174.5(a) (2)は「食品に接触する物品の構成要素とし
て使用されるすべての物質は、その意図する使用のために適した純粋なものでなければなら
ない」(http://www.cfsan.fda.gov/~lrd/FCF174.html)と定めている。詳細はセクション
21 CFR 170.39及び21 CFR 174.6で知ることができる。
食品成分及び業務用包装のラベル管理 食品成分の容器包装には、必要な場合、製造者、包装業者又は流通業者の名前及び住所;食
品成分の組成及び栄養情報等の製品ラベル情報;製造ロットコード;正味内容量;加工年月
日;及び含まれる特定アレルゲン、が明記されなければならない。製造日を表すコード表示
はカレンダー式(オープン・デートコードとも言われる)が望ましい(例えば、07/15/08、03 Dec 08、又は同等の表示)。バルク積品(大量輸送品)では、このような情報を荷送人
の船荷証券(BOL)に記載しなければならない。
製品及び食品成分の履歴追跡 少なくとも、サプライヤー及び運送業者は食品成分及び最終製品のサプライチェーンを通し
ての動きを後にも先にも追跡できる能力を考慮しなければならない。すべての食品成分(食
品と直接接触する包装を含む)がどこ由来か、すべての最終製品がどこに移動されたかを確
認できることは、リコール又は危機発生の場合に有益であろう。上述の「バイオテロ法」は、
フードチェーンのすべての当事者が商品を一段階前及び一段階後まで追跡できることを、商
品の荷送人/運送業者を確認することと共に義務付けている。これらの義務を果たせない業
者は「バイオテロ法」違反に問われる可能性がある。
製品や原料はブローカーやその他の流通チャネルを通して常に移動しているという困難性
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があるにもかかわらず、サプライヤーは製造過程で使用される食品成分及び/又は製品を、
直前に物理的に所有していた業者の特定をすることが可能である。具体的には、「バイオテ
ロ法」中に規定されているように、ブローカーを通して食品成分を購入する時、サプライヤ
ーはその食品成分が出荷された物理的な場所、及び荷送人/運送業者を特定するためのプロ
グラムを持たねばならない。この点では、単に食品成分を供給する仲介業者の名前と郵便住
所を知るのみでは十分ではない。食品成分がトラックで出荷されたことを知るだけで、運送
会社の名前及び住所を確認できないというのもまた不適切であるとされる。
会社は、サプライチェーンを通じての製品のトレーサビリティー(追跡可能性)を広げるた
めに同様なプログラムが(サプライチェーンの)上流のサプライヤーに存在するのを検証す
るとよいであろう。サプライヤーはまた加工システム中の再生品及び仕掛品の十分な履歴追
跡のためのプログラムの設置を考慮しなければならない
適切で効果的な履歴追跡を容易ならしめる一つの方法は、サプライヤーがすべての最終製品
に対しロットコーディング(ロットコード付け)手続きを持つことである。ロットコード付
けにより製品及び製造年月日を特定することができる。製造情報をより狭い部分に分割する
ロットコード付けは(例えば、時間の間隔で)法規上の要求基準である場合もある(低酸性
食品缶詰(LACF)、酸性化食品、育児用フォーミュラ)。コードによる情報(ロットコー
ド及び各ロットコードにおける単位数を含む)は、荷送人の船荷証券に添付することもでき
る。バルク(大量輸送品)出荷の場合には、情報(ロットコード、重量又は容量を含むバル
ク出荷内容、製造者、荷送人及び出所)は船荷証券上に含まれなければならない。
製品検査 サプライヤーは仕様書への適合、法規遵守、管理プログラムの検証を確実にするために設計
された分析検査プログラムを持つことを考慮しなければならない。分析検査はサプライヤー
の自社検査室で実施される場合も、外部検査所と契約して実施される場合もあろう。食品原
料、仕掛品及び最終製品に適用される検査プログラムはリスクベースのものであり得るし、
製品が最終的にどのように使用されるかを考慮するとよいであろう。
検査を実施する検査室は、通常サンプリング法及び分析法について一般的には標準規範に従
い、検査結果の正確性を保証するために適切な機器の較正等の管理手順を有している。検査
は公認の方法、例えばAOACによるもの(http://www.aoac.org)、FDAの「細菌学的分析
マニュアル」(BAM, http://www.cfsan.fda.gov/~ebam/bam-toc.html)、FSISの「微生物
学試験室ガイドブック」
(http://www.fsis.usda.gov/Science/Microbiological_Lab_Guidebook/index.asp)、又はそ
の他の公認方法論が採用されるであろう。検査室業務は全般的に優良試験所基準(GLP)の標準に従わなければならない(http://www.nal.usda.gov/awic/legislat/21cfr97.htm)。
工場内の検査室については、検査室から加工環境への病原細菌の交差汚染を防止するための
厳しい一連の管理が考慮されねばならない。製造施設のための検査室は原則として加工作業
を行う建物の中に置いてはならない。これが実際上不可能な場合には、会社は次のような検
査室を持つことを考慮することができる:
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・ 室内空気の流れを陰圧に保ち、配水系を別にする。
・ 加工作業従事者を入室させない。
・ 加工、準備又は保管区域側に面して直接開放状態にしない。
・ 製品への悪影響を避けるためにその他必要な管理を維持する。
検査室従事者が加工環境に入る場合(例えば、サンプル採取)には、汚染の原因にならない
ことを確かにするための管理手続きが設置されていなければならない。
検査方法の正確性を確実にするために、サプライヤー又はその外部検査機関は、第三者が未
知のサンプルをサプライヤーの検査室に提供するというプログラムに参加するとよいであ
ろう。当該検査室は当該サンプルを分析し、その結果を内密に管理上の第三者に通知する、
第三者は立ち代って分析結果が正確かどうかをサプライヤーに通知する。
病原性微生物の検査に関与するすべての製品は、直接製品検査にしても又は食品接触面の環
境モニタリングプログラムにしても、許容できる結果の確認書が受理されるまで一時保留と
することができる。サプライヤーは試験が共通の食品成分、仕掛品、又はその他の要因の使
用の結果として一ロット以上の製品に影響を与えたかどうかを考慮する必要がある。
不適合品の管理(保留及び保留解除) サプライヤーにおいては、不適合食品成分、仕掛品及び最終製品の隔離及び管理についての
明確な手順があるとよいであろう。これらの手順は、下記の課題に対処する多数の詳細な典
拠資料を含む:
・ 不適合の完全な記述:日付、時間、数量、ロットコード ・ 不適合の理由 ・ 製品の処分(判明している場合) ・ 潜在的リスクの重大性に釣り合った是正措置 ・ 不適合製品の履歴追跡
消費者苦情 消費者苦情を評価するための公式の文書化プログラム、特に偽和(不純)に関するもの、が
すべてのサプライヤーにより考慮されねばならない。会社においては、いつ、どんな、どの
ようにして情報を広めるかを決定するための規定(プロトコル)を伴うプログラムがあると
よいであろう。苦情の情報及び苦情の傾向は、同じことの繰り返しを避けるために利用され
ることができるし、たゆまない食品安全と品質の改善を実施するために使用することができ
る。その結果、問題となる苦情の重大性及び頻度に応じた対応が、迅速に効果的に実施され
得るであろう。
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リコール及び市場からの撤去 サプライヤー及び運送業者は、想定リコール及び/又は実際リコールからも明らかなように、
文書化された効果的なリコールプログラムを持つことを考慮すべきである。内在するいかな
る製品に関するリスク(サプライヤーチェーンの上流、下流の)についてもタイムリーなコ
ミュニケーションが期待される。共同製造者/再包装業者のケースでは、製品ラベルを所有
する会社は、一般的に、リコール又は市場からの撤去がこれから行われることを直ちに通告
されねばならない。
市場からの製品のリコールは複雑で詳細を極める手順である。リコールの必要が生じたら、
そのような出来事をいかに扱うかの文書化された詳細プランがあることは測り知れぬほど
貴重な価値があるであろう。詳細かつ統合的な勧告がGMA発刊の「成功裏に製品リコール
及び市場からの撤去をマネージする」や、その他の業界団体の出版物及び政府関係情報源で
得ることができる。
色々な理由でリコール又は市場からの撤去が必要となり得る
・ 製品の汚染(生物的、化学的、又は物理的) ・ 容器包装の欠陥 ・ 不法な殺虫剤、薬物、又は色素あるいは食品添加物の残留 ・ ラベル表示されない食品成分を含む製品成分、特にその食品成分がアレルゲン又は
感作物質(例えば、亜硫酸塩)の場合 ・ 不当表示 ・ 製品により州保健省又は疾病管理予防センター(CDC)により特定される疾病が生
じた場合
想定又は練習リコールも同様に考慮するとよいであろう。想定リコールは履歴追跡及び前方
追跡シナリオを試験する。管理者は、練習リコールの有効性をアセスメントし、将来のリコ
ールの有効性を強化する改善目標を定めるためにフォローアップ会議の開催を考慮すると
よいであろう。これらの会議記録は将来の使用のために文書化される。食品成分(食品に直
接接触する容器包装を含む)の想定リコール目標は、加工プラント内の受入れから最初の出
荷段階まで4時間以内で対象物を100%補足することである。
FDA関係のリコールに関する規則は21 CFR 7(http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/21cfr7_07.html)にある。FDAリコール
政策の詳細な情報はhttp://www.cfsan.fda.gov/~lrd/recall2.htmlで閲覧でき、又業界へのガ
イダンスはhttp://www.fda.gov/ora/compliance_ref/recalls/ggp_recall.htmで閲覧できる。
USDA食品安全検査局(FSIS)のリコールガイドラインはFSIS指令8080.1(http://www.fsis.usda.gov/OPPDE/rdad/FSISDirectives/8080.1Rev4.pdf)中に掲載され
ている。
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クライシスマネジメント(リコール及び市場からの撤去以外)
本文書の中では、危機とは、食品を不安全又は偽和(不純)にさせるすべての予測不能な出
来事と定義する。クライシスマネジメントは、クライシスマネジメントチームによるアセス
メントを含み、どのような潜在的危機が施設に影響を与えるか、これらの危機に対処する文
書化された規範手続き、及び具体的危機発生時の危機への対処に必要な経営資源の入手可能
性が対象になる。一般的な不測事態対応計画は、下記の事態等に対処するための災害回復計
画を含む詳細な計画を含む:
・ 製品に影響する可能性のあるアンモニア冷媒の漏れ ・ 施設火災及びその後の煙による製品の損害 ・ 製品の偽和につながる可能性のある運送中の事故 ・ ハリケーン、トルネード、洪水、又はその他の天災による施設の損壊 ・ 加工区域内でのアスベスト等の発ガン性物質の発覚 ・ 火災用スプリンクラーシステムの故障による、製品の水による損傷 ・ 社内、社外での脅迫、破壊行為疑惑、又はタンパリング(悪意をもって食品や食品
容器に手を加える行為)
・ 停電
統合的クライシスマネジメント・プログラムの成功の要素
適宜、下記の要素を含む:
・ 管理者の財政的その他のリソースの関与 ・ 従業員トレーニング(実施訓練を含む) ・ 製品の市場及び/又は流通チャネルからの撤去が必要な可能性が生じた時の顧客と
の迅速なコミュニケーション ・ 緊急連絡番号:
o 米国連邦捜査局(FBI)地方支局 o 主要なサービス供給者(例えば、冷蔵設備契約業者、ボイラー運転) o 主要な会社管理者 o 食品取り締まり機関 o ユーティリティー(電気、ガス、水道等)供給者 o 地方消防所、警察及び救急車
・ 特定される潜在的危機に対処するための特定の救急処置トレーニング
サプライヤーには、危機により記録原本へのアクセスが不可能になった場合、控え記録
に24時間以内にアクセスできるシステムを持つことが勧められる。
その他の予防的管理プログラム サプライヤー及び運送業者においては、前項までには記述されていないような、自社に個別
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に必要な義務的要求事項がある場合もあるであろう。この場合、適当であると判断されれば、
上記以外の予防プログラムを自由に実施すべきである。本文書中に記述された多くのプログ
ラムと同様に、そのような多岐にわたる食品安全プログラムは、管理者に支持されて適切な
リソースを与えられ、文書化され、現状に適するように継続的で定期的にレビューされ、適
切な記録保持手順を有し、そして適切にトレーニングされた従業員を有することが重要であ
る。
直接に農場から供給される食品に対して、適正農業規範(GAPs)(http://www.cfsan.fda.gov/~dms/prodguid.html)は微生物的食品安全ハザード及びその
他の(加工処理がされず又は最小限の処理だけされて消費者に販売される生鮮の果実、野菜
に共通する栽培、収穫、水洗、分別、包装及び輸送に関する)適正農業規範、適正マネジメ
ント規範についてのガイダンスを提供している。この任意で、科学に基づいたガイダンスは
国産及び外国の生鮮果実・野菜生産者がこれら農産品の安全を確保することを支援するため
に使用することができる。GAPは新しい情報を反映するために定期的に改定される。サプ
ライヤーは規範に関する最新の勧告に注意を向けるべきである。
さらに、各種農産品に特異的なGAPも入手できる 。 ・ トマト(http://www.cfsan.fda.gov/~acrobat/tomatsup.pdf) ・ メロン(http://postharvest.ucdavis.edu/datastorefiles/234-571.pdf) ・ レタス及び葉物緑色野菜(http://www.cfsan.fda.gov/~acrobat/lettsup.pdf)及び
(http://www.caleafygreens.ca.gov/docs/resources.asp) ・ 発芽種子(Sprouted seeds)(http://www.cfsan.fda.gov/~dms/sprougd1.html)
すべての農産製品のサプライヤーは、供給する農産製品への未承認農薬の使用又は承認済農
薬の過剰残留の予防のためのプログラムの設置を考慮するとよいであろう。その有効なプロ
グラムの構成要素には次のものがあろう:
・ 登録農薬の適切な使用についての生産者/ブローカーの教育 ・ 農薬適用はライセンスを受けた農薬散布者のみを使用 ・ 農薬適用の適切な記録保持(適用農薬、EPA登録番号、配合、量、場所、年月日、
収穫前間隔、対象害虫、散布者の名前と認可番号等) ・ 承認農薬のリスト(製品安全データシート(MSDS)、又はラベル表示情報等) ・ 食品成分及び最終商品中の農薬検査の実施によるコンプライアンス(法尊守)の検
証 ・ 顧客への農薬検査結果を含むCOAの提出(「サプライヤーの文書化」及び試験所管
理プログラム参照)
世界的な水産食品需要の増大により、2050年までに水産養殖産業の規模は倍増することが
必要となろう。この成長を達成するためには、養殖業構造の中での食品安全の必要性が欠く
ことのできない部分になる必要がある。適正養殖規範(Good Aquacultural Practices- GAqP)については、次のウェブサイトに記載がある:
http://www.jifsan.umd.edu/gaqps_man.html。養殖生産された水産食品のサプライヤーは、
これらの推奨規範についてよく知るべきである。
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情報源/参照文献等
政府関係引用
9 CFR 318, Subpart G, 牛肉缶詰規則:
http://a257.g.akamaitech.net/7/257/2422/14feb20071500/edocket.access.gpo.gov/cfr_2007/janqtr/9cfr318.310.htm
9 CFR 381, Subpart X, 食鳥缶詰規則:
http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/9cfr381_07.html
9 CFR 416, USDA 衛生作業標準:
http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/9cfr416_07.html
9 CFR 417 危害要因分析必須管理点システム、USDA:
http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/9cfr417_07.html
9 CFR 430.4, 滅菌後露出される調理済み食品のリステリア・モノサイトゲネスの管理
(http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/9cfr430_07.html)
21 CFR 7, FDA関係のリコール:
http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/21cfr7_07.html
21 CFR 11, 電子記録、電子署名:
http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/21cfr11_07.html
21 CFR 110 現行適正製造基準:http://vm.cfsan.fda.gov/~lrd/cfr110.html
21 CFR 113, 低酸性食品缶詰(LACF)規則:
http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/21cfr113_07.html
21 CFR 114, 酸性化食品缶詰:
http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/21cfr114_07.html
21 CFR 120, 果汁 HACCP:http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/21cfr120_07.html
21 CFR 123, 水産食品(Seafood) HACCP:http://www.access.gpo.gov/nara/cfr/waisidx_07/21cfr123_07.html
21 CFR 170.39 食品直接接触品中に使用される物質の規制閾値:
http://www.cfsan.fda.gov/~dms/opa-gg2.html
21 CFR 174 間接食品添加物:http://www.cfsan.fda.gov/~lrd/FCF174.html
FDA産業向けガイダンス:市場からの撤去及び是正を含む製品リコール (http://www.fda.gov/ora/compliance_ref/recalls/ggp_recall.htm)
FSIS指令 8080.1, USDA食品安全検査局リコールガイドライン
(http://www.fsis.usda.gov/OPPDE/rdad/FSISDirectives/8080.1Rev4.pdf)
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FSIS 指令 10,240.4, リステリア・モノサイトゲネス規則に対する消費者安全検査員のた
めの検証手続き:www.fsis.usda.gov/OPPDE/rdad/FSISDirectives/10240.4Rev1.pdf
その他の情報源/参照文献等
AOAC インターナショナル:http://www.aoac.org
細菌学的分析マニュアル(BAM):http://www.cfsan.fda.gov/~ebam/bamtoc.html)
バイオテロ法(BT Act 又は「2002年市民の健康安全保障及びバイオテロリズムへの準備・
対応法」):http://www.fda.gov/oc/bioterrorism/bioact.html
バイオテロ法オンライン記載:http://www.cfsan.fda.gov/~furls/ovffreg.html
フードディフェンス及び緊急応答におけるCARVERアセスメント:
http://www.cfsan.fda.gov/~dms/carver.html
滅菌後露出される調理済み食品及び食鳥製品中のリステリア・モノサイトゲネスの管理のコ
ンプライアンスガイドライン:
http://www.fsis.usda.gov/OPPDE/rdad/FRPubs/97-013F/Lm_Rule_Compliance_Guidelines_May_2006.pdf
テロリズムに対する顧客-業界パートナーシップ(C-TPAT):
http://www.cbp.gov/xp/cgov/import/commercial_enforcement/ctpat/
(分析法を掲載した)所定の商品に対する欠陥取締まり基準:
http://vm.cfsan.fda.gov/~dms/dalbook.html.
環境保護局(EPA)(www.epa.gov)
FDA 食品生産者、加工業者、運送業者:食品安全防御のための予防策ガイダンス
(http://www.cfsan.fda.gov/~dms/secgui14.html)
FDAリコール政策、追加情報:http://www.cfsan.fda.gov/~lrd/recall2.html
連邦食品医薬品化粧品法:http://www.fda.gov/opacom/laws/fdcact/fdctoc.htm
連邦殺虫剤、防カビ剤及殺鼠剤法(FIFRA):http://www.epa.gov/lawsregs/laws/fifra.html
食品アレルゲンのラベル表示及び消費者保護法(FALCPA):
http://www.cfsan.fda.gov/~dms/alrguid4.html
カリフォルニア大学デイビス校により提供されるGAPプログラム例:
http://ucgaps.ucdavis.edu/ 及び同コーネル大学 http://www.gaps.cornell.edu/
GMA, 「食品ラベル表示マニュアル:加工食品のラベル表示のFDA要求基準の遵守」(第2版、2004年)
GMA 「食品加工事業所でのアレルゲンの管理」
GMA 「成功裏に製品リコール及び市場からの撤去をマネージする」
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適正養殖規範:http://www.jifsan.umd.edu/gaqps_man.html
優良試験所基準:http://www.nal.usda.gov/awic/legislat/21cfr97.htm
新鮮果実及び野菜の微生物学的食品安全ハザードを最小化するための指針(1988年10月):
http://www.cfsan.fda.gov/~dms/prodguid.html
Imholte, T.J., and T.K. Imholte-Tauscher, 1999. 食品安全のエンジニアリング及びサニテ
ーション-食品プラント及び食品プラント機械のサニタリーデザインの指針(食品安全技術
研究所、マサセチューセッツ州メドフィールド)
Katsuyama, A. M., 1993 食品加工サニテーションの原理(第2版)(食品加工業者研究所)
農業に関する法律研究及び情報ナショナルセンター: www.nationalaglawcenter.org 法律上のアドバイスではない
輸入支援のための業務及び管理システム(OASIS):
http://www.fda.gov/ora/import/oasis/home_page.html
食品及び飼料中の殺虫剤の判定基準に関する情報:
http://www.fda.gov/ora/compliance_ref/cpg/cpgfod/cpg575-100.html
FDA及びUSDA共通リコール情報サイト:http://www.recalls.gov/food.html
「衛生的食品運送法 1990」(http://www.fda.gov/opacom/laws/sftact.htm)
サニタリーデザインの原則(www.sanitarydesign.org)
Scott, V.N., 2005, M. Wiedmann, D. Hicks, R. Collette, M.L. Jahncke, K. Gall 2005 燻製
水産食品加工施設での環境、原材料及び最終製品のサンプルの検査ガイドライン、食品保護
トレンド 25:23 – 34
州、郡及び準州の食品及び保健機関の総合リスト:
http://www.fda.gov/ora/fed_state/directorytable.htm
Tompkin, R.B., V.N. Scott, D.T. Bernard, W.H. Sveum, K.S. Gombas 1999,リステリア・
モノサイトゲネスの加工後汚染を防止するためのガイドライン、酪農品、食品、環境衛生 19: 551 -562
USDA FSIS 食品加工業者向けセキュリティガイドライン
(http://www.fsis.usda.gov/OA/topics/SecurityGuide.pdf)