LC/MSLC/MS によるノニルフェノキシ酢酸類のによるノニルフェノキシ酢酸類の分析分析

独立行政法人土木研究所○ 八十島誠，小森行也，田中宏

明

背　景背　景

□ 　 NPnEC は NPnEO の分解生成物であり、最終的に内分泌 　　　攪乱化学物質である NP を生成することが知られている□ 　 NPnEO を含む非イオン界面活性剤は、工業用などの用　　 途に広く使用されている　

□ 　 NPnEC の分析法の報告は少ない（特に下水への適用）

＊　 NP ：ノニルフェノール　　 NPnEO ：ノニルフェノールエトキシレート　　 NPnEC ：ノニルフェノキシ酢酸　

2

C9H19 O (CH2CH2O)n CH2CH2OH

C9H19 OH

NP(10)EO：n=9

NP(3～ 9)EO：n=2～ 8

NP(1)EO： n=0

NP(2)EO： n=1

NP

NP(3～ 9)EC： n=2～ 8

NP(1)EC： n=0

NP(2)EC： n=1

嫌気分解

好気分解

3

C9H1

9O （ CH2CH2O

） nCH2COO

H

目　的目　的

□ 　 NPnEC 分析法の確立

　　　　・ LC/MS を用いた検討

□ 　下水試料への適用

4

前処理方法前処理方法

試料

ろ過

ろ液 残渣

超音波抽出

濃縮

混合

Sep Pak Plus PS2ｺﾝﾃﾞｨｼｮﾆﾝｸﾞ

溶出

1L

GF/B

ｱｾﾄﾝ 20mL

15min×2

通水

MeOH 10mL

LC/MSLC/MS 測定測定

5

LC/MSLC/MS

6

LC/MSLC/MS 測定条件測定条件

使用機器 HPLC Agilent 1100： 型 MS J MS-700：日本電子製 型

カラム Agilent Zorbax Eclipse XDB-C18 2.1mmφ × 150mm

溶離液 =20 80水：メタノール ： 流量 0.2mL/ min 試料注入量 10μ L カラム温度 40℃ イオン化 negative-ESI ネブライザガス N2 0.9L/ min

分解能 1,000

SIMイオン NP(1)EC 277.4 NP(2)EC 321.4 ： ， ： ， NP(3)EC 365.5：

7

標準試料での検量線標準試料での検量線

8

y = 0.7899x + 1.3627

R2 = 0.9987y = 0.4689x + 0.6735

R2 = 0.9977

y = 0.3856x + 0.4523

R2 = 0.9965

0

20

40

60

80

0 20 40 60 80 100μ g/濃度（ Ｌ）

P/P

s面

積比

（）

NP(1)ECNP(2)ECNP(3)EC

標準試料測定結果標準試料測定結果

92μg/L

NP(1)EC

NP(2)EC

NP(3)EC

10μg/L

標準試料繰り返し測定結標準試料繰り返し測定結果果

No. NP(1)EC NP(2)EC NP(3)EC1 1.3 1.7 1.82 1.9 2.1 1.53 1.7 1.9 1.84 1.8 2.1 1.65 1.8 1.9 1.9

平均 1.7 1.9 1.7σ μ g/ L)（ 0.23 0.17 0.16

CV(%) 14 8.9 9.43σ 0.69 0.51 0.4810σ 2.3 1.7 1.6

10

試料測定結果（処理試料測定結果（処理水）水）

11無添加 5μg/L 添加

NP(1)EC

NP(2)EC

NP(3)EC

回収率測定結果（処理回収率測定結果（処理水）水）

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単位：％

NP(1)EC NP(2)EC NP(3)EC

1 81.3 75.5 63.1

2 61.8 53.4 45.1

3 94.1 85.5 69.9

4 79.5 66.5 55.6

5 96.9 75.2 58.0

平均 82.7 71.2 58.3

CV 16.9 16.9 15.8

5μ / Lｇ添加

13

まとめまとめ

□ 　 LC/MS による NPnEC の分析法を報告した

□ 　ＬＣ /MS を用いた本法では下水処理水において　　　 比較的低濃度の領域まで分析できる可能性が　　　 示唆された

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今後の課題今後の課題

◆ 　濃縮倍率

◆ 　クリーンアップの必要性

◆ 　低濃度領域での検討

◆ 　適用範囲の拡大