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1 高校講座・学習メモ Lesson 7 Living on Ice コウテイペンギンの世界〉 地球温暖化の影響で、南極に生息するコウテイペンギンが絶滅の危機に直面していま す。このかわいらしい鳥を守るために、私たちに何ができるのでしょうか。 Look at this picture. Some emperor penguins are walking slowly on ice. They look cute, but have you ever thought about their lives? Emperor penguins live in the Antarctic. They face great hardships as they raise their babies. After the females lay their eggs, they go to the sea and look for food. The males take care of the eggs for over three months without eating. コミュニケーション 英語Ⅰ テレビ学習メモ 講師:鳥飼慎一郎 look cute で、「かわいらしく見える」という意味。「look +形容詞」で、「外見からそのように見える」という意 味で、「かわいいです」と断定的に言うのであれば they (=emperor penguins) are cute be 動詞を使う。 have +動詞の過去分詞形」が使われ、「これまでに~について考えたこと があるか」と現在から過去を振り返って尋ねている。ever は「これまでに、 いまだかつて」という意味で、現在完了の経験用法とよく一緒に使われる。 「南極」という意味。Antarctic は、「反対」を意味す ant と、「北極」を意味する Arctic からできている。 ant は、 anti- が変化した形で、 antinuclear weapons 「反 核兵器」、 antibiotics 「抗生物質」などのように使われる。 face は「顔」という意味の名詞から、 「(人が) 顔を向ける、(建物などが)の方向に面する」 などの意味や「(問題などに)直面する、対 峙する」という意味で使われるようになった。 「コウテイペンギン」 を指している。以下の they 1 はすべて同じ。 「コウテイペンギンの」という意 味。以下の their 2 はすべて同じ。 「コウテイペンギン」のこと。コウテイペンギンは、南極大陸に生息して おり、ペンギンの中では最も大きく、立ち上がると1メートル以上になる。 「(人での)男性、男子、(動物での)オス、 (植物での)雄性」という意味。ここで は,「コウテイペンギンのオス」を指す。 「(人や動物などの)面倒を見る、 世話をする」という意味。転じて 「(問題や仕事や会計などを)処理 する、片づける」という意味もある。 for three months で「 3 か月の間」という意味だ が、それに over を付ける と、「3か月以上にわたり」 と期間の長さが強調される。 raise の元々の意味は、「低い位置にあった物を高い位置 まで上げる」こと、そこから「(質や量を)上にあげる、 高める」、 「動物や人間などを育てる」という意味が生まれた。 「(人での)女性、女子、(動物での)メス、 (植物での)雌性」という意味。ここで は,「コウテイペンギンのメス」を指す。 lay は、「横たわる、横になる」という意味の自動詞 lie が他動 詞として使われた語。「(手などの体の一部や、体全体を)~に 置く、横たわらせる」、「(物などを)横にする、置く」、などの 意味の他、「(鳥、魚、虫などが卵を)産む」という意味もある。 without -ing で、「~をすることな しに、~をしないで」という意味。 Sentence Structures 「困難な、苦しい、辛い」という意味の形容 hard に「状態」を表す -ship が付いたも の。-ship は 名 詞 や 形 容 詞に付き、「 状 態、 能 力、職務」などを表す。  friendship (友 好、友情)、 sportsmanship (スポーツマン精神)、 leadership (指導者たち、指導者の任務、統率力)。 1 1 1 2

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高校講座・学習メモ

Lesson 7  Living on Ice 〈コウテイペンギンの世界〉

地球温暖化の影響で、南極に生息するコウテイペンギンが絶滅の危機に直面しています。このかわいらしい鳥を守るために、私たちに何ができるのでしょうか。

Look at this picture. Some emperor penguins are walking slowly on ice.

They look cute, but have you ever thought about their lives?

Emperor penguins live in the Antarctic. They face great hardships as

they raise their babies. After the females lay their eggs, they go to the sea

and look for food. The males take care of the eggs for over three months

without eating.

コミュニケーション 英語Ⅰテレビ学習メモ

講師:鳥飼慎一郎

look cuteで、「かわいらしく見える」という意味。「look+形容詞」で、「外見からそのように見える」という意味で、「かわいいです」と断定的に言うのであれば they (=emperor penguins) are cuteと be動詞を使う。

「have+動詞の過去分詞形」が使われ、「これまでに~について考えたことがあるか」と現在から過去を振り返って尋ねている。everは「これまでに、いまだかつて」という意味で、現在完了の経験用法とよく一緒に使われる。

「南極」という意味。Antarcticは、「反対」を意味する antと、「北極」を意味する Arcticからできている。antは、anti-が変化した形で、antinuclear weapons「反核兵器」、antibiotics「抗生物質」などのように使われる。

faceは「顔」という意味の名詞から、「(人が)顔を向ける、(建物などが)の方向に面する」などの意味や「(問題などに)直面する、対峙する」という意味で使われるようになった。

「コウテイペンギン」を指している。以下のthey※ 1はすべて同じ。

「コウテイペンギンの」という意味。以下の their※2はすべて同じ。

「コウテイペンギン」のこと。コウテイペンギンは、南極大陸に生息しており、ペンギンの中では最も大きく、立ち上がると1メートル以上になる。

「(人での)男性、男子、(動物での)オス、(植物での)雄性」という意味。ここでは,「コウテイペンギンのオス」を指す。

「(人や動物などの)面倒を見る、世話をする」という意味。転じて「(問題や仕事や会計などを)処理する、片づける」という意味もある。

for three months で「 3か月の間」という意味だが、それに overを付けると、「3か月以上にわたり」と期間の長さが強調される。

raiseの元々の意味は、「低い位置にあった物を高い位置まで上げる」こと、そこから「(質や量を)上にあげる、高める」、「動物や人間などを育てる」という意味が生まれた。

「(人での)女性、女子、(動物での)メス、(植物での)雌性」という意味。ここでは,「コウテイペンギンのメス」を指す。

layは、「横たわる、横になる」という意味の自動詞 lieが他動詞として使われた語。「(手などの体の一部や、体全体を)~に置く、横たわらせる」、「(物などを)横にする、置く」、などの意味の他、「(鳥、魚、虫などが卵を)産む」という意味もある。

without -ingで、「~をすることなしに、~をしないで」という意味。

Sentence

Structures

「困難な、苦しい、辛い」という意味の形容詞 hardに「状態」を表す -shipが付いたもの。-shipは名詞や形容詞に付き、「状態、能力、職務」などを表す。  例 friendship(友好、友情)、sportsmanship(スポーツマン精神)、leadership(指導者たち、指導者の任務、統率力)。※ 1

※ 1 ※ 1※ 2

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高校講座・学習メモ

コミュニケーション 英語Ⅰ

Emperor penguins have had another hardship for many years. Sea ice

is melting because of global warming, and their environment is changing.

For example, they cannot find enough fish to eat. The fish eat small

marine animals, krill. The krill live under the sea ice. The ice is melting,

and the krill are decreasing. Therefore, ,

are decreasing.

If we cannot stop global warming, emperor penguins will become

extinct. Humans have brought this hardship upon them. What can we do

to protect these cute birds?

enoughとは、「数量が必要に足りるだけ」という意味。ここのenough fishは、「ペンギンが生きていくために必要な量の魚」という意味で、「十分な、有り余るほどの量の魚」という意味ではない。

globalは、「地球規模の、地球全体の、世界的な」という意味の形容詞。名詞は globeで、この語の元々の意味は「球」、それが「地球儀」を指し、「地球、世界」を意味するようになった。

この to eatは、直前の enough fishが「食べるための魚、餌となる魚」であることを示している。

「海の、海で生きている」という意味の形容詞。marine currentsは「海流」、marine plantは「海洋植物」のこと。

「have+動詞の過去分詞形」で、人がこの困難をもたらした影響が今も続いていることを示している。

uponは基本的には onと同じだが、onよりも古風な言い方。onよりも積み重ねがあることを感じさせる語なので、人間がコウテイペンギン(の上)に困難をもたらした様子がよく伝わる。

warmingは、「暖かい、温かな」という意味の形容詞 warmに -ingが付き、「暖かくなること」という意味の名詞として使われている。

have+動詞 haveの過去分詞形の hadで、「コウテイペンギンが、以前から今に至るまで別の困難をかかえてきた」ことを表している。

anotherとは、「別の、もう1つの」という意味。「氷の上でメスが産んだ卵を雄が3か月以上も世話をする」という前のパラグラフに書かれたことが1つ目の hardship、これから紹介するのがもう1つのhardshipということになる。

thereforeとは、これまで述べられてきたことを受けて、それに対する結果や結論などを述べるときに使う。「その結果、それで、それゆえに、であるから」などの意味。

「魚、すなわち、ペンギンのえさ」という、fishと food for the penguinsが実際は同じ物で、後ろの語句が前の単語をより詳しく説明している。  例 This is Mr. Smith, my favorite English teacher.   (この方がスミス先生、私の大好きな英語の先生です)

「環境」という意味の言葉。最近では、自然環境以外にも、business environment(ビジネス環境)、computer environment(コンピューター環境)などのようにも使われる。

※ 2

krillとは、「オキアミ」と呼ばれる小さなエビのような生物。魚やクジラなどのえさになる。

「to+動詞の原形」を使って、「~を守るために(何ができるか)」と目的を表している。

these cute birdsとは、この課の主人公である「コウテイペンギン」を指している。

extinctは、元々は「(火や明かりなどが)消えた」ことを意味したが、後に「(命や希望や病気などが)絶えた、撲滅した」ことを意味し、「(動物や植物が自然界から)死に絶えた、絶滅した」ことを意味するようになった。

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高校講座・学習メモ

コミュニケーション 英語Ⅰ

 コウテイペンギンの世界

この写真を見てください。コウテイペンギンが氷の上をゆっくりと歩いています。ペンギンたちはかわいらしく見えますが、皆さんはペンギンたちの生活について考えたことがありますか。コウテイペンギンは南極地方に生息しています。ヒナを育てるにあたって、ペンギ

ンたちは大きな困難に直面します。メスは産卵後、海へ行ってエサを探します。オスは 3か月以上の間、何も食べずに、卵の世話をします。コウテイペンギンは長年別の困難も抱えてきました。地球温暖化が原因で海の氷が

溶け続け、ペンギンたちを取り巻く環境が変化しています。例えば、ペンギンたちは餌となる魚を必要なだけ見つけることができません。その魚は、オキアミという小さな海洋性生物を食べています。オキアミは海の氷の下に生息しています。氷が溶け続け、オキアミが減少しています。その結果、ペンギンのエサである魚が減少しているのです。もし私たちが地球温暖化を止めることができなければ、コウテイペンギンは絶滅してしまいます。人間が、ペンギンたちにこの困難をもたらしたのです。このかわいらしい鳥たちを守るために、私たちは何ができるでしょうか。

Lesson 7本文和訳