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機械式ムーブメント 機械式時計の品質とメンテナンス なぜロンジンは機械式ムーブメントを搭載した時計をコレクションに加えているの でしょうか? 答えは単純です。最新式の手巻ムーブメントもしくは自動巻ムーブメントを搭載している時計に優る満足は、他のムーブメントを搭載している時計からは得 られないからです。もちろん、より高い精度を求めるなら、クォーツムーブメントのほうが優れているといっていいでしょう。しかし時計に純粋な喜びを求 めるのであれば、機械式時計をおすすめします。何世紀にもわたり改良が重ねられた今日の機械式時計の品質は、驚くべき独創性をもった時計職人たちのク ラフツマンシップの賜物です。機械式時計には、地球上で最も価値ある道具ともいうべき時計職人の手によって生命が吹き込まれます。ムーブメントの精緻 な配置やそれを構成するパーツのリズミカルな動き、スチールやさまざまな合成合金、あるいはゴールドまでをも使って作られた各部品の緻密な美しさを眺 めれば、だれもがそこに生命の細胞の動きをみるかのような感覚を覚えることでしょう。そんなロンジンの最新モデルに搭載されている手巻ムーブメントも しくは自動巻ムーブメントの精度は特に正確です。機械式ムーブメントの精度は、着用者の使用状況により、変化しますが、ロンジンのほとんどの時計は通 常の生活状況全般をまかなうのに充分な日差 -5~+15秒です。日常的にはなんら問題がありません。 機械式ムーブメントに使用される素材 機械式時計は概ね金属で作られていますが、その素材は貴重なものから複雑な組成のものまでさまざまです。今日の時計の原型である教会の塔に見られるク ロックは、鉄の合金だけで作られていますが、最近の腕時計には合金を含む10種類以上の金属が、数百ものパーツに使われています。 ほとんどのパーツが1mmにも満たない厚さしかなく、驚くほど多彩な形状とサイズで作られています。中には人間の髪の毛より細いものもあり、多くの場 合、卓越した技術と丹念な作業によって、単純な研磨で組み立てと調整が行われています。ムーブメントは小型なほど、そのパーツが小さいほど、またケー スの外側に露出している部品ほど、日常的な使用でのさまざまな影響を受けやすくなることは言うまでもありません。 定期的なメンテナンスのお願い 今日の機械式ムーブメントは、丁寧にご使用いただくこと、定期的にメンテナンスを受けていただくことことで、何世代にもわたって動き続けます。時計は 使用中、さまざまな脅威にさらされていることを記憶しておいてください。重力や磁力の負の作用、気温の急激な変化にともなう度重なる金属パーツの収 縮、振動、衝突、ケース内の水蒸気や微粒子(滑石など)の存在、あるいは機械式ムーブメントのパーツの摩耗や劣化を防ぐ潤滑油の減少などです。 自動巻ムーブメント 18世紀の末頃までに、いくつかのきわめて独創的な時計メーカーが、装着時の動作を利用して、ゼンマイの自動的な巻き上げを可能にするムーブメントを 開発しました。その後研究が重ねられ、ムーブメントが小型化し、腕時計に搭載できるようになりました。このムーブメントの仕組みは、通常の腕の動きに よって、ムーブメントに取り付けられた「ローター」と呼ばれる回転錘を回転させ、ゼンマイを巻き上げるというものです。また、作動を続けるための動力 が蓄えられるようになっています。自動巻ムーブメントは、定期的に装着されている限り、リューズを回してムーブメントを巻き上げる必要はありません。 手巻きムーブメント 自動巻の機械式ムーブメントは、一般に24時間以上、40時間程度のパワーリザーブ機能を備えているものも多くあります。このムーブメントは装着してい る人の腕の動きに完全に依存して動きますが、ゼンマイが巻き上がり、ムーブメントが動き続けるには一定時間装着される必要があります。この時間の長さ はさまざまで、装着時の腕の動きの大きさによって変わってきます。したがって作動させ続けるために必要な正確な時間を伝えることはできませんが、標準 的には8時間程度が目安となります。ムーブメントが止まっていたら、使用前に手動でリューズを回してください。少なくとも40回程度、特にカレンダー機 構を搭載した時計は、その程度の回数が必要です。 228 テクニカルインフォメーション | 機械式ムーブメント

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機械式ムーブメント 機械式時計の品質とメンテナンス

なぜロンジンは機械式ムーブメントを搭載した時計をコレクションに加えているのでしょうか?答えは単純です。最新式の手巻ムーブメントもしくは自動巻ムーブメントを搭載している時計に優る満足は、他のムーブメントを搭載している時計からは得られないからです。もちろん、より高い精度を求めるなら、クォーツムーブメントのほうが優れているといっていいでしょう。しかし時計に純粋な喜びを求めるのであれば、機械式時計をおすすめします。何世紀にもわたり改良が重ねられた今日の機械式時計の品質は、驚くべき独創性をもった時計職人たちのクラフツマンシップの賜物です。機械式時計には、地球上で最も価値ある道具ともいうべき時計職人の手によって生命が吹き込まれます。ムーブメントの精緻な配置やそれを構成するパーツのリズミカルな動き、スチールやさまざまな合成合金、あるいはゴールドまでをも使って作られた各部品の緻密な美しさを眺めれば、だれもがそこに生命の細胞の動きをみるかのような感覚を覚えることでしょう。そんなロンジンの最新モデルに搭載されている手巻ムーブメントもしくは自動巻ムーブメントの精度は特に正確です。機械式ムーブメントの精度は、着用者の使用状況により、変化しますが、ロンジンのほとんどの時計は通常の生活状況全般をまかなうのに充分な日差 -5~+15秒です。日常的にはなんら問題がありません。

機械式ムーブメントに使用される素材機械式時計は概ね金属で作られていますが、その素材は貴重なものから複雑な組成のものまでさまざまです。今日の時計の原型である教会の塔に見られるクロックは、鉄の合金だけで作られていますが、最近の腕時計には合金を含む10種類以上の金属が、数百ものパーツに使われています。

ほとんどのパーツが1mmにも満たない厚さしかなく、驚くほど多彩な形状とサイズで作られています。中には人間の髪の毛より細いものもあり、多くの場合、卓越した技術と丹念な作業によって、単純な研磨で組み立てと調整が行われています。ムーブメントは小型なほど、そのパーツが小さいほど、またケースの外側に露出している部品ほど、日常的な使用でのさまざまな影響を受けやすくなることは言うまでもありません。

定期的なメンテナンスのお願い今日の機械式ムーブメントは、丁寧にご使用いただくこと、定期的にメンテナンスを受けていただくことことで、何世代にもわたって動き続けます。時計は使用中、さまざまな脅威にさらされていることを記憶しておいてください。重力や磁力の負の作用、気温の急激な変化にともなう度重なる金属パーツの収縮、振動、衝突、ケース内の水蒸気や微粒子(滑石など)の存在、あるいは機械式ムーブメントのパーツの摩耗や劣化を防ぐ潤滑油の減少などです。

自動巻ムーブメント18世紀の末頃までに、いくつかのきわめて独創的な時計メーカーが、装着時の動作を利用して、ゼンマイの自動的な巻き上げを可能にするムーブメントを開発しました。その後研究が重ねられ、ムーブメントが小型化し、腕時計に搭載できるようになりました。このムーブメントの仕組みは、通常の腕の動きによって、ムーブメントに取り付けられた「ローター」と呼ばれる回転錘を回転させ、ゼンマイを巻き上げるというものです。また、作動を続けるための動力が蓄えられるようになっています。自動巻ムーブメントは、定期的に装着されている限り、リューズを回してムーブメントを巻き上げる必要はありません。

手巻きムーブメント自動巻の機械式ムーブメントは、一般に24時間以上、40時間程度のパワーリザーブ機能を備えているものも多くあります。このムーブメントは装着している人の腕の動きに完全に依存して動きますが、ゼンマイが巻き上がり、ムーブメントが動き続けるには一定時間装着される必要があります。この時間の長さはさまざまで、装着時の腕の動きの大きさによって変わってきます。したがって作動させ続けるために必要な正確な時間を伝えることはできませんが、標準的には8時間程度が目安となります。ムーブメントが止まっていたら、使用前に手動でリューズを回してください。少なくとも40回程度、特にカレンダー機構を搭載した時計は、その程度の回数が必要です。

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228 — テクニカルインフォメーション | 機械式ムーブメント

L512 L561

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L506 L507

振動数/時 21’600 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 4.50 mm

ワインディング 手巻き

パワーリザーブ 53 Hours

ベースキャリバー ETA 6498/2

石数 17

振動数/時 28’800 A/h

ø 7¾’’’ – 17.20 mm

高さ 4.80 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 38 Hours

ベースキャリバー ETA 2671

石数 25

振動数/時 28’800 A/h

ø 8¾’’’ – 19.40 mm

高さ 4.10 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 40 Hours

ベースキャリバー ETA A20.L01

石数 22

振動数/時 28’800 A/h

ø 8¾’’’ – 19.40 mm

高さ 4.10 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 40 Hours

ベースキャリバー ETA A20.L01

石数 22

振動数/時 21’600 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 4.50 mm

ワインディング 手巻き

パワーリザーブ 53 Hours

ベースキャリバー ETA 6497/2

石数 17

振動数/時 21’600 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 4.50 mm

ワインディング 手巻き

パワーリザーブ 53 Hours

ベースキャリバー ETA 6498/2

石数 17

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229—テクニカルインフォメーション | 機械式ムーブメント

L595 L602

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L633

振動数/時 28’800 A/h

ø 8¾’’’ – 19.40 mm

高さ 3.60 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 40 Hours

ベースキャリバー ETA 2000/1

石数 20

振動数/時 28’800 A/h

ø 11½’’’ – 25.60 mm

高さ 4.85 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 42 Hours

ベースキャリバー ETA 2897

石数 21

振動数/時 28’800 A/h

ø 11½’’’ – 25.60 mm

高さ 3.85 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 42 Hours

ベースキャリバー ETA 2892/A2

石数 21

振動数/時 28’800 A/h

ø 11½’’’ – 25.60 mm

高さ 4.35 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 42 Hours

ベースキャリバー ETA 2895/2

石数 27

振動数/時 28’800 A/h

ø 11½’’’ – 25.60 mm

高さ 4.35 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 42 Hours

ベースキャリバー ETA 2895/2

石数 27

振動数/時 28’800 A/h

ø 11½’’’ – 25.60 mm

高さ 4.60 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 38 Hours

ベースキャリバー ETA 2824/2

石数 25

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230 — テクニカルインフォメーション | 機械式ムーブメント

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振動数/時 28’800 A/h

ø 12½’’’ – 28.00 mm

高さ 6.10 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 42 Hours

ベースキャリバー ETA 2894/2

石数 37

振動数/時 28’800 A/h

ø 13¼’’’ – 30 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 48 Hours

ベースキャリバー Valjoux 7751

石数 25

振動数/時 28’800 A/h

ø 12½’’’ – 28.00 mm

高さ 6.10 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 42 Hours

ベースキャリバー ETA 2894/2

石数 37

振動数/時 28’800 A/h

ø 11½’’’ – 25.60 mm

高さ 5.05 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 38 Hours

ベースキャリバー ETA 2836/2

石数 25

振動数/時 28’800 A/h

ø 14¼’’’ – 33.00 mm

高さ 6.55 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 38 Hours

ベースキャリバー ETA 2824/2

石数 33

振動数/時 28’800 A/h

ø 13¼’’’ – 30 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 54 Hours

ベースキャリバー ETA A08.L01

石数 27

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231—テクニカルインフォメーション | 機械式ムーブメント

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L704.3

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1415

16171819

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振動数/時 28’800 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 46 Hours

ベースキャリバー ETA A07.161

石数 24

振動数/時 28’800 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 46 Hours

ベースキャリバー ETA A07.231

石数 27

振動数/時 28’800 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 46 Hours

ベースキャリバー ETA A07.L01

石数 24

振動数/時 28’800 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 46 Hours

ベースキャリバー ETA A07.171

石数 24

振動数/時 28’800 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 46 Hours

ベースキャリバー ETA A07.171

石数 24

振動数/時 28’800 A/h

ø 16½’’’ – 36.60 mm

高さ 10.00 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 48 Hours

ベースキャリバー ETA A07.L31

石数 25

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232 — テクニカルインフォメーション | 機械式ムーブメント

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L888

振動数/時 28’800 A/h

ø 13¼’’’ – 30.00 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 54 Hours

ベースキャリバー ETA A08.L21

石数 24

振動数/時 28’800 A/h

ø 13¼’’’ – 30.00 mm

高さ 7.90 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 54 Hours

ベースキャリバー ETA A08.L11

石数 27

振動数/時 28’000 A/h

ø 13¼’’’– 30.00 mm

高さ 7.30 mm

ワインディング 手巻き

パワーリザーブ 48 Hours

ベースキャリバー ETA A08.L31

石数 20

振動数/時 18’000 A/h

ø 16¾’’’ – 37.90 mm

高さ 4.65 mm

ワインディング 手巻き

パワーリザーブ 40 Hours

ベースキャリバー Longines 37.9 ABC

石数 17

振動数/時 25’200 A/h

ø 11½’’’ – 25.60 mm

高さ 3.85 mm

ワインディング 自動巻

パワーリザーブ 64 Hours

ベースキャリバー ETA A31.L01

石数 21

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233—テクニカルインフォメーション | 機械式ムーブメント