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MicroPhotoAcoustics (MPA)社製 高分解能光音響 3D 顕微鏡

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Page 1: MicroPhotoAcoustics (MPA)社製 高分解能光音響 3D...高分解能光音響3D 顕微鏡(PAM)は、血管や腫瘍組織の非侵襲・非標識でのin vivoイメ ージングが可能な画期的な顕微鏡です。このPAM

MicroPhotoAcoustics (MPA)社製 高分解能光音響 3D 顕微鏡

Page 2: MicroPhotoAcoustics (MPA)社製 高分解能光音響 3D...高分解能光音響3D 顕微鏡(PAM)は、血管や腫瘍組織の非侵襲・非標識でのin vivoイメ ージングが可能な画期的な顕微鏡です。このPAM

高分解能光音響 3D 顕微鏡(PAM)は、血管や腫瘍組織の非侵襲・非標識での in vivo イメ

ージングが可能な画期的な顕微鏡です。この PAM (Photo Acoustic Microscopy)という言葉

は、国内では光音響技法または光超音波技法を利用したイメージングシステムとして紹介

されています。 計測対象となる生体分子(ヘモグロビン、メラニン、核酸など)に、皮膚越しに励起光を照

射するだけで、非標識かつ非侵襲での 2D および 3D イメージングを行うことが出来ます。 従来の in vivo イメージングシステムで使用されている造影剤:SWNT (Single-walled

carbon nanotube 単層カーボンナノチューブ)、蛍光プローブ:ICG (Indocyanine green インドシアニングリーン)/Alexa750/iRFP、ならびに金ナノ粒子/ナノケージ、メチレ

ンブルーなどを光音響プローブとする in vivo イメージングも可能であり、複数ターゲット

の個別計測(例 癌組織のメラノーマと血管新生、アルツハイマー発症脳の血管とアミロ

イドβ集積など)による計測ターゲットの精密な 3 次元情報を得ることが可能になりまし

た。

この技法の原型となる PAS(Photo Acoustic Spectroscopy の略)技法は、1880 年電話機開

発で有名な Alexander Graham Bell 氏が当時のサイエンス誌に発表した論文で紹介され、

分光技法の一つとして確立されました。 その後、2000 年頃よりバイオメディカル分野において、生体画像診断技術に応用するた

めの研究開発が始まりました。この研究開発をリードする先端研究機関の一つである米国

ワシントン大学セントルイス校の Lihong Wang 研究室において、光音響シグナルから顕微

鏡レベルの分解能でのイメージング技術が確立され、高分解能光音響 3D 顕微鏡の実用化を

実現しました。

光を生体にすると、当該波長に吸収特性を

有する生体内分子が光を吸収して励起状態と

なり、その励起状態から定常状態に戻るとき

に熱が放出されます。そとのきに生じる分子

周辺との温度差により発生する分子振動(音響波)を検出します。

歴史

原理

光吸収⇒熱⇒分子振動 (音響波)

はじめに

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【上図】OR-PAM システム概要 【左図】AR-PAM 光学系

【計測のイメージ】 左図:人の腕の血管計測 右図:光照射および音響波検出部の構造 レーザー光源より出力されたナノパルス光は、光ファイバーを介して PAM 光学系に送ら

れ、集光された状態で生体に照射されます。照射された領域でターゲット分子が励起され

て発生する音響波は水を介して超音波センサーに伝わり検出されます。 スキャンヘッド(計測対象上部の赤枠で記載された台形構造)が水に浸るように位置した

状態で XY 方向にスキャンして指定領域内の 3D 情報を取得します。 PAM 光学系には下記の 2 種類があります。 ● OR-PAM (Optical Resolution 空間分解能重視のポイント照射タイプ) ● AR-PAM ( Acoustic Resolution 深度重視のリング照射タイプ)

システムブロック図

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甘皮 (爪付け根)

動脈(赤)、静脈(青)

PAM 計測像 光学顕微鏡観察像(HE 染色)

手のひら

腕の内側

1. 動物、人体での血管像 2.マウス耳血管 酸素飽和度計測 3.血流分析

4.核酸計測(RNA、DNA)

アプリケーション

d) 酸素飽和度 ※システム外ソフト分析 e) 血流速度 ※開発中 f) 血管幅プロファイル ※システム外ソフト分析

頭部

背中

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左図 蛍光顕微鏡像 (アミロイドβ:白い点) 右上図 2フォトン顕微鏡(アミロイドβ:矢印部) 右下図 PAM (血管:赤、アミロイドβ:緑)

5.大脳皮質血管(頭蓋骨越し) 6.アルツハイマー発症脳 血管(ヘモグロビン)、アミロイドβ(Congo Red 標識)

7.癌関連アプリケーション

血管新生の動態の経時(60 日間)観察 血管(赤)、メラノーマ(白)の 3D 画像

8.マウス眼球血管計測および解析例

Non-transgenic mouse Transgenic HIF mouse

虹彩内血管の計測 下図左 内拡大図(赤血球観察)

下図右 血管太さプロファイリング ※システム外ソフト分析

※システム外ソフトで画像処理

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光吸収特性

他のイメージングシステムとの比較

光音響顕微鏡では、各種生体分子および標識プローブのターゲット分子の光吸収特性に合

わせたレーザー照射により、計測対象をターゲットとする特定の生体組織に絞った計測を

行うことが出来ます(計測可能な波長については最終ページの仕様をご参照下さい)。 バイオイメージングにおいて一般的に使用されている他の光学技法を用いた顕微鏡システ

ムとの仕様比較です。 共焦点顕微鏡

(LSM)

2 光子顕微鏡

(TPM)

OCT 光音響 3D 顕微鏡

(PAM)

計測深度 0.2mm 0.5mm 1mm 1mm(OR-PAM)

3mm(AR-PAM)

検出技法 蛍光法 蛍光法 光干渉法 光吸収法

マルチスケール計測 不可 不可 不可 可能

吸収感度 低感度(6%) 不可 低感度(0.4%) 高感度(100%)

ドップラー波検出 不可 不可 可能 開発中

アーティファクト(エコー像) 無し 無し 有り 無し

酸素飽和度計測(Hb) 不可 不可 不可(低感度) 可能(オプション)

メラニン非標識イメージング 不可 不可 不可 可能

分子イメージング 可能 可能 不可(低感度) 可能

Reporter Gene イメージング 可能 可能 不可 可能

酸素消費量イメージング 不可 不可 不可 可能(オプション)

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設定パラメータ 視野 XY 計測幅 画像分解能 X:データ取得ステップ、Y:スキャン回数) 計測深度 データ取得する深さ幅、計測ディレイ時間指定、 計測感度 スキャンスピード、取得シグナル強度レンジ

、 左側 Aモード:断層画像 右側 Bモード:プロジェクション画像

計測条件設定画面

計測画像表示

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仕様 OR-PAM システム AR-PAM システム システム構成 顕微鏡(本体) 顕微鏡(本体)

OR 光学系、ステージ制御 顕微鏡(本体) AR 光学系、ステージ制御

レーザー 532nm(固体レーザー) 532nm(固体レーザー) ワークステーション ワークステーション ワークステーション 計測仕様 深度 最大 1.0mm 最大 3.0mm 分解能 (XY 平面) 最大 5μm 最大 45μm (Z 方向) 最大 30μm 最大 30μm スキャン制御 XY-移動距離 20mm(X) x 20mm(Y) 20mm(X) x 20mm(Y) XY-移動速度 0.625μm/S ~ 100μm/S 0.625μm/S ~ 100μm/S レーザー部仕様 波長(固定) 532nm 532nm 繰返し周波数 5-10KHz 1-2KHz パルス幅 8nS 10nS ピークエネルギー 100nJ/Pulse (@5KHz) 0.5mJ/Pulse (@1KHz) ソフトウェア 機能について スキャン・モード A モード B モード

収集機能 - XY 計測位置、計測範囲

- 深度設定、スキャン速度

計測像表示機能 - 断層画像 - プロジェクション画像

収集機能 - XY 計測位置、計測範囲 - 深度設定、スキャン速度 計測像表示機能 - 断層画像 - プロジェクション画像

オプション 490nm/ 560nm 700nm-900nm (チューナブル)

490nm/ 560nm 700nm-900nm (チューナブル)

仕様は予告なく変更する場合がございます。予めご了承願います 理化学機器営業部 〒105-0014 東京都港区芝 3-5-1 コーンズハウス

Tel: 03-5427-7568

大阪営業部 〒550-0005 大阪市西区西本町 1-13-40 コーンズハウス Tel: 06-6535-1012

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