mpo-anca陽性であったigg4関連腎症の一例 · 2016-09-12 ·...

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1 国際親善総合病院 腎臓・高血圧内科 2 横浜市立大学 病態制御内科学 3 東北大学大学院医学系研究科 病理病態学講座 4 山口病理組織研究所 Key WordANCA 関連血管炎,IgG4 症  例 症 例:71 歳,男性 主 訴:両下肢の疼痛 既往歴:50 歳代:2 型糖尿病。71 歳:好酸球 性副鼻腔炎,滲出性中耳炎 家族歴:特記すべき事項なし 現病歴:2010 9 月,Cr 1.34mg/dl CKD 認めていた。2013 3 月より好酸球性副鼻腔 炎および滲出性中耳炎にて近医に通院してい た。6 月より両下肢痛が出現し,7 月より 37台の微熱が出現した。 8 月より食欲不振となり, 1 ヶ月で 3kg 体重が減少した。9 7 日,BUN 30mg/dlCr 2.56mg/dl で あ り,9 11 日,Cr 3.09mg/dl と腎機能が悪化した。翌日,当科紹 介受診後,入院となった。 入 院 時 現 症: 身長 142.1cm,体重 43.3kgBMI18.7,血圧 105/63mmHg,脈拍 77bpm・整, 体温 36.7℃,SpO 2 98(室内気),眼瞼結膜: 貧血(−),眼球結膜:黄疸(−),心音:Ⅰ・ Ⅱ音正常,心雑音:聴取せず,呼吸音:異常所 見なし,腹部:平坦・軟,腸蠕動音(+),下肢: 浮腫(−),右下肢:把握痛(+) ,発赤(−), 腫脹(−),皮膚:異常所見なし 内服薬:グリメピリド錠 1mg1T1x,ボグリ ボース OD 0.2mg2T2x,セレスタミン配合錠 1T1x ま と め ・本症例は,MPO-ANCA 陽性であったが,糸 球体病変に乏しく,ANCA 関連血管炎は併発 していないと考えられた。 ・ステロイド療法により腎機能だけでなく, AMY や下肢痛,難聴の改善も認めた。 疑 問 点 ・本症例の病理組織学的診断は IgG4 関連腎症 でいいか。ANCA 関連腎症の関与はないか。 MPO-ANCA 陽性であった IgG4 関連腎症の一例 千 葉 恭 司 1 安 藤 匡 人 1 酒 井 政 司 1 大 城 光 二 2 病理コメンテータ  城   謙 輔 3 山 口   裕 4 211 第 62 回神奈川腎炎研究会 211

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(1 国際親善総合病院 腎臓・高血圧内科(2 横浜市立大学 病態制御内科学(3 東北大学大学院医学系研究科 病理病態学講座(4 山口病理組織研究所

Key Word:ANCA関連血管炎,IgG4

症  例症 例:71歳,男性主 訴:両下肢の疼痛既往歴:50歳代:2型糖尿病。71歳:好酸球

性副鼻腔炎,滲出性中耳炎家族歴:特記すべき事項なし現病歴:2010年9月,Cr 1.34mg/dlとCKDを

認めていた。2013年3月より好酸球性副鼻腔炎および滲出性中耳炎にて近医に通院していた。6月より両下肢痛が出現し,7月より37℃台の微熱が出現した。8月より食欲不振となり,1 ヶ月で3kg体重が減少した。9月7日,BUN 30mg/dl,Cr 2.56mg/dlで あ り,9月11日,Cr 3.09mg/dlと腎機能が悪化した。翌日,当科紹介受診後,入院となった。入院時現症:身 長142.1cm, 体 重43.3kg,

BMI18.7,血圧105/63mmHg,脈拍77bpm・整,体温36.7℃,SpO2 98%(室内気),眼瞼結膜:貧血(−),眼球結膜:黄疸(−),心音:Ⅰ・Ⅱ音正常,心雑音:聴取せず,呼吸音:異常所見なし,腹部:平坦・軟,腸蠕動音(+),下肢:浮腫(−),右下肢:把握痛(+),発赤(−),腫脹(−),皮膚:異常所見なし

内服薬:グリメピリド錠1mg1T1x,ボグリボースOD錠0.2mg2T2x,セレスタミン配合錠1T1x

ま と め・本症例は,MPO-ANCA陽性であったが,糸

球体病変に乏しく,ANCA関連血管炎は併発していないと考えられた。

・ステロイド療法により腎機能だけでなく,AMYや下肢痛,難聴の改善も認めた。

疑 問 点・本症例の病理組織学的診断は IgG4関連腎症

でいいか。ANCA関連腎症の関与はないか。

MPO-ANCA陽性であったIgG4関連腎症の一例

千 葉 恭 司1  安 藤 匡 人1  酒 井 政 司1

大 城 光 二2

 病理コメンテータ   城   謙 輔3  山 口   裕4

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第62回神奈川腎炎研究会

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図 1

CT

図 2

MRI 2013/11/1

【尿定性】 pH 6 比重 1.01 蛋白 (+) 潜血 (+) 糖 (+) ケトン体 (−)

【尿沈渣】 赤血球 1-4 /HPF白血球 1-4 /HPF

硝子円柱 20 /WF顆粒円柱 30 /WF上皮円柱 15 /WF蝋様円柱 <1 /WFBJP (−)

【尿生化】 畜尿蛋白 1.14 g/day24hCCr 27.2 ml/min/1.73m2

【血算】 WBC 12050 /μlNEUT 81.3 %LYMP 13.0 %MONO 4.1 %EO 0.3 %BASO 0.2 %RBC 363×104 /μlHb 10.4 g/dlHt 33.7 %Plt 53.9×104 /μl

入院時血液検査所見①

【生化学】 TP 7.8 g/dlAlb 2.7 g/dlBUN 36 mg/dlCr 3.10 mg/dlUA 5.6 mg/dlNa 123 mEq/lK 4.7 mEq/lCl 88 mEq/lCa 8.4 mg/dlP 4.2 mg/dlT-Bil 0.3 mg/dlAST 18 U/lALT 15 U/lALP 292 U/l

γGT 40 U/lLDH 94 U/lAMY 112 U/lCK 12 U/lGlu 160 mg/dlHbA1c 8.3 %(NGSP)TG 55 mg/dlTC 125 mg/dlLDL-C 77 mg/dlHDL-C 31 mg/dl

【血清】 CRP 14.56 mg/dlIgG 3110 mg/dlIgG4 436 mg/dl

IgA 568 mg/dlIgM 51 mg/dlIgE 356 mg/dlCH50 45 U/mlASO <10 IU/mlMPO-ANCA 299.0 EUPR3-ANCA 0.8 EU抗GBM抗体 <10 EURF 75 IU/ml抗核抗体 <40 倍シスタチンC 2.41 mg/dl免疫電気泳動 (−) HBs抗原 (−) HCV抗体 (−)

入院時血液検査所見②

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図 3

HE 4013 1

図 6

Masson100

図 4

PAS 400

図 7

IgG 100 IgG4 100

CD79a 100 CD3 100

図 5

PAM 400

図 8

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図 9 図 12

ANCA IgG4

IgG4 MPOANCA

2009 76yo M 697mg/dL 362EU

22 15PSL

2011 60yo M 243mg/dL 286EU PSLCPA

2012 77yo M PSLMZR

71yo M 436mg/dl 299EU PSL

図 10

PSL 25mg

+ +

IgG4 mg/dLMPO-ANCA EUAMY IU/l

Cr mg/dLg/gCr

15mg10mg 7.5mg

35mg5mg

mPSL 500mg 3day

20mg

図 13

2013/9/19 2014/8/6

図 11

ANCA IgG4ANCA IgG4

Bird’s eye pattern

IgG4

myeloperoxidase

ANCA IgG4 151-153 2014

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腎炎症例研究 31巻 2015年

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討  論 井上 では次,Ⅱ-2,「MPO-ANCA陽性であった IgG4関連腎症の一例」,国際親善総合病院,千葉恭司先生,よろしくお願いいたします。千葉 よろしくお願いいたします。 症例は71歳,男性。主訴は両下肢の疼痛です。既往歴として,50歳代から2型糖尿病に罹患しています。家族歴では特記すべき事項はありません。 現病歴です。2010年9月の段階で,クレアチニン1.34と腎機能障害を認めていました。2013年3月より好酸球性副鼻腔炎,および滲出性中耳炎にて近医を受診していました。6月より両下肢の痛みが出現し,7月より37度台の微熱が出現しました。8月より食欲不振となり,1カ月で体重が3kg減少しました。9月7日BUN30mg/dL,クレアチニン2.56mg/dLであり,9月11日にはクレアチニンは3.09mg/dLと腎機能が悪化し,当科紹介後,入院となりました。 入院時現症です。血圧は105/63mmHgと正常範囲内でした。下肢には浮腫は認めず,右下肢,主にふくらはぎに把握痛を認めました。皮疹などの皮膚所見は認めませんでした。内服に関しては記載のとおりです。 入院時の検査所見です。尿定性では尿蛋白,尿潜血(+)でしたが,尿沈渣では赤血球が1視野で1から4個でした。尿蛋白は1日で1.14gでした。血算では白血球が12050と上昇していました。好酸球の増多は認めませんでした。ヘモグロビンは10.4と低下を認めました。 生化学所見です。BUN35mg/dL,クレアチニン3.1mg/dLと腎機能障害を認めました。ヘモグロビンA1cは8.3%と耐糖能以上を認めました。アミラーゼの上昇はありませんでした。血清ではCRP14.56と上昇していました。IgGは3110,IgG4436と上昇していました。また,IgA,IgEも上昇していました。MPO-ANCAも299と上昇していました。補体の低下はありませんでした。

 入院時の画像所見ですが,胸部レントゲン上は明らかな異常所見は認めませんでした。単純の腹部CTでは腎臓の腫大を認めました。腎盂壁の肥厚病変は認めませんでした。そのほか,肺病変や,後腹膜線維症や,大動脈周囲の病変などは認められませんでした。 ステロイド治療後34日目の腹部のMRIの所見です。両側の腎臓の全体に拡散強調像で高信号を示していました。また,膵体部の一部から尾部にかけて拡散強調画像で高信号を認めました。軽度の膵炎が疑われました。主膵管の狭窄や拡張などの特徴的な所見は認められませんでした。 病理所見です。HE染色です。13個の糸球体のうち,硬化性病変1個を認めました。半月体形成は認めませんでした。間質の形質細胞の浸潤が高度であり,リンパ球の浸潤も目立ちました。 PAS染 色 で す。mesangium細 胞 の 増 殖 や,mesangium基質の増加は認めませんでした。半月体形成も認めませんでした。 PAM染色では spikeや基底膜の二重化は認められませんでした。 Masson染色では,間質でさまざまな方向に線維化が走行していました。birds eyeパターンはちょっと見てもらえませんでした。 免疫組織染色です。間質への著明なリンパ球,形質細胞の浸潤を認め,IgG陽性の形質細胞の大部分で,IgG4が陽性でした。CD79αも陽性でした。また,CD3陽性のT細胞も目立ちました。 蛍光抗体法では,係蹄壁に弱く,免役グロブリンや補体の沈着がやや見られました。 電顕所見ですが,間質の電顕写真はありませんでした。糸球体では基底膜は肥厚していました。基底膜の上皮下を中心に小型の高電子密度沈着物がほぼびまん性に存在していました。足突起も広範囲に癒合していました。 経過です。9月18日に腎生検を施行しました。MPO-ANCA陽性であったことから,当初は

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ANCA関連血管炎を疑い,生検の翌日からステロイドパルス療法を行いました。後療法として,プレドニゾロンを35mgで行いました。追加の採血にて,IgG4が高値であること。病理免疫染色にて,IgG4陽性の形質細胞を確認できたことから,IgG4関連腎症の診断に至りました。ステロイド療法1週間後に間質も改善しました。またクレアチニンにも改善し,10月11日に退院しました。ステロイドは徐々に減量し,2014年の8月6日現在,プレドニゾロン5mgでクレアチニン1.8,IgG4が123まで改善しています。MPO-ANCAは陰性化しました。 ANCA関連血管炎と IgG4関連腎症の鑑別のまとめです。IgG4関連腎症においては,病変部と非病変部の境界明瞭であるという特徴があります。ANCA関連血管炎では,リンパ球,および好中球が中心です。IgG4関連腎症では,形質細胞,およびリンパ球の浸潤が多く見られ,birds eye patternと呼ばれる不規則な線維化,髄質への炎症細胞の浸潤,被膜を超える細胞浸潤なども認められます。ANCA関連血管炎では半月体形成を伴いますが,IgG4関連腎症では基本的に糸球体病変は認めません。 ANCA関連血管炎と IgG4関連腎症の合併に関する本報での報告です。1例を除いて,糸球体には半月体形成が認められました。半月体形成を認めない症例も1例だけありました。 まとめです。本症例はMPO-ANCAが陽性でしたが,糸球体病変に乏しく,ANCA関連血管炎は併発していないと考えられました。ステロイド療法により,腎機能だけでなく,アミラーゼや間質,難聴の改善も認めました。疑問点としては,IgG4関連腎症だけでいいのか。ANCAの関連はないのか。ご享受をお願いいたします。以上です。井上 はい。ありがとうございます。何かご質問,コメントはありますでしょうか。城先生,どうぞ。城 ちょっと聞き逃したかも分かりません。G4の血清中の濃度はどうでした?

千葉 436です。井上 ほかにありますでしょうか。乳原先生。乳原 虎の門病院の乳原です。 通常,IgG4関連疾患という場合には,腎症だけでなく,腎外病変が結構目立ってくる。それに関してはいかがだったのでしょうか。膵臓病変とか,そういうのがいくつか重なってきて初めて,腎病変と合わせて IgG4関連疾患と通常はしてくると思うのですけれど。千葉 このステロイド療法のときに,最初はアミラーゼは陰性だったのですけれども,その後の経過でアミラーゼは上昇してきまして,一応消化器内科の先生ともご相談して,やはりIgG4関連として問題はないでしょうと言われています。乳原 通常アミラーゼだけではなくて,膵臓にも腫瘤性病変とか,いろいろ典型例は出てくるので。千葉 腫瘤性病変とかは認めなかった。乳原 もう一つ,IgG4関連疾患の場合には,まずCRPは上がらない。上がってくる場合は,Castleman病をはじめ,ほかの二次性の IgG4を考えるということなのですけれども,ステロイドの反応性がいいので,Castleman病でもなさそうだ。金沢大学の川野充弘先生と合わせてやっているのですけれども,やはり typicalなIgG4関連疾患というのはいるわけですが,それから外れるのをどこに入れるかということで,今やろうとしていたところです。千葉 ありがとうございます。井上 ほかにありますでしょうか。はい。どうぞ。金綱 慈恵医大柏病院の金綱です。 やはりANCA関連腎症の可能性も全部は否定しきれないと考えていますが,ちょっと今聞き逃したかもしれませんが,例えば,細動脈弁のようなものがあったかどうかというのが1つ。 それから,1カ所,確か赤血球円柱があったように思うのですけれども,隠れているどこか

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の係蹄断裂的なものがあった可能性はないでしょうか。千葉 あると思います。ほかの血管炎,そういうのは身体所見上は認めませんでした。井上 ほかにありますでしょうか。 この方は,発熱はどうだったのですか。高い熱は出てこなかったですか。千葉 高い熱は出てこなかったです。入院時の最初は高くて,37度前半ぐらいで,そこからもう上がることはなかったです。井上 血尿に関しては,この方はどのぐらい出ていたのですか。千葉 血尿は1視野で最大で5から9ぐらいで,それ以外はずっとほとんど陰性でした。井上 よろしいでしょうか。では,病理の山口先生,お願いいたします。山口 ANCA関 連 腎 炎 の と き は, 間 質 に はplasma cellが優位に出てくるのです。後で出しますけれども,IgG4を染めると,7割も8割も陽性になります。ただ,7割も8割も IgG4陽性で,IgG4関連の腎症にしてしまうのは,短絡的で無理なように思います。バックグラウンドに糖尿病があって,肉芽腫性の動脈炎もありますし,EGPAを好酸球性の副鼻腔炎がありますから,ぜひ突き詰めて考えていただきたいと思います。

【スライド02】granulomatousな病変が,動脈に絡んだのか,よく分からなかったです。granu-lomatousな病変があったことは事実です。動脈硬化があって,この2つの糸球体に関しては,目立った変化はないです。

【 ス ラ イ ド03】necrotizingな 病 変 が あ っ て,crescentができています。ここも糸球体が巻き込まれて,necrotizingでcrescentができて,周りに炎症が広がっていると思います。尿細管炎もあります。

【スライド04】ここは端っこですが,ボウマン嚢が壊れて,crescentをつくり始めて,ボウマン嚢を破って炎症が広がっていると思います。糸球体は,mesangial matrixが増えて,係蹄全

体はやや大きいです。尿細管のcell debrisが見られています。

【スライド05】これが糸球体が巻き込まれて多核の上皮様のものが出かかっています。ここも尿細管炎もある。TBMが変性して,好中球が寄ってきている変化だと思います。plasma cell,リンパ球が多いです。IgG4関連ですと,病変部がやや正常なところと限局して見られ,はっきりした明瞭な区画がないです。

【スライド06】類上皮様細胞のgranulomatousな反応が見られている。尿細管炎も強いです。plasma,リンパ球の浸潤は非常に顕著です。典型的な IgG4のパターンとは違うように思います。

【スライド07】ここが肉芽腫様の病変なのです。血管のつながりのようには思います。間質のgranulomatousな変化と思います。

【スライド08】これはmassiveな炎症細胞浸潤です。

【スライド09】先ほどのです。フィブリン析出と共に segmentalにcrescentができている。ボウマン嚢が破れて,周りからの炎症が波及している。

【スライド10】mesangial matrixがやや目立ち,TBMもやや厚い感じでしょうか。

【スライド11】fibrinoid necrosisです。全体に暗くて申し訳ないです。ここに多核の類上皮様の細胞が出てきて反応しています。

【スライド12】先ほどのところです。necrotiz-ingな病変で,類上皮様細胞の反応が見られ,肉芽腫性の病変ができてきている。

【スライド13】これは動脈の壁の内側に,多核の類上皮様組織球の反応がありますので,肉芽腫性動脈炎の一部を見ている可能性がある。eosinophil granulocyteがちょっと出ていたように思います。

【スライド14】動脈の弾性板が断裂して,分からなくなっていますので,動脈炎と思います。eosinophil granulocyteが混ざって,capillaritisがあると思います。

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【スライド15】膜性腎症が合併しているのですが,PAMで厚いので分かりませんでした。

【スライド16】IFで IgGが,糖尿病の場合はlinearパターンですが,ちょっとはっきりしないです。C3も陽性に見えます。

【スライド17】電顕では明らかにGBMが2倍から3倍ぐらい厚くなっていますので,糖尿病は間違いなくある。上皮下沈着,あるいは膜内の沈着がありますから,糖尿病性の糸球体硬化症に膜性腎症が合併して,右側にはfibrinが出て,好中球が来て,恐らくnecrotizingな病変と思います。

【スライド18】GBMをずっと追っていきますと,ここで消失していますので,cellularなcrescentが電顕でも見られる。

【スライド19】IgG4陽性細胞は確かに多いです。【スライド20】これは IgG4の英文をつくるときに,コントロールでANCA関連腎炎の6例,IgG1-4の陽性細胞のパーセンテージを出したものです。IgG4が78%と,こんなに高い場合もあり得る。IgG4が陽性が半分以上あるから,多いからということで IgG4関連腎炎とは言えない。

【 ス ラ イ ド21】focal necrotizing cresceticで,granulomatous necrotizing angiitisと。それから,肉芽腫性 tubulointerstitialとmembranousとdiabe-tes mellitusがある。IgG4関連腎症は無理があって,EGPAの可能性はどうかと思います。以上です。井上 山口先生,ありがとうございます。では,城先生よろしくお願いします。城 【 ス ラ イ ド01】 こ れ は,focal necrotizing glomerulonephritisの所見で,好中球がここに出ていて,マクロファージがそこからボウマン嚢基底膜を破って,間質に出ております。こういう病変は IgG4関連腎症では,説明できません。

【スライド02】PAM染色による,同じところです。昔の病理の先生はburstタイプと呼んでいますけれども,crescentがあって,ボウマン嚢基底膜を破って,burstして間質に漏れる機序

が focal necrotizing GN,ないしは半月体形成性腎炎のときにあるのだろうと思います。

【スライド03】この症例はMPO-ANCAが陽性です。

【スライド04】間質の症例細胞浸潤はほとんどplasma cellなのですけれども,ANCAのときでは,確かに早期には好中球が主体なのですけれども,すぐにplasma cellのphaseに変わっていきます。本症例においてplasma cell richということは,ANCA関連腎症で少し時期が経過した症例において,それほど珍しい所見ではありません。

【スライド05】ここもcrescentがあって,ボウマン嚢基底膜を破って周囲に炎症が波及している。ANCAのときに,ボウマン嚢基底膜の周囲にmacrophagesが浸潤してくるタイプがありますけれども,やはり本症例のように限局性に,しかも半月体の場所で破壊されるということは,糸球体基底膜障害がprimaryで,ボウマン嚢基底膜を破ってmacrophagesが周囲に出てくると考えるほうが自然だろうと思います。

【スライド06】plasma cellが結構出てきています。

【スライド07】これは,ボウマン嚢基底膜は破れておりませんが,まさにmacrophagesが分節性に管内性に浸潤してきて,次のphaseで糸球体基底膜を障害している場所です。

【スライド08】ここに好中球が少し出ております。それからplasma cellも出ております。

【スライド09】ANCA関連腎症の像として捉えていいと思います。

【 ス ラ イ ド10】ANCAの も う1つ の 特 徴 は,TBMの破壊が結構強いことです。tubulitisがあるのは移植等々で見られますが,強い場合はTBMも破壊があります。ANCAの場合は大半の症例でTBMを破壊して,しかもgranuloma-tous legionに進展することがあります。

【スライド11】TBMの tubulitisからTBMが破壊されて,granulomatous regionに移行しているところだと思います。

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【スライド12】間質病変ですが,好中球が基底膜にまとわりついてくる。しかもTBMはここで破壊されている。この所見はやはりANCAの特徴で,TBMが破壊されています。ANCAの場合は,TBMの破壊が非常に目立つ症例が多いと思います。

【スライド13】好中球が出てTBMにまとわりついているところがよく分かります。

【スライド14】この所見は,ANCAなしには説明がつかないと思います。IgG4関連腎症としては,この所見は間質においても説明がつかないと思います。

【スライド15】間質にplasma cellが richです。ANCAで十分に説明はつきます。多少,好酸球も出ております。

【スライド16】これはgranulomaとして捉えることができ,中心部に動脈がありますので,granulomatous arteritisと言える変化だと思います。

【スライド17】macrophagesも含み,多核細胞もありますので,これはgranulomatous arteritisと呼べる変化だと思います。

【スライド18】IgG4,CD79,IgG陽性ということで,IgG4陽性形質細胞は全体の50%を超えております。

【スライド19】血清中の IgG4も400近くあったということで,IgG4関連疾患の診断基準を満たしているのでしょうか。CD3も同じように存在しています。IgG4関連疾患のときに,CD3が同じ場所にこのように混ざってくるかどうか,よく分かりません。

【スライド20】糸球体では全節性硬化が12%。この患者さんは71歳ですね。それから残存糸球体において,管内性細胞増多。これはANCAのときに出てきて,好中球浸潤を伴っている。それから,細胞性半月体が20%。それから,focal necrotizing lesionが20%。癒着,分節性硬化,虚脱はない。糸球体基底膜には異常がない。糸球体の大きさにも腫大がない。 間質に関して言えば,尿細管の萎縮が40%。

リンパ球,形質細胞,好中球浸潤を含む炎症の範囲が60%。それから,尿細管炎を伴う。尿細管基底膜も破壊されている。これもANCA関連の糸球体病変,間質病変として,十分に説明がつく。さらに,動脈に肉芽腫性の動脈炎があります。これもANCAとして説明がつくと思います。

【スライド21】本症例はpauci-immuneタイプで,IgGがperipheralにgranularなパターンがあるとは見えません。

【スライド22】ANCA関連腎症の非常にきれいな所見がここに出ております。ここはGBMのlamina densaで,ここに内皮細胞がある。こんなに内皮下が浮腫性に腫大しております。これはANCAの活動性の所見とみなしていいと思います。

【スライド23】この内皮下浮腫はそんなに広範にあるわけではありませんが,これだけ極端かつ局在性にくるタイプは,やはりANCAの所見としてとらえていいと思います。

【スライド24】ここでも,糸球体基底膜があって,mesangial interpositionがあって,先ほどの浮腫性の変化から,次に出てくる変化はこういう病変だろうと思います。

【スライド25】それから本症例はmembranous GNがあります。GBMはcollapseだけではなくて,全般的に厚いです。計測しますと,大体800から900はあると思います。matrixの拡大もありますので,これは糖尿病性糸球体縮化症の変化と言っていいと思います。

【スライド26】もちろん IgG4のときにもmem-branous GNのタイプがありますが,糖尿病のときにも高率にmembranous GNになりますので,糖尿病に付随するmembranous GNと考えていいかと思います。

【スライド27】これもそうです。ステージ1のmembranous GNがあります。

【スライド28】この場所はfibrin血栓で,ANCAのときの初期に血栓を起こして,この次のphaseで恐らく基底膜が破壊されて,半月体形

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成に結び付いていく。この血栓はごく早期の病変だと思います。ここに巻き込まれた炎症細胞は,好中球ではなく,macrophagesだろうと思います。

【スライド29】私は IgG4関連疾患はたくさん見ておりませんので,もう山口先生のおっしゃることで,十分かと思います。しかし,教科書的に見ますと,IgG4陽性形質細胞が全体の形質細胞の50%を超えていて,CD3陽性細胞が混在していることがどれほどの意味があるのかはよく分かりません。 本症例は,血清の IgG4が高いということで,主 軸 と し て はMPO-ANCA関 連 腎 症 のplasma cellの richな間質病変なのですけれども,定義からいって,IgG4 bearing cellが強く出てくることで,主軸はMPO-ANCAですけれども,IgG4関連疾患が合併する疾患群も含まれてくるのではないかと思います。

【スライド30】電顕的には膜性腎症が合併しております。

【スライド31】糖尿病性糸球体硬化症の合併もあります。

【スライド32】ANCA関連の壊死性の変化,あるいはfibrin血栓等々も見られます。それから,典型的な内皮下の著明な浮腫もありますので,ANCAが電顕においても特徴像が表れていると思います。

【スライド33】臨床診断はRPGN,2型糖尿病,好酸球性副鼻腔炎,MPO-ANCA陽性,IgG4高値ということで,MPO-ANCA関連腎症に膜性腎症のステージ1,さらに糖尿病性硬化症も合併しています。私は IgG4関連腎症の中にMPO-ANCAから来るタイプがあってもいいのではないかと思いました。 以上,MPO-ANCA関連腎症,膜性腎症,糖尿病性糸球体硬化症,そして,IgG4関連腎症の合併と診断します。MPO-ANCA関連腎炎の間質性腎炎では,形質細胞が増殖してくる場合があります。しかし,本症例は,血清中のIgG4の高値,形質細胞浸潤が目立つことから,

本症例は一連の疾患群として捉えてもいいのでないかと思います。井上 城先生,ありがとうございます。 何かご質問,コメントはありますでしょうか。千葉先生,何かありますか。今の病理の先生のお話をお聞きして。千葉 ちょっとANCA関連血管炎で IgG4をあまり染めたことがなかったので,そこで診断がうまくいかなかった。城 山口先生,MPO-ANCA関連腎症で,血清中の IgG4が上がってくる症例はあるのですか。山口 血清の IgG4はあの当時は測っていない。組織学的に多い場合もあり得るということです。 IgG4の関連腎症の場合は,birds eyeパターンがないと言わないことにしています。カウントだけ高いのは,いろいろな疾患で出てきますので,birds eyeパターン,線維化があることが重要と思います。井上 乳原先生,どうぞ。乳原 虎の門病院の乳原です。 IgG4関連疾患を語るときに,必ず鑑別してあげなければいけないのが,churg strauss syn-dromeだと。churg strauss syndromeは,高率にIgG4が上がってしまって,組織も IgG4が陽性になると,特にANCA関連疾患の中で,churg strauss syndrome。ですから,churg strauss syn-dromeと診断したら,IgG4と診断しては駄目だということで,論文もそうなってきていると思います。ですから,churg strauss syndromeは,本当に高率に IgG4が高くなるというのは事実です。井上 鎌田先生,どうぞ。鎌田 この症例がANCA関連血管炎ということは,分かったのですが,これはMPAとしますか,EGPAとするのでしょうか。山口 ここに好酸球性副鼻腔炎と書いてあるところを見ると,好酸球が増えているというのは,確かめられているのです。僕もEGPAなのではないかと思うのです。

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井上 何かコメントのある先生はいらっしゃいますか。城先生。城 僕の経験だとEGPAの場合は,かなり高率に血管炎の周囲eosinophilの浸潤が目立つ症例が多いように思うのです。本症例では,好酸球がわずかに出ていますけれども,あれだけgranulomatous lesionがあり好酸球があまり目立たないので,EGPAと断定するには少し根拠が足りないと思います。井上 よろしいですか。なかなか難しい症例だと思いますけれども。 では,千葉先生,どうもありがとうございました。 次の症例に行かせていただきたいと思います。

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II 2:MPO ANCA IgG4

DM,Cr2.56

Pr 1.13g/day, Cr3.1, MPO ANCA299, IgG3110, IgA568, IgG4 436. Cr1.78,IgG4128,MPO ANCA3.7

EGPA

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IgG4

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The percentages of IgG subclass positive plasma cellsin 6 cases with ANCA related nephritis

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62 II1. Focal necrotizing crescentic glomerulonephritis 2. Granulomatous necrotizing angiitis3. Granulomatous tubulointerstitial nephritis (Eosinophilic granulomatosis with polyangiitis,probable) 4. Membranous nephropathy 5. Diabetic glomerulosclerosis, diffuse type

cortex/medulla= 8/2, global sclerosis/glomeruli= 5/22fibrinoid necrosis

bubbling

peritubular capillaritis

, IgG( ), IgA( ): linear & granular, IgM( ), C3(+): granular pattern

GBM

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Eosinophilic granulomatosis with polyangiitis (Churg-Strauss syndrome (CSS))Etiology/PathogenesisTriggers: Allergens, vaccines, drugsT-helper cell and eosinophil activationClinical IssuesOccurs in any age, mostly 40-60 yearsAsthma, eosinophilia, granulomatous inflammationPositive MPO-ANCA (40-70%)Typically relapsing disease (35-74%)High renal incidence in ANCA(+) casesRapid renal failure, mild renal impairment, hematuriaRemission after initial treatment (90%)Cyclophosphamide in steroid-resistant or relapsing diseaseMicroscopic PathologyAcute, subacute, &/or chronic crescentic GN, pauci-immuneOccasional isolated eosinophilic interstitial nephritisSmall vessel vasculitis, fibrinoid necrotizing and granulomatous typesAncillary TestsNegative IF and nonspecific EMNo immune depositsTop Differential DiagnosesGranulomatosis with polyangiitis (Wegener) with renal involvementDrug-induced vasculitisSystemic parasitic infestation

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