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コンテンツ論文

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コンテンツ論文

協調型エデュテイメント展示

「Bird-call Window:鳥を呼ぶ窓」

師井聡子*,小栗奈緒美,増田拓,加島隆博,中島克人 

“Bird-call Window”: Collaborative edutainment exhibition

Satoko Moroi*, Naomi Oguri*1,Taku Masuda*1 , Takahiro Kashima*1, and Katsuto Nakajima*

Abstract ---“Bird-call Window” is an interactive installation, which combines an intelligent and collaborative puzzle game and a poetic virtual world. People can request a silhouette puzzle problem on the window’s cafe curtain by blowing a bird-call whistle. If they can find the answer, the silhouette of the puzzle pieces changes its shape to a bird and it flies out into a virtual world in the window. Birds stay for a while in the virtual world moving from a branch to another and leave outside the scope. The more frequent players solve the puzzle games, the more they can enjoy watching various and colorful birds in the window. The real time animation is controlled with sound/image recognition technologies. The system is configured with a projector, a speaker, a camera to recognize the puzzle piece alignment and a microphone to recognize the sound.Keywords: edutainment, silhouette puzzle, voice recognition, image recognition, 3-D animation

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コンテンツ論文

1 はじめに「Bird-call Window」は,伝統的な遊びの一つで

あるシルエットパズルをモチーフにしたエデュテイメント展示である.壁に設置された窓枠を通してバーチャルな世界に住む鳥たちの様子を窺いながら,シルエットパズルをより楽しく,協調的に楽しむ環境を提供することができる.

シルエットパズルとは,伝統的なパズルの形体を指し,板状のピース数枚を並べることによって問題図形(シルエットとして示される幾何学的な図形)と同じ形になるように配置するものである単純な見た目とは裏腹に,極めて難解なパズルとしても知られる [1].予備的な知識を必要としないながらも図形についての鋭い洞察(閃き)を体験できる,伝統的で優れたエデュテイメントの一つである.

しかし,その類のパズルの根強いファンがいる一方で,その存在を知ってはいても試したことがない人,または試してみても解く事ができないまま苦手意識を持つ人も多い.

そこで,「Bird-call Window」では,美しく楽しいインタラクションによって,より広い層をシルエットパズル遊びへと誘い,シルエットパズルが元来もつ知的な楽しさへの気づきを広く提供することをねらう.

また,本展示は,複数の遊戯者が互いに協調して遊ぶことに適した環境として提示することもその特長である.単にパズルを解くスキルをトレーニングすることを目的とするのではなく,わずか数片しかない,しかし一人で解くのはとても難しいパズルを,周囲の人と協調しながらパズルを解く過程の楽しさを相互に共有することもねらう.各遊戯者の参加の仕方について,展示システムは明確なルールや手順を指示しない.しかし,演出と設計により,各遊戯者たちは,相互に手を出すタイミングや,言葉をかけるタイミング等を図るなど,周囲と協調することも含めて遊びの楽しみを体験することができる.以下, 2 章では「Bird-call Window」のアートコンセプトについて, 3 章では本システムについて述べ, 4 章では,本システムについての評価と考察を行う.また,第 5 章では,実展示の結果を踏まえて展示表現としての評価と考察を行い,5 章でまとめを述べる.

2 「Bird-call Window」のアートコンセプト2.1 外観

「Bird-call Window」の外観は,実体のある窓枠と,その下部を覆うように設置されるカフェカーテン,そして木製のパズルピースに対して,アニメーションを投影することによって壁面に展示される.窓枠については,通常はガラスのある部分がスクリーンになっており,そこにバーチャルな窓の外の風景を覗くように見え,実態のある窓枠やカフェカーテンのある実際の展示空間と仮想の世界を視覚的に融合する役割を果たす.

図1 「Bird-call Window」の外観Fig.1 ”Bird-call Window”

§

2.2 インタフェースとインタラクション表現2.2.1 鳥笛による問題図形の呼出し

窓の傍で鳥笛を吹くことによって問題図形を呼び出すことができる(図2).問題図形は,灰色の単色でカフェカーテンに投影されるので,カフェカーテン越しに見える何かの影を見ているように感じられる.

図2 鳥笛によって呼び出された問題図形Fig.2 Puzzle silhouette is called by bird-call whistle

 鳥笛を吹くという簡単で自然な行為をインタラ

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クションに利用することにより,遊びやルール説明がほぼ不要になる.また,鳥笛を吹いた後に何らかの鳥が現れるのを待つ気持ちは,多くの人にとって容易に想像できるものであるので,鳥笛を吹くことによって新たな問題図形を待つ期待感は,鳥笛を吹いた本人だけでなく周囲の人にとっても容易に共感できる.したがって鳥笛を吹く行為は,インタラクションのための動作であると同時に,展示の周囲に居る人の注目を引き付け,場の一体感を演出するためにも重要な行為として機能する.

2.2.2 木のパズルピースを使った解答パズルピースは木製であり,中に磁石を内包す

る.また,カフェカーテンの裏側にはスチール板が設置されている.これにより,遊戯者は,パズルピースを問題図形の上に置いてみながら,その配置を試すことができる(図 3).

図3 パズルを解答する様子Fig.3 Playing the puzzle

これにより,シルエットパズルのインタフェースが元来持っている「置くだけ」という操作の単純さを活かしたまま,同時に多人数によって共有しやすいユニバーサルなインタフェースとして機能することができる.また,木の素材感によって視覚的・触感的なやさしさを演出することをねらった.

 2.2.3 パズル完成の自動判定と鳥の出現 パズルの解答が完成した時,パズルに投影されている問題図形が鳥になり,窓の外のバーチャルな世界に飛び立つ表現を行った.(図 4).

図4 シルエットが鳥に変化する様子(連写に差替・形に注意)

Fig.4 Puzzle silhouette changes to a bird

 パズルの解答が完成する時とは,パスルピースが問題図形に対してぴったりと重なった状態である.この状態になった時,パズルピースに重なって投影される幾何学的な問題図形が,有機的な形に変形し,次第に鳥の形にとなって,パスルピースを抜け出し,窓の外の手すりにカラフルな鳥として現れる様子を表現した.

特に,鳥の描画については,基本的にはカラーの描画であるが,カフェカーテン上に投影される領域のみを問題図形と同じ色(単色の灰色)で描画した.本物の窓を模して窓から 8 センチ程度浮かして設置されているカフェカーテンの上に投影される部分だけが灰色で描き分けられることによって,鳥がカフェカーテンの向こうに居るような,空間的なリアリティが演出される(図 5).

図5 カフェカーテン上の領域のみを灰色で描画した鳥

Fig.5 A rendered bird whose tail is grey

2.2.4 華やかな鳥の世界に誘われる遊びの繰り返し

問題が解かれる度に新たに一羽の鳥が現れ,しばらくの間窓の外の風景の中を自由に飛び回り,さまざまな表情を見せる表現を行った.これにより,パズルを多く解くにつれて多くの鳥が窓の外の風景の中に現れる.また,各問題図形は各鳥の種類に対応していることから,新しい形の問題を解くたびに新たな種類の鳥が現れる.これらの様

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子に誘われ,さらに多くのパズルを試したくなる欲求を引き出すことをねらった.

図6 多くの鳥がいる風景の例Fig.6 Virtual word with a lot of birds

 加えて,時間の経過によって風景や天気が変化する表現を加えた.この変化は 12分に一度行われるので,長くパズルで遊び続けた場合以外は気づくことのない,いわば,隠された演出である.しかし,たまたま再訪した場合に見る窓の外の世界の景色が違って見えた場合には,さらに別の風景も見てみたいという欲求を引き出し,楽しさに深みを与える工夫である.

図7 風景の例:冬(左上),秋(右上), 夜(左下),夕方(右下)

Fig.7 Scene variation:winter(top left), autumn(top right),night(bottom left), evening(bottom right)

2.2.5 手書き風のイラスト表現 窓の外の世界は,手書きのスケッチの風合いを活かして表現した.鳥のデザインは,実在する鳥の特徴を活かして単純化する方針でイラストを作画した.これにより,手書きの温かみのあるタッチをこの展示の世界観の象徴として位置づけると同時に,遠目にもカラフルで美しいアニメーションを視認できる機能を両立し,加えて,実在する鳥の種類を認識する楽しみを付加した.

図8 鳥のイラストの例(ベニコンゴウインコ)Fig.8 Bird illustration (Green-winged Macaw)

2.2.6 パズルのデザイン シルエットパズルのデザインは,バリエーションとして変更可能であるが,今回のシステムでは「The-T」[2]を採用した(図.8).「The-T」は,数あるシルエットパズルの中の傑作として知られ,古くから伝わる「T パズル」[3]をもとに推敲されたデサインである.4つのピースだけで構成される点,加えて単純ながら美しい問題が展示をより楽しくすると判断した.

図 9 シルエットパズル “The-T” Fig. 9 Silhouette puzzle “The-T”

2.2.7 シルエットパズルにおける問題提示手法 [2]をはじめ,市販されている殆どのシルエッ

トパズルにおける問題提示手法は,問題図形を小さな図の一覧として示す方法である.しかし,先行する心理学的研究[x][x]によって,問題図形を実物大に提示してピースを重ねながら解くことによって,パズルの解決が著しく促進されることが確認されている.そこで,本展示においては,問題図形を実物大に投影し,パズルピースを重ねながら遊べるように提示することにより,難易度の面でより広い層の遊戯者に受け入れられやすくし,同時に思考過程における他者との視覚的な情報共有を容易にすることをねらった.

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2.2.8  先行事例との比較シルエットパズルを利用したエデュテイメント

の例として,ゲーム機用コンテンツ[6]やゲーム用Webサイト[7]としてアレンジした例が見られる. [6]はタッチペン,[7]マウスの操作を使用するために手でピースを直接操作することに比べて,操作自体が直感的なひらめきを妨げる可能性が高い.特に,シルエットパズルの思考過程では,ピースを裏返す動作が多く必要である. [6][7]においてはダブルクリックに対して画像が Y軸に反転するインタラクションが割り当てられているが,この点において,実物のピースを任意方向に裏返し,その結果の形を視認しながら行う思考過程に比較して,閃きを阻害することに繋がると考えられる.

本展示においては,伝統的なシルエットパズルと同じく,手でピースを直接持ち上げ,向きを変えたり裏返したりしながら思考することができ,かつ,自動の正解判定や楽しいインタラクションを付加することによって,かつ複数の人が共に遊ぶことができる環境とした点に意義がある.

また,筆者らは 2008年に「ContacTable」を発表しているが[9][10],「ContacTable」はテーブルトップ型のインタフェースでありシステム面においてもテーブル下に設置したカメラから捉える透影を認識する方法によって性判定を行っており,テーブルトップ自体の素材を半透明にする必要があるなど,素材としての制約があった.またインタラクションもごくシンプルな幾何学形態のみで構成されていたが,本展示においては,壁型の展示でありシステム面でも設置位置や素材の自由度が高まり,同時に見た目の楽しさや美しさも向上した.

3 システム構成

「Bird-call Window」のシステムは,ユーザインタフェース,鳥笛認識部,パズル正解判定部,画像生成,および,出力部からなる.図 6 にシステム構成を示す.以下に詳細を述べる.

カメラ

プロジェクタ

マイク

スピーカ

鳥笛

パズルピース

パズル正解判定部

鳥笛認識部

アニメーション生成部

窓枠(スクリーン)

鳥鳴き声効果

アニメーション

パズル出題要求

正解判定報告

・問題図形管理ユニット

・鳥アニメーション管理ユニット

カメラ

プロジェクタ

マイク

スピーカ

鳥笛

パズルピース

パズル正解判定部

鳥笛認識部

アニメーション生成部

窓枠(スクリーン)

鳥鳴き声効果

アニメーション

パズル出題要求

正解判定報告

・問題図形管理ユニット

・鳥アニメーション管理ユニット

図 10 システム構成Fig. 10 System configuration

3.1 ユーザインタフェース

 遊戯者の感覚や操作に直接作用を及ぼすインタフェースは,2.1 で述べたカフェカーテン付の窓枠,2.2 で述べた木製のパスルピース,2.3 で述べた鳥笛によって構成される.特に,スクリーン下部に取付けられたカフェカーテンは,問題図形を出題するためのスクリーンであると同時に,磁石を内包したパズル貼付けて配置を試みる領域としても機能する.

3.2 鳥笛認識部

スクリーン周辺の音を常時集音して予めシステムが記憶した鳥笛の音についての周波数スペクトルと比較し,その差が閾値内である場合に,鳥笛が鳴ったと判定する.カフェカーテン上に問題図形が表示されていない間に鳥笛が鳴ったことを認識した場合に,画像生成部の問題図形管理ユニットに対し,問題図形を表示するよう指令を行う.なお集音用のマイクは小型のピンマイクを使用し,カフェカーテンの裏に取付けることにより,かつ遊戯者がマイクの存在を意識しなくても,窓の傍で吹いた鳥笛の音を集音することができる.詳細を以下に述べる.

3.2.1 鳥笛の学習

本システムの設置環境で背景に特別なノイズがない状態で,使用する鳥笛の音を音認識部に学習させる.この作業は,数秒間マイクに向けて鳥笛を鳴らすだけで行うことができる.音認識部は,この数秒間の音をフーリエ変換によって周波数スペクトルに変換して記憶する(図 11).

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一般的な鳥笛の場合,音の周波数は時間によらずほぼ一定であるが,鳥笛を吹く息の強さなどによって,異なる音程が出てしまうこともあるため,学習時は複数人が数回ずつ鳥笛を鳴らし,それぞれの周波数スペクトルを記憶させる.学習させた各周波数スペクトルのデータにはそれぞれ識別番号を付与し,さらにこれらをグループ化して 1 つの鳥笛の音として鳥笛 ID を付与する.これを鳥笛の種類別にそれぞれ行う. 鳥笛 ID は後述のパズル管理部にて,「どの鳥笛が鳴ったのか」を識別するために用いられる.

図 11. 鳥笛認識部の音登録の GUIFig. 11 GUI for sound registration in bird-call sound

recognizer

3.2.2 鳥笛の認識

本システムの稼働中で,パズルの出題中ではない状態では,音認識部は常にマイクからの音の解析を行う.まず,マイクから取り込まれた音を周波数スペクトルに変換する.次に,学習済みの全ての周波数スペクトルとの相関係数を算出する.この相関係数が 1 に近いものほど,2 つの周波数スペクトル間の類似性が高いことになる.我々は実験に基づき,相関係数が 0.75 以上であれば,登録済みの音と同じ音が鳴っていると判断するようにした.

なお,実際の展示などでは周囲の環境音により,瞬間的にある登録済みの周波数スペクトルと類似の音が取り込まれ,鳥笛と誤って認識する可能性がある.そこで,相関係数が 0.75 以上の状態が 1秒以上連続することを「鳥笛の認識」の条件とした.逆に,鳥笛を鳴らし続けているにもかかわらず,周囲の雑音により,瞬間的に相関係数が 0.75を下回ってしまうこともある.そのような場合,更に 1秒以上鳴らし続ける必要が生じてしまう.そのため,相関係数が 0.75 を下回っても,それが

0.5秒以内の場合は雑音と見なし,1秒のカウントはリセットせずに中断だけするようにした.

鳥笛が認識されると,後述のパズル管理部に報告し,その鳥笛 ID を渡す.

3.3 パズル正解判定部

カメラからの入力画像によってカフェカーテンの領域を監視し,問題図形の領域をパズルピースが過不足なく覆ったどうか,すなわち,パズルが正解したかどうかを自動認識する.パズル正解イベントが発生した場合に鳥アニメーション管理ユニットに対し,問題図形変形が鳥の形に変形するアニメーションの再生(3.3.2)を指示する.画像認識の詳細について以下に述べる.

3.3.1 背景差分法のための背景画像取得

 プロジェクタとほぼ同じ位置にカメラを配置し,カフェカーテンの領域を撮影する.この画像を入力画像と呼ぶ.展示を行う最に,照明の条件その他を確定した後,各問題図形が,カフェカーテン上の各投影位置に投影された状態について得た入力画像を背景画像として保存し背景差分法に使用する.

 なお,問題画像の投影と各入力画像の取得については自動化を行った.展示の例として,問題画像の種類を 7種類,出題位置を 3箇所,すなわち合計 21件の背景画像を自動取得する時間を計測したところ X秒であった.照明の条件,出題図形の種類や出題位置の変更があっても,素早くその条件に適した背景画像を格納することができる.

3.3.2 背景差分解析による正解判定

遊戯者が遊んでいる間の入力画像を前述の背景画像との差をリアルタイムで比較することによって,前景領域(問題図形に他の物体が重なっていると判定された領域)を得る.

 背景画像と前景領域の各画素を比較し,その差が閾値以上の場合に,何らかの物体によって投影された問題図形が十分に覆われていると判断し,次に述べるガードゾーンチェックを行う.

3.3.3 ガードゾーンチェック

 ガードゾーンは,投影される問題図形を離れて外周を囲む帯状の領域である.この領域は,遊戯

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者には表示されないが,背景画像とともに事前に格納され,システム内で監視される(図 9).

問題図形(パズルピース配置領域)

ガードゾーン

問題図形(パズルピース配置領域)

ガードゾーン

図 9 ガードゾーンの例Fig.9 An example of the guard zone

前述の背景差分だけでは,パスルピースだけで問題図形が覆われているのか,手や頭やその影などによって覆われているのかの区別ができない.即ち,誤判定(誤って正解のイベントを発生)をしてしまう(図 12 参照).そこで,この誤判定を防止するために,カーゾドーンに占める前景領域ピクセル数が閾値以下の場合に,投影された問題図形上にほぼ過不足なく物体が置かれ状態であると判断し,パズルの正解判定イベントを発生する.

図 12. 正解判定:背景画像(左),正解画像(中央),手などで覆う事による誤正解(右)

Fig.12 Solution recognition: Background image (left), Solution (center), False positive due to coverage by a hand (right)

 これにより,ガードゾーンの一定割合以上に何らかの物体がある状態を認識することができるので,遊戯者の手を含め何らかの物体が問題図形の上に置かれている状態や,パズルピースが問題図形を大きくはみ出して置かれた場合に正解判定イベントを発生することがない.

 また,遊戯者を観察すると,パズルの正解を見つけた後に,さらにパズルのピースの並びを整えようとする動作が多く見受けられる.この状態で影の変形が発生することは遊戯者にとって気持ちがよいものではないと考えられる.しかし,ガードゾーンチェックによって,パズルピースから手を引っ込めたタイミングを正解判定に利用することができ,遊戯者個々について心理的に解答を終えたタイミングに応じて正解判定を行うことが可能な演出にもなる.

3.4画像生成部

 画像生成部は,問題図形管理ユニットと鳥アニメーション管理ユニットから成り,2 つのユニットによって生成される画像を統合した画像を,窓枠と同じ大きさになるように調整して投影する.以下に詳細を述べる.

3.4.1 問題図形管理ユニット

 音認識部から「鳥笛認識イベント」を受け取り,予め画像として格納した問題図形のうち1つをランダムに選択し,その図形がカフェカーテンの領域内に滑らかに滑り込んで停止するアニメーションを生成する.問題図形が発生する「出題ポイント」を予め任意の数,任意の座標に設定することによって問題図形が現れる場所を変更することができる.

3.4.2 鳥アニメーション管理ユニット

 画像認識部から「パズル正解判定イベント」を受け取った場合に,「問題図形変形イベント」を発生し,問題図形が鳥に変形し,窓の外に見える仮想世界に出現するアニメーションを生成する.アニメーションの生成に同期して,スピーカーから鳥の鳴き声や問題図形発生の効果音が付加される.

 以下に詳細を述べる.

ただし,パズル問題を提示してから予め決めた制限時間内に正解判定イベントを受け取れなかった場合は,アニメーション制御部に問題図形を消去するように指示する.制限時間は例えば 3~5分と設定する.

(1) 手書き風イラストの風合いを活かした奥行表現

 本システムでは 2.2.5 で述べた手書き風イラストの平面的でシンプルな描画表現を活かしながら,奥行き感やオブジェクトの空間的な前後関係を管理することを目指した.

 そこで,DirectX による 3次元アニメーションの機能を用い,予め多数の軌道を用意し,予め格納された鳥の画像を配置し,パースペクティブを用いてレンダリングを行った.これにより,三次元的に構成した軌道の奥行き座標によって,鳥が描画される大きさが管理される.またそれぞれの軌道を交差しないように設定しておくことによって,

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鳥の画像の前後関係についても問題なく管理できる.

 また,鳥のアニメーション用の各画像は,Stay: 留っている様子,In: 羽ばたき(前向き),Go: 羽ばたき(横向き),Away: 羽ばたき(後ろ向き)の4つのグループに分けてナンバリングを行い,毎フレームについて,留っている場合は Stay グループの画像から,移動中は毎フレームの進行方向のベクトルを判別し,その向きに応じて In,Go, Out から画像を選択して表示する.これにより,軌跡の形状と一つの曲線に対する所要時間を設定することにより,フレーム毎の鳥の位置や移動方向に合ったイラストが自動的に選択されることになり,全体の動きの表現がしやすく合理的である.

図 13 鳥のアニメーション用の各画像例Fig.13 Examples of the images for bird animation

(2) 鳥の寿命管理

短時間に多くのパズル問題を解くと窓の外に沢山の鳥達が飛び交う景色が楽しめ,逆に,しばらく何もしないと,鳥達が次第にいなくなっていく様子を表現したい.そこで,パズル問題が解かれ,鳥が生成されるごとにある幅を持ったランダムな寿命(=滞在時間)を持たせ,その鳥が飛行や羽繕いをするごとに寿命を減らすようにした.寿命の尽きた鳥は窓の視野外に飛び去るようにした.ただし,余りにも多くの鳥が生成された場合は,どの鳥も寿命の減らし方を多くするようにし,過密状態とはならないように制御している.

(3) その他の調整可能なパラメータ

展示の形態や客層に合わせて,パズル解答の制限時間や上記(4),(5)などのパラメータを調整した

い.本アニメーション制御部ではシステム立ち上げ時に読み込む CSV ファイルに殆どのパラメータが指定されている.また,アニメーション上の静的オブジェクトの配置や鳥の飛行軌跡,鳥の羽ばたき速度や羽繕いの動作も全て CSV ファイルで定義しているため,これらの変更はとても容易になっている.

主な調整パラメータには下記のようなものがある.

・パズル解答制限時間・風景画像とその切り替え時間・鉄柵,樹木,背景画などの配置位置・飛行軌跡(エルミート曲線指定パラメータ)・鳥停止位置・鳥動作シーケンス(羽ばたき,羽繕い)・鳥の寿命制御 など

3.5 システムの設置と運用

本展示は,窓枠を掛ける壁と,その正面上方から投影するプロジェクタの設置場所さえあれば,殆ど場所を選ばないという,設置の容易性を特長と謳っている.

3.5.1 設置例

展示実例 2箇所,および,プロジェクタを出来るだけ高い位置から角度を付けて投影させた場合の設置寸法を表 1 に示す.各数値(単位は cm)は図14 に示す各部の寸法である.

展示実例 1 は後述の4章の(a)における展示専用ブース内における設置例である.ブースには屋外光は全く入らず,やや暗い中で照明を制御した上での展示であった.プロジェクタには Optoma EP1691i を,カメラには Panasonic HDC-SD5 を用いた.

展示実例 2 は後述の 4 章(b)における設置例であり,1 方向が全てガラス張りの広いロビーで,比較的明るい環境での設置であった.プロジェクタには NEC VT595J を,カメラは Panasonic HDC-SD5 を用いた.

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Hb

カメラ

プロジェクタ窓枠

(スクリーン)

Hp

H t

L (cm)

160

40

Lv

Hb

カメラ

プロジェクタ窓枠

(スクリーン)

Hp

H t

L (cm)

160

40

Lv

図 14 設置寸法Fig. 14 Dimensions of the installation

表 1 の実験室設置例は,プロジェクタに NEC VT595J を用い,プロジェクタを上方から角度を付けて台形補正機能の限界点で設置し,遊戯者やその後ろでの見学者の影の影響を出来るだけ少なくなるようにした場合である.この場合でも,遊戯者の影の影響を全く無くすことは困難ではあるが,例えば身長 160cm の見学者が窓から 130 cm離れて立てば,その影は遊戯に全く影響を及ぼさない事が確認できている.

なお,実験室設置例では展示場所の照度条件の評価も行った(図 15 参照).明るい環境では,背景差分法の特性から,正解判定の精度低下は無く,プロジェクタの投影するアニメーションの視覚効果の低減だけが問題となるが,暗い環境では,問題図形シルエットを投影したカフェカーテン色とパズルピース色とのカメラから見た色差が小さくなる(図 15 中央)ことから,正解判定の精度低下を招く.そこで,遊戯に影響が出ない範囲の判定精度を確保するための照度条件を評価した所,プロジェクタ電源を消した状態で,カフェカーテン中央部で 3 lx というほぼ真っ暗な状況でのプロジェ

クタを使用時も,カメラの絞りを調整すれば正解判定の精度上の問題がない事がわかった.

図 15 明るい部屋(左),暗い部屋(中央),暗い部屋でカメラ絞り調整後(右)のカメラ画像

Fig.15 Camera view in a bright room (left), a dark room with camera iris unchanged (center) and changed (right)

以上から,照度条件としては,アニメーションの視覚効果を別とすれば,殆どどんな明るさ,もしくは暗さであっても,システムは正常に動作することが分かった.

3.5.2 システムの初期設定

窓枠やプロジェクタ,および,カメラ等の機器の設置後,システムを立ち上げるために必要な手順および操作は以下の通りである.

(1) プロジェクタ投影光の調整(手動)

窓外の仮想世界が窓枠内に丁度収まるように,プロジェクタの台形補正機能とズーム機能によってプロジェクタの投影位置を調整する.

(2) 射影変換(自動)

カーテン上にチェスパターンを投影し,それをカメラから入力される画像で認識することにより,射影変換パラメータを求める.これより以降,パズル正解判定部において,カメラからの入力画像は歪のない正面からの撮影と同等の画像として扱う事ができる.

(3) 問題図形シルエットの大きさ調整(手動)

問題図形シルエットの代表的な 1 つをカフェカーテンに投影し,パズルピースを当てがいながら,シルエットの大小を調整する.

(4) 背景画像取得(自動)

全ての問題図形シルエットをカフェカーテン上のそれぞれの出題位置に投影し,そのカメラ画像をシステムに記憶する.問題図形の 7種類のそれぞれを 3箇所ずつ投影する場合,21画像の記憶を行うことになるが,所要時間は 15秒程度である.

表 1 システム設置例Table 1 Examples of the installation

寸法(cm)HbHtHpL 展示実例 195219240340 展示実例290214216280 実験室設置例 90219225260

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なお,本システムは屋内展示を想定しているが,近接の窓から屋外の日照の影響を受ける場合は,天候や時間経過によりカフェカーテン上の照度が大きく変化する場合がある.その場合は,パズル正解判定の精度低下が起こり得る.これは,正解判定に背景差分法を用いているため,初期設定時に記憶した背景画像と現在のそれとの差が大きくなり,パズル正解判定部が背景部分であるにも関わらず,前景と見なしてしまう事による.そのような場合は,システム運用を中断し,上記④による背景画像の再取得を行う必要があるが,これはワンタッチ操作で行うことが出来る.ちなみに,後述の実展示において,昼から薄暮にかけて,窓から 5m程度離れた屋内において,背景画像の再取得が必要になったのは 1回だけであった.

4 一般向け展示の結果と考察

  「 Bird-call Window 」 に つ い て , (a) Laval Virtual2011,(b) 研究室成果展示会の 2回の一般向け展示を行った.(a)は 2011年 4月 5日から 10日の 5 日間, フ ラ ン ス におけ る 展 示会で あ り「Revolution」部門への公募と審査によって展示が認められたものである.また,同時に VRIC への招待発表として口頭による発表も行った. (b)は2011年 5月 20日東京電機大学において行われた成果展示会において学内外の来訪者に対して展示を行ったものである.学内外の来訪者に対して行い,17件の有効回答を得た.結果と考察を以下に示す.

4.1 Laval Virtual2011 における展示の様子

 5日間の展示において安定した展示を行うことができた.また,展示会場がフランスであり,後半二日間は一般向けの展示であるため英語による説明が通じない来訪者も多かったが,遊び方についての説明をほとんど行わなくても,多くの遊戯者が鳥笛を使って問題図形を呼び出し,ピースをその上に並べて遊ぶことができた.また,何度もブースを訪れる来訪者も多く,特に多いケースでは異なる友達を連れて7回もブースを再訪したケースもあった. 

 また親子で遊ぶケースも多く見られ,子供が遊ぶ様子に手出しをせず見守っていた親がパズルピースに触れて遊び始め.意外な難しさに慌て周囲から笑いが起こるなど,遊戯者の行為が本人たちだけではなく,周囲に居合わせた人の雰囲気の変化にも影響を与える様子が多く観察された.

4.2 周囲との協調の発生度合い

 通常の展示を体験した後の遊戯者に「何人で遊んだか」という設問を行った結果,17 人中 8名が1人,9名が2名または3名と回答した.実験空間として行う雰囲気の空間ではなく,多くの人が同じ空間に存在する空間においてこの設問は,遊戯者が実際に何人でブースに訪れたか,または共に遊ぶ人数を指定されて遊戯に参加するのではなく,自然発生的に他者と一緒に遊んだかどうかの自覚を持ったかどうかを確かめるものである.この結果から約半数が他社と一緒に遊んだと認識していることがわかった.

4.3 協調あそびにおける楽しさと興味の度合い

 「Q1.楽しくあそぶことができたか」「Q2. また遊んでみたいと思ったか」「Q3. シルエットパズルを購入してやってみたいと思うか」を7段階で評価した.その結果,17名全体の平均で,Q1は 2.65ポイント,Q2 は 2.12ポイント,Q3 は 1.00ポイントとなり展示に対する興味,シルエットパズルについての興味もやや強いと考えられる.

また,Q1 から Q3 の項目について,4.1 の回答によって独りで遊んだ群と,協調遊び(2名 1 以上で遊んだ)群に分けて比較を行った結果,すべての項目について協調遊びをしたと認識した群の方がポイントは高く,展示による協調遊びによって同じシルエットパズル遊びがより楽しく,強い興味をもって捉えられたと考えられる.データを図16 のグラフに示す.

図 16 遊びに対する興味の比較Fig.16 Radar chart on the degree of the interest

5 まとめ

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日本バーチャルリアリティ学会論文誌 Vol. No. , 2011

アート作品「Bird-call Window」を実装し展示を安定して行うことができた.エデュテイメントにおいて社会性を誘発することができた.(要追加&整理)

謝辞シルエットパズル「The-T」を本システムに採

用すること関し,著作権者である故芦ヶ原伸之氏のご親族様,および,販売元のディー・ワン・プロダクツ(株)様に快諾頂きました.ここに感謝の意を表します.

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参考文献[1] ジェリー・スローカム,ジャック・ボタマンズ著,

芦ヶ原伸之訳:“PUZZLES OLD & NEW パズルその全宇

宙”, 日本テレビ放送網株式会社,p.21(1988)

[2]鈴木宏明他, 「閾下情報提示を用いた洞察における潜

在的情報処理過程の解明“」平成 18~19年度科学研究費

補助金基盤研究(C)研究成果報告書,p.15(2009年 3月)

[3] 芦ヶ原伸之,「NOB Puzzle Series The-T」,株式会社

ディー・ワン・プロダクツ,1987

[4] 株式会社エド インター,「つくって探検シリーズ・

木製タングラム ちえしぼり」,2000年

[5] パナソニックセンター東京,”ビッグタングラム―知

のパズルをときあかせ!7 つの図形がうみだす難問奇問”,

2007年 5月

[6] 株式会社ユークス,NINTENDO DS用ソフト「ハメ

コミ LUCKEY PUZZLE DS」, 2007年

[7] 株式会社ユークス,「越中×ハメコミブログパー

ツ」http://www.yukes.co.jp/hamekomi/html/blogparts.html,

2007年

[8] パナソニック株式会社,「ビッグタングラム」,

2005年

[9]師井聡子 , 高木聡 , 稲原健吉 , 小瀬聡子 , 高橋時市

郎:“ContacTable:シルエットパズル遊びを分かち合うシ

ステム”,日本バーチャルリアリティ学会第 13回大会論

文集, pp.81-84(2008)

[10]師井聡子 , 高木聡 , 稲原健吉 , 小瀬聡子 , 高橋時市

郎:“ContacTable:シルエットパズル遊びを分かち合うシ

ステム”,日本バーチャルリアリティ学会第 13回大会芸

術展示部門, 1A5-2 (2008)

[11] S.Moroi, N.Oguri, R.Miyama, T.Masuda, T.Kashima,

K.Nakajima: Bird-call Window, Laval Virtual Revolution,

(2011)

[12] S.Moroi, N.Oguri, R.Miyama, T.Masuda, T.Kashima,

K.Nakajima: Bird-call Window - Its Artistic Concept &

System Configuration and Technology -, Virtual Reality

International Conference (VRIC), (2011)

[著者紹介]

師井 聡子(正会員)1995年筑波大学芸術専門学群卒業,2002

年東京電機大学理工学部情報社会学科助

手,メディアアーティスト.2007年同大

学学未来学部情報メディア学科講師,現

在に至る.作品制作・発表と関連する研究に従事.

小栗 奈緒美(非会員)2010年東京電機大学工学部第一部情報メ

ディア学科卒業.同年,同大大学院未来

科学研究科情報メディア学専攻修士課程

入学,現在に至る. 画像処理やインタラ

クティブアートに関する研究に従事.

増田 拓(非会員)2011年東京電機大学未来科学部情報メデ

ィア学科卒業.同年,同大大学院未来科

学研究科情報メディア学専攻入学.プロ

ジェクタとカメラを用いたシステムに関

する研究に従事.

加島 隆博(非会員)2010年東京電機大学情報メディア学科卒

業,同年同大学大学院情報メディア学専

攻修士課程入学,現在に至る.画像処理

に関する研究に従事.米国電気電子学会,

電子情報通信学会,各会員.

中島 克人(非会員)1979年京都大学大学院工学研究科電気第

二工学専攻修士課程了. 同年三菱電機入社

し,並列処理,最適化に関する研究に従

事. 2004年,東京電機大学工学部第一部

教授,2007年同大未来科学部教授.最近

はアクティブライティングを初めとする画像認識とそ

の応用に関する研究に興味を持つ.博士(工学).情報処

理学会,IEEE Computer Society,電子情報通信学会,人

工知能学会,各会員.

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