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2018 年第 5 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN ® の明示の書面による許諾なく、本ガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 慢性リンパ性白血病(CLL)/ 小リンパ球性リンパ腫(SLL2018年 第5版 ― 2018326NCCN.org NCCN Guidelines for Patients ® www.nccn.org/patientsにてご利用になれます。 NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ® ) NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン)

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NCCN Guidelines Version 2.2015 辺縁帯リンパ腫

ガイドライン索引

直腸癌 目次

考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

慢性リンパ性白血病(CLL)/

小リンパ球性リンパ腫(SLL) 2018年 第5版 ― 2018年3月26日

NCCN.org

NCCN Guidelines for Patients®はwww.nccn.org/patientsにてご利用になれます。

NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines®)

(NCCN腫瘍学臨床診療ガイドライン)

33

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NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

ガイドライン索引

目次

考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

*William G. Wierda, MD, PhD/Chair † ‡

The University of Texas

MD Anderson Cancer Center

*John C. Byrd, MD/Vice-Chair ‡ Þ ξ

The Ohio State University

Comprehensive Cancer Center -

James Cancer Hospital and

Solove Research Institute

Jeremy S. Abramson, MD † ‡

Massachusetts General

Hospital Cancer Center

Seema Bhat, MD † ‡

Roswell Park Cancer Institute

Greg Bociek, MD, MSc † ξ

Fred & Pamela Buffett Cancer Center

Danielle Brander, MD ‡

Duke Cancer Institute

Jennifer Brown, MD, PhD ‡

Dana-Farber/Brigham and Women's

Cancer Center

Asher Chanan-Khan, MD † ‡

Mayo Clinic Cancer Center

Steve E. Coutre, MD ‡

Stanford Cancer Institute

Randall S. Davis, MD ‡

University of Alabama at Birmingham

Comprehensive Cancer Center

Christopher D. Fletcher, MD ‡

University of Wisconsin

Carbone Cancer Center

Brian Hill, MD, PhD ‡

Case Comprehensive Cancer Center/

University Hospitals Seidman Cancer

Center and Cleveland Clinic Taussig

Cancer Institute

Brad S. Kahl, MD ‡

Siteman Cancer Center at Barnes-

Jewish Hospital and Washington

University School of Medicine

Manali Kamdar, MD ‡

University of Colorado Cancer Center

Lawrence D. Kaplan, MD ‡

UCSF Helen Diller Family

Comprehensive Cancer Center

Nadia Khan, MD †

Fox Chase Cancer Center

Thomas J. Kipps, MD, PhD ‡

UC San Diego Moores Cancer Center

Jeffrey Lancet, MD † ‡

Moffitt Cancer Center

Shuo Ma, MD, PhD †

Robert H. Lurie Comprehensive Cancer

Center of Northwestern University

Sami Malek, MD ‡

University of Michigan

Comprehensive Cancer Center

Claudio Mosse, MD, PhD ≠

Vanderbilt-Ingram Cancer Center

Mazyar Shadman, MD, MPH † ‡

Fred Hutchinson Cancer Research Center/

Seattle Cancer Care Alliance

Tanya Siddiqi, MD ‡

City of Hope Comprehensive Cancer Center

Deborah Stephens, DO ‡

Huntsman Cancer Institute

at the University of Utah

Nina Wagner, MD †

The Sidney Kimmel Comprehensive

Cancer Center at Johns Hopkins

Andrew D. Zelenetz, MD, PhD † Þ

Memorial Sloan Kettering Cancer Center

NCCN ガイドライン委員会に関する情報開示

† 腫瘍内科学 ≠ 病理学

‡ 血液学/血液腫瘍学 Þ 内科学

§ 放射線療法/ ϖ 皮膚科学

放射線腫瘍学 ¥ 患者支援団体

ξ 骨髄移植 * 考察執筆委員会

メンバー

NCCN

Mary Dwyer, MS

Hema Sundar, PhD

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NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

ガイドライン索引

目次

考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫委員会メンバー

ガイドライン更新の概要

CLL/SLL の診断(CSLL-1)

CLL/SLL の精査(CSLL-2)

SLL/限局性(Lugano 分類 I 期)(CSLL-3)

CLL(Rai 分類 0~IV期)または SLL(Lugano 分類 II~IV 期)(CSLL-3)

重大な併存症がある脆弱(frail)な患者(CSLL-4)

17p 欠失/TP53 変異を伴わない CLL/SLL(CSLL-5)

17p 欠失/TP53 変異を伴う CLL/SLL(CSLL-6)

CLL/SLL の予後情報(CSLL-A)

CLL/SLL の病期分類(CSLL-B)

CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)

推奨される治療レジメン(CSLL-D)

CLL/SLL に対する治療後の効果判定(CSLL-E)

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項(CSLL-F)

Venetoclax:推奨される腫瘍量に基づく TLS の予防とモニタリング(CSLL-G)

組織学的進展(Richter's transformation)および増悪(HT-1)

成熟 B 細胞腫瘍と成熟 NK/T 細胞腫瘍の鑑別診断における免疫表現型検査/遺伝子検査の利用

(NCCN Guidelines for B-Cell Lymphomas を参照)

NCCNガイドライン®は、エビデンスと現在受け入れられている治療方針に対する見解についての著者らの合意を記述したものである。本 NCCNガ

イドラインを適用または参照する臨床医には、患者のケアまたは治療法の決定において、個々の臨床状況に応じた独自の医学的判断を行うことが期待

される。National Comprehensive Cancer Network®(NCCN

®)は、その内容、使用、または適用に関して、意見陳述ないし保証を行うものではな

く、いかなる場合においても、その適用または使用について一切責任を負わない。NCCNガイドラインの著作権は National Comprehensive Cancer

Network®にある。無断転載を禁止する。NCCNの明示の書面による許諾なく、NCCNガイドラインおよびここに含まれるイラストを複製すること

は、いかなる形においても禁じられている。©2018

臨床試験:NCCNはすべてのがん患者

にとって、最良の管理法は臨床試験に

あると考えている。臨床試験への参加

が特に推奨される。

NCCN加盟施設における臨床試験のオ

ンライン検索はこちら:nccn.org/clinical_trials/clinicians. aspx

NCCNのエビデンスとコンセンサスに

よるカテゴリー:特に指定のない限

り、すべての推奨はカテゴリー2Aであ

る。

NCCN のエビデンスとコンセンサスに

よるカテゴリーを参照

NCCNの望ましさによるカテゴリー:

いずれの推奨も適切と考えられる。

NCCNの望ましさによるカテゴリーを参照

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NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

ガイドライン索引

目次

考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2018 年第 4 版から 2018 年第 5 版への更新内容は以下の通りである:

MS-1 • アルゴリズムの変更を反映させるべく考察の節が更新された。

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2018 年第 3 版から 2018 年第 4 版への更新内容は以下の通りである:

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項

CSLL-F 2 of 3 • Venetoclax

2 番目の項目が「入院して TLS について慎重なモニタリングを受けている重篤な状態の患者では、より急速な(1 週間かけての)用量漸増が行われることがあ

る(Jones J, Mato A, Wierda W, et al. Venetoclax for chronic lymphocytic leukaemia progressing after ibrutinib: an interim analysis of a multicentre,

open-label, phase 2 trial. Lancet Oncol 2018;19:65-75.)」から「• 腫瘍量が多い患者のサブグループで BTK 阻害薬による治療中または治療後に急激な増悪

が懸念される場合は、院内で頻回に TLS モニタリングを行いながら、venetoclax の投与を開始し、早めに用量を漸増する(3 週間かけて 20mg から 400mg

へ)。早めに用量漸増する場合は、venetoclax は 1 週目(W1)/1 日目(D1)に 20mg、W1/D2~3 に 50mg、W1/D4~7 に 100mg を(すべて院内で)投与

した後、TLS の懸念がない限り外来で、W2/D1~7 に 200mg、W3/D1 以降に 400mg を投与する 2。さらに、venetoclax の投与を開始し用量を漸増する間

は、BTK 阻害薬は継続し、venetoclax の 1 日量が 400mg に達した時点で BTK 阻害薬を中止する。これらの薬剤は安全に併用できる。」へ変更された。参考

文献 2 が追加された。

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2018 年第 2 版から 2018 年第 3 版への更新内容は以下の通りである: CSLL-D 1 of 5

• 17p欠失/TP53変異を伴わないCLL/SLL:

一次治療の選択肢が推奨分類別およびカテゴリー別のアルファベ

ット順に並べられた。

CSLL-D 2 of 5

• 17p欠失/TP53変異を伴わないCLL/SLL:

再発・難治例の治療選択肢が推奨分類別およびカテゴリー別のアルファ

ベット順に並べられた。

再発・難治例の治療

望ましいレジメン

– 「Venetoclax+リツキシマブ」がカテゴリー2Aからカテゴリー1

の推奨に変更された。

その他の推奨レジメン

– 「Venetoclax」は望ましいレジメンからその他の推奨レジメンへ

変更され、カテゴリー2Aの推奨が維持された。

– 「Acalabrutinib」がカテゴリー2Aの推奨として追加された。

脚注「l」が追加された;「BTK C481S変異を認めるイブルチニブ

難治性のCLL患者にacalabrutinibを使用してはならない。イブル

チニブの副作用に耐えられない患者では、acalabrutinibによりこ

れらの副作用の再発をみることなく治療することができる。」

CSLL-D 3 of 5にも適用。

以下の脚注が削除された;「特にイブルチニブまたはidelalisibに不耐性または難治性とみられる患者に対して」

CSLL-D 3 of 5

• 17p欠失/TP53変異を伴うCLL/SLL:

一次治療および再発・難治例の治療選択肢が推奨分類別およびカテゴリー別

のアルファベット順に並べられた。

再発・難治例の治療

望ましいレジメン

– 「イブルチニブ」がカテゴリー2Aからカテゴリー1の推奨に変

更された。

– 「Venetoclax+リツキシマブ」がカテゴリー2Aからカテゴリー1の推奨に変

更された。

– 「Venetoclax」は望ましいレジメンでカテゴリー2Aの推奨が維持

された。

その他の推奨レジメン

– 「Acalabrutinib」がカテゴリー2Aの推奨として追加された。

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項

CSLL-F 1 of 3

• Acalabrutinibに関する情報が追加された。

CSLL-F 2 of 3

• Venetoclaxに関する情報が追加された。

CSLL-F 3 of 3

• 「CYP3Aの阻害剤および誘導剤との併用」が更新され、「胃酸分泌抑制薬との併

用」が追加された。

続く

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NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

ガイドライン索引

目次

考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2018 年第 1 版から 2018 年第 2 版への更新内容は以下の通りである:

CSLL-D

• NCCNの推奨分類が推奨される治療レジメンに適用された。

各レジメンは、「望ましいレジメン」と「その他の推奨レジメン」の 2 つのグループに分けて掲載されている。

「望ましい順番」は、すべての推奨治療ページから削除された。

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2017 年第 2 版から 2018 年第 1 版への更新内容は以下の通りである: 全体

• 本ガイドラインを通して参考文献が更新された。

• 組織学的進展(Richter's transformation)および増悪に対して新たなアルゴリズム

が追加された。HT-1を参照。

CSLL-1

• 診断、必須

1 番目の項目「提供された検体で診断できない場合は再生検骨髄穿刺と生検を施行

する」が 3 番目に移された。

2 番目の項目の 3 番目の下位項目が改訂され、「MCL との鑑別には LEF1 が有用と

なる場合がある。」がフローサイトメトリーから IHC 関連の項目に変更された。

• 診断、予後判定および/または治療決定に有用な検査

項目の「フローサイトメトリー、メチル化、または免疫組織化学による CD38 お

よび ZAP-70 の発現量の測定」が脚注「e」に移され、「これが測定できない場合

は、IGHV 遺伝子の変異状態に対する代替マーカーとして、フローサイトメトリ

ー、メチル化または免疫組織化学により CD38、CD49d および ZAP-70 の発現量

を測定してもよい。これらのマーカーZAP-70 発現量の評価は容易ではないため、

ZAP-70 臨床試験以外での評価は推奨されない。メチル化状態の評価は臨床試験以

外で広く利用できるわけではない。IGHV 遺伝子の変異状態を調べる方が、フロー

サイトメトリーによる測定より望ましい。」に改訂された。

• MBLの項目で単クローン性Bリンパ球数が5000/mm3未満が5x10

9/L未満に変更され

た。

CSLL-2

• 精査、特定の状況で有用となる検査

以下の項目が必須から移された:

B型肝炎検査(抗CD20モノクローナル抗体による治療を検討している場合)

MUGAスキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはアントラキノ

ン系薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合)

妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(全身療法またはRTを予定している場合)

3 番目の項目が改訂された;「治療開始前に臨床的に必要な場合は、

診断品質の胸部/腹部/骨盤造影 CT を施行すべきである(特に末梢リンパ

節腫大があり、症状からリンパ節の bulky 病変が示唆される場合)」。対

応する脚注「f」が追加された。

7 番目の項目が改訂された:「治療開始時に片側の骨髄穿刺+骨髄生検

(±穿刺)」

CSLL-2

• 脚注「f」が追加された;「臨床試験以外では、診断、サーベイランス、

治療効果または増悪に対するルーチンのモニタリングのいずれにもCT検

査は必要とならない。症状がみられる場合またはbulky病変を評価する場

合に必要になることがある。」

• 脚注「g」が改訂された;「抗体療法+化学療法に伴う治療中(例:免

疫療法、免疫化学療法、化学療法、または分子標的療法)に再活性化

のリスクが起きるリスクがあるため、B型肝炎検査の適応となる。」

CSLL-3

• びまん性大細胞型B細胞リンパ腫/ホジキンリンパ腫への組織学的進展で

の推奨が削除され、新たに組織学的進展(Ritcher's transformation)お

よび増悪のアルゴリズムに向けられた。対応する脚注が削除された;「び

まん性大細胞型B細胞リンパ腫を対象に掲載されたレジメンに加えて、こ

の設定では、R-HyperCVADも使用されている」。

• 機能状態が十分な患者に対する推奨が改訂され、「TP53変異状態」が

追加された。

• 脚注「p」が改訂された;「治療を開始する前に、FISH法による再評

価[t(11;14)、t(11q;v)、+12、del(11q)、del(13q)、del(17p)]とTP53

変異状態の再評価が必要である。」

• 脚注「j」が追加された;「1回線量1.8~2.0Gyで分割照射する。詳細

については、NCCN Guidelines for B-Cell Lymphomasの放射線療法

の原則を参照のこと。」

続く

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NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

ガイドライン索引

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考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2017 年第 2 版から 2018 年第 1 版への更新内容は以下の通りである:

CSLL-4

• 17p欠失/TP53変異を伴わないCLL/SLL 重大な併存症がある脆弱(frail)な患者で、再発・難治例を評価する情報が追加された。

CSLL-5

• 17p欠失/TP53変異を伴わないCLL/SLLで、65歳以上の患者および重大な併存

症がある65歳未満の患者、ならびに重大な併存症がない65歳未満の患者 再発・難治例の治療

TP53変異状態が再評価の項目に追加された。

「CLLの組織学的進展または組織学的増悪の場合、HT-1を参照」の項目が追加された。

再発・難治例の治療後 「臨床試験」が追加された。 「重大な併存症がない場合、同種HCT幹細胞移植を考慮」で、明確化のため「低分子阻害薬による治療で難治性のCLL患者で」が追加された。

CSLL-6 • 17p欠失/TP53変異を伴うCLL/SLL 治療に対する反応

奏効の後の「複雑核型あり」と「複雑核型なし」の2つの基準が削除され

た。複雑核型ありに対する治療選択肢「同種幹細胞移植または臨床試験への

参加または経過観察を考慮」が削除され、「同種幹細胞移植を考慮」が再発・難治例の治療の下に移され、「イブルチニブで難治性のCLL患者で重大

な併存症がない場合、同種HCTを考慮」に変更された。 奏効の後のアルゴリズムが新たに「低分子阻害薬による治療を継続」と次の「増悪」となった。

再発・難治例の治療 「CLLの組織学的進展または組織学的増悪の場合、HT-1を参照」の項目が追加された。

CSLL-A • CLL/SLLの予後情報 「免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子(IGHV)の変異とフローサイトメトリーによる代替マーカー」の表が改訂され、TP53およびCD49aについて転帰との関連性が追加された。

• 脚注 脚注「a」が改訂され、「del(17p)を伴う患者では、アレムツズマブまたは高用量ステロイドで反応が得られる」が削除された。

脚注「b」が改訂され、「TP53 変異状態は、予後因子としてFISHの結果に付加的な情報をもたらす。」が追加された。

脚注「c」が追加された;「IGHV遺伝子の変異状態を調べる方が、フローサイトメトリーによる測定より望ましい。フローサイトメトリーのマーカーはIGHV遺伝子の変異状態の代替マーカーとなる可能性がある。利用できなければ、IGHV遺伝子の変異状態に対する代替マーカーとして、フローサイトメトリーによりCD38、CD49d、およびZAP-70の発現量を測定してもよい。これらのマーカーの評価は容易ではないため、臨床試験以外での評価は推奨されない。」

CSLL-B 1 of 2

• Rai分類 病期「0」の記述が改訂され、「リンパ球増加:末梢血中のリンパ球数(クローン性B細胞数)>15,000/μL >5000/μL>5 x 109/Lかつ骨髄中のリンパ球割合>40%」

CSLL-B 2 of 2 • SLLの病期分類 脚注「h」が追加された;「自己免疫性血球減少症はこれらの病期判定の根拠とならない。」

CSLL-C 1 of 4

• 抗感染症薬の予防投与 1番目の項目が改訂された;「プリンアナログまたはベンダムスチンをベースとした免疫化学療法・・・を受けている患者には治療中および治療後(耐えられるのであれば)に以下を行うことが推奨される」

2番目の項目は広範にわたり改訂された;「フルダラビンを含む免疫化学療法、idelalisibまたはアレムツズマブによる治療を受けている患者ではCMVの再活性化のリスクが高まることに留意する。適切なスクリーニングに関する現時点の推奨には議論がある。CMV血症については、少なくとも2~3週毎にPCR法による定量を行うべきである。CMV血症がみられる場合にガンシクロビル(経口または静注)を予防投与する医師もいれば、ウイルス量が上昇した際にのみガンシクロビルを使用する医師もいる。感染症専門医へのコンサルテーションが必要である。」

3番目の項目が改訂された;「抗CD20モノクローナル抗体およびアレムツズマブの投与を受けている高リスク患者では、HBVの感染予防およびモニタリングが推奨される。以下の治療とウイルス再活性化感染時の管理に関する詳細については、NHLに対する支持療法を参照。」

• 「モノクローナル抗体療とウイルス再活性化」の見出しは、「治療とウイ

ルス再活性化」に変更された。

• JCウイルスに関する項目が追加された;「治療を受けている患者に・・・進行性多巣性白質脳症がみられることがある。」

続く

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NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

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考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2017 年第 2 版から 2018 年第 1 版への更新内容は以下の通りである:

CSLL-C 2 of 4

• 腫瘍崩壊症候群

1 番目の項目が改訂された;「Bulky 病変を有する患者や低分子阻害薬による治療後に進行が認められた患者など、TLS のリスクが高い bulky 病変

を有する患者では、TLS の予防を考慮すること。」

2 番目の項目の「臨床検査値で見た TLS の特徴」に「LDH 高値」が追加さ

れた。

4 番目の項目の「高リスク因子」

「低分子阻害薬による治療後の進行」および「Bulky病変」が追加され

た。

「Venetoclax(CSLL-Gを参照)、免疫化学療法、lenalidomideおよび

obinutuzumabによる治療を受ける患者」が追加された。

「バーキットリンパ腫およびリンパ芽球性リンパ腫の組織型;ときに

DLBCLおよびCLLの患者」が削除された。

「骨髄浸潤」が削除された。 5 番目の項目「TLS の治療」

高尿酸血症に対する一次治療および再治療で、最初の下位項目が改訂

された;「アロプリノールまたはフェブキソスタットを化学療法の2~

3日前から開始し、10~14日間継続する。」

CSLL-C 3 of 4

• 新たな項目として「癌スクリーニング」が追加された;「乳癌、結腸

癌および前立腺癌について、標準のスクリーニングガイドラインに厳

格に従うべきである。」

• モノクローナル抗体療法のまれな合併症の項目が改訂され、「このような状

況での同じモノクローナル抗体の再投与は推奨されない。別のCD20抗体の再

投与で同等の再発リスクが生じるか否かは不明である。」 CSLL-C 4 of 4 • ワクチン接種で2番目の項目「(インフルエンザの弱毒生ワクチンは避けるべきである)」が追加された。

CSLL-D 1 of 5

• del(17p)/TP53変異を伴わないCLL/SLL:

一次治療、重大な併存症がある脆弱(frail)な患者(プリンアナログに耐えら

れない)

高用量メチルプレドニゾロン(HDMP)+リツキシマブがカテゴリー2B

の推奨として追加された。

一次治療、65 歳以上の患者および重大な併存症がある 65 歳未満の患者

ベンダムスチン±リツキシマブがベンダムスチン±抗CD20モノクロー

ナル抗体に変更された

HDMP+リツキシマブがカテゴリー2Bの推奨として追加された。

一次治療、重大な併存症がない 65 歳未満の患者

望ましい順序が改訂された。

HDMP+リツキシマブがカテゴリー2Bの推奨として追加された。

PCR(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ)がカテゴリ

ー2Aからカテゴリー3の推奨に変更された。

ベンダムスチン±リツキシマブがベンダムスチン±抗CD20モノクロー

ナル抗体に変更された

一次治療後の維持療法

項目の内容が改訂された;「一次治療後の高リスク患者(血中MRDが10-2以

上またはIGHV変異なしで10-4以上~10

-2未満)に対してはレナリドミドによ

る維持療法を考慮」

• 脚注

脚注「d」が改訂され、「抗 CD20 モノクローナル抗体としては、リツキシマ

ブ、オファツムマブ、obinutuzumab などがある。」が追加された。

脚注「e」が追加された;「標準化されたERIC法に従った感度が10-4 での微

小残存病変(MRD)の評価。」(CSLL-D 2 of 5および3 of 5にも適用)

脚注「h」が追加された;「CLL患者が規定用量のリツキシマブ静注製剤

の投与を少なくとも1回受けていれば、以降はリツキシマブ/ヒアルロニダ

ーゼの皮下注製剤をフルダラビン+シクロホスファミド(FC)レジメン

と併用してもよい。」

脚注「i」が改訂され、「11q欠失を伴うCLLの予後はアルキル化薬を含む免疫化学療法で良好である。」が追加された。

続く

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NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

ガイドライン索引

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考察

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 UPDATES

NCCN 慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫ガイドライン 2017 年第 2 版から 2018 年第 1 版への更新内容は以下の通りである:

CSLL-D 2 of 5

• del(17p)/TP53変異を伴わないCLL/SLL:

再発・難治例の治療、重大な併存症がある脆弱(frail)な患者または 65歳以上の患者および重大な併存症がある 65 歳未満の患者

望ましい順序が改訂された。

ベンダムスチン±リツキシマブがベンダムスチン+リツキシマブに変更され、ベンダムスチンの用量とともに、以下のようにイブルチニブおよびidelalisibの項目が追加された。

– ベンダムスチン(サイクル1は70mg/m2とし、患者が耐えられる場合

は90mg/m2まで漸増)、リツキシマブ±イブルチニブ(カテゴリー

2B)。この推奨はカテゴリー3からカテゴリー2Bに変更された。

– ベンダムスチン(サイクル1は70mg/m2とし、患者が耐えられる

場合は90mg/m2まで漸増)、リツキシマブ±idelalisib(カテゴリ

ー3)

再発・難治例の治療、重大な併存症がない 65 歳未満の患者

望ましい順序が改訂された。

RCHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、シクロホスファミド、ビンクリスチン、prednisone)が削除された。

OFAR(オキサリプラチン、フルダラビン、シタラビン、リツキシマブ)が削除された。

CSLL-D 3 of 5

• del(17p)/TP53変異を伴うCLL/SLL:

一次治療

Obinutuzumab+chlorambucil(カテゴリー3)はカテゴリー2Aの推

奨でobinutuzumab単剤療法に変更された。

再発・難治例の治療

OFAR(オキサリプラチン、フルダラビン、シタラビン、リツキシマブ)が削除された。

一次治療後の維持療法

項目内容が改訂された;「一次治療後の高リスク患者(血中MRDが10-2

以上もしくはIGHV変異なしまたはdel(17p)/TP53変異ありで10-4以上10-2未満)にはlenalidomideによる維持療法を考慮する」、対応する脚注が追加された;「標準化されたERIC法に従った感度が10

-4での

MRDの評価」。これはカテゴリー2Aからカテゴリー3の推奨に変更された。

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項

CSLL-F • イブルチニブ 4 番目の項目の心房細動

3番目の下位項目が改訂された;「コントロールできない場合は、代替療法への切替えを考慮する」

4番目の下位項目が追加された;「Venetoclaxへ切り替える場合は、TLSのリスクについて評価」

以下の下位項目が削除された;「心房細動が再発し、医学的に制御できない患

者では、idelalisib に変更すべきである。」

最後の項目が改訂された;「イブルチニブ治療を受けて臨床的増悪のリスクがあ

る患者を同定するためにイブルチニブの投与中に増悪が疑われた患者では、BTK

および PLCG2 変異の検査が有用となる場合がある。BTK および PLCG2 の変異状態のみでは、治療変更の適応とならない。」

• Idelalisib

4 番目の項目が改訂された;「CMV 再活性化:施設内のガイドラインまたは感染症専門医のコンサルに基づきモニターする。CSLL-C を参照のこと。」

5 番目の項目が追加された;「PJP に対する BACTRIM または同等の薬剤が推奨されるスルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤または同等の薬剤

による PJP 予防。」

• Venetoclaxに関して以下が追加された。 用量

Venetoclax の推奨用法・用量は、400mg の 1 日 1 回経口投与であり、増悪ま

たは許容できない毒性が発現するまで継続する。

Venetoclaxは20mgで開始し、腫瘍崩壊症候群(TLS)のリスクを抑えるため、1週間後から5週間かけて徐々に目標用量である400mg/日の経口投与まで増量する。腫瘍量に基づくTLSの予防およびモニタリングについては、CSLL-

Gを参照のこと。

漸増中に1週間を超えて投与を中断した患者では、より低い用量で再開して、漸増することを考慮する。

CSLL-G

• べージ最初に新たな項目が追加された;「CrClが80mL/min未満で、腫瘍量が中程

度の患者では、TLSのリスクが高いとして管理方針を検討する。」

• 「Venetoclaxは20mgで開始し、1週間後から5週間かけて徐々に目標用量である400mg/日の経口投与まで増量する。」の項目はCSLL-F 2 of 2に移されれた。

• 本表の腫瘍量が多い場合の予防で、「フェブキソスタット」がアロプリノールの次の項目に選択肢として追加された。

• 脚注「b」が改訂された;「胸部/腹部/骨盤造影CTによりリンパ節の大きさを評価すべきである。」

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臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

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2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

ガイドライン索引

目次

考察

CSLL-1

CLL/SLL

単クローン性 B リンパ球増加症(MBL)

単クローン性 B リンパ球数が 5x10

9/L 未満

すべてのリンパ節が1.5cm 未満

貧血なし

血小板減少なし

経過観察

c 単クローン性 Bリンパ球数が 5,000/mm

3未満で、かつリンパ節腫大と他のリンパ球増殖性

疾患の臨床的特徴を認めない場合は、MBL と診断する。反応性リンパ節でも同じ表現型を示す細胞集団を認めることがあるため、SLL の診断は、リンパ節構造の喪失を認めた場合のみに限定すべきである。

d CLL/SLL の予後情報(CSLL-A)を参照のこと。

e これが測定できない場合は、IGHV 遺伝子の変異状態に対する代替マーカーとして、フローサ

イトメトリー、メチル化または免疫組織化学により CD38、CD49d および ZAP-70 の発現量

を測定してもよい。これらのマーカーの評価は容易ではないため、臨床試験以外での評価は

推奨されない。IGHV遺伝子の変異状態を調べる方が、フローサイトメトリーによる測定より

望ましい。

a CLL = 慢性リンパ性白血病、SLL = 小リンパ球性リンパ腫。B 細胞性前リンパ球性白血病(B-PLL)と診断された症例は、本ガイドラインの対象から除外する。

b 典型的な免疫表現型:CD5+、CD23+、CD43+/-、CD10-、CD19+、CD20 dim、sIg

dim+、cyclin D1-。注:一部の症例では、sIg bright+、CD23-または dim の場合があり、一部の MCL では、CD23+となる場合がある。そのため、免疫組織化学によるcyclin D1 または FISH法による t(11;14)の検討を全例で考慮すべきであり、典型的でない免疫表現型(CD23 dim または陰性、CD20 bright、sIg bright)を認めた症例ではこれらを実施すべきである。

CLL/SLL の精査

(CSLL-2)を

参照

診断a

必須:

リンパ節または骨髄生検で診断した場合は、腫瘍を代表するパラフィンブロック 1 つ以上で、すべての切片を血液病理学的に検討する。

CLL/SLL の診断に十分な量の血液でフローサイトメトリー(生検は一般に必要ない)

CLL と診断するには、末梢血中に単クローン性の B リンパ球を 5×109/L 以上認めることが必要である

B 細胞のクローン性をフローサイトメトリーで確認すべきである

次の細胞表面マーカーを用いたフローサイトメトリーによる確定診断ができる免疫表現型検査 b,c:κ/λ、CD19、CD20、CD5、CD23、CD10;サイトスピンによる cyclin D1 の分析または FISH 法による t(11;14);t(11q;v)の分析も含める。MCL との鑑別には CD200 が有用となる場合がある。

SLL と診断するには、リンパ節腫大または脾腫を認め、かつ末梢血中の B リンパ球数が 5×109/L 以下

であることが必要である

SLL の診断は、リンパ節生検検体の組織病理学的評価によって確認すべきである

フローサイトメトリーで診断を確定できない場合は、続いてリンパ節生検を考慮する。提供された検体で診断できない場合は、骨髄穿刺と骨髄生検を施行する。穿刺吸引生検(FNA)または針生検単独は一般にリンパ腫の初期診断には適さない。特定の状況では、切除または切開生検で採取すべきリンパ節に容易に到達できない場合、鑑別診断に適した補助的検査法(免疫組織化学[IHC]、フローサイトメトリー)と併せて針生検と FNAを併用することで、診断に十分な情報が得られる可能性がある。

次の IHC パネルによる確定診断ができる免疫表現型検査 b:CD3、CD5、CD10、CD20、CD23、

cyclin D1。MCL との鑑別には LEF1 が有用となる場合がある。 単クローン性 B リンパ球数 c

予後判定および/または治療決定に有用な検査d:

FISH では以下のものを検出する:+12、del(11q)、del(13q)、del(17p)

TP53 の配列決定

複雑核型には、分裂中期細胞による CpG 刺激下の核型分析 分子遺伝学的分析:IGHV 遺伝子の変異状態を検出する

e

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ガイドライン索引

目次

考察

精査

必須:

病歴聴取と肝臓および脾臓の大きさの計測を含む身体診察

Performance Status

B 症状

血算と白血球分画

生化学検査(comprehensive metabolic panel)

特定の状況で有用となる検査:

免疫グロブリン定量

網状赤血球数、ハプトグロビンおよび直接クームス試験

臨床的に必要な場合は、診断品質の胸部/腹部/骨盤造影 CTf

β2 ミクログロブリン

LDH

尿酸

治療開始時に片側の骨髄穿刺+骨髄生検

B 型肝炎検査 g(治療を検討している場合)

MUGAスキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系またはアント

ラキノン系薬剤をベースとするレジメンの適応がある場合)

妊娠可能年齢の女性では妊娠検査(全身療法または RT を予定してい

る場合)

妊孕性の問題および精子保存に関する話し合い

組織学的進展が疑われる場合、リンパ節生検に向けた PET/CT 検査。

HT-1 を参照

f 臨床試験以外では、診断、サーベイランス、治療効果または増悪に対するルーチンのモニタリングのいずれにも CT 検査は必要とならない。症状がみられる場合また

は bulky病変を評価する場合に必要になることがある。 g 治療中(例:免疫療法、免疫化学療法、化学療法、分子標的療法)に再活性化が起きるリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。この検査には、危険因子の

ない患者では B型肝炎表面抗原と B型肝炎コア抗体を含める。危険因子がある患者と B型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性の場合は、ウイルス

量を確認し、消化器専門医にコンサルトする。

CSLL-2

SLL/限局性

(Lugano 分類 I 期)

(CSLL-3 を参照)

CLL(Rai 分類 0~IV 期)

または

SLL(Lugano 分類 II~IV 期)

(CSLL-3 を参照)

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ガイドライン索引

目次

考察

臨床像h

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(CSLL-C を参照)

モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(CSLL-C)

SLL/限局性(Lugano

i

分類 I 期)

局所 RT (24~30Gy)j

(適応がある 場合)

経過観察

治療の適応に関する評価 k:

臨床試験に適格l

重大な疾患関連症状:

疲労(重度)

盗汗

体重減少

感染を伴わない発熱

切迫した臓器障害

進行性の bulky 病変(脾臓が

肋骨縁より下へ 6cm を超える、

リンパ節が 10cm を超える)

進行性の貧血

進行性の血小板減少 m

適応なし SLL

CLL Rai 分類 低リスク (0 期) および 中リスク (I~II 期)

i

CLL (Rai 分類

i

0~IV 期) または SLL (Lugano

i

分類 II~IV 期)

適応あり

再評価o

FISH

TP53の

変異状態

核型 必要に応じて 画像検査

CLL Rai 分類高 リスク (III~IV 期)

i

進行性の血球減少 n 17p欠失/TP53変異

を伴う CLL/SLL

(CSLL-6を参照) CLL の組織学的進展または

組織学的増悪 HT-1 を参照

m 血小板数が 100,000/mm

3を上回る場合は、一般に臨床的なリスクは伴

わない。 n 軽度の血球減少(好中球数 1,000/μL 未満、ヘモグロビン 11g/dL 未満または血小板数 100,000/μL 未満)で安定している選択された患者では、経過観察を継続してもよい。

o 治療を開始する前に、FISH 法による再評価[t(11;14)、t(11q;v)、+12、del(11q)、del(13q)、del(17p)]と TP53 変異状態の再評価が必要である。

h CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照のこと。

i Raiおよび Binet 分類(CSLL-B 1 of 2)ならびに Lugano Modification of Ann Arbor Staging

System(CSLL-B 2 of 2)を参照のこと。 j 1 回線量 1.5~2.0Gyで分割照射する。詳細については、NCCN Guidelines for B-Cell Lymphomas の放射線療法の原則を参照のこと。

k リンパ球数単独では、200~300×10

9/L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められ

ない限り、治療の適応とならない。 l 従来の治療法では治癒が望めないため、一次治療として臨床試験への参加を考慮すること。

CSLL-3

17p欠失/TP53変異

を伴わない CLL/SLL

(CSLL-4を参照)

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目次

考察

17p 欠失/TP53 変異を伴わない CLL/SLL h,k,l

再発・難治例の治療 h

h CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照のこと。

k リンパ球数単独では、200~300×10

9/L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とならない。

l 従来の治療法では治癒が望めないため、一次治療として臨床試験への参加を考慮すること。 o 治療を開始する前に、FISH 法による再評価[t(11;14)、t(11q;v)、+12、del(11q)、del(13q)、del(17p)]と TP53 変異状態の再評価が必要である。

p Salvi F, Miller MD, Grilli A, et al. A manual of guidelines to score the modified cumulative illness rating scale and its validation in acute hospitalized elderly patients. J Am Geriatr Soc 2008;56:1926-1931.

CSLL-4

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(CSLL-C を参照)

モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(CSLL-C)

一次治療 h

• 再評価o

FISH

TP53 変異状態

核型

del(17p)を伴う場合は、

CSLL-6 を参照

• CLLの組織学的進展

または組織学的増悪の

場合は、HT-1を参照

• del(17p)/TP53

変異を伴わない

CLL/SLL

推奨レジメン

(CSLL-D 2 of 5)

を参照

重大な併存症がある脆弱(frail)な

患者 p(プリンアナログの投与に耐えられない)

治療適応のある

CLL/SLL の再発・

難治例

(CSLL-3 を参照)

推奨レジメン

(CSLL-D 1 of 5)

を参照

del(17p)/TP53

変異を伴わな

い CLL/SLLh,k,l

65 歳以上の患者

および

重大な併存症がある 65 歳未満の患者 p

CSLL-5 を参照

重大な併存症がない 65 歳未満の患者 p

CSLL-5 を参照

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ガイドライン索引

目次

考察

17p 欠失/TP53 変異を伴わない CLL/SLL h,k,l

再発・難治例の治療 h

• 再評価o

FISH

TP53変異状態

核型 del(17p)

を伴う場合は、

CSLL-6 を参照

65 歳以上の患者 および 重大な併存症がある 65 歳未満の患者 p

推奨レジメン(CSLL-D 1 of 5)を参照

臨床試験

または

低分子阻害薬による

治療で難治性の CLL

患者で重大な併存症

がない場合 p、同種

HCT を考慮 • 再評価o

FISH

TP53変異状態

核型 del(17p)

を伴う場合は、

CSLL-6 を参照

重大な併存症がない 65 歳未満の患者

p

推奨レジメン(CSLL-D 1 of 5)を参照

h CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照のこと。

k リンパ球数単独では、200~300×10

9/L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とならない。

l 従来の治療法では治癒が望めないため、一次治療として臨床試験への参加を考慮すること。 o 治療を開始する前に、FISH 法による再評価[t(11;14)、t(11q;v)、+12、del(11q)、del(13q)、del(17p)]と TP53 変異状態の再評価が必要である。

p Salvi F, Miller MD, Grilli A, et al. A manual of guidelines to score the modified cumulative illness rating scale and its validation in acute hospitalized elderly patients. J Am Geriatr Soc 2008;56:1926-1931.

CSLL-5

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(CSLL-C を参照)

モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(CSLL-C)

一次治療 h

治療適応のあるCLL/SLL の 再発・難治例(CSLL-3 を 参照)

治療適応のあるCLL/SLL の 再発・難治例(CSLL-3 を 参照)

• del(17p)/TP53 変異を

伴わない CLL/SLL

推奨レジメン

(CSLL-D 2 of 5)

を参照

• CLL の組織学的進展また

は組織学的増悪の場合、

HT-1 を参照

• del(17p)/TP53 変異を

伴わない CLL/SLL

推奨レジメン (CSLL-D 2 of 5) を参照

• CLL の組織学的進展また

は組織学的増悪の場合、

HT-1 を参照

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ガイドライン索引

目次

考察

17p 欠失/TP53 変異を伴う CLL/SLL h,k,q,r

治療に対する反応 再発・難治例の治療

h

増悪

臨床試験

del(17p)/TP53 変異を伴

う場合は

免疫化学療法による奏効

割合が低い

推奨レジメン

(CSLL-D 3 of 5)を参照

無効

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(CSLL-C を参照)

モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(CSLL-C)

CSLL-6

低分子阻害薬による

治療を継続 奏効 s,t

del(17p)/TP53変異を伴う

CLL/SLL h,k,q,r

h CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照のこと。

k リンパ球数単独では、200~300×10

9/L を上回るか、白血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とならない。

p Salvi F, Miller MD, Grilli A, et al. A manual of guidelines to score the modified cumulative illness rating scale and its validation in acute hospitalized elderly patients.

J Am Geriatr Soc 2008;56:1926-1931. q CPG 刺激下の核型分析は、特に Bruton 型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬による治療で、高リスク患者を特定するのに有用である。

r 陽性率が低い患者では、偽陽性の結果が出る可能性があるため、再検査すべきである。

s CLL/SLL に対する治療後の効果判定(CSLL-E)を参照のこと。

t 複雑核型(異常が 3 以上)の患者で BTK阻害薬による治療中または治療後に寛解が得られた場合は、同種 HCT を行うかどうか考慮するが、同種 HCT が非常に有

効であるというデータは得られていない(Jaglowski et al. Br J Haematol 2012;159:82-87)。

臨床試験

または

低分子阻害薬で難治性

の CLL 患者で重大な

併存症がない場合は p、

同種 HCT を考慮

または

再発・難治例の推奨レジ

メン(CSLL-D 3 of 5)

を参照

CLL の組織学的進展また

は組織学的増悪の場合、

HT-1 を参照.

一次治療 h

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目次

考察

CLL/SLL の予後情報a

TP53 および免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子(IGHV )の変異とフローサイトメトリーによる代替マーカー

間期核を用いた細胞遺伝学的検査(FISH 法)d 複雑核型 e

a この表は、治療が必要になるまでの無増悪期間および生存期間を指標とした場合に有用となる予後情報を提供するものである。del(11q)および/または del(17p)を

伴う患者では、化学療法および免疫化学療法による治療アプローチでの無増悪生存期間が短くなる。 b VH3-21 を含む IGHV 再構成は、たとえ変異がある場合でも予後不良因子である。TP53 変異状態は、予後因子として FISH の結果に付加的な情報をもたらす。

c IGHV 遺伝子の変異状態を調べる方が、フローサイトメトリーによる測定より望ましい。フローサイトメトリーのマーカーは、IGHV 遺伝子の変異状態に対する

代替マーカーとなる可能性がある。これが測定できない場合は、IGHV 遺伝子の変異状態に対する代替マーカーとして、フローサイトメトリーにより CD38、

CD49d および ZAP-70 の発現量を測定してもよい。これらのマーカーの評価は容易ではないため、臨床試験以外での評価は推奨されない。 d FISH 法で同定される異常細胞の割合を特定する正式な研究が進行中であるが、この表に記載しているように、10%未満の細胞集団は臨床的な影響を及ぼさない

ようである。 e 複雑核型は、刺激した CLL細胞での通常の核型分析の結果に基づく。

CSLL-A

不良

核型分析において複数の細胞

で互いに関連性のない染色体

異常を 3 以上認める

良好 不良

DNA配列決定b

TP53 野生型 変異型

IGHV 変異率>2% 変異率≦2%

フローサイトメトリーc

CD38 <30% ≧30%

Zap 70 <20% ≧20%

CD49d <30% ≧30%

不良 中間 良好

del(11q) del(17p)

正常

+12

del(13q)(単独の異常と

して)

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2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

ガイドライン索引

目次

考察

CLL の病期分類

Rai 分類a Binet 分類 b

a この研究は Blood 誌で最初に公表された。Rai KR, Sawitsky A, Cronkite EP, Chanana AD, Levy RN, Pasternack BS. Clinical staging of chronic lymphocytic

leukemia. Blood 1975;46(2):219-234. © The American Society of Hematology. b 出典:Binet JL, Auquier A, Dighiero G, et al. A new prognostic classification of chronic lymphocytic leukemia derived from a multivariate survival analysis. Cancer

1981;48:198-206. c これらの病期の定義では、免疫関連の血球減少は考慮しない。

CSLL-B 1 OF 2

病期 説明 改訂後の

リスク状態

0

リンパ球増加:末梢血中のリンパ球数

(クローン性の B 細胞数)>5x109/L かつ

骨髄中のリンパ球割合>40% 低

I 0 期の条件に加えて、リンパ節腫大を

認める 中

II 0~I 期の条件に加えて、脾腫、肝腫大

またはその両方を認める 中

IIIc

0~II 期の条件に加えて、

ヘモグロビン<11.0g/dL または

ヘマトクリット<33% 高

IVc

0~III 期の条件に加えて、

血小板数<100,000/μL 高

病期 説明

A

ヘモグロビン≧10g/dL かつ

血小板数≧100,000/mm3かつ

リンパ節腫大領域の数<3

B

ヘモグロビン≧10g/dL かつ

血小板数≧100,000/mm3かつ

リンパ節腫大領域の数が 3 以上

Cc

ヘモグロビン<10g/dL かつ/または

血小板数<100,000/mm3かつ

リンパ節腫大領域の数は問わない

続く

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注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

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目次

考察

CSLL-B 2 OF 2

SLL の病期分類

Lugano Modification of Ann Arbor StagingSystemd

(原発性節性リンパ腫が対象)

d 進展度については、PET で集積がみられるリンパ腫は PET/CT により、集積がみられない組織型は CT によって判定する。

e Lugano Modification of Ann Arbor Staging Systemでは、AとBの分類は除かれた。

f II 期 bulkyを限局例と進行例のどちらとして扱うかは、組織型といくつかの予後因子により判断してよい。 g 注:扁桃腺、Waldeyer 輪、脾臓はリンパ節組織とみなす。

h 自己免疫性血球減少症はこれらの病期判定の根拠とならない。

病期e 病変

g 節外部位(E)の状態

限局期

I 期 1 つのリンパ節または 1 つの隣接リンパ節群 節外病変が 1 つあり、リンパ節病変はない

II 期 横隔膜の片側の領域に分布する複数のリンパ節群 リンパ節の状態は I 期または II 期で、隣接

する節外部位に限局性の病変がある

II 期 bulkyf 上記の II 期の条件に加えて「bulky」病変 該当なし

進行期

III 期h 横隔膜の両側の領域に分布する複数のリンパ節 該当なし

横隔膜より上にある複数のリンパ節と脾臓の病変

IV 期 h 上記に加えて隣接していない節外病変 該当なし

許可を得て転載。 © 2014 American Society of Clinical Oncology。 無断転載を禁止する。Cheson B, Fisher R,

Barrington S, et al. Recommendations for Initial Evaluation, Staging and Response Assessment of Hodgkin and Non-Hodgkin Lymphoma – the Lugano Classification. J Clin Oncol 2014;32:3059-3067.

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注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

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ガイドライン索引

目次

考察

CLL/SLL 患者に対する支持療法

治療とウイルス再活性化(続き)

• HBs抗原陽性で治療中の患者には、エンテカビルによる予防的抗ウイルス療法が推奨

される。活動性の感染(PCR陽性)がみられる場合は、予防ではなく治療/管理を考

慮する。HBc抗体陽性の場合は、予防的抗ウイルス療法が望ましいが、同時にB型肝

炎表面抗体の量が多い患者では、B型肝炎ウイルス量の連続測定によるモニタリング

を行ってもよい。

エンテカビルが望ましい(Huang YH, et al. J Clin Oncol 2013;31:2765-2772; Huang

H et al. JAMA 2014;312:2521-2530.)

耐性発現のリスクがあるため、ラミブジンは避けること。

アデホビル、telbivudine、テノホビルなどの他の抗ウイルス薬は、有効性が証明

された治療薬であり、代替薬として許容される。

治療中は月 1 回、治療後は 3 ヵ月毎の PCR 検査により B 型肝炎ウイルス量をモ

ニタリングする。

ウイルス量が連続して検出限界未満となった場合は、予防療法を考慮する。

ウイルス量が減少しない場合または以前に検出されなかったがPCRで陽性となった場合は、肝臓専門医にコンサルトし、抗CD20抗体療法を中止する。

抗腫瘍療法終了の 12 ヵ月後まで予防を継続する。

HBVの活動性感染がみられる患者では、治療期間に関して肝臓専門医にコンサル

トする。

C 型肝炎ウイルス(HCV):

大規模な疫学研究、分子生物学研究および臨床での観察から得られた新しいエビデ

ンスにより、HCV と B 細胞性 NHL の関連が裏付けられている。遺伝子型 1 型 HCV

の慢性感染キャリアに対して最近承認された直接作用型抗ウイルス薬(DAA)は、

効率かつ持続的なウイルス学的効果を示した。

低悪性度 B 細胞性 NHL

American Association for the Study of Liver Diseases によると、DAAとの

併用療法はリンパ腫の退縮につながる可能性があるため、無症状の遺伝子型 1

型 HCV 感染患者にはこれを考慮すべきである。

JC ウイルス

• 治療を受けている患者にJCウイルスに関連した進行性多巣性白質脳症がみられるこ

とがある。

CSLL-C 1 of 4

抗感染症薬の予防投与

• プリンアナログまたはベンダムスチンを含む免疫化学療法、

idelalisibおよび/またはアレムツズマブによる治療を受けている患

者には治療中および治療後(耐えられるのであれば)に以下を行う

ことが推奨される

アシクロビルまたは同等の薬剤によるヘルペスウイルスの感染予防

スルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤または同等の薬剤に

よる PJP の予防

フルダラビンを含む免疫化学療法、idelalisib またはアレムツズマブ

による治療を受けている患者では CMV の再活性化のリスクが高まる

ことに留意する。適切なスクリーニングに関する現時点の推奨には

議論がある。CMV 血症については、少なくとも 2~3 週毎に PCR 法

による定量を行うべきである。CMV 血症がみられる場合にガンシク

ロビル(経口または静注)を予防投与する医師もいれば、ウイルス

量が上昇した際にのみガンシクロビルを使用する医師もいる。感染

症専門医へのコンサルテーションが必要である。

• 高リスク患者では、HBVの感染予防およびモニタリングが推奨され

る。以下の「治療とウイルス再活性化」を参照のこと。

治療とウイルス再活性化

B 型肝炎ウイルス(HBV):

• 抗CD20抗体による治療を受けるすべての患者に対してB型肝炎表面

抗原(HBs抗原)およびB型肝炎コア抗原(HBc抗体)検査

スクリーニング検査のいずれかで陽性と判定された場合に限り、

PCR 法による B 型肝炎ウイルス量の測定と表面抗体の検査

• 注:静注免疫グロブリン製剤(IVIG)が投与されている患者で

は、IVIG投与の結果としてHBc抗体陽性となることがある。

続く

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考察

CLL/SLL 患者に対する支持療法

TLS の治療:

TLS は予想された段階で管理し、化学療法前に治療を開始するのが最善

である。

治療の中心は以下で構成される

綿密な水分補給

高尿酸血症の管理

電解質の頻回なモニタリングと積極的な補正が不可欠である。

高尿酸血症に対する一次治療および再治療

アロプリノールまたはフェブキソスタットを化学療法の 2~3 日前か

ら開始し、10~14 日間継続する。

または

以下の危険因子の 1 つでも有する患者はラスブリカーゼの適応とな

る:

- 高リスク因子の存在

- 巨大病変に対する緊急の治療開始の必要性

- 十分な水分補給が困難または不可能と考えられる状況

- 急性腎不全

ラスブリカーゼは単回投与で十分であることが多い。通常は 3~6mg

の投与が有効であるa。 再投与は個別に対応すべきである。

TLS を無治療で放置すると、進行して急性腎不全、不整脈、痙攣発作、

筋の制御喪失、死亡につながることがある。

CSLL-C 2 of 4

腫瘍崩壊症候群(TLS)

• Bulky病変を有する患者や低分子阻害薬による治療後に進行が認めら

れた患者など、TLSのリスクが高い患者では、TLSの予防を考慮する

こと。

臨床検査値で見た TLS の特徴:

カリウム高値

尿酸高値

リン高値

カルシウム低値

LDH 高値

TLS の症状:

悪心・嘔吐、息切れ、不整脈、混濁尿、嗜眠、関節不快感

高リスク因子

Venetoclax(CSLL-G を参照)、免疫化学療法、lenalidomide

および obinutuzumab による治療を受ける患者

低分子阻害薬による治療後の進行

Bulky 病変

自然発症した TLS

白血球数高値

既存の尿酸高値

アロプリノールの無効

腎疾患または腫瘍の腎転移

続く

a 固定用量のラスブリカーゼが成人患者で非常に有効であることを裏付けるデータがある。

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考察

CLL/SLL 患者に対する支持療法

CSLL-C 3 of 4

自己免疫性血球減少症

自己免疫性溶血性貧血(AIHA):網状赤血球数、ハプトグロビン、DAT により診断

フルダラビンによる治療中に発生した AIHA:投与を中止して治療を行い、その後はフルダラビンの使用を避ける

免疫性血小板減少性紫斑病(ITP):血小板数低値の原因に関する骨髄の評価

赤芽球癆(PRCA):パルボウイルス B19 に関する評価および骨髄評価

治療:ステロイド、リツキシマブ、IVIG、シクロスポリン A、脾摘、エルトロンボパグまたはロミプロスチム(ITP に対して)

血液製剤の投与

施設基準または公表された基準に従った輸血

輸血関連 GVHD を回避するため、血液製剤はすべて放射線照射済みのものを使用する

癌スクリーニング

乳癌、子宮頸癌、結腸癌および前立腺癌について、標準のスクリーニングガイドラインに厳格に従うべきである。

非黒色腫皮膚癌

CLL/SLL 患者は非黒色腫皮膚癌の発症リスクが高い。

危険因子としては、白人や若年での過度の日光曝露歴などがある。

リスクのある患者には、年 1 回の皮膚科医による皮膚のスクリーニングが推奨される。

モノクローナル抗体療法のまれな合併症

腫瘍随伴性天疱瘡を含む粘膜皮膚反応、スティーヴンス-ジョンソン症候群、苔癬様皮膚炎、水疱性皮膚炎、中毒性表皮壊死融解症などのまれな合併

症が発生する可能性がある。これらの合併症の管理には、皮膚科専門医へのコンサルテーションが推奨される。このような状況での同じモノクロー

ナル抗体の再投与は推奨されない。別の CD20 抗体の再投与で同等の再発リスクが生じるか否かは不明である。

繰り返す気道感染症(抗菌薬の静脈内投与または入院を要するもの)

必要に応じて抗菌薬を投与する

血清 IgG を評価し、500mg/dL を下回った場合:

IVIG 0.3~0.5g/kg の月 1 回投与を開始する

用量/投与間隔を調節して最低値を約 500mg/dL に維持する

リツキシマブの短時間投与

リツキシマブの以前の投与サイクルで infusion reaction がみられなかった場合は、90 分間での短時間投与を行ってもよい。

続く

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考察

CLL/SLL 患者に対する支持療法

CSLL-C 4 of 4

血栓予防

Lenalidomide の投与を受けている患者における血栓塞栓症の予防に推奨される:

血小板数が 50x1012

/L を超える場合はアスピリン 81mg を連日投与する

すでにワルファリンなどの抗凝固薬を使用している患者では、アスピリンは不要である

上記の内容には NCCN Guidelines for Cancer-Associated Venous Thromboembolic Disease と異なる部分があるが、同ガイドラインにおける

lenalidomide に関する推奨は、多発性骨髄腫患者のみを対象として言及されたものである。

Tumor flare reaction

Lenalidomide の投与を受けている患者に推奨される tumor flare reaction の管理

tumor flare reaction:

治療開始と同時に発生する痛みを伴うリンパ節腫大あるいは局所炎症の所見を伴うリンパ節腫大とともに、脾腫、微熱、発疹がみられることもあ

る。

治療:

ステロイド(例えば、prednisone 25~50mg を 5~10 日間経口投与)

発疹および掻痒に対して抗ヒスタミン薬(セチリジン 10mg を 1 日 1 回経口投与またはロラタジン 10mg を 1 日 1 回経口投与)

予防:

bulky 病変(5cm を超える)の患者では考慮する

ステロイド(prednisone 20mg を 5~7 日間経口投与した後、5~7 日かけて速やかに漸減する)

低分子阻害薬の使用

• 低分子阻害薬(イブルチニブ、idelalisib、venetoclax)の使用に関する特別な考慮事項(CSLL-F)を参照のこと。

ワクチン接種

帯状疱疹生ワクチンを含め、生ワクチンの使用はすべて避ける

毎年のインフルエンザワクチン接種b(インフルエンザの弱毒生ワクチンは避けるべきである)

5 年毎の肺炎球菌ワクチン接種

b リツキシマブの投与を受けた患者では、約 9 ヵ月までに B細胞数の回復がみられる。B細胞数が回復するまでの間は、一般にインフルエンザワクチンの効果は望めないため、接種しても免疫が得られたと考えてはならない。

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臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

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2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

ガイドライン索引

目次

考察

推奨される治療レジメンa,b

del(17p)/TP53 変異を伴わない CLL/SLL

(望ましさによる分類別かつカテゴリー別のアルファベット順)

一次治療

65 歳以上の患者および重大な併存症のある 65 歳未満の患者 望ましいレジメン Chlorambucil+obinutuzumab(カテゴリー1)

イブルチニブ c(カテゴリー1)

ベンダムスチン(第 1 サイクルは 70mg/m2とし、

患者が耐えられる場合は 90mg/m2まで漸増)

±抗 CD20 モノクローナル抗体 d

Chlorambucil+オファツムマブ

Chlorambucil+リツキシマブ その他の推奨レジメン HDMP+リツキシマブ(カテゴリー2B)

Obinutuzumab(カテゴリー2B)

Chlorambucil(カテゴリー3)

リツキシマブ(カテゴリー3)

一次治療後の維持療法 • その他の推奨レジメン 一次治療後の高リスク患者(血中 MRD が 10

−2以上 または IGHV 変異なしで 10

−4以上 10−2未満)eには

lenalidomide を考慮する

一次治療

重大な併存症がある脆弱(frail)な患者(プリンアナログに耐えられない)

望ましいレジメン

Chlorambucil+obinutuzumab

(カテゴリー1) イブルチニブ c(カテゴリー1) Chlorambucil+オファツムマブ Chlorambucil+リツキシマブ

その他の推奨レジメン 高用量メチルプレドニゾロン(HDMP)+リツキシマブ(カテゴリー2B)

Obinutuzumab(カテゴリー2B) Chlorambucil(カテゴリー3) リツキシマブ(カテゴリー3)

一次治療 • 重大な併存症がない65歳未満の患者 望ましいレジメン

FCR f(フルダラビン g、シクロホスファ

ミド、リツキシマブ h)(カテゴリー1)d

ベンダムスチン±抗 CD20 モノクローナル抗体 d

イブルチニブ c

その他の推奨レジメン

FR f(フルダラビン g、リツキシマブ)i

HDMP+リツキシマブ(カテゴリー2B)

PCR(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ)(カテゴリー3)

del(17p)を伴う CLL/SLL に推奨されるレジメン(3 of 5)を参照 e 標準化された ERIC 法に従った感度 10

−4での微小残存病変(MRD)の評価。

f 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)でも、フルダラビンを含む併用療法を選択肢から排除すべきではないが、患者を慎重に観察し、フルダラビンに関連した AIHAの既往が疑われる患者では使用を避けるべきである。

g フルダラビンの経口投与に関する詳細情報については考察を参照。

h CLL 患者が規定用量のリツキシマブ静注製剤の投与を少なくとも 1 回受けていれば、以降はリツキシマブ/ヒアルロニダーゼの皮下注製剤をフルダラビン+シクロホスファミド(FC)レジメンと併用してもよい。

i 11q欠失を伴う CLLには推奨されない。11q欠失を伴う CLL の予後はアルキル化薬を含む免疫化学療法で良好である。

a CSLL-D 4 of 5 および CSLL-D 5 of 5 のレジメンに関する参考文献を参照のこと。

b CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照のこと。

c 低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項(CSLL-F)を参照のこと。

d 抗 CD20 モノクローナル抗体としては、リツキシマブ、オファツムマブ、obinutuzumab などがある。CLL10 試験のデータから、若年患者では FCR レジメンの BR レジメンに対する優位性が確認された。65 歳以上の患者では、両レジメンの治療成績は同程度であり、毒性は BR レジメンの方が低かった。高齢であっても免疫化学療法の適格性を満たす患者では、BR が妥当な代替レジメンとなる可能性があり、その場合は毒性として骨髄抑制が少なくなる。

CSLL-D 1 of 5

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(CSLL-C を参照)

モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(CSLL-C を参照)

del(17p)/TP53 変異を伴わ

ない CLL/SLL の再発・難

治例の治療に推奨されるレ

ジメン(2 of 5)を参照

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目次

考察

推奨される治療レジメンa,b

del(17p)/TP53 変異を伴わない CLL/SLL

(望ましさによる分類別かつカテゴリー別のアルファベット順)

再発・難治例の治療 重大な併存症がない 65 歳未満の患者 望ましいレジメン イブルチニブ

c(カテゴリー1)

Idelalisib+リツキシマブc,j(カテゴリー1)

Venetoclaxc,k+リツキシマブ(カテゴリー1)

その他の推奨レジメン Acalabrutinib

c,l

アレムツズマブ n±リツキシマブ

ベンダムスチン+リツキシマブ FC+オファツムマブ FCR

f,g,h

HDMP+リツキシマブ Idelalisib

c

Lenalidomidem±リツキシマブ

Obinutuzumab オファツムマブ PCR Venetoclax

c,k

ベンダムスチン、リツキシマブ+イブルチニブc

(カテゴリー2B) ベンダムスチン、リツキシマブ+idelalisib

c

(カテゴリー2B)

再発・難治例の治療 重大な併存症がある脆弱(frail)な患者または 65 歳以上の患者および重大な併存症がある 65 歳未満の患者 望ましいレジメン イブルチニブ

c(カテゴリー1)

Idelalisib+リツキシマブc,j(カテゴリー1)

Venetoclaxc,k+リツキシマブ(カテゴリー1)

その他の推奨レジメン Acalabrutinib

c,l

アレムツズマブn±リツキシマブ

Chlorambucil+リツキシマブ 減量した FCR

f,g,h

HDMP+リツキシマブ Idelalisib

c

Lenalidomidem±リツキシマブ

Obinutuzumab オファツムマブ 減量した PCR Venetoclax

c,k

Dose dense リツキシマブ(カテゴリー2B) ベンダムスチン(サイクル 1 は 70mg/m

2とし、

患者が耐えられる場合は 90mg/m2まで漸増)、

リツキシマブ±イブルチニブcまたは idelalisib

c

(BR および BR+イブルチニブはカテゴリー2B;BR+idelalisib はカテゴリー3)

二次治療後の維持療法(再発・難治例の治療

後に完全または部分奏効が得られた場合) その他の推奨レジメン Lenalidomide

e

オファツムマブ (カテゴリー2B)

del(17p)を伴う CLL/SLL に推奨されるレジメン(3 of 5)を参照

j 他の併存症(クレアチニンクリアランス 60mL/分未満を基準とする腎機能低下、もしくは細胞傷害性薬による前治療の骨髄毒性に起因した NCI CTCAE grade 3 以上の好中球減少または grade 3 以上の血小板減少)のためにリツキシマブ単剤療法が適切と考えられる患者が適応となる。

k Venetoclax:推奨される腫瘍量に基づく TLSの予防とモニタリング(CSLL-G)を参照のこと。

l BTK C481S 変異を認めるイブルチニブ難治性の CLL 患者に acalabrutinib を使用してはならない。イブルチニブの副作用に耐えられない患者では、acalabrutinib によりこれらの副作用の再発をみることなく治療することができる。

m Lenalidomide は CLL 患者には連続投与と間欠投与が可能である。血球減少には増殖因子製剤および/または用量調節が必要になる場合があるが、治療を中断する必要はない。以下を参照のこと:Badoux XC, Keating MJ, O'Brien SM, et al. Blood 2011;118: Abstract 980. Badoux XC, Keating MJ, Wen S, et al. Blood 2011;118:3489-3498. Chanan-Khan A, Miller KC, Musial L, et al. J Clin Oncol 2006;24:5343-5349.

n アレムツズマブは、CLL を適応としてはもはや販売されていないが、臨床での使用のために入手できる場合もある。bulky(5cm を超える)なリンパ節腫大がある症例では比較的有効性が低い。CMV の再活性化についてモニタリングすること。

a CSLL-D 4 of 5 および CSLL-D 5 of 5 のレジメンに関する参考文献を参照のこと。

b CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照のこと。

c 低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項(CSLL-F)を参照のこと。

e 標準化された ERIC法に従った感度 10

−4での微小残存病変(MRD)の評価。

f 自己免疫性溶血性貧血(AIHA)でも、フルダラビンを含む併用療法を選択肢から排除すべきではないが、患者を慎重に観察し、フルダラビンに関連した AIHAの既往が疑われる患者では使用を避けるべきである。

g フルダラビンの経口投与に関する詳細情報については考察を参照のこと。

h CLL 患者が規定用量のリツキシマブ静注製剤の投与を少なくとも 1 回受けていれば、以降はリツキシマブ/ヒアルロニダーゼの皮下注製剤をフルダラビン+シクロホスファミド(FC)レジメンと併用してもよい。

CSLL-D 2 of 5

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(CSLL-C を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(CSLL-C を参照)

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注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

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ガイドライン索引

目次

考察

推奨される治療レジメンa,b

del(17p)/TP53 変異を伴う CLL/SLL

(推奨度による分類別かつカテゴリー別のアルファベット順)

再発・難治例の治療

望ましいレジメン

イブルチニブc(カテゴリー1)

Venetoclaxc,k+リツキシマブ(カテゴリー1)

Idelalisib+リツキシマブc,j

Venetoclaxc,k

その他の推奨レジメン

Acalabrutinibc,l

アレムツズマブn±リツキシマブ

HDMP+リツキシマブ

Idelalisibc

Lenalidomidem±リツキシマブ

オファツムマブo

一次治療

望ましいレジメン

イブルチニブc

その他の推奨レジメン

アレムツズマブn±リツキシマブ

HDMP+リツキシマブ

Obinutuzumab

一次治療後の維持療法

その他の推奨レジメン

一次治療後の高リスク患者(血中 MRD が

10−2以上もしくは IGHV 変異なしまたは

del(17p)/TP53 変異ありで 10−4以上 10

−2未

満)eには lenalidomide による維持療法を考

慮する(カテゴリー3)

二次治療後の維持療法(再発・難治例の治療後

に完全または部分奏効が得られた場合)

その他の推奨レジメン

Lenalidomidee

オファツムマブ(カテゴリー2B)

del (17p)を伴わない CLL/SLL に推

奨されるレジメン(1 of 5)を参照

k Venetoclax:推奨される腫瘍量に基づく TLSの予防とモニタリング(CSLL-G)を参照のこと。

l BTK C481S 変異を認めるイブルチニブ難治性の CLL患者に acalabrutinib を使用してはならない。イブルチニブの副作用に耐えられない患者では、acalabrutinib によりこれらの副作用の再発をみることなく治療することができる。

m Lenalidomide は CLL患者には連続投与と間欠投与が可能である。血球減少には増殖因子製剤および/または用量調節が必要になる場合があるが、治療を中断する必要はない。以下を参照のこと:Badoux XC, Keating MJ, O'Brien SM,

et al. Blood 2011;118: Abstract 980. Badoux XC, Keating MJ, Wen S, et al.

Blood 2011;118:3489-3498. Chanan-Khan A, Miller KC, Musial L, et al. J Clin

Oncol 2006;24:5343-5349. n アレムツズマブは、CLL を適応としてはもはや販売されていないが、臨床での使用のために入手できる場合もある。bulky(5cm を超える)なリンパ節腫大がある症例では比較的有効性が低い。CMVの再活性化についてモニタリングすること。

o これは 5cm を超えるリンパ節のある患者では有効でない。

a CSLL-D 4 of 5 および CSLL-D 5 of 5 のレジメンに関する参考文献を参照のこと。

b CLL/SLL 患者に対する支持療法(CSLL-C)を参照のこと。

c 低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項(CSLL-F)を参照のこと。

e標準化された ERIC 法に従った感度 10

−4での微小残存病変(MRD)の評価。

j 他の併存症(クレアチニンクリアランス 60mL/分未満を基準とする腎機能低下、もしくは細胞傷害性薬による前治療の骨髄毒性に起因した NCI CTCAE

grade 3 以上の好中球減少または grade 3 以上の血小板減少)のためにリツキシマブ単剤療法が適切と考えられる患者が適応となる。

CSLL-D 3 of 5

腫瘍崩壊症候群の予防を考慮(CSLL-C を参照) モノクローナル抗体とウイルス 再活性化を参照(CSLL-C を参照)

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ガイドライン索引

目次

考察

推奨される治療レジメン

参考文献

Acalabrutinib

Byrd J, Harrington B, O'Brien S, et al. Acalabrutinib (ACP-196) in Relapsed Chronic Lymphocytic Leukemia. N Engl J Med 2016;374:323-332.

Byrd JC, Wierda WG, Schuh A, et al. Acalabrutinib monotherapy in patients with relapsed/refractory chronic lymphocytic leukemia: Updated results from the phase 1/2 ACE-CL-001 Study [abstract]. Blood 2017;130: Abstract 498.

アレムツズマブ Hillmen P, Skotnicki AB, Robak T, et al. Alemtuzumab compared with chlorambucil as first-line

therapy for chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2007;25:5616-5623. Keating MJ, Flinn I, Jain V, et al. Therapeutic role of alemtuzumab (Campath-1H) in patients who

have failed fludarabine: Results of a large international study. Blood 2002;99:3554-3561. Lozanski G, Heerema NA, Flinn IW, et al. Alemtuzumab is an effective therapy for chronic

lymphocytic leukemia with p53 mutations and deletions. Blood 2004;103:3278-3281.

アレムツズマブ+リツキシマブ Faderl S, Ferrajoli A, Wierda W, et al. Alemtuzumab by continuous intravenous infusion followed

by subcutaneous injection plus rituximab in the treatment of patients with chronic lymphocytic leukemia recurrence. Cancer 2010;116:2360-2365.

ベンダムスチン+リツキシマブ Knauf WU, Lissitchkov T, Aldaoud A, et al. Bendamustine compared with chlorambucil in

previously untreated patients with chronic lymphocytic leukaemia: updated results of a randomized phase III trial. Br J Haematol 2012;159:67-77.

Fischer K, Cramer P, Busch R, et al. Bendamustine in combination with rituximab for previously untreated patients with chronic lymphocytic leukemia: A multicenter phase II trial of the German Chronic Lymphocytic Leukemia Study Group. J Clin Oncol 2012;30:3209-3216.

Eichhorst B, Fink AM, Bahlo J, et al. First-line chemoimmunotherapy with bendamustine and rituximab versus fludarabine, cyclophosphamide, and rituximab in patients with advanced chronic lymphocytic leukaemia (CLL10): an international, open-label, randomised, phase 3, non-inferiority trial. Lancet Oncol 2017;17:928-942.

Fischer K, Cramer P, Busch R et al. Bendamustine combined with rituximab in patients with relapsed and/or refractory chronic lymphocytic leukemia: A multicenter phase II trial of the German Chronic Lymphocytic Leukemia Study Group. J Clin Oncol 2011;29:3559-3566.

Chlorambucil+リツキシマブ Hillmen P, Gribben JG, Follows GA, et al. Rituximab Plus Chlorambucil As First-Line Treatment

for Chronic Lymphocytic Leukemia: Final Analysis of an Open-Label Phase II Study. J Clin Oncol 2014;32:1236-1241.

Foa R, Giudice ID, Cuneo A, et al. Chlorambucil plus rituximab with or without maintenance rituximab as first-line treatment for elderly chronic lymphocytic leukemia patients. Am J Hematol 2014;89:480-486.

FCR(フルダラビン、シクロホスファミド、リツキシマブ)

Fischer K, Bahlo J, Fink AM, et al. Long-term remissions after FCR chemoimmunotherapy in previously untreated patients with CLL: updated results of the CLL8 trial. Blood 2017;127:208-215.

Eichhorst B, Fink AM, Bahlo J, et al. First-line chemoimmunotherapy with bendamustine and rituximab versus fludarabine, cyclophosphamide, and rituximab in patients with advanced chronic lymphocytic leukaemia (CLL10): an international, open-label, randomised, phase 3, non-inferiority trial. Lancet Oncol 2017;17:928-942.

Thompson PA, Tam CS, O’Brien SM, et al. Fludarabine, cyclophosphamide, and rituximab treatment achieves long-term disease-free survival in IGHV-mutated chronic lymphocytic leukemia. Blood 2015;127:303- 309.

Robak T, Dmoszynska A, Solal-Celigny P, et al. Rituximab plus fludarabine and cyclophosphamide prolongs progression-free survival compared with fludarabine and cyclophosphamide alone in previously treated chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2010;28:1756-1765.

Badoux XC, Keating MJ, Wang X, et al. Fludarabine, cyclophosphamide, and rituximab chemoimmunotherapy is highly effective treatment for relapsed patients with CLL. Blood 2011;117:3016-3024.

FC(フルダラビン、シクロホスファミド)+オファツムマブ Robak T, Warzocha K, Govind Babu K, et al. Ofatumumab plus fludarabine and cyclophosphamide

in relapsed chronic lymphocytic leukemia: results from the COMPLEMENT 2 trial. Leuk Lymphoma 2017;58:1084-1093.

フルダラビン+リツキシマブ Byrd JC, Peterson BL, Morrison VA, et al. Randomized phase 2 study of fludarabine with concurrent

versus sequential treatment with rituximab in symptomatic, untreated patients with B-cell chronic lymphocytic leukemia: results from Cancer and Leukemia Group B 9712 (CALGB 9712). Blood 2003;101:6-14.

HDMP(高用量メチルプレドニゾロン)+リツキシマブ Bowen DA, Call TG, Jenkins GD, et al. Methylprednisolone-rituximab is an effective salvage

therapy for patients with relapsed chronic lymphocytic leukemia including those with unfavorable cytogenetic features. Leukemia and Lymphoma 2007;48:2412-2417.

Castro JE, James DF, Sandoval-Sus JD, et al. Rituximab in combination with high-dose methylprednisolone for the treatment of chronic lymphocytic leukemia. Leukemia 2009;23:1779- 1789.

Thornton PD, Matutes E, Bosanquet AG, et al. High dose methylprednisolone can induce remissions in CLL patients with p53 abnormalities. Ann Hematol 2003;82:759-765.

続く

CSLL-D 4 of 5

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ガイドライン索引

目次

考察

推奨される治療レジメン

参考文献

イブルチニブ

Burger JA, Tedeschi A, Barr PM, et al. Ibrutinib as Initial Therapy for Patients with Chronic Lymphocytic Leukemia. N Engl J Med 2015;373:2425-2437.

Byrd JC, Brown JR, O'Brien S; RESONATE Investigators. Ibrutinib versus ofatumumab in previously treated chronic lymphoid leukemia. N Eng J Med 2014;371:213-223.

Byrd JC, Furman RR, Coutre SE, et al. Three-year follow-up of treatment-naïve and previously treated patients with CLL and SLL receiving single-agent ibrutinib. Blood 2015;125:2497-2506.

O'Brien S, Jones JA, Coutre SE, et al. Ibrutinib for patients with relapsed or refractory chronic lymphocytic leukaemia with 17p deletion (RESONATE-17): a phase 2, open-label, multicentre study. Lancet Oncol 2016;17:1409-1418.

Brown JR, Hillmen P, O'Brien S, et al. Extended follow-up and impact of high-risk prognostic factors from the phase 3 RESONATE study in patients with previously treated CLL/SLL. Leukemia 2018;32:83-91.

Byrd JC, Hillmen P, O'Brien SM, et al. Long-term efficacy and safety with ibrutinib (ibr) in previously treated chronic lymphocytic leukemia (CLL): Up to four years follow-up of the RESONATE study [abstract]. J Clin Oncol 2017;35 (15_suppl):Abstract 7510.

Idelalisib Furman RR, Sharman JP, Coutre SE, et al. Idelalisib and rituximab in relapsed chronic lymphocytic leukemia. N

Eng J Med 2014;370:997-1007. Gopal A, Kahl B, De Vos S, et al. PI3Kd inhibition by idelalisib in patients with relapsed indolent lymphoma. N

Engl J Med 2014; 370:1008-1018. イブルチニブ、ベンダムスチン、リツキシマブ Chanan-Khan A, Cramer P, Demirkan F, et al. Ibrutinib combined with bendamustine and rituximab compared

with placebo, bendamustine, and rituximab for previously treated chronic lymphocytic leukaemia or small lymphocytic lymphoma (HELIOS): a randomised, double-blind, phase 3 study. Lancet Oncol 2016;17:200-211.

Idelalisib、ベンダムスチン、リツキシマブ Zelenetz AD, Barrientos JC, Brown JR, et al. Idelalisib or placebo in combination with bendamustine and

rituximab in patients with relapsed or refractory chronic lymphocytic leukaemia: interim results from a phase 3, randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet Oncol 2017;18:297-311.

Lenalidomide Chanan-Khan A, Miller KC, Musial L, et al. Clinical efficacy of lenalidomide in patients with relapsed or refractory

chronic lymphocytic leukemia: results of a phase II study. J Clin Oncol 2006;24:5343-5349. Ferrajoli A, Lee BN, Schlette EJ, et al. Lenalidomide induces complete and partial remissions in patients with

relapsed and refractory chronic lymphocytic leukemia. Blood 2008;111:5291-5297. Badoux XC, Keating MJ, Wen S, et al. Phase II study of lenalidomide and rituximab as salvage therapy for

patients with relapsed or refractory chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2013;31:584-591. Lenalidomide 維持療法 Fink AM, Bahlo J, Robrecht S, et al. Lenalidomide maintenance after first-line therapy for high-risk chronic

lymphocytic leukaemia (CLLM1): final results from a randomised, double-blind, phase 3 study. Lancet Haematol 2017;4:e475-e486.

Chanan-Khan AA, Zaritskey A, Egyed M, et al. Lenalidomide maintenance therapy in previously treated chronic lymphocytic leukaemia (CONTINUUM): a randomised, double-blind, placebo-controlled, phase 3 trial. Lancet Haematol 2017;4:e534-e543.

Obinutuzumab Byrd JC, Flynn JM, Kipps TJ, et al. Randomized phase 2 study of obinutuzumab monotherapy in symptomatic,

previously untreated chronic lymphocytic leukemia. Blood 2017;127:79-86. Cartron G, de Guibert S, Dilhuydy MS, et al. Obinutuzumab (GA101) in relapsed/refractory chronic lymphocytic

leukemia: final data from the phase 1/2 GAUGUIN study. Blood 2014;124:2196-2202.

Obinutuzumab+chlorambucil Goede V, Fischer K, Busch R, et al. Obinutuzumab plus chlorambucil in patients with CLL and

coexisting conditions. N Eng J Med 2014;370:1101-1110. Goede V, Fischer K, Bosch F, et al. Updated survival analysis from the CLL11 study:

Obinutuzumab versus rituximab in chemoimmunotherapy-treated patients with chronic lymphocytic leukemia [abstract]. Blood 2015;126:Abstract 1733.

オファツムマブ Wierda WG, Kipps TJ, Mayer J, et al. Ofatumumab as single-agent CD20 immunotherapy in

fludarabine-refractory chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2010;28:1749-1755. Coiffier B, Lepretre S, Pedersen LM, et al. Safety and efficacy of ofatumumab, a fully human

monoclonal anti-CD20 antibody, in patients with relapsed or refractory B-cell chronic lymphocytic leukemia: a phase 1-2 study. Blood 2008;111:1094-1100.

オファツムマブ+chlorambucil Hillmen P, Robak T, Janssens A, et al. Chlorambucil plus ofatumumab versus chlorambucil

alone in previously untreated patients with chronic lymphocytic leukaemia (COMPLEMENT 1): a randomised, multicentre, open-label phase 3 trial. Lancet 2015;385:1873-1883.

オファツムマブ維持療法 van Oers MH, Kuliczkowski K, Smolej L, et al. Ofatumumab maintenance versus observation

in relapsed chronic lymphocytic leukaemia (PROLONG): an open-label, multicentre, randomised phase 3 study. Lancet Oncol 2015;16:1370-1379.

PCR(ペントスタチン、シクロホスファミド、リツキシマブ) Lamanna N, Kalaycio M, Maslak P, et al. Pentostatin, cyclophosphamide, and rituximab is

an active, well-tolerated regimen for patients with previously treated chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2006;24:1575-1581.

Kay NE, Geyer SM, Call TG, et al. Combination chemoimmunotherapy with pentostatin, cyclophosphamide, and rituximab shows significant clinical activity with low accompanying toxicity in previously untreated B chronic lymphocytic leukemia. Blood 2007;109:405-411.

Venetoclax±リツキシマブ Stilgenbauer S, Eichhorst B, Schetelig J, et al. Venetoclax in relapsed or refractory chronic

lymphocytic leukaemia with 17p deletion: a multicentre, open-label, phase 2 study. Lancet Oncol 2016;17:768-778.

Coutre S, Choi M, Furman RR, et al. Venetoclax for patients with chronic lymphocytic leukemia who progressed during or after idelalisib therapy. Blood 2018.

Jones JA, Mato AR, Wierda WG, et al. Venetoclax for chronic lymphocytic leukaemia progressing after ibrutinib: an interim analysis of a multicentre, open-label, phase 2 trial. Lancet Oncol 2018;19:65-75.

Seymour JF, Ma S, Brander DM, et al. Venetoclax plus rituximab in relapsed or refractory chronic lymphocytic leukaemia: a phase 1b study. Lancet Oncol 2017;18:230-240.

Seymour JF, Kipps TJ, Eichhorst BF, et al. Venetoclax Plus Rituximab Is Superior to

Bendamustine Plus Rituximab in Patients with Relapsed/ Refractory Chronic Lymphocytic

Leukemia - Results from Pre-Planned Interim Analysis of the Randomized Phase 3 Murano

Study [abstract]. Blood 2017;130 (Suppl 1):Abstract LBA-2.

CSLL-D 5 of 5

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ガイドライン索引

目次

考察

CLL/SLL に対する治療後の効果判定a,b

A 群の基準は腫瘍量を定義するものである。B群の基準は造血系(すなわち骨髄)の機能を定義するものである。

完全寛解(CR):すべての基準を満たすとともに、疾患関連の全身症状が消失していなければならない。

部分寛解(PR):1)2 つ以上が認められる場合は、A群の基準の 2 つに該当する必要がある。A群の基準(骨髄以外)の 1 つに該当する患者も反応について

評価可能とみなす。2)治療開始前のベースライン時から正常であったかどうかにかかわらず、B群の基準の 1 つに該当する。

安定は、進行(PD)が認められないものの、PR 以上には達しなかった場合である。

PD:新たな病変の出現;上記の A群または B群の基準を 1 つ以上満たさなければならない。

† 複数のリンパ節の積和(臨床試験では CTにより評価し、一般診療では身体診察により評価する)。

‡これらのパラメータは、一部の反応カテゴリーには関係しない。

a Hallek M, Cheson BD, Catovsky D, et al. Guidelines for the diagnosis and treatment of chronic

lymphocytic leukemia: A report from the International Workshop on Chronic Lymphocytic Leukemia updating the National Cancer Institute-Working Group 1996 Guidelines. Blood 2008;111:5446-5456.

b リンパ節の縮小、臓器腫大の減少、またはヘモグロビン値/血小板数の改善が認められる状況

では、進行性のリンパ球増加症単独では PDとみなさない。

c 末梢血における MRD 陰性には PFSの改善との関連が認められる。GCLLSG研究の

解析により、末梢血で MRD 陰性であれば、脾腫の残存は臨床的に重要でないことが

示されている。 Kovacs G, Boettcher S, Bahlo J, et al. Blood 2014;124:Abstract 23. d

Cheson BD, Byrd JC, Rai KR, et al. Novel targeted agents and the need to refine clinical end points in chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2012;30:2820-2822

CSLL-E

パラメータ CR PR PR-Ld PD

A 群

リンパ節腫大†

1.5cm を超えるものがない

50%以上の減少 50%以上の減少

50%以上の増加

肝腫大 なし 50%以上の減少 50%以上の減少 50%以上の増加

脾腫c なし 50%以上の減少 50%以上の減少 50%以上の増加

骨髄‡

正形成性、リンパ球 30%未満、B リンパ球結節なし;低形成性骨髄により骨髄不完全回復の CR(CRi)と定義

骨髄浸潤または B リンパ球結節の 50%の減少

骨髄浸潤または B リンパ球結節の 50%の減少

末梢血中のリンパ球数 <4,000/μL ベースラインから 50%以上の減少

ベースラインからの増減が 50%未満

ベースラインから 50%以上増加

b

B 群

増殖因子製剤投与前の血

小板数

>100,000/μL

>100,000/μL またはベースラインから 50%以上の増加

>100,000/μL またはベース

ラインから 50%以上の増加

CLL によるベースラインか

ら 50%以上の減少

輸血および増殖因子製剤

投与前のヘモグロビン >11.0g/dL

>11g/dL またはベースラインから 50%以上の増加

>11g/dL またはベースライ

ンから 50%以上の増加

CLL によるベースラインか

ら 2g/dL を超える減少

増殖因子製剤投与前の好

中球数‡

>1,500/μL

>1,500/μL またはベースラインから 50%を超える改善

>1,500/μL またはベースラ

インから 50%を超える改善

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ガイドライン索引

目次

考察

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項 1

Acalabrutinib

• 用量:Acalabrutinibの推奨用法・用量は、28日サイクルでの100mgの

1日2回経口投与であり、疾患が増悪もしくは減量または投与中断を要

する副作用が発現するまで継続する。Acalabrutinibによる治療では、

初期にリンパ球増加が起こるが、それは増悪の徴候ではなく、むしろ

本剤の標的に対する効果とみなされる。さらに、acalabrutinibによる

治療を開始した後に投与を中断している患者では、リンパ節腫脹また

はリンパ球増加が一過性に増悪(フレア現象)することがある。この状

況では治療再開が一般に有効である。プロトンポンプ阻害薬は、

acalabrutinibの吸収に影響を及ぼすため、可能であれば投与を避ける

べきである。

• 毒性:

最初の試験では grade 3 以上の出血事象はみられなかったが、その後

の試験では低頻度で認められている。Grade 3 以上の高血圧および心

房細動がそれぞれ 3%および 2%の患者で観察されている。心房細動

/高血圧のモニタリングを実施し、必要に応じて対処する。

抗血小板または抗凝固療法を受けている患者では、acalabrutinib により出血リスクが高まることがある。Acalabrutinib の試験では、ワルファリンを使用中の患者は除外された。出血の徴候について患者のモニタリングを行うこと。手術の種類と出血リスクに応じて、術前および術後の各 3 日間にわたる acalabrutinib の中断について、ベネフィットとリスクを検討すること。

Acalabrutinib による治療早期に頭痛が高頻度で認められているが、通常は治療開始から 1~2 ヵ月で徐々に消失する。一般にアセトアミノフェンなどの鎮痛薬やカフェイン含有サプリメントで管理できる。

• Acalabrutinibは、BTK C481S変異のあるCLL細胞に対して効果を示さ

ないため、腫瘍細胞にこの変異がみられるイブルチニブ難治性の患者に

投与してはならない。

イブルチニブ

• 用量

イブルチニブの推奨用法・用量は、420mg の 1 日 1 回経口投与であり、増悪

するまで継続する。

• リンパ球増加

イブルチニブの投与開始後には、ほとんどの患者で一過性にリンパ球数の増

加が起こるが、これは増悪を意味するわけではない。この一過性のリンパ球

増加は、イブルチニブの投与開始から数週間で現れ、投与中も数週間にわた

り持続することがある。

• イブルチニブを投与した患者の6%でgrade 2を超える出血事象が観察されてい

るが、その機序についてはよくわかっていない。抗血小板または抗凝固療法が

必要な患者では、イブルチニブのベネフィットとリスクを検討すること。臨床

試験では、ワルファリンを使用中の患者は除外された。小手術では前後3日間、

大手術では前後7日間にわたりイブルチニブを中断すべきである。イブルチニブ

はワルファリンと併用してはならない。

• イブルチニブの投与に関連して、心房細動の新規発症が6~9%で報告された。

ワルファリン以外の抗凝固療法を考慮する

慎重なモニタリング

コントロールできない場合は、代替療法への切替えを考慮する

Venetoclax へ切り替える場合は、TLS のリスクについて評価

• イブルチニブに関連した高血圧が投与中止の原因としてまれに報告されてお

り、必要に応じて降圧薬により管理するべきである。イブルチニブは、高血圧

がコントロール不能な場合にのみ中止すべきである。

• イブルチニブによる治療中に増悪が認められた場合は、イブルチニブを中止す

ると増悪が加速されることから、イブルチニブの中止後は速やかに次の治療に

移行すること。すなわち、無治療期間を可能な限り短くすべきである。

• イブルチニブの投与中に増悪が疑われた患者では、BTKおよびPLCG2変異の検

査が有用となる場合がある。BTKおよびPLCG2の変異状態のみでは、治療変更

の適応とならない。

続く

CSLL-F 1 of 3

1 処方情報の全文と有害反応のモニタリングについては、添付文書を参照のこと(www.fda.govで入手可能)。.

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注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

NCCN Guidelines Version 5.2018 慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

ガイドライン索引

目次

考察

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項 1

Idelalisib

用量

処方に関する推奨によると、idelalisib の推奨用量は 150mg の 1 日

2 回経口投与である。

Idelalisib の投与を受けた患者において、致死的あるいは重篤な肝毒

性、重度の下痢または大腸炎、肺炎、腸管穿孔が観察されている。

肝毒性:投与開始前と投与期間中に肝機能をモニタリングする。

ALT/AST>5×ULN(正常上限)の場合は投与を中断し、消失したら

減量(100mg、1 日 2 回、経口)して再開してもよい。

下痢または大腸炎:重度の下痢または大腸炎の発生についてモニタリ

ングする。消失するまで中断し、その後は idelalisib を減量または中

止する。重度の下痢および大腸炎は、全身投与または非吸収性のステ

ロイド薬で管理可能であることが多い。

肺臓炎:肺症状および両側間質浸潤についてモニタリングする。

Idelalisib を中止する。

腸管穿孔:腸管穿孔が疑われた場合は、idelalisib を中止する。

リンパ球増加症

idelalisib の開始時には、大半の患者で一過性のリンパ球数の増加が

予想されるが、これは病勢の進行を意味しない。この一過性のリンパ

球増加症は、idelalisib 療法の最初の数週間に起こり、治療中数週間

にわたり持続する可能性がある。

CMV 再活性化:CSLL-C を参照のこと。

スルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤または同等の薬剤による

PJP 予防。

Venetoclax

用量

Venetoclax の推奨用法・用量は、400mg の 1 日 1 回経口投与であ

り、増悪または許容できない毒性が発現するまで継続する。

Venetoclax は 20mg で開始し、腫瘍崩壊症候群(TLS)のリスクを

抑えるため、1 週間後から 5 週間かけて徐々に目標用量である

400mg/日の経口投与まで増量する。腫瘍量に基づく TLS の予防およ

びモニタリングについては、CSLL-G を参照のこと。

漸増中に 1 週間を超えて投与を中断した患者では、より低い用量

で再開して、漸増することを考慮する。

腫瘍量が多い患者のサブグループで BTK 阻害薬による治療中または治

療後に急激な増悪が懸念される場合は、院内で頻回に TLS モニタリン

グを行いながら、venetoclax の投与を開始し、早めに用量を漸増する

(3 週間かけて 20mg から 400mg へ)。早めに用量漸増する場合は、

venetoclax は 1 週目(W1)/1 日目(D1)に 20mg、W1/D2~3 に

50mg、W1/D4~7 に 100mg を(すべて院内で)投与した後、TLS の

懸念がない限り外来で、W2/D1~7 に 200mg、W3/D1 以降に 400mg

を投与する 2。さらに、venetoclax の投与を開始し用量を漸増する間

は、BTK 阻害薬は継続し、venetoclax の 1 日量が 400mg に達した時

点で BTK 阻害薬を中止する。これらの薬剤は安全に併用できる。

標準のガイドラインに基づいて、好中球系の増殖因子製剤の使用を考慮

する。好中球減少が持続し、CLL の骨髄浸潤が限られている場合に

は、減量が必要な場合がある。

続く

CSLL-F 2 of 3

1 処方情報の全文と有害反応のモニタリングについては、添付文書を参照のこと(www.fda.govで入手可能)。 2Davids M, Jones J, Eradat H, et al. Modified venetoclax dose ramp-up in select high-risk patients with chronic lymphocytic leukemia (CLL) with

progression after B-cell receptor pathway inhibitors (BCRi) [abstract]. Clinical Lymphoma, Myeloma & Leukemia 2017;17:S302.

.

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注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

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ガイドライン索引

目次

考察

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項 1

CYP3A阻害剤および誘導剤との併用

• Acalabrutinib

強力な CYP3A阻害剤または誘導剤との併用は避ける。

強力な CYP3A阻害剤を短期使用する場合は、その使用中は acalabrutinib を中止する。

中程度の CYP3A阻害剤を併用する場合は、acalabrutinib を 100mg の 1 日 1 回投与に減量する。

強力な CYP3A誘導剤との併用が避けられない場合は、acalabrutinib を 200mg の 1 日 2 回投与に増量する。

• イブルチニブ

強力または中程度の CYP3A阻害剤または誘導剤とイブルチニブの併用は避ける。

強力なCYP3A阻害剤を短期間使用する場合(例:抗真菌薬および抗菌薬の最長7日間の使用;ケトコナゾール、イトラコナゾール、ボリコナゾ

ール、ポサコナゾール、クラリスロマイシン、テリスロマイシンなど)、CYP3A阻害剤の使用中はイブルチニブの中断を考慮する。必要な強

力なCYP3A阻害剤の長期使用は避ける。

中程度のCYP3A阻害剤を使用しなければならない場合は、イブルチニブの用量を減量する。

強力または中程度のCYP3A4阻害剤を併用している患者では、イブルチニブ投与に伴う毒性の徴候について、より慎重なモニタリングを行う。

• 強力なCYP3A誘導剤(例:カルバマゼピン、リファンピシン、フェニトイン、セイヨウオトギリソウ[St. John's wort])との併用は避ける。CYP3A誘導作用の弱い代替薬を考慮する。

• Idelalisib

強力な CYP3A阻害剤または誘導剤との併用は避ける。

強力な CYP3A4 阻害剤を併用している患者では、idelalisib 投与に伴う毒性の徴候について、より慎重なモニタリングを行う。

• Venetoclax

強力な CYP3A阻害剤または誘導剤との併用は避ける。

胃酸分泌抑制薬との併用

• Acalabrutinib

プロトンポンプ阻害薬(PPI)との併用は避ける。H2 受容体拮抗薬および制酸薬の投与時期をずらす。

CSLL-F 3 of 3

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2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

ガイドライン索引

目次

考察

Venetoclax:推奨される腫瘍量に基づくTLSの予防とモニタリングa

• 予防およびモニタリングのスケジュールを最終決定する前に、すべての併存症について検討すること。

• CrClが80mL/min未満で、腫瘍量が中程度の患者では、TLSのリスクが高いものとして管理方針を検討すること。

a Venetoclaxの処方情報は以下から入手可能である: https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2016/208573s000lbl.pdf.

b 胸部/腹部/骨盤造影CTによりリンパ節の大きさを評価すべきである。

c飲水が困難な患者には輸液を行うこと。

d Venetoclaxの投与を開始する2~3日前にアロプリノールまたはキサンチンオキシダーゼ阻害薬を開始すること。

e 血液生化学検査(カリウム、尿酸、リン、カルシウム、クレアチニン)を行い、結果が出たらすぐに評価すること。

f TLSのリスクがある患者では、投与量を漸増する毎に、6~8時間後、24時間後に血液生化学検査によるモニタリングを実施すること。

CSLL-G

腫瘍量 b 予防 c

血液生化学検査によるモニタリング e,f

少ない

すべてのリンパ節が 5cm未満

かつ

リンパ球数(ALC)が

25 × 109/L 未満

• 飲水(1.5~2L)

• アロプリノールd

外来

• 20mgおよび50mgを初回投与するときは、投与

前、6~8時間後、24時間後

• その後の漸増時は、投与前

中間

いずれかのリンパ節が 5cm から10cm 未満

または ALC が 25 × 10

9/L 以上

• 飲水(1.5~2L)に加えて輸液を考慮する

• アロプリノール

外来

• 20mgおよび50mgを初回投与するときは、投与

前、6~8時間後、24時間後

• その後の漸増時は、投与前

• 20mgおよび50mgの初回投与時にCrClが

80mL/min未満の患者では、入院を考慮し、以

下の入院中のモニタリングを参照

多い いずれかのリンパ節が 10cm 以上 または

ALC が 25 × 109/L 以上かついずれ

かのリンパ節が 5cm 以上

• 飲水(1.5~2L)に加えて輸液(耐容性に応じて150

~200mL/h)

• アロプリノールまたはフェブキソスタット

• ベースラインで尿酸高値の場合はラスブリカーゼを

考慮する

入院下で 20mg および 50mg を初回投与するとき

• 投与前、4、8、12、24時間後

その後の漸増時に外来で

• 投与前、6~8時間後、24時間後

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注意:特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

臨床試験:NCCNはすべてのがん患者にとって、最良の管理法は臨床試験にあると考えている。臨床試験への参加が特に推奨される。

NCCN Guidelines Version 5.2018 組織学的進展(Richter’s transformation)および増悪

2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

ガイドライン索引

目次

考察

診断

必須:

• 組織学的進展の初回診断を FNAのみで行うのは不適切である。切除または切開生検で採取すべきリンパ節に容易

に到達できない場合など特定の状況では、鑑別診断に応じた補助的な検査法(すなわち、免疫組織化学、フローサ

イトメトリー)と併せて針生検と FNAを併用することで、診断に十分な情報が得られる可能性がある。

• リンパ節生検が可能な場合は、切除生検を施行する。リンパ節が容易に生検できない場合は、針生検が許容され

る。PET画像でSUVが最大の病変について生検を施行する。

• 腫瘍を含む最適なパラフィンブロックの少なくとも1つについて、すべての切片を血液病理学的に検討する。

提供された検体で診断できない場合は、骨髄穿刺と骨髄生検を施行する。

びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL):DLBCL への組織学的進展(Richter's transformation)の診断

には、proliferation center の一部ではなく、シート状にコンフルエントに広がった大細胞型 B 細胞を認めれば

十分である a,b,c。

古典的ホジキンリンパ腫(CHL):まれにみられる CHL への組織学的進展では、CD30、CD15 および Pax-5

を発現する一方、CD20 および CD45 の強い均一な発現を示さない(また OCT-2 および BOB.1 の共発現もみら

れない)大型の Reed-Sternberg(RS)細胞がみられる。こうした CHL 症例の背景にみられるリンパ球は、

CD3 陽性の T 細胞であり、好酸球、組織球および形質細胞が様々な程度で混在する d。

特定の状況で有用:

• FISHによる+12、del(11q)、del(13q)、del(17p)の検出

• 複雑核型には、分裂中期細胞によるCpG刺激下の核型分析

• 分子遺伝学的検査によるCLLおよび進展組織のIGHV変異の検出e

• TP53の塩基配列決定 a ときに Ki-67 の評価により増殖速度が増加していることがわかるが、これは組織学的進展の診断根拠とはならない。 b CLLの proliferation center には cMYC および/または Cyclin D1 が発現していることがある。これで診断が変更されることはない。 c まず、CLL の proliferation center が拡大しているか融合しており(20 倍の視野または 0.95mm

2より大きい)、かつ Ki67 prolifative rate が 40%を超えるか分裂細

胞数が proliferation center 1 つ当たり 2.4 を超える場合、「増殖中心の拡大を伴う CLL [CLL with expanded proliferation centers]」または「移行期 CLL[accelerated CLL]」と診断することができる。次に、血中の前リンパ球増加(10%超かつ 55%未満)が認められれば、「前リンパ球の増加を伴う CLL[CLL with increased prolymphocytes]」または「CLL/PLL」への増悪となる。これらの所見はいずれも組織学的進展の事象とみなすべきではなく、むしろ CLLの増悪である。B-PLLは、CLLと関係のない de novo 白血病の診断にのみ使用すべきである。

d 形態学的に RS細胞が同定されたものの、背景にある細胞が依然として CLL の B細胞である場合は、EBER などの EBV染色を行うべきである。CLLに EBV が感染することで、RS様細胞の増殖がみられることがあるが、背景にある細胞は依然として CLLであり、ホジキンリンパ腫で典型的にみられる反応性の混合細胞型(reactive mix)ではない。これらの症例を Richter’s transformation の事象とみなしてはならない。

e これが測定できない場合は、IGHV 遺伝子の変異状態に対する代替マーカーとして、フローサイトメトリー、メチル化または免疫組織化学により CD38、CD49dおよび ZAP-70 の発現量を測定してもよい。これらのマーカーの評価は容易でないため、臨床試験以外での評価は推奨されない。IGHV 遺伝子の変異状態を調べる方が、フローサイトメトリーによる測定より望ましい。

HT-1

精査(HT-2)を参照

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ガイドライン索引

目次

考察

必須:

• 病歴聴取と身体診察:リンパ節関連領域(Waldeyer輪を含め

る)と肝臓および脾臓の大きさに注意する

• Performance Status

• B症状

• 血算と白血球分画

• 生化学検査(comprehensive metabolic panel)

• LDH、尿酸

• 全身PET/CTまたは診断品質の胸部/腹部/骨盤造影CT

• EBV-LMP1またはEBER-ISHによるエプスタイン・バーウイ

ルスに関する評価

一部の症例で有用:

• 片側の骨髄穿刺と骨髄生検

• MUGAスキャン/心エコー検査(アントラサイクリン系または

アントラキノン系薬剤をベースとするレジメンの適応がある

場合)

• B型肝炎検査f

• 妊娠検査(妊娠可能な女性)

• HLA(ヒト白血球抗原)型検査

f 治療中(例:免疫療法、免疫化学療法、化学療法、分子標的療法)に再活性化が起きるリスクがあるため、B 型肝炎検査の適応となる。この検査には、危険因子のない患者では B型肝炎表面抗原と B型肝炎コア抗体を含める。危険因子がある患者と B型肝炎の既往がある患者では、e 抗原を追加する。陽性であった場合は、B

型肝炎ウイルス量を測定し、消化器専門医にコンサルトする。

HT-2

精査

Richter’s Transformation

(HT-3)を参照

CLL の増悪(HT-3)

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2018年第 5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。

ガイドライン索引

目次

考察

g 「移行期 CLL[accelerated CLL]」、「増殖中心の拡大を伴う CLL[CLL with expanded proliferation centers]」および「CLL-PLL または前リンパ球の増加を伴うCLL[CLL with increased prolymphocytes]」(HT-1 で定義)は、Richter’s transformation とみなされないが、よりアグレッシブな病態と関連し、予後不良である(Gine E et al, Haematologica Sep 2010, 95 (9) 1526-1533; Ciccone M et al, Leukemia (2012) 26, 499–508; WHO 2016)。これらの状況に対する至適な管理方針は確立されていない。

h T 細胞前リンパ球性白血病については、NCCN Guidelines for T-Cell Lymphomas を参照のこと。

i DLBCL(クローン的に関連ありまたはクローン性不明)への Richter's transformation は一般に、DLBCL に推奨される治療レジメンで管理される。しかしながら、それらのレジメンでは一般的に反応が不良である。

j レジメンに関する参考文献(HT-A)を参照のこと。

HT-3

臨床像h 初回治療

臨床試験

または

NCCN Guidelines for B-Cell Lymphomas

に従い DLBCL として管理

De novo/クローン

的に関連なし

びまん性大細胞型

B 細胞リンパ腫

化学療法感受性:

同種 HCT を考慮 臨床試験(望ましい)

または

推奨治療レジメン i,j:

• CHOP+リツキシマブ

• DA-EPOCH+リツキシマブ

• HyperCVAD +リツキシマブ

• OFAR

クローン的に関連

ありまたはクロー

ン性不明 化学療法抵抗性:

臨床試験(望ましい)

または

NCCN Guidelines for

B-Cell Lymphomas に

従い DLBCL として管理

Richter’s transformation

g

臨床試験(望ましい)

または

NCCN Guidelines for Hodgkin Lymphoma に従う

古典的ホジキン

リンパ腫

臨床試験

または

del(17p)/TP53 変異を伴わない CLL/SLL

のガイドライン(CSLL-4 を参照)に従う

臨床試験

または

del(17p)/TP53 変異を伴う CLL/SLL の

ガイドライン(CSLL-6 を参照)に従う

del(17p)/TP53

変異なし 前リンパ球の増加を伴

う CLLまたは

増殖中心の拡大を伴う

CLLg del(17p)/TP53

変異あり

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ガイドライン索引

目次

考察

HT-A

推奨される治療レジメン

(参考文献)

DA-EPOCH-R

Rogers K, Salem G, Stephens D, et al. A single-institution retrospective cohort study of patients treated with R-EPOCH for Richter's transformation of chronic

lymphocytic leukemia [abstract]. Blood 2015;126:Abstract 2951.

HyperCVAD+リツキシマブ

Tsimberidou AM, Kantarjian HM, Cortes J, et al. Fractionated cyclophosphamide, vincristine, liposomal daunorubicin, and dexamethasone plus rituximab and

granulocyte-macrophage-colony stimulating factor (GM-CSF) alternating with methotrexate and cytarabine plus rituximab and GM-CSF in patients with Richter

syndrome or fludarabine-refractory chronic lymphocytic leukemia. Cancer 2003;97:1711-1720.

Tsimberidou AM, O'Brien S, Khouri I, et al. Clinical outcomes and prognostic factors in patients with Richter's syndrome treated with chemotherapy or

chemoimmunotherapy with or without stem-cell transplantation. J Clin Oncol 2006;24:2343-2351.

OFAR

Tsimberidou AM, Wierda WG, Plunkett W, et al. Phase I-II study of oxaliplatin, fludarabine, cytarabine, and rituximab combination therapy in patients with Richter's

syndrome or fludarabine-refractory chronic lymphocytic leukemia. J Clin Oncol 2008;26:196-203.

Tsimberidou AM, Wierda WG, Wen S, et al. Phase I-II clinical trial of oxaliplatin, fludarabine, cytarabine, and rituximab therapy in aggressive relapsed/refractory chronic

lymphocytic leukemia or Richter syndrome. Clin Lymphoma Myeloma Leuk 2013;13:568-574.

RCHOP

Tsimberidou AM, O'Brien S, Khouri I, et al. Clinical outcomes and prognostic factors in patients with Richter's syndrome treated with chemotherapy or

chemoimmunotherapy with or without stem-cell transplantation. J Clin Oncol 2006;24:2343-2351.

移植

Cwynarski K, van Biezen A, de Wreede L, et al. Autologous and allogeneic stem-cell transplantation for transformed chronic lymphocytic leukemia (Richter's syndrome):

A retrospective analysis from the chronic lymphocytic leukemia subcommittee of the chronic leukemia working party and lymphoma working party of the European

Group for Blood and Marrow Transplantation. J Clin Oncol 2012;30:2211-2217.

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2018年第5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-1

ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

考察 NCCN のエビデンスとコンセンサスによるカテゴリー

カテゴリー1:高レベルのエビデンスに基づいており、その介入が適

切であるという NCCNの統一したコンセンサスが存在する。

カテゴリー2A:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介

入が適切であるという NCCN の統一したコンセンサスが存在する。

カテゴリー2B:比較的低レベルのエビデンスに基づいており、その介

入が適切であるという NCCN のコンセンサスが存在する。

カテゴリー3:いずれかのレベルのエビデンスに基づいてはいるが、

その介入が適切であるかという点で NCCN 内に大きな意見の不一致が

ある。

特に指定のない限り、すべての推奨はカテゴリー2Aである。

NCCN の望ましさによるカテゴリー

望ましい介入:優れた有効性、安全性およびエビデンスと(状況に応

じて)費用の手頃さに基づいた介入。

その他の推奨される介入:その他の介入のうち、いくらか有効性が低

いもの、毒性が強いもの、比較的未成熟のデータに基づくもの、ある

いは同様の結果を得るのに費用の手頃さで有意に劣るもの。

特定の状況で有用:その他の介入のうち、特定の患者集団(推奨とと

もに定義を示す)に使用できるもの。

いずれの推奨も適切と考えられる。

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

目次

概要 ............................................................................................ MS-3

文献検索の基準とガイドライン更新の方法 .................................. MS-3

病期分類 ...................................................................................... MS-3

効果判定基準 ............................................................................... MS-4

予後因子 ...................................................................................... MS-5

診断 ............................................................................................ MS-9

精査 .......................................................................................... MS-10

限局性 SLL(Lugano 分類 I 期) ............................................... MS-10

SLL(Lugano 分類 II~IV 期)または CLL(Rai 分類 0~IV 期)MS-10

機能状態および併存症の評価 ................................................. MS-11

del(17p)および TP53 変異を伴わない CLL/SLL ....................... MS-12

del(17p)または TP53 変異を伴う CLL/SLL .............................. MS-22

一次治療における地固め療法 ................................................. MS-26

二次地固め療法 ...................................................................... MS-26

同種造血細胞移植 ................................................................... MS-26

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項 ......................... MS-27

組織学的進展と増悪 .................................................................. MS-28

診断および精査 ...................................................................... MS-29

治療選択肢 ............................................................................. MS-29

支持療法 ................................................................................... MS-30

感染症 ................................................................................... MS-30

B 型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化 ................................... MS-31

サイトメガロウイルスの再活性化 .......................................... MS-31

自己免疫性血球減少症 ........................................................... MS-31

Tumor flare reaction .............................................................. MS-32

静脈血栓塞栓症 ..................................................................... MS-33

腫瘍崩壊症候群 ..................................................................... MS-33

要約 .......................................................................................... MS-33

参考文献 ................................................................................... MS-34

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2018年第5版 03/26/18 著作権 © 2018 National Comprehensive Cancer Network, Inc. 無断転載を禁止する。NCCN®の明示の書面による許諾なく、本ガイドライン およびここに含まれるイラストを複製することは、いかなる形においても禁じられている。 MS-3

ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

概要

慢性リンパ性白血病(CLL)/小リンパ球性リンパ腫(SLL)は非ホ

ジキンリンパ腫(NHL)の新規診断症例の約 7%を占めている 1。

CLL は現在でも欧米諸国で最も有病率の高い成人白血病であるが、

東アジアなどの地域ではまれと考えられている。米国では、2018 年

に約 20,940 人が CLL と診断され、本疾患により約 4,510 人が死亡

すると推定されている 2。形態学的には、CLL の白血病細胞は成熟し

た小型リンパ球の形態を示し、それらに比較的大型ないし異型を示

す細胞や前リンパ球が混在する場合もある 3。CLL と SLL は同じ疾

患が異なる臨床像を呈したものであり、ほぼ同じ方法で管理される 4。

CLL/SLL では、上記のような白血病細胞が末梢血、骨髄およびリン

パ組織に進行性に蓄積するのが特徴である。CLL と SLL の大きな相

違点としては、CLL では多くの異常リンパ球が骨髄とリンパ組織に

加え、血液中にも認められるのに対し、SLL では、異常リンパ球が

血中を循環しているとしても少量である一方、腫瘤としての病変が

リンパ節や骨髄、その他のリンパ組織に認められるという点が挙げ

られる。

文献検索の基準とガイドライン更新の方法

NCCN CLL/SLL ガイドライン®の本版の更新に先立ち、「chronic

lymphocytic leukemia, Richter syndrome, Richter’s transformation」

を検索語とし、2016 年 5 月から 2017 年 4 月までに発表された「慢

性リンパ性白血病」に関する重要文献を対象として、PubMed デー

タベース上で電子検索を行った。PubMed データベースは、医学文

献の情報源として現在も最も広く使用されているものであり、また

査読された生物医学文献のみがインデックス化されているため選択

した 5。

得られた検索結果から、英語で発表されたヒトを対象とする研究の

みに絞り込んだ。採用する論文の種類は、第 II 相臨床試験、第 III 相

臨床試験、第 IV 相臨床試験、ガイドライン、ランダム化比較試験、

メタアナリシス、系統的レビュー、バリデーション研究に限定した。

PubMed での検索により 117 件の報告が特定され、それぞれの潜在

的関連性を検討した。本版の考察の節には、これら PubMed 上の重

要論文に加えて、当委員会が本ガイドラインと関連性があると判断

して検討した追加の情報源から収集した文献のデータを記載してい

る。高水準のエビデンスがない推奨については、比較的低水準のエ

ビデンスに関する当委員会のレビュー結果と専門家の意見に基づい

ている。

NCCN ガイドラインの策定および更新の完全な詳細については、

NCCNのウェブサイト(www.NCCN.org)に記載されている。

病期分類

SLL には、Ann Arbor 病期分類の Lugano 改変版が用いられている 6。

CLL 患者の評価では現在、日常診療と臨床試験のどちらにおいても、

Rai 分類と Binet 分類の 2 つの病期分類が世界的に用いられている7,8。どちらも、身体所見(リンパ節浸潤、脾腫および肝腫大の有

無)と血液パラメータ(貧血または血小板減少の有無)のみによっ

て腫瘍量を評価する。改訂 Rai 分類では、患者を 3 つのリスク群に

層別化する 7。低リスク群の生存期間(Rai 分類 0 期で生存期間中央

値 150 ヵ月)は、年齢をマッチさせた対照における生存期間と基本

的に同じである。中リスク群(Rai 分類 I~II 期で生存期間中央値 71

~101 ヵ月)の患者では、特にリンパ球倍化時間が 1 年未満など他

の有害因子が併存した場合、生存期間がより短くなる。高リスク群

(Rai 分類 III~IV 期で生存期間中央値 19 ヵ月)の特徴がみられる

患者は予後不良である。Binet 病期分類は、浸潤領域の数、ヘモグ

ロビン濃度および血小板数を基にしており、Rai 病期分類と同様、

臨床転帰との間に意味のある相関が認められる 8。

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

効果判定基準

治療効果の判定基準としては、ほとんどの臨床試験で National

Cancer Institute-sponsored Working Group(NCI-WG)の 1996 年

版ガイドラインの基準が使用されている 9。この効果判定基準は、

新しい予後マーカー、診断パラメータ、治療法に関する最新の知見

を反映するべく、2008 年に International Workshop on Chronic

Lymphocytic Leukemia(IWCLL)によって改定された 3。特に 2008

年の IWCLL ガイドラインでは、一般診療と臨床試験のそれぞれに

ついて、適切な評価および効果判定に関する追加の推奨が示されて

いる 3。

通常の診療における効果判定では、身体所見と血液パラメータの両

方を評価する。完全奏効(CR)と判定するには、治療完了から少な

くとも 2 ヵ月が経過した後に以下の基準をすべて満たさなければな

らない:末梢血リンパ球数<4 × 109/L、リンパ節腫大なし(直径

1.5cm を超える触知可能なリンパ節がない)、脾腫および肝腫大なし、

全身症状(体重減少、重度の疲労、発熱、盗汗)なし、ならびに増

殖因子製剤投与なしでの血算値の正常化(好中球数>1.5 × 109/L、

血小板数>100 × 109/L、ヘモグロビン値>11g/dL)3。CR を確定す

るには、骨髄穿刺と針生検により骨髄を評価して、リンパ球が 30%

未満で、B リンパ球優位の結節がないことを示す必要がある。部分

奏効(PR)と判定するには、以下の基準のうち 2 つ以上を 2 ヵ月以

上継続して満たさなければならない:末梢血リンパ球数(ベースラ

インから)、リンパ節腫大(複数の腫大リンパ節の径の積和に基づ

く)、肝腫大、脾腫の 50%以上の減少。さらに、少なくとも 1 項目

の血算値が正常化するかベースラインから 50%以上増加する。進行

(PD)の基準は以下のいずれかである:リンパ球数、リンパ節腫大、

肝腫大または脾腫がベースラインから 50%以上増加、新病変の出現、

疾患に起因する血球減少(血小板数のベースラインから 50%以上の

減少またはヘモグロビン値のベースラインから 2g/dL を超える低

下)の発生 3。進行と判定されないものの CR および PR の基準を満

たさない患者は、安定(SD)と判定する。再発は、最初に CR また

は PR と判定してから 6 ヵ月以上経過後に増悪の所見が認められた

場合と定義される。難治性は、治療効果が得られなかった場合、ま

たは治療終了から 6 ヵ月以内に増悪が認められた場合と定義される3。

CT は、臨床試験におけるリンパ節腫大および臓器障害の評価のほ

か、臨床試験以外での選択された患者の評価で望ましい検査法であ

る。さらに、臨床的 CR の他の基準(上述の定義)をすべて満たし

ている場合には、CR(リンパ球 30%未満、正形成性、リンパ小節

腫大なし)を確定するために骨髄評価を行うべきである。CR の基

準(骨髄の評価を含む)を満たすものの、治療関連毒性のために血

球減少が持続している患者は、骨髄不完全回復の CR(CR with

incomplete marrow recovery)が得られたとみなすべきである 3。

この IWCLL の効果判定基準は、免疫調節薬および低分子キナーゼ阻

害薬による治療を受ける CLL 患者でより正確に転帰を予測できるよ

うにするため、最近改定された 10。

Lenalidomide などの免疫調節薬による治療は、痛みを伴うリンパ節

腫大、リンパ球増加、発疹および骨痛を特徴とする tumor flare

reaction を引き起こす可能性がある。Lenalidomide による治療を受

けた CLL 患者では tumor flare reaction と臨床効果の間に相関が認め

られた 11。

イブルチニブ、acalabrutinib または idelalisib を使用すると、リンパ

節領域から末梢血への白血病細胞の再分布ないし放出により、使用

開始後早期に一過性のリンパ球増加が生じる 12-14。イブルチニブに

よる治療では、リンパ球増加は多くの患者で 8 ヵ月以内に消失する

が、12 ヵ月を超えて持続する患者もいる。イブルチニブによる治療

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

後の持続性のリンパ球増加については、休眠クローンの残存を反映

したものであって、早期に進行する可能性が高い患者群を予測する

所見ではないことが報告された 12。これらの知見を考慮すると、イ

ブルチニブ、acalabrutinib または idelalisib を投与した患者において

は、Cheson らが提唱した改変版の効果判定基準を用いることにより、

臨床効果(リンパ節腫大および脾腫の減少)を認めるものの、リン

パ球増加が持続している(進行の他の指標は認めない)患者を効果

判 定 カ テ ゴ リ ー 「 リ ン パ 球 増 加 を 伴 う PR ( PR with

lymphocytosis)」に分類することが可能になる 10。

治療効果の重要な予測因子として、治療終了後に末梢血で判定され

た微小残存病変(MRD)陰性の所見に注目が集まっている 15,16。

German CLL Study Group(GCLLSG)の 2 つのランダム化第 III 相

試験(CLL8 試験および CLL10 試験)の併合解析では、CR および

PR が得られた患者における無増悪生存期間(PFS)は、MRD 陰性

CR および MRD 陰性 PR の患者(それぞれ 61 ヵ月および 54 ヵ月)

の方が MRD 陽性 CR および MRD 陽性 PR の患者(それぞれ 35 ヵ

月および 21 ヵ月)よりも長かった 15。MRD 陰性患者で治療後の脾

腫の持続が唯一の異常であった場合には、そのことによる PFS への

悪影響はみられなかった。一次治療としてのフルダラビン+シクロ

ホスファミド+リツキシマブ(FCR)による免疫化学療法終了後の

MRD 陰性にも、PFS との相関が認められた 16。これらの結果から、

治療効果の評価に MRD を採用することの妥当性が示された。

予後因子

免疫グロブリン重鎖可変領域遺伝子(IGHV)の変異状態、蛍光in

situハイブリダイゼーション(FISH)法により検出されるdel(13q)、

del(11q)、del(17p)などの細胞遺伝学的異常、フローサイトメトリー

を用いた予後マーカー(CD38、CD49d、ZAP-70)、および血清マ

ーカー(チミジンキナーゼ、β2ミクログロブリン)により、臨床病

期を上回る有用な予後情報が得られる場合がある。化学療法または

免疫化学療法の時代には、従来の臨床所見や臨床検査値の予後因子

に加えて、より新しい予後因子についても生存期間の推定が行われ

た。新規の低分子阻害薬をベースとした治療法により、高リスクの

患者を含めて生存予後が有意に改善されているが、それらの治療法

に対する追跡期間は限られている。そのため、それらの生存データ

を解釈する際には注意が必要である。

IGHV の変異状態は、生存予後の重要な予測因子である。IGHV 変異

を認めない(生殖細胞系の遺伝子配列との相同性が 98%以上)の患

者は予後不良であり、病期に関係なく、IGHV 変異を認める患者と

比べて生存期間が有意に短い 17,18。さらに、VH3-21 遺伝子が使用

される場合(VH3-21 gene usage)にも、IGHV 遺伝子変異の状態

(生殖細胞系の遺伝子配列との相同性[%]で定義)とは無関係に、

予後不良との関連が認められた 19。IGHV 変異の欠如と VH3-21 遺

伝子の使用は、無治療期間および/または生存期間の短縮を示唆す

る独立した予測因子であることが示され、それらの結果は多変量回

帰モデルに高リスクのゲノム異常を含めた場合にも変わらなかった20-23。再現性が高く、容易に利用可能であれば、IGHV 変異検査が推

奨される。

未治療の CLL では、80%を超える患者で FISH 法により検出可能な

細胞遺伝学的異常が認められる。特に多くみられる異常は、

del(13q)(55%)、del(11q)(18%)、12 トリソミー(16%)、

del(17p)(7%)および del(6q)(7%)である 24。単独の異常として

の del(13q)は、予後良好であり、生存期間の中央値は最も長くなる

(133 ヵ月)。del(11q)については、広範なリンパ節腫大、疾患の

増悪、生存期間中央値の短縮(79 ヵ月)との関連がしばしば報告さ

れる 24。未治療の CLL 患者における del(11q)による予後不良の状況

を克服するには、フルダラビンベースの免疫化学療法へのアルキル

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

化薬の追加が役立つ場合がある 23,25。del(17p)は、TP53 遺伝子の欠

失を意味し、残存する TP53 アレルの変異を伴うことが多く、最も

予後不良な因子であり、無治療期間は短く、生存期間の中央値(32

ヵ月)も短く、化学療法に対する反応も不良である 24。del(17p)は、

既治療の CLL 患者に高頻度で観察されることから、治療過程で CLL

クローンの del(17p)獲得、もしくは del(17p)を伴う CLL クローンの

増殖が起こる可能性が示唆される 26。TP53 の異常は del(17p)がない

状況でも認められることがあり、TP53 変異は、染色体 17p の状態

とは独立して、生存期間の短縮とフルダラビンベースのレジメンに

対する耐性を予測する因子として同定されている 27-29。

これらの細胞遺伝学的異常が臨床転帰に及ぼす影響は、大規模ラン

ダム化試験で前方視的に評価されている 23,30,31。CLL4 試験では、一

次治療として chlorambucil とフルダラビンとフルダラビン+シクロ

ホスファミド(FC)が比較され、TP53 欠失が予後不良の最も強力

な予測因子であることが明らかにされた 23。TP53 欠失が認められ

ない患者のサブグループでは、IGHV 変異の欠如(または VH3-21

遺伝子の使用)と β2 ミクログロブリン高値(>4mg/L)が PFS お

よび全生存期間(OS)の両方に対する独立した有意な予測因子であ

った 23。さらに、del(11q)と治療の割付けが PFS の独立した予測因

子であり、年齢が OS の独立した予測因子であった。一次治療とし

てフルダラビンとリツキシマブの同時併用と順次投与を比較した

CALGB 9712 試験の長期追跡によると、IGHV 変異の欠如は PFS お

よび OS の短縮を予測する独立した有意な因子であり、高リスクの

細胞遺伝学的異常である del(17p)または del(11q)も生存期間の短縮

を予測する独立した因子であった 30。一次治療として FC と FCR を

比較した第 III 相ランダム化試験である CLL8 試験では、TP53 変異

の存在、del(17p)の存在および IGHV 変異の欠如は、PFS および

OS 短縮の最も強力な予測因子であった 31。FCR による治療を受け

た IGHV 変異陽性患者における 50%PFS は、FC による治療を受け

た患者より有意に長く(FCR で未到達 vs FC で 42 ヵ月;P<

0.001)、5 年 OS 割合はそれぞれ 86%と 80%であった。IGHV 変異

を有する患者では、del(17p)を有する患者を除くすべての細胞遺伝

学的サブグループにおいて、生存期間の延長が認められた。

del(17p)の予後的意義は、この異常を伴う悪性細胞の割合に依存し

ている可能性があり、del(17p)を伴う細胞の割合が低いほど予後は

良好となる 23,32。CLL4 試験では、del(17p)を伴う細胞の割合が

10%以上であることが予後不良の最も強力な予測因子であった 23。

del(17p)を伴う細胞の割合が 10%以上の患者では、奏効割合が 29%

で、生存期間の中央値が 6 ヵ月未満であった 23。しかしながら、

del(17p)を伴う細胞の割合が 5~10%の患者と del(17p)を伴う細胞

の割合が 5%未満の患者とで、治療成績は同程度であった。また、

del(17p)を伴う細胞の割合が 10~20%の患者における治療成績は、

del(17p)を伴う細胞の割合が 20%を超える患者のそれと同程度であ

った。CLL 患者 1,585 例のコホートにおいて FISH 法で検出される

細胞遺伝学的異常が臨床転帰に及ぼす影響を評価した最近の報告に

よると、del(17p)を伴う細胞の割合が 20%以下の患者は、IGHV 変

異を有している可能性が高く、初回治療までの期間が長く、最初の

FISH 検査日からの OS が長かった 33。

イブルチニブベースのレジメンで治療を受けた CLL 患者では、複雑

核型(CpG 刺激を行った CLL 細胞の核型分析で複数の細胞に互いに

関連のない染色体異常が 3 つ以上認められる場合)が del(17p)より

強い予後不良因子として浮上している 34-38。イブルチニブベースの

レジメンで治療を受けた再発・難治性 CLL 患者では、多変量解析に

おいて、複雑核型のみに無イベント生存期間(EFS)の短縮との有

意な関連(P=0.006)が認められた一方、フルダラビン難治性の

CLL(P=0.005)と複雑核型(P=0.008)には独立した OS との関

連が認められた 35。4 つの連続した臨床試験でイブルチニブによる治

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

療を受けた患者 308 例を対象とした別の解析では、多変量解析にお

いて、ベースライン時の複雑核型、del(17p)の存在、年齢 65 歳未満

のすべてに CLL 増悪のリスクとの独立した関連が認められた 38。複

雑核型と del(17p)のいずれもみられない 65 歳以上の患者では、CLL

増悪の 4 年累積発生率が 2%と推定されたのに対し、複雑核型およ

び del(17p)がみられる 65 歳未満の患者では 44%であった。

最近の報告から、イブルチニブに対する耐性に BTK および PLCG2

遺伝子の変異が関連している可能性が示唆されている 38,39。イブル

チニブによる治療後に再発した CLL 患者では、BTK または PLCG2

の獲得変異が 85%の患者で認められ、それらの変異が検出された時

期は中央値で再発の 9 ヵ月前と推定された 38。報告されている

variant allele frequency(VAF)は様々であり、しばしば VAF の低値

とイブルチニブでの増悪との関連が認められることから、これらの

変異だけで臨床的な耐性を完全に説明できるわけではないと考えら

れるようになった。イブルチニブ療法中に CLL が増悪した症例では、

BTK および/または PLCG2 の変異が、臨床的な増悪が明らかになる

15 ヵ月前に検出されている 39。これらの知見から、イブルチニブ耐

性を確認するには、これらの変異の検査が有用である可能性が示唆

される。耐性のスクリーニングとしての変異検査は現時点で推奨さ

れない。

NOTCH1、SF3B1 および BIRC3 遺伝子の反復突然変異が新規診断

CLL 患者の約 4~15%で同定されており、それらの頻度はフルダラ

ビン難治性の CLL 患者ではるかに高くなっている(15~25%)40-45。

NOTCH1 変異には、Richter’s transformation との独立した関連も認

められる 46,47。NOTCH1 および SF3B1 の変異は、再発・難治性

CLL のほか、新規診断 CLL 患者における生存期間短縮を予測する因

子であることも臨床試験の前方視的なデータによって確認されてい

る 48-50。ドイツの CLL2H 試験では、野生型症例との比較で

NOTCH1 変異に PFS 延長との関連が認められ、SF3B1 変異には

PFS または OS への影響は認められなかった 49。ある多変量解析で

は、フルダラビンで難治性となった CLL 患者においては NOTCH1

変異が PFS の延長を予測する独立した因子であることが明らかにな

った。英国の CLL4 試験では、NOTCH1 および SF3B1 遺伝子の変異

は、ともに OS 短縮との関連が認められ、多変量解析では生存予後

に対して独立した予測的意義を保持していた 50。CLL8 試験では、現

時点で標準の一次治療を受けている患者において TP53 および

SF3B1 遺伝子の変異が最も強力な予後マーカーとなったが、

NOTCH1 変異は、FC へのリツキシマブの追加により有益性が低下

することを予測するマーカーであることが確認された 29。上記の研

究結果を総合すると、予後予測における上述の遺伝子変異の意義は、

評価する患者集団、治療レジメン、臨床成績に応じて異なる可能性

が示唆される。これらの予後因子から有用な予後情報が得られる可

能性があるが、これらの遺伝子変異が新たな分子標的薬による治療

に及ぼす影響については不明である。これらの因子を治療開始や治

療選択肢を決定する上での指針としてはならない。

フローサイトメトリーに基づく予後パラメータ(CD38、CD49d、

ZAP-70)のうち、CD49d は OS および無治療生存期間の最も強力な

予測因子と考えられている 51-54。CD49d の発現亢進(30%以上)に

は、進行(臨床病期の進展、血清中乳酸脱水素酵素[LDH]高値、

または β2 ミクログロブリン高値)やアグレッシブな疾患経過

(ZAP-70 または CD38 の増加、IGHV 変異の欠如、12 トリソミー、

孤発性の del(13q)の欠如)との関連が認められる 51,54。CD38(7%

以上)17,21,23,55-57 および/または ZAP-70(20%以上)の発現には

PFS および OS の短縮との関連が認められる 58-63。CD38 と ZAP70

は、ともに IGHV 変異の欠如と正の相関を示し、IGHV の変異状態に

対する代替マーカーとなりうることが示唆された。17,58,59 しかしなが

ら、ある研究では CD38 陽性の有無と IGHV の変異状態が最大 28%

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

の患者で一致しないという結果が観察され、さらに CD38 の発現量

は疾患の進行過程で変化する可能性があることが示された 64。同様

に、ZAP-70 陽性と IGHV の変異状態が一致しない検査結果が 20~

25%の症例で報告された 23,61。さらに、ZAP-70 陽性は予後予測因子

(初回治療までの期間など)として IGHV の変異状態や CD38 発現

量より強力である可能性が示唆された 61-63。ZAP70 のメチル化解析

(ZAP70 の発現および IGHV の変異状態と密接な関連が認められ

る)が CLL 患者の予後予測に有用な検査法であることも報告された65-67。CD49d、CD38 および ZAP-70 の発現量は、免疫組織化学

(IHC)またはフローサイトメトリーを用いることで測定できる。し

かし、これらのマーカーについては検査室間での標準化と再現性が

課題として残されている。CD49d、CD38 および ZAP-70 の評価は臨

床試験以外では推奨されない。

血清 β2 ミクログロブリン高値は、免疫化学療法による一次治療を

受けた患者における無治療期間、治療効果および OS を予測する強

力かつ独立した因子であることが示された 68,69。ベースライン時の

β2 ミクログロブリン値、病期、フルダラビン難治性、del(17p)を因

子として含めた多変量解析では、イブルチニブベースの治療を受け

る患者における治療 6 ヵ月時点での β2 ミクログロブリン値正常化

の未達成と PFS 短縮との関連が認められた 69。β2 ミクログロブリ

ンの長所の 1 つは、血液検体を用いる標準的な臨床検査で容易に測

定できるという点である。ただし、CLL の病状とは独立して、腎機

能障害の影響を受ける。

リスク層別化のために、複数の臨床および予後マーカーを組み込ん

だ予後予測モデルがいくつか開発されている 70-76。

未治療の CLL 患者を 3 つのリスク群(低、中、高)に層別化する際

の参考にするため、年齢、β2 ミクログロブリン値、リンパ球数、性

別、Rai 分類およびリンパ節病変数を用いて予後予測ノモグラムと

より単純な予後指標が開発された 70。3 つのリスク群で推定される

生存期間の中央値は、それぞれ未到達、10 年、5 年であった。5 年

生存割合は低リスク群で 97%、中リスク群で 80%、高リスク群で

55%であり、10 年生存割合はそれぞれ 80%、52%、26%であった70。この予後指数については、早期例(Rai 分類 0 期)を含めた未治

療 CLL 患者において生存確率と初回治療までの期間の両方を推定す

るのに有用であることが、いくつかの研究でそれぞれ独立して確認

されている 71,72。

将来(2 年および 4 年後)治療が必要となる確率と初回治療までの

期間を推定するために、FISH 法による細胞遺伝学的所見、IGHV の

変異状態、ZAP-70 の発現量など、従来および新規の予後因子を組

み込んだ別の多変量モデルが開発された 73。初回治療までの期間の

独立した予測因子として、頸部リンパ節の増大、リンパ節病変部位

が 3 つ、del(17p)または del(11q)の存在、IGHV 変異の欠如、ならび

に血清 LDH 高値が同定された 73。この予後モデルは、早期に治療介

入が必要になる増悪リスクの高い新規診断患者を同定する上で役立

つ可能性がある。

Integrated CLL Scoring System(ICSS)は、FISH 法による細胞遺

伝学的異常、IGHV の変異状態と CD38 の発現量に基づいて患者を

3 つのリスク群(低、中、高)に層別化する予後予測スコアリング

システムである 75。CLL の国際予後指標(CLL-IPI)は、TP53 およ

び IGHVの変異状態、血清 β2 ミクログロブリン濃度、臨床病期およ

び年齢に基づいて患者を 4 つのリスク群(低、中、高、超高)に層

別化する 76。5 年 OS 割合は、これらのリスク群間で有意に異なっ

ていた(それぞれ 93%、79%、63%、23%)。

FISH 法で同定される細胞遺伝学的異常と併せて NOTCH1、SF3B1

および BIRC3 遺伝子の変異を含めた統合的な予後予測モデルが提唱

されており、このモデルでは、患者を高リスク群(TP53 または

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BIRC3 異常を認める)、中リスク群(NOTCH1 変異または SF3B1 変

異または del(11q)を認める)、低リスク群(12 トリソミーを認め、す

べての関連遺伝子が野生型)および超低リスク群(del(13q)のみを認

める)の 4 つの予後サブグループに分類する 74。10 年生存割合は、

4 つのサブグループでそれぞれ 29%、37%、57%、69%であった。

診断

CLL と診断するには、末梢血中にクローン性の B 細胞を 5,000/μL

(5 × 109/L)以上認めることが必要であり、B 細胞のクローン性は

フローサイトメトリーで確認すべきである 3。SLL と診断するには、

リンパ節腫大または脾腫を認め、かつ末梢血中の B リンパ球数が

5,000/μL(5 × 109/L)未満であることが必要である 3。反応性リン

パ節から採取された検体でも CLL/SLL の表現型を示す B 細胞が認

められることがあるが、SLL と診断するのは、生検検体でリンパ節

構造の喪失が認められた場合のみに限定すべきである。

B 細胞数がこの基準より少なく、かつ触知可能なリンパ節腫大もリ

ンパ増殖性疾患の特徴とされる他の臨床像も認められない場合は、

単クローン性 B リンパ球増加症(MBL)と定義される。MBL は比

較的最近設けられた診断カテゴリーであり、CLL の免疫表現型を示

す異常 B 細胞集団を認めるものの、CLL の診断基準は満たさない場

合を指す 77。MBL から CLL へ進展する率は 1.1%/年と推定されて

いる。MBL 患者では、予後良好な分子生物学的異常である IGHV 変

異と del(13q) 、または正常核型がより多く認められる 77。

本ガイドラインでは、最初に CLL/SLL と MBL を区別する方針を採

用している。MBL の患者には、全例で経過観察が推奨される。

CLL の診断には、末梢血のフローサイトメトリーで十分であり、骨

髄生検は一般的に必要はない。SLL の確定診断は、理想的にはリン

パ節生検の評価によるべきである。CLL/SLL の典型的な免疫表現型

は、CD5+、CD10−、CD19+、CD20 dim、表面免疫グロブリン

(sIg)dim、CD23+、CD43+/−、cyclin D1−である。フローサイト

メトリーで検索する細胞表面マーカーには、κ/λ、CD19、CD20、

CD5、CD23 および CD10 を含めるべきである。フローサイトメト

リーで診断を確定できない場合は、リンパ節の切除または切開生検

の検体から作製したパラフィン包埋切片で IHC 検査を行ってもよい。

CD3、CD5、CD10、CD20、CD23、cyclin D1 を含む IHC 検査パネ

ルが推奨される。これらのマーカーは、特に末梢血中に白血病細胞

が認められない型の CLL/SLL を診断する場合に有用である。

マントル細胞リンパ腫(MCL)と CLL/SLL はともに CD5 陽性の B

細胞腫瘍であるため、両者の鑑別は不可欠である。CD23 が有用と

なる場合も多いが、CLL/SLL を MCL と鑑別するためには、cyclin D1

発現の欠如が極めて重要な所見となる。CLL と MCL の鑑別には

CD200 と LEF1 も有用である 78-81。CLL の鑑別診断では、cyclin D1

の評価(フローサイトメトリーまたは IHC)または t(11;14)の FISH

検査、CD200 のフローサイトメトリー評価、ならびに LEF1 の IHC

検査が参考になる場合がある。

del(11q)、del(13q)、12 トリソミー、del(17p)を検出するための

FISH、分裂中期細胞による刺激下の核型分析、TP53 の塩基配列決

定、IGHV の変異状態を検出するための分子遺伝学的解析(ポリメ

ラーゼ連鎖反応[PCR]法または塩基配列決定法)などを実施する

ことで、予後予測に有用な情報が得られ、治療選択の指針となる可

能性がある。フローサイトメトリー、メチル化解析または IHC によ

り測定した CD38、CD49d および ZAP-70 の発現量が IGHV 変異状

態の代替マーカーとして提唱されている。これらの代替マーカーよ

りも IGHV の変異状態の判定の方が望ましい。細胞遺伝学的異常は

時間の経過とともに進展する可能性があり、したがって、治療適応

のある患者に治療の選択肢を示すため、FISH 法および核型分析に

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よる再評価が必要である。CpG 刺激下の核型分析は、高リスク患者

の同定に有用であり、イブルチニブによる治療で特に有用となる。

CLL では、in vitro での白血病細胞の増殖活性が非常に低いことから、

分裂中期細胞を用いる従来の細胞遺伝学的検査は困難である。その

ため、予後予測に重要である可能性のある染色体異常を検出する方

法としては、間期核を用いた FISH法による細胞遺伝学的分析が標準

となっている。CpG オリゴヌクレオチドによる刺激を採用すること

で、分裂中期での細胞遺伝学的検査の検出率を改善できる 82,83。CLL

Research Consortium が実施した前方視的研究では、CpG オリゴヌ

クレオチドによる刺激を用いれば、従来の B 細胞マイトジェンを用

いた場合よりも確実に CLL の異常クローンを検出できること、さら

には CpG で刺激した分裂中期細胞の細胞遺伝学的検査で検出された

クローン性の異常は FISH法による間期核の細胞遺伝学的検査で検出

されるものと一致し、異なる細胞遺伝学的検査室間で再現可能であ

ることが確認された 83。

精査

CLL/SLL の精査は、他のリンパ系腫瘍に対する精査と同様である。

感染症を繰り返す患者では、免疫グロブリン定量で有益な情報が得

られる場合がある。β2 ミクログロブリンの測定は、予後予測に有用

な情報をもたらす可能性がある 70。古典的には骨髄浸潤パターン

(びまん性か結節性か)に予後予測上の意義が認められていたが、

IGHV の変異状態や FISH 法で判定される細胞遺伝学的異常など、末

梢血リンパ球の分析で判定可能な、より信頼性の高い予後マーカー

を使用すると、骨髄浸潤パターンはもはや重要な因子ではなくなる。

そのため、CLL が疑われる患者の診断評価に骨髄生検はもはや必須

とはみなされていないが、血球減少の病因を評価する目的では依然

として有用である。

CT は、新たな症状が出現したものの末梢リンパ節腫大が認められ

ない患者において病勢の進行を追跡してモニタリングする目的で有

用となりうる。無症状の患者に対しては、経時的な CT の施行は推

奨されない。貧血のある患者では、網状赤血球数の測定と直接クー

ムス試験を行って、溶血および赤芽球癆(pure red cell aplasia:

PRCA)の可能性がないか評価すべきである。PET 検査は CLL では

一般に有用とならないが、Richter’s transformation が疑われる場合

にはリンパ節生検施行の指針として役立つことがある 84,85。治療開

始前の特定の状況であれば、骨髄生検±穿刺が有用となる場合もあ

る。

限局性 SLL(Lugano 分類 I 期)

症状のある限局例では、局所放射線療法(RT)(24~30Gy)が適

切な寛解導入療法である。まれに、併存症の存在や長期毒性の可能

性のため、RT が禁忌となる場合や RT では至適治療とならない場合

がある。最初の RT 後に増悪した限局性 SLL の患者には、後述の

SLL 患者(Lugano 分類 II~IV 期)と同様の治療を行うべきである。

SLL(Lugano 分類 II~IV 期)または CLL(Rai 分類 0~IV 期)

早期患者では、インドレントな経過をたどる場合もあれば、迅速な

治療を必要とする進行期まで急速に進行する場合もある。疾患症状

がみられない状況では、II~IV 期の SLL、低リスクの CLL(Rai 分類

0 期;Binet 分類 A 期)および中リスクの CLL(Rai 分類 I~II 期また

は Binet 分類 B 期)の患者に対して、無治療経過観察(watch and

wait)が適切な治療選択であり、症状が現れるか、進行の所見が認

められた際には治療が有益となる 3。血球減少が増悪している進行期

または高リスク CLL(Rai 分類 III~IV 期または Binet 分類 C 期)の

患者には、治療が必要である。軽度の血球減少で安定している選択

された患者では、経過観察を継続してもよい。

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治療開始の適応としては、重度の疲労、体重減少、盗汗、感染を伴

わない発熱、切迫した標的臓器の機能障害、進行性の bulky 病変

(脾腫またはリンパ節腫大)、進行性の貧血または血小板減少、自己

免疫性貧血、ステロイドが無効な血小板減少などが挙げられる 3。リ

ンパ球数単独では、リンパ球数が 200~300 × 109/L を超えるか、白

血球増加に関連する症状が認められない限り、治療の適応とはなら

ない 3。

治療開始の適応となった患者では、続いて患者の年齢、Performance

Status または健康状態、ならびに del(17p)または TP53 変異の有無

が治療選択の指針となるが、これらについて以下で考察する。治療

開始前に TP53 の変異状態、および FISH 検査および刺激下の核型分

析による細胞遺伝学的異常の評価が推奨される。

NCCN CLL ガイドライン委員会は、すべてのレジメンを(エビデン

ス、有効性、毒性、既存の併存症、一部のケースでは特定の薬剤の

入手の容易さに基づいて)望ましいレジメン、その他の推奨レジメ

ン、特定の状況で有用なレジメンの 3 つのカテゴリーに層別化して

いる。

疾患特異的な合併症および治療関連副作用の予防および管理につい

ては、「支持療法」の節で概説している。新規の分子標的療法に関

連する特有な有害事象の管理については、「低分子阻害薬の使用に

関する特別な考慮事項」で概説している。

機能状態および併存症の評価

CLL/SLL は主に高齢者で診断され、診断時年齢の中央値は 72 歳であ

る。高齢患者ではしばしば併存症がみられる。さらに、臓器機能と

骨髄予備能も加齢とともに低下する。2 つの GCLLSG 試験に登録さ

れた未治療の CLL 患者 555 例を対象として併存症を評価し、それが

治療に及ぼす影響を検討した研究では、26%の患者が代謝/内分泌系

の併存症を、21%が血管系の併存症を、12%が心臓の併存症を有し

ていた 86。複数の併存症(2 つ以上の併存症)の存在は、患者の年齢

や病期と無関係な臨床転帰の独立した予測因子であった 86。併存症

の数が 2 つ以上の患者における 50%OS(72 vs 90 ヵ月;P<

0.001)および 50%PFS(21 vs 32 ヵ月;P<0.01)は、併存症の数

が 1 つ以下の患者より有意に短かった。多変量解析では、他の予後

因子と治療法で調整した後でも、併存症は依然として独立した予後

的価値を維持していた。これらの知見から、治療選択に先立ち患者

の年齢および Performance Status に加えて、併存症についても評価

することの必要性が強調される。

CLL 患者における併存症の評価に使用できるスコア判定方法として

は 、 Cumulative Illness Rating Scale ( CIRS )、 Charlson

Comorbidity Index、NCI Comorbidity Index などがある。GCLLSG

は、臨床試験に登録された患者の総合的な健康状態を評価するため

に、クレアチニンクリアランス(CrCl)と併用して CIRS を採用し

た 86,87。

年齢のカットオフ値としては、GCLLSG が実施する試験を含めたほ

とんどの臨床試験で 65 歳が採用されている。CALGB 試験に登録さ

れた CLL 患者を対象として様々な免疫化学療法および化学療法レジ

メンによる初回治療の成績に対する年齢の影響を評価した後方視的

解析では、chlorambucil と比較した場合のフルダラビンの有益性は、

年齢とともに境界値まで低下し、推定ハザード比は 65 歳、70 歳、

75 歳でそれぞれ 0.70、0.76、0.81 であった 88。Chlorambucil と比

較した場合のフルダラビンの有益性は、OS においても PFS より低

い年齢で低下し、推定ハザード比は 65 歳、70 歳、75 歳でそれぞれ

0.88、1.01、1.15 であった。さらに、65 歳以上の患者では約 44%

にある程度の慢性腎臓病がみられ、フルダラビンベースのレジメン

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に関連した毒性が発現する可能性も高くなる。89 これらのデータに

基づき、当委員会は、年齢のカットオフ値を 70 歳から 65 歳に変更

することを決定した。

機能状態および併存症の有無に基づいて、脆弱(frail)で重大な併

存症がある患者、65 歳以上の患者または重大な併存症がある 65 歳

未満の患者、重大な併存症がない 65 歳未満の患者の 3 つのグルー

プに層別化している。

del(17p)および TP53 変異を伴わない CLL/SLL

一次治療:望ましいレジメン

Chlorambucil+抗 CD20 モノクローナル抗体

CLL11 試験の結果から、高齢患者および併存症のある患者で

del(17p)および TP53 変異が認められない場合に対する新たな標準

治療として、chlorambucil+obinutuzumab が確立された 90,91。この

試験では、併存症のある(CIRS スコア>6 または CrCl 推定値 30~

69mL/min と定義)患者 781 例が chlorambucil 単剤群(n=118)、

chlorambucil + obinutuzumab 群( n = 333 )、リツキシマブ+

chlorambucil 群(n=330)のいずれかにランダムに割り付けられた90。Obinutuzumab+chlorambucil と chlorambucil+リツキシマブの

両併用群では、chlorambucil 単剤群と比べて 50%PFS に有意な改善

が認められた(chlorambucil+obinutuzumab 群、chlorambucil+リ

ツキシマブ群、chlorambucil 単剤群で、それぞれ 27 ヵ月、16 ヵ月、

11 ヵ月;P<0.001)90。サブグループ別では、del(17p)を有する患

者群を除き、他のすべての患者群で生存期間の延長が認められた。

観察期間中央値 39 ヵ月の時点で、chlorambucil+obinutuzumab 群

の 50%PFS(29 ヵ月 vs 16 ヵ月;P<0.001)と後続治療までの期

間の中央値(51 ヵ月 vs 38 ヵ月;P<0.0001)は、chlorambucil+

リツキシマブ群と比べて有意に長かった。Obinutuzumab 併用群で

は OS の延長傾向も認められた 91。Chlorambucil+obinutuzumab 群

で特に多くみられた grade 3 以上の毒性は、好中球減少(35%)、

insusion reaction(21%)、血小板減少(11%)、感染症(11%)な

どであった。Chlorambucil+リツキシマブ群で特に多くみられた

grade 3 以上の毒性は、好中球減少(28%)と感染症(14%)など

であった。

CLL11 試験の結果に基づき、脆弱(frail)で重大な併存症がある患

者と 65 歳以上の患者または重大な併存症がある若年患者に対する

カテゴリー1 の選択肢として chlorambucil+obinutuzumab が追加さ

れている 91。

高齢または併存症のためにフルダラビンベースの治療に適応がない

未治療の CLL 患者における一次治療としての chlorambucil+オファ

ツムマブの安全性および有効性が、多施設共同第 III 相試験

(COMPLEMENT 1 試験;447 例を chlorambucil+オファツムマブ

群と chlorambucil 単剤群にランダムに割り付けた)で確認された 92。

追跡期間中央値 29 ヵ月の時点で、オファツムマブ+chlorambucil

群の PFS は、chlorambucil 単剤療法群と比較して有意に長かった

(22 ヵ月 vs 13 ヵ月;P<0.001)。両群ともに 50%OS は未到達

で あ っ た。 ま た、オ フ ァ ツム マ ブ + chlorambucil 群で は

chlorambucil 単剤療法群と比較して、全奏効割合(ORR)が高く

(82% vs 69%;P=0.001)、CR 割合(12% vs 1%)も良好であっ

た。Chlorambucil+オファツムマブは、フルダラビンをベースとす

る治療法が適切でないと判断された未治療 CLL 患者の治療で適応と

なる。

Chlorambucil+オファツムマブまたはリツキシマブは、脆弱

(frail)で重大な併存症がある患者と、65 歳以上の患者または重大

な併存症がある 65 歳未満の患者に対するカテゴリー2A の推奨とな

っている。Chlorambucil+オファツムマブは、高齢または併存症の

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ためにフルダラビンをベースとする治療法の適応がない患者には適

切な治療選択肢である 92。Chlorambucil+リツキシマブは、オファ

ツムマブに耐えられない患者で選択すべきである 93,94。

イブルチニブ

イブルチニブは、Bruton 型チロシンキナーゼ(BTK)の不可逆的阻

害薬で、最初に再発または難治性の CLL に対して承認されたが、未

治療の CLL または SLL でも効果が実証されている 95-97。65 歳以上

で未治療の del(17p)を認めない CLL または SLL 患者におけるイブル

チニブの安全性および有効性が、ランダム化第 III 相試験

(RESONATE-2 試験;269 例が一次治療としてイブルチニブ群と

chlorambucil 群にランダムに割り付けられた)で実証された 95。追

跡期間中央値 29 ヵ月の時点で、イブルチニブ群では chlorambucil 群

と比較して ORR(92% vs 36%;P<0.0001)が有意に高く、PFS

も有意に長かった(24 ヵ月で 89% vs 34%;P<0.0001)。イブル

チニブに切り替えた 41%の患者を含めた intent-to-treat 集団におけ

る 2 年 OS 割合の推定値は、イブルチニブ群と chlorambucil 群で、

それぞれ 95%と 84%であった 96。

RESONATE-2 試験の結果に基づき、イブルチニブは、脆弱(frail)

で重大な併存症がある患者(プリンアナログに耐えられない)およ

び 65 歳以上の患者または重大な併存症がある 65 歳未満の患者に対

するカテゴリー1 の推奨となっている 95,96。

イブルチニブはすべての患者の一次治療で承認されているが、

del(17p)および TP53 変異を認めない 65 歳未満の患者に対する一次

治療としてのイブルチニブの有効性については、ランダム化臨床試

験で確立されていない。当委員会は、一次治療としてのイブルチニ

ブの有効性は RESONATE-2 試験(すべての CLL/SLL 患者の一次治

療を適当とした FDA の承認の根拠とされた試験)において del(17p)

を認めない 65 歳以上の患者のみを対象として確立されたことから、

イブルチニブを 65 歳未満の患者に対するカテゴリー1 の推奨とする

には、それを裏付けるデータがないと認識していた 95,96。しかしな

がら、最近の FDA の承認に伴い、当委員会の一部のメンバーは、臨

床試験への参加を希望する IGHV 変異を認めない若年患者には(免

疫化学療法ではなく)イブルチニブが適切な選択肢となりうるとい

う見解に同意した。したがって当委員会は、del(17p)および TP53

変異を認めない 65 歳未満の患者に対する選択肢に、イブルチニブ

をカテゴリー2A の推奨として追加した。

イブルチニブに伴う毒性の管理については、「低分子阻害薬の使用

に関する特別な考慮事項」を参照のこと。

フルダラビン+シクロホスファミド+リツキシマブ

フルダラビン+シクロホスファミド+リツキシマブ(FCR)レジメ

ンにより、健康状態が良好な未治療の CLL/SLL 患者の特定のサブグ

ループ、特に IGHV 変異がある患者において、高い奏効割合と OS

が得られる 31,98,99。

大規模な国際共同ランダム化第 III 相臨床試験(CLL8 試験)では、

健康状態が良好な未治療の CLL 患者 817 例(年齢中央値 61 歳)が、

最大 6 コースの FCR(n=408)または FC(n=409)治療群にラン

ダムに割り付けられた 31。FCR レジメンでは、FC と比較して ORR

(90% vs 80%;P<0.001)および CR 割合(44% vs 22%;P<

0.001)が高かった。追跡期間中央値 6 年の時点で、50%PFS は

FCR 群と FC 群でそれぞれ 57 ヵ月と 33 ヵ月であった(P<0.001)。

50%OS は、FCR 群で未到達、FC 群で 86.0 ヵ月であった(P=

0.001)。65 歳未満の患者では、FCR 群において FC 群と比較して

統計学的に有意な生存期間延長が認められた(5 年 OS 割合はそれ

ぞれ 81%と 69%;P=0.002)。65 歳以上の患者では、対応する 5

年 OS 割合がそれぞれ 74%と 62%であった(P=0.288)。治療後

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1 年間での持続性の好中球減少の発生率は、FCR レジメンの方が

FC レジメンより有意に高かった(17% vs 9%;P=0.007)。

未治療の CLL 患者 300 例を対象とした第 II 相試験では、追跡期間

中央値 13 年時点での ORR が 95%(CR は 72%)であった 98。全

体での 13 年 PFS 割合は 31%であった(IGHV 変異がある患者では

54%、IGHV 変異がない患者では 9%)。IGHV 変異がある患者の

51%で MRD 陰性が達成され、13 年 PFS 割合は 80%であった。多

変量解析では、 IGHV 変異の欠如および従来の核型分析による

del(17p)と PFS 短縮との有意な関連が認められた。特に IGHV 変異

がある患者では長期の無増悪生存が得られ、10 年以降で PFS 曲線

にプラトーが認められた。

CLL10 試験の最終解析により、健康状態が良好な del(17p)を認めな

い CLL 患者(n=567;CIRS スコア≦6、CrCl>70mL/min)に対す

る一次治療として FCR が BR より優れていることが確認された 99。

年齢中央値は 62 歳であったが、BR 群では 65 歳以上の患者の割合

が有意に高かった(39% vs 30%)。追跡期間中央値 37 ヵ月時点で

の ORR は、FCR 群で 95%、BR 群で 96%(P=1.0)となり、OS

には差がみられなかった(3 年 OS 割合は FCR 群で 91%、BR 群で

92%;P=0.89)。FCR 群では BR 群と比較して CR 割合が高く

(40% vs 31%)、MRD 陰性の割合も高く(12 ヵ月時点で 59% vs

26%;P<0.0001;18ヵ月時点で 55% vs 27%;P=0.002)、50%

PFS(55 ヵ月 vs 42 ヵ月;P=0.0003)も長かった。FCR による

PFS の延長は、65 歳未満の健康状態が良好な患者および IGHV 変異

がある患者において有意であった。50%PFS は、65 歳以下の患者で

は FCR 群と BR 群でそれぞれ 54 ヵ月と 39 ヵ月(P=0.0004)とな

り、65 歳以上の患者では治療群間で PFSに有意差が認められなかっ

た(FCR 群で未到達、BR 群で 48.5 ヵ月;P=0.172)。IGHV 変異

がある患者では、50%PFS が FCR 群では未到達であったのに対し、

BR 群では 55 ヵ月であった(P=0.089)。重度の好中球減少および

感染症の発生率は、FCR 群で有意に高く(39% vs 25%)、この差は

65 歳以上の患者で特に顕著であった。

これらの結果から、FCR レジメンは重大な併存症がない 65 歳未満

の患者(特に IGHV 変異を有する患者)に対して依然として標準の

一次治療であることが確認される。FCR は、重大な併存症がない

65 歳未満の患者に対する望ましい治療選択肢(カテゴリー1)とな

っている 31,98,99。

フルダラビンの経口製剤が検討されており、CLL 患者(少なくとも

1 つのアルキル化薬による治療で反応が得られなかったか、その終

了後に進行した患者)の治療として FDA により承認されている 100-

102。しかしながら、CLL 患者に対する多剤併用レジメンの中での使

用はまだ確立されていない。さらに、フルダラビンの経口製剤を静

注製剤と比較した場合の有効性および安全性は、ランダム化試験で

前方視的に確認されているわけではない。したがって、本 NCCN ガ

イドラインでは、現時点でフルダラビン経口製剤の適切な使用につ

いて推奨を示すことはできない。

フルダラビン+シクロホスファミド(FC)と併用する場合のリツキ

シマブの皮下投与製剤(組換えヒトヒアルロニダーゼを含有するリ

ツキシマブ製剤)は、この併用において静注製剤と同様の薬物動態

特性を有することが示されている。リツキシマブ/ヒトヒアルロニダ

ーゼの皮下注製剤は、未治療および既治療の CLL 患者に対する治療

薬として FDA により承認されている 103。リツキシマブ/ヒトヒアル

ロニダーゼの皮下注製剤は、規定用量のリツキシマブ静注製剤を少

なくとも 1 回投与した後に、FC レジメンとの併用で使用することが

できる。

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

ベンダムスチン±抗 CD20 モノクローナル抗体

他のアルキル化薬との交差耐性が少ないアルキル化薬であるベンダ

ムスチンは、一次治療における単剤療法として、また抗 CD20 モノ

クローナル抗体(リツキシマブ、obinutuzumab、オファツムマブ)

との併用療法として評価された 104-109。

ベンダムスチンの安全性および有効性は、未治療の CLL 患者(n=

319)を対象として chlorambucil と比較した第 III 相ランダム化試験

において確立された。追跡期間中央値 54 ヵ月の時点で、ベンダムス

チンにより chlorambucil と比較して CR 割合(21% vs 11%)、50%

PFS(21 ヵ月 vs 9 ヵ月;P<0.0001)および後続治療までの期間

(32 ヵ月 vs 10 ヵ月;P<0.0001)が有意に改善した 104。2 群間に

OS の差は認められなかった。ベンダムスチンによる奏効割合および

PFS の改善は、65 歳以上のサブグループでも維持された。Grade 3

または 4 の血液毒性、感染症および消化管障害の発生率は、

chlorambucil 群 よ り ベ ン ダ ム ス チ ン 群 の 方 が 高 か っ た 。

Chlorambucil 以外の一次治療と比較した場合のベンダムスチンの有

効性は、いまだ確立されていない。

別の多施設共同第 II 相試験(CLL2M 試験)では、未治療の CLL 患

者(n=117;70 歳以上が 26%)において BR レジメンで高い奏効

割合(ORR 88%;CR は 23%)が得られ、高齢患者(70 歳以上)

のサブグループでも同程度の奏効および生存割合が得られた。105。

観察期間中央値 27 ヵ月の時点で、全患者における 50%PFSは 34 ヵ

月、OS 割合は 90.5%であった。特に多くみられた grade 3 または 4

の毒性は、血小板減少(22%)、好中球減少(20%)、貧血(20%)、

アレルギー反応/infusion reaction(9%)、感染症(8%)などであっ

た。

進行中の第 III 相ランダム化試験では、フルダラビンをベースとする

免疫化学療法の適応がない(高齢または併存症あり)CLL 患者にお

け る 一 次 治 療 と し て 、 リ ツ キ シ マ ブ + chlorambucil ( R-

chlorambucil;n=120)と BR(n=121)が評価され、BR 群では R-

chlorambucil群より ORR(91% vs 86%)が高く、50%PFS(40 ヵ

月 vs 30 ヵ月;P=0.003)が有意に長かった 106。50%OS には、2

群間の有意差は認められなかった(44 ヵ月 vs 算出不能)。追跡期

間の中央値は 24 ヵ月であった。有害事象の発生率は治療群間で同程

度であったが、grade 3 の有害事象の発生率は、BR 群の方が R-

chlorambucil群より高かった(それぞれ 75%と 64%)。CLL10試験

(前述)の最新の結果では、BR は急性骨髄性白血病(AML)または

骨髄異形成症候群(MDS)の二次癌のリスクが低いことも確認され

た 107。追跡期間中央値 58 ヵ月の時点で、AML および MDS の二次

癌の発生率は FCR群と BR群でそれぞれ 3%と 1%であった。

オファツムマブまたは obinutuzumab と併用下でのベンダムスチンに

ついても、第 II 相試験で評価されている 108,109。未治療の CLL 患者

44 例(年齢中央値 63 歳、70 歳以上が 13 例)を含む第 II 相試験で

は、ベンダムスチンとオファツムマブの併用により 95%の ORR

(CR は 43%)が得られた 108。追跡期間中央値 29 ヵ月の時点で、

50%PFS は未到達であり、28 ヵ月 PFS 割合の推定値は 72%であっ

た。このレジメンは忍容性良好で、89%の患者が全 6 サイクルの治

療を受け、grade 3/4 の有害事象は 57%の患者で報告された。未治

療の CLL 患者( n= 102)を対象としてベンダムスチンと

obinutuzumab の併用を評価した第 II 相試験でも、追跡期間中央値

11 ヵ月時点での ORR が 89%(CRは 49%)と報告された 109。最も

多くみられた grade 3/4 の有害事象は好中球減少(27%)で、grade

3/4 の感染症は 12%の患者で報告された。

ベンダムスチン±抗 CD20 モノクローナル抗体は、高齢であること

を除けば免疫化学療法の適格性を満たす患者にとって妥当な代替治

療となる可能性があり、65 歳以上の患者または重大な併存症がある

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

65 歳未満の患者と重大な併存症がない 65 歳未満の患者に対する選

択肢となっている。

一次治療:その他の推奨レジメン

フルダラビン+リツキシマブ

フルダラビンとリツキシマブの同時投与と順次投与が、未治療の

CLL 患者を対象とした CALGB 9712 試験で評価された 30,110。同時

併用レジメンの方が全奏効割合(ORR;90% vs 順次投与では

77%)および CR 割合(47% vs 28%)は高かったが、その代償と

して、grade 3/4 の毒性(主に好中球減少と insusion reaction)の発

生率が高かった 110。追跡期間中央値 117 ヵ月の時点で、50%PFS

(42 ヵ月)および 50%OS(85 ヵ月)は 2 つの治療群間で同程度

となり、推定された 5 年 PFS 割合は 27%であった 30。CALGB

9011 試験でフルダラビン単剤療法を受けた患者群の転帰を CALGB

9712 試験の併合した結果と比較した研究では、フルダラビンへのリ

ツキシマブの追加により PFS および OS が延長することが示唆され

た 111。

FR は、重大な併存症がない 65 歳未満の患者に対する選択肢となっ

ている。Del(11q)を伴う CLL では、アルキル化薬を含む免疫化学療

法の方が治療成績が良好である。したがって、del (11q)を伴う CLL

に FR は推奨されない。

HDMP+リツキシマブ

未治療 CLL 患者の小規模コホート(n=28;年齢中央値 65 歳)で

は、高用量メチルプレドニゾロン(HDMP)+リツキシマブにより

96%の ORR が得られ、32%の患者が CR を達成した。追跡期間中

央値 36 ヵ月の時点で、50%PFS は 31 ヵ月、OS 割合は 96%であ

った 112。70 歳以上の患者の少人数のサブグループ(n=8)では、

ORR が 100%となり、3 例(38%)が CR を達成した。HDMP+リ

ツキシマブは骨髄抑制のリスクが低く、感染関連合併症の発生率も

低かった(フロントライン治療という状況、良好な Performance

Status、治療中の感染症予防薬の使用、ならびに低 γ グロブリン血

症と感染症を有する患者への静注免疫グロブリン製剤[IVIG]の投

与が原因と考えられた)。

HDMP+リツキシマブは、患者の年齢と併存症の有無にかかわらず、

すべての患者に対するカテゴリー2B の推奨となっている。

ペントスタチン+シクロホスファミド+リツキシマブ

ペントスタチン+シクロホスファミド+リツキシマブ(PCR)も、

未治療 CLL 患者における効果が実証されている 113,114。ただし、

PCR レジメンには FCR より有効性と毒性に関して利点があるとみ

られている 115。未治療の CLL 患者(全患者の 80%)と治療歴が非

常に少ない CLL 患者を対象として PCR レジメンの安全性を FCR レ

ジメンと比較した地域ベースの多施設共同第 III 相ランダム化試験

(n=184)では、ORR が PCR と FCR で同程度(49% vs 59%)

であったが、CR 割合は PCR 群の方が低かった(7% vs 14%;P=

0.04)115。Grade 3 または 4 の感染関連事象および好中球減少の発

生率は両群間で同程度であったが、白血球減少および血小板減少の

発生率は FCR 群の方が高かった 115。

PCR は、重大な併存症がない 65 歳未満の患者に対する選択肢とし

てカテゴリー3 の推奨となっている。

抗 CD20 モノクローナル抗体または chlorambucil による単剤療法

臓器機能に問題がなく、ECOG PS が 3 未満の未治療 CLL 患者 80

例を対象とした第 II 相試験において、 2 用量( 1,000mg vs

2,000mg)の obinutuzumab 単剤療法の有効性が評価された 116。年

齢中央値は 67 歳であった。Obinutuzumab 2,000mg 群の方が、

ORR(67% vs 49%;P=0.08)、CR 割合、血球減少の回復が不十

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NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

分な CR(CR with incomplete cytopenia response)の割合(20%

vs 5%)が obinutuzumab 1,000mg 群より高かった 116。両群とも

infusion reaction が最も多くみられた grade 3 または 4 の有害事象

であった。未治療の CLL 患者における obinutuzumab 単剤療法での

治療効果の持続性と長期的な副作用を明らかにするため、更なる研

究が必要である。

Obinutuzumab 単剤療法は、脆弱(frail)で重大な併存症がある患者

と 65 歳以上の患者または重大な併存症がある 65 歳未満の患者に対

するカテゴリー2B の推奨となっている。

Chlorambucil またはリツキシマブを含む併用レジメンの方が、これ

らいずれかの単剤療法に比べて生存期間が延長することを示した複

数のランダム化試験の結果を受けて、当委員会のメンバーの過半数

は、 chlorambucil またはリツキシマブによる単剤療法は脆弱

(frail)で併存症がある患者にとっても有効な一次治療ではないと

認識していた。一方で、その良好な忍容性プロファイルを考慮する

と、リツキシマブまたは chlorambucil の単剤療法は、非常に脆弱な

患者、もしくは重大な併存症があるか Performance Status が不良な

65 歳以上の患者のごく一部に対して適切な治療選択肢になりうると

考えるメンバーもいた 117,118。

リツキシマブまたは chlorambucil の単剤療法はカテゴリー3 の推奨

となっている 117,118。

再発・難治例の治療:望ましいレジメン

以下で考察する第 III 相ランダム化臨床試験の結果に基づき、イブル

チニブ、idelalisib+リツキシマブおよび venetoclax+リツキシマブ

は、患者の年齢と併存症の有無にかかわらず、再発・難治例に対す

る望ましい選択肢として、カテゴリー1 の推奨となっている。

イブルチニブ

再発・難治性 CLL/SLL におけるイブルチニブの安全性および有効性

は、第 III 相ランダム化試験(RESONATE 試験)で確立された。こ

の試験では、既治療の CLL 患者 391 例がイブルチニブ(420mg・1

日 1 回)またはオファツムマブによる単剤療法群にランダムに割り

付けられた 119。この研究の最新の結果でも、少なくとも 1 つの前治

療歴がある再発・難治性の CLL/SLL 患者において、イブルチニブに

よりオファツムマブと比較して ORR、PFS および OS が有意に改善

されたことが確認された 120,121。追跡期間中央値 44 ヵ月の時点で、

50%PFS(未到達 vs オファツムマブ群で 8 ヵ月;P<0.0001)と 3

年 PFS割合(59% vs 3%)はイブルチニブ群の方が有意に良好であ

った 121。この解析の時点では、オファツムマブ群に割り付けられた

患者の 68%がイブルチニブにクロスオーバーしており、イブルチニ

ブ群での ORR および 3 年 OS 割合は、それぞれ 91%と 74%であっ

た。大出血、grade 3 以上の心房細動、grade 3 以上の高血圧がそれ

ぞれ 6%、6%、8%の患者にみられ、grade 3 以上の有害事象の大半

(好中球減少、肺炎、心房細動)は 4 年間の追跡期間中に発生率が

低下した。

イブルチニブに伴う毒性の管理については、「低分子阻害薬の使用

に関する特別な考慮事項」を参照のこと。

Idelalisib+リツキシマブ

Idelalisib(経口で使用する PI3K-δ のアイソフォーム選択的阻害薬)

は、再発または難治性の CLL/SLL 患者で有望な臨床効果が実証され

ている 122,123。多施設共同第 III 相ランダム化試験では、再発 CLL 患

者 220 例がリツキシマブを idelalisib(150mg)またはプラセボのい

ずれかと併用する 2 つの群にランダムに割り付けられた 122。過半数

の患者(78%)が 65 歳以上で、40%では中等度の腎機能障害

(CrCl<60mL/min)が、35%では骨髄機能不全(grade 3 以上の血

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NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

球減少)がみられ、85%では CIRS スコアが 6 を超えていた。予定

された最初の中間解析において、idelalisib+リツキシマブの有効性

が圧倒的に高いことが明らかにされ、この時点で早期の試験中止と

なった 122。24 週時点での idelalisib 群およびプラセボ群の PFS 割合

は、それぞれ 93%と 46%であった。併存症がある再発 CLL 患者で

は、idelalisib+リツキシマブによりリツキシマブ+プラセボ群と比

較して ORR(81% vs 13%;P<0.001)、50%PFS(idelalisib 群で

未到達 vs プラセボ群で 6 ヵ月)および 12 ヵ月 OS 割合(92% vs

80%;P=0.02)が有意に改善された。Grade3 または 4 の有害事象

(肺炎、発熱および発熱性好中球減少症)は、idelalisib 群では 40%、

プラセボ群では 35%の患者で報告された。同試験の 2 回目の中間解

析においても、ORR、PFS および OS を指標とした idelalisib+リツ

キシマブの安全性および有効性における優位性が確認された 123。

Idelalisib+リツキシマブは、他の併存症(CrCl が 60mL/min 未満の

腎機能低下、もしくは細胞傷害性薬剤による前治療の骨髄毒性作用

に起因する grade 3 以上の好中球減少または血小板減少)があるた

めにリツキシマブ単剤療法が適切と考えられる再発・難治性の

CLL/SLL 患者に対する適切な治療選択肢である。

再発・難治性の CLL 患者では感染症のリスクが高いことに留意すべ

きである。Idelalisib を投与中の患者では、単純ヘルペスウイルス

(HSV)、ニューモシスチス肺炎(PJP)およびサイトメガロウイル

ス(CMV)再活性化に対する抗感染症薬による予防が推奨される。

第 III 相臨床試験で idelalisib を投与された未治療 CLL 患者で感染症

関連の毒性および死亡が認められていることから、idelalisib は一次

治療として使用すべきではない。Idelalisib に伴う毒性の管理につい

ては、「低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項」を参照のこ

と。

Venetoclax+リツキシマブ

Venetoclax+リツキシマブも、再発または難治性の CLL/SLL 患者に

有効であり、ORR は 86~93%、2 年 PFS 割合は 82~85%と推定さ

れた 124,125。第 III 相ランダム化試験(MURANO 試験;n=348)の結

果により、venetoclax+リツキシマブ群では、再発・難治性 CLL 患

者の治療成績が BR 群と比較して良好であることが実証された 125。

追跡期間中央値 24 ヵ月の時点で、ORR(93% vs 68%;P<

0.0001)、CR 割合(27% vs 8%;P<0.0001)、50%PFS(未到達

vs 17 ヵ月;P<0.0001)および 24 ヵ月推定 PFS 割合(85% vs

36%)は、venetoclax+リツキシマブ群の方が BR群より有意に大き

かった。Grade 3/4 の好中球減少(58% vs 39%)、grade 3 以上の

TLS(3% vs 1%)の発生率は、venetoclax+リツキシマブ群の方が

高かった。Venetoclax に伴う腫瘍崩壊症候群(TLS)の管理につい

ては、「低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項」を参照のこ

と。

再発・難治例の治療:他の推奨されるレジメン

Acalabrutinib

第二世代の BTK 阻害薬である acalabrutinib は、再発または難治性の

CLL 患者で効果が実証された 14,126。再発・難治性の CLL 患者 134 例

を対象とした第 II 相試験では、追跡期間中央値 20 ヵ月の時点で、

ORR が 85%(リンパ球増加を伴う PR を含む ORR は 93%)、推定

50%PFSが未到達、18ヵ月 PFS割合が 88%であった 126。イブルチ

ニブ不耐容の患者でも、acalabrutinib による治療が成功し、症状再

発は認められていない 127。イブルチニブ不耐容の患者 33 例のコホ

ートで、追跡期間中央値 10 ヵ月時点での ORR(リンパ球増加を伴

う PR を含む)は 76%、50%PFS は未到達であった。特に多くみら

れた有害事象は、頭痛、下痢、上気道感染、疲労、悪心、関節痛、

発熱および体重増加で、grade を問わず 20%以上の患者で観察され

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ガイドライン索引 目次 考察

NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

た。Acalabrutinib に伴う毒性の管理については、「低分子阻害薬の

使用に関する特別な考慮事項」を参照のこと。

Acalabrutinib は、患者の年齢と併存症の有無にかかわらず、再発・

難治例に対する治療選択肢となっている。イブルチニブで再発・難

治性となった BTK C481S 変異陽性の CLL 患者には、acalabrutinib

を使用してはならない。

アレムツズマブ単独またはリツキシマブとの併用

アレムツズマブ(皮下投与または静脈内投与)は、単剤療法として

も、リツキシマブとの併用療法としても、フルダラビン難治性の

CLL 患者で効果が実証されている 128-132。フルダラビン難治性の CLL

患者 93 例を対象とした第 II 相試験で、アレムツズマブ単剤療法によ

る ORR は 33%(CR は 2%)であった 128。無増悪期間の中央値は、

全被験者で 4.7 ヵ月(治療に反応した患者で 9.5 ヵ月)、50%OS は

16 ヵ月(治療に反応しなかった患者で 32 ヵ月)であった 128。

CLL2H 試験の結果から、フルダラビン難治性の CLL に対する治療に

はアレムツズマブの皮下投与も有効であることが示され、その ORR

は 34%であった。追跡期間中央値 38 ヵ月の時点で、50%PFS、

50%OS および治療成功期間(time to treatment failure:TTTF)は、

それぞれ 8 ヵ月、19 ヵ月、6 ヵ月であった 129。既治療の CLL 患者

202 例を対象に含む後方視的解析では、アレムツズマブでの ORR

(32%)、50%PFS(6.2 ヵ月)および 50%OS(21 ヵ月)が良好で

あった 131。骨髄抑制および感染症が特に多くみられた grade 3/4 の

毒性であった。アレムツズマブ+リツキシマブでは、アレムツズマ

ブ単剤療法で観察されたものより高い ORR(53%)が得られ、フル

ダラビン感受性とフルダラビン難治性の患者間で奏効割合に有意差

は認められなかった 132。

アレムツズマブ±リツキシマブは、患者の年齢と併存症の有無にか

かわらず、再発・難治例に対する治療選択肢となっている。ただし、

難治性 CLL 患者で bulky 病変がみられる場合には、一般にアレムツ

ズマブ単剤療法では十分な反応が得られないことに注意すべきであ

る 128,131。

ベンダムスチン+リツキシマブ単独もしくは idelalisib またはイブル

チニブとの併用

第 II 相試験の GCLLSG 試験では、BR レジメンにより再発 CLL 患

者(n=78;前治療数の中央値 2)において 59%の ORR(CR 割合

は 9%)が得られた 133。フルダラビン難治例のサブグループ(n=

22)における ORR は 46%であった。追跡期間中央値 24 ヵ月時点

での全被験者における 50%PFS および 50%OS は、それぞれ 15 ヵ

月と 34 ヵ月であった。特に多くみられた grade 3 または 4 の有害

事象は、血液毒性(50%)と感染症(13%;すべて grade 3)であ

った 133。

最近の第 III 相試験の結果から、再発・難治性の CLL 患者では BR

に idelalisib またはイブルチニブを追加することで PFS が有意に改

善されることが示されている 134,135。既治療の CLL または SLL 患者

578 例(18 歳以上)を対象として BR+イブルチニブを評価した

HELIOS 試験では、BR+イブルチニブ群の PFS が BR+プラセボ群

と比較して有意に改善された(未到達 vs 13 ヵ月;P<0.0001)134。

18 ヵ月 PFS(独立審査委員会による評価)は、それぞれ 79%およ

び 24%であった。再発または難治性の CLL 患者 416 例(42%の患

者が 65 歳以上)を対象とした第 III 相ランダム化試験では、追跡期

間中央値 14 ヵ月時点での 50%PFS が BR+idelalisib 群で 21 ヵ月

であったのに対し、BR+プラセボ群では 11 ヵ月であった(P<

0.0001) 135。日和見感染症および重度の有害事象の発生率は、

idelalisib 群の方が高かった。

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NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

BR 単独もしくは idelalisib またはイブルチニブとの併用は、患者の

年齢と併存症の有無にかかわらず、再発・難治例に対する治療選択

肢となっている。

フルダラビン+シクロホスファミド+リツキシマブまたはペントス

タチン+シクロホスファミド+リツキシマブ

第 III 相ランダム化試験である REACH 試験では、初回再発時の CLL

患者(n=552;FC レジメンまたはリツキシマブによる治療歴のあ

る患者は除外され、再発時にフルダラビン感受性であることが必要

であった)においてフルダラビンにリツキシマブを追加する治療法

として FCR と FC が比較され、FCR 群の 50%PFS(試験担当医師

の評価に基づく)は FC 群と比較して有意に改善したが(31 ヵ月 vs

21 ヵ月;P<0.001)、治療レジメン間で OS に有意差は認められな

かった 136。50%PFS(27 ヵ月 vs 22 ヵ月;P=0.022)、ORR(61%

vs 49%;P<0.005)および CR割合(9% vs 3%;P<0.005)も、

独立審査委員会による評価で FCR レジメンの方が有意に優れていた。

再発または難治性の CLL 患者(n=284;前治療数の中央値 2)を対

象として FCR を評価した第 II 相試験の最終解析では、高リスク因子

(前治療で難治性または 17 番染色体異常)がない患者における本レ

ジメンの安全性および有効性が確認された 137。ORR が 74%、CR

割合が 30%、50%PFS が 21 ヵ月であった。追跡期間中央値 43 ヵ

月の時点で推定される生存期間の中央値は 47 ヵ月であった。FCR

で最も多くみられた有害事象は血液毒性で、56%の治療サイクルで

発生した grade 3 または 4 の好中球減少と、19.5%の治療サイクル

で発生した grade 3 または 4 の血小板減少であった。肺炎または敗

血症が 16%の患者で報告された。フルダラビン難治性患者のサブグ

ループ(n=54)では、ORR(56% vs 79%;P<0.001)および CR

割合(7% vs 39%;P<0.001)がフルダラビン感受性患者と比較し

て有意に低く、50%PFS(8 ヵ月 vs 28 ヵ月;P<0.001)および

50%OS(38 ヵ月 vs 52 ヵ月;P<0.05)もフルダラビン難治性の

CLL 患者の方が有意に短かった 137。さらに、17 番染色体の異常(標

準の核型分析に基づく)を認める患者群(n=20)での成績はより不

良で、ORR は 35%(CR なし)、50%PFS は 5 ヵ月、生存期間の中

央値はわずか 10.5 ヵ月であった。これらの知見から、FCR は前治療

歴が少なく(4 レジメン未満)、17 番染色体の異常を認めないフルダ

ラビン感受性の患者に対してより適切な治療選択肢であることが示

唆される 137。

PCR レジメンも既治療の CLL 患者で安全かつ有効である。再発ま

たは難治性の CLL 患者(n=32)を対象とした小規模な症例集積研

究では、PCR によりフルダラビン難治性の患者で 75%の ORR が得

られた 138。

FCR および PCR は、重大な併存症がない 65 歳未満の再発・難治例

に対する治療選択肢となっている。脆弱(frail)で重大な併存症が

ある患者と 65 歳以上の患者または重大な併存症がある 65 歳未満の

患者に対しては、用量を減量した FCR または PCR を選択すべきで

ある。

フルダラビン+シクロホスファミド+オファツムマブ

再発 CLL 患者(年齢中央値 61 歳;65 歳以上が 134 例[37%])を

対象として FC+オファツムマブ(n=183)と FC 単独(n=182)

を評価した COMPLEMENT 2 試験では、FC+オファツムマブ群で

PFS の改善がみられ、安全性プロファイルは管理可能であった。

50%PFS(主要エンドポイント;独立審査委員会により判定)は、

FC+オファツムマブと FC 単独でそれぞれ 29 ヵ月と 19 ヵ月であっ

た(P=0.0032)139。治療群間で OS の有意差は認められなかった。

Grade 3 以上の有害事象の発生率は、両治療群でそれぞれ 74%と

69%であった。好中球減少が最も多くみられた有害事象であり、FC

+オファツムマブ群の 49%、FC 群の 36%の患者で報告された。こ

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NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

の試験の結果に基づき、再発 CLL 患者の治療を適応として FC+オ

ファツムマブの併用療法が FDA により承認された。

FC+オファツムマブは、重大な併存症がない 65 歳未満の再発・難

治例に対する治療選択肢となっている。

HDMP+リツキシマブ

複数の小規模研究において、HDMP とリツキシマブの併用は前治療

歴の多い CLL 患者(フルダラビン難治性を含む)に対して有効で、

ORR が 93%(CR は 14~36%)、50%PFS が 7~15 ヵ月という結

果をもたらした 140,141。本レジメンによる治療では、約 30%の患者

に感染関連合併症(真菌による日和見感染症を含む)が生じるため、

抗感染症薬の十分な予防投与と感染の初期徴候に対する慎重なモニ

タリングが必要となる場合がある 140,141。

HDMP+リツキシマブは、患者の年齢と併存症の有無にかかわらず、

再発・難治例に対する治療選択肢となっている。

Idelalisib

再発・難治性の CLL 患者 54 例を対象とした第 I 相試験で、idelalisib

単剤療法による ORR は 72%(PR が 39%、治療によるリンパ球増

加を伴う PR が 33%)であった。50%PFS が 16 ヵ月、50%OS は

未到達で、36 ヵ月の時点で 75%の患者が生存していた 13。第 I 相

(n=11)および第 II 相(n=28)試験(再発または難治性のインド

レント NHL 患者を対象として idelalisib の有効性および安全性を評

価した)に参加した再発または難治性 SLL 患者 39 例の事後解析で

は、再発または難治性 SLL 患者に対して idelalisib 単剤療法は実質的

な臨床効果があることが示された 142。ORR はそれぞれ 55%(11 例

中 6 例)と 61%(28 例中 17 例)であった。奏効期間の中央値は、

それぞれ 2.3 ヵ月と 12.5 ヵ月であった。50%PFS は、それぞれ 4 ヵ

月と 11 ヵ月であった。

Idelalisib 単剤療法は、患者の年齢と併存症の有無にかかわらず、再

発・難治例に対する治療選択肢となっている。Idelalisib に伴う毒性

の管理については、「低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事

項」を参照のこと。

Lenalidomide 単剤またはリツキシマブとの併用

Lenalidomide の単剤療法またはリツキシマブとの併用療法について

も、再発・難治性の CLL 患者における効果が示されている 143-145。

再発または難治性の CLL 患者 59 例を対象とした第 II 相試験では、

lenalidomide+リツキシマブの併用療法により 66%の ORR が得られ、

CR 割合は 12%であった 143。50%OS は未到達で、3 年 OS 割合は

71%と推定された。しかしながら、フルダラビン難治性の CLL 患者

では、フルダラビン感受性の CLL 患者と比べて ORR が低かった

(33% vs 70%;P=0.04)。特に多くみられた grade 3 または 4 の

毒性は、好中球減少(74%)、血小板減少(34%)、感染症または発

熱(24%)などであった。Tumor flare reaction(grade 1または 2)

が 27%の患者に認められた。再発・難治性の CLL 患者 103 例を対

象とした多施設共同ランダム化第 II 相試験(CLL-009 試験)では、

追跡期間中央値 24 ヵ月の時点で、 lenalidomide 単剤療法による

ORRが 40%であった。50%PFSおよび 50%OSは、それぞれ 10 ヵ

月および 33 ヵ月であった 144。50%PFS および 50%OS は、

lenalidomide で効果がみられた CLL 患者と不変であった CLL 患者で

有意に異なっていた(50%PFS:27 ヵ月 vs 7 ヵ月;P<0.001;

50%OS:未到達 vs 19.8 ヵ月;P=0.011)。骨髄抑制および tumor

flare reaction が特に多くみられた grade 3/4 の有害事象であった。

Lenalidomide の単剤療法またはリツキシマブとの併用療法は、患者

の年齢と併存症の有無にかかわらず、再発・難治例に対する治療選

択肢となっている。Lenalidomide は CLL 患者には連続投与と間欠投

与が可能である。血球減少には増殖因子製剤および/または用量調節

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NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

が必要になる場合があるが、治療を中断する必要はない。ランダム

化第 III 相試験(ORGIN 試験)では、65 歳以上の CLL 患者を対象と

して lenalidomide および chlorambucil の単剤療法が評価されたが、

chlorambucil 群と比較して lenalidomide 群の死亡リスクが高くなる

という懸念から、FDA の指示で試験が停止された 146。Lenalidomide

は初回治療として推奨されない。

Obinutuzumab またはオファツムマブによる単剤療法

GAUGIN 試験の結果から、再発または難治性の CLL 患者における

obinutuzumab 単剤療法の効果が確認された 147。この試験では、20

例に対して obinutuzumab が固定用量 1,000mg で投与され、最良

ORR が 30%、50%PFS および奏効期間の中央値がそれぞれ 10.7 ヵ

月および 8.9 ヵ月という結果が得られた。

オファツムマブは、bulky 病変を認めるフルダラビン難治性 CLL 患

者における効果が実証されている 148,149。ピボタル国際共同臨床試験

(n=207;フルダラビンおよびアレムツズマブ難治性の CLL[FA-

ref CLL]患者 95 例と bulky 病変[5cm 超]を認めるフルダラビン

難治性の CLL[BF-ref CLL]の患者 112 例)の最終解析では、オフ

ァツムマブ単剤療法による ORR が FA-ref CLL 患者で 49%、BF-ref

CLL 患者で 43%であった 149。50%PFS は、FA-ref CLL 患者と BF-

ref CLL 患者でそれぞれ 5 ヵ月と 6 ヵ月であった。50%OS は、FA-

ref 群と BF-ref 群でそれぞれ 14 ヵ月と 17 ヵ月であった。特に多く

みられた grade 3 以上の有害事象は、感染症(24%)と好中球減少

(12%)であった。FA-ref 群(n=96)と BF-ref 群(n=112)の

CLL 患者を対象とした特別な後方視的解析では、オファツムマブは

リツキシマブの投与歴を有する FA-ref 群の CLL 患者でも有効で、

忍容性が良好であることが示された 150。ORR は、リツキシマブの

投与歴がある CLL 患者で 43%、リツキシマブ難治性の CLL 患者で

44%、リツキシマブの投与歴がない CLL 患者で 53%であった。

50%PFS はそれぞれ 5.3 ヵ月、5.5 ヵ月、5.6 ヵ月で、50%OS はそ

れぞれ 15.5 ヵ月、15.5 ヵ月、20 ヵ月であった。

Obinutuzumab またはオファツムマブによる単剤療法は、患者の年齢

と併存症の有無にかかわらず、再発・難治例に対する治療選択肢と

なっている。

Venetoclax

Venetoclax 単剤療法も、イブルチニブまたは idelalisib による前治療

後の再発・難治例の CLL 患者で有望な効果を示しており、ORRはそ

れぞれ 65%および 67%という結果が得られている 151,152。Idelalisib

による前治療後の再発・難治例の CLL 患者で、50%PFS は未到達で、

12 ヵ月 PFS は 79%と推定された 152。特に多くみられた grade 3/4

の有害事象は、好中球減少、血小板減少、貧血、リンパ球数減少で

あった。

Venetoclax 単剤療法は、患者の年齢と併存症の有無にかかわらず、

再発・難治例に対する治療選択肢となっている。Venetoclax に伴う

TLS の管理については、「低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮

事項」を参照のこと。

del(17p)または TP53 変異を伴う CLL/SLL

一次治療:望ましいレジメン

イブルチニブ

del(17p)を有する CLL 患者には適切な臨床試験への登録が推奨され

る。臨床試験で証明されているわけではないが、イブルチニブが望

ましい治療選択肢となる。del(17p)/TP53 変異を有する未治療患者

35 例(年齢中央値 62 歳)を含む第 II 相試験では、追跡期間中央値

24 ヵ月の時点で、イブルチニブによる客観的奏効が評価可能患者 33

例中 32 例(55%の患者が PR、42%の患者がリンパ球増加を伴う

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PR)にみられ、24 ヵ月 OS 割合は 84%と推定された 153。24 ヵ月の

時点で増悪の累積発生率は 9%であった。Grade 3 以上の好中球減少、

貧血、血小板減少がそれぞれ 24%、14%、10%の患者で報告され、

Grade 3 の肺炎および発疹がそれぞれ 6%および 2%の患者で報告さ

れた。イブルチニブに伴う毒性の管理については、「低分子阻害薬

の使用に関する特別な考慮事項」を参照のこと。

反応が得られた患者ではイブルチニブによる治療の継続(増悪ま

で)が推奨される。イブルチニブによる治療中に増悪が認められた

時点で、イブルチニブを中止すると増悪が加速される可能性がある

ことから、イブルチニブの中止後はできるだけ早く代替療法に移行

すべきである。無治療期間を可能な限り短くすべきである。

一次治療:その他の推奨レジメン

当委員会は、del(17p)を有する CLL 患者でのイブルチニブの有効性

は、その他の推奨レジメンのそれを上回っており、イブルチニブに

対する禁忌がなければ最善の選択肢であると強調する。臨床試験の

データ(以下で考察)に基づき、アレムツズマブ単剤またはリツキ

シマブとの併用、HDMP+リツキシマブ、obinutuzumab 単剤療法は、

イブルチニブが適切でないと判断された場合の選択肢である。

アレムツズマブ単剤またはリツキシマブとの併用

アレムツズマブは当初、フルダラビンで難治性となった CLL に対し

て承認されたが、CLL 患者の一次治療としても有効なことが示され

ている 154-157。国際多施設共同ランダム化第 III 相試験(CAM307 試

験)では、未治療の CLL 患者 297 例がアレムツズマブ群と

chlorambucil 群にランダムに割り付けられた 155。アレムツズマブに

よる ORR(83% vs 55%;P<0.0001)および CR 割合(24% vs

2%;P<0.0001)は chlorambucil より有意に高く、chlorambucil と

比較してわずかであるが統計学的に有意な生存延長が認められた

(50%PFS が 15 ヵ月 vs 12 ヵ月;P=0.0001)。アレムツズマブ

では、del(17p)を有する患者 21 例の少数のサブグループでも ORR

(64% vs 20%)が高く、50%PFS(11 ヵ月 vs 2 ヵ月)が長かっ

た。追跡期間中央値 25 ヵ月の時点では、50%OS は両群とも未到達

で、両群間で生存期間の有意差は報告されなかった 155。注入に伴う

事象、CMV 感染症および grade 3/4 の好中球減少(41% vs 25%)

は、アレムツズマブ群の方が chlorambucil 群と比較して多くみられ

た。

HDMP+リツキシマブ

HDMP とリツキシマブの併用療法は、ベースライン時に高リスク因

子(例えば、Rai 分類の高リスクが 48%、IGHV 変異の欠如が 57%、

del11q と del17p を含む細胞遺伝学的異常が 39%)を有する未治療

CLL 患者 28 例の少数コホートで効果が実証されている 112。

Obinutuzumab 単剤療法

未治療の CLL 患者(n=80)を対象として obinutuzumab 単剤療法

の有意な有効性が実証された第 II 相試験では、del(17p)と del(11q)

がそれぞれ 10 %および 12 %の患者で認められた 116 。

Obinutuzumab 単剤療法(2,000mg および 1,000mg の用量)では、

ORR がそれぞれ 67%および 49%という結果が得られた。

再発・難治例の治療:望ましいレジメン

イブルチニブ

RESONATE-17 第 II 相試験の結果から、del(17p)を有する再発また

は難治性 CLL 患者 145 例におけるイブルチニブの安全性および有効

性が確認された 158。追跡期間中央値 12 ヵ月の時点で、ORR(独立

審査員会による評価)が 83%であった。追跡期間中央値 28 ヵ月時

点での拡大解析で、試験担当医師が評価した ORR、24 ヵ月 PFS お

よび OS 割合は、それぞれ 83%、63%、75%であった 158。

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ガイドライン索引 目次 考察

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RESONATE 試験のサブグループ解析でも、del(17p)または TP53 変

異の存在は、PFS 転帰不良と関連していないことが示された 120。

del(17p)を有する患者における ORR と 18 ヵ月 PFS 割合は、それぞ

れ 89%と 71%であったのに対し、del(17p)を認めない患者ではそれ

ぞれ 91%と 79%であった。TP53 変異を認める患者における ORR

および 18 ヵ月 PFS 割合は、それぞれ 91%および 66%であったの

に対し、TP53 変異を認めない患者ではそれぞれ 92%および 81%で

あった。18 ヵ月での推定 OS 割合は、17q 欠失を有するサブグルー

プが 83%、複雑核型のサブグループが 79%であった。

これらの結果に基づき、当委員会は、イブルチニブをカテゴリー1

の推奨に追加している。イブルチニブに伴う毒性の管理については、

「低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項」を参照のこと。

Venetoclax 単剤またはリツキシマブとの併用

del(17p)を有する再発または難治性 CLL 患者 107 例(65 歳以上が

61 例、65 歳未満が 46 例)を対象とした第 II 相試験において、追跡

期間中央値 12.1 ヵ月時点での venetoclax による ORR は、独立審査

委員会の判定で 79.4%であった 159。その他のリスク因子(例えば、

フルダラビン難治性、bulky 病変、del(17p)、TP53 変異)を有する

患者のすべてのサブグループでも、ORR が高かった(70%超)。12

年 PFS および OS 割合は、それぞれ 72%および 86.7%と推定され

た。好中球減少(40%)、感染症(20%)、貧血(18%)、血小板減少

(15%)が特に多くみられた治療関連の有害事象であった。

Venetoclax は、del(17p)を有する再発または難治性 CLL の治療薬と

して承認されている。

再発・難治性の CLL 患者を対象として venetoclax+リツキシマブと

BR を比較した第 III 相ランダム化試験(MURANO 試験)では、

venetoclax+リツキシマブはすべての患者集団(del(17p)または

TP53 変異を有する患者を含む)を通して、PFS 延長の点で BR より

優れていた 125。del(17p)および TP53 変異は、venetoclax+リツキシ

マブ群に割り付けられた患者でそれぞれ 27%および 25%、BR 群に

割り付けられた患者でそれぞれ 27%および 28%に認められた。

これらの結果に基づいて、venetoclax+リツキシマブは、カテゴリ

ー1 の推奨に追加しており、venetoclax 単剤療法は、カテゴリー2A

の推奨に追加している。Venetoclax に伴う TLS の管理については、

「低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項」を参照のこと。

Idelalisib+リツキシマブ

Idelalisib+リツキシマブを検討した第 III 相ランダム化試験の 2 回目

の中間解析で、このレジメンは、del(17p)または TP53 変異(43%の

患者が del(17p)/TP53 変異を有していた)、IGHV 変異の欠如、ZAP-

70 や CD38 の発現、β2 ミクログロブリン高値(4mg/L 超)など、高

リスク因子を有する患者でも有効性を保持することが確認された 123。

del(17p)、TP53変異または del(11q)を有する患者では、12 ヵ月 PFS

割合が 62%と推定され、50%OS が未到達であったのに対して、こ

れらの細胞学的異常がいずれも認められない患者では 74%および未

到達であった。

Idelalisib+リツキシマブは、カテゴリー2A の推奨で選択肢となって

いる。Idelalisib に伴う毒性の管理については、「低分子阻害薬の使

用に関する特別な考慮事項」を参照のこと。

再発・難治例の治療:他の推奨されるレジメン

以下で考察するレジメンは、後方視的解析もしくは del(17p)または

TP53 変異を認める患者を対象に含めた前方視的な臨床試験のサブグ

ループ解析の結果に基づき、再発・難治例に対する治療選択肢とな

っている。ただし、これらの試験は、del(17p)または TP53 変異を認

める患者で各レジメンの有効性および安全性を評価するには検出力

が十分でないことに留意すべきである。

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ガイドライン索引 目次 考察

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Acalabrutinib

再発・難治性の CLL 患者を対象として acalabrutinib を評価した第 II

相試験において、del(17p)を有する再発・難治性 CLL 患者における

acalabrutinib 群の ORR は 85%であった 126。50%PFS は未到達で、

18 ヵ月 PFS割合は 78%であった。

アレムツズマブ単剤またはリツキシマブとの併用

フルダラビン難治性の CLL の治療としてアレムツズマブの皮下投与

を評価した CLL2H 試験では、del(17p)と TP53 変異を含めたいずれ

の予後不良の遺伝学的異常の有無も、奏効割合および生存期間に相

関しなかった 129。del(17p)を有する CLL 患者では、50%OS および

TTF の中央値はそれぞれ 18 ヵ月と 6 ヵ月であった。すでに考察した

ように、フルダラビン難治性の CLL 患者では、リツキシマブの追加

によりアレムツズマブ単剤療法よりも高い奏効割合が得られる 132。

HDMP+リツキシマブ

HDMP とリツキシマブの併用療法も、予後不良な細胞遺伝学的特徴

を有する再発 CLL 患者(n=27;9 例が del(17p))に有効であり、客

観的奏効が 78%の患者(del(17p)を有する患者 9 例中 5 例)に得ら

れ、3 年生存割合が 41%であった 160。感染関連合併症が 29%の患

者にみられ、十分な感染症予防と感染症の初期徴候に対する慎重な

モニタリングが必要である。

Idelalisib

予後不良因子を有する再発・難治性の CLL 患者 54 例を対象として

idelalisib 単剤療法を評価した第 I 相試験において、idelalisib 単剤療

法は del(17p)または TP53 変異を認める患者で 54%の ORR(13 例

中 7 例)をもたらし、50%PFSは 3 ヵ月であった 13。

Lenalidomide 単剤またはリツキシマブとの併用

CLL-009 試験では、lenalidomide 単剤療法にもある程度の効果が認

められ、del(17p)および TP53 変異を認める再発・難治性 CLL 患者

における ORR がそれぞれ 22%と 36%であった 144。del(17p)を有す

る患者で ORR(22% vs del(17p)が認められない患者で 47%;P=

0.049)が低かったが、PFS(5 ヵ月 vs 11 ヵ月;P=0.171)および

OS(19 ヵ月 vs 35 ヵ月;P=0.318)では、2群間に有意差が認めら

れなかった。

Lenalidomide+リツキシマブでもある程度の効果がみられ、del(17p)

を認める再発・難治性 CLL 患者の ORR は 53%で、del(17p)を認め

ない患者の ORR(70%;P=0.35)との間に有意差は認められなか

った。TTF についても、del(17p)を有する患者と他の細胞遺伝学的な

予後不良因子を有する患者との間で有意差が認められなかったが、

このサブグループ解析は症例数が少なく、限界がある 143。

オファツムマブ

FA-ref CLL および BF-ref CLL 患者を対象としてオファツムマブによ

る単剤療法を評価した国際多施設共同試験において、オファツムマ

ブは del(17p)を有する FA-ref CLL 患者で 41%の ORR をもたらした148。ただし、del(17p)を有する BF-ref CLL 患者での ORR はわずか

14%であった。評価されたすべての因子の中で、del(17p)は BF-ref

CLL 患者での奏効割合の低下と関連する唯一の因子であった。

オファツムマブは、del(17p)を認める再発・難治性 CLL 患者に対す

る選択肢となっている。ただし、5cm を超えるリンパ節腫脹がみら

れる患者には無効である。

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一次治療における地固め療法

CLLM1 試験において、一次治療後の lenalidomide による維持療法の

実施可能性と有効性が実証された 161。この試験では、免疫化学療法

による一次治療後の成績が不良であった患者 89 例(一次治療で PR

以上を達成し、ベースライン時の MRD 量が 10−2 以上であったか、

IGHV 変異がなく del(17p)または TP53 変異があり MRD 量が 10−4以

上 10−2 未満であった患者)が lenalidomide 維持療法群(n=60)と

プラセボ群(n=29)にランダムに割り付けられた。観察期間中央値

18 ヵ月の時点で、50%PFS はプラセボ群で 13 ヵ月、lenalidomide

群では未到達であった。血液毒性(50% vs 17%)、消化管障害

(61% vs 28%)、皮膚障害(63% vs 28%)などの治療関連有害事

象の発生率は lenalidomide 群の方が高かった。

一次治療後の lenalidomide による維持療法は、高リスク患者(MRD

が 10−2以上の患者、または IGHV 変異がなく MRD が 10−4以上から

10−2 未満の患者)に対するその他の推奨レジメンでの選択肢となっ

ている。

二次地固め療法

第 III 相ランダム化試験(PROLONG 試験)では、CLL に対する二次

治療後に寛解が得られた患者を対象として、オファツムマブ維持療

法の有効性および安全性が経過観察との比較で評価された 162。この

試験では、CLL 再発に対する二次または三次治療後に CR または PR

が得られた患者 474 例がオファツムマブ維持療法群または経過観察

群にランダムに割り付けられた。追跡期間中央値 19.1 ヵ月の時点で、

オファツムマブ維持療法により PFS が経過観察群と比較して改善し

た(29.4 ヵ月 vs 15.2ヵ月;P<0.0001)。オファツムマブ維持療法

で最も高頻度にみられた grade 3 以上の有害事象は、好中球減少

(24%)および感染症(13%)であった。オファツムマブ維持療法

は、CLL の再発例または進行例で二次治療以降に CR または PR が

得られた患者に対して承認されている。

第 III 相ランダム化多施設共同試験(CONTINUUM 試験)では、二次

治療後の lenalidomide による維持療法の実施可能性および有効性が

実証された 163。この試験では、二次治療で PR 以上の効果が得られ

た患者 314 例が lenalidomide 維持療法群またはプラセボ群にランダ

ムに割り付けられた。追跡期間中央値 31.5 ヵ月の時点で、50%PFS

は、 lenalidomide 群の方がプラセボ群と比較して有意に長かった

(34 ヵ月 vs 9 ヵ月)。2 群間で OS に有意差は認められなかった。

好中球減少(60% vs 23%)、血小板減少(17% vs 6%)、下痢(8%

vs 1%未満)がそれぞれ lenalidomide 群およびプラセボ群で高頻度

にみられた grade 3/4 の有害事象であった。

Lenalidomide 維持療法またはオファツムマブ維持療法は、二次治療

により CR または PR が得られた患者に対するカテゴリー2B の推奨

で、その他の推奨レジメンでの選択肢となっている 162,164。

同種造血細胞移植

いくつかの前方視的研究からの長期結果で、同種造血細胞移植

(HCT)により長期の疾患制御が得られ、del(17p)および TP53 変

異に伴う予後不良が克服できることが示されている 165-172。前方視

的な多施設共同試験(GCLLSG CLL3X 試験)では、TP53、SF3B1

および NOTCH1 変異の有無と無関係に、予後不良な CLL 患者のか

なりの割合で、骨髄非破壊的同種 HCT により長期の疾患制御が得

られることが示された 170。この試験で同種 HCT を受けた患者(n=

90)における 6 年での EFS 割合、OS 割合、非再発死亡率は、それ

ぞれ 38%、58%、23%であり、54%の患者が HCT から 12 ヵ月後

の時点で無再発かつ MRD 陰性であった 170。del(17p)を有する CLL

患者 52 例(21 例が未治療、31 例が化学療法または免疫療法による

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治療歴あり)を対象とした最近の後方視的解析で、移植へ紹介後 2

年の時点で、OS 割合は、同種 HCT を受けた患者の方が受けなかっ

た患者と比較して高かった(それぞれ 64%および 25%)172。

同種 HCT を含む治療法の試験は、強い選択バイアスを受けると考

えられている。それでも、低分子阻害薬が開発される以前は、得ら

れたエビデンスに基づき、同種 HCT は高リスクの CLL 患者(プリ

ンアナログベースの免疫化学療法で難治性となるか、プリンアナロ

グベースの免疫化学療法による治療から 2 年以内に再発するか、

del(17p)または TP53 変異を認める患者)に有効な治療選択肢とみ

なされていた 173。現時点では、一次治療でイブルチニブによる治療

を受けた del(17p)または TP53 変異を有する患者の転帰が良好なこ

と、ならびに del(17p)または TP53 変異を伴う CLL の再発・難治例

に対して有効な治療選択肢として venetoclax が利用可能なことを考

慮すると、同種 HCT は、難治性 CLL またはプリンアナログをベー

スとした一次治療後 12~24 ヵ月での再発例に対して妥当な治療選

択肢とはみなされない 174。

同種 HCT の適応

同種 HCT は、重大な併存症がなく、低分子阻害薬で難治性となった

CLL/SLL 患者に対して考慮することができる。

del(17p)または TP53 変異を伴う CLL/SLL 患者に対する同種 HCT の

考察は、複雑核型(異常が 3 以上)が認められるのであれば、イブ

ルチニブによる治療中または治療後に寛解となった患者で考慮でき

る。ただし、利用可能なデータから、間期細胞の細胞遺伝学的検査

で高リスクの所見がみられる患者において、複雑核型(異常が 5 以

上)は、骨髄非破壊的前処置(reduced-intensity conditioning)によ

る同種 HCT 後の不良な OS および EFS と関連していることが示唆

される 175。

低分子阻害薬の使用に関する特別な考慮事項

イブルチニブ、acalabrutinib および idelalisib は、リンパ球を血中へ

早期に動員することから、ほとんどの患者で一時的なリンパ球数増

加がみられるが、これは疾患の増悪を意味しない。このリンパ球だ

けの増加は、治療開始から数週間でみられ、治療中も数週間にわた

り持続することがある 12。リンパ球増加はときに深刻な事態となる

こ と も あ る が 、 臨 床 的 な 問 題 ( す な わ ち 白 血 球 増 加

[leukostasis])となることは極めてまれであるため、治療を継続

すべきである。リンパ球増加の消失が緩徐または不完全である場合

でも、PFSで測定される転帰に影響は生じないと考えられる 12。

心房細動(grade 3 以上)と重大出血(重篤または grade 3以上の出

血事象もしくは grade を問わない中枢神経系出血として定義)が、

イブルチニブ治療を受けた患者のそれぞれ 6%と 4%で報告されてい

る 95。イブルチニブに関連した高血圧(grade 3以上、20%の患者で

報告)が原因で投与中止になることはまれで、必要に応じて降圧薬

により管理すべきである 176。

Acalabrutinib は、grade 3 以上の出血事象を伴わないが、grade 3 以

上の高血圧および心房細動が acalabrutinib 治療を受けた患者のそれ

ぞれ 3%および 2%で観察された 14,126。Acalabrutinib 治療後早期に

頭痛が起こることが多いが、一般的に治療 1~2 ヵ月後に消失し、鎮

痛薬(アセトアミノフェンなど)およびカフェイン含有サプリメン

トで管理できる。

イブルチニブまたは acalabrutinib を投与している患者では、心房細

動および高血圧をモニタリングし、適切に管理する必要がある。心

房細動/高血圧が薬物療法で制御できない患者では、代替療法への切

り替えを考慮すべきである。抗血小板療法または抗凝固療法を要す

る患者では、イブルチニブまたは acalabrutinib のベネフィットとリ

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スクについて検討すべきである。ワルファリンを必要とする患者は、

イブルチニブおよび acalabrutinib を評価する臨床試験で除外されて

いる。出血の徴候について患者をモニタリングすべきである。イブ

ルチニブまたは acalabrutinib をワルファリンと併用することは避け

る必要がある。

Idelalisib を投与した患者で、致死性かつ/または重篤な肝毒性(ト

ランスアミナーゼ上昇)、重度の下痢または大腸炎、肺臓炎、腸管穿

孔が観察されている 177。肝毒性は、一次治療で idelalisib を使用する

若年患者で重大な懸念となる 178。トランスアミナーゼの慎重なモニ

タリングが不可欠であり、idelalisib と肝毒性を有する他の薬剤を併

用することは避けるべきである。Idelalisib は、日和見感染症(PJP

と CMV の再活性化)や発熱性好中球減少症のリスクを増加させる。

Idelalisib に抗 CD20 モノクローナル抗体または免疫化学療法を併用

すると、発熱性好中球減少症のリスクが高まる 135。Idelalisib を投

与している患者では、アシクロビルまたは同等の薬剤によるヘルペ

スウイルス予防、スルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤ま

たは同等の薬剤による PJP 予防、ならびに感染症および CMV 再活

性化の早期徴候のモニタリング(以下の「支持療法」を参照)が推

奨される。

TLS は、venetoclax 療法の早期臨床試験における重要な副作用であ

った。Venetoclax を投与する患者で TLS のリスクおよび発生頻度を

最小限に抑えるには、TLS の予防と同時に低用量(1 週間で 20mg)

で投与を開始し、5 週間かけて徐々に目標用量(400mg の 1 日 1 回

投与)まで漸増することが推奨される 179。腫瘍量が多く、BTK 阻害

薬による治療中または治療後に急速な増悪が懸念される患者では、

入院下での TLS に対する慎重なモニタリングとともに、venetoclax

の開始と迅速な漸増(3 週間で 20mg から 400mg まで)が可能であ

る 151,180。Venetoclax の迅速な漸増では、入院下での TLS に対する

慎重なモニタリングとともに、1 週目の 1 日目(W1/D1)に 20mg、

W1/D2~3 に 50mg、W1/D4~7 に 100mg(すべて入院下)、その後

は TLSの懸念がない限り外来で、W2/D1~7 に 200mg、W3/D1 以降

は 400mg を投与する。さらに、BTK 阻害薬を継続しながら

venetoclax を開始して漸増を進め、venetoclax を 400mg の 1 日 1 回

投与まで増量した後に BTK 阻害薬を中止することを考慮する 151,180。

好中球減少を認めた患者には、増殖因子製剤を考慮すべきである。

好中球減少が持続し、骨髄浸潤が限られている患者では、用量減量

が必要になる場合がある。

組織学的進展と増悪

CLL/SLL 患者の約 2~10%では、疾患の経過や治療の過程でびまん

性大細胞型 B 細胞リンパ腫(DLBCL)またはホジキンリンパ腫

(HL)への組織学的進展(histologic transformation)がみられる

(Richter’s transformation 呼ばれる)181-183。Richter’s transformation

の発生率は、前治療のレジメン数とともに高くなる。Richter’s

transformation の発生機序に関与している可能性のある遺伝子経路と

して、NOTCH1 の不活性化、c-MYC 異常、ならびに TP53 および

CDKN2A/B の異常が同定されている 184-186。

DLBCL への Richter’s transformation には、CLL クローンに無関係に

起こるもの(78%)と、CLL クローンに関連して起こるもの

(22%)がある 184,187。CLL クローンとの関連性は、IGHV 遺伝子の

塩基配列決定法で評価可能であり、CLL クローンに関連ある DLBCL

への Richter’s transformation を来した患者の大多数で IGHV 変異が

ない 187。CLL クローンに関連のない DLBCL への Richter’s

transformation では、CLL クローンに関連ある DLBCL の場合と比較

して TP53 異常の保有率が有意に低く、生存期間の中央値が有意に

長い(62 ヵ月 vs 14 ヵ月)という特徴がある 184。HL への Richter’s

transformation は、臨床経過はアグレッシブではないが、予後は不

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良である 182,183,188。PLL 細胞が増加した CLL(CLL-PLL)、

proliferation center が大きく Ki-67 proliferative rate が高値となった

CLL ( 移 行 期 の CLL [ accelerated CLL ] ) は 、 Richter’s

transformation ではなく、CLL の増悪とみなされ、よりアグレッシ

ブな経過をたどる 189。

診断および精査

Richter’s transformation の診断には、切除生検が必要である(リン

パ節生検が可能な場合)。リンパ節の切除または切開生検が施行で

きない場合は、針生検も許容される。CLL に EBV が感染することで、

Reed-Sternberg(RS)様細胞の増殖が生じることがある。そのため、

生検組織を EBV 感染について評価すべきであり、CLL の背景に形態

学的に RS 細胞とみられる細胞を認めても、Richter’s transformation

とみなしてはならない。CLL の背景に認められた RS 様細胞は、一

部の患者では古典的 HLに進展することがある 190。

Richter’s transformationまたは増悪を認めた患者の精査は、CLL/SLL

患者の場合と同様である。リンパ節生検のガイドとして PET/CT 検

査が推奨され、PET 画像で FDG 集積が最も高い病変で生検を実施す

べきである 191,192。

治療選択肢

CLL クローンに無関係の DLBCL(de novo DLBCL)への Richter’s

transformation は、NCCN Guidelines for B-cell Lymphomas で概説

しているように、DLBCL と同様に管理すべきである。

DLBCL(CLL クローンに関連ありまたはクローン状態不明)への

Richter’s transformation は、一般に、DLBCL に推奨されるレジメン

による免疫化学療法で管理される 188,193。治療選択肢としては R-

CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビ

ンクリスチン、prednisone)、用量調節 R-EPOCH(リツキシマブ、

エトポシド、prednisone、ビンクリスチン、シクロホスファミド、

ドキソルビシン)、hyperCVAD(シクロホスファミド、ビンクリスチ

ン、ドキソルビシン、デキサメタゾン)+リツキシマブとメトトレ

キサート+シタラビンの交互併用、オキサリプラチン+フルダラビ

ン+シタラビン+リツキシマブ(OFAR)などがある。ただし、こ

れらのレジメンでは効果が乏しいのが一般的である。

Richter’s transformation を来した患者 20 例を含む第 I/II 相試験で、

OFAR による ORR は 50%であった 194。奏効期間中央値は 10 ヵ月

であった。その後実施された Richter’s transformation を来した患者

35 例を含む第 I/II 相試験では、シタラビンを減量した改変 OFAR レ

ジメンでも、ORR 39%(CR は 7%)、生存期間中央値 7 ヵ月とい

う成績が得られた 195。血球減少が最も多くみられた血液毒性であっ

た。増殖因子製剤を併用した改変 R-hyperCVAD レジメン(リツキ

シマブ、シクロホスファミド、ビンクリスチン、 liposomal

daunorubicin、デキサメタゾン)とメトトレキサート+シタラビン+

リツキシマブの交互併用も Richter’s transformation を来した患者(n

=30)で効果を示し、ORRは 43%(CRは 27%)、12 ヵ月生存割合

は 28%であった 196。ただし、この治療は重大な毒性を伴い、改変

hyperCVAD レジメン単独を上回る効果は認められなかった 197。

Richter’s transformation を来した患者 15 例を含む第 II 相試験では、

RCHOP による ORRが 67%(CRは 7%)であった 198。追跡期期間

中央値 69 ヵ月時点での 50%PFSおよび 50%OSは、それぞれ 10ヵ

月と 21 ヵ月であった。R-EPOCH で一次治療を受けた Richter’s

transformation を来した患者 46 例を対象とした後方視的コホート研

究では、50%PFS および 50%OS がそれぞれ 4 ヵ月と 6 ヵ月であっ

た 199。複雑核型を認める患者の PFS および OS は有意に短かったが、

複雑核型を認めない患者の生存期間は de novo DLBCL の患者と同程

度であった。

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25 例(16 例は CLL の再発患者、9 例は DLBCL への Richter’s

transformation を来した患者)を対象とした第 I/II 相試験では、

pembrolizumab(免疫チェックポイント阻害薬)の投与により、イ

ブルチニブによる前治療後に増悪となった Richter’s transformation

を来した患者の 44%で客観的奏効が得られ、この患者コホートでの

50 % OS は 11 ヵ月であった 200 。現時点で当委員会は、

pembrolizumab を治療選択肢として追加するには、これらのデータ

では不十分であると考えている。

さらに、Richter’s transformation を来した患者では、初回治療で反

応が得られた後に同種 HCT を考慮することもできる 174,193,201,202。ラ

ンダム化によらない比較解析では、初回治療で CR または PR が得

られた後に同種 HCT を受けた患者の 3 年累積生存割合の推定値

(75%)が、初回治療で反応が得られたものの同種 HCT を受けなか

った患者および再発または難治性の Richter’s transformation に対し

て同種 HCT を受けた患者(それぞれ 27%および 21%)と比較して

有意に高かった(P=0.019)193。Richter’s transformation を来した

患者 59 例を対象として自家または同種 HCT 後の転帰を評価した後

方視的解析では、3 年時点で推定された OS および PFS 割合、再発

の累積発生率、ならびに非再発死亡率が、それぞれ同種 HCT で

36%、27%、47%、26%、自家 HCT で 59%、45%、43%、12%で

あった 201。多変量解析では、化学療法感受性と骨髄非破壊的前処置

(reduced-intensity conditioning)が同種 HCT 後の RFS 延長と関連

することが明らかにされた。初回治療で効果が得られたが年齢、併

存症または適合ドナー不在のために同種 HCT の適応なしと判断され

た Richter’s transformation 患者に対しては、自家 HCT も適切な治療

法となる可能性がある 201。

HL への Richter’s transformation は、NCCNホジキンリンパ腫ガイド

ラインに従って管理すべきである。ABVD レジメンで CR に到達す

ることが、HL へ Richter’s transformation を来した患者の生存期間を

予測する上での最も重要な因子である 203,204。

CLL-PLL または accelerated CLL に対する至適な管理方針は確立さ

れていない。臨床試験への参加が推奨される治療選択肢である。適

切な臨床試験がないため、del(17p)または TP53 変異の有無に基づい

て CLL/SLL で概説した治療選択肢に基づいて CLL-PLL および

accelerated CLL を管理すべきである。

支持療法

感染症

感染関連合併症は、免疫グロブリン濃度の進行性の低下(低 γ グロ

ブリン血症)により影響を受け、既治療の CLL 患者でより多くみら

れる 205,206。治療歴の多いフルダラビン難治性の CLL 患者は、重篤

感染に罹患しやすい 207。

IVIG を投与することで、感染症の発生率が有意に低下するが、OS

の改善にはつながらない 208-212。血清 IVIG 濃度が 500mg/dL 未満で、

抗菌薬の静脈内投与または入院を要する鼻腔気道感染症を繰り返し

発症する患者では、IVIG 濃度のモニタリングと IVIG の月 1 回投与

(最低値を約 500mg/dL に維持するために 0.3~0.5g/kg を投与す

る)が推奨される。

選択したレジメンのために特定の感染症を起こしやすい可能性のあ

る患者の管理には、感染症予防も適切である。プリンアナログまた

はベンダムスチンベースの免疫化学療法、idelalisib、ステロイドお

よび/またはアレムツズマブによる治療中および治療後の患者に対し

ては、感染予防(アシクロビルまたは同等の薬剤によるヘルペスウ

イルス感染の予防)とスルファメトキサゾール/トリメトプリム合剤

または同等の薬剤による PJPの予防が推奨される。

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年 1 回のインフルエンザワクチン接種と肺炎球菌ワクチンの接種(5

年毎)がすべての患者に推奨される 213。いずれも生ワクチンの使用

は避けるべきである。CLL 患者は、インフルエンザワクチンに対す

る反応が不良となる傾向があるため、たとえ予防接種を受けている

場合でも、インフルエンザの流行期間中は注意喚起のためのカウン

セリングを受けるべきである。蛋白ワクチンおよび結合型ワクチン

は、通常の多糖体ワクチンより良好な反応が得られることが示され

ている 214,215。

B 型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化

化学療法または化学療法+抗体療法薬の併用療法を受けた患者にお

いて、B 型肝炎ウイルス(HBV)の再活性化が報告されている 216,217。

HBV キャリアでは HBV 再活性化のリスクが高くなる。抗 CD20 モ

ノクローナル抗体(リツキシマブ、obinutuzumab またはオファツム

マブ)を含むレジメンで治療を受けた患者において、HBV の再活性

化に伴う劇症肝炎、肝不全、死亡が発生している 218。アレムツズマ

ブ、イブルチニブ、idelalisib による治療を受けた患者でも、HBV の

再活性化が報告されている。抗 CD20 モノクローナル抗体、アレム

ツズマブ、プリンアナログ、イブルチニブまたは idelalisib の投与を

受けている高リスク患者では、HBV に対する予防およびモニタリン

グが推奨される。

抗 CD20 モノクローナル抗体による治療を受けているすべての患者

に対して、HBs 抗原および HBc 抗体の検査が推奨される。HBs 抗原

および/または HBc 抗体検査で陽性となった患者では、ベースライ

ン時に HBV DNA の定量 PCR 検査によりウイルス量を測定するべき

である。ただし、ベースライン時に PCR 陰性であっても、再活性

化の可能性が除外されるわけではない。IVIG の投与を受けている患

者は、IVIG 療法の結果として HBc 抗体陽性となる可能性があるが、

HBV のウイルス量のモニタリングが推奨される 219。

リンパ腫に対する治療中の HBs 抗原陽性患者には、エンテカビルに

よる予防的抗ウイルス療法が推奨される。リツキシマブに関連する

HBV 再活性化の予防においては、エンテカビルがラミブジンより有

効である 220,221。ラミブジンによる予防は、耐性発現のリスクがある

ため、避けるべきである。治療期間中は月 1 回、治療終了後は 3 ヵ

月毎に、PCR 法によりウイルス量をモニタリングすべきである。ウ

イルス量が一貫して検出限界未満となる場合は、抗ウイルス薬によ

る予防を継続するべきである。ウイルス量が減少しない場合、また

は以前検出限界未満であった PCR 法で陽性になった場合には、肝臓

専門医へのコンサルテーションと抗 CD20 モノクローナル抗体療法

の中止が推奨される。適切な予防期間は依然として不明であるが、

当委員会は、癌治療の完了後最長 12 ヵ月間にわたってサーベイラン

スと抗ウイルス薬の予防投与を継続するよう推奨した 222。

サイトメガロウイルスの再活性化

フルダラビンベースの免疫化学療法、idelalisib またはアレムツズマ

ブによる治療を受けている患者では、CMV の再活性化リスクが高い

ことに留意しておくべきである。定量 PCR 法を用いて CMV 血症の

有無を調べるモニタリング(最低 2~3 週間)は、CMV の再活性化

を管理する上での有効なアプローチの 1 つである 223。CMV の再活

性化を管理するための現行の診療方針としては、CMV 血症がみられ

る場合のガンシクロビルの予防投与や、治療中にウイルス量が増加

していることが判明した場合のガンシクロビルの使用がある 224,225。

感染症専門医へのコンサルテーションが必要になる場合もある。

自己免疫性血球減少症

自己免疫性溶血性貧血(AIHA)、免疫性血小板減少症(免疫性血小

板減少性紫斑病[ITP]としても知られる)および赤芽球癆は、CLL

患者で特に多くみられる自己免疫性血球減少症である 226,227。自己免

疫性血球減少症の確定診断には骨髄評価が推奨される。

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NCCN Guidelines Version 5.2018 CLL/SLL

AIHA の診断には直接抗グロブリン試験(DAT)が用いられていたが、

AIHA 患者のほとんどが DAT 陰性となるため、AIHA の確定診断には、

ハプトグロビン値の低下、網状赤血球数の増加、LDH 値の上昇とい

った追加のマーカーが必要である 228。進行期、IGHV 変異の欠如、

血清 β2 ミクログロブリン高値および ZAP70 の高発現に該当する患

者でも、AIHA の発生リスクが高い 228-231。プリンアナログをベース

とする治療と AIHA の関連が認められた。最近の研究報告によると、

フルダラビンまたは chlorambucil による治療を受けた患者では、フ

ルダラビンをベースとする多剤併用レジメンの治療を受けた患者と

比較して、AIHA の発生率が高かった 228,232。AIHA により、フルダラ

ビンを含む多剤併用療法の使用を回避すべきではない。ただし、患

者を綿密に観察し、フルダラビンに伴う AIHA の既往が疑われる患

者では、フルダラビン治療を回避すべきである。

CLL 患者における ITP は、一般的な臨床予後因子とは独立して、生

存期間短縮との関連が認められる 233。白血球数高値、IGHV 変異の

欠如、DAT 陽性および ZAP-70 陽性は、CLL 患者における ITP 発症

と関連している 233。

AIHA および ITP は、ほとんどの症例でステロイドにより管理可能で

ある。ステロイド抵抗例には、IVIG、シクロスポリン 234 および脾摘

を選択すべきである。自己免疫性血球減少症の患者に対する治療に

はリツキシマブも有効である 235-241。ITP を伴う血小板減少の治療に

は、ロミプロスチムとエルトロンボパグが有望な結果を示している242-245。ロミプロスチムとエルトロンボパグはともに、ステロイド、

IVIG および脾摘で難治性となった ITP 患者における血小板減少の治

療を適応として、FDAにより承認されている。

CLL 患者での赤芽球癆は比較的まれである。赤芽球癆はステロイド、

シクロホスファミド、シクロスポリンまたは抗胸腺細胞グロブリン

で管理することができる 227。赤芽球癆に対するステロイドの効果は、

ITP または AIHA の場合より低くなる傾向がある。非常に難治性の症

例では、同種 HCT が必要となる場合がある。パルボウイルス B19

感染症の所見が認められた患者では、通常 IVIG で良好な反応が得ら

れることから、赤芽球癆の患者では全例にパルボウイルス B19 の評

価が推奨される 227。

Tumor flare reaction

Lenalidomide に関連してみられる tumor flare reaction は、典型的に

は痛みを伴うリンパ節腫大として認められ、さらにリンパ球増加、

脾腫、微熱、発疹、骨痛を伴うこともある。Tumor flare reaction は、

未治療 CLL 患者の約 80%(ただし、grade 1/2 に限定される)、再発

または難治性 CLL 患者の約 30~60%で報告されている 246-248。

Tumor flare reaction はベースライン時にリンパ節腫大(5cm を超え

る)が認められた患者でより高頻度に認められた 246。再発または難

治性の CLL 患者では、多発性骨髄腫患者に用いられる「標準」用量

25mg の lenalidomide を初回投与すると、通常より強い毒性(tumor

flare、腫瘍崩壊および骨髄抑制)が認められた 249。最近の前方視的

研究の結果では、再発または難治性の CLL 患者(n=103)には

lenalidomide を低い用量(1 日 5、10、15mg)で開始し、その後

5mg ずつ最大 1 日 25mg まで漸増すると、忍容性に問題なく投与で

きることが示唆されている 144,250。

当委員会は、 lenalidomide を含むレジメンによる治療中に tumor

flare reaction が認められた患者について、リンパ節腫大および炎症

に対するステロイドの使用と発疹/掻痒に対する抗ヒスタミン薬の使

用を推奨している。Bulky 病変(5cm を超える)を認めた患者に対

しては、治療開始から 10~14 日間にわたってステロイドによる

tumor flare reaction の予防を考慮してもよい。Lenalidomide と抗

CD20 モノクローナル抗体の併用レジメンによる治療を受ける患者

では、lenalidomide を開始する 1 週間以上前から抗 CD20 モノクロ

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ーナル抗体の投与を開始すれば、tumor flare reaction の発現は一般

的にはまれである。

静脈血栓塞栓症

CLL/SLL 患者では、lenalidomide の投与に関連して静脈血栓塞栓症

(VTE)が発生することがある 246,251。ベースライン時の血小板数が

非常に高い患者では、低用量アスピリン(81mg/日)の連日投与に

よる予防を考慮してもよい。すでにワルファリンなどの抗凝固薬を

使用している患者では、アスピリンは不要である。ただし、これら

の推奨は NCCN Guidelines for Venous Thromboembolic Disease

(lenalidomide に関連した VTE に対する推奨は多発性骨髄腫の患者

のみを対象としている)と異なる部分があることに注意すべきであ

る。

腫瘍崩壊症候群

Bulky 病変を認める患者、低分子阻害薬による治療後に進行がみら

れた患者、および venetoclax、免疫化学療法、lenalidomide または

obinutuzumab による治療を受けている患者は、TLS リスクが高い

と考えられる。これらの患者では、アルゴリズムの「支持療法」の

セクションに記載されている TLS 予防を考慮すべきである。

要約 CLL/SLL に対する一次治療の選択肢は、病期、del(17p)または TP53

変異の有無、患者の年齢、Performance Status、併存症のほか、薬

剤の毒性プロファイルに基づいて決定すべきである。Del(17p)およ

び TP53 変異を伴わない CLL/SLL で、年齢および併存症に基づいた

特定の患者では、免疫化学療法が標準の一次治療であり、治療間隔

を保って定められたコースの治療を行う。FCR による一次治療を受

ける IGHV 変異陽性の患者では、その過半数で 10 年を超える PFS

が予想され、治癒に至る可能性もある。一方、del(17p)または TP53

変異を伴う CLL/SLL では、イブルチニブが望ましい一次治療である。

イブルチニブは、del(11q) をもつ、あるいは IGHV 変異を認めない

患者など高リスク群に対しても、非常に長期間病勢を制御でき、標

準治療の 1 つである。Idelalisib には、一次治療における適応はない。

イブルチニブ、 idelalisib(単剤またはリツキシマブとの併用)、

acalabrutinib、および venetoclax±リツキシマブは、del(17p)または

TP53 変異を伴う再発・難治性の CLL/SLL に対して有効な治療選択

肢である。治療開始後の有害事象に対する慎重なモニタリングと治

療関連合併症に対する支持療法は、CLL/SLL の治療に不可欠である。

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