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熊本県東京事務所 くまもとビジネス推進課
地域における
クラウド・ファンディングの活用
〜県民発電所と地域産業の視点から〜
熊本県東京事務所 くまもとビジネス推進課
平成25年10月23日
第4回 投資型クラウド・ファンディング検討会合
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1 蒲島県政:幸せを実感できるくまもと
県民一人ひとりが
幸せを実感し、
住み慣れた地域で
夢を持ち
誇りに満ちた暮らしが送れる
熊本づくり
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熊本県の豊かな再生可能エネルギーが、県外の資本により開発され、売電利
益が県外に流出している一方で、再生可能エネルギー導入による電気料金の
賦課金を県民が負担せざるを得ない状況。
↓
熊本の豊かな恵みを、県民が享受する仕組み構築の必要性 4
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2 県民発電所構想 地域資源を活用した創エネルギーという社会的要請に応えながら、その
成果を地域活性化に結びつけられるような県民参加の仕組みを築く。 ○ 本県の豊かな自然エネルギーの恵みは、県民が受ける。 ○ 県内事業者が中心となり、県民からも資金を募る。 ○ 県民と地域社会へ利益還元する「県民による県民のための発電所」
まずは、事前調査及び事業計画期間が短く、資金規模も比較的低額で、固定価格買取制度によるプレミアム期間適用が可能な太陽光発電で成功事例を作り、他地域への波及を図る。 そして、小水力、地熱・温泉熱、風力といった再生可能エネルギーを活用した発電事業についても広げていく。
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2 県民発電所構想 ○ 県民と地域社会へ利益還元する「県民による県民のための発電所」
「県民による」とは?
① 県内事業者が再生可能エネルギー事業に参画
② 県民や地域が地域活性化やまちづくりの観点から事業に広く関わる
③ 県民から広く資金を募り事業を行う(県民が資金面で参画)
④ 県内の自然エネルギー(恵み)を活用して、県内で事業を実施
「県民のための」とは?
① 県民発電所の趣旨に賛同し、資金を拠出した県民等に利益還元
② 県民発電所の地元等に収益の一部を地域貢献のため還元
③ 県民発電所事業を契機とした地域の活性化、環境整備、人材育成
④ 地域のより良い将来に向け、持続可能な分散型電源を県内各地に確保
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○ 資金調達方法の要件: 県民が広く参画できる資金調達であること
資金調達が、銀行からの融資のみでは県民発電所とは認められない。
(調達方法の例) 匿名組合契約、私募債、寄付、等
2 県民発電所構想とクラウド・ファンディング
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3 地域経済とクラウド・ファンディング
(1) 本県産業のポテンシャルと課題(「熊本県産業振興ビジョン2011」から抜粋)
○ 本県産業の現状
■ 県内製造業の生産額/県内総生産額=17%(H20県民経済計算)。 ■ 情報サービス産業・健康サービス産業も、大幅に成長。 ■ 製造品出荷額は、H19に過去最高(2兆9560億円)を記録したが、H20はリーマ
ンショックの影響で6年ぶりに減少。 ○ ミクロの視点から見る本県産業のポテンシャルと課題
(1)ポテンシャル ■ 各分野で独自の高い技術を持った企業が着実に成長。
(2)課題 ■ 高付加価値企業の育成を目指し、下請企業から提案型企業への転換と、も
のづくりを支える基盤技術の充実。 ■ マーケティング力の向上。 ■ 優秀な人材の育成・確保。
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3 地域経済とクラウド・ファンディング
(2)志を持つ事業者が、勇気づく、実体的・精神的に成長する。 ○ 製品やサービスのファン(顧客)が全国にできる(認められる)。 ○ 事業に活用できる資金を得ることができる(期待される)。 一方で、 ○ 株主が増えるわけではない。
○ 債権者が増えるわけではない。 ○ 上場するつもりのない事業者でも、活用が可能。
【熊本県内では活用検討がはじまったばかり】 地元製造業企業の新事業展開、地元酒造メーカー、乳製品製造メーカー、研究開発型養殖事業者、農産物生産加工事業者、養鶏&レストラン事業者、スポーツ関係事業者、など。 9
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3 地域経済とクラウド・ファンディング
(3) 県民(地域住民)の、夢と誇りにつながる。
○ 少額から投資ができるため、参加がしやすい。 ○ 資金運用という以上に、地元応援、共に頑張る、という気持ち。 ○ 地域の事業者が頑張る姿に、勇気づけられ、地域の夢が育つ。 ○ 地域の事業者が全国区で活躍することで、地域の誇りが高まる。 ↓
まさに「ふるさと(に)投資」。一層の普及・活用が期待される。
そして、新たな共有空間の創造・「第二のくまモン」への期待も。 ※幸福量最大化のための4つの要因(経済的豊かさ、品格と誇り、安全安心、夢)へのプラスの効果に加えて、その存在そのものが幸せになる。これを満たすものを「第二のくまモン」と呼んでいます。 10
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3 地域経済とクラウド・ファンディング
(4) しかし、地域へ普及させるうえでの課題もあるのでは。
○ 認知度が低く、怪しげに思われがち。 ○ 口頭説明だけでは、なかなか理解を得られにくい。 ○ 実例、事例を使いながら、上手に資料で説明する必要がある。 ↓
例えば、「ふるさと投資」といった、一目で分かる名称の普及。 市町村商工担当者、地域金融機関担当者、地域事業者に対して 一層の告知、認知拡大するための取り組み、工夫、など。
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3 地域経済とクラウド・ファンディング:
(5) 実際の県内市町村担当者からの声
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4 クラウド・ファンディングへの期待(担当者所感)
社会の価値観が多様化している中、新しいニーズや小さいニーズにきめ細やかな対応をすることで、企業とその活動に共感する個人とが継続的な信頼関係を構築できる。その結果、
○ 地域事業者の方々が持つ人的ネットワークが深化。
さらなる事業展開の広がり(事業拡大、新事業創出)が期待される。
○ 販路や資金等の新たなアプローチで、地場企業の経営が進化。 さらなる経営能力の向上が期待される。 ○ 個々の事業者の応援だけでなく、「地域」の応援で、真価を発揮。
商品や業種以外の「地域」カテゴリーなど、ファンド募集サイトの工夫。
さらに、今後は、製造業分野の、特に、技術開発系の分野における新事業の創出や、ベンチャー企業の支援についても活用を検討していきたい。
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ご清聴ありがとうございました
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