抜毛症 治療法の紹介...method of eliminating nervous habits and tics". 」...
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抜毛症治療法の紹介
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Sample版 全41ページ
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心にすみつく黒いネコ
黒いネコの特徴● 毛づくろいが好き● じっと見られるのが嫌い● 見られると固まる● 更に見ると逃げる● 気まぐれ、知らない間にいる● 追い払っても、また来る
黒い猫が知らないうちにあなたを動かしているのかも・・・
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黒いネコに気付こう● 黒いネコの存在に 気付く ことから始まります● 全ての治療法は 気付く ことがスタート
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抜毛症の代表的な治療法
① 習慣逆転法
② 認知行動療法
③ マインドフルネス認知療法
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習慣逆転法● 習慣逆転法は反復する行動障害に対処するために開発
された行動療法トレーニング● 効果がある症状
チック、爪噛み、指しゃぶり、ピッキング、抜毛症● 1973年ネイサン・アズリン博士によって開発された
「神経症やチックを除去する方法/"Habit-reversal: a method of eliminating nervous habits and tics". 」
● 抜毛症の治療に最も効果が高いと言われている
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習慣逆転トレーニングの5ステップ
Step1. 意識化訓練
Step2. 拮抗反応の学習
Step3. リラクセーション練習
Step4. 偶然性の管理
Step5. 汎化練習
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Step1.意識化訓練
自己モニタリング-日時、状況、その時の感情、時間を抜毛が終わった直後に書きとめて記録
最初のミッション-毛を抜くのにどちらの手を使うか?-どのような状況で毛を抜くか?-どのような姿勢をしているか?-まつ毛から?眉毛から?頭髪から?-毛を抜き始める直前、どのように感じているか?
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「意識する」ことが大切
意識
習慣逆転法 認知行動療法 マインドフルネス
自己モニター抜毛パターンを記録
状況、感情
意識することは多くの治療法につながる
特定の状況、感情のときに症状がでることを知る
ほとんどの治療法は意識することから始まります。
抜毛を観察することで自分がどんな状況や感情の時、症状がひどくなるのかわかります。
そのことがわかると、他の治療につなげることができ、治療の効果があがります。
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Step2.拮抗反応の学習
抜毛を妨げる別の方法を取る-抜毛衝動が来たら、両手をギュッと握る
-2分間じっと待つ
-もしだめなら、もう一度
「手」が「毛」に行くのを妨げる
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Step3.リラクセーション練習
筋弛緩法-身体の緊張、弛緩(ぐっと数秒キープしてゆるめる)を繰り返すことでリラックス
腹式呼吸-丹田(へその下)を意識した呼吸法
-吐く時にお腹をへこませ、吸うときに膨らませる
SUD尺度得点
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漸進的(ぜんしんてき)筋弛緩法● 文部科学省のH.Pに掲載された内容を紹介
1.両手両腕を伸ばし、手のひらを上にして、親指を曲げて握り(にぎり)込む。10秒間力を入れ緊張させる。
手をゆっくり広げ、膝の上において、15~20秒間脱力・弛緩する。筋肉が弛緩した状態を感じるよう意識する。
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2.上腕握った握り拳を肩に近づけ、曲った上腕全体に力を入れ10秒間緊張させ、その後15~20秒間脱力・弛緩する。※ 以下、緊張させる部位について記述。10秒間緊張後、15~20秒間脱力・弛緩する要領は同様である。
3.背中2と同じ要領で曲げた上腕を外に広げ、肩甲骨を引き付ける。
4.肩両肩を上げ、首をすぼめるように肩に力を入れる。
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5.首右側に首をひねる。左側も同様に行う。
6.顔口をすぼめ、顔全体を顔の中心に集めるように力を入れる。筋肉が弛緩した状態=口がぽかんとした状態
7.腹部腹部に手をあて、その手を押し返すように力を入れる。
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8.足a:爪先まで足を伸ばし、足の下側の筋肉を緊張させる。b:足を伸ばし、爪先を上に曲げ、足の上側の筋肉を緊張させる。
9.全身1~8までの全身の筋肉を一度に10秒間緊張させる。力をゆっくりと抜き、15~20秒間脱力・弛緩する。
やり方はいろいろあるので、自分にあった方法でトライ!
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Point
腹式呼吸法
へその下に手を当て、体の力を抜く
口からゆっくり長く息を吐く
・下腹部がへこむのを感じる
・苦しくならないように
・体の緊張が抜けていくイメージ
鼻から自然に息をすう ・下腹部を膨らませながら
繰り返す自分のタイミングでやめる
長く吐くことでリラックス効果が高まる心拍数が低下し、気持ちが落ち着く
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SUD尺度得点不安の程度 不安なし 軽度の不安 中程度の不安 重度の不安 極度の不安
得点 0 25 50 75 100
100
75
50
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今の感情を得点にする
得点にすることで、客観的に自分を
見ることができます。
リラクセーションの前と後で
得点を比べることで、その効果が
目に見てわかるようになります。
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Step4.偶然性の管理
強化法-メリット/デメリットを使って、「望む機会」を増やし、「望まない機会」を減らす
カード法-得られるメリット/デメリットを紙に記録-抜毛をコントロールできたときに見返す
ポイント法-コントロールできたらポイントを貰える-ポイントがたまったら好きなものと交換
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行動強化の原則
できごと、行動
いいことがおきる
嫌なことがおきる
繰り返す
避ける
人は、快を得ることを繰り返し、痛みを避けようとする
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Step5.汎化練習
手順-髪を抜きたくなる状況をあらかじめ想定する
-リスト化する
-習慣逆転法で抜毛衝動をコントロールできている様子を想像する
-ビジュアライゼーションを試す
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抜毛症の代表的な治療法
① 習慣逆転法
② 認知行動療法
③ マインドフルネス認知療法
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認知行動療法● 捉えかた(認知)を変えて、感情や行動を
コントロールする● いくつかの技法、治療の仕方があり、
クライアントの状態によって、どのように治療していくか選択
● 「今、ここ」の自分にフォーカスする● 認知療法と行動療法を組み合わせてできた療法
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認知テスト
コップの水をみてどう感じますか?もう半分しかない?まだ半分もある?
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認知と感情の関係
出来事 受け取り方 感情
うれしい、幸福感満足感
つらい、失望、不安
・つらい感情の原因は、出来事のせいではない・受け取り方を変えれば、感情はコントールできる
もう半分しかない
まだ半分もある
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受け取り方を変えるエクササイズ
物事を客観的にみてみる・出来事を他人の事のように見てみる
・引いて見てみる、斜め上から自分を見る
事実にフォーカスする・おきている状況を解説してみる
例:「テスト前にテレビを見すぎたことで、テストの点が悪かったから私は今、怒られている。確かに今回はテレビを見すぎたが、いつもそうではない。ちゃんと勉強して良い点がとれるときもある」
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認知行動療法の全体像
行動、反応
感情、気分受け取り方出来事、状況
対処(カウンセラー、セラピスト、医師)
介入、心理テストホームワークフィードバック
無意識の抜毛の場合、意識化訓練で明らかにしておく
サポート(書籍やウェブサイトからの情報、
家族、身近な人の支援、帽子などの物理的ツール)
あなた
思い込み、信念
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認知行動療法の流れ
1.クライアント情報の収集、心理テスト
2.治療の全体像の確認
3.問題点とゴールを明確にする
4.手順、技法の選択、実行
5.効果の検証、習慣化の手続き
6.再発防止の計画
7.フォローアップ
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認知行動療法の技法● エクスポージャ(疑似体験)療法● アクセプタンス・コミットメント療法(ACT)● 筋弛緩法● 腹式呼吸法
一人でできて、抜毛症に有効であることが実証されている
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エクスポージャ(疑似体験)療法
イメージエクスポージャ
In vivo エクスポージャ
意識・特定の状況、感情のときに症状があらわれることを知っておく。(意識下訓練)
・抜きたくなる状況、感情を想像する。・認知を修正して、感情をコントロールできる状態にする。
・20分~30分想像し、その場面に「慣れる」。※短時間では効果が少ない。
・実際にその状況、感情を体験し、抜毛に抵抗する行動をとる(拮抗反応)
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ACT(アクセプタンスコミットメントセラピー)
● アクセプタンス・コミットメントと訳すより、
A: accept 受け入れるC: choose a valued 価値あるものを選択するT: Take Action 行動を起こす
● 森田療法やマインドフルネスによく似ている
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心理的柔軟性
今の自分はどうあるべきか、どうするべきかを選択する
受け入れる(acceptance)
認知から離れる(cognitive defusion)
「今この瞬間」に接触する(Contact with the present moment)
価値を選択する(choice oh values)
自分を観察する(Observing the self)
目標への行動をとる(Committed action)
目標に向かって行動する行動や認知をかえようとせず、あるがままに受け入れる
思考、イメージ、感情や記憶を考えすぎない方法を学ぶ
過去や未来にとらわれず、「今ここ」を認識する
とらわれている自分に気づき、客観視する
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抜毛症の代表的な治療法
① 習慣逆転法
② 認知行動療法
③ マインドフルネス認知療法
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マインドフルネス認知療法● 瞑想(めいそう)を中心にした治療法● 自然なこころの動きに注目● 意識的に、今この瞬間に、単に注意を向ける● 良い悪いの判断をしない
例)「あぁ、わたし今、髪を抜いているな」
思考にフォーカスを当てる心の状態(認知)を変える
認知行動療法
心の動きにフォーカスを当てる
マインドフルネス
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マインドフルネスの効果● 病気になりにくくなる● ネガティブな感情が減り、ポジティブな感情が増える
(ストレスを和らげる)● ぐっすり眠れるようになる● 集中力や記憶力がよくなる● 学習能力があがる● 思いやりの精神の向上● 家族、パートナー、他人との人間関係がよくなる● 他の治療法の促進効果
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マインドフルネスの役割● ネガティブな思考のフィードバックを防ぐ● トリガー(引き金、きっかけ)の発見● 注意と気付きをはっきりさせる● ポジティブな思考のフィードバックをする
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8週間のトレーニングメニュー● レーズントレーニング● 気付きのトレーニング(ボディスキャン瞑想)● 呼吸への集中● ウォーキング瞑想● 音と思考● 呼吸と身体への集中
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ボディスキャン瞑想● リラックスした状態をつくる● 腹式呼吸を意識する● ゆっくりとつま先に向かって注意を向ける
指先同士の感覚や温かさ、微妙な感覚を意識する
(良い、悪いの価値判断をしない、ただ意識する)● つま先に向かって呼吸する
息が鼻を通って、胸、腹部、脚、つま先に向かって行くのを想像。その逆も。
● 体の各部位で行う。
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呼吸への集中● リラックスした状態をつくる、姿勢を整える● 腹式呼吸を意識する● 「今、ここ」に意識を向ける● 呼吸をしながら全身の感覚へ気付きを向ける● 注意がどのように動くか、に興味をもつ
注意が反れることは失敗ではない● ふたたび呼吸に戻っていき、全身の感覚へ気付きを向ける
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思考のフィードバック
行動、反応
感情、気分受け取り方
思い込み、信念
出来事、状況
思考⇒こころの中の出来事事実
≠
思考は事実ではない
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行動を起こす● 知識、情報は体験を通じて初めて身に着く● 頭の中の知識だけでは意味がない● 体験を繰り返すことで効果がでる
行動を起こすにはまず感情を変える必要がある
⇒行動を起こすための心理学、体の使い方を学んで感情をマスターする
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こんな悩みを解決します● 良いと思っても行動するのがおっくう● できるだけ医者にかからず自分で治療したい● サポートが欲しい● 気分や考え方を変えたい● 抜毛症の家族を助けるために、自分に何か
できることをしたい
抜毛症支援センターはあなたをサポートします!
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抜毛症で悩む全ての人をハッピーに
抜毛症支援センター
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最後まで読んで頂いてありがとうございました!
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