木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 ea 守 ea 1....

118
116 1. 118 1. 1 ••• .. 118 1. 2 -, .... -, .... 133 1.-! .. ..- ... ...... .. ...... .. 145 1. 5 ................... 0 .... ...... 165 .. ... . . 167 2. . 168 2.1 •• • • • • • • • • • • •. •• " •• •• •• •• •. 168 •. . ............ . .... .. .. • • ... ... .. . .. ... . • • •. •. 172 2.4 .. .. 178 2.5 •• .. .... 180 3. ••••••• . 183 187 .. 19-! R駸um� ................. 196 198 Plate............ ..1-8 (1)

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Page 1: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究

主として,その木材梁への適用

沢 田 稔(1)

日次

絡i ー三三子日 116

1. 木材の強度特性. ー・ー・ ・ ・・ ー ・ ・ ・・・ ・ ・ー・ー・ー・ ・ ・ ・・・・・ー・ ・・・・ ー・・・ 118

1.1 fìl純応力と歪 ••• .・ー・・・・・ 0 ・・・ 0 ・・・・・ ・・・ ・ ・ ・ ・・ ・・ .. 118

1.2 yl[í性常数...... -,.... -,.... ー....................... .ー・・・ー. 133

1. 3 比例限応力度.,...,.... .・ ー・・・・ー・ ーーーー・ ・・ ・ 142

1.-! f波l袋強度...... .・ーー ー . . . . -. . . . . . . . . . . . . . . . . . . .・・・・・・ ー・・ ・ー ・. 145

1.5 強度持性値の総活 ...................0... . ・ー・ーー....... ...... 165

1. 6 木材の破壊形態. . . • . . . • . • . ー ・ー・・・ー・・・ー・ー・ ・ ・ ・ 167

2. 木材‘梁の曲げ剛性と IjiU度 . ・ ・・・・ 0 ・・ー ・・・ー・・ ・ 168

2.1 梁の横断面内における応力分布の仮定 •• • • • • • • • • • • •. •• " •• •• •• •• •. 168

2.2 梁の横断面に分布するセンイ歪................ •. ー・・・ ・ー・・ 170

2.3 梁の曲げ附性... . .... .. .... .. • . ... . .. • . . • • . . . • . . . .. • . .. • . . . • . • • •. •. 172

2.4 梁の曲げl破壊条件と曲げ破接係数 ーー ー・・ー・ ー・・・・ ・・・・・・・・・・目.. . . .. 178

2.5 梁の寸法効果..... •• ・・・・・・ ・ ・・・・ ・ ・ ・ー・ー・ ・ ・ ・ー・ー. . . .. .. 180

3. 木材の強度等級に士、Iする考え方.. ••••••• ー . .・目..................... 183

結 言.. .・・・ ー ー ・ ー ー ・・・ーー ー ・ ー・・ ・ ・ー・・・ ・・・・・・・・ ・ー・・田・・ー・ ・ 186

うζ 帥臥

187

l 刈版説明........ .・・・ 0 ・ 0 ・・ー ・・・・・ ・・ ・ー・・ ・・・ ・・・ー ・ ・ ・ ・・・・ .. 19-!

R駸um�.................. .・・ e ・・・・・・ ・・ ー・・・ ー・・ー ・ ー・・・ ・ ・・ ー ー. 196

ft 刈.. ......・・・・・・ー ー・ー・・ ー ー・・・ ・・・・・ ー・. 198

Plate ............ ーーー・ ーー ・・・ ー・・ ー・ー・・・・・・・目....... ..1-8

(1) 木材郡木材材料科強度研究窒長

Page 2: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

nhυ

旬i 林業試験場研究報行第 108 号

緒己

木材が,建物,橋および船などの1i'It造物に重要な材料としてつかわれてきた歴史は古L 、。コンク lトート

や金属材料のかなり発達した現在でも,いまだに数多くの軽構造物は主として木造である。しかも,木材

の生産は年とともにその需要をみた L がたくなっており,そのための吋然の結果として木材利用の合迎化

がつよくとなえられるに云ったc

木構造fffS門でも,あらためて木材強度の適正詳{!/Iiが問題となり,いカ hにして合玉虫lねな許容応力度を定め

るべきヵ、が論議されている。

筆者も数年来木造船および木造建物1 >t4係の設計規i~終案作成委員会に参加を命ぜられ,木材強度|史j係につ

いてその検討に加わってきたのであるが,その結果,もっとも重要な木材の五1;準強度について,その評価

方式に大きな難民、のある乙とを知ったJ すなわち,木材強度の評111Iiが,そのいちじるしく複雑な奥方性に

もかかわらず,きわめて個別的である点,さらに,木材強度性能の基礎条件として当然あきらかにされて

いなけれ:まならなL、はずの応力一歪関係がほとんど究明されておらず, lì'lなるf住定によっていて泊確な科

学的jH処をもっていない点などがあげられる。

また,木j:/Ij造材料として木材に要求される強度性能をごく大まカJこみれば,

(1) 梁,柱または般としての附能

(2) 接手性能

に分けて考ーえることができるようである c

むろん, (1)が一般的にみて重要であるが,木材ーがffiご方性のつよい材料であることによって起るツフeレ手

ワレなどの現象と|長j注して,木材の抜手による強JJtの低減も大きな問~m となっている。1.、ずれにせよ,こ

れらの性能を判断するために必要な木材強度ーとの基礎的性質が,明らかにされなければならないわけであ

る。いま,その具体的な例を木材梁にとって考えてみると,木材梁の性能すなわち,曲げ破壊に関係する

治度はLI 荷W,引~Nおよびセン断であり, 1[[1げ剛性にWJする日ììí悦常数としては,ヤング係数,セシ断~ìj!性係

数などがある しかも,つねにこれらの強度またはTJ1iÍ性常数は相互に関]主したカグこちで、問題となるべたと

えば,

(1) 引張強度と圧縮強度との関係

(2) 圧縮強度とセン断強度との関係

(3) 引張と圧縮とにおけるヤング係数の一致性

的ヤング係数とセン断弾性係数との関係

などによって木材梁の性能は王野命保jに評価されるものである乙さらに,このばあい重要なことは,梁の

横断面内tこ分布する応ブjをどのように単純化して評価するかでゐれ木材セシイの方向が梁翰に関して変

化するさいの条件も考慮しなければならない。

ところがまえにも指抗したように,従来このような相互関連によって木材強度を評価するやり方がとら

れていなかったために,なんら各強度聞の関係的特性値が問題とされず,したがって,このことに関する

研究資料もごく特殊なばあいをのぞいてはほとんどないといってよ L 、 c

筆者はこの点に浄円してこの研究をはじめたのであるが,その内容については概略つぎの主おリであ

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木材の強度特性に関する研究 (沢 ITI)

まず,木材の標準的な条何二としての無欠点気乾材を中心に,針葉樹アテ材および若干の多iH~材について

上司の中~i7I関連評価方式をとることにしたでこの研究に用いた試料は,針葉樹 10 種,広業粒j 27 種(環

孔材= 9 ;散孔材 =15 ;掴射孔材= 3) 計 37 種で,試験の条件によって分績された試験群の数は全体で‘

104 に達している~その全樹種を通じての比重の範聞は 0.25-0.95 で通常とり扱われている木材比重の

ほぼ全域にわたっているものと考えられる c むろん,筆者は,そのような広い比重範閥について,はたし

て相花関連評価方式が適正に用いられうるかどうかを強度特性値の評価とともに検討することが目的でゐ

って,おのおのの樹種についての安定な個有値をその強度特性値に関して決定することではなかったこ

このことは,つぎの研究段階において当然とりあげられね[まならぬ問題であれ木材強度のより合理的

取扱いにさいしてはどうしても欠くことのできない重要な実検的研究にぞくしている子

なお,この 1îJf'J'cでのJ-~体的な検討事項はっき、のとおりであるご

(1) 引張や圧縮の単純な軸応力によって木材がどのように変形するかを多くの実験でもとめ,これを単

純矧羽化したものについて数値的表現方式を検討した J そのさい,強度特性値として重要と考えられる

l 最大比例変形度」および「最大変形比」の 2 つの概念を誘導したコ

仰 木材を直交異方性材料として考えたばあいの ']i11性常数,および強度等の方向追を引張i試験によって

もとめ,その特性的な条件を検討した。

(3) 木材の単純輸応力による破損の条i可ユカ:し、かなる定則性によるものであるかを検討し,最大比例変形

皮によって支配されることをみとめたc

(4) 木材の梁性能を決定するために必要な条件をあたえる内応力分布の形式と各種強度および弾性常数

日目の IV;J係をJt絞検討し, これらを ìp.純統ーがjに表現するために, さらにいくつかの強度特性値を導入し

fこ「

(5) これらの強度特性値をHlいて木材梁の陀能を珂!論的に計算するばあいの有効性につき,梁の断面に

|則する寸法効果をふくめて検討したc

(6) 木材の強度等級別別のための必礎となる無欠市、材の基準強度についてその強度特性信fによる表現方

式を例示して筆者の考え方をのベた。

以上のことがらを実験的に倹討した結果,筆者のもとめた木材強度特性値が,従米よりはるかに単純化

され,かつ統一あるかたちをもっ木材強度の相花関連評価fí方式として有効となることを確かめえたものと

おもわれる「

こんご,さらにこれらの可部主値について樹種と材質に応ずる安定域と指標債を決定すること,および,

木材の接手条{午左これによる強度,剛性の低減の機構を究明することが重要な課題となるものとかんがえ

られる c

この研究をおこなうにあたり,終始御親切な御指導をいただいた林業試験場IJ、倉木材部長,構造模型の

写真を提供して下さった東大工学部竹鼻三雄氏に対し,また実験にあたって,つねに有益な助言と協力を

あたえられた強度研究室山井技官はじめ室長各位;こ対ししから感謝の意を表するこ

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第 108 号休業試験場研究報作。。

司EA

守EA

木材の強度特性1.

木材は近似的には第 1 1><1にしめすような疋いに直交する 3 つの主軸をもっl直交異方性材料(Orthotropic

material) と考えることができる

また,この 3 '1拍方向は強度的にもそれぞれ

異なった性質をしめしていちじるしく特性的

である。そこで,まず,木材の強度特性がこ

れら 3 軸方向に関してどのようになっている

かについてのべるが. JI蹟序として,力学的に

R

R

もっとも主E本的な性質とみられる単純応力と

歪の関係を 11J:lらかにし,ついで弾性指数, J七

例限応力度および破壊強度等の数イ底的取扱い

単純応力と歪

にはいることにする。

1.1

木材の 3 職方向の引張および圧縮における

伸びおよび縮み量の測定方法についてはすで

Fig. 1 The three ax巴s of wood

L=Longitudinal axis= センイ方向軸

R=Radial axis=放射方向刺1

T=Tangential axis=接線方向軸

LR = Longitudinal-radial surface =柾目函

RT =Radial-tangential surface=木口面

TL = Tangential-longitudinal surface =板目商

木材の直交 3 軸第 1 凶

に発表i) 21)悶)制的 85)したように,試験体中央

extenso-郊の標点間にとりつけられた鏡式

(10- 2問削〕をを用い,とくに,圧縮における試験体全長の縮み量の測定にはダ、イアル・ゲージ立leter

用いた《

これまでおこなってきたかなり多くの実験結果から木材の単純応応力一歪曲線の基本型1.1.1

力一歪曲線の基本型を第 2 凶のように考えることができ

る。これは,その応力が1波壊応力に達したところまでを

対象としている。

なお,このlまあいの歪は試験体の中央部におし、て測ら

れるもので,圧縮における両端末の影響や,引張におけ

E,

るヅカミ 11[5分の二次的な応力による影響をとりのぞいた

ものである ηi習において. ItlJ線 OCA が応力一歪曲線でE2

したがつOC 部分が直線域. CA 部分が曲線域である

て,通常 OC 部分について帰性係数がもとめられ.C点

における応力がL 、わゆる比例限応力度である c CA 部分E

は一般に弾塑性域とみられ .A点での応力が強度である。

つぎに,この曲線を数値的に表現する方法についての

目的凶正トの

べる 3

まず. (1. 1) 式によって「最大比例変形度」の概念を

定める z

E

第 21対応力一歪曲線の桂木~-!

Fig. 2 Standard type of stress-strain

curve

主uST陥IN

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木材の強度特性に関する術究 (沢田)

E = _!!_12__=!!..!!':__・・・・ ・ー・・・ ・・・・・・・ ・・ ・・ ・・・・ ・ ・・・・ ・ (1.1) εp Eo

E=ヤング係数

内ι=破壊応力度(強度〉

Eo=最大比例変形度

σp=比例限応力度

εp=比例限歪

=1直線 oc を破壊応力のところまで延長したときの仮想歪をあらわす。

-1l9 ー

さらに,応力一歪曲線の曲線或の広がりをしめす「最大変形比」を( 1.2 )式によって定めるコ

Ko=ζ=22(1・ 2)

ここ tこ,

れ,-破壊歪

E , =σ llI./E川・ ・ ・・ ...... ........ ・・・・ ・ ・・ー・ー. .. .. .. .. (1.3)

Ko=最大変形比

いま,比例限応力度の破壊強度に対する比を 7 であらわすと,

f̂= σp ・..・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ー・・・・・・・ー・・・・・・・・ (1.4) σ'"

これらの関係から(1. 5) 式がみちびかれる z

E.= 1-̂f . E 2- 1- ^f ・~.J.:,

=i.と^f ~~o • E 1- ^f ・ K。

• (1.5)

(1. 5) 式の E2 は応力歪曲線の曲線械を直線表示する lまあいの一種の塑性係数にあたっている。しだ

がって,もし Ko の値がし、ちじるしく小さければ, E2 とこの部分の曲線性とはかなりズレてくるコ この

ようなときには , E と E,との平均値じをとり,この E3 と E または E,との問に, E と E,とについ

てもとめたと同僚の関係から, E2 のかわりに , E,と E5 に関する折れ線をひくことができるわけであるこ

このとき, E,を第 1.>>くの塑性係数, E5 を第 2次の塑性係数と考えればよい(むろん,ここにのぺた塑

性係数はEしい意味のものではなく曲線性を論ずるにあたっての便宜的な内容をしめすものである〉。 こ

のような攻吸いは,とくに柱の塑性域座屈のばあいに問題となることであるこいずれにしても,上記の関

係から,もし,圧縮または引張試験によって , Eo , Ko および 7 などの値をきめることができれば E また

は σm のいずれか一方を知ることによって応力一歪曲線の数値的な取扱いが可能となる。このぱあい,

Eo , Ko および 7 の値が樹種と材質に応じである定まったものであれば, これらを木材の単純応力一歪曲

線における特性値と考えることができるわけである。

このほか,応力一歪曲線の内容をあらわすものとしては,いわゆる ‘Völligkeitsgrad' がある 3 これ

は,実際にえがかれる応力(歪曲線からもとめられた変形エネルギーが σm. XEIIι の値に対してしめす比

のかたちであらわされる。したがって,もし全域が直線的ならば,その値は 0.5 となり,曲線按が大きい

ほど1. 0 にちかづくことになる。

つぎに,圧縮, ~I張および援りの順序で特徴的な試験の例をあげて説明する 3

1.1. 2 圧縮応力一歪曲線 センイ方向の応力一歪曲線では,前述した基本型はいうまでもないが,

さらに破壊強度に達してからセンイに破損線 (Lùder's line; compression failure line) が生じ, 応

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tl'} 108 号林業試出61~組ilf究報告一一 120 ー

力の減少にともなって歪が増大して

にi込;験体の全長についてその変形量

[;;<[中

圧縮応力一歪曲線を模式的にえがけ

OAB= 試験体の中央部分

(納み)を測定するさいに顕著にみ

とめられる現象である。いま,その

ゆく傾向をしめす。このことはとく

に関するもの

ば第 3[河のようになる。

の日凶江トの

(extensometer)

OA'B'=試験体のi::長に関

gage)

全長に閲する応力一歪山線の特性

するもの (Dial

としては,ほとんどのばあい,その

直線部分が原点を通らず全体として

第 3 図縦圧縮応力歪曲線引

Typical stress-strain curve for a compressive

test parallel to grain

M=鏡式エキテンゾメータによるもの〔試片中央部)

=By a mirror-extensomet巴r (the cen ter part

of a specimen)

Dニダイアルゲージによるもの〔試片全長〕

= By a dial-gage (length of a specimen)

Fig. 3

やや r S J 字型!を呈している c この

ことがはたして,単にi試験体の阿端

米影響とみてよし、かどうか,いまだ若干検討の余地はあるが,筆者は試験体両端末の微小な切削損傷によ

る組織の弱化と,この古[5位にはたらく二次的応力によるセンイの局部的座席にもとづくものではないかと

考えているつ

吉識・竹m..氏ら叩}はこの影響について数値的な取扱いをしている。すなわち,試験体の全長に関するヤ

l つの特性値をしめすと論じング係数と中央部分に関するヤング係数との比をとって全面圧係数と呼び,

ている

数係一数

グ一係

ン一グ

ヤ一シ

る一ヤ

す一る

間一す

-L一間

分一に

去録

中一数-

oボn日商全

しかし,これはあくまで附種と材質,さらに試験体の仕上げ加工条件,および試片長などによって変化

するものと考えられるので単純に一般化して考えるにはなお若干の問題がのこされているもの主おもうっ

つぎに,第 3 図の曲線引式をしめす実例についてのべるこ

エヅマツ,ヒノキの気乾材とオピスギ\トドマヅの多湿材に関する応力一歪曲棋を針葉樹健全材(1)

第 4 図(巻末付図〉にしめした、この例でもわかるように針葉樹では,一般に比例限度が高くなっている

すなわち,比例限応力度の破壊強度に対する比('}',.)が約 0.8 をしめすものが多いようである(第11表)0

また,破壊応力をすぎてからの歪増加にともなう応力の低減は比較的ゆるやかである。もっとも,これ

はきわめて序々に負荷をおこなったばあいで,荷重速度ーが相当に大きければ破壊荷重に達してのちかなり

急激に応力低減の起ることもあるこ

トドマツの多湿材の例を第 5 凶(巻末付図〉に

'}'r の値もやや低くなっており,破壊点を

エヅマヅの気乾材とエヅマツ,

しめした。これは,健全材にくらべて,かなり特i性的であり,

針葉樹アテ材(2)

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木材の強度特性に関する研究 (沢凹〉 -121 一

すぎてからの応力低減は一時的にははやいが,あるていど落ちると安定してくる傾向がみとめられるごい

ずれにしてもその曲線械のいちじるしく大きいことが注目される。

(3) 広葉樹散孔材 プナ,マカバおよびアピトンの気乾材とフeナの多~ll~*オについてそのやや4鵠主的と

おもわれる応力 歪曲線の例を第 6 図〈巻末付図〉にしめしたコ破壊点をすぎてカもの応力低減は針葉樹

に比してややはやくなっているコ材質の硬いマカバでは,この傾向が特にいちじるし L 、 J

iill)J~' ,このような刊現になるものでは,その破壊線が局部的に集中して起り,かなり急激にとりを伴う

座Iffiに発注する、また,ときとして,縦にワレ目などを生ずることがしばしば観察される。

仏) 広葉樹環ヲL材 ミズナラ,ヤチダモ,ケヤキ,ハルユレおよびニセアカシアの気乾材とミズナラ

の多湿材についてその特徴的な曲線型を第 7 図(巻末付凶〉にしめした2 この lまあし、は,ー僚に破壊点を

すぎてからの応力低減はゆるやかであり,また, 'Y t' の{直もかなり小さくなっている)とくにこのばあい

の特徴としては,破壊点付近でみとめられる破損線はほとんど試験体の全側面にわたって細かく分散し,

しだいにセン断分応力の影響によって 1 カ所に集中してゆく傾向をしめすことである なかでも,ケヤキ,

ニセアカシアなどでは,筆者のこれまで観察した範閤ではほとんど例外なくこの現象がみとめられたへ

もっとも,針薬品Jまたは広葉樹散孔材においても生材か,またはこれに近い多il[l~材では,これによく似

た現象がしばしばみとめられ,このようなぱあいには,その応力一歪曲線の曲線技もやや大きくなる傾向

をしめすようである。

1.1. 2.1 縦圧縮応力歪曲線の l直線性 応力一歪曲線の基本型で,そのはじめの応力一歪関係を

直線であらわした しかし,これがつねに,またいかなる木材についてもあてはまるとはし、し、きれない3

ほとんど大部分の木材では実験方法に全く手落ちがないかぎり,明らかに直線域をみとめうるのであるが

ときとして,最初から曲線的なものや極たんに直線城の少ないものもある v これらはおもに,センイの交

釘1ザーのつよい多ìl日材ーなどにみうけられるが,その例t土きわめて少ないようにおもわれるので,一般的なも

の,すなわち, [kW)gëえをもっとみとめられるものについてその直線性を繰返し荷重による残留歪によって

検討したコ

まず,スギ,アカマツ,プナおよびミズナラの気乾材について,荷重の繰返し(負荷一除荷〉をあたえ

ながら遂次その繰返し』守、の応力を増大してゆくときにえが忠通れる圧縮応力 歪曲線を第 81究|にしめす

スギおよびアカマツでは,その繰返しにおける最大の応力が比例限度よりかなり低いために,ほとんど

flll線に影脅するようなズレを生じていないごこれに対して,プナのぼあいは比例限度ギリギ.リまで様返し

をおこなったために若干の残留歪をしめし,かつ回を重ねるにつれて負荷と除荷のiìlIT r曲線でループをえが

くようになってくるうしかし,この[まあいも比例限度付近まではその直線性が失われていなし、 d この傾向

は,さズナラについても全く同様であるご

つぎに,残留歪をしらべるために,ある一定の応力に達するまで負荷をおこなってから,同等の荷重速

度で除荷する繰返しを 5 回おこなって 6 回目:こ破壊せしめる方法をとった二

これは,エゾマツの気乾材についてもとめたもので,試料の平均年輪巾l土1.4 飢削;平均秋材率は 14%

;含水率は 14.5 %;気乾比重は 0.42 で試験体の数は 35 個,エゾマヅとしては普通の材質のものと考

えられる。このばあい,応力の増大でヤング係数をみれば(負荷曲線)平均 137 ,500 kg/cm' で,各 5 回の

測定によるバラツキは土 1%であったごまた,応力の減少でヤング係数をみれば(除荷曲線) 139 ,100kg /

cm' で,バラツキは同様に士 1%となり負荷曲線によるヤング係数よりも除荷曲線によるものの方がやや

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-122 ー 林業試験場研究報台第 108 号

6岡崎別却。

150

100 1/ 50

-0.001 第 81xl-1

6札岨刷JOO

100

100

第 B 閣-3

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山010

第 8 閃-2

第 81宅1-4

ゐ(:} 8 !万l 縦圧縮繰返し応力一奈f!]j線

Fig. 8 Stress-strain curves for the repeated compressive tests

parallel to the grain

5143

1ド山

JJAJ

0000

湘一2265

FC一

59qJ7

σ

2434

一一||判一1i

一一川一

一一

μ一

7078

一一E

均一6

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い。附一辺民日η

rhrpし一・・

川町一0000

一%一

0150

一 u

一川小山広比

ーーー則一11(Ill-

タ一戸

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b

似川区山しし乙

一浩一回m

一・山一四郎一

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一似一

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S

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S

A

B

M

h

1

2

3

4

lε"r κ。"μ 1.1:

1 tT,.(E ε0"/ε山|

lo ow!071

, O. 0035 1 O. 38

I O. ∞41 I 0.37

0.0037 0.28

"1

ムウ

JQUF3

1

7

6

5

6

J

-

-

-

μ0000 0.41

0.47

0.46

0.54

大きくなる傾向をしめした(しかし,数値i'1<}にはほとんど一致するとみてさしっかえなしうっ

また, 6 同 Hに応力を増大して破壊にいたらしめたときの応力一歪曲線でもとめたヤング係数は平均

135 ,300 kg(cm2 で前 2 者より若干低い値となっている。もっとも,このぱあし、はその比例限度が繰返し点

よりかなり高くとられていることにもよる(庄縮強度 =400 kg(c削2; 比例j限応力度=290 kg(cm'; 繰返し

点の応力度=170 kg(c削勺。

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉

この繰返しによってどのていどの歪が残留した

かをしめすのが第 9 図である三

その傾向としては,たしかに繰返しの回を重ね

るにしたがって残留歪は増大するが,その値はき

わめて小さく, 5 回目で 0.000043 , すなわち,

0.005 %にもみたないc

通常,比例限度の歪は,エヅマツで約 0.2 %て

いどはあるから,残留歪はその約 2%内外とみて

よい c このぐらいは測定精度からみでもあまり問

題にはならないものとおもわれるごしたがって,

--123

N

5 p , , I

d /

〆〆

/ �/

〆/

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〆〆

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d / .... .... .... .... ....

4

2

。 且10 030 0.50 4

-ハU

t 第 9 関圧縮比例限度内での繰返し応力による

残留歪

はなはだ厳殺な意味では,その比例域における直 Fig. 9 Residual strain (η) obtained in the

repeated compressive tests (at the

stress below P. L.)

N=Repeat No.

線性と弾性は完全なものとはL 、えなし、にしても,

一般的にみて実用上の評価においては十分な弾性

的挙動をしめすものとしてそのi直線性もみとめて

よいものと考えられようー

1. 1. 2.2 縦圧縮による横方向の伸び

木材が,センイ方向に圧縮応j]を生ずると同時に,これと直角の方向,すなわち,放射方向と接線方向

とに同時にそれぞれ伸びを生ずる このことについてはすでに欧米において 2 , 3 の研究l山がみられる

が,わがくににおいては,これまでほとんど研究資料がなかったといってよいに筆者は最近ポアゾシ比を

もとめる試験方滋として,この横方向の伸び(引張試験では縮み〕をセンイ方向の縮みと同時的に測定す

る装置を考案"したニこの方法は,すでに発表してあるから詳細な説明は省くが,ナイフ・ェγ ジによる

鏡式 extensometer を利用したものであるごこのばあい,センイ軸方向の圧縮応力に対する歪関係をし

めしたのが第 10 図である。168

QOOI 0.002 年目,3 0.004- t.

第 10 図ー 1

6bm

E

第 10 図 2

Page 10: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

第 108 号;休業試験場研究報告A

生2

()

ぷ2300

E 。

t

第 10 図-4第 10 1><1-3

縦圧縮による縮みと横方向の仲び曲線第 10 1'<1

一引量U\匂Apo-一

二同同一

一mHau\

匂4noニ

J心。

υ

二同一回引

mm

-。間一江川辺

R'μ

一,ベベ

f

g一

000

t

隅一汚

一、

t、

Fし一,

:J

幽U狙一ιリ

Cornpressive stress-cornpressive and expansive strain curves

品1 7C 1 Eoc 1 ~11 σp!σ。lσ,.!E I

u

Fig. 10

0.841 0.4110.59 1291 1681 0.771 0.0032 44.2 7.9

0.591 0.4410.65 17612811 0.631 0.0046 36.3 0.37 18.4 8.0 2

20912741 0.771 0.0028

つυA

せハ

UKJ

3

4

4

2

円υ

ハU

円U

円U

nu

ハU

円unu

••.• 円unU

円U

円U

寸41111凡Uilil副叫l

〕引

7474

亡Jrb

•••• 円U

ハununU

7

2

5

o

qu

句/-ハ

U

只υ

3

3

4

4

つdoO

勺J

ハU

4

5

2

2

勺J白内

4

勺Lqu

90.0

民υ-I

A3

4

1・nv

勺4

1

4

0

0

勺υ

ハU

ηοAt

-

nu

円U

91

37 101 0.54

0.37

0.38

0.61

0.45

16.1

14.8

13.0

14.1

], 8

1.4

2.0

1.6

Yezornatsu

Akarnatsu

Hinoki

Buna

3

4

6

5

127 196 0.55 0.64 15.9 Apitong 7

1761 2281 0.771 0.0038 41

35.5

36.5

「D

-rD

KU

31

60 0.25

0.67

0.68 . 113

0.61 I

0.69 160

129

97

0.28

0.69

0.79

0.77

0.77

13.8

15.5

13.6

13.6

14.9

12.0

5.0

2.8

4.0

2.4

Kiri

Mizunara

Locust, black

Keyaki

Ichiigashi

B

10

II

12

9

Page 11: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田)

£ ---c.m2

第 10 図ー 5

5

1m2

0.0020 Q0040 t

第 10 図ー 7

ワ臼

σ

炉:Eげ,.

500

100

0.002 0.004

第 10 図-6

σ

札制四

E

第 10 図 8

Page 12: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

一一 126

6 KL

匂'~500

400

σ 地主問2

白日0,

林業試験場研究報告第 108 号

0.01 守口

日010 0.015 f

第 10 I週一-9 第 10 I刈 10

E 。

0.010 t

第四図ー11 第 10 閣 12

Page 13: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田、) -127

針葉樹 5 種,広葉樹 7 種についてその平均的な例でしめしたように,ほとんど例外なく接線方向の伸び

の方が放射方向の伸びより大きいことが知られた。

1.1.3 引張応力一歪曲線 木材の引張応力一歪曲線に関する実験資料ば規在までのところきわめて

少ないので,とくにやや詳細な検討を加えてみることにした。

1.1.3.1 縦引張応力一歪曲線 センイ方向 (L) の引張による応力一歪曲線は,一般にその破壊応力

の点まで直線的とみなされている c

このことは,実用上とくに針葉樹材に重点をおくかぎりではほぼ正しいのであるが,樹種と材質を通じ

てつねに全域i直線的で、あるとばかぎらなし、。筆者のこれまでにおこなった実験の範聞では,針葉樹と広葉

樹の乾燥材で健全なものであればだいたい全域直線的とみてよく,また,針葉樹およびアピトンのような

比較的センイ走向の良好な南洋材では,たとえ多湿材であっても直線的となる傾向がつよいようである。

これに対して,針葉樹アテ材および大部分の広葉樹多湿材では,かなりな曲線傾向をもっている。

これらの試験例として,針葉樹 11 種 (15 試験群〉,広葉樹 6 種 (7 試験群〕についてその全域がほぼ

直線的とみられるものを第 11 図(巻末付図〕に,また,曲線城のあきらかなものを第 12 凶(巻末付図)

にしめした。

このばあい,前述の応力一歪曲線の基本型でのべた特性{直 K。の値でいえば. 0.75- 1. 0 のものが第11

凶にしめしたもの. 0.5~0.75 のものが第 12 図にしめしたものである。

ここに,針葉樹アテ材は水分条件のいかんをとわず,つねに大きな曲線域をしめしていちじるしく特性

的であるつ

1.1. 3.2 放射方向の引張応力一歪曲線 この方向 (R) の応力一歪曲線は縦引張のばあいとかなり

よく似ている。しかし,針葉樹のなかにも Ko の値が 0.8 以下となるものがしばしばみうけられるのは注

目される 3

また,広葉樹では,キりやアピトンのようなものをのぞいてだいたい Ko の値は 0.8 以下となってお

り,とくに,イチイガシでは Ko の値が小さく相当大きな曲線接をしめしているの

針葉樹 3 種,広葉樹 7 種についての曲線を第 13 図(巻末付図〉にしめした。なお,このばあいの変形

特性は主としてその春材部細胞膜壁に依存するものと考えられる。

1.1.3.3 接線方向の引張応力一歪曲線

や曲線的傾向がつよくなっている乞

この方向 (T) の応力一歪曲線は放射方向のぱあいよりや

放射方向と同等材質の 10 樹種について,その引張応力一歪曲線をしめしたのが第 14 図(巻末付図〕で

ある。針葉樹では,エゾマヅがやや曲線的区間をもっているが他のスギ、およびアカマヅではほぼ直線的と

みられるつまた,広葉樹では,かなり針葉樹にちかし、材質をもっとみられるアピト νやキリをふくめて,

ほとんどすべてかなり明らかな曲線域をしめしている。

しかし,このばあい.1Eしく接線方向に一致させて試験することは相当にむずかしく,試験体に年輪失

高の影響をなくすることもほとんどできない。そのうえ,秋材と春材との組織差〔密度差〉による応力の

かかり方にも一様な条件をもとめるのは不可能である三したがって,この方向に関しては,あくまで実際

的で近似的な意味に考えなければならないものとおもわれるご

1.1.3.4 センイ方向と放射方向とにそれぞれ 45 0 をなす方向の引張応力一歪曲線 これは,柾目面

で 43二の目切れのあるばあいの引張 (LR,,)にあたっている。したがってその軸応力は引張分応力とセ

Page 14: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

128 一一 林業試験場研究報告第 108 号

ン断分応力とに分けられる σ

いま,その応力を刺l応力にとって応力一歪曲線をえがけば第 15 I湖(巻末付図〉のようになるの

針葉樹では,ほとんどセシイ方向のぱあいと同様な線開になるが,広葉樹で、は一様に曲線域がみられ,

その曲線傾向は放射方向よりもややつよくなっているようであるわなお,このìfあいの変形の内容として

は,セン断分応力によるとり変位がふくまれている。

1.1.3.5 センイ方向と接線方向とにそれぞれ 45。をなす方向の引張応力一歪曲線 このばあいは,

板目面の目切れが 45 0 のときにあたっている 3 これを TL, s の記号であらわすことにする。変形の内容

については,前述の LR45 のばあいと同様で、あり,また,その引張応力一歪曲線の型式でもほとんど同総

とみてよいっ

これらについては,第 16 閃(巻末付図〉にしめしたとおりである。

1. 1. 3.6 放射方向と接線方向とにそれぞれ 45 0 をなす方向の引張応力歪曲線 これはill柾木取OE

しくは四方柾〉の材を横方向に引張ったときの応力一歪山線をきしている。 これを RT45 であらわずニ

とにするつこのばあいは,前述の 5 つの方向とくらべて最も大きな曲線域をもち,その変形量の組対値も

最大でいちじるしく特性的である。

さらに,この方向では,針葉樹て、福たんに伸びが犬きく, 曲線域も大で, ある限度以上の伸びを ex-

tensometer で実測するためには特殊な処置を必要とするほどである。これに対し,広葉樹では,大体に

おいて,線図的には接線方向のときと近似しているつ このことは, 引張における針葉樹と広葉樹との特

性差をしめすものとみられ,両者のセンダシ弾性係数のいちじるしい差異に原因があるものと考えられる

が,いずれにしても,この方向の最大伸長度が針葉樹では 10% をはるかにこえるということは,木材とし

ては注目に値することがらである c

これらの特徴的な例を第 17 Iえ1 (巻末付図〕にしめしておく また,と〈にエヅマヅについて,この方

44 20, 司ー-~-ー+ー一一『品+ートー--~ー+ーーー-~-

百日5.0 且.075 回目白 E

第 18 図 RT" 方向の短時間引張クりープ試験による

応力一歪曲線(エゾマヅ〉

Fig. 18 A stress-strain curve for a short time

tensile creep test in the direction RT"

(Yezomatsu)

b=2.0 隅隅; u=15.0%; R ,, =0.38; Ro=0.33

E =0.679.103 kg/c削2.σ , =43.7 kg/cm2;

Eo= 0.064

向に引張力を加え,比例限度をこえ破

築応力の約 50 %ていどで応力を一定

に保ち,短時間のクリープをおこなっ

たところ, 70 時間後には約 10 %の伸

長度をしめした。第 18 以iにその曲線

をしめす。

1.1.3.7 セシイ方向の引張による

放射方向の縮み セシイ方向に引張

応力をあたえたばあい,木材の放射方

向および接線方向に縮みを生ずる 3 第

19 図に,センイ方向の引張によるそ

の方向の仲びと放射方向の縮み線図を

例示した。

これらの線閃でもわかるように,そ

の横方向〔放射方向〉の縮みの発達も

センイ方向の伸びと同様にかなり良い

Page 15: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 一-129 一一

直線性をしめしている。なお,引張による横方向の縮みと庄縮による横方向の仲びとは,その符j合(ポア

ソン比〕におし、てほとんど一致しているとみられる\

σ同1d

5

号訴600

0.005 Qρ市

, ,

E 0.010 t:

第 19 附ー 1 第 19 I珂|ー 2

第 19 図 センイ方向の引張による伸びと放射方向の縮み曲線

Fig. 19 Tensile stress-tensile strain and contractive strain in the radial

direction curves for tensile tests paral1el to the grain

<'___,__ b u: Rn I Ro E CJ't Eo I No. Species U ...... .l.'¥.1l .......u .LJ ~ l ....u \μLR

抑制%, g/c削31 g/cm' 1Q3kg/c刑2 , kg/cm引 σ t!EI

1 I Sugi 5.7 16.4 0.29' 0.25 69.7 I 561 0 ∞81 0.40

2 Obi-sugi 7.1 16.3 0.35 0.30 58.2 698 0.0120 0.51

3 Yezomatsu 2.0 15.8 0.37 0.32 110.0 1195 0.0109 0.44

4 Akamatsu 2.0 19.7 0.42 0.35 108.2 991 0.0092 0.36

5 Buna

6 Apitong

7 I Mizunara

8 K巴yaki

9 1 Ichiigashi

1.8 15.0 0.56 0.49 101.0 10560.0104 0.35

17.5 0.66 0.56 224.5 2110 0.0082 0.40

2.5 16.0 0.71 0.62 120.8 1498 0.0124 0.39

3.6 15.4 0.68 0.59 97.3 1338 0.0138 0.36

2.5 15.4 0.79 0.69 172.4 2060 0.0120 0.40

Page 16: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

130 ーー 林業試験場研究報告第 108 号

5 ~­fm2

σ

鳥羽

, ,

QOIO E 。

0.005 t

第 19 I玄ト 3 第 19 図 4

σ

お1ト , ,

6

!ELm4 &

1000

L 印

60

E 。

ODOS" E.

第 19 図-5 第四図-6

Page 17: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〕

6 KL (m"

1200 , ,

, F

, J

/

L

第 19 1苅ー 7

/

/ 〆

ノノ

/

〆〆

0.010 t

1.1.3.8 縦引援における応力 歪曲線の i白線

σ

島1200

1000

性と弾性ヒステリシス 縦引張における比例限 込度内の応力一歪曲線の直線性をたしかめるために

縦圧縮の lまあいと同様 5 同の繰返し応力をあたえ

6 回目に引張破域せしめたコ

試料はエゾ~'""ヅで,平均年輪巾= 1.3 m削; 平

均f火材率=14%; 平均含水率=14.5% ;平均比重

=0.41 で前述のn::縮繰返し試験に用いたと全く

同等の材質のものであるふ試験体数は 35 (問で,

その平均的な例を第 20 [,,1 にしめしたっ

このばあい,繰返し点の応力が引張強度のずJ3..!

%であって,そのi直線陛はきわめて良好であるコ

なお,繰返しによる谷IqIの残留歪をみると, 1 同

日が 0.0015 %; 2 回目, 0.0018 %; 3 回目,

0.0022 %; 4 回目, 0.0024 %; 5 回目, 0.0025

%となり,繰返し回数の増加につれて若干増大す

る傾向をしめしているが,そのイ直はきわめて11、さ

く,ほとんど無視しうるていどとみることができ

ょう。

51

, ,

第 19 1司1-8

/

f 、

第四凶-9

/ /

/ 'l

,

, ,手

/ 〆

0.010 (,

つぎに,同様エヅマ Y についておこなった弾性ヒステリシス線|羽を第 21 図にしめす。これは比例限度

を少し越えたところから応力を減少せしめたものであるが,かなりきれいなループをえがいているつ

Page 18: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-132 ー

、百

ま'1

林業試験場研究報告第 108 号

-0.001

1.1.4 セン断応力歪

第 20 図 ェヅマツ材の縦引張繰返し応力一歪曲線

曲線 木材のセン断応力

一歪曲線は直交 3 主軸の各

2 軸によってつくられる平

田内での応力と歪関係とし

てあらわされるが,平板の

対角線方向に引張または圧

縮をあたえることによって

ïro[接えられるものと,円形

または正方形断面様の軸を

各主軸に一致させて振りを

あたえてもとめられるもの

とにわけられる。 F イツに

おいてはもっぱら正方形断

固棒の振りによってもとめ

Fig. 20 Stress-strain curves for a repeated tensile

tests parallel to the grain of Yezomatsu

b= 1. 5 抑制; u=14.4%; R旬 =0.41 ;

E= 145 ,000 kgfcm2 ; σ 1= 1, 181 kgfcm2

1百了一一---ZOO-~ 400 500 "

ている 1引が,アメリカのマヂゾン林産研究所の最

近の報告白7) によれば,平板に振りモーメントを

あたえて近似的にもとめている。しかし,正しく

は短形断面のもので直接もとめることは理論上不

可能であり,たとえ正方形断面のものでも,その

数値的なとり扱いにおいては,収数性などの問題

もゐって,かなり厄介なものと考えられる。した

がって,最も条件のよいものはいうまでもなく円

形断面棒の振りであろう。

第 21 図 ェヅマツ材の縦引張弾性ヒステリシス

Fig. 21 A elastic hysteresis loop for a

tensile test parallel to the grain

of Y ezoma tsu

筆者は,この円形断固棒の振りにおいて,はた

してその断面の円周上で均一な振り角をしめすか

どうカ、をたしかめるために実験をおこなってみ

た。その結果は第 22 図に例示したように試験体

の縦断面によってあるていど差のあることをみと

めたC 用いた試料はアカマヅの気乾材であるが,

もっとも方向差の少ないのはセンイ軌の廻りの振

り角で,放射車dlおよび接線軸ではいずれも若干異

なっているようであるが測定上の誤差もあり,数

値的にはほとんど,問題にならないようである。

なお,木研究では,セン断弾性係数 (G) の値

を JENKI~2i の式から計算でもとめた。これは,現在のところ,十分な精度で振り試験をおこなうことに

相当困難な点がゐり,とくに,仙の卵性常数との関係を理論的に一致せしめておいた方が数値的な取扱い

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木材の強度特性に関する研究 〔沢田)

て医仰ち 0

AXIS: し

20 LT

10

2 ラ 4m

ラω1

nu

第 22 IXIー 1

第 22 I¥:(I 振り応力一歪曲線〔アカマ γ1

Fig. 22 A stress-strain curve for a

torsion test of Akamatsu

1: Axis L

2: グ R

3 :グ T

に便宜があると考えたからである。

したがって,この応力一歪曲線についての検討は今後

にのこされている c

1.2 弾性常数

1.2.1 ヤング係数 (E)

1.2.1.1 ヤング係数の興方性 木材のヤング係数

が圧縮と引張とにおいてほとんど差のないことはすでに

明らかで1り これについては筆者も ιれまでにかなり多

くの実験結果則的G") û.~) 叫町 85)86)8.:38)95) 106) 107) を発表して

いる)したがって,問題は木材の直交 3 軸の方向におけ

-133ー

て私15

20 _, 9 目 IOhJ/cm

5 15 10

第 22 1'61-2

て匙

m

i

i<

3

-<

HVハMU

nu 内/』

るヤング係数が樹積の差をふくめてどのように異なって

いるかということである。筆者は,この点の検討をとくに引張試験によっておこなったその試験条件は

第 22 図-3

だし、たいにおいて日本工業標準規俗一木材試験法一(JIS Z2112) に準じている。また, {I中ひ、の測定等に

ついてはすでに発表したものと同様に鏡式 extensometer を用いたc

この試験は気乾材を対象としておこなったものであるが,各方向 (L , R, T , LR45 , RT", TL..) の試

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第 108 号林業試験場研究報青-134一

L

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5.3

7.7

1¥.8

木材のヤング係数第 1 表

10.3

14.7

18.9

16.6

6.7

6.0

10.4

13.8

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11.6

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ETL45 I EL

0.084 , SAWADA, M (1956) ! CARRINGTON ,H l1921) l ググ

0.070 ! SAWADA , M (1956) I JENKIN , C. F. U920) I CARRINGTON , H( 1921)

I HÖRIG , H. (1935) 0.085 I SAWADA , M. (1956)

!STAMER , J(1933)

IS…A, M. (附)|ググ

I HヨRIG & STAMER (1935)

0.096 SAWADA , M. (1956ホ , HヨRIG & STAMER

(1935) STAMER , J. (1933)

l ググ

HヨRIG & STAMER ( 1935')

0.123 SAWADA , M. (1956) 0.206 ググ

JENKIN , C. F. (1920) SAWADA , M. (1956) ググ

F グ

ググ

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Page 21: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 f沢田)

験体はすべて材質的に同等とみなしうるよ ラ

うに同等部位から〈試料材片の)注意深く

木取ったもので,その含水率および比重に 25.0

ついても同等性をたしかめている。その試

験結果を総括してしめしたのが第 1 表であ

るつ

さらに,これまで外悶においてもとめら

れている結果1)を加えて,センイ方向のヤ

ング係数 (EL) と他の 5 つの方向のヤング

係数 (ER, ET , ELIl45 , EIlT45' ETL45) と

E/20.0 /Eム

%

l う.0

10.0

の関係を比のかたちでしめしたのが第 2 表 5.0

である=

まず , Eu/EL の債でセンイ方向と放射

方向とのヤング係数を比較すれば,針葉樹

では, O.05~O.lù の間にあり,広葉樹で

は,南洋材の 2 種をのぞいてù. 1O~O.15の

範囲におさまるようである。なお,南洋材

。。

第 23 図引張における E/EL

Fig. 23 E/EL for tensile tests

EL=Young's modulus in the

longitudinal direction

-135

は針葉樹群とほぼ同ーの範囲にはいることは特性的である G また , ET/EL の値でセンイ方向と接線方向と

のヤング係数を比較すれば,針葉樹と南洋材では, O.03~0.ù5 の範|羽に,広薬品Jでは,キリをのぞいて

だいたい 0.05~0.10 の範聞にあって,ちょうど針葉樹の ER/EJ. の Ifあいと一致しているようである。

この表中, STAMER のおこなった実験で、 Oak の値が他のものといちじるしくズレているが,もし,実

験的な点で誤りがなければ,この Oak は材質的に特異なものと考えられるようである。いずれにせよ,

このような分布範囲のズレは針葉樹若手と広葉樹群との特性的な差異をしめすものとして注目される c とく

に,その分布域がわずかに重なってつづいていることには興味があるコ

参考のために,各 2 つの軸とそれぞれ 45コをなす方向のヤング係数とセンイ方向のヤング係数とを比絞

すればつぎのようになる。

ELll,,/EL の値では,

針案樹および南洋材 0. 1O~0.20

広葉樹 0.20~0.30

また,

ET L45!EL の値では,

針葉樹 0.05-0.10

広葉樹 0.10-0.20

でだいたい ER/EL の分布械と一致している。

つぎに , ERT45/EL の値では,

針葉樹 O.005~O.010

広葉樹 0.05-0.10

Page 22: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-136

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200

150

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林業試験場研究報告第 108 号

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1・〆 ま↑業担J x //,%"二。 広乗組f内.0{ノJ!X..jj_村-

J ノぐ/ l畳 .}L .~色。

/ン 翰与:nLキt ・ノ I有 i半枚 e

となり,針葉樹はいちじるしくノj、さくなり,広

葉樹がほぼ Er/EL のそれと一致しているのに

対してはなはだ特性的である。なお,これらの

方向差を傾向的にしめしたのが第一23図て、あふ/

1.2.1.2 センイ方向におけるヤング係数の

変動と分散

1. 引張と)1'縮によるヤング係数の差異

まえにものベたように,引張と圧縮とでヤング

係数の値にほとんと差異はなく,各試験でもと

められる数値のバラツキの範囲内にとどまるも

50 100 150 200 Ec

のとみられる乙ただ,第 24 図にしめしたよう

に,とくに比重力割に引張強度の低い材,たと・ IO}~ ノ崎

~ml えば, ミズナラのヌカ目材などでは引張のヤン第 24 区| 引張と圧縮におけるヤング係数の比較

グ係数の方が圧縮のそれに比して若干低くでる

E 10;'l~ 。引2

150

100

50

Fig. 24 Comparisons of tensi1e and

compressive Young's modu1us

x = Softwoods

8=Hardwoods (di妊use-porous)

。=グ (ring-porous)

.ニグ (radia1-porous)

(= Toropical woods (Apitong etc.)

t=Tension; c=Cornpression

Q20 0.40 Q60 Q�

第 25 凶 ヤング係数と比重との関係

傾向がみうけられる r その他では,一般的にみ

て,わずかながら引張の方が圧縮より高い値を

しめす傾向があるJ

2. 比重(気JJE比重二 R,,)による変動と分散

第 25 Ig)にしめすように,比重の増大にともな

いヤング係数は大きくなるとい

う一般的な傾向は問題なくみと

Ru J,(m司

められる。ただ,その内容には

かなり樹種的材質的特性がでて

いるようである。

上七草によるヤング係数の増加

本では,

針葉樹>広葉樹}\Jc孔材〉広葉

樹探孔材

の/lRl序であり,散孔材にぞくす

Fig. 25 Relations between Young's rnodulus (E) and

specific gravity (R ,,)

る南洋材(たとえばアピトン)

のなかにはほぼ針葉樹と同様な

傾向のものがある。その他,環

孔材のキリも低比重材で針葉樹

x =Softwoods; O=Hardwoods (ring-porous I

.=Hardwoods (di妊use-porous)

のスギと近似しており,ミズナラのヌカ目材では(ヤチ〆モでも同様)とくにill:い値をしめして特性的で

ある。

全体としてみれば,比重 0.25~(l .95 の範囲で,ヤング係数は 50~200 (10' kg/cmりの聞に分散して

いる。針葉樹の比重 0.4 のもののヤング係数と広葉樹の比重 0.65 のもののヤング係数主がほぼ一致して

Page 23: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〕 -137

いるようにみうけられる。

したがって,ヤング係数に関するかぎり,どんなに大まヵ、にみても,針葉樹と広葉樹とを一括して比重

との間にある連続した曲線関係をもとめることはできないc

このことは木材の部性tJl:l変形が相当つよくその内部構造によって影響されるためと考えられる。すなわ

ち,その細胞膜壁のフィプりル傾斜,センイ相互のカラミ合いや旋回性危どにより多分に構造的な~lìit生を

表現しているものとみることができるようである。

このほか,ミズナラのヌカ目材等にみられる異常なヤング係数の低下は,その導管部分の増大にともな

ってしだいに薄肉円筒束としての特性をしめし,局部的に微細な座屈が連続的に起るためではないカ‘とも

考えられる。なお,このliあいは,あるていど,吉識・竹弘氏らの構造模型10,に近似しているようにおも

オつれる ι

3. 生材または多i'![~材のヤング係数 はじめに生材または多湿の状態で弾性試験をおこなってから室

内で自然乾燥したものについて試験したばあいは第 3 表にしめしたように,含水率 1%の増減によるヤン

グ係数の低減または増加ネは約 1%ていどとみることができるようである。いくらか広葉附の方の低減率

が大きいように忠われるが試験資料が少ないのであまり明らかではないc

いずれにしても,ヤング係数におよぽす水分の影響はかなりノj、さいようである c

第 3 表 ヤング係数におよぼす含水率の影響

Table 3. E妊ect of rnoisture content on the Young's rnodulus.

b Rn E Species ムE/E・ムu

mm g/cm3 .103kg/cm2

Yezomatsu 1.5 0.43 134 0.006

Todornatsu 4.1 0.39 117 0.006

Spruce 2.4 0.42 115 0.019

Hernlock 4.1 0.48 116 0.013

M 0.011

Buna 2.0 0.63 10:> 0.010

Mizunara 2.3 0.76 142 0.021

Locust, black 7.0 0.70 113 0.009

Apitong 0.64 188 0.010

M 0.013

A 0.012

u=Moisture content (%)

4. 針葉樹アテ材のヤング係数 第 4 表に針葉樹アテ材のヤング係数が正常材に比してどのていど低

くなるかの例をしめしたコこのばあい,むろん,アテの程度が問題となるが,エヅマツやトドマ Yではそ

の見掛けの秋材率(獲色部分の比率〉が比重とほぼ直線的な関係をしめすことからおおよその見当はつけ

られるようである。しかし,この傾向にはアテ材の質的条件をふくめた一般性をもとめえないので,やは

り比重そのものを根拠にして論ずべきであろうー

なお,ニの表でわかるように,数値的にみて,相当いちじるしい低減のみられることははなはだ特性的

であるつ

Page 24: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-138- 休業試験場研究報台第 108 号

第 4 表針葉樹アテ材のヤング係数

Table 4. Young's modulus of ‘compression wood'

b u R" I Ro Et E打 E

g/cm' I g/川 | ・ 1内/c間 | ・帥g/cm2 1 ・ l叫/cm2

0.43 0.37 I 144 134 139

0 ・ 72 I 0 ・ 62 I 65 64 65

1. 68 I 1. 68 I 0 . 45 0.480.47

Speci巴s

Yezomatsu

6

0

n

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ノノAV--nuu

O/66

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77

106

80

0.76

108

79

0.70 0.73

Nニ Normal wood C=Compression wood

1.2.2 ポアソン比 (f1-) ポアソン比 (POISSON'S ratio) の測定方法については,すでに日本木材

学会誌上に発表"したので省略するが,アメリカ林産研究所においておこなわれたローラ型の extenso­

meterl27) ìこ対して筆者はナイフ・エツヂ型の extensometer を用いた

ポアソンJtの佑については,引張と圧縮とでほとんど変らないことが実験的iこたしかめられている 7'

現在までに針葉樹 4 種,広葉樹 7 種の計 11 種の気乾材について実験をおこなったが,その値を欧米の

実測値と上回交して Lめしたものがよ店 5 表であるよ

このポアソン比の値は他のいろいろの強度性能とくらべてはなはだ特性的である F すなわち,ほとんど

比重の犬小には関係がなく,また,針葉樹と広葉樹との差異も少ない

したがって,きわめて概括的にみるなら[まはぼ一定の儲をしめすと♂仔えられ, その値は μLRキ 0.~2 ;

f"LTキ0.54 程度とみられるが,そのパラツキはカ 3なり大きい。

いずれにしても,このようなバラ γ キは主として,樹種と材質による材の組織上の特性によるものと考

えられる。さらに, μLH (センイ万・向荷重による放射方向のポアソン比)とμLT (同接線方向のポアソン

比〕とのだ呉はその材の異方性をしめす 1 つの重要な指標と考えることができるー第 5 表にしめすように

μ LT/μLN の値では,おおよそ, 1.1O~1.50 の範聞に分散し,平均的には約1. 30 程度とみることができ

ょう。表中 STAMER らのおこなったもののなかで, Oregon pine と Birch のみは約 0.9 をしめして

μLTくμLR となっているが,おそらく実験上の不備か,用いた試料の材質が異常であったかに因るもので

はないかと思うコなお,ポアゾン比 μLR および μLT I土木材の合水率によって変化することが知られて

L 、る1)つ

Fなわち, μLT/μLH の値は含水率が増すほど大きくなるようである c

1. 2.3 セン断弾性係数 (G) セン断弾性係数は実験的には摂りによってもとめられるものである

が,これまでのところでは,まだその適当な方法と取扱いが定まっていない乙

アメリカ合衆国iのマヂソン林産研究所においては, もっぱら平板の振り 127) によって近似的にこれをも

とめているが,試験体の木取土さけられないさまざまの欠陥,たとえば,ïEしい柾目板,板目板または年

Page 25: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

一一 139 一ー(沢回〉木材の強度特性に関する研究

木材のポアソン比第 5表

b 1 u , R河 l!|*GLR|*GLTil 1 - I .." 1μLT I ~ "" 1 ~ ,_, I EL ! EL

んi-F;lμLRI ,u同百五日o叫Ó'kg{i GLR' GLT

, Cm":cm~cm~,

6.1115.50.320 山同 1 付 6.2 I 2. 6 10 , 25 i S…A |附12 0.370.440.56 1.27: 5.1 I 6.2 20' 16 I CARRINGTON , H. 1 1921

12 0.390.380.51 1.27; 5.1 1 6.3 161

1m.0MglO 何 0 ・ 641d|12104044054|l 4 12!05川。 54144l10 0.550.420.51 1.221 11 ・ 8

1.413.00.550.3BID.ml1 ・ 50!11.0|

9 0.590.430.37 0.86' 12.0

1.7114.00.540520.57 1.10

|0.4210・ 54 1.27

11 向。山2iD Bti147

I 10 '0 ・日 0 ・ 46jO ・ 50 1 ・ 091 12 ・ 5 ' 11 ・ 2'

1. 8113.510.8110.37 ,0.48' 1.301 I

9 0.620.49'0.43 0.88 12.0

11 0 ・ 75'0 ・ 45 , 0.51 1 ・ d 16.4 t 10.8

Oak 12 0.660.330.50 1.52 13.1 , 由

宮 ! Ash 9 0・日0・吋0 ・ 511 1 ・ 111 13.7 1 o ,

.s 1 Mizunara 12.4:14.0:0.7610.42'0.61: 1. 45, 8.9! 1-<,

主: Keyaki 1 3.5113.010.6910.3810.541 1.50110.91

I Ash I 14 ,0.8010.53,0.65 1.23' 8.8 ,

Ichiig叫 12.6113.5 1日山 40\0 .5511.38 1 16.3 i

I Urazir叩shi I 山14 ・ 2J0 ・ 9山山.Bol1dA 1 1 0 . 4ム 541129

I Apitong' 115.0'0.63:0.390.53 1.36

iA11110山41129A= Average (): except Apitong

μLR=Poissor内 ratio (R direction)

μLT= グ (T direction)

キ Calculated valu巴 by Jenkin's eq. (SAWADA'S results)

A.C. Researcher

Poisson's ratios of woods Table 5.

Species

Spruce

18昭i

//

1956

SAWADA

16

27 21 I

19 1

4.0 5.3

1920 JENKIN , C. F. 27 5.1 7.4

1921

1935

18

! SAWADA 1956

2 21i

I SAWADA I 1956

9 : HヨRIG & STAMER I 1935

24 I SAWADA

18' H凸RIG & STAMER 1 1935

13 I ST…, J l 1933

7 'グ

181 HヨRIG & STAMER 11935

20 ! SAWADA 1956

11 :グ|

25lJENkmC F

21 I SAWADA

1956

1933

SAWADA

STAMER , J.

CARRINGTON , H.

HÖRIG , H.

27 13

14

17

8

3

4

9

1

1

20

24

5.2

9.3

26

14

Yezomatsu

(/J

'匂O D

住.... 匂~

c5l Scots pine

Akamatsu

! Oregon pine

1 TaiwanュHinoki

A

区iri

Maple

Spruce

8.6

7.0

6.4 グ

1956

1956

1956

1920

//

タ'

//

4・勺

L

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1

1

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-

A

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6.2

7.8

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8.3 !

9.3

7.8

5.9

9.1

8.6

6.1

Buna

Birch

1 Beech

Page 26: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

林業試験場研究報台第 108 号

輸矢高などの影響をどれだけ規整しうるかははなはだ疑問であり,さらに,適用式が,等方性(工fl同等方

性〉の理論によるものであって, FIT論的にも適当とはおもわれない。また,ドイヅにおいては正方形断商

拷の援りを規格化しているが12) ,はたして十分な精度で測定されうるかどうか問題がある。なおこのばあ

い,その値を第 1 近似値にとるか,第 2 近似値までもとめるか,さらには十分な収録域まで繰り返し計算

しでもとめているのかわからなし、。いずれにせよ,これらはすべて摂り試験における特性的問題をのこし

ているようにおもわれる。

筆者が予備的に円形断面俸でおこなった振り試験で,前述したように,その軌をふくむ直交 2 平田 (L

輔のものでは LR と LT 面 ;T 軸のものでは TL と TR; R lJîlhでは RL と RT) の採り角は, Ulh

のばあいをのぞけば,他の 2 つのmlhに関して多少差異が生じているようである。したがって,この 2 つを

平均してその軸のまわりの扱り角とすることで,はたしてセン断列j ,[tl:係数を正しく定めうるか,また,こ

のばあい理論的にみてどの程度の~~~~りをおかしたことになるかなどを明らかにしなければこのようなセン

断弾性係数の実測値の取吸いには問題がのこるわけで、ある。

そこで,現在の段階では,正しい採り試験によるセン断弾性係数をもとめるかわりに JENKIN の理論

式1) 2) によって言十算的にもとめたものを第 5 表の中にしめした。

すなわち,

上=~~--J-+よ_ 2μ壬乞+: ~ ・… ・………… ・ (1 ・ 6)E" 4 l ET . GLT EL EL J

が JENKIN の式であるが,これは GLT (LT 面内でのとりによるもの〉を例にとってしめしたものであ

る。したがって , E.., =ELT45 である。

JENKIN はさらに,この式による計算値と直接のセン断試験による結果とを比較しているが, Light maュ

hogany , Spruce, Ash および Walnut の 4 樹種について. Light mahogany はほとんど一致し,

Walnut もかなりよく合うが. Spruce では若干ズレ, Ash はかなりことなっている。この原因について

JENKIN は前 2 者が相当均一な材質をもっているのに対し,後 2 者は均一でないためであるとのべてい

る c ‘homogeneous' という表現にも問題はあるが,振り試験における見掛けの振り角が直交 3 軸に関し

ていかなる対応条件をしめずかについての試料と測定方法の検討がないかぎり適確な判断を下すことは

むずかしいごとにかく,この点は今後にのこされた重要な,しかも興味のある課題となるものとおもわれ

る。

さて,第 5 表の Gの計算値についてのべるが,材料力t学的な点ーたとえば,梁の曲げ剛性に関してーで

重要なものは E/G の値である。この値についてみるに,針葉樹では , E/GLR の平均は 17 (1O~26ì;

E/向GLT で 2幻2 (α16~27η〉 となつている 3 これに対し広葉樹では,それぞ

Lめし圭針「菜樹に上比Eして力か這なりイ、さく〉た迂つている。このばあい,興味のあるのはアピトンで,いずれもおを

しめして他とかけばなれて大きいことである。このことは,梁の間性においてとくに不利な条件となるも

のであるが,その詳細はのちにのべるの

なお,令:樹種を通じてごく大まかにみて,木材以外の材料と比較するさいには , E/GLR~15 , E/GLT""

20 程度とみつもるのがよいとおもわれる。

さらに, ntr述の JENKIN 式で, l/E と 2μ J_T/EL の値ははなはだ接近しており,かつ l/ET および

l/E" にくらべて非常に小であるため, ï1tj;記 2 項を省略しても計算結果にはあまり影響しないっ

Page 27: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 「沢田)

すなわ~,

G'LTキ← E,:, . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .. (1 ・ 7)4 ーよそ三

ET

として計t~~ しでもさしっかえないようであるごこの計算値と JENKIN 式による計算値とを比較したのが第

6 茨である。

第 6 表セン断弾性係数Gの計算値

Tab!e 6. Ca!cu!ated va!ue of rigidity modu!us G.

Species

Sugi

Yezomatsu

Akamatsu

Buna

乱IIizunara

Keyaki

Ichiigashi

Apitong

(Average')

GLR G'LR

hg/c別立 l-kg戸~IG'LR

GLfl

6 ,200

5 ,300

11 ,000

8 ,600

8 ,900

10 ,900

16 ,300

6 , 100

6 , 1叫

5 ,300

10 ,800

8 ,400

8 ,800

10 ,600

16 ,000

6 , 100

0.98

1.00

0.98

0.98

0.99

0.97

0.98

1.00

10・ 98

G Lfl , GLT: Ca!cu!ated va!ue by eq. (1.6)

G'Lll , G'LT: グアグ(1.7)

GLT G' LT

匂fM l hgMi

2 ,600

4 ,000

5 ,200

4 ,400

5 ,900

8 ,300

7 ,800

6 ,000

2 ,500

3 ,900

5 ,300

4 ,400

6 ,000

8 ,400

7 ,900

6 ,000

G'LT

GLT

0.96

0.98

1.02

1.00

1.02

1.01

1.01

1.00

1.00

この表でわカるように両者の計算値lこはほとんど差がなく,ポアソン比の影響によって GLR では(1.6)

式によるものの方が大きく , GLT ではこれと反対になっているこ

なお,北海道大学の今t~!J.土は国論的に次式を導いている。

F G= 一一.1..:... 45 一一 ................... (1.8) 2(1 十 μ4.,)

ただし, μ,, =45 方向のポアソン比

この式は理論的にはむろんEしいが, μ" の実測ははなはだ困難・である。(1. 7) の近似式でもわかるよ

うに, 2 (1 +11. 45 ) の値は 2.1~2.5 ていどとみられる (GLll; GLT) ので μ45 の値はきわめて小さいこ

とが予想される。このような測定精度上の困難さに加えて, 45' 方向の変形は主二りが大きく,かなり複雑

となるので通常の方浅ではそのポアゾン比をうまく測ることができないっ筆者ば Mirror extensometer

および電気抵抗繰歪計を用いて繰返し実制してみたがし、ずれも失敗に終っている。しかし,この方法さえ

適当にきまれば,最も簡単に,しかも理論上E当なセン断弾性係数Gの値を算出できる有利さがあるご

1.2.4 弾性常数の総括 これまでのべた弾性常数の特性および諸関係を総括的にのべればつぎのよ

うになる。

1. 弾性常数に関するかぎり, eJ l張と圧縮とでほとんど差異はなくその一致性l士一般に良好である。

2. ヤング係数Eについては,その 3 主軸方向 CL, R , T) およびこれらの相互 2 軸正それぞれ 45' を

なす方向 (LR" , RT45 , TL,,)できわめていちじるしい差異がみとめられる。

たとえば,針葉樹の放射方向(Rì と接線方向 (T) とにそれぞれ 45 をなす方向のヤング係数 (ENT,,)

Page 28: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

第 108 号林業試験場研究報行-142

はセンイ方向のヤング係数 (EL) の 1%にもみたないことなどは注目に備する。一方,広葉樹ではそのよ

うな傾向はみられず,針葉樹に比して奥方性の度合はかなり低くなっている ただし,アピトンのような

南洋材では全く針葉樹と同等の異方性をしめして特性的である

針葉樹アテ材のヤング係数 (E/J は正常材に比して,その比重が大きいにもかかわらずいちじるし3.

によるものと思わく低減する。これは主として,アテ材の細胞膜壁に存在するワレ=Spiral cracking

れる。

放射方向のヤング係数はセンイ方向のヤング係数の 5-15 %で,広葉樹〉針主主樹>南洋材となって4.

いる c また接線方向のばあいは 3-10 %で,大小の傾向は放射方向と同様である

ポアソン比については,材の比重にW~せずほぼ近似した値をしめしている。すなわちおおよその指5.

なお,放射方向に関するポアソン比と接ぽ債としては, μu~""0.42 , 内T""0.54 とみられるようであるこ

線方向のそれとを比較すれば μ LT"'=' 1. 3 ・ μ LR となるがそのノごラツキはカなり大きし、c

これを計算的にもとめるばあい, JENKIN 式を用いるセン断弾性係数の GLR と GLT について,6.

のがよいが,さらに,その数値的な近似性からみて(1. 7) 式を略算式として用し、てもさしっかえないもの

とおもわれる

木材梁の rUrげ剛性等に影響をあたえる E/G

の値については,針葉樹で, E/G 1. 11キ 15; E/GLT

7.

広葉樹こオ-üこ克すして,キ20 ていどとみられる

では E/GLRキ10; E/GLT =c 15 ていどで少しノj、さ

E/GLR"'='

以上のことから,木材の弾性常数を考える

にあたって重要なことは,それがかなりいちじる

くなっている ν なお,アピトンでは,

をしめして特に大きいことが注月さE/GLTと30

れる c

8.

R ヘ,へ、/\\ゾ/ ¥[

/ J 、

/' """ /:

vλ/曲\ /! 05

15

しい樹種特性をしめずということである。すなわ

ち,少なくとも針葉樹,広葉樹環孔材,広きた樹散

10

孔材および南洋材(アピトンやラワンのようなも

の)の 4 つのグループに分けて考える必安ーがあ

むろん,できうれば樹種ごとにその材質条件

に応じた適当な分類をおこなったうえで(このば

同」司コ凶

第 26 [苅 E L/G の値

Fig. 26 Values of EL/G

E/_ ニ Young's modulus , G=Rigidity modulus その弾性常数の諸関あいは比重によればよし、),

{系を判定しうるような資料をうることが最も望ましいことはいうまでもないことである。

乙れらのことは,木材の弾性常数が必ずしも 義的にはその比重によって変動するものではなく,その

材構成における組織上。特性によって大きく左右されるためと考えられるからである乙

比例限応力度 (σ1')1.3

圧縮や引張試験をおこなってそのえられる応力 歪曲線から比例限度を比例限度のきめ方1.3.1

きめる方法について日本工業標準規格,木材試験法(JIS Z 2111) に定めてあるのは,始原接線に対して

5%だけ大きな歪に対応する応力によってもとめるものである。

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木材の強度特性に関する研究 (沢町 l -143ー

この方法は木材の応力一歪曲線が全域にわたって曲線[ドj とみなされるばあいの取扱い方に重点をおいた

ものであろうが,筆者がこれまで鏡式 extensometer によって測定した多くの試験結果によれば,必ず

しも当をえたものとは考えられない。すなわち,木材の応力一歪曲線は前述の例でもわかるように,だし、

たいにおいて卜分な|白線域をもっていることが知られている。むろん,この直線域での点のバラ Y キも多

少はあるが 11S の方治によるよりは一定の応力増加に対する歪増加量の平均をとることと,この平均的

な歪増加量をこえる点を比例限度とみるべきものと考えられる。

応力一歪曲線が,とくに全域にわたって曲線的になる例外的なばあし、もまれにはあるが,このようなと

きには,その歪増加査と応力との間にほぼ直線的とみなしうる部分の存在することが多いので,その線i苅

上の比例上限点を比例限度に準ずる点、とみなすのがよいと思われる。 以上の方法ーによらず,たとえば JIS

の方法を用いたばあいはヤング係数はやや.ì@少評価になる。しかし,ニれは実用上の安全性からみてたい

して問題とはならないが,比例限応力度については実際より高く評仙lする危険はさけられないc

1.3.2 縦圧縮比例限応力度 縦圧縮比例限応力度(センイ方向ーσ cp) は木材の強度性能,とくに梁

や柱などの構造部材としての性能をきめるばあいに重要である。筆者がこれまでにおこなった実験の範囲

では,その比例限応力皮の最小はが] 100 kg/cm' で,最大は約 550 kg/cm' となっている、これは材比重

0.25~0.95 の範囲の気乾材についてもとめたものである h なお,この比例限応力度と比重との関係につ

いては,気乾材の:iあい第 27 閃のようになったご

σCP KL .... tm2

600

400

200

Q20 OAO 0.60 0.50 Ru 3正mラ

第 27 図 圧縮比例限応力度 (σ ,.p) と比重 (R,,)との関係

Fig. 27 Relations between str巴sses at P. L. (σ ,.p) in compressive

tests and specific gra vi ty (R,,) x = Softwoods ;コ=Hardwoods (ring-porous)

・=Hard woods (diffuse-porous)

この図によって判断されることは,

1. 比重増大に伴う比例限応力度の増加率は針葉樹が最も大きく,これに南洋材,散孔材,騎射孔材と

つづき環孔材が最も小さい傾向がみられる一 また,その不規則なバラヲキでは環孔材が最もいちじるし

い。とくに,キリでは環孔材の系列からはずれて針葉樹群にはいっている。

2. これらの分散域をみると,おおよそ,

針葉樹 100~450 (kg/cmり

踊射孔材 300~500

環孔材・ 100~400

南洋材・・ 300~550

散孔材 200~400

となっているが,全体を通じて最も多く集まっているのは散孔材によって代表される 200~400 kg/cm' の

Page 30: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

第 108lf林業試験揚研究報告-144-

区間とみられよう。したがって,この区間より低い値をしめす材は低比例限度の材,これよりも高いもの

は高比例限度の材と評価することが便宜上ゆるされてよいものと思う。

これは木材の強度性能を論ずるにあたっ縦圧縮比例限応力度の縦圧縮強度に対する比( ')',.) 1.3.3

て重要な数値の 1 つである。

すなわち,第 28 区lにしめすように,比重との聞になんら規則的な増減関係はみとめられず,パラ Y キ

はあるが,ほf'f紗j種と材質に応じである範聞の定値をとることがみとめられるからである。したがって,

筆者はこれを木材強度に関する 1 つの特性値と考えることにしたっ

.1__ . • -00

土全サ鍵

. ーー-<

0

ιτ

‘FnuunHv

t川

ODRN

nunv 日井0

�.20

Ru 1km~

第 28 図比重と')',との関係

Fig. 28 Relations betwe巴n sp巴ci白c gravity (R 川,,) and ')'r (σr寸,,/μσ民r

x =Sofれtwo∞ods; 0 = Hardwo∞ods (ケring-porous)

・ =Hardwoods (diffuse-porous) .=Hardwoods (radia1-porous)

0.80 0.60 仏同0.20 。

まず,図において,つぎのような分散城がみとめられる。

0.7~0.9 針葉樹

0.4~0.8 広葉樹

0.6-0.8 縞射孔材

0.5~0.7 散孔材

0.4~0.7 環孔材

0.7~0.8 南洋材

したがって,全樹種を通じての分散域は. 0.4-0.9 となっており,とくに環孔材中,キりのみは約 0.8

をしめしてその系列からはずれている。

なお,針葉樹の')'"についてアメリカのマヂゾン林産研究所の資耕州より筆者が計算したものをしめせ

ばつぎのとおりである。

Hemlock=O. 76; Fir= 0.83; Douglas fir=0.83; Cypress=0.73; Cedar=0.76;

Ponderosa pine =0.78 Spruce=O. 79; Larch =0. 73;

まずこ,これらの全平均では 0.78 となり,筆者の実験による分散説とよく一致している。

センイ方向の引張においてもとめられる縦引張比例限応力度 (σ t 1') I 土縦引張比例限応力度1.3.4

針葉樹アテ材および広葉樹多湿材をのぞ:寸'í. ほとんどその破壊応力度に一致するとみなしうるほど接近

している。このことは,応力一歪曲線において,その曲線域をとくに考える必要性のないことにも関連す

るがその曲線域に関する判定値 Kot の値がほとんど 1 にちかいことからも引張における比例限応力度は通

常のばあいあまり重要ではないようである。

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-145 ー〔沢田〕木材の強度特性に関する研究

しかし,いうまでもなく針葉樹アテ材および広葉樹多湿材にあっては十分考慮の余地がある。

破壊強度1.4

センイ方向の圧縮によって静的にもとめられる縦圧縮強度は木材のあらゆ縦圧縮強度 (σc)1.4.1

る強度f生:1if3のなかでとくに重要であり,かつ,一般的にみてもっとも広くおこなわれてきたものである

まず,筆者のこれまでおこなった実験について,そのE常気乾材の縦圧縮強度が比重の大ノJ、によってど

のように変動しているかをしめすと第 29 図のようになる c

一2nU

G、時mm

600

400

200

0';; Ru 1知P

Q80 日60GiヘG Q20

第 29 図ー 1

• .• --ュ

r-

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700

E∞

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仇品川

300

2001

o.su 0.70 0.50 HU

内門

Q50 0.40 QラO

第 29 凶-2

第 29 図 縦圧縮強度と比重との関係

Relations betw巴en compressive strength (σ ,,) and

specific gravity (R,,) X =Softwoods; O=Hardwoods (ring.porous)

.=Hardwoods (di妊use-porous)

.=Hardwoods (radial.porous)

(= Toropical woods (Apitong etc.)

Fig. 29

Page 32: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-146~ 林業試験場研究報告第 108 号

この閃についてその変動の傾向をみると,

1. 全体として,比重 0.25-0.95 の範間内で,その強度値は, 180-750 kg/c削2 の間にあることがわ

かる。しかし,これは各試験群の平均値て、しめしたものであって,個々にはもっと分散械がひろしh とく

に年輪巾の広い低比重のスギなどでは 150 kg/c刑2 ていどのものもある。

2. 一般的傾向主しては,比重の増大にともなって強度も増大するが,その増加率では,針葉樹と広葉

樹とで若干ことなっている。

すなわち,針葉樹は最も増加率が大きく,その変動のし方もやや単調であるが,散孔材はこれより増加l

ネイ尽く,パラヅキも大きくなっており,環子L材では最も変動が不規則でノξラツキも大きく,その増加率も

小さくなっている c とくに,キリのような低比重材の政手L材はどちらかといえば針葉樹群にちかい傾向が

みうけられる c また,鰭射孔材は実験資料が少なく,あきらかな傾向をみ左めるにいたっていないが,大

まかにみて,ややバラヅキが大きく,いくぶん散孔材にちかいようである。

1.4. 1. 1 縦庄縮強度と縦圧縮ヤング係数との関係 このことについては,すでに木材梁に関する研

究3G) 8S 】 l川の中でも若干ふれているが,筆者はこれを重要な強度特性と考え,っき、の特性値を誘導して「最

犬比例短縮度 j と呼ぶことにした。

九=左子一 一一・ … -…・ …・・ー (1 ・ 9)

(1.9) 式から明らかなように,特性値 150,は百Îj述の応力←歪曲線のところでもしめしたように,同曲線

の直線部分をそのまま延長して破接応力点に達せしめたときの仮想歪をあらわしている c もしも,この値

が樹種と材質に応じである一定値をとるとすれば,木材の圧縮破損を説明する 1 つのキメ手ともなる内容

をもっている

づぎfど,この Eo(' の値が正常気乾材でどのように変動しているかを材の比宣言に関してしめしたのが第~O

凶である、

同図から,おおよそつぎのような傾向がみとめられる

1. 針葉樹でも広葉樹でも,その比重の増大によって一定の増減傾向をしめさず,ほぼ定まった分散械

をもっている

2. 多少のバラ γ キはあるが, CO( の値としては,

toc ・ 10.2

r

針 葉 樹 x 1lfH岸貫1福支主l 島T3乳洋し孔村れ帆れ 0 ・広葉樹ー φ

トー~0.60 @

• 。 。

0.45 。 c. -"-

0.40 .. 。 、ι • 」企 • 。40

0 ・ E‘ . ..申。

3 • x , .--1‘ , 0 ・~, i'!. 。

. 0.20

」1 一一一内」向ι,、 一一一一一L一一一。

Q20 O.4D 0.60 0.80

第 30 区1-1

Ru ~im~

Page 33: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

(沢田〕木材の強度特性に関する研究

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x‘r •• a-

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0.4-

Eoc 0.6

0.2

• 0.70 L 0.60 Q50

一上-040

一上0.30

HU

円円

第 30 i苛 2

第 30 [叫 E" r: と Rn との関係

Relations between 1'0" (σ ,./E) and R旬 (sp. G.ホ

×二 Softwood; つ=Hardwoods (ring-porous);

・=Hardwoods (diffuss porous); .= Hardwoods (radial-porous I

⑨ニ Toropical woods (Apitong etc.)

Fig. 30

針葉樹~ 0.30 (0 ・ 2南洋材J

散孔材l I� M"¥ ((lつに一日~;:;:� . 111 轄射孔材J V ・吐V \.V ・山 U ・山ノ ムU

0.45 (0.40~0.50) ・ 10- 2環孔材

低比重でほあるがかなり樹脂細胞の発達しているオピス針葉樹群のなかでも,のようになるコナこだし,

ギ\云よびアカマツのうちでとくに樹脂分の多いものや,若干木理の斜走旋回性のあるものではこの分散

域からハズレて高い偵をしめしている c また,広葉樹のf~lt孔材のなかで,いわゆるヌカ日材は通常の探孔

材分散域よりも高い似Iをしめし,年愉巾の比較的広い堅い材にあっては低し、値をしめし,散孔材の分散域

にはいるものもある 3 いずれにせよ,この数値はかなり強くその樹種と材質による特性差をあらわすもの

とみてよいようにおもわれるコまた,ごく ・投[ドjにみて,特異な材質のものを除けば,上述のようなかな

りまと支った分散減と,これを代表する指標値としての ε。,の存在をみとめることができるようであるコ

したがって,この él)c にある定値をみとめるたらば,ヤング係数T1' ら圧縮強度を,また,反対に圧縮強度

からヤング係数を推定することができるわけである。

さらえ,このことは木材の圧縮破損の法則性にもつながるもので,つぎのように表現することができる

と考えられる 3

「木材の縦圧縮破損は,その最大比例短縮度によって決まる。なお,乙の最大比例短縮度は樹種と材質

に関 Lてある定値を有する。」

なお,この最大比例程縮度 l土材の含水本によって変動するもので,多湿材では気乾材にくらべてイ、さ〈

なる傾向がある(第 11 茨〕

Page 34: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-148 ー 林業試験場研究報告第 108 号

1.4.1.2 最大比例短縮度と破壊短縮度との関係ー最大変形比一 これは圧縮応力一歪曲線における

曲線城の拡がりをしめすものとして特l性的である。いま,'þく式によってこの関係をあらわすことにしようご

Eo Ko,'=ー」二.... ....・・・・.. • . .. .. • • . • • . •. " .. • • . . • . " • • • . . • (1.10)

ε'IJl C

ここに, koF最大変形比 , é'}l/ t~= 破壊歪

日20 。ω 0.60 0.50

これは前述した応力歪曲

線のところでとり扱った(1.

3) 式からもとめられる 1 種

の塑性係数 L の値をきめる

ばあいにも必要な数値であ

るうまた, Ko(. の値と比重とーー」

RU の関係をみると第 31 図のよI-tm'

うになる。このばあいも,そ

の分散傾向は EOt' のときと一

致しているつ

すなわち,

3

M

W

4

2

0

町山nunu

ハHU

よH

第 31 rヨ Ko,と R" との関係

Fig. 31 Relations between Ko,' and R"

X = Softwoods; 0= Ring-porous woods;

.=Di飢lse-porous woods; *= Radial-porous woods

1. 全体として 0.20-0.95 の広い分散1戒をもっているが,とくに比重の楢大による数値の増減傾向は

みとめられない。

2. 樹種と材質とに応じでほぼ一定の分散械と指標値をしめすようである。

針業経j : 0.85 (0.75~0.95)

南洋材 0.70 (0.60-0.80)

散孔材l騎射孔材J: 0.45 (0.30-0.60)

環孔材: 0.40 (0.30-0.50)

このばあい,オビスギとアカマヅはともに低くハズレ,散子L材のグループにはいっているほか,環孔材

のキリは高く,高比重のミズナラはややイ尽くれズれている。

なお,多根材では,針葉樹,広来樹環孔材および散孔材ともにし、く分大きくなる傾向をしめすようであ

る。これに対し,南洋材ではかなり飯たんに小さくなることが注目される(第 11 表)c

1.4.1.3 木口面カタサと縦圧縮強度との関係 この関係については,すでにその 1 部を発表山した

が,両者の間には,ほぼ直線比例的関係がみとめられ,

σr=α.H , ・・・・・・・・・・・・・ ・・・・ a ・・・・ •.••••.••.•...•.... .(1.11)

σ戸圧縮強度 , Hl=木口面カタサ, 出=実験的に定まる係数

による自の値について引きつづき実験を重ねた。

その結果, ι=90土 5 の関係がだいたいにおいて成立するものとみられる。したがって, IE常気乾材の

小;試庁にあっては,その縦圧縮強度を木口国カタサからおおよそ推定することができるものと考えられ

る c

Page 35: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〕

1.4.2 縦引張強度 (σ ,)

1.4.2.1 比重による変動 正常気乾材では第 32 図にしめすような傾向がみとめられる。

すなわち,

6t 専話2

1500

1000

h 札、

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グ。

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第 32 図 引張強度と比重との関係

Fig. 32 Relations between tensile strength ( 11 G) and specific gravity

x = Softwood; 0 = Ring porous woods;

・=Di妊use porous woods; *= Radial porous woods

-149 ー

1. 針葉樹と広葉樹とを合わせて,比重が 0.25~0.95 の区間で引張強度は 400-2000 kgfcm' の聞に

分散変動している。

2. 比重の増大にともなう強度の増加率は針葉樹が最も犬きく,センイ走向の良好なアピトンのような

南洋材はこの針葉樹群に属するようであるつこれについで,散孔材,額射孔材の増大率が高く,環孔材は

最も低いコ

3. 一般に, f} r張強度の分散は圧縮強度などにくらべてかなり大きいが,これは木材のもつ中空角筒東

または円筒東としての組織的な条件がつねに二次的応力を誘発し,局部的な欠陥(力学的な意味て、の)に

応力が集中するためと考えられる。

4. 以上のことから,引張については概して環孔材が不利な条件となることは当然で,針葉鮒の有利で

あることはいうまでもない。

1.4.2.2 引張強度と圧縮強度との閃係 同ーの材片から引張試験体と圧縮試験体とを連続して木取

り,その年輪巾,合水率および比重などの基礎材質をできるかぎり同等にした条件のもとでこの両者のi刻

係を検討した結果,第 33 図にしめすような分散となり,このばあいもとめられる関係特性値 r は次式に

よってあらわされる。

σa r=一一. . .. . • . • • • • • • • • • • • • . .... . . .. ... . .. • • . • .. • . . • • • • • (1.12)

σt

ただし,町=引張強度,民=圧縮強度

この分散は全試料を通じて比重との間にある定まった増減傾向をしめさず, r 士1 ・ 5-4.0 の区間をも

ち,全く樹種的特性値とみられるようである 3 なお,同図の (a) I土樹種と試験者宇による平均値でしめし

たばあいであり, (b)は個々の試験結果の 1 例をしめしたもので,このときの分散域は1.0-5.0 ていど

Page 36: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

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第 108 号林業試験場研究報告

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第 33 隠ト(a )

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第 33 凶ー(b)

第 33 凶 r (σ ,fσ ,.)と R" との関係

Fig. 33 Relations between r and R"

x = Softwood; 0 = Ring porous woods;

・=Di妊use porous woods; .= Radial porous woods

になっている。

つぎに,樹種群別にその分散域をみると,

針葉樹:平均的にみて指際的な r の値は約 3.2 で分散蛾は 2.5~4.0 となっている(個々のばあい1.

ここで. r の値のIJ、さいものは低比重のスギ、(広年輪巾のもの〉おiこは 2.0~5.0 の分散域をしめす〕。

よびアカ 7 ';1 である。これは,低比重のスギではかなり春材古1;の材質特性が支配的であり,アカマヲはや

や斜走旋回性の木理をもっ傾向のあることによって影響されているとみられる。また,一般的にみても,

アテ材やセン f走向の不良なものでは 2.0 付近にちかづしている。

針葉樹のばあい,全くアテのふくまれfζいものはむしろ少ないようにもおもわれるので,かなりその影

響のはいってくることを考える必要があろう J また. r の値の大きいものは,概してセンイ走向の一般に

良好なもの,たとえば,エゾマγ ,ヒノキおよびタイワシヒノキなどにみうけられる。

総じて,針葉樹の r の値は,実用的にはほぼ 3.0 ていどとみて大きな111 りはないものとおもわれる。

広葉樹散孔材:このばあい. r の平均指標は 2.7 で 2.0~3.5 の分散城をしめしている c ただし,ワ

センイ走向などによって,個々には1. 5~4.0 の分散域をしめすが,一般的にみて針葉樹より小さい傾向

広葉樹騎射孔材:これは資料が少ないので明らかな傾向をみとめがたいが,おおよそ. r キ3.0 で

カ1ある。

3.

Page 37: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉

分散械は 2.3~3.5 ていどとみられ,ほぽ針葉樹群と一致するが,材質的な点カ、らいって散孔材群に入れ

る方がよいコ

4. 南洋材:もともと散孔材の中で論ずべきであるが,ここに取り扱ったアピトンのようなものはその

材質的特性がかなりことなっているためにとくに分けたっしかし,その指標値は 3.0 で分散域2.5~3.5を

もち. �'Jtr 2 者と罪、ならない=

5. 広染ニ樹環孔材:このぱあいの平均指標は 2.5 で最も小さく,分散域も1. 5~3.5 をしめしている

とくに,この材の特徴は,ヌカ目材または年輪巾 1 抑制前後のものにみられ. r の値は1.0-2.5 の間二

分散している。

これに対し, 年輪巾の広い高比重材では, 他の樹種群と同様 3.0~4.0 の分散銭をもつのが普通であ

る。このほか,斜走旋回性の木理を有するものや,キりやキハ〆のような低比重材では. r の値がかなり

小さくなっている。なお,ここでとくに注意すべきことは,少しでも初期腐朽がふくまれている材にあっ

ては,たとえ,圧縮強度にみるべき低減がないにしても引張強度の低減は相当にいちじるしししたがっ

て. r の値も急激に減少することである。とくに r の値の低いものでは,たとえ外見上健全なようでも枯

損材または初期腐汚材で、あることが多いようである。

1.4.2.3 引張強度とヤング係数との関係 これも圧縮のばあいと同様に,最大比例伸長度 Eot によ

ってその特性的な関係をあらわすことができるご

すなわち,

Eot=去 (1ω

なお,この Eot の比重による変動と分散は第 34 図にしめしたとおりであるが, εot と(1.0土 0.2) ・ 10-"

となっている。

これらの結果から,木材の縦引張における最大比例伸長度は約 19,6 と判断することができるようであ

る。したがって「木材の縦引張破壊は,その最大比例伸長!支が 1% となる応力によって起る」と考えても

よいものとおもわれる。

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1. 0 ト一一ー一一一一一一ー;;;;0-ー τミ-/-.τー一一

量τーみ企一一ーー三+一、.

0.20 0.40 0.60 O゚O Ru ~Jm'

第 34 図ー( 1 )

第 34 図 εot と R,ε との関係

Fig. 34 Re1ations between Eot and R ,ι

x = Softwoods; 0 = Ring-porous woods;

e=Di妊use-porous woods; 令=Radial porous woods

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第 108 号林業試験場研究報告-152 一

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第 34 図ー( 2)

050 Q�O 0.30

O.GO

とすると,つぎの関係いま,破峻伸長度を E'lII t最大比例伸長度と破壊伸長度との関係

式がみちびかれる。

1.4.2.4

Kos =-2E... ・... ....., •••••••• ..............目. • • • • (1.14) E如 S

この Kot は,前述の最大変形比に当るもので引張応力一歪曲線の曲線域の広がりをしめす指標となるこ

とは圧縮のばあいと全く同様である r

Kot の値については,針葉樹と南洋材(アピトン類)とではほとんど1. 0 となり,他のものでも 0.8 以

下となることは少なく,平均的にみて 0.9 ていどとみられる〔第 11 表),

したがって,このことによってもE常気乾材では,縦引張における応力一歪曲線を全域直線的とみなし

てさしっかえないことが判断される c

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一ム

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Species

Page 39: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 Qd

なお,針葉樹アテ材においては,第 7 表にしめすように , Kot の値はいちじるしく小で,その応力一歪

曲線に大きな曲線域をもっていることがわかる。

このほかアテ材は,比重と圧縮強度の増大とは反対に,引張強度が大きく低減することも注目される。

さらに,広葉樹の多浪材では,南洋材をのぞいて,かなり Kot の値が小さくなっていること(第 11 表〕

も木材の応力と歪の関係を論ずるうえでは十分考慮をはらう必要がある。

1.4.3 引張強度と最大比例伸長度にみられる異方性 前述の弾性常数について異方性をもとめたと

悶ーの試験体で強度および最大比例伸長度の異方性をも検討したο

ヲ l張強度については第 8 表に,また最大比例伸長度は第 9 表にそれぞれ平均値による結果をしめしたc

第 8 表 91張強度における異方性

Table 8. Tensile strength (σ t) .l_ & // to grain

去去;J九!山h1司lι :;:rじ:了ヴ九1LL{~R貯T4Si戸芹芹戸干石正正L己戸"汗:(引 26( 引 37i に 012410046i01100“ 10060

i 叩BiI;;|::i::;;;|:::;;|::::81l| 061 1 l , 1031即 1 88! 274 1 85' 134 1 0 ・ 170 [ 0.080 1 0.2491 0.077 ! 0.122

52:121121:l;151lZ閣注目3l引:fiLib 日[ ~:;~ ; ,.;~~ 1':: ~ ;~ I 七二 11;:iiii~:~;; 1 …二 I V て I v.v

Sugi

Yezomatsu

Akamatsu

第 9 表最大比例伸長度 Eo の値

Table 9. Val田s of Eo= σ t! E

Eo= σ t!E ! R J二 i LR.王子 I RT" 1 TL" L 1 L I L I L

Species L R T LR ,,'i RT., TL叶 L

Sugiωω91M161ω951ωωlm500.o叫 1 ・ 30Yezomatsu 1 0.0100' 0.00931 0.00961 0.008oi 0.0638 0.0069: 0.93

Akamatsu 1 0 ∞9610 ∞吋 ωmI 0.0056:0.04引 ω

Buna 1 0仏ω.心01031 0仏ω.心0115i 0仏ω.0叫 0.0凶 O.JOl26d!O.J訓O引l吋1. 12M刈1i包zu口I回ra 10.011410.0085.0.01叫 0.0087 1 0.01181 0.01121 0.75

Keyaki 仏ω21ωl吋 0 ・ 01 川 0.008510.0114 1 0.0叫 0 ・ 81M知shi ωlω吋|O 山Oω叫 ωKiri 10.0∞089到1 0.0∞067. 0.01げ72i -一一→1 0.7万5

A勾Pがit叫 l 仏ωO伺限2! 0.0∞081 1 ふωO∞093叫!oω.0∞08i 一_10.ω 71μ0.9卯9

Kru凶山lÏn 1川0.0∞07刈9引1 o.心O∞078 0.0引l辺羽| 一 ; 一1川0.9円9 1 v'vv , '1 v.vv'v v'v'~~1 1 v." ・ vv 1

0.72

0.69

0.86 0.83

1.10 1 0.75

1.18

Page 40: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-154- 林業試験場研究報告第 108 号

}O.O

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3.01 1

2,0卜

第 35 I割 引張における σ/σL の値

Fig. 35 Values ofσ/σL for tensi1e tests

σL=tensi1 e strength parallel to the grain

L

匹以且旦"" M'711~I^Q^ 且且且」ぐ\

1..45'R T450L L一ー­R T

第 36 I習引張におけるんの値

Fig. 36 Values of Eo for tensile tests

3

11

これによってもわかるように,針葉樹で

は最も弱L、接線方向の引張強度がセンイ方

向強度の 3~5 %ていどとなっている c

また,広葉樹では,その最も弱L 、方向(土

針葉樹と同様接線方向であるが,そのセン

イ方向強度に対する比率では 5~10 %とな

り針葉樹に比して低減度はイ、さし、。ただし

アピトン績は広葉樹の中では例外的にこの

比率が低く, 59.6 にみたない傾向をしめ

し,ほぼ針葉樹と同等な比率関係にあるこ

とは注円される c

広葉樹の中で,イチイガシの接線方向が

とくに仙の方向に比して低いのは,その発

達した防線部以外に放射状にならんだ導管

配列のためであるらしいc このことは,そ

の破断1国がたいていこの 1州立にあつまる傾

向からも判11;l"r されることである二なお,

ズナラの放射方向引張強度の比較的低いこ

とも同様に,この事管配列の影響と考えら

れる。

つぎに,最大比例伸長度についてみると

針葉樹と広柴樹とできわめていちじるしい

特性差があらわれているコすなわち,最大

比例伸長皮 Eot の値が最大をしめす方向は

針葉樹では,接線,放射両方向とそれぞれ

450 をなす RT",方向で, 5~7 %こも

達している その他の方向ではいずれも

0.6~ 1. 0 %ていどの値であるのに対して

臨・T 極たんに大きしh ところが,広葉樹におい

ては,このよう伐方向差はほとんどみとめ

られず,いずれも大よそ 1 % (0.8~ 1. 2)

となっている。

1.4.4 セン断強度 木材のセン断強位ーははなはだ重要なものであるが試験方法がむずかしく,いわ

ゆる単純なセン断応力のみによる試験は振り以外ではほとんど不可能にちかし、ょうである。通常用いられ

ている JIS Z 2114 の方法にしても局部白川こ相当大きな応力集中が起り,その限因の 1 つである山(デモ

ーメントの影響もさけられないために,当然の結果として試験体の寸法による結果の差異を生ずるつ参考

として , 2cm 型のものと 3cm 型のものとを比較した試験例を第 10 表にしめず、

Page 41: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 -155 ー

第 10 表 セン断試験における試験寸法の影響

Table 10. E妊巴 ct of dimensions of specim巴n in shearing test

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つυ

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R" I TT Ckg/川) TR (kg/cm') I ケ T i Speci-

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110 2.9 821 4.4 1 1.341 20

121 2. 7 1 92 i 3.4 I 1. 32 i 24 0.91 10.891 i 1.01 i

0.43 84 5.1 I 20

0.40 I 90 9.0 I I 25

i ・ 07 I 0.93 I

I n・・ h U lJlmenSlOns

Species l MarlE 1一一-.一二--mm I /1οI glCm"

i3ラ3cm2A 1 ・ 8 1 43 0 ・ 69Buna 2X2 B 2.0 41 0.69

AJB0.90105110D

B 1.9 ' 16.0

A/B 1 1 ∞1. 04

ケT=Tangential; TR=Radial

乱![=Average 土ð.%= Deviation

手れによると,プナの生材で板月面セン断強度が征同商セン断強度の約1. 3 倍ていどであり. 3 cm 型

のものは,仮,柾両者のセン断強度を通じて 2cm 型のものの約 90 %となっている。このことは,エゾ

マツ気乾材の板日間セン断においても同様である。したがって,できるかぎり曲げモーメントの影響や,

同部(j(jな援しょく国圧による応力集中をさけるためには,セン断応力に関する台寸旦断面をノj、さくする必要

があり,この意味では 3c削型よりも 2cm 型!の方がやや合理的のようにおもわれる。

さらに,木材によっては,旋回,斜走および交錯本理がセン断試験の条件をいちじるしく複雑にするも

のもあるが,このようなばあし、は 2cm 型の方がやや良好な条件をあたえるようである c

1.4.4.1 セン断強度ーの比重による変動と分散 正常気乾材についてしらベた結果を第 37 凶にしめ

すコ

l~1 よりほぼ明ら方、なように,セン断強度においては,その板目函強度と柾回国強度を一括しでもかなり

よく比重と比例しているで

他の強度とことなっている

点は,とくに針案樹と広業

樹とを区別することなく,

多少のバラツキはあるが-~

j 七責区間(この試験での〕

にわたり. 50~200 kg/cm' 100

で変動していることであう0

るのなお,南洋材〔アピト

ン類〉のみが,その比重に。

比しでかなり低い値をしめ

していることはi主目さ j工

る。

1.4.4.2 板目面セン断

強度(ケT) と柾自国セン断

. 2‘

• " .

酎棄血T メ広葉鮒散 lL 的・1畳孔版。

轄南射洋~L軟軌・@

0.60 0.30 Ru '1/00'

,'_/,‘.

日20 OA-O

第 37 図 セン断強度と比重との関係

Fig. 37 Relations between shearing strength (T) and

specific gravity CR,,) x = Softwoods : 0 = Ring porous woods;

• = Diffuse porous woods; 令=radial porous woods

Page 42: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-156ー 林業試験場研究報告第 108 号

強度 (TR) との l羽係 第 11 表についてみるように,ごくおおまかにみれば , 'T T>TU の傾向がある、

しかし,たとえば,日本キリやキハダのように征日国セン断強度の方が芳子大きくなっているものもあり,

九重キリやペニタプのようにほとんど異ならないものもある。

また,他のばあいで、も,板目面セン断強度が柾百四セン断強度ーより 30 %以上大きくなっている例は少

ない。おおよそ, 10-20 %ていど大きいとみるの泊:適当とおもわれる J

1.4.4.3 セシ断強度と縦圧縮強度との関係

られる。

これは次式でしめされる特性値 q の値によってもとめ

q =~............................................... .(1.15) 7"

第 38 図にそのj七重に関する q の変動と分散をしめしたが,他の特性値よりもむしろ分散械はせまい傾

向がある。

針葉樹斗…--ynunv

川MM

QUJM1qLHA崎弐,h

ワム

hド、

日 20 0.40

第 38 図-1

第 38 図 q と R旬との関係

0.60 O゚O Ru 絡が

Fig. 38 Relations between q and R ,ι

X Softwoods; 0= Ring porous woods; .= Diffuse porous woods 令=RadiaI-porous woods

1. 針葉樹 Softwoods

b No. I Species

1 I Yezomatsu cIear &

2 airdry //

3 0.41 ! 0.36 // タ'

4 0.13 1 0.37 // //

5 2.0114.81 0.42|0.37

2.8 : 15.01 0.421 0.35

1.8113.9!0 ・ 41 ! 0 ・ 36

// //

6 // ク'

7 グ ゲ

呂 // 2.3 14 ・ 4i 0 ・ 41 I 0 ・ 35 I 100

1. 7 i 14 ・ 31 040 1U5i118

1 ・ 7 116.3 i 0 ・38|ω

3.0 I 14.3 : 0.421 0.36

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9 // //

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第 11 表

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123 I 1,237 275 I 抑!

292 I 357 I - I

291 1 4∞ ml389l-

343! 377! 99 i

"1 340 I 100 I

261 304

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141 138 I 1,340

144 134 I 1,481

13日 マーに

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107 I 1, 108

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114 I 1,258 I 269 323

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Page 43: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-157 ー(沢田〉木材の強度ヰ剖主に関する研究

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0.80 0.70 0.50 Ru

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第 38 図ー(2 )

全樹種を通じて, q =2.5~5.0 の分散域をもっているものとみられる。1.

広葉樹環孔材のみは,比重の増大によってやや q の値が低減する傾向をしめしているが,その他で2.

はほとんど比重による影響はみとめられない。

おのおのの樹種群についての分散域はつぎのとおりになっている。3.

3.5 (3.0~4.0)

4.5 (4.0~5.0)

結J

南浄材(アピトン類〉

散孔材l縞射孔材J

鴇オ〈針

3.0 (2.5~3.5)

3.0 (2.5-4.0) 材手L環

I 麸t I �oc I Kot I Kor I 7c I r I qR I qT I n I

I "" I 'uc I >>U , Iし一一一 I IC 1 • I ." Iし←一一一一I .. I 産 地

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苫小牧Tomakomai

うで 塩Teshio 苫小牧

Tomakomai

11 Table

6 I 上芦別Kamiashi betsu

10 I 大夕張Oubari |陸別

30 I Rikubetsu

30 1 グ

-ー 1_: 上芦別Kamiashi betsu

~ I 雪山渓1 v , Jδzankei

48 I 47 - I 野u 幌l ,< opporo

38

23

30

39

5 3.8

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0.0029

0.0027

0.0095

0.0102

0.0097

30

30

20

30

30

3.2

3.5

3.4 0.0031

0.0029

0.0032

0.0028

0.0095

0.0099

0.0107

0.0089

96

88

Page 44: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

林業試験場研究報告第 108 -'1

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1. 針葉樹(つづき〉

No.1 Species

12 Todomatsu clear &

13 I Akamatsu airdry

14 ゲ

15 グ

16 I Sugi

" 19 ゲ

n

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WA山グ

a-H

TH

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勺ノ白

内ノムハノムフ臼

23 Hinoki

24 i Douglas fir

25 ~ Spruce

26 I " 27 Hemlock

28 グ

29 ! Hinoki

30 グ

31 グ

32 Hiba

33 グ

34 ! Spruce

35 :グ

36 グ

37 I Hemlock

38 i グ

39 Y ezoma tsu

40 グ

41 グ

42 Todomatsu

43 I グ

'"

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" 1.7 14.0 0.54 I 0.47 117

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130 I 1,540

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53

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ハU

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グ 1.2 I 14.7

l

l

l

0.38 I 0.33 97

122 I 1,074 i 284

126 i 300

122 ー 315

// 1.6 I 16.5

1.3 ! 13.6 I 0.43 i 0.38

0.42 0.37

//

" 2.4 I 13.8

0.48 0.41 115

341

356 86

20.0 I 0.51 0.43

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グ 0.6 I 15.9 I 0.55 I 0.47 454 I 558

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145 グ 0.8 ! 20.0 I 0.50 I 0.41

374

373

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グ I 3.0 I 20.0 I 0.47 I 0.40 100

86 177

106 140

258

グ I 1.3 I 20.0 I 0.43 I 0.36

comp. wood

//

// 5.0 I 22.2 0.46 I 0.38

0.441 0.37

0 ・ 55 I 0 ・ 46

0.50 . 0.42

0 ・ 72!0・ 620.45 I 0.35

725 68 48

233

308

102 130 I 1 , 140

155 I 1,502

121 I 1 , 180 192

295

250 '

329 84 '

// 2.4 19.8

0.6 19.0

4.1 120.3

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249

85

73

81

106 I

94

351 92

//

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139

100

65 64 910 I 267 483

グ 4.0 I 28.9

グ 3.6 I 25.0

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110

771

Page 45: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

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(沢悶)木材の強度特性に関する研究

Table 11

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0.0032

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3.6

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3.2 I

3.8 !

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-10.0110 I 0.0山一 1 0.0110

0.0107

-i 0 ・ 0112

- ! 0.0108 ! O. ∞26

一一 I 0.0118 I 0.0021

ー I 0.0142 I 0.0075

10.0111 '0.0019

86 0.0110' 0.0039

60 .0.0105 0.0019

67 10.0117 0.0044 0.51

0.0040

0.0022

0.0029

0.0020

一- i 0.79 : 0.84 i

-10・ 88 I 0 ・ 81 :

0.87 ' 0.77

0.82 叩

0.72' 3.60

0.66 I 3.43

1 0.58 I 3.66

←ー I 0.69 I 2.75

- I 0 ・ 80 1 4 ・ 310.75 5.18

0.0143

2.9

3.8 I

4.42

0.76 3.70

0 ・ 77 I 4 ・ 750.55 1.89

5.66

0.80 2.96

0 ・ 89 5 ・ 69 I

0.76 Iμ7 I

0.87

0.85

0.47 0.38

0.98 0.81

0.59

0.66 . 0.65

0.87 0.89

Page 46: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

林業試験場研究報告第 108 号

2. 広築関 Hardwoods ru手L材 Ring.porous woods

第 11 表(つづき)

-一一ぽ一31

一一

rfc

67

一-

:畑一

一可訂

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636588136

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2 Kokonoe-

" 11.2 13.0 0.29 Kiri

3 恥'[jzunara グ I 10.5 10 ・ 8 1 0.29

4 '" グ 0.9 12.9 0.63 0.5

5 " グ 1.1 13.3 0.64 0.5

6 " グ 2.3 16.9 0.76 0.6

7 '/ " 2.5 15.5 0.76 0.6

B " タ' 0.9 13.0 I 0.60 0.5

9 " '" 15.9 0.65 0.5

10 " 'l 2.0 15.8 0.75 0.6

11 // " 0.6

12 Yachidamo '" 1.5 12.3 I 0.54 0.4

13 グ " 1.6 11. 6 1 0 •53 0.4

14 // グ I 3.0 0.5 13.6 : 0.59

15 'l グ I 1.4 14 ・ 310・ 50 1 0 ・ 4

16 Keyaki '" 13.5! 0.69 1 0.6

17 // // 4.6 8.3! 0.75 I 0.6

18 Locust '/ 7.0 15.3

19 '/ " 4.8 13.7 0.76 0.6

20 " グ 6.5 0.6

21 // '/ 12.7 14.8 0.71 0.6

8.7 22 " グ 14.9 0.72 0.6

23 グ グ 14.7 0.72 0.6

24 Kihada グ 13.0 0.43 0.3

25 Harigiri タ' 13.9 0.44 0.3

26 // " 3.5 12.9 0.48 0.4

27 Harunire '" 1.1 14.1 0.4ヲ 0.4

28 Mizunara moist 2.3 51.0 0.93 0.6

29 Locust '" 7.0 40.3 0.81 0.5

6

3

511201

6

8 ;

2

3

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6

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102 i 1 ,054

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1131 1385

114 I

113

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101 I 1 , 145

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247 433

216 I 393

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102 I 244

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441 !

297 I

150 I

115 !

110

Page 47: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

Tab!e 11 (continued)

140 I 0.0125 I 0.0049

0.0027 I

0.0042 I

0.0042

0.0047

0.0114 I o. ∞32

0.0039

111 I 0 ・ 0114! 0.0036

0.0046

0.0041 i

0.0053 i

0.0132 I 0.0052

-i 0.0050

175 I 0.0096 : 0.0036

0.0049

一ー I 0.0050

- 1 0.0039 1

木材の強度特性に関する研究 〔沢田〕

0.57 2.27

'TT Eot 九 I Kot 'K o,' 7 ,' r qll I qT n I ..... O{; .....O(.! ....,._ Ol I ......0'. 1" "fL.. i '-1 L ...... !産地

1 _ Ir:.- 1 _ Ir:.- 1ε .. ,f 1 �o../ 1_ 1_: _ 1_ 1_ 1__1_ 1__' 'T' 1 " I c' 1 P!ace of growth kg/c刑21 的/Et 1σJEd|EM1E如,.1σ ,.p/σtσ ,fσ..1σ ,jTII :σ ,./TT Tlc' sl

43 1 0 ・ 0089 I o.∞15 I 0.94 '0.80 0.82 i 2・ 00' 4. 2 6. 1 10 30 20 赤I V./"'T V.UV v.u.c... .c....vv I -r.L. v.! !V '-'V LV Aka

l 0・∞37 I ω5 0.67 0.78 - i - 6 ーグ

72 I 0 ∞92l o ∞43 一一 078I210l3736103020

129 I 0.0093 I 0.0053 i 一一- 0.49 1.70'

0.19 0.45

ー o・ 28 I 0.63

- 0.45 i 0.52

一ー 0.39 ' 0.51

一 i 0.25 ' 0 ・ 48 3 ・ 54

! 0.38 0.53 i 一

, 0.65 I 2.98

0.34 0.57

0.44 0.67

0.38 ' 0.38

0.31 0.67 1 2.49

- 1 0.47 0.55 I

0.78 '0.40 0.57 i 3.38 i

0.35 0.54

0.31 0.53 1

161 ー

2.7 45 45 45 陸別

Rikubetsu

浦河Urakawa 2. 7 1 50 I 1 50 1 50

5 グ

5 ー " 4 - y

5 1 一一

5 I 4!-

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東京目黒乱1eguro

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63 ' 1311 ',;/吋、 同W> , Akita

5: - " 5| 一 y

y

5 一一 グ

5 一一 ?

2.7 2.3 62

0.32 0.42 1 - i - i 一一 l 一

一一 1 0.0035 ーー 0.45 i 0.57

-|oml-0361055

108 1 0.0121 1 仏側5 iω1 0.59 0.74 I 乙 13 I

-i O 004710370421 一

一 0.0038' - 1 0.30 0.50

一一 0.0040

OMlo ∞29 0.67

120 1 0.0105 i 0 ∞32 ' 0.57

0.42 0.59

0.45 0.72 3.85

0.52 0.65 i 3.52

3.2 3.5 |宮崎10 10' 10 I

Miyazaki

5 1 - 北海道Hokkaido

5 ーー グ

5 - グ

9 9 ー沼Numata

3.0 2.7 50 73' 140 秋>7V Akita

Page 48: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-162- 林業試験場研究報行第 108 勾

3. 広来樹 Hardwoods 散孔材 Di任use-porous woods

u R" R" Et E" iσt σ , p !σI TR

, mm 長ームム\Ei-F51110yzi日忌;函忌五両lkji吋

15|lj70620%JB 102 卜司 236 ベベ2.0 1 14.9 0.63 0.55 1 ー 105 - 218 , 38引 1

1 ・ 9 14.0 I 山間 107 I 105 I 1 , 103 I 226 I 427

2.2! 13.7 0.66 0.59 I - 86 I -1 218 1 297

No. Species

1 I Buna c1ear airdry

21 グ

3 I グ

41 グ

5 1 グ

61 グ

7 I Makaba

8 1 グ

9 I H�oki

10 I Isunoki

11 1 Benitabu

12 I Katsura

13 I Asada

14 //

15 I Hannoki

16 I Kàed巴

17 I Shinanoki グ

18 I Buna

b

"' グ

" グ 2.0 I 14.0 0.62 0.51

1.5 I 14.5 0.65 0.56

2.9 I 13.1 I 0.68 0.60

1.7 13.3 0.72 0.63

2.2 '18.4 0.50 0.42

"'

"' グ

。,

tg11 表 (つづき)

- i 104 i -1 251 1 416

110 I - 1 276 440

141 141 I 1 , 442 I 374 519

171 - 1 377 I 588

83 7811 , 1471219 , 314

// 1.8 )4.2 0.65 0.57

15.6 0 ・ 94 ' 0 ・ 821 189 I 16411 ,867 1 405 7491 198 I //

グ ).1 13.3 0.45 0.10

" 1.3 )3.4' 0.65 0.57

グ 1.2 13.7 0.74 0.65

// 1.6 13.4 0.50 0.14

グ 1.8 14.5 0.66 0.57

moist I 2.0: 48.0 0.75 0.51

0.7 I 12.4 , 0.17 0.42

4. 広葉樹 Hardwoods 輯射孔材 Radial-porous woods

fddku

フ白

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137 I 305 I 一|

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67 204 1 350

317 490

220: 470

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一- I 2'30 391

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10"k 庁( '___1_ " 1_ .,1 J_ .,1 J_ o! ぷ i kg(cm' , kg(cm'l kg(cm'j kg(cm'l

105 i 1 , 109 308! 440 i 134

116

106

95

106

78

94 910 i

第 11 表(つづき〉

555 168

Page 49: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (討UII) -163-

Table 11 (Contin田d)

TT I Eot Eo,' Kot Ko" y ,. r qR i qT j .....Vt ....Ul' .L:"'uc i "'_:>"Uf: '" ... '-iJC I 空地

kg/cm'l σt/Et ih/E, lE7fr lε;ffσ ,.1'/σ , l 巾4 リー,戸T i T i C 1 s ' Place of growth

l お l o 011910・∞40 I -ー 0.59 1 2 ・ 80 - 2.9 45 45 45 1 秋田1""'.""'1.1./ I v.vv-:rv ; V .-....I/ L..uv L...7 "jc.,_) "1:J -:t,_;沼Akita

一!一|げo.∞3幻7 1 一|川0.3辺2 j 0.5臼7 I 一一|一一 5 一 l 山Nu叩I口ma

10仏.0印101 !刈o.c∞3汎41川i 一 1刈0.3μ4 1司0.5臼3 1 2.5臼9 一一 5' 5 一グ

-l-k附- 叩 |ωi-l-lomol-Jo-6ol

I -1 0 ・ 0041 I ー. 0.42 I 0.52 I

174 1 0.0096 1 0.0037' - i ー o ・ 72 I 2.77

!o 円- 0 叫 0.65126 ω138 ! 0.0040 I 0.91 ー 1 0 ・ 70 3 ・ 65

219 0.0099 0.0046 1 0.86 i 0.28 1 0.54 i 2.50

127 0.0084 0 ・ 0050 I 0 ・ 80 : 0 ・ 64 0.61 1.86 I

0.0053 I

0.0042 I

0.0046 !

Mm! - i 0.0037

-,ー, 0.0040 ,

- 0.46 0.59

一一 0.60 i 0.67

0.39 ' 0.47 I

0.55 ! 0.59 I

0.31 0.59

0.32 0.55

-l o ∞9810 om;074 0.52 0.89 3.30

Table 11 ( ContinuedJ

TT I Eo , Eo" I Kot K川 y ,. r

kg/川町/Et Iσ, /E, lEUZ|Eピ ωσ,町/σ ,

165 I 0 川 |ω42218 I 0.0112 0.0039

- - i 0.0039

-1 0 ・ 0103 ! 0.0ωi

0.90 I 0.60

0.93 I 0.47

0.33

0.41

0.70 2.52

0.62 I 3.47

0.64

0.74 2.57 I

2.7

3.3 2.5

3.8 ' 3.4

2.7 2.6

3.0

qN qT 1

L二|二.JTT

3.3 2.7

3.3 2.6

5

5

5

45 . 45

4

10 10

10 10

10 10

5

5

5

5

,.

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//

45 浦河

Urakawa

*京 f:J10 Meguro 飲

Obi 10

10 I グ

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-北海退Hokkaido

,.

5 -!

5: -i

8 I 18 沼'>v Numata 回

18

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T I C S

産地Place of growth

I 1r¥ I 宮崎県飲肥10 t 10 I 10 l .v Miyazaki (Obi)

20( ベ 20 I グ一 ;6l-i

5l 5

" ij

Page 50: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

第 108 号林業試験場研究報告一一 164 一一

一一ーとが

一二,一昨

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一一

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H

(つづき〉

108

105

第 11 表

475 400

南洋材

Species

5.

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1

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12

N

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127

150

8

9

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l

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556

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331

345

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435

16.5

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5 Kuruin

6 ; Chhoeuteal

7 i Koki

3

4

136 534 402 1 ,277 132 128 " 105 91

84

66

415

390

420

312

300

245

1,302 160

158

161

126

161

164

//

8 I Phdiek

9 I Apiton

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'‘'‘ .・晋

6.0 b mm

第 39 I珂l 比重と年輪巾との|幻係

Relations between specific gravity (R,,) and width of annual rings (b)

5:0 4.0 互02.0 1.0

0.20

a

a 込 2 ‘ m

'‘ 1‘ d

1‘

‘ . . a . 1足隠

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ミ. . .

Fig. 39

6∞ト6c : :::.:!;・ 2 ・:。 ?;a

附4∞L.8.;:i ;;ょをも且&U iqj z¥ r!?;口UfZ??121it.ff

2001

000

.‘ 、‘

6.0 b mm

第 40 I主! 年輪巾と縦圧縮強度との関係

Relations between width of annal rings (b) and compressive strength (σρ

5.0 4.0 10 2.0 10

Fig. 40

Page 51: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田)

Table 11 (Continu巴d)

4

8

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5

5

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4

9

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一一T一川一

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一一||Ll限lAJ

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444156

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∞∞

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4.6

6.4

-165

n 産地

C 151Place Of growth

l ミンダナオ島70 同

乱1indanao

141 ,グ

5 '" 5 グ

南ボルネオSouth Borneo カンボジヤCambodia

ラ'

30

10

10

5 10 グ

さンダナオ自iMindanao

47 85 62

36 88 59

1.5 強度特性値の総括

以上にのべた木材の強度特性にI~Jし,その特性{直と考えられるもののうち,とくに実用上重要て、あり,

梁の性能にも関連するものについて,その平均的指標値と分散域に関して総括的にしめしたのが第 12 表

であるつ

第 12 表木材の強度特性値

Table 12. The ‘Characteristics' in strength of wood

')'" E叩 ε ot i Kor Ko/ r q I �

Group : Sp. G.(R,,) i-一一一一ー 一一一一ー-,----,--- 1- , - -!---I σイσσ,,/E , σr/Et l Eo , lE川 i Cot/E川 |σdσ, iσ,./T Iσ ,.jHI

1 ̂ ~C I M I 0.80 1 0.0030 1 0.010 1 0.85 I 1.0 1 3.2 1 3.5 90 0.25 1". 1 U'UU ~u;_~::::::u ~U.~U~'^U ~U::::U "U U'_ Softwoods v';':v rr 1 ~ In ~ n ̂I 0.0025 i 0.008 I 0.75 In n _ . L r .)

~0.55 1 D 10.7-0.91 v , ~v:::~^r i v.~v~.~1 v , ;_vnr 10.9- 1. α2.5~4.0i3.C-4.0i 85~95 ~.~~ 1 ~ I~" VO/I -0.0035 1 -0.0121 ~0.95 IVO/ "vl~'~ "vlv ,~ "~I

I Ring- ! 0.45 I M i 0.55 nO;,~~~5 , ~'nO;} i ̂O~~O 0.9 2.5 i 3.0 I 90 1 :_'~=~_.~I -';'-nn 1 ~ n. n ~ 0.0040 0.009 0.30 n ̂_ , n , r_ n r'n r . nl 1 porous 1 ~0.80 1 D 0.4-0.7 v , ;::v~;::cn v.;::v;:_ ,~ :::, ;::vcn 0.8-1.0 1. 5~3.5,2.5-4.01 80~100 1'.----1 -'--1 - -.. -.. -0.0050 ~0.012' ~0.50 -.- ..-..- -'-1-'- ---1

l l iEf70忌o i Q.白140 0五1010--:-45 - -瓦亘 「ヲfT 一正「 15-I Diffuse-I 0.45 I J.U I U.UU "'V:~~:U ",u:':!U ¥ ",u:':?..u U.U 8 I 'j;~;~~~ I ~Ò:95 I D 10 ・ 5~0 ・ 7!0 ・ 0035 '0・∞810・ 30 i0 ・ 8~142.o~3.52.5~3.580~100怪 1.-----1iIV '- V" ~0.0045 i ~0.012 -0.60 V'V ..v ,

言 I Radial-I 0.75 1M I 0.70 I _O;_~~~O _0;_~!1 I ̂0;,~5 0.9 i 3.0 i 3.0 I 90 /'.:.:::-:-.._1 V';_Vnn 1 ~ 'n _ n n' 0.0035 '0.010 10.30 n ̂ , nln r n r'n r .n rl

出 ! porousl ~0.90 | D ;0.6~0.8i ~0.0045 | ~0.012! ~0 ・ 60 0.8~ 1. 012.5~3.512.5~3・司 80~100

n _n 乱1: 0.75 0.0030 0.0091 0.70 1 1.0 3.0 4.5 , 95 I 0.60 1 ••• U" U ~ U ;, ~::::::U ~ U ;_~::v I n U:;_ U Apitongl~0.851D l0.7~0.810 ・ 0025 1 0 ・ ~O~_i O.ω19.0~ ,2 ・ 5-3.5'4 ・ 0-5.01 90~100 -v.VV ! ~ V.' v.V, -0.0035 , ~0.0 1O: -0.80 ,/.V ~'V v.v..V V'Vi

M = Mean D = Distribution

σ ,.p=Compressive stress at P. L.;σ ,.= Compressive strength;σ t = Tensile strength;

ヤ =Shearing strength; E ,.=Young's modulus in compression test; E, ~Young's

modulus in tensile test; HI =End hardness (Brinnel);ε川 =Compressive strain at

maximum stress; E"" = Tensile strain at maximum stress

Page 52: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

nhυ

nhu

休業試験場研究報汗第 108 +;

また,これらの数値はあくまで附種的および材質的特性値として犯握される必要があり,この表にしめ

したものは,いうまでもなくおおよその推定恨処をあたえるものと考えるべきであるこしたがって,さら

に精確な特性値を定めようとするなら,当然各樹種とその材質に応じて検討を加えなければならない二

すくなくとも,本邦における最も一般的な木構造材料,すなわち,針葉樹では,スギ,ヒノキ,エグマ

ヅ,カラマヅおよびアカマ γ の 5 種,広葉樹では,プナ,ミズ十ラ,ケヤキおよびカシの 4 種にアピトン

とラワンていどを加え合計 11 種ていどのものについての分類評価が必ll.iて、あろう。このばあい,同一樹

種であっても材質的に特異なものもあるので(たとえば人工林産スギ、のうちオピスギ、のように樹脂細胞の

いちじるしく発達したものや, ミズナラなどのヌカ門材および針葉樹アテ材) . これらをどのていどまで

分類して昔f11lliするかは今後にのこされた議題であるつ

なお,表よりつぎの I)(~J係がみとめられるのは木材梁の横断固内における応力分布の型式を准定ずるうえ

に好 i1\~合であると同時にはなはだ興味がある。

1弘士 r= 竺!_......................................... .U.16) とOr σ

つぎに,これらの強度特性値による木材強度性能の含f-{rlli方法についてのべよう。

いま,エゾマツを例にとって考える。ここで第 1 におこなう必要のあるのは縦圧縮強度またはヤング係

数の推定である。ところが,最も一般的にとり扱われているのは圧縮強度の方であるから,これを推定す

ることにする。その推定の方法にはつぎのふたとおりがある c

1. 間接的推定:あたえられた材の年輪巾や秋材率(針葉樹である泊 h ら ) iJ ら比重を推定し,さらにと

の比重に対応すると考えられる圧縮強度をきめる。これは,それ.t~n可に比設と圧縮強j支との関係が資糾的

に切らかにされていなければならないが,要するに,この推定方法は材料条件としてごくおおよその同突

をあたえる必要のあるときにのみおこなわれるべきものであろう。

2. iMJZg É(']推定:これには,さらに 2 つの方法があり,その 1 つは多少間接的になるが,あたえられた

材の木口国カタサ Hl を実測して圧縮強度をきめるものと,全く|直接にI.E縮試験をおこなってきめるもの

とがある。これはかなり正しく強度を判定しようとするときに採られる方法といえる。

したがって,これらの方法のいずれをえらぶかは,木材を利用するさいの条件によっても異なり,また

その研究資料の有無にもよることはいうまでもない。

いま,このいずれカ、の方法によってエヅマヅの圧縮強度が推定されたものとして,その値を 350kgfcm'

であったとする。

つぎに第 12 表によって,他の強度性能を推定すれば,

圧縮強度 =350 kg/cm'

ヤング係数=117.000 kgfcm'

庄縮比例限応力度 =280 kgfc削包

引張強度=1, 120 kgfc間2

セシ断強度 =100 kgfcm'

木口面カタサ=3.9 kg/問問ヨ

のようになる。この値を第 11 表の五ゾマツで圧縮強度 349 kg/cm' のものとの比較をとれば. (実州値ノ)

jC計算値〉の比であらわすと,

Page 53: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 「沢 ITI) ni

ヤン r係数: 1.15

比例限応力度: 0.98

'>I[iJ.長強 Ilf : 1.10

となって,若干実:illj{(1査の方が犬きい傾向はあるが,あ主り大きなfさはないようである τ

なお,このほか,木材梁としての曲げ陀能も准定されるのであるが,これについては後述するのでこニ

では省略するつ

1.6 木材の破壊形態

1.6.1 縦圧縮破壊形態 木材の圧縮1波漉機構は他の材料にくらべていちじるしく特性的である す

なわち,木材l土庄縮応力をうけて,まず,セシイ細胞撲に座屈が起り,ついでセン断分応力によってとる

というかなり典型!的な発注形式をとるものであるコこのばあい,放射方向と援様方向とでセンイの通直性

がことなり,筏線国内での(111\心性がつよく,したがって,まずこの面内で接線方向の変形による座屈がお

こるものとみられる。このこと:土ポアゾンJtの値でもつねに接線方向の方が大きく,また引張およびセン

断強度でも按線方向が放射方向より弱L、傾向をしめすことによっても首肯される。

このような圧縮政壊の現象的観察についてはすでに一部を発表引}しているので,その詳細についてはの

べないが,とくに特性的で興味のある 2 , 3 の点についてだけ説明する。

第 47 lZl (Plate 1) の lーia) ばケント紙による中空角筒東模型で軽比重の針葉樹に,また, 1ー( b )

は細し、主脈泉をハンダ・て・問めたものでセンイの比較的強靭な広葉樹(同図 2 , 3 , 4) にそれぞれその破峡形

態がよく似ている。なお,この 1ー(aJ および (b) の構造模型は東大理工学研究所の竹鼻氏の実験によ

るものである。

これらの府iiE上の近似性は,ともに長靴方向の結合は強く,これと直角な横方向の結合が弱いことであ

る c 二のようなばあい両者ともに,まず,材料を構成するセンイまたは銅線が南h応力〔圧縮〕をうけて屈

曲するの」れは横方向の結合力が~s) \_, 、ためにその方向の拘束ができず,局部的な座屈がし、らばん外側のセ

ンイのどこかで起ることになる ついで,三れを起点として順次にセンイの夜屈がすすみ同時にセシ断分

応力によって斜めにとりを起す結果となるようである ο

いずれにせよ,縦方向の結合力と侠方向の結合力との関係が木材のそれに近いほど大まかにみて,その

破波形態は煩似してくるものと恩われ,模型的な実験によって木材の破壊機構を検討するうえで興味がも

たれる。

つぎに,筆者がとくにエヅマツについて観察した圧縮破接形態の発達過程を第 48 Iヨ (Plate 2) こ一

括してしめしたニ

1.6.2 引張破壊形態 センイ方向の引張破築形態については,すでに知られているとおり,いわゆ

る「ササラ状」に破断ずるものと「問型」および「平面的破断J の 3 種が多くあらわれるつむろん,これ

らの中間的なものもあるが,比較的センイ走向の良好なェデマヅ,ヒノキおよびアピトンのようなもので

は「ザサラ状」破断をしめすものが多いコしかし,これらの樹種でも,エヅマツやヒノキなどで年論巾が

かなり広くなると,あるていど「櫛型」破断形に近づく傾向があり,これは主として春材部破断のさいの

特徴である平面的破断の量がふえるためとみられる。前述のように,アピトンのような南洋材でも,ェグ

マ Y のような「ザサラ状」破断形態をしめすことは,その材質がこれまでのべたように,いろいろの点で

針葉樹と類似していることと考えあわせてなかなか興味がある、また「櫛型」破断では,前述したように

Page 54: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

168 ー 林業試験場研究報告第 108 号

年輪巾の比絞的広い針葉樹や軽度のアテ材にしばしばみうけられるもので,これは春材fRí と秋材部との強

度差がし、ちじるしいとみられるものに特徴的である f 他の一般の広葉樹と,かなり強度のアテ材(針葉樹〉

またはやや閥的している材では,かなり平面的破断の傾向がつよくなっている c もっとも,広葉樹のなか

でも,散孔材と騎射孔材に f土比較的「ササラ状」破断加をしめすものが多く, ];wi孔材では多く平面または

「櫛型 J 状であり,まれに「サザラ状」を呈するものもある戸要するに,これらの破壊形態はかなり樹種

l切に特有のものであり,必ずしも破波形のみによって単純にはその強度の大小を論ずることはできない。

しかし,おおよその傾向としては「ササラ状J >1櫛型J>I平面破断」となるばあいが多い。

つぎに,センイに直角方向の引張では,ほとんど大部分のものが平面状破断形態をとる。とくべつのば

あいとして,まれに「櫛型」状を長するものもみられるが,一般的には平面的と考えてさしっかえないよ

うである n

センイ方向と 45 またはこれにち泊巾、傾斜をもっ方向の引張では,例外なくそのセンイ方向に沿う面に

よって破域する。これは主としてセン断分応力がこの国内で有効にはたらくためであろう c 放射方向と接

線方向とにそれぞれ 45.. ,またはこれにちかL、角度をもっ方向の引張では,やや間塑にちかい平面状破断

が起るわなお,ェヅマヅのこの方向のものについて,短時間(約 70 時II!J)クリープをおこなってから引

張破壊せしめたものでは,センイ方向と 45乙をなすばあいにみられたと同綾なとり国(年輸の境界国〉で

破線したコこれを第 48 凶(Plate 2) の 2 にしめすc さらに,接線方向の引張では,髄線の分離がみとめ

られ,広葉樹における広髄線において特徴的である。

これら引際破淡の形態をm' 49 [>;<[(Plate 3 , 4 , 5) に一括例示したい

1. 6.3 セン断破壊形態 このばあい,板日間セン断ではそのセン断破桜凶がかなり平滑となるが,

柾円面セシ断では多少段がついて秋材部と春材部とでそのセン断破壊面がことなることが多いようであ

る c

また,針葉樹アテ材においてはし、ちじるしく特徴的で,板目国セン i析のさい,その春秋材境界面からと

り li度泌を起すことはしばしば観察される これは,この破接面が必ずしも力学1'1ななセン断応力最大の聞と

一致しなくとも起るのが普通である r したがって,そのセン断破域面は年輪に沿っている G その例を第50

i�([(Plate 5) にしめすっ

なお,実際試験のばあい,純粋なセン断応力のみではなく,かな') L 、ちじるしい曲げモーメントをtt旬、

)I.~) ~'府内に応力が集中し,ふれによってカ Iなり大きな横引張の影響があるようである。

2. 木材梁の曲げ剛性と強度

以上にのベた木材の単純刺1応力一歪曲線,弾性常数,強度特性{由等を木材梁の性能評価に適用してみる

ことにする。

2.1 梁の横断面内における応力分布の仮定

梁の横断面内に分布する応力t士通常考えられているよりはかなり複雑なものとおもわれるが,実用的取

扱いではできるかぎり単純化する必要があるので,その弾性域から塑性域への発注形式を第 41 閑のよう

に仮定した。

さらに, [当(a)の弾性捗についてはこの仮定はほぼ実際のばあいと一致するもので問題はないが, (b)

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木材の強度特性に関する研究 (沢田)

の当日性城(圧縮側の

み〕をもっばあいの ト 6 →

取扱いにはかなり問

題があるついま,こ

の (b) のばあいに

ついて,このような

完全般性を仮定し,

この条件を成立させ

るための応力一歪関

係を険討してみる J

まず,梁の内応力

に|刻する平衡条件と

しての同一断面内で

の垂Lful:応力の総和が

ル← 6 ~ t-一一- 6,一一一『

TENS.ION 5 I DE

(ll) 一一一一一一ーー ( b 1 一一

{仁)

第 41 [苅 梁の断面内応力分布の発注

Fig. 41 Developrnent of stress distribution in the cross-section

of a wooden bearn

O となることからj火zたがみちびかれる 1

ηb-h=; ・附..+σ0 ・ b.................................. (2 ・ 1)

ただし, b =梁幅とする

また,ニのlまあい弾性域のみのlまあいと同様,梁の縦センイは曲げモーメントの平面に平行する同軸円

弧状をなして曲るものと仮定すれば,

~=~て入 ー・・・田・・・・・・・・・・・・・ ....... . . . . .. .. .... " .. .. (2.2) 80/" μ 一入

E1 = 入 ・・・・・・・・・・ . .. .... .... .. .. .. .. .. " .. . . .. .. .. (2.3) ε。♂ μ 入

ただし , Ec=圧縮側外皮歪 E1 = 号 l張側外皮歪

EOI'= 引張側より μ の位置における圧縮歪=σ ,.jE

(2.3) の "f,]辺に 1 を加えたものをは.2) の両辺から 1 を差し引し、たもので除すと,

μ = _E辻él ・ h .............目・・・・・・ ー ー ・ ・ - ー ー・・・・・ (2.4) é , 十 é ,

をうる九

つぎに, (2.4) 式を '2.1) に代入し,かつ,この梁の引張破壊条件として, σ1=σ t; ム=んを代入す

る c このさい,前主1':の条件から,内 =r・ σ,',ん =r.Eo ,、の関係を適用すると, (2. 1)式はつぎのように変

形される

したがって,

なる関係が導かれるュ

2 (_E ,.+r ・ ε" ,.)=(、 l+rf. ε0.. ・・・・・・・ー・ー . ..... . .. .. .. .. ...... (2.5)

Ec 二 1ミ竺 .ε何 。 .6)

Page 56: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-170一 休業試験場研究報告第 108 号

σ

σt

Cえ

σ仁

eot

第 42 I天i 応力一歪曲線の模式化

Fig. 42 Simplified stress-strain curves

t= Tension; c=Compression

一方,単純軸応力一歪曲線に

ついて,引張と圧縮とを比較す

れば第 42 閣のようになるが,

引張破壊応力的に達したとき

の引張応力一歪曲線の変形エネ

ルギーと,相等しい変形エネル

ギ‘ー(符号反対〉をもつまで圧

縮応力一歪曲線の裂性城を完全

当日性のままで延長したばあいの

仮想圧縮iliを êo とすれば,

よ σ t '麸t =_l_σ 「・ ε002 2

+σぜ (ε。 ε0 ,')' • • • (2. 7)

これに,σt=r ・ σ 円 ; Eot =r-col'

E を代人しでかき改めると,1 +r' ê"ソ 2 ・ êo,・・・ ( 2.8)

したがって,んこ ε" となる《

ゆえに,圧縮応力一歪曲線が圧縮強度に述してから完全制性却をとり,梁の! 1:縮仰が塑性城にはし、って

からも梁の湾曲が同軸円弧状を呈すると仮定すれば, その IJ:縮側外皮の最大歪は最犬比例短1[翁I}[ Eoc の

(1 +r')/2 f音となることが推定されるコ

たとえば, r=3 のときは,梁の破壊応力に対応する最大FI:縮歪 E(: は E仰の 5 倍に達する」とになる

わけである。

また,針葉樹のェグマツやトドマツのように圧縮応力 歪曲線の曲線域のノj、さいもの,つまり K. ,,, の値

がほとんど 1 にちかいものでは,圧縮強度のかわりに圧縮比例限応力度 σ叩をとる方が実際にあてはま

る。このことは,第 42 i苅において,応力一否曲線が圧縮強皮に達してから傾角出をもってしだし、に低減

する傾向があり, εlC'-""'CO' まで発達するので,その部分が長ければ長いほど完全塑性の仮定が注目合しえな

くなるからである。アカマツや一般の広葉樹で比較的 Koc の値が小さく,圧縮応力一歪曲線の曲線城の大

きいものでは , Eoc-εoF の区間も短くなって完全塑性の仮定はかなり適合する このような理由から,エ

ゾマツのように Koρ の値が大きく 1 にちかL、針葉樹などのばあいには,圧縮比例限応力度をもって圧縮強

度におきかえる方が妥当であると考えられる 3

2.2 梁の横断面に分布するセンイ歪

電気低抗線歪計 (Electric strain meter) によって単一梁,釘蒼合せ梁および援者集成梁の横断固に

分布するセンイ歪を実測してみたので、その結果についてのベる。

2.2.1 単一梁 梁の引張側および圧縮側のセンイ歪を測定した例を第 43 I刈にしめしたご

この例でもわかるように,弾性械においてはほとんど中立軸と中心軸とは一致しているじなお,域性岐

における歪分布については,歪ゲージの限度もあって測定は困難である。

2.2.2 釘着合せ梁 アカマヅ乾燥材の隔 10 c例,厚さ 2.5 c例のものを 3 枚重ね合わせ. 3 寸 5 分

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の丸釘で釘T~した。このばあい,釘の

打込み方法は,まず所定の位置に釘を

打ち込み,その頂部が板面よりメリ込

むまでつづけ,その後 3 枚目の板のウ

ラで釘の先を木のセシイ方向と l白角に

折り曲げてつよく打ちこれも材面より

完全にメリ i'>ませるようにする c この

方法は電線ドラムなどの釘着に通常用

いられているものである心さらに,釘

1 本の保持阻i績は釘と釘との距離と板

幅とによってきめられる。したがって

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 ni

一一一一- CO門PRESSIDN E c

TENSIONt-t-一一一一

第 43 図素材梁の断面内歪分布(ストレイン・ゲージ〉

Fig. 43 Strain distribution in a wooden beam (electric strain gage)

板の側面から 2.5 crn はなれたところに第 1* f=!の釘を打ち込み,つぎに板の腕方向に 5crn , 長さ方向

iこ 4cm はなして第 2 の釘を打ち込み,その後はこれを交互にくり返せば,チドリ式に釘が打ち込まれる

ことになり,このときの釘 1 本当りの保持面積ば 40 cm2 となる。このばあいを 3 N 40 の詑号であらわ

すこ主にする。同様に釘と釘との間隔を 8crn にしたものや 14 cm にしたものをそれぞれ 3N80 , 3N140

としてあらわす。また,隅と厚さの同じ板を 2 枚釘着したものも同様なあらわし方を用いる c たとえば,

釘の保持団績が 40 c制2 のものは 2N40 であらわす。

つぎに,曲げ試験の方法としては 2 点荷重とし,スパンは 105 c削 (3 枚合せのとき)で 3 分点のとこ

ろに 2 点荷交を加える)このときスパン中央の断商にストレイン・ゲージをはりつけてセンイ歪の発注を

もとめた。その 3 枚合せのば

あいの例を第 44 図にしめす

これをみると,最も多く釘

を打った 3N40 のばあい上下

の板でややそれぞれの板の中

心軸と中立m!l l とにズレを生じ

ているが,その他のものはほ

とんど一致していることがわ

かる このことは,これらの

板が釘によって集成されてい

るにもかかわらずほとんどそ

の結合効果があらわれていな

いことをしめしている。つま

り,単に重ね合わせた梁の応

力分布型式をとっていること

がわかるつ

通常,釘着接合がそれほど

の結合効果は期待できないに

ラN40一一一- (0門PRESSION Ec

TENSION tt -一一一

第 44 図ー( 1 )

3N80-7 一一一一_ COMPRESSION E.c

T印SION E.t -一一一一

第 44 図一(2 )

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一ー 172 ーー 林業試験場研究報告第 108 号

3N 140-4 一一一ー co門 PRESSION Ec

TENSION tt -一一ーー

第 44 図 (3)

第 44 1理|釘蒼重ね梁の断面内歪分布(ストレイン・ゲージ〉

Fig. 44 Strain distribution in nailed beams

(electric strain gage)

ラ Gー一一一ー COMP旺SSION t.c

TENSION Et-一一一

第 45 1濁接着集成梁の断面内歪分布(ストレイン・ゲージ〉

Fig. 45 Strain distribution in a glued laminated

beam (electric strain gage)

しでも,このような応力分布

をするとは考えられていなか

ったように恩われるが,はな

はだ興味深い結果で‘ある。

この原因についてはいろい

ろ考えられるが,最も重要な

ことは釘鷲による接合におい

ては,その打込釘の周附,す

なわち,釘に援する木部の局

日15的な歪が大きく影響してい

るものとみられる。

2.2.3 接着集成梁 合成

樹脂接着剤によって十分良好な条件で

接着されたばあいは,第 45 図やこれ

までにおこなったミズナラの通直集成

材川}でも全く単一梁と同様な歪分布

をしめすこ正がみとめられる、

第 45 凶にしめしたものは,尿素樹

脂接着剤によってアカマツの 10cm 幅

2.5 cm 厚の板を 3 枚積層接着したも

のである。その試験方法はすべて釘普

梁のばあいと同慌である。

2.3 梁の曲げ剛性

2.3.1 単一梁における曲げ剛性の

計算 短形断面の単一梁に関する荷重一夜曲線については第 41 1習の完全塑性型応力分布の条件によっ

てつぎのような計算式がえられる。なお,その誘導についてはすでに発表問川町したとおりである すな

わち,

1. 中央集中荷重における梁中央の援

Yc=---J.f _36_ -17-1210ge~1 =~I~-17-12Iog 一一ーー 1. Y β。 L 3ー β 】 3β _j

=φ('.Ye

Y.=PI'/48EI........................................ (2.9)

2. 2 点荷重における梁中央の援

yr Z4 -l = ß(3工可γ ・ Ye

=中 l'Y.

Ye=PaP/16EI ................................. .(2.10)

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木材の強度特性に関する研究 (沢田) ハδ

':;., -L= -3'土工[ぃ ;(72ー併l ]・ゎ

=中 1. ・ y ,

yc = pa(3L' -4a')/48EI. • • • • • • • • • • • • • • • • • • .ー・・・・・ (2.11)

y,.=中央集中荷重におけるスパン中央の携

y ,. -l= 2 点荷重における中央荷重点問 定曲げモーメント区間の中央携

わ-1.= 2 点、荷重におけるスパン中央の撰

E= ヤング係数

p=集中荷重

I =断面 2 次モーメント

1 = 中央集中荷重ではそのスパン, 2 点荷重ではその中央荷重点間の距離

L=2 点荷重におけるスパン

a = 2 点荷重における支点と荷重点、との距離=(L -/)/2

β=σ ,:/σc

ただし,針柴樹で K肘勾1 のものでは σI:/a",.p

σ/1'=曲げ応力度 =M/W ~σ(' orσ ('J>

M=曲げモーメシト

W=断面係数

')'=L/a

なお,以上 3 式の係数 φ内 φg および φL について β に関する数値表は木材梁に関する研究第 4 報刊

の巻末にかかげてあるけ

さて,これらの山げ剛性の計算においてとくに検討を要するものは E と β のきめ方である 3

1. 曲げヤング係数 (E,.): 2 点荷重によって純曲げの条件があたえられているばあいは, E"キE, の

関係が成り立つものとみてよいづこのことは,筆者もこれまでたびたび実験してその適合性を確かめてい

る95}O また,スパンーハりタケ比が 20 をこえるようなものでは,中央集中荷重のぼあいでも成り立っと

考えてよし、BS) つしかし,スパンに比してハリタケの大きなものではこの関係は成立しなくなってくる ι す

なわち,中央集中荷重のスパン中央の擦が弾性j或においてセン断応力による擦が加わると次式のようにな

る〉

ye=[1+25-(り]最

ここに G はセン断弾性係数である。したがって, E/G の値によってその影響の度合がことなるわけで

ある。

すでにのべたように. E/G の値は針葉樹で約 15~20; 広葉樹で1O~15 となっているので,いま,針

葉樹で E/G~20 として考えると. h/I の値が 115. 1/10 , 1/15 , 1/20 のときの擦み増加率はそれぞれ,

96% , 24% , 11% , 6 %となり,かなりいちじるしい影響のあることが推定されるつよって,中央集中荷

重による曲げ試験で木材のヤング係数を評価しようとするばあいは,針葉樹で h/I三1/20,広葉樹では,

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一 174 ー 林業試験場研究報告第 108 け

h/I三1/15 ていどにすべきであろう l 広葉樹のばあいでも E/G の値は少たくとも 10 ぐらいにはみなけれ

ばならないから,このとき, h/I が 1115 で約 5%過大な擦をあたえることになり, h/I> 1/15 の区間でも

とめることは標準的なヤング係数の評価に誤りをおかす原因と tr るおそれがある。そのうえ,中央集中荷

重ではとくに,その荷重点のところに局部的なメリ込み圧が作,1-1-1し,この二次l約な応力の集中のためにE

しい撲の測定をあやまる公算もあり,とくに, h/Z が大きくなるほど,また軟らかL、針葉樹ほどその影響

l工大きくなる。

したがって,木材の曲げ試験からヤング係数を評似liするばあいは,原則として 2 点荷重方式をとるべき

であり,実用上,とくに中央集中荷重によらねぽならぬときは h/l の値を , 1/15~1/20 でおこなうべき

であろう。

2. β のきめ方 :β は曲げ応力度 σ,,'と圧縮強度 σ,',または圧縮比例限応力度 σ中との比の値として

計算されるものである。このばあい,通常は σc をとって β をきめるが,針葉樹などのなかで σ '>P をと

らねばならぬものもあるつこれをつぎの条件からもとめる。

Ko ,';;;三 0.75→σ叩をとる。

すなわち K" ,の値が大きくて 1 にちかし、ことはその圧縮応力一歪曲線の山線城がきわめて少ないことを

意味している。このようなばあいは,梁において,その圧縮側センイが圧縮強度に等しい曲げ応力となっ

てから相当長く変形がすすむので,それ以後の圧縮応力はかなり低減する傾向をしめすことになる一その

ために完全塑性の条何二仮定が適用しがたくなるので,比例限応力度のところで完全産性型を仮定する必要

があるわけであるのこのことは,後にのべる梁の曲げ破壊応力の計算のばあいについても同様であるピ

3. 曲げ比例限応力!支 (σbp) の推定: 理論的には圧縮比例限応力度 (σれJ') と一致すべきものと考え

られるが,実際には1王縮強度よりも大きい値をとるのが普通である{

むろん曲げ試験によってもとめられる比例限度はその荷重一携曲線からとるのであって,そのかぎりで

は測定の精度にもよるが,前述の計算式によって荷重一授曲線をえがいたばあいでも,これを実験のとき

とほぼ同様の精度でおこなえばその圧縮強度または圧縮比例限応力度よりも相当高いところに曲げ比例限

応力度がくる{すなわち,中央集中荷重のばあいでは, β をきめるときに某準とした応力皮 (σ,または

σcp) の1. 27 倍の!出げ応力度のところで約 1%だけ援増加があり(弾性擦に対して), 2 点荷重の純曲げ

区間では βニ1. 12. スパン!t':{本としては β= 1. 13 ていどで同機約 1%の援措加がみられるにすぎない。ま

た,その撰増加を 3 %~rg皮にしたときで出げ比例限度をきめれば. r{'l央集中荷重と 2 点、荷重とでそれぞれ

β の値は1. 40 と1. 20 になる。実際の曲げ試験では,このていどの精度で比例限度をとらえることが多

いとおもわれるので,両者を合わせて,低い方の β= 1.20 をとることを提案したいと思うのなお,筆者

はこの方法によって曲げ比例限度を推定したものと実測値とを比較しておおよそ一致することをたしかめ

ている 8創刊) 107) 。

4. クリープ援影響: 単一梁の 2 点荷重方式による曲げクリーフ。試験の結来については一部をすでに

発表している 9引が,梁の曲げ剛性を塑性域まで延長して考えるばあいはきわめて重要な条件となってくる

すなわち. Fltlげ応力度がその材の圧縮比例限応力度に達しないものではほとんどクリープによる影響を

無視しうるとおもわれるが,これをこえて応力が増大すると,しだL、に影響l~が大きくなってくる。つまり

曲げ応力度が圧縮強度に相応する応力に達する付近では,もし十分な時間をあたえれば約 20 %程度の擦

増加があるようである。それ以上曲げ応力度が大きく,曲げ破壊応力度の 70 %ていどになると約 60 %

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 175 ー

前後のクりープ擦が増加することが針葉樹材についてはほぼ明らかなようである。むろん,材の含水率,

外的温湿度条件等によってこの数値は異なってくるであろうが,いずれにせよ,かなり大きなクリーフ・擦

のあることは事実のようであるヲ実際,静的曲げ試験をおこなうばあいでも,破壊荷重の約 80 %付近か

らはかなり著しいクリープ擦の増加が観察される J したがって,曲げにおける荷重一援曲線を塑性域まで

延長して計算するさいに注意すべきことは,その計算にいかなる方法をとるにしても,曲げ破壊係数の80

%以内でその@合性をたしかめるべきであろう。

よって,それ以上の曲線域を計算的に表現しようとすれば,当然クリーフ・による携増加を加算する必要

があり,それが温湿度条件等によっていちじるしく影響されるかぎり,とうてい正当な評価はできないと

し、ってよい。

2.3.2 釘驚梁の曲げ剛性 前述の応力分布のところでのべたように通常の釘蒼梁ではほとんど単な

る重ね合せ梁の条件をみたしているにすぎないので,その 1 枚の板の曲げ剛性に比して見掛けの曲げ剛性

ば重ねる枚数に等しい数だけ倍加されることになる。

すなわち, n 枚の板を重ね合わせたばあい,見掛けの曲げ剛性を EI とし,板 1 枚の曲げ剛性を Eo1o と

すれば,

EI=n ・ Eolo ・ ・・ ・・・・ ・・ ・・ ・・・・ ・ ・・・・・・・・・・ ー .. .. (2.13)

となり,さらにこのときの見掛けのヤング係数 E と板のヤング係数 Eo との問にはつぎの関係が成立

する。

E =EL - -・ ・ ・・・・・ ・ ・・ ・・・・・・・・・・・・・田・・・・ ・ ・・ (2.14)n “

つぎに, 3 枚重ねの釘鷲梁を例にとって実験結果をみると,見掛けの E と 1 枚の板の Eo との比の平均

値U: ,

主ァ0.14

となる。これは単なる重ね合せ梁の E/Eo の値が 0.11 であるのに比して大差のないていどである

したがって,釘着梁については,曲げ剛性に関するかぎりほとんど釘着結合の効果は期待できないよう

におもわれる。

(色〉

第 46 図 2 樹種接着集成材の断面内応力分布の発達

Fig. 46 Developrn巴nt of stress distribution in a glued larninated bearn , consisting of two kinds of wood

【巴〉

<A)

(8'

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-176 ー 林業試験場研究報告第 108 号

2.3.3 接着集成梁の曲げ剛性 十分確実な接着をおこなった援者集成梁においては,各挽板の基本

強度が等しければ単一梁と全く同等の取扱いがて、きる 1州 107) 1附 O すなわち,単一梁についておこなった計

算がすべてそのまま適用しうるわけである。このこ主に1'K1する実験的検討はすでに発表川〉しであるので,

ここでは,基本強度の相異なる 2種の材を組み合わせたばあいについてのべることにする。このばあいに

おし、てもその理論的な成扱いはすで、に発表附してあるので省賂する υ

なお梁横断面内での応力分布の発達形式を第 46 図のように仮定する。

1. 曲げヤング係数の計算: まず, A , B両材の強度条件とこの援者集成梁の曲げ条件および断面構

成をつぎのように仮定する。

A=中材e B=添材として , EA= 巴・ EB (巴く 1)

e'=l-e; 'Po='P/h; to=t/h

いま,計算によってもとめられる梁の曲げヤング係数を E,.とすれば,

E,. =lìo ・ E lJ

00= _4_;l_c二空三一b

a =1 一 eピ,て(ψ0 一 to)

b =1 一 e'(伊0♂含L一 t♂

C =1 一巴Fて('P♂一 tοJ3つ>

..(2.15)

2. 曲げ比例限応力度の計算: このばあいも単一梁と同様の理由で材の圧縮強度にあたる曲げ応力の

20%増で曲げ比例限応カ度を推定する 3 すなわち,添材の圧縮側外皮応力がこの材の圧縮強度に当る応力

に達したときの梁の曲げ応力度を σb' とすれば,

ただし,

σb'=So ・ σ ,.lJ . . .. . . .... .. .. ...... .. .... .. .. .. .. .. .. .. .... (2.16)

σbp,.= 1. 2 ・ So ・ σf, B.................... .・. . . . . . . . . . . . . . . . . . (2.17)

σゆ,.-曲げ比例|浪応力度の計算値

σ ,.B=B 材の圧縮強度

So=_4ac-:-3b_'__ � d >........................(2.17a)

d=l-e'(伊o ー to)(2- 'P o-t o ) )

つぎに, 2樹種を組み合わせてつくった接着集成梁の実験結果とその原料挽板 (S. W.) および同接着

集成、梁から切り取ったものくL. W.) の強度性能力、ら接着集成梁のl也げヤング係数と曲げ比例限応力度を

計算したものとを比較してみよう。

エヅマ Yを中材とし,添材にプナ,マカパ,ヤチダ‘モおよびミズナラを)f.fl、たものと,ヤチダモのヌカ

目材を中材にしてミズナラを添材にしたものとを実験した。荷重方式は中央集中荷重である c

第 13 表にこれらの梁の断面構成,使用した原料挽板の基礎的な材質およびこれらによってもとめた曲

げヤング係数の計算値 (E才〕と曲げ比例限応力度の計算値 (σbp ,.) をしめした。

なお,挽板厚は各 2c仰で 5 枚積層,接茸集成梁のハリタケは 10 c例, I隔は 10 c附で、スパンは 200 cm

である。

さらに,接着集成梁の試験結果を第 14 表に,また,計算値と実測値との比絞を第 15 表にしめした。

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉

第 13 表 2 jljJ種援者集成梁の断面構成

-177-

Table 13. Conditions of glued laminated beams consisting of two species

Co時 lhみが, i 13 0 ,> "1 q q' n e '1'0 to 1 E,. I <r"J"

tru山nlA B I Aτ!工戸 A B 可τ百i可「iVJ1石原?よJBY I 叫叫 o ∞32|ud298!28013 叫 310160 o d 0 ・ 761 0 812iM311341ω MY 13回 6351 0 ∞361 0.0邸 3.22 3.12: 3.83 3.22 い ω8 0.57 0.8∞:0 ・ 194 162 1 680

FY ! 3471 5271 0.00321 0.0036 3.03 3.63.4.23 4.47 6.4 0.66 0.74 0.807' 0.192

QY 1300'μ8! 0 ・ 0028] 0 ・ 00421330!2.5113.6212 ・ 86 5.4 0 ・ 67 1 ・ 00 0 ・ 800i 0 ・ 196Q F 12901 叫 O 附4j 0 ∞叫 2201204315305550580430 叫 0.200

Y == Y ezoma tsu; B == Buna ;乱l==Makaba; F==Yachidarno; Q==Mizunara;

BY==B+ Y + Y + Y +B; t== 2 cm; h==5 t= 10 cm; t==Thickness of a lamination;

h == Depth of bearn

第 14 表 2 樹種援者集成梁の曲げ試験結果

137 i 594

106 十 540

92 i 530

Table 14. Test results of glued larninated bearns consisting of two species

b I h W 1 1 M"'.n.l: ¥ E/, \σ"1' I Lv I T I H ¥ l Const.ト一一一 1-.---'一一一-:- > 1- -----1一一一一トー一一一一1-一一1-1

cm c制 cm3 i cm' lO'kg ・ cm' lO'kg/cm'l kg/cmヨ 1 kg/cm'・間inl _oCI % 1 cm 一

68488

OJquζU

『/〆

O

一勺4ηd

つゐ勺

A

勺ノム

←ハU

勺L

マJ1i

つυ

-QJ74qυ0

ノつ白

一円U

にJ

円U

マrRU

99998

一631&2l

-AY

勺Aqυ7J

『J

74QU7

・只

vrb

10460

一45442

一ω

旧日山

ω

-

7

2

q

u

7

4

-rbqJ

戸口勺

JU〆。

990

09

一YYYYF

一BMFQQ

124573i62128!781200

159 660 66 グ l グ 1 グ

133 437 75 グ|グ i グ106 454 , 61! 27 ,グ|グ

112 , 568 80 ググ l グ

b==Width of bearn; h==Depth of bearn; w==Section rnodulus; I==Moment of in巴rtia;

M川, .c== Max. bending rnornent; E,,== Young's modulus in bending;σ坤==Bending stress

at P. L.; Lv==Loading spe巴d; T==Temperature; I==Span; H==Relative humidity

第 15 表 計算値と実iftU値の比較(ヤング係数と曲げ比例限応力度〉

Tab!e 15. Cornparisons of cornputed and observed values (E &円1>)

E" (10'kg/c別立)Const. 1-----,

L. B. 1 S. W. I L. W.

Y

Y

Y

Y

F

B

M

F

Q

Q

134 129

162 I 172

137 i 135

106 119

92 1 115

0.93

0.98

0.97

1.00

1.22

1.02

10. 。

124

159

133 I

106

112

M

士A%

E" E ,

hh一巳

σ "1' (kg/cm') σ"1' σ 111>

σ f'11 ,"

0.92

0.97

0.74

0.84

1.07

0.91

12.3

1.06

0.92

0.86

1.01

1.12

0.99

9.5

0.96

0.92

0.98

0.89

0.97

0.94

3.6

L. B. 1 S. W. I L. W. σ hpl

573

660

437

454

568

3

0

4

0

0

2

8

9

4

3

rb

〆bpDRU

にυ

540

718

506

450

507

L. B.==Observed va!ues of !aminated bearns

S. W.==Cornputed values by the strength properties of larninae

L. W. ==Cornputed va!ues by the strength properties of !arninations frorn beam

これらの結果から,いずれの計算値もかなりよく実測値と一致しているようであるニ

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178 ー 林業試険場研究報 ff 第 108 ザ

2.4 梁の曲げ破壊条件と曲げ破壇係数

2.4.1 単一梁の Iまあい 梁の断面内応力分布がその塑性域に関して完全期性型をとるものと仮定し

て illJげ破壊条件と曲げ破波係数を則論的にもとめ,すでにその2. 3の実験的検討についても発表S町阿川}

したように,その重要な強度特性偵として, r=σt/σ1'; q=σJr; y ,, = σ中/σ,などがあげられるごすなわ

ち. r と q の{直とハ 1) タケースパンJヒ (h/I) によって梁が引張破損によって壊れるかセン断破損によって

壊れるかがきまるものであるじ

また,針葉樹アテ材や広葉樹多iM材などでは引張側にも塑性械を考慮する必要があり,このことは,同

様,特佐伯 Kot (Eo ,fE川 1 の値の犬きさによって定まることが知られた刷

いうまでもなく,梁の出げによる破駿条件はその断両形や荷重の種類およびそのかかり方などによって

異なるものであるが,筆者はJ,{!形断固梁の中央集中荷重および 2 点荷重の単純支持梁での破壊条件と曲げ

l政主主係数をもとめてその実験的に妥当であることを明ら虫歯にしている SG)!)Sl ,.,

このばあい問題となるものは q の値であるが,通常のセン断試験によってもとめられるセン断強度はど

うしてもその切欠端部にはたらく二次的応力の影響があって,梁の断面内に生ずる水平セン断応力より小

さくなるものと考えられるので真実の q よりもやや大きく評価していることになるのしたがって,曲げ破

壊条件式でのセン断破壊点の h/I は実際にはまだ引張破接の公算があるわけであるり

ただし,なんらかの事情で梁の断面内に 2次的応力が作用し,このためにセン断応力が早く発達するよ

うなばあいには上の条件とは反対になる。このことについては後にのベる(

つぎに. 2. 3 の荷重のかかり方による rl11げ彼壊の条仰を. I市j'Ëの強度特性値をHJI,、て一般的に概算す

ると,

1. 針葉樹(比較的軽比重で Kor~l. O)

このぼあいは第 12 表より. r=3.2; q=3.5; y ,, =0.8 を用いて破壊条件をもとめる c

(i)全等布荷重を加えるばあい。このばあいは,塑性竣引張破損か弾性域セン断破損かのいずれかが破

壊原因となって塑性被セン断破損が原因となることはない」また,その h/I の値については,上の 2 つの

破損原因の境界となるものは1/6.2 である。したがって h/lく 1/6 であればだいたい引張破損が原因で梁

は破壊するとみてよいであろうコ

(ii) 中央集中荷重のばあいつこのときは h/I の偵が1/7.7 よりノj、さければ引張破損. 1/1. 4 よりも大

きければ弾l陪城セン断破損,この中間にあれば塑性域セン断破損が原因となる。

したがって,たとえば塑性城引張破損で破壊せしめようとすれば,その h/I をおおよそ1/7 以下にすれ

ばよいことがわかる乙

(iii) 2 点荷重のばあいc このときは,一方の支点からその方向の荷重点までの距離 a ((L-I)/2) に

関して条件がきまる c すなわち. h/a の値が. 1/3.9 よりも小さければ引張破損. 1/0.7 以上では弾性被

セシ断破損が原因となり,この両者の中間の h/I では塑性減セン断破損が原因となる。

2. 広葉樹散孔材(アピトン類南洋材をのぞく〉 第 12 表より. r=2.7; q=3.0; y ,, =0.6; Kor=

0.45 である力道ら,

(i) 全等布荷重の(まあいつ h/I が 1/5.8 以上であれば弾性域セン断破損,これ以下では塑性域引張破損

が原因となり,裂性域セン断破損は起さないc

(ii) 中央集中荷重のばあい。 h/I が 1/5.3 以下では塑性域引張破損を. 1/1. 5 以上では弾性域セン断

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木材の強度特性に関する研究 〔沢 HI) 一一 179 一一

般損を,またこの中間であれば塑性域セン断破損を原因として梁は破壊する J

(iii) 2 点、荷重のばあい。 h/a が1/2.7 以下では塑性域引張破損. 1/0.75 以上では帰性域セン断破

損,この中間で塑性l].~セン断破損が破壊原因となる勺

3. 広葉樹環孔材 r=2.5; q=3.0; )',, =0.55; K",・=0.40; KOI = 0.9 であるカ沿ら,

(i) 令:等布荷重のばあい勺 h/l が1/5.6 以下で塑.性域引張破損,これ以上では弾性域セン断破損を!日{困

として破壊する。

(ii) 中央集中荷重のばあいコ h/l が 1/4.9 以下では塑性城引張破損. 1/1. 5 以上では帰性l或セン断破

損,この両者の中間では観性被セン断破損を原因として破接する(

(iii) 2 点荷重のばあい。 h/a が 1/2.4 以下では塑性域引張破損. 1/0.75 L:J.上では蝉性域センリijí破損,

この中11,1では塑J陛域セン断破損を原因として破壊する=

4. 南洋材(アピトン類): r=3.0; q=4.5; )',, =0.75; Ko. ニ 0.70; K" , =1.0 のH民条件から,

U) 全等布荷重のばあい c h/l が 1/9.0 以下で{主塑性域引張破損,これ以上では iJìn1t全域セン断破損をば

因とする。

(ii) 中央集中荷重のばあい h/l が 1/9.0 以下では塑性域引張破損. 1/2.25 lJ,_I-.では弾性域セン|折

破損,二の中間では塑性批セン断破損を破壊f!j(固としているコ

(iii) 2 点荷重のばあい。 h/a が 1/4.5 以下で;主塑性域引張破損. 1/1. 125 以上では'iijí性域セン l祈破

損,この中間では塑性域セン断破損が原因となる 2

以上を総括して,気乾正常材でセン断破損の危険がないとJi;'えられる条件は,中央集中荷重の[まあいて

は . h/l が 1/9 以下であればよいことになり,最もセン断破損を起 Lやすいものはアピトン類で,針葉

樹,散孔材とつづき,環孔材はセン断破損を起しにくい材という乙とになるコ

なお,以上にのべた破損条件式についてはすでに発表刊しているのでここでは省服する、

また,同等材質の挽桜からなる接着集成梁については単・梁と全く同様の手続きによってムの曲げ破壊

条件ならびに I出げ破嬢係数をもとめることができる この 4 との詳細についてはその実:史的検討をふくめ

てすでに発表lOï) したとおりである c

2.4.2 異強度材の組合せによる接着集成梁の破痩条件と曲げ破損係数 この.F!I1~命的なとり扱い二つ

いてはすでに発表1州しであるので, ここでは,前述の曲げ剛性のところでのべた実験に関してその適用

性を検討するにとどめる l、すなわち,ミの中央集中荷重の単純正三持梁において,そのハリタケースパン比

指 16 表 I出げ 1後減条件

Table 16. Conditions of bending failure

Condition Position Co凶 I ho=h/I l f?りL← Ch/l) , ~tfiil~\~ , ~f ケ川 | β;o !Type of

|S1iL1|s w.1L1lsw i L W.sw L.w.s wlL W i s.w L W. 円山re

BY 0.08710.085. 0.366 0.430 T T A Gβ0 , (J[ β0 , e;j T

M Y 0.05 グ 0.1161 0.106' 0.358 0.332 グ 1 グ G // β 白.. 83 // S

0 ・ 0740.0571 0.3450.398 グ 'Tor S F Y 0.05 グ グゲ β。 83 i グ! S

QY 0.05 グ 0.1030.10510.3690.必7 グ 1 T T A Aβ0, 81β0 , 81 I

QF 0.05 グ 。叫 0.1吋 oω0 必0' グ(グ グ|グ |β0, 81 I グ i T

ho=h/I=At test condition; T=Tension; S=Shear; G=Glue line between A & B

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。。 林業試験場研究報告第 108 号

(h/I) によって,破壊条件をもとめると第 16 表のとおりになる。表中 (h/I)" は塑性域セン断破損を起

す条件, (h/I). は 5ììi性投~セン断破損を起す条件, T'IIι は梁の断面I}~に生ずる最大水平セン断応力, β およ

び 0 については既報1耐を参照されたい。

つぎに,曲げ破域係数を上の条件によって計算したものと実測値とを比較して第 17 表にしめした。

第 17 表計算値と実測{直との比較(出lげ破壊係数〉

Table 17. C璟parisons of computed and observed values (σρ

Bending Strength ぴん (kg/crn') I 川 | Construction 一一← ー | 一一一 |

σ bSIV σbLW σル" Iσf)SfV σbLW ".._,..,

BY 848 925

MY 930 1120

FY 770 970

QY 742 815

QF 800 731

907 0.92 ' 0.94

1084 0.83 0.86

905 0.79 0.85

745 0.91 1.00

755 1.09 1.06

0.94

11.3 8.6

*M

士ム9&/

* M=Mean value; 土ム%=Deviation

σ1>"= Observed values

σbSW =Computed values by laminae

σ f, ].W" =グ グ by laminations from laminated beam

このばあい, 1 つ問題となることはその破峻条件において,試験梁MY (マカパとエゾマツ〉が.計算

ではその梁破壊の原因が塑性城引張破損となるにもかカわらず実際にはセン断破損がその原因となったと

みられる点である。

そのJ'nl出としては,梁における接蒼屑のセン断接着力または,この部位に接して弱材であるエゾマヅの

細胞の変質〔接蒼圧締時の横圧縮による接着境界面付近での座屈〕に問題があるか,さらに,このような

いちじるしい強度差のあるものの接着接介では出iげ応力の発達にともなう梁の水平セン断応力の発達が単

純ではなくなり,その /flS位に Z þ\j'j(J応力の生ずるためであるかのいずれかであろうと考えられる c 接着層

のセン的rt1f意力自体はすくなくとも~5J材であるェヅマヅのセン断強度よりも大きくたっているが,その試

料の採取について,はたして全体が同様な接着条件にあったかどうかは判定いたしがたいー

しかし,第 17 表にしめしてあるとおり,このようなばあいでも実測値は計算値の約 85 %程度にはな

っているからそれほど大き仕低落でもないc ややこれと類似した現象がFY (ヤチダモとエゾマY')のと

きにもみられたが,これについてはその破損条件が引援とセン断との境界付近にあるのであまり問題では

ない。また,他のものでは,ほとんど計算値と実測値とが一致しており,全体としては,実用上の精度か

らみてほぼ計算的推定が可能であることが判断される c

ただし,実際には,実測値の方が若干{尽くでる傾向があるので,計算でもとめられる値の約 10 %減を

判定値とするのがよい。

2.5 梁の寸法効果

2.5.1 単一梁(素材梁〕のぼあい 一般に木材梁においてとの程度の寸法効果があるか,またその

原因が何にもとづくものであるかを検討するために,種々の断面寸法をもった実大寸主主のまê7!i断匡梁につ

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 -181-

いて比絞的実用的な条件で試験をおこなった。

すなわち,節,日切れおよび干ワレなどの欠点をもっ実大寸ー主主の梁についての試験結果を一括してしめ

せli U) 18 表のとおりである c

第 18 表実大梁の曲げ試験結果

mm

「ω州一ー∞∞一印印回目印印

pc

一66-66

111111

nb一L

211U22

一竺1111JJ一川J|い

←・m

一h

一引引一日引←

HNHH

札口氏

ニD

一一一一

司叫ん|一川川汀

Jh一川[UU

←巾れい山

N

一|削1

「引|古川

-U

co

c

u

l

f

m

ny

一円

V

、,

S

一創出

Table 18. Test results of large beams in static bending

EB σ B1' σ B _ _ I_ _ I Place of i--l--~-, D巴fects :Gradel

kg/cm2 i kg/cm2 1kg/cm2I ~v.vv.v 1~ .uuvlgrowth

88 ,000 131 , 210 1 checks 1 1 I vuv_':,~'v,- . _._ 1 1 Alaska 88 , 0∞ 212 i 3∞ I small knots I I

136 ,000 345 455 I checks 1 I n

91 , 0∞ 268 400 small knots

64 ,∞o|3001355|red knots 121Nagano 62 ,000 235 325! グ 2 グ48 ,000 170 380 I グ 1 グ68 ,000 430 560 1 グ 1 , Aichi 49 ,000 370 460 1 グ 2 グ

47 ,000 285 480 I グ 1 グ

Hinoki

Hiba

11

つムqU4・

18 20 18 20 18 i 20 18 I 20

I 13 I 150 13 150 13 150

11.5 160

1 7 2 7 3 7 4 11.5

1 I 6.5 I 12.5 2 I 6.5 12.5 3 6.5 12.5

Todo・ 1 1 21 21 ma tsu 1 2 I 23 23

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60 , 0∞ 294 グ 1 I Hokkaido 63 ,000 261 I グ 1 I

En = Young's modulus;σBl, =Bending stress at P. L.

σB=Modulus of rupture in bending; h= Depth of beam (cm); b=Width of beam (cm).

つぎに,この実大梁から破損の影響のないとみとめられる部分で‘無欠点試料を切りとってIJ、試験梁を ('Iô

り比較のための試験をおこなったニその結果を第 19 表にかかげた この材料の年輪巾,含水率および比

重はすべて無欠点小式験梁について平均的ιもとめたものであらわされている c

さらに,この両者の断面係数,ヤング係数,由げ比例限応力度および曲げ破壊係数についての比較を第

20 表にしめしたJ

これによると,スプルース(アラスカ産)の No. 1 のみいちじるしく低下しているが,これは目切れ

に沿うて第 51 悶ー1, 2 (Plate 6) にしめすような 7子ワレ」の入っていたことが破壊の原因となって

いたためとみられる。また,同じくスプノレース No. 2 でも,目切れはないが梁の端部でノ、リタケの中央

部付近に水平な干ワレがあり,このために典型的な水平セン断破壊を生じたものである c これを第 51 図

-3 にしめしておいた。

なお,第 20 表の結果から判断されることを列記すると,

Page 68: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-182 ー 林業試験場研究報告第 108 号

第 19 表実大梁より切りとった無欠点/1、試片の rlijげ試験結果

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第 20 表実大梁の強度性能の低減

Table 20. Decrease of strength properties of large beams

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木材の強度特性に関する研究 (沢[11) -183ー

1. [出げヤング係数は梁の断面寸法が相当に異なっていてもあまり低落しないようである z このことは

上資材(きわめて欠点の少ないもの)においてはほとんど差のないこととともに注目される。したがって,

実大梁がし、ろいろの欠点をもっていることによって生ずる寸法効果は,曲げヤング係数に関するかぎりで

は約 10 %ていどとみればよいと思うっ

2. 曲げ比例限応力度はバ号、ツキがかなり犬きいのであまり明らかではないが,前述のような特殊な欠

点条件を考えないかぎりでは,無欠点材の約 60 %ていどを期待できるようであるコ

3. 曲げ破壊係数もかなりパラザキはあるが,スプル ス No. 1 をのぞけば,だいたい 50 %以上には

たっており,とくに上質材ではほとんど無欠点材と異ならないものもある一

以上の結果から,各種の欠点をもった実大寸法の梁がその寸法効果として剛性および強度の低減をしめ

すとすれば,それはもっはらその実大梁のもつ欠点の質と量とによって決せられるものと判断されるつし

たがって,単に断而寸法が大きいとし、うだけの理由で単純に強度低下が起るとする考え方は正しくないと

恩 L とくに寸法の影響が考えられるのは,あくまでもハリタケ スパン比のような力学的条件と,ほか

になんらかの条件で,交正なまたは荷重点苅;(立に二次的応力の集中たどが生ずるばあいにかぎられるものと

みてさしっかえないで、あろうし

2.5.2 接着集成梁のぼあい これについて(工すでに,集成材hこ閲する研究(第 1 報)山}のなかでも

のべておいたが,原料挽板の曲げ性能と接着集成梁の由!ず性能と;土,ともに無欠点材であるかぎりほとん

ど差異のないことをたしかめているとこのばあいの原料挽板カ‘ら木取ったノj、試験梁の断面係数は接着集成

梁のそれに比して約1/125 にあたっている。

以上の結果を総合して,梁の寸法効果は主としてその断面寸法の大きくなることによる欠点増加に起因

するものと考えられるべ

ただし,とくにハリタケースパン比の大きい深い梁では,荷重点iこツプレを生じ,このために同部的な

応力集中を滋発して梁性能を低下させる危険があるつしかし,この種の二次的な応力にもとづく寸法効果

についてはここでは論じないことにする 3

いずれにせよ,梁の寸法効果が,たんにその材料のもつ欠点によってきまるものとすれぽ,たとえ梁の

断面寸法が実大寸法まで増大したばあいでも,木材の強度特性値を用いてその剛性や強度の基準値を計算

准定することができるわけであってはなはだ好都合である。

すなわち,この基準強度に実犬梁の欠点条件による低減係数を采じてやればよいわけである

3. 木材の強度等紐に対する考え方

木材を構造材料として使用するばあい,その強度等放をいかに判断すべきかははなはだ重要な問題であ

るこすなわち,一般には木材の基準的強度値(その材料の下限品質と考えられる無欠点材の強度をとるば

あいと,標準強度として平均的品質と考えられるものをとる(まあいとがあるが,いずれにしても試験資桝

の多少に関しており,あくまでもあるていどの指標的意義を有するにすぎなし、〉 を推定し, これに含水

率,節,目切れおよびワレなどの欠点を考慮して強度の低減係数をもとめ,さらに使用条件(主として荷

重条件〉によって実用上安全と考えられる許容応力度を決定している 3

たとえば,木構造計算f島空間}では,

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一 184- 林業試験場研究報告第 108 号

短期許容応力度=木材の下限品質強度×i ×欠点係数

長期許容応力度=短期許容応力度×;

としており,その欠点係数の値を圧縮に対しては 0.6; 引張と曲げに対しては 0.5 ;セン断に対しては

この欠点係数のかめりに 0.25 をとっているご

また.*船WI造計Xll01) では,

許容応力度=標準強度xC", xC,/ xCk xCp(C,.)=標準強度 xCa

と L. C w =材の合水率増加による強度の低減率 ; Cd=標準試験体と使用材料のムラによる強度低減率;

Ck=節その他の欠点による強度低減率; C1}=比例限応力度と強度の比 ; cc= クリーフ・限度応力と強度の

比であらわしている。むろんこのばあいはその使用条行守こよって, Cl'か C,.のいずれか一方をとること

になるこまた,これら強度低減率の相乗績として Ca であらわし,その偵を大よそ 1/7.5 ていどとみてい

るよワである。

これらの低減係数の決定にはむろん多くの問題が残されているが,現実にはごく限られた資料によって

大まかな推定をしている。したがって,こんご,この欠点、による低減係数の試験資料の蓄積が重要な問題

となってくることは当然である c また一方において木材・の基準強度の評価と扱い方もきわめて重要であ

り. 1.51在これに対する考え方が~ーく不統ーであることから筆者自身の考え方をのべてみたし、と思うじ

すなわち,明在木村fj:tg部門でおこなわれている樹種分類では,たとえそれが無欠点材ーであっても樹種的

材質的条件によって相当にいちじるしいパラツキがあり,これを 1 つの1~;準強度値で表現することは必ず

しも実用的とはいえないものとおもわれる。なぜなら,高品質のものと侭品質のものとを一括しているか

ら,もし低品質のもので基準値をきめると高品質のものがあまりに安全にすぎて利用上の合湿性がうすく

たり,その反対ならば,設計上の危険を伴うことになるからであるつ

筆者の立見では,木材の;m;準強度そのものに材質に応ずるいくつかの等級類別が必要であると考える o

T思想をいえば,アメりカ合衆悶のように ll~) , 重要な木術造用樹積については何々にそのようなとり扱い

がなされるべきであろう c しかし,わがくにの現状では,実際上からもまた研究資料の点からもなかなカ‘

困難な事情もあるので,そこまで、は医l ちに期待しないにしても第 21 表にかかげた程度の分類は必要であ

ろう。

この表は木材のセンイ方向の強度特性他で,主として梁性能を決めるのに必要と思われるもののみをし

めしている"このほか, K'.t や KÛI の数値を考慮して梁性能を評1miすることがより確実であるのはし、ぅ

までもない。

なお,各圧縮強度に対応する他の強度値については,一応標準等殻表の例として第 22 表をかかげてお

〈。

この A , B, C の 3 つの等殻については, Aがその材の指標的材質をあらわしており, Bおよび Cは材

を使用するさいの条件によって安全評価を必要とするばあい,そのていどに応じて用いればよいと思う。

さらに,このような強度の評価方法は従来のように久点も多く,しかも未乾燥材を対象とするかぎりで

はその欠点などによる低減係数の数値的取扱い自体にも問題があるので直ちに実用に供しえないが,今後

急速にその発畏が予想されている接着集成材の断面構成などのさ L、はきわめて重要であり,また有効とな

ることは確実であろう c

Page 71: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

戸一 185(沢田〕木材の強度特性に関する研究

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Page 72: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

• -186 林業試験場研究報台第 108 号

以上の木材強度特性にはjする研究を総括的にのベて結論とする。

すなわち,木材の強度特性を論ずるにあたってその重要な基礎となる単純応力一歪曲線を実験的に倹討

し,その類型化をはかつて樹種および材質によって定まる特性値 êo および Ko を誘導した。

ここに,んを木材の「最大比例変形度, Ko を「最大変形比」と呼ぶこ主にしたこ

なお,木材の軸応力による破損は「一定の最大比例変形度」に透したときの応力のもとで起るものと考

えられる c

木材は特殊な例外をのぞき,だいたいにおいて明らかな弾性減(直線比例域〕をもっている

このことは圧縮と引張におけるヤング係数の相等しいこと方、らも,また繰返し応力による残留歪の大き

さからもみとめられることである c この研究では,弾性常数およ、び強度に関する異方性を引張試験によっ

てもとめたが,針葉樹群と広葉倒群とのあいだには,かなりいちじるしい特性差がみとめられたっすなわ

ち,その最も特徴的な例をあげると,放射方向と接線方向とにそれぞれ 45亡をなす方向の最大比例変形度

であって,針葉樹群ではこの値が放射方向または接線方向の値の 7~8 併にもなっているが. }.ぶ粂樹群で

はそのような差異はみられずほぼ同等で?ある σ また,センイ方向と,これに直角な方向とにおける殻異に

ついては,弾性と強度を通じて南洋材(アピトン類〕と針葉樹とはともに同等な比率関係をしめし,広葉

樹群よりも相当にいちじるしい異方性をしめしている一なお,アピトンの例では,ヤング係数とセン!祈弾

性係数の比 (E!G) の{直が 30 をこえる実験例もあり,梁などに使用するさい,そのハリタケースパン J七

によってはかなり剛性の低くなることに注意すべきであろう"

つぎに,各種独立強度1mの特性的関係値を実験的にもとめその平均[向指標値と分散域とを検討した こ

れらは, r=内/σc; q=σ.Ir ; y ,, = σ叩;出=ι !Hz; �o; Ko などである"これらの諸特性値を川いて木材

梁の曲げ間性お上び強度をE里子命的に計算推定することができるが,その実側値と計算値とはよく一致する

ことをたしかめえたこ

さらに,接着集成梁や実大寸法の素材梁についても同様にその梁性能を理論的に計算しうるかどうかを

たしかめるために梁の寸法効果について検討を加えたっその結果,無欠点、材で,そのノ\リタケースパンJ ヒ

が同等で,かつ十分に小さし、かぎりほとんど断面寸浅による影響のみとめられないことを知ったコしたが

って,一般に考えられている梁の寸法効果は全く材の欠点、によるものと考えてよいようである これらの

ことがらによって,木材梁の選準I'I"J性能は木材の強度特性値を知ることによって一般的に評価されうるも

のと考えられる。

なお,最近問題となりつつある木材の強度等級についてその基準となるべき無欠点材の強度値の評価方

法についても筆者の考え方をのべたが,これは木材の基準強度を強度特性他のflij種と材質とに応ずる平均

的指標と下限材質指標とによって系統的に評価しようとする一つのこころみである

要するに,木材の強度性能をその特性値導入によって統一的で単純なものとして認識することができる

という見とおしをえたコ

木材を直交異方性の材料としてとり倣うばあい,その独立強度常数をことごとく単独に評価する ζ とは

その手続もはなはだ複雑となって実用性もあまり期待できないうえ,強度値相互聞の関係の把握にも統一

Page 73: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田) -187 ー

性を欠くきらいがあるにしたがって,これらをいくつかの系統に分類整理し,その相互関係によって単純

イヒすることは,たとえ多少の誤差はまぬかれないにしても実際上十分有効であり,とり扱い上の妥当性を

あたえうるものと考えられる、

文献

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38) KÜHNE , H.: Uber den Einfl.uss von Wassergehalt , Raumgewicht , Faserstellung und

Page 75: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特関性にする研究 (沢田〕 -189-

Jahrringstellung auf die Festigkeit und V巴rforrnbarkeit schweizerischen Fichten-,

Tannen- , Lärch巴n- , Rotbuchen-und Eichenholzes_ Eidgen�sische Materialprüfungs・

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41) 大沢疋之・宮h~:i1U: . 東山一男:北海道産十ラ材の材質に関する研究,1. 産地別ナラ材の材質の

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42) 矢沢屯育・深沢和三:中部地方における人士.植殺ヒノキ材の生長状侃と理学的性質との関係(第

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43) ー ペー十一一一 一一ー (第

5 報,飽湿,気乾及び絶乾状態の縦一圧縮強さについて,岐阜大学農学部研究報告, 7 , (1956) p.

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45) PILLOW , M. Y. & Luxford , R. F.: Structure , Occurrence, and Properties of Compres-

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46) 沢田 稔:トドマヅあて材の勇断及び硬度試験,日本林学会誌, 33 , 11 , (1951) p. 379~383

47) 山井良三r~日:針葉樹アテ細胞撲の力学的棒造模型,九大農学部学芸雑誌, 13 , (1951)p. 234~237

48) 山井良三郎・白石明:ヒバ材の年輪巾と圧縮強度に就いて,青森林友, 72 , (1954) p. 1~10

49) 渡辺治人・山弁良三郎:モミ材の圧縮強度に影響する 2 , 3 の因子に就いて,九大生産科学研究

所報告, 1 , (1953) p. 1~21

50) ノj、原二郎:木材の老化に関する研究(第 1 報〉法隆寺建築古材の機械的性質,西京大学学術報

告,農学, 2 , (1952) p. 116~131

51) ー:一一一 一一一一一一〔第1II報)棒台材の強度,西京大学学術報f~f , g!J.:学, 4 ,

(1953) p. 98~109

52) 一一一一: (第VI報〉ヒノキ材の強度の変化,西京大学学術報告,農学,

6 , (1954) p. 164~174

53) 矢沢亀吉:ヒノキにおける繊維の走向と衝撃吸収エネルギ.ーとの関係,岐阜大学農学部研究報告

3 号, (1954) p. 40~45

54) MARKWARDT , L. J. &WILSON , T. R. C.: Strength and related Properties of Woods

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55) 問中勝吉:樺太産有用針葉樹材の機織的性質に関する研究,元樺太中央試験所報告, 7 号 2 類 4

(1933)

56) 矢沢亀吉:樺太産有用針菜樹材の機機的性質に関する研究,元樺太中央試験所報告, 15号 2 類10

Page 76: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-190- 林業試験場研究報告第 108 号

(1936)

57) 矢沢亀吉:樺太産有用針葉樹材の機織的性質に関する研究, Ir ,保日席トドマヅ,エゾマツ(補

選) ,元樺太中央試験所報告, ][ (1936)

58) 三好東一:ヒノキに関する材質の白苔的研究,総論, (1952)

59) 一一一-----------------,理イヒ学的性質に関する調資試験 (1954)

60) 大沢E之・宮島究:北海道産広葉倒材八種の硬度試験,北大演習林仰|究報告, 15 , 2 , (1952)

61) 渡辺治人:九州産構造用木材の強度試験成績(第 3 報〉若杉山路杉及び檎,九大農学部演習林報

告, 20 , (1952) p. 91~96

62)._ : 一一 一一(第 4 報〕内大臣地方i1r.縦及び栂,九大農学部演習

林報告, 20 (1952) p. 97~102

63) 沢田稔・山井良三郎・辻完司・石川知子・児玉芳郎・近藤孝一.秋 IU産ニセアカシアの材質試

!倹,林業試験場研究報告, 90 , (1956) p. 145~244

64) 林業試験場木材部:カンボヂヤ産材の材質 (1957)

65) 木材強度研究室:アピトン材の材質試験,林業試験場研究報告, 97 , (1957) p. 109~150

66) 一一ー一一:コーア(クルイン〉材の材質試験,林業試験場研究If.fi合, 97 , (1957) p. 151

~162

67) 一一一一一ー:赤沼産日本キリと九重キリの材質比較試験,林業試験場研究報告, 97 , (1957)

p. 83~107

68) 十一一一一一一:スギ、雪害木およびカラマ Y雨氷筈木の材質試験, 林野庁気象災害調査報告,

(1957) p. 147~178

69) 北原党ー:トーン材の強度試験,東大農学部演習林報告, 35 (1947) p. 37~65

70) 小原二郎・江見現ー:大枝産スギの材質試験,西京大学学術報告,農学, 4 , (1953) p. 110~115

71) 酒田金治・佐伯治:智頭スギの材質についての予備試験,鳥取農学会報, 11 , 1, (1956) p. 26-

29

72) IMATA , J.: Studies on the “ KIRI" Wood Report. 4. On the Hardness of Paulownia

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73) BETCHEL , S. C. & NORRIS , C. B.: Strength of Wood Beams of Rectangular Cross

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75) 久回俊彦:木造単一梁の強度並に剛性に関する研究,建築研究所要報, 124 (1950)

76) DIETZ , A. G. H.: Stress司strain Relations in Timber Beams of Douglas-fir. ASTM.

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77) JOHN , C. MEADOWS , TR.: Longitudinal Shear in Wooden Beams. F. P. Journal , Vol.

6, 337 (1956)

78) 松浦誠 :木構造に於ける塑性理論(第 2 報〉日本建築学会研究報告(1952)

79) 一一一一(第3報〕単純梁の破壊,目本建築学会講演集 (1952)

80) ---:ー一一一一一一一ー一一一一(第 4 報)再び曲げ材について,日本建築学会講演集 (1952)

Page 77: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉

81)松浦誠:木構造に於ける塑性理論(第 5 報〉再勇断応力に就て,日本建築学会(中国), (1952)

p. 1~4

82) • : 一一一一一一(第 6報〉単純梁の援と之迄の結論,日本建築学会大会論文

集, (1953) p. 135~136

83) 木材の塑性に就いて(第 1 報〉短期荷重に対する材料カ学的考察,広島大学工学部研

究報告, 2 巻 2 冊 (1953) p. 299~309

84) 一一一一:一一一 (第 2 報〉曲げ剛性,最大援,実験との比較,広島大学工学部研

究報告, 6 , 2 (1957) p. 131~138

85) 沢田稔:木材の繊維方向における変形,木材工業, 6 , 12 (1951) p. 1~3

86) 一一一:木材梁に関する研究(第 1 報〕短形断面梁の破壊条件と曲げ破壊係数,林業試験場研

究報告, 71 (1954) p. 40--79

87) 一一:木材の曲げ破損に関する研究,第 63 回日本林学会大会講演集, (1954) p. 278--280

88) 一一一一:木材梁に関する研究(第 3 報〉短形断面梁の荷重一援曲線,林業試験場研究報告, 77

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89) 井口常雄・南義夫:木材曲げ強さに及ぼす荷重速度の影響に就て,東大航liif主主報, 137 (1936)

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90) MINAMI , Y.: Bending Creep Tests on Wood. Jour. Aero. Inst. Tokyo Imp. Univ.

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92) 杉山英男:木材の曲げ強度と剛1陸に及ぼす荷重時間の影響,日本建築学会論文集, (1956)

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93) SUGIYAMA , H.: The Creep Deflection of Wood Subjected to B巴nding under Constant

Loading. Transactions of Architectural Inst. of Japan. No. 55 (1957) p. 60~70

94) 沢旧 稔:木材梁の箆(英文〉日本林学会誌, 36 , 10 (1954) p. 275~279

95) --:木材梁に関する研究〈第 4 報〉曲げクリープ試験,林業試験場研究報告, 98 (1957)

p. 85~116

96) KITAZAWA , G.: Relaxation of Wood under Constant Strain. (A study of the viscoュ

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97) 北原覚ー:ホヅトプレス中のチY プボードの応力弛緩について(英文),東大農学部演集林報告,

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98) KINGSTON , R. S. T.: A Reconnaissance of the Bending Qualities of Some Australian

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99) HISADA , T. : Study on Wood Members subjected to Combined Compressive and Bend-

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100) PEARSON, R. G.: The Strength of Solid Timber Columns. Australian Jour. of App.

Page 78: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

192 休業試験場研究報告第 108 号

Science. Vo1. 5, No. 4 (1954) p. 363~402

101) ì易地郎総・竹鼻三雄・渡辺悔太郎:木船強度の一考察,造船協会講演集, (1556) p. 113~119

102) 山名疋犬 木製桁の強度計算図表,日本航空学会誌, 2 , 4 (1951)

103) 森 徹・浅野猪久夫:異強度材の組合せによる修鷲合成梁の(iJl 究「第 1 報) ,建築防|究所要報,

100 , (1950)

104) (第 2 報) ,一一一一一一一,

144 , (1951)

105) 森 徹・今泉勝吉:薄板積層木材、とその工法に|対する研究(第 3 輔の,一節と曲げ強さとの限j

係 (2) , (集成木材とその応用に関する研究第 5 報),日本建築学会制究報告f , (1957) p. 129~132

106) 沢旧 稔:木材梁に関する研究(第 2 報), t日診断面集成材梁の曲げ破壊係数,林業試験場(iJf

究報告, 71 (1954) p. 82~119

107) 集成材研究班:集成材に関する研究〔第 1 報) , 通直集成材の製造およびその材質試験につい

て,林業試験場研究報告, 101 (1957) p. 102~176

108) 沢旧 稔:二樹種構成集成材梁の曲げ剛性と強度(未発表〉

109) FREAS , A. D.: Studies of the Strength of Glued Laminated Wood Construction , F.

P. L. ASTM. BuI1. No. 170, (1950) p. 48~59

110) CURRY , W. T.: Laminated Versus SoIid Timber Beams. Wood. Vo1. 20 , (1955) p.

386~388

111) ------ : A note on Two-species Laminated Timber Construction Wood. VoI.

20, (1955) p. 122~123

112) 飯塚五郎蔵:木造接着 1 !l!.!梁の強度と経済性, 日本建築学会研究報告, 24 , (1953) p. 161 ~

162

113) .-~~- 一一一一一一一一一(第 2 報), (圧縮側フランジ厚を増加した場合) ,日

本建築学会研究報告, (1954) p. 205~206

114) 越智正六・丹羽恒夫・高見勇:集成材に関する研究(第 1 報), 集成材による曲梁の製造花び

にその曲げ剛性強度について,北百fj道立林業指導所研究報告, 5 , (1954) p. 37~79

115) 中川宏・高見勇・小林教秀:集成材の構成についての一考察, ~r七海道立林業指導所研究報告,

2, (1952) p. 1~11

116) 丹羽恒夫・高見勇:集成材に関する研究(第 3 報),北海道立林業指導所研究報告, 11 , (1956)

p. 139~154

117) MAKU , T. & HAMADA , R.: Studies on the Chipboard. Part 1. Mechanical Properties.

木材研究, 15 , (1955) p. 38~52

118) 吉識雅夫・竹鼻三雄:木船構造接手の研究(第 1 報), (二材合せ肋骨〉造船協会講演集,

(1955) p. 103~111

119) National Lumber Manufacturers Association: NationaI Design Specification for

Stress-Grade Lu.mber and Its Fastenings. (1954)

120) THUNELL , B.: G�ebestimmung und zerst�ungs freie Pr�ung von Bauholz. Holz

Page 79: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 一 193 -

a1s-Roh-und Werksto妊. Bd. 13, (1955) p. 1 0l ~111

121) 久田俊彦・寺本俊彦:建築用木材の欠点とその強度に及ぼす影響,建築研究所 (1952)

122) 布施忠司:試験決が木材の強度値に及ぼす影響に就て,元満鉄技術研究所報告, 236 , (1943)

p. 1~129

123) 弁口常雄:木材試験法 (1935)

124) 北原党ー:木材硬度試験法について,木材工業, 2 , No.8 , 11 (1947)

125) -----:簡易曲げヤング係数測定装置に就て,東大農学部演習林報告, 44 , (1953) p. 153~

158

126) 一一一一:木材の衝撃曲げ吸収エネルギーの計算法に就て,東大農学部演習林報告,38 , (1950)

p. 155~163

127) MARCH , H. W. , KUENZI , E. W. , and KOMMERS , W. J. Method of Measuring the

Shearing Moduli in Wood. U. S. Dept. Agr. , For. Prod. Lab. , Mimeo. 1301 , (1942)

128) 日本建築学会:木構造計算規準・同解説

Page 80: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

194 ーー 林業試験場研究報告第 108 号

図版説明

(Explanation of plates)

第 47 図縦圧縮破波形態

Fig. 47 Type of failure for compressive tests 11 to G.

1. Models of wood-structures (by Mr. T AKEHANA)

( a) Consisting of papar

(b) Consisting of soldered copper wire

2. Mizunara (Japanese oak)

3. Mizunara (smaIl width of annual rings)

4. Locust , black

5. Ichiigashi

6. 乱1izunara

7. Failure lines at the compression side of beams

(a � Sugi

"b � Yezomatsu

( c -) Akamatsu

第 48 1Z1 エゾマツの縦圧縮によるセンイの破損形態の発達(偏光による〕

Fig. 48 Development of failure of fiber ceIl.walls for compressive tests (11 to G.) of

Yezomatsu (by the polarizing microscopy)

1. Sound

2~9. Slip lines

10~13. L�er's lines

14~18. Failure bands

Radial section: 1. 2, 3, 7, 8, 9, 10, and 14-18

Tangential section: the others

第 49 図引張破波形態

Fig. 49 Type of failure in tensile tests

1-( a) Yezomatsu (clear) 11 G.

1-( b) do. (Compression wood) 11 G.

2-( a) At creep test in th巴 RT 450 direction (Yezomatsu)

2-( b) At static test in the RT 450 direction (Yezomatsu)

3. Tension 11 to G. (Lレ-di廿rect“ion

4. R.direction

5. T.direction

6. RT 45 C -direction

7. LR 450-direction

8. TL 45c-direction

Page 81: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田〉

Sugi

Yezomatsu

Akamatsu

Buna

乱1izunara

Keyaki

Ichiigashi

Apitong

第 50 1ヨ ェヅマヅあて材のセン断破波形態

Fig. 50 Manner of failure in the shearing tests of compression wood of Yezomatsu

1: End surface

2: Side surface

第 51 1週 実大梁の破波形態(ス 7・ルース梁の干ワレと目切れによる)と中央集中荷重方法

Fig. 51 Manner of failure in the large beam of Spruce (with checks and slope of

grain) and method of center loading of a simple beam

1. Checks (Test beam No. 1)

2. Slope of grain (do.)

3. Failure (horizontal shear)

,1. Method of loading

議 52 1刈試験装置

Fig. 52 Test apparatus

1. Tensile test よ to G.

2. do. (lever machine)

3. Compressive test 11 to G.

4. Tensile test 11 to G.

5. Strain meter (electric)

6. For Poisson's ratio

7. Two-point loading

8. Electric strain gage for a bending test

9. Measurement of def!ection at the center of span (two-point loading)

Page 82: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

196 林業試験場初|究報告第 108 サ

Studies on the Mechanical Characteristics of W oods

Mainly, as affecting' factors of wood beams

Minoru SAWADA

(R駸um�)

The purpose of this report is to consider and validate wood characteristics under

normal stresses (compression or tension) , and thereby to obtain the determination of

a任ecting factors of wood beams.

This research was, from this point of view , undertaken experimentally to determine the stress-strain curves, elastic constants, stresses at proportional limit, compressive

strength, shearing strength, tensile strength in the six directions (L , R , T , LR 45 , RT

45 and TL 450) and the various types of failure under normal and shearing stresses.

We identify the longitudinal direction (parallel to the axis of the tree) with the L

axis (see Fig. 1), the tangential direction (tangential to the growth rings) with the T

axis , and the radial direction (parallel to the rays) with the R axis.

The TL 45 is the diagonal direction obtained by rotating L and T through the

angle 45 , and similarly the other two directions_

Materials for th巴 tests were obtained from planks selected from 37 species (10 softュ

woods , 27 hardwoods) , and the test groups numbered 104_

The range of speci日c gravity (at test; air dry) was from 0.25 to 0.95.

The axial compression or elongation was measured with mirror-extensometers (knife

edge type) over a central gage length (Fig. 52).

We obtained from the tests the two characteristics by means of stress-strain curves

for tensile or compressive tests , which would be available to determine the stress-strain

relations.

One of the characteristics is the fictious strain êけ (ε。 =σ",/E= ‘maximu制 specific

strain' ; σ川 =strength; E=Youηg's 削odulus) , and the other is Ko (Ko = êo/ム1/-‘ maximum

strain γatio'; Em = stγazη at maximu問 stress) as shown in Fig. 2, equation (1.1) and

equation (1.2).

The other resuIts in this study ar巴 as follows:

1. It was considered that 'the compressive or tensile failure occurs when the stress

γeaches the maxi mum specific straiη ,

2. Most varieties of wood have , generally , a linear range in the stress-strain curves,

and the Young's modulus is the same in compression as in tension as shown in Fig. 4~

19.

3. From the tensil巴 test results obtained in the six directions , we observed very

considerable di妊erences between the softwoods and the hardwoods on the elastic and

strength properties. It was particularly so in the di任erence of Eo in the direction RT

45'. 1n the softwoods the value of �o in this direction was about 7~8 times the value

in th巴 direction T , but in th巴 hardwoods it was almost the same in each direction , as

shown in Table 2 & Fig. 23 .

. 1. The softwoods were in general more anisotropic than the hardwoods except Api-

Page 83: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

木材の強度特性に関する研究 (沢田) -197-

tong , and especially was Apitong the most anisotropic of the test materials as shown

in Table 8, 9 & 11.

5. The values of E/GLT or E/GLll are 10~25 as shown in Table 5.

6. We obtained the relations between the several strengths: tensile-compressive

strength ratio (r=σ t{rr ,,), compressive-shearing strength ratio(q =σr{'r) , compressive stress

at proportional limit by compressive strength ratio (,,/ ,, =σrp/rr ,.) and compressive strengthュ

end hardness ratio (æ=σ ,./H ,) etc. , as shown in Table 12, Figs. 28, 30, 31 , 33, 34, 35,

36. & 38.

7. Using the characteristics r , q , ,,/,., Eo and Ko , may facilitate computing from the

theoretical equations'町 10.) the bending rigidity and strength of a beam , and we shall

find that the computed strength properties of beams agree well with the observed one.

8. When a beam without defects has large dimensions (structural beam) and its

depth by span ratio is smaller than 1/15, the scale e妊ects of the beam will be negligible

as shown in Table 18~20.

9. We investigated also the nai1ed beams, the glued laminated beams and the glued

laminated beams consisting of two-species. and the results are given in Fig. 44, 45 , Table 13~17.

10. A method of strength-grading of wood without defects by the strength司character­

istics is given in Table 21 , and an example of standard strength-grading assumed , using these values, is given in Table 22.

Page 84: 木材の強度特性に関する研究休業試験場研究報作 第108号 司 。 EA 守 EA 1. 木材の強度特性木材は近似的には第1 1>

-198-

100

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休業試験場研究報作第 108 け

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第 41苅 1

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一ーーーー一ーーー←一一『ー一?一一ーι

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第 4 凶-2

一一ーー-~一ーーー--

曹司ーーー-..

0.060 0.050ε

第 4 関縦圧縮

Fig. 4 Stress-strain curves for

[b u R", Ro I E-M E1-M

Species ト一一一イー l一一一一 l 一一一I "_, "1 l 問問 % g/c例3 i g/C刑3 I ・ 10'kg/c加什・ 1O"kg/cm2 ,

Obi-s-EL 「 73 ト 4 1.4ω4iω32.0 I 23.3 Todomatsu 4.7 26.4 0.41 0.32 120.0 84.0

Yezomatsu 2.2 14.3 0.40 0.35 10 ヲ .5 73.0

Hinokill o l 1371038|0331113519651

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 -199ー

ーーーι一ー-..... トーーーー・・ーーー

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0.040 仏060 0.080 ε

第 4 図--3

ru賄側

ーーー一ー一一ーー一一一一ーーー-一・・ーーーーー・ーー-ーーーーーー一ー一一一-_._--ーーー・...

0.020 0.040 0.060 Q080 ε

第 4 図-4

応力一歪曲線〔針葉樹〕

compressive tests paraIle1 to the grain (softwoods)

竺土 i 吐竺 I ~どLυ1- ~P~竺土一一三二一一 7竺三一 ;ι十土ど:一一 子竺土ω

2辺2.1 14.1 112 川 1 凶 0.88 0 附 0.7340.5 I 25.5 189 167 202 0.94 0.0017 0.71

36.0 18.0 270 222 306 0.88 0.0028 0.67

28.5I 16 ・4l275J250318 0.87!0.002i 0 ・ 85

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-200

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早足

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林業試験場研究報告第 108 -lチ

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第 5 [g1-1

第 5 図-2

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0.060 O.OBO ε

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も 0.015

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 -201

1

t

。ρ40 0.060 E

第 5 同一 3

第 5 区l 縦圧縮応力一歪曲線(針柴樹アテ材〉

Fig. 5 Stress.strain curves for compressive tests paralleI to the grain

(Softwood , compression wood)

No. I Species b u R旬 Ro E-.lf E ,-.ðf I E-D mm %g/c例3i g/cm3 ・ l悦g/cm2 叫g/cm': 1げkg/cm'

1.5 I 16.3 0.72 0.62 70.0 17.0 39.5

2.4 23.5 I 0.66 I 0.53 I 70.0 31.0 54.0

2.6 25.1 0.68 0.55 74.5 45.0 36.5

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, .10ぴ'k匂g/たcm宮 : k匂g/μc}問η2 k匂g/μC削雪 I k片g/μCm2 i σp- .lf巾.. I σ夙川sJ/E-zMf l EJ"

1 'Yez却omat匂su (C)川 16.5 I 293 I 34位2!48B!ωo I 仏ω0070ω42 do. (C)I 27.0 225 I 2己o I 350! 9. 64 I O.∞50 0.44

3 : Todomatsu (C) I 22 ・ o 268 222 I 328 I 0 ・ 82 1 0・似4 i 0 ・ 60

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林業試験場研究報告第 108 号

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第 6 1'6]-1

司同同‘- 司M・"・ ー‘・ 司ーー -0-._.ー・.

0.0112

0.005 0.010 ε

第 6 凶-2

ε

第 6 図縦圧縮応力一

Fig. 6 Stress-strain curves for compessive tests parallel

b u Rn Ro 1 E-M No・ Species ------- 1- - --- --, I

1 I Buna

2 do・

3 1 Makaba

4 I Apitong

l 問問 96 gJc桝3 gJcm' I ・ 103 kgJcm"

1 ・ 5 I 山 0.64 I 0.56 [ 119

1.6 47 ・ 2 0.74 I 0.54 96

1.5 13.6 0.71 0.62 153

16.5 0.67 0.57 即 i

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉 ~203~

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100 ~QI∞84 lOl42

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第 6 図~3

。目060 0.080 E

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第 6 図~4

O.OBO 0.010 0.012 t:.

歪曲線(広葉樹散孔材〉

to the grain (Hardwoods; di任use-porous woods)

EtLlJE土 J-7 Eo~~~---土・ 1げ kg/c肌2 I kg/c削2 kg/c間宮 内/σe σ ,./E Eo../Em

53 325 448 O. 73 0.0038 O. 51

68 1 240 278 0.86 0.0ω1 0.71

103 401 581 0.69 0.0038 0.73

64 I 253! 山 o・ 60 O.∞23 0.ぉ

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α0192

0.020 E

告す 108 号

日0150.010

第 7 [ßトー 1

林業試験場研究報告

0.005

--204 ー

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一ー可』ーーーー・ーー一一ーーーーーーーー・

0.08 E. 0.07 0.06 0.05 0.04-。ρ5。

第 7 図-2

第 71ヨ 縦圧縮応力一歪山線(広葉樹環孔材〉

Stress-strain curves for compressive tests parall巴 1 to the grain

(Hardwoods; ring-porous woods)

lLJF1 1JfJ-JJニ己_0"1_1<." 1m例 % g/c削, i 10' kg/cm' kg/c間宮 l σp/σc σc用 I é'1C/é川

2 ・ 51 札 7 1 0 ・ 93 143 328 0 ・ 86 0.0023 I 16.0 I 0.77 I 134 401 I 0.55 0.0030 i 13.5 0.57 80 309 I 0.48' 0.0038

2.5: 17.1 ! 0.61 105 429 I 0.64 0.0042

主計 lt;1 tz l J: 1 ?2 1 23 2Z2 1.4 I 16.4 1 0.73I 106370 I 0 ・ 41 0 ・ 0030 i

Fig. 7

Species o

N

0.17 0.17 0.30 ).40 0.29 0.51 0.16

乱1izunarado. do.

Yachidamo Harunire Keyaki Locust, blacki

12345674

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木材の強度特性に関する研究 (沢町〕 -205-

円実て下司、、

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第 7 詬-3

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日.060

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第 7 図-4

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日.060 D品。 0.100 。 120 �

第 7 図-5

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ー- 206 一一

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林業試験場研究報告第 108 号

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第 7 図-6

70 、

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マ ー可【ー一一一.

M

0.050 0.100 0.150

第 71羽一 7

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。120 E:

0.200 t

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-207 ー(沢田〉木材の強度特性に関する研究

6私的

σ

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0.010 t 。O.OIOf

第 11 閃-2第 11 図ー 1

縦引摂応力一歪曲線第 11 rgl

Stress-strain curves for tensile tests parallel to the grain (0.75三三Ko ,';;;;1. 00)

A=Air dry; M=Moist

Fig. 11

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00035572205040520

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347242774462879499222442

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3765253413599035620266

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1211212112111151111511

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一82522122252120172423

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M

A

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MA

MAMA

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" ij

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Species

1 I Sugi 2' do.

3 I Obi-叫i4 ! Todomatsu

5! do.

6 Yezomatsu

7 I do.

8 I Spruce

9 I I-liba

IOI Hi叫i11 I Taiwan-hinoki

12 I Akamatsu

13 I Douglas fir

¥4 Hemlock

¥5 Karamatsu

¥6 i Kiri

¥7 Yachidamo

¥8 Keyaki

19 I Apitong 20' do.

2¥ I Makaba 22 ! Ichiigashi

No.

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一一208 一一

σ

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σ

第 111苛-3

与話2ι2全21200

1000

800

600

400

第 11 図-5

林業試験場研究報告第 108 B'

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第 11 隠1-4

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第 11 図-6

0.010 QOl5 t

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木材の強度特性に関する研究 〔沢田〉 -209 -

σ � |ラ 70 年2 I 弘cm司ι 1470

1400 1200

1200 1000

1000

500

600

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第 11 凶 7。

0.005 0.010 0.015 t

第 11 図-8

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200 。

0.015 e.

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第 11 凶-10

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第 11 図ー13 。

第 11 図-14

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木材の強度特性に関する研究 (沢旧) -211 ー

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0.01'� E.

第 11 1'~1-15 第 11 図-17

σ

時cmy21 / I r r σ

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0.Q20 E

。 第 11 図-18

第 11 図ー16

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第 108 号林業試験場研究報告

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第 12 I司-3初 12 隊1-2

与\ 12 [羽縦引民応力一歪曲線

Stress-strain curves for tensile tests parallel to the grain (0.5$Ko,$0.75)

第 12 [,,1-1

(ヨE)

Fig. 12

σr

Remarks

compression wood

'/

'/

clear

"

AM

AM

0.0110

0.0108

0.0096

0.0123

0.0139

0.0122

0.0125

0.0102

0.0094

kg/cm'

941

880

810

J ,446

657

1,305

960

1,588

1, 103

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888H4ω7

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3

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1.5

1.8

3.8

2.2

0.7

3. J

1.7

5.6

Species

Yezomatsu

do.

Todomatsu

Karamatsu

Mizunara

do.

Buna

Locust, black

do.

1234567

BQJ

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-214- 林業試験場研究報告第 108 号

f

%;,

E

第 12 図-4

『鳥肌

657

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第 12 図ー 5

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6

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扇町 商10 UOl5 0020 E

第 12 図-6

(J

81

ε

第 12 図ー 7

第四図-9

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木材の強度特性に関する研究 (沢 111)

65.0 σ VU兵+ 9 5'ち嗣fu�

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70

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20

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0.005 0.010 f

第 13 図ー 1 )05 日 010 QOl5 E

σ主

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20

46.0 第 13 悶 2

←第 13 図-4

αD05 t

第 13 国 3

第 13 1司 放射方向にお:ナる引!反応力一歪曲線

Fig. 13 Stress-strain curves for tensile tests

perpendicular to the grain (R di問ction)

b 1 u R., Ro Eσt 15 , KりNo. Species 一一 | 一 - 一一 I-"---I~ ---

l 問問! % i ι'cm3 , g!cm3 ìO"kg/c刑宣 kg!cm" σ t!E ε山川

1 Sugi

2 1 Yezomatsu

3 I Akamatsu

4 1 Kiri

5 I Buna

6 Mizunara

7 " Locust, black 8 1 Keyaki

9 I Apitong 10 I Ichiigashi

ふ o 1 17.2ω1 Iω6 I 5 ・33ιo i o.ω0.91 2.6 ~ 14.1 0.38 0.34 7.80 90.4 I 0.0116 I 0.65

1.9 I 比 5 0 ・ 43' 0.38 13.10 9S.5 I 0.0073 I 0.88

10.8 11 ・ o 0.28 0 ・ 25 I 6.67 46.0 i 0 ・ 0069 I 0 ・ 872.9 13.8

2.3 I 14.0

13.8 ! 14.4 i

8.3 I 13.9 ,

-115.8 i

3.4 1 14.4 '

0.66

0.74

0.73

0.69

0.67

0.82

0.58

0.65 I

0.69

0.61

0.58

0.72

16.40

15.70

17.55

15.25

9.43

18_20

187.0

138.0

179.0

192.0

75.4

206. 。

0.0114

0.0088

0.0102

O.η126

0.0080

0.0113

O. fO

0.79

0.7!

0.76

0.90

0.49

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第 13 図-5

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第 13 図-8

林業試験場研究報告第 108 号

σ

号訴

第 13 図-6

第四図-9

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第 13 図ー 7

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第 13 図ー10

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木材の強度特性に関する研究 (沢田〉

げお

E

第 14 図 1

σ

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20

第 14 図-4

1 Sugi

4 I Kiri

5 Buna

6 I Mizunara

9 I Apitong 10 ! Ichiigashi 2.3 14.3

ラ8.81)

生;

E

号訴

第 14 図接線方向における引張応力歪曲線

Fig. 14 Stress-strain curves for tensile tests

perpendicular to the grain (T direction)

8 ,08

0.67

0.74

0.55

92.0 0.0114 0.43

b u R旬 Ro Eσt|ε。 I Ko

No species 17J 瓦|示両三以i示玩i kg/cm" I (]' t!E τに8.7 つよ7 0.27 ω 1. 98! 26 ・ 3 1 ふ 0133 I 0.96

2 I Yezomatsu 3 ・ 1 14 ・ 7 0 ・ 4110.36i2.28| 孔 8 0.0170 I 0.69 3 I Akamatsu 2 ・ 5 14.7 0.44 I 0.38 I 7.25 I 38.4 1 O. ∞53 0.90

12.0 12 ・ o 0.27 I 0.24 I 2 ・ 38 I 38.1 I 0 ・ 01601-9 13.9 0.60 I 0.53 6.60 i 89.0 0.0135

2 ・ o 14 ・ o 0 ・ 72 i 0.63 I 8.75 105 ・ 010・ 01207 I Locust, black i 4.0 18.6 0.74 I 0.63 8 I Keyaki 7.1 15.0

15.3

7'Fhv

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円υnunu

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っ“ 林業試験場研究報告第 108 号

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第 14 区1-5

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第 14 図-8

0.005 -0.010--0)百IS 0.020 E.

第 14 図 6

第 14 図-9

第 14 図ー 10

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木材の強度特性に関する研究 (沢田) -219

一呈♀生σ

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ん丹 み2ιcm' L 60

50

40

ラ0

20

o Mn? ('lr�V) n/�(¥C 0 (l(l(lC 0

第 15 図一 1 第 15 図-2 第 15 図-3

第 15 図 センイ方向と放射方向とにそれぞれ 45ごをなす方向の引張応力ー歪曲線

Fig. 15 Stress-strain curves for tensile tests diagonal to the grain (LR ,,)

b u

Species 卜 ll 抑制 %

I 11 ・ 9 15 ・ 4i 2.0 I 15.0

3 Akamatsu 2.8 14.7

4 Buna 2.1 i 14.6

R叩 I RolE!σt ! Eo I K. l g/c削3 ! g/cm3 , 10ぴ3k匂g/μC印,ηm叫?ηt

( ω 4 0.21パ| lロ仏山2乙μ.心o 8旬0.4υl O . ∞悦附67パ| ω 0.41 0.36 13.4

0.49 ! "0.43 i 24.2

0.69 0.61 17.8

No.

1 I Sugi

2 Yezomatsu

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Y

3

Q

U

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町・戸一知一

KAh

4Uウ

400

5 孔1izunara 3.2 15.0 0.77 0.67 22.1

11.3 14.7 I 0.72 0.63 25.5

14.0 0.64 I 0.56 18.7

4.6 I 15.2 I 0.92 I 0.80 34.6

106.0 0.0079 0.91

133.0 0.0055 0.95

278.0 0.0156 0.55

194.0 1 0.0088 0.73

224.0 I 0.0088 0.79

127.0 I 0.0068 0.64

346.0 I O.OIC コ 0.45

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巴ì 1 194

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111 るド坐140

120

100

80

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-220 ー

5 K~,

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200

100

第 15 1χト-4

第 15 限1-5

林業試験場研究報告第 108 サ

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第 15 1立トー 6 第 15 凶ー 7

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AU7-

2

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ハU

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木材の強度特性に関する研究 (沢田) -221-

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2うト /J 1 1 ち0

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10 20

20

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E 」ー」ω10f

第 16 図-2 第四悶-3

第 16 1究| センイ方向と接線方向とにそれぞれ 45つをなす方向の引張応力歪曲線

Fig. 16 Str巴ss-strain curves for tensil巴 tests diagonal to the grain (L T ,,)

No. Species

Sugi

2 Yezomatsu

3 Akamatsll

4 Bllna

5 乱1izunara

6 Keyaki

Apitong 7

日 , Ichiigashi

二O一一品一m店刈店店

一K一

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一一E一川一山山山山川町山

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000000

0.70

0.59

15.35 132.0 0.0086 2.5 1 14.0 I 0.80 I 0.70 0.57

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一- 222

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150

50

林業試験場研究報告第 108 号

I)L

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0.0198 00nq nnln nnl':;; nn?n c

第四図-4

191

0.005

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0.010 0.015 E.

第 16 図ー 7

批6:

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120

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第 16 際1-5

0.005.

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第 16 関-8

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-223 一

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(沢田〉

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木材の強度特性に関する研究

35.7

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第 17 凶-2

59.0 ヴ

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70

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第 17 I苅ー 1

〆〆 l〆 l

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20

30

。ρ25。

2存 17 [ヨー 3

放射方向と接線方向とに,それぞれ450 をなす方向の引援応力ー歪曲線

Fig. 17 Stress-strain curves for tensile

tests perpendicular to the grain (RT45)

第 17 閃

R旬 I Ro I Eσt I Eo I Ko

g/c~1 g/Cm;-1103kg/cm2; kg/cm2 Iσt!E I 山川

|0241oml 0.33 I 0.670 I 0.33 I 0.700 1 0.39 ¥ 1.240 I

第 17 図-4

(0.45) (0.46) (0.28) (0.49)

35.7 43.6 42.6 59.0

0.28 0.37 0.37 0.45

15.7 15.6 15.0 14.3

7.5 1.8 2.0 2. 。

0.55 0.51 0.72 0.50

0.0¥22 0.0114 0.0104 0.0121

85.0 71.0 119.0 156. 。

6.970 6.230 11. 450 12.900

0.54 0.59 0.60 0.71

0.63 0.69 0.70 0.82

16.1 16.8 16.4 15.6

2.2 2.3 7.5 2.9

Species No.

1234

Buna Mizunara Keyaki Ichiigashi

宍U〆O

『/只U

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- 224 一 林業試験場研究報告第 108 サ

時tヴm' 85

/1 / σl ワ 1.0

転;

/11 60

3

E0224

印005 0.010α015 0.020

第 17 図 5

ヴル印im

119

50

第 17 図一 7

ω?24-J ∞os-- 0.0 10 ∞ 15 0β20 l

第 17 図-6

100

50

O1.0240

0.005 0.010 白015

第 17 図-8

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-Plate 1

(日〕

ゐ(~ 47 r可l← 5

第 47 閃-6

第 47 図 1

銃刀図 2

)

LU

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第 47 図一一 3

第 47 図 4

(a¥

繁務磯機被援線型器時均一

b

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第 47 1究1-7

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-Plate 2一

第 48 図 1 第 48 附-2 第; 48 1羽-3

第 48 1辺 4 第 48 [苅-5 第 48 1羽 6

第 48 図ー 7 t1¥ 48 )珂1-8 tf) 48 )><)-9

第 48 図ー10 第 48 図 11 第 48 図ー12

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-Plate 3-

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第 48 r苅 15

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第 48 1苅ー18第 48 1~1-17 第 48 1¥'<1-16

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Plate 4 ー

第 49 同月

第 49 1刻 5

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第 49 1ま1-6

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第 50 12:1-1

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‘ 司弘 長

第 49 図 8

第 50 図-2

-Plate 5-

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-Plate 6-

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物崎弘

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第 51 1叉1-1 第 51 図-2

第 51 図 3 W 51 1刈 -4

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-Plate 7-

第 52 1'X1-4

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P�te 8

第 52 I洲一日

第 52 I史卜 7

第 52 I主ト 8

第 52 閃 9