持続可能な開発目標(sdgs)...2 日経エコロジー 2017 年 1 月号...
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持続可能な開発目標(SDGs) 達成に向けたJICAの取り組み
2017年2月27日
JICA企画部(SDGs推進班)
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日経エコロジー 2017年1月号
ビジネスと持続可能な開発委員会報告書 2017年1月ダボス会議
SDGsの国内外での広まり
チャレンジングな目標
1.1 「誰も取り残さず」貧困を「撲滅」
3.2 すべての国で新生児死亡率を出生1,000件中12件以下、5歳以下死亡率を同25件以下。
3.6 道路交通事故死傷者を半減
4.1 男女区別なく無償、質の高い 初等・中等教育を修了。
7.2 再生可能エネルギーの割合を大幅増加。 7.3 エネルギー効率の改善率を倍増。
イノベーション
資金
ライフスタイルの変革
12.3 食品廃棄ロスを半減 12.6 人々が持続可能な開発および自然と調和したライ
フスタイルの情報と意識を持つ。
17.19 GDP以外の尺度の開発の取り組みの前進
パートナーシップ
BAU
SDGs 100
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• 2016年7月「国連ハイレベル政治フォーラム」にて、持続可能な開発のためのグローバルなレビューを実施。
• 22ヶ国の代表がSDGsの理念を取り入れた自国の戦略目標・国家成長計画などを発表。 (22か国:中国、コロンビア、エジプト、エストニア、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、マダガスカル、メキシコ、モンテネグロ、モロッコ、ノルウェー、フィリピン、韓国、サモア、シエラレオネ、スイス、トーゴ、トルコ、ウガンダ、ベネズエラ)
• 2017年7月には日本政府も同会議で発表予定。
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SDGs達成に向けた各国の取組み
• SDGs推進本部 安倍首相を長、全閣僚で設置(2016年5月)
• SDGs推進本部円卓会議 日本政府の指針を議論。市民社会、民間、研究者、全省庁(JICA含) にて構成。
• SDGs実施指針決定 (2016年12月)
「今回決定した指針には、経済、社会、環境の分野における8つの優先課題と140の施策を盛り込みました。この指針で、世界に範を示し、持続可能な世界に向けて、国内実施と国際協力の両面で国際社会をリードしていきます。」
首相官邸HP:「持続可能な開発目標(SDGs)」推進本部
日本政府の取組方針の検討
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JICAは、国際社会の平和、安定、繁栄を目指し、 人間の安全保障と質の高い成長を実現する。SDGsは、この理念を加速、推進するものであり、リーダーシップを発揮しゴールの達成に積極的に取り組む。
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JICAは、我が国自身と開発協力の経験を活かし、 SDGsの10のゴールについて中心的役割を果たす。
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JICAは、SDGs達成を加速するため、国内の知見の活用、国内外のパートナーとの連携、イノベーションを図り、SDGsの達成に向けてインパクトを確保する。
JICAのSDGsへの取組方針
JICA HPページ(ナレッジサイト/分野課題/グローバルイシュー/SDGsサイトマップ)よりダウンロード可能
10のゴールで中心的役割を果たし より上位の究極的ゴール達成目指す
7 作成:JICA
出典:ベルテルツマン財団
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JICA HPページ(ナレッジサイト/分野課題/グローバルイシュー/SDGsサイトマップ)よりダウンロード可能
• 気候変動は、世界の安定と繁栄、人間の安全保障にとって脅威。気候変動対策は、持続可能な開発を実現するための必要不可欠。
• JICAは、日本の行政、民間企業、研究機関、市民社会等の技術・知見を活用し、気候変動対策の新たな国際枠組みと目標、及び日本政府のイニシアティブを踏まえ、途上国への気候変動対策支援を一層拡充する。
• 重点的な取組: ① 低炭素、気候変動の影響に対応する強靭な都市開発・インフラ
投資促進 ② 森林・自然生態系の保全管理強化 ③ 統合的な気候リスク管理の強化 ④ 途上国の気候変動政策・制度改善
ゴール13達成に向けたJICAの取組方針
東京サステナブル会議(2016年6月)にて
「SDGsはビジネスチャンス、開拓進取を!」
SDGs達成のためには、政府に加え、
企業、市民、研究機関等との連携が必要であり、
特に日本企業の持つ技術がSDGs達成に
果たす役割は大きい。
独立行政法人国際協力機構(JICA)
理事長 北岡伸一
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日本企業 JICA
官民連携
技術 アイデア
ノウハウ 資金
国内外の拠点 ネットワーク
専門人材 公的機関との つながり
支援
JICAの民間連携の取組み
JICAのリソースを日本企業のビジネス展開に活用
援助対象の 開発途上国・
地域数
150 カ国・地域
専門家派遣数
11,134 人
海外拠点数
96ヵ所
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誰一人取り残されない 世界の実現
SDGsの達成
調査研究 (情報収集/市場調査)
ビジネスモデル 開発
事業計画 策定
事業実施 事業拡張
BOPビジネス連携促進
資金(1件5,000万円まで) 情報 ネットワーク
通算10回の公示において
624件の提案を受付け、
114件の調査を実施。
JICAの民間連携の取組み
途上国の課題解決型ビジネス (SDGsビジネス)調査
2010年~ 2017年~
対象事業を「BOPビジネス」(※)に限定せず、広く途上国のSDGs達成に貢献するビジネスに拡大。 (BOPビジネスは引き続き重視)
(協力準備調査)
11 ※BOPビジネスとは、年間所得3,000ドル以下のBOP(Base of the Pyramid)層が抱える開発課題の解決に貢献するビジネス
【今年2月17日~第1回目の公示を開始】
SDGsビジネスの例(1)
住友電気工業 ×
JICA
すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する
現地の気候に適した太陽光発電システムの導入で 再生可能エネルギー増大への貢献をめざす。
(出典) 住友電気工業(株)
モロッコ
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SDGsビジネスの例(2)
(出典)ヤマハ、Sound and Fair
ヤマハ ×
JICA
持続可能な生産消費形態を確保する
国際的な森林認証(FSC認証)材を取扱うNGOと協業して持続可能なサプライチェーンの仕組みづくりをめざす。
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する
タンザニア
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農民
農業協同 組合銀行 (BAAC)
損保ジャパン (タイ)
保険契約
損保ジャパン (東京)
技術支援 ・商品設計 ・契約料評価
保険料を支払い、 ローン契約
干ばつに悩む農民へ天候インデックス保険を導入し、天候リスクへの適応能力向上をめざす。
現地での説明会の様子 (写真 JICA)
SDGsビジネスの例(3)
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる 損保ジャパン
× JICA インド
ネシア
• マレー半島最南端の経済特区イスカンダル地域を対象に低炭素社会シナリオの構築手法が開発・適用されることを目指し、
• 200を超えるプログラムを盛り込んだ計画「低炭素社会ブループリント」の策定(2025年の二酸化炭素排出量40%削減する計画)。
• 同プログラム下で植林活動、コンポストの推進、バスの接近情報を知らせる電子掲示板の導入による公共交通機関の利用促進などの取組を開始。現地小学校を対象に子どもたちが身近に出来るエコ活動も展開中。
環境にやさしい未来型の都市づくりをめざす。
大学・研究機関との連携事例(アジア地域の低炭素社会化シナリオの開発プロジェクト)
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
包摂的で安全かつ強靭で持続可能な都市及び人間居住を実現する
マレーシア
• 交通渋滞の改善(1日あたり平均270万人の利用者数、デリー市内で12万台の移動車両削減)
• CDM事業として国連に登録(CO2削減へ貢献)
• インド全土へ広がるメトロ事業へ(バンガロール、チェンナイ、ムンバイ、アーメダバード、コルカタ市内の各メトロ事業実施中)
環境・人にやさしい公共交通システムづくりをめざす
低炭素化に資するインフラ支援の事例(デリー地下鉄建設計画事業)
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる
包摂的で安全かつ強靭で持続可能な都市及び人間居住を実現する インド
強靭なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの促進を図る
JICAのチャレンジ
SDGs貢献のためのインパクトの確保
SDGsへの貢献を重視した事業の実施
イノベーションの推進 科学技術、ビジネスモデルなど
パートナーシップの推進 「SDGsはビジネスチャンス」:SDGsビジネス調査を支援する新たな民間連携制度を新設。市民参加、開発教育
途上国の戦略策定を支援 上流段階から支援。インドネシアで調査を開始。
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