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Copyright (C) 2010 The Japan Research Institute, Limited. All Rights Reserved. 1 別紙 地球環境保護に関する消費者の実態と意識 (単純集計結果) 2010年3月12日 株式会社 日本総合研究所 総合研究部門 マーケティング戦略クラスター 地球温暖化対応戦略クラスター

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別紙

地球環境保護に関する消費者の実態と意識

(単純集計結果)

2010 年 3月 12 日

株式会社 日本総合研究所

総合研究部門

マーケティング戦略クラスター 地球温暖化対応戦略クラスター

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1.環境に関する用語・キーワードの認知状況 ・・・p3

2. 環境貢献への参加の方法 ・・・p4

3.商品・サービスの購入を通じた貢献において重視すること ・・・p5

4. 商品・サービスごとの環境負荷意識 ・・・p6

5. 「環境に配慮しているかどうか」の商品選択への影響 ・・・p7

6.環境配慮型商品に求める環境配慮の内容 ・・・p10

7.環境配慮型キャンペーン・販促が商品選択に与える影響 ・・・p12

8.環境配慮型キャンペーンに求められる環境配慮の内容 ・・・p14

9.企業の環境への取り組み姿勢全体が商品選択に与える影響 ・・・p16

10.企業の環境貢献活動に関する情報源 ・・・p18

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1.環境に関する用語・キーワードの認知状況

環境問題への社会的な関心の高まりを受けて、多くの産業・企業が、地球環境保護に取り組む

と同時に、メディアでも環境に関する多くの情報が流されています。企業の社会貢献的な活動は、

顧客に賛同され、支持されることで継続を保証される面がありますが、そのためには、まず活動の

内容が顧客に届いている必要があります。 そこでまず、「環境」や「社会貢献」に関するキーワードについての認知度・理解度を聞きました

(【グラフ1】)。「内容をよく知っている」「そこそこ知っている」を合わせて50%を超えているのは、「リサイクル」「バリアフリー」「リユース」の3つに留まり、全体的に低い結果となりました。CO2削減関連の「排出権」や「カーボンオフセット」の認知率は 6 割を超えているものの、「内容をよく知っている」もしくは「そこそこ知っている」を選んだ人は、排出権で 30.7%、カーボンオフセットでは 20.8%です。また、「カーボンフットプリント」では、「聞いたことがある」レベルの認知率でも 29.8%と 3割を切っています。

【【【【グラフグラフグラフグラフ 1】】】】

次のような言葉について、あなたはどの程度ご存知ですか。それぞれ、あてはまるものをお選びください。

43.5

45.2

18.2

16.9

15.9

10.5

6.7

6.6

5.3

4.5

5.0

5.2

5.5

5.3

2.8

3.6

4.4

5.3

4.2

3.3

1.9

1.7

1.3

2.0

48.9

45.6

35.0

26.5

25.8

29.4

24.0

19.5

16.8

16.3

14.5

11.3

10.5

10.3

10.5

9.5

8.6

7.5

6.8

6.2

6.9

5.7

5.0

4.2

6.5

7.0

27.8

27.7

32.3

38.9

30.4

33.0

40.0

43.3

39.0

29.2

18.4

22.1

38.7

32.4

20.9

30.0

13.3

25.0

28.4

22.3

25.4

16.9

10.9

12.5

1.1

2.2

19.1

28.9

26.0

21.1

38.9

41.0

37.8

35.9

41.6

54.3

65.6

62.3

48.0

54.4

66.1

57.2

75.7

65.5

62.8

70.2

68.3

76.9

84.0

84.0

1.4

0.9

3.7

2.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

リサイクル

バリアフリー

リユース

ピンクリボン運動

ユニバーサル・デザイン

再生可能エネルギー

排出権

地域通貨

グリーン電力

カーボンオフセット

バイオマス資源

生物多様性

ワークライフバランス

フェアトレード

ソーシャル・ビジネス

環境報告書

フードマイレージ

ノーマライゼーション

CSR

ダイバーシティ

コミュニティ・ビジネス

カーボンフットプリント

森林認証

バーチャルウォーター

BOP(ボトム・オブ・ピラミッド)

ミレニアム開発目標

内容をよく知っている (人に説明できる) 内容をそこそこ知っている 聞いたことはある 知らない

したがって、自社並びに自社商品・サービスが環境志向であることを訴えたり、環境配慮型の販

環境環境環境環境・・・・社会貢献用語社会貢献用語社会貢献用語社会貢献用語はははは「「「「聞聞聞聞いたことがあるいたことがあるいたことがあるいたことがある」」」」のがのがのがのが関関関関のののの山山山山。。。。 半数以上半数以上半数以上半数以上のののの消費者消費者消費者消費者がががが『『『『知知知知らないらないらないらない』』』』用語用語用語用語もももも多多多多いいいい。。。。

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促・キャンペーンを実施したりする際には、「多くの消費者は『環境』に関心が高いといっても、詳細

な内容については知識を持っていない」という前提に立って、パッケージデザインや広告訴求など

のコミュニケーション内容を検討する必要があるといえます。 2.環境貢献への参加の方法

一口に「環境貢献」「環境配慮」といっても、提供の仕方、消費者の参加の方法にはさまざまな選

択肢が存在します。顧客から賛同・支持を獲得し、参加してもらうためには、その中から顧客が関

心を持てる方法を選択する必要があります。個人顧客である消費者は、どのような参加の方法を望

んでいるのでしょうか(【グラフ2】)。 【【【【グラフグラフグラフグラフ 2】】】】

商品・サービスの利用を通じた社会や環境に対する貢献として、どのような方法であれば利用(参加)したいと思いますか。

(複数回答)

50.2

45.3

43.0

30.8

23.8

0.8

10.8

0% 20% 40% 60%

支出を伴わない行動(レシートを届ける、サイトをクリックするなど)に

よって、企業の貢献活動に参加する

商品そのものが社会貢献や環境貢献につながるものを意識して

選択する                                  

寄付つき商品(商品を購入するだけで、一定の金額が企業を通じて

寄付されるようなもの)を購入する                     

社会貢献や環境貢献に積極的な企業の商品を意識して選択する

たまったポイントを寄付するなど、一定の支出を伴う行動によって企業

の貢献活動に参加する                            

その他

商品・サービスを購入・利用して社会や環境に貢献したいとは

思わない                                 

「支出を伴わない行動によって企業の貢献活動に参加する」を選んだ人がトップで、50.2%を占

めています。「自分のサイフは痛めたくない」という人が半数に上ることがわかります。一方で「たま

ったポイントを寄付するなど、一定の支出を伴う行動によって企業の貢献活動に参加する」を選ん

だ人が 23.8%となっており、多数派ではないものの、支出をいとわない層が一定数いることも確認できました。 ついで、「商品そのものが社会貢献や環境貢献につながるものを意識して選択する」が 45.3%、

「寄付つき商品を購入する」が 43%となっています。「商品の選択」を通じて手軽に、何らかの社会・環境貢献ができることが好まれる傾向にあるといえそうです。

・ 環境環境環境環境やややや社会社会社会社会にににに貢献貢献貢献貢献したいしたいしたいしたい気持気持気持気持ちはちはちはちは強強強強くくくく、「、「、「、「サイフサイフサイフサイフはははは痛痛痛痛まずまずまずまず」、「」、「」、「」、「手軽手軽手軽手軽」」」」にできることをにできることをにできることをにできることを

望望望望むむむむ人人人人がががが多数多数多数多数。。。。加加加加えてえてえてえて、、、、商品商品商品商品そのもののそのもののそのもののそのものの貢献効果貢献効果貢献効果貢献効果、、、、企業姿勢企業姿勢企業姿勢企業姿勢にににに踏踏踏踏みみみみ込込込込んだんだんだんだ商品選択商品選択商品選択商品選択

にもにもにもにも意欲的意欲的意欲的意欲的。。。。 ・ 「「「「一定一定一定一定のののの支出支出支出支出をををを伴伴伴伴うううう行動行動行動行動」」」」へのへのへのへの参加意向参加意向参加意向参加意向もももも 2割割割割をををを超超超超えるえるえるえる

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3.商品・サービスの購入を通じた貢献において重視すること

前項 2 では、一定数の消費者が「商品・サービスの利用・購入を通じた社会・環境貢献」に関心

を持つことが確認されましたが、その「やり方」「手法」について、どのような点を重視するのかにつ

いても踏み込んで質問しています(【グラフ 3】)。 「寄付先の活動や、寄付金の使い道に賛同できること」という「内容」が重視されるのは当然のこ

ととして、ついで、「手軽に参加できること」を重視する人も多く、「大変重視する」と「重視する」をあ

わせて 85.3%となっています。「寄付・活動によって期待される効果が数字で示されるなど、納得

感のある説明がなされていること」や「寄付・活動が行われた後の成果がホームページ等で確認で

きること」についても、20%前後の人が「大変重視する」と答えており、貢献の内容に加えて、情報

発信・開示のあり方が問われているといえます。 【【【【グラフグラフグラフグラフ 3】】】】

寄付つき商品の購入など、商品・サービスの購入・利用を通じた環境・社会貢献において、あなたは以下のようなこと

をどの程度重視しますか。

32.0

32.5

24.2

19.6

19.4

11.7

10.9

5.4

3.2

1.8

54.1

53.3

50.8

57.5

55.6

55.3

56.0

46.7

26.7

22.4

11.5

7.5

10.7

12.1

13.6

19.5

19.6

26.6

35.4

55.0

53.7

49.7

4.4

4.0

4.6

4.7

5.4

5.6

5.7

6.9

12.9

20.7

37.0

33.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

寄付先の活動や、寄付金の使い道に賛同できること

手軽に参加できること

信頼できる団体を通じて寄付・貢献が行われること

寄付・活動によって期待される効果について数字で示される

など納得感のある説明がなされていること         

寄付・活動が行われた後の成果がホームページ等を通じて

確認できること                           

寄付先が自分で選べること

その活動以外にも、企業活動全体で社会貢献や環境配慮に

積極的な企業の取り組みであること              

寄付・貢献する活動について第三者からの評判があること

植林や現地視察など自分が参加できる機会があること

寄付・貢献する活動がメディア等で取り上げられていること、

流行っている感じがすること                  

寄付・貢献することがカッコいいと思えること、

人に自慢できること               

大変重視する 重視する 重視しない 全く重視しない

寄付寄付寄付寄付やややや貢献貢献貢献貢献のののの内容内容内容内容とともにとともにとともにとともに、、、、参加参加参加参加のののの方法方法方法方法やややや情報開示情報開示情報開示情報開示のありのありのありのあり方方方方がががが問問問問われるわれるわれるわれる。。。。

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4.商品・サービスごとの環境負荷意識

エコカーやエコポイント等の効果もあり、自動車、家電では「エコ・環境」はもはや選択基準の一

つとなっていますが、それ以外の商品カテゴリーではどの程度、「環境」や「環境への負荷」が意識

されているのでしょうか。商品カテゴリーごとに、利用・製造・運営・廃棄など全般を通じた「環境へ

の影響(負荷)」について、意識したことがあるかどうかを聞きました(【グラフ 4 商品、グラフ 5 小

売・サービス】)。 【【【【グラフグラフグラフグラフ 4】】】】

次のような商品・店舗・サービスについて、あなたは環境への影響(負荷)を意識したことがありますか。

(利用時に加えて、商品を作る段階や輸送の段階、廃棄する段階での影響、店舗の運営時の影響を含む)

61.7

39.3

32.3

32.0

29.0

28.3

28.2

28.0

24.5

19.3

18.8

15.9

14.1

12.7

11.7

11.1

9.2

8.3

7.9

7.0

6.9

5.7

5.4

5.3

4.9

3.9

0% 20% 40% 60%

ペットボトル飲料

自動車

家庭用洗剤(台所用、洗濯用、掃除用など)

家電製品

シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー

ビール・発泡酒などの缶入り酒類・飲料

インスタント食品(カップめん等)

ティッシュペーパー・トイレットペーパー

弁当・惣菜

日本酒・焼酎・ウイスキー・ワインなど瓶入り酒類・飲料

紙おむつ

新聞

雑誌

贈答用の洋菓子・和菓子

スナック菓子

生理用品

化粧品

家具

冷凍食品

文房具

TVゲーム・携帯用ゲーム機

衣服(アウター)

靴・カバン・帽子などファッション雑貨

衣服(下着・肌着)

ハム・ソーセージ

カーテン・カーペット・ラグ・クッション 商品系(【グラフ4】)でのトップは「ペットボトル飲料」で、実に 61.7%が「環境への影響(負荷)を

意識したことがある」と答えており、2 位の「自動車」の 39.3%を大きく上回っています。年代・性別

を問わず幅広い層に高い頻度で購入されること、ゴミ分別が浸透していること、実際に環境配慮型

のペットボトルが市場に投入されていること等が要因として考えられます。また、「家庭用洗剤」

(32.3%)、「シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー」(29%)、「ビール等缶入り酒類」

(28.3%)、「インスタント食品」(28.2%)、「ティッシュペーパー・トイレットペーパー」(28%)などが、環境負荷が意識されやすいものとして挙げられます。これらは、広く「エコ」についてコミュニケーシ

「「「「環境負荷環境負荷環境負荷環境負荷をををを意識意識意識意識」」」」するするするする商品商品商品商品のののの1111位位位位はははは、、、、ペットボトルペットボトルペットボトルペットボトル飲料飲料飲料飲料。。。。自動車自動車自動車自動車やややや家電家電家電家電をもしのぐをもしのぐをもしのぐをもしのぐ。。。。

小売小売小売小売・・・・サービスサービスサービスサービス系系系系ではではではでは、、、、コンビニコンビニコンビニコンビニ、、、、スーパースーパースーパースーパー、、、、飛行機飛行機飛行機飛行機のののの順順順順でででで環境負荷意識環境負荷意識環境負荷意識環境負荷意識がががが高高高高いいいい。。。。

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ョンされている自動車・家電並みの水準となっています。 一方、小売・サービス系(【グラフ 5】)では、24時間営業で電力等の消費イメージが大きいであろ

うコンビニエンスストアが 29.8%で1位となりました。ついで、「スーパーマーケット」が 20.3%、「飛行機」が 18.3%、「レストラン・飲食店」が 16.8%と続いています。消費者は、自分の消費行動が伴う場合、全体的にモノとして商品を購入する場合の方が、小売・サービス系よりも環境への影響を

高く意識しているといえそうです。 【【【【グラフグラフグラフグラフ 5】】】】

次のような商品・店舗・サービスについて、あなたは環境への影響(負荷)を意識したことがあります

か。(利用時に加えて、商品を作る段階や輸送の段階、廃棄する段階での影響、店舗の運営時の影

響を含む)

29.8

20.3

18.3

16.8

13.0

12.7

10.5

10.0

9.3

6.5

6.0

4.9

4.1

0% 10% 20% 30% 40%

コンビニエンスストア

スーパーマーケット

飛行機

レストラン・飲食店

ホテル・旅館

鉄道

百貨店

アミューズメントパーク・遊園地

カタログ通販

インターネット通販

通信(携帯電話・無線通信・インターネットサー

ビスプロバイダーなど)

食材宅配

映画館

5.「環境に配慮しているかどうか」の商品選択への影響

前述の通り、商品やサービスについて「環境負荷を意識する」人が一定数存在し、商材によって

意識の強さが分かれることが確認されましたが、そのことは実際の「商品の選択」にどの程度影響を

与えるのでしょうか。「商品・サービス自体が環境に配慮されたものかどうか」が、商品・サービスの

購入や利用にどの程度影響を与えているかを質問しました(【グラフ 6】)。 「他と比べて多少値段が高くても、環境に配慮した商品・サービスを選ぶ」という回答が多いのは、

「自動車」(15.6%)と「家電」(13.4%)であり、これは純粋な環境意識というよりも、「初期費用が高

くても、補助金・減税・エコポイントやランニングコストの低さで元が取れる」という意識での回答した

「「「「値段値段値段値段がががが同同同同じならじならじならじなら、、、、環境環境環境環境にににに配慮配慮配慮配慮したしたしたした商品商品商品商品・・・・サービスサービスサービスサービスをををを選選選選ぶぶぶぶ人人人人」」」」はははは 5~~~~6割割割割にににに達達達達するするするする。。。。

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人が多いと想定できます。それ以外では、「家庭用洗剤」(11.8%)をのぞき、「他と比べて高くても

選ぶ」が 1割を超える商品カテゴリーはなく、環境配慮による価格上昇分を許容する消費者は極め

て少数派といわざるを得ません。しかしながら、「同じ値段なら、環境に配慮した商品を選ぶ」と答え

る人は非常に多く、最多の「ペットボトル飲料」では 70.7%、最も少ない「TV ゲーム」でも 48.5%が「同じ値段なら環境に配慮したものを選ぶ」と答えています。

【グラフ 6】

「商品・サービス自体が環境に配慮されたものかどうか」は商品購入・サービス利用に

どの程度影響していますか(購入・利用しない人は回答者から除く)

15.6

11.8

13.4

7.2

5.3

7.8

6.0

2.4

3.4

4.7

2.6

3.7

5.1

3.5

2.6

3.0

3.6

3.4

2.1

3.4

5.0

2.6

3.4

2.7

2.3

2.0

63.8

66.3

63.4

69.3

70.7

61.8

61.4

64.1

61.2

59.9

61.6

58.1

56.4

57.2

57.2

56.0

53.9

53.6

54.5

52.9

50.9

52.2

51.5

50.9

49.2

48.5

20.6

21.9

23.2

23.5

24.0

30.4

32.6

33.6

35.5

35.5

35.7

38.2

38.5

39.3

40.2

41.1

42.4

43.0

43.4

43.7

44.1

45.1

45.2

46.4

48.5

49.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

自動車

家庭用洗剤(台所用、洗濯用、掃除用など)

家電製品

ティッシュペーパー・トイレットペーパー

ペットボトル飲料

シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー

紙おむつ

ビール・発泡酒などの缶入り酒類・飲料

インスタント食品(カップめん等)

生理用品

日本酒・焼酎・ウイスキー・ワイン等瓶入り酒類・飲料

文房具

化粧品

弁当・惣菜

冷凍食品

ハム・ソーセージ

家具

新聞

スナック菓子

カーテン・カーペット・ラグ・クッション

贈答用の洋菓子・和菓子

雑誌

衣服(下着・肌着)

衣服(アウター)

靴・カバン・帽子などファッション雑貨

TVゲーム・携帯用ゲーム機

他と比べて多少値段が高くても、 環境に配慮した商品・サービスを選ぶ

値段が同じなら、 環境に配慮した商品・サービスを選ぶ

環境に配慮した商品・サービスかどうかは気にしない

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小売・サービスでも同様に、「多少値段が高くても選ぶ」という人はごく限られるものの、各業態で

「同じ値段なら」と答える人は、5-6割に達しています(【グラフ 7】)。 【【【【グラフグラフグラフグラフ 7】】】】

「商品・サービス自体が環境に配慮されたものかどうか」は商品購入・サービス利用に

どの程度影響していますか(購入・利用しない人は回答者から除く)

4.2

4.0

5.2

3.7

3.0

3.0

3.7

3.3

3.2

4.2

2.9

2.1

1.9

61.8

60.9

59.2

60.8

59.5

58.6

57.4

57.3

56.0

54.8

53.0

52.5

51.7

34.0

35.0

35.5

35.5

37.5

38.4

38.8

39.4

40.8

41.0

44.1

45.5

46.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

スーパーマーケット

コンビニエンスストア

食材宅配

ホテル・旅館

飛行機

鉄道

百貨店

カタログ通販

インターネット通販

レストラン・飲食店

通信(携帯電話・無線通信・インターネットサービスプ

ロバイダーなど)

アミューズメントパーク・遊園地

映画館

他と比べて多少値段が高くても、 環境に配慮した商品・サービスを選ぶ

値段が同じなら、 環境に配慮した商品・サービスを選ぶ

環境に配慮した商品・サービスかどうかは気にしない

コスト負担はさておき、現在の消費者の半数以上が、「環境に配慮しているかどうか」が商品・サ

ービス選択に影響があると答えていることは注目に値します。環境配慮型の商品・サービス開発が、

今後のビジネスの前提であり、優位性のカギとなることを、企業は意識すべきであるといえます。

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6.環境配慮型商品に求める環境配慮の内容

前述の通り、商材によっては「環境負荷を意識する」人が一定数存在す 前項 5 で、「多少値段が高くても」もしくは「同じ値段なら」、「環境に配慮した商品・サービスを選

ぶ」と答えた人に対して、その環境配慮の内容、すなわち「どのような環境配慮であれば選びたい

と思うか」についても聞きました(【グラフ 8】)。 ゴミ分別の対象となる「ペットボトル飲料」「缶入り酒類・飲料」「ビン入り飲料・酒類」、紙素材の

「ティッシュ・トイレットペーパー」「紙おむつ」「文房具」「新聞・雑誌」は「リサイクル素材など環境に

配慮した素材・材料を使っている」ことを求める消費者が他の商材に比べて多くなっています。これ

に対して、「家庭用洗剤」「シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー」などは「水・大気・土壌

などを汚染しにくい素材・材料を使っている」ことが求められる傾向にあります。一方で、「ハム・ソー

セージ」「インスタント食品」「弁当」などの食品類は、「使用後に出るゴミが少ない」ことが要求されて

います。 【【【【グラフグラフグラフグラフ 8】】】】

(「他と比べて高くても&値段が同じなら環境に配慮した商品・サービスを選ぶ」と答えた方に対し

て)どのような「環境への配慮」であれば選びたいと思いますか。(複数回答)

26.2

23.6

22.7

22.7

21.3

20.2

21.3

18.5

23.0

19.6

19.6

20.4

18.8

19.2

16.6

18.0

19.7

19.9

19.6

23.9

20.8

38.9

48.5

19.6

19.2

25.8

46.7

40.6

41.2

64.6

63.2

69.8

66.4

68.3

65.4

37.1

41.8

44.5

45.9

41.1

53.9

51.4

36.6

37.0

38.2

35.5

36.4

34.5

29.3

36.1

36.4

40.1

71.0

65.7

62.3

28.6

42.9

36.0

34.4

34.7

34.6

59.4

45.8

43.3

33.4

55.6

35.1

33.6

46.1

46.4

47.1

48.0

48.1

49.5

41.2

59.0

59.6

45.9

21.7

18.0

19.6

22.3

23.5

24.4

22.1

20.6

21.1

32.5

32.2

33.6

50.6

27.6

44.7

39.3

33.8

31.7

29.3

37.4

34.7

19.9

19.9

23.0

22.6

19.0

1.5

2.5

3.1

5.2

3.1

3.9

4.1

5.1

4.9

2.5

5.6

5.3

2.8

4.2

2.9

4.9

5.8

5.8

6.6

4.5

4.7

9.9

11.3

5.2

4.2

10.8

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 180.0

ペットボトル飲料

ビール・発泡酒などの缶入り酒類・飲料

日本酒・焼酎・ウイスキー・ワインなど瓶入り酒類・飲料

ハム・ソーセージ

インスタント食品(カップめん等)

弁当・惣菜

スナック菓子

贈答用の洋菓子・和菓子

冷凍食品

ティッシュペーパー・トイレットペーパー

紙おむつ

生理用品

家庭用洗剤(台所用、洗濯用、掃除用など)

文房具

シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー

化粧品

衣服(下着・肌着)

衣服(アウター)

靴・カバン・帽子などファッション雑貨

家具

カーテン・カーペット・ラグ・クッション

家電製品

自動車

新聞

雑誌

TVゲーム・携帯用ゲーム機

製造時や輸送時に 二酸化炭素などの温暖化ガスの排出が少ない

使用後に出るゴミが少ない

リサイクル素材など環境に配慮した 素材・材料を使っている

天然素材など、 水・大気・土壌などを汚染しにくい 素材・材料を使っている

その他

期待期待期待期待されるされるされるされる環境配慮環境配慮環境配慮環境配慮のののの内容内容内容内容はははは商材商材商材商材ごとにごとにごとにごとに異異異異なっているなっているなっているなっている====注力注力注力注力すべきすべきすべきすべき商品開発商品開発商品開発商品開発のののの方向性方向性方向性方向性、、、、

理解理解理解理解してもらうべきしてもらうべきしてもらうべきしてもらうべきメッセージメッセージメッセージメッセージのののの方向性方向性方向性方向性もももも商材商材商材商材ごとにごとにごとにごとに異異異異なるなるなるなる。。。。

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Copyright (C) 2010 The Japan Research Institute, Limited. All Rights Reserved. 11

これらは、商品群の特性から考えれば、ある程度予想できる結果ではあるものの、「商品群によ

って求められる『環境配慮』の内容は異なる」ということを如実に示す結果となっています。したがっ

て、商品群別に異なる消費者の環境への関心を踏まえて、商品開発やメッセージ訴求の内容を検

討する必要があるといえるでしょう。 なお、「製造時や輸送時に二酸化炭素などの温暖化ガスの排出が少ない」ことは、「自動車」と

「家電」を除くと、全体的に 2割程度であり、消費者の関心は高いとはいえません。冒頭の、環境問

題に関する用語の認知と併せて考えると、これらのことに関する取り組み内容、環境への影響度合

について、顧客に認知や理解を求めることが重要であるといえます。製造段階や輸送段階での温

暖化ガス排出量の少なさを消費者に訴求する場合には、この点に留意が必要です。 小売・サービス系においても、同様に、業態ごとに求められる「環境配慮」の内容は異なっていま

す(【グラフ 9】)。例えば、「コンビニ」「スーパー」「レストラン」等では「ゴミの削減に取り組んでいるこ

と」が強く求められており、「ホテル」「映画館」「アミューズメントパーク・遊園地」など、エンタテインメ

ント系でも、高い値となっています。交通系の「鉄道」「飛行機」は「温暖化ガスの排出」が高い値を

示しています。ただし、小売・サービス系では、共通して「省エネに取り組んでいること」が求められ

ており、この点は、業態を問わないテーマだと言えそうです。 【【【【グラフグラフグラフグラフ 9】】】】

(「他と比べて高くても&値段が同じなら環境に配慮した商品・サービスを選ぶ」と答えた方に対して)どのよ

うな「環境への配慮」であれば選びたいと思いますか。(複数回答)

17.9

49.0

46.6

23.6

17.2

19.0

19.8

26.6

25.3

24.9

25.5

25.7

29.6

44.4

29.2

28.6

45.5

41.5

54.4

19.9

57.0

56.5

53.4

36.1

37.9

46.7

62.2

58.5

57.6

54.8

57.4

52.7

56.9

58.9

56.9

56.8

43.8

41.3

40.5

29.7

29.2

27.8

28.2

20.4

28.0

15.3

18.2

18.4

18.4

12.9

14.0

18.6

46.3

25.5

23.7

36.8

34.3

32.4

22.5

28.7

29.1

29.9

19.0

19.7

21.8

20.4

9.5

11.6

17.4

13.4

23.1

19.2

35.9

38.2

35.8

39.2

39.8

37.7

2.6

2.5

3.3

4.7

5.2

3.9

10.9

4.3

3.6

3.8

7.7

7.5

6.1

0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0

ホテル・旅館

鉄道

飛行機

アミューズメントパーク・遊園地

映画館

レストラン・飲食店

通信(携帯電話・無線通信・インターネットサービスプロバイ

ダーなど)

コンビニエンスストア

スーパーマーケット

百貨店

インターネット通販

カタログ通販

食材宅配

運営・輸送・調達等で二酸化炭素などの 温暖化ガスの排出が少ない

運営時に出るゴミの削減に取り組んでいる

省エネに取り組んでいる

水・大気・土壌を汚染していない

施設・設備について、 環境に配慮した資材を用いている

環境に配慮した商品の取扱いが多い

その他

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7.環境配慮型キャンペーン・販促が商品選択に与える影響

前述の通り、商材によっては「環境負荷を意識する」人が一定数存在す 前項 5 で、「多少値段が高くても」もしくは「同じ値段なら」、「環境に配慮した商品・サ

商品そのものの素材等で環境へ配慮した環境配慮型の商品以外に「カーボンオフセット付商

品」や「リサイクルキャンペーン」など、キャンペーンや販促面で、「環境配慮」を打ち出すマーケテ

ィングも徐々に広がりつつあります。これらの「環境配慮型キャンペーン」の購入に与える影響につ

いても、商品群ごとに聞きました(【グラフ 10】)。

【【【【グラフグラフグラフグラフ 10】】】】

「環境に配慮したキャンペーン※」を実施しているかどうかは、あなたの商品購入・サービス利用にどの程

度影響していますか。

 ※カーボンオフセットが付いている、期間限定で寄付が行われる、使用済商品や容器が回収される、

ライトダウンイベントに協力している等

9.7

5.9

14.7

12.9

7.2

6.4

8.5

5.8

3.7

4.6

3.6

4.4

3.1

6.5

4.2

4.6

3.7

3.4

4.5

4.1

4.1

3.3

6.4

3.2

3.2

2.9

68.4

72.2

62.8

63.1

68.7

66.3

64.1

65.5

66.6

64.3

65.0

62.8

63.4

59.8

61.6

60.9

60.4

60.5

59.3

58.7

57.8

58.3

53.5

56.1

54.6

53.8

21.8

21.9

22.5

24.0

24.1

27.3

27.4

28.7

29.7

31.0

31.4

32.8

33.5

33.7

34.1

34.5

35.8

36.1

36.3

37.2

38.2

38.4

40.1

40.6

42.2

43.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

家庭用洗剤(台所用、洗濯用、掃除用など)

ペットボトル飲料

自動車

家電製品

ティッシュペーパー・トイレットペーパー

紙おむつ

シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー

生理用品

ビール・発泡酒などの缶入り酒類・飲料

インスタント食品(カップめん等)

日本酒・焼酎・ウイスキー・ワインなど瓶入り酒類・飲料

文房具

冷凍食品

化粧品

ハム・ソーセージ

弁当・惣菜

カーテン・カーペット・ラグ・クッション

スナック菓子

家具

新聞

衣服(下着・肌着)

雑誌

贈答用の洋菓子・和菓子

衣服(アウター)

靴・カバン・帽子などファッション雑貨

TVゲーム・携帯用ゲーム機

他と比べて多少値段が高くても、環境に配慮したキャンペーン実施の商品・サービスを選ぶ

値段が同じなら、環境に配慮したキャンペーン実施の商品・サービスを選ぶ

環境に配慮したキャンペーンを実施しているかかどうかは気にしない

「環境配慮型の商品」と同様に、「値段が高くても選ぶ」と答える消費者は少ない一方で、「同じ

「「「「値段値段値段値段がががが同同同同じならじならじならじなら」」」」5~~~~7割弱割弱割弱割弱はははは「「「「環境環境環境環境にににに配慮配慮配慮配慮したしたしたしたキャンペーンキャンペーンキャンペーンキャンペーン」」」」をををを実施実施実施実施しているしているしているしている商品商品商品商品をををを

選選選選ぶぶぶぶ。。。。食品食品食品食品、、、、アパレルアパレルアパレルアパレル等等等等ではではではでは、「、「、「、「商品商品商品商品そのものがそのものがそのものがそのものが環境配慮型環境配慮型環境配慮型環境配慮型」」」」であるよりもであるよりもであるよりもであるよりも、、、、受受受受けけけけ入入入入れられられられら

れるれるれるれる間口間口間口間口がががが広広広広いいいい。。。。

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値段なら選ぶ」と答える人が多数となっています。しかも、食品系、アパレル系の商材では「環境に

配慮した商品であること」よりも、「販促・キャンペーン」の方が、「同じ値段ならそちらを選ぶ」と答え

る消費者が約 5%程度多い傾向にあります。すなわち、食品やアパレルといった嗜好性の高い商

品では、「『エコな商品』は選ばないが、キャンペーン等で『エコなオマケ』がついているなら選ぶ」と

いう消費者が一定数存在すると考えられます。 こうした『エコなオマケ』の代表例として、「カーボンオフセット付商品」があげられますが、現在の

ところ、購入経験のある人は 5.9%となっています。しかし、カーボンオフセットを含めた何らかの

「寄付つき商品」になると、購入経験者は約 2割に上ることがわかりました(【グラフ 11】)。

【【【【グラフグラフグラフグラフ 11】】】】

社会貢献や環境保護に寄与する「寄付つき商品」として、実際に購入したことがあるものを全て

お選び下さい

19.5

5.9

1.9

7.9

6.7

1.9

6.2

0% 5% 10% 15% 20% 25%

寄付つき商品を購入したことがある

(「どれも購入したことがない」人を引いて計算)

カーボンオフセット付商品

カーボンオフセット以外の環境保護に寄与する寄

付つき商品

森林保全への寄付つき商品

発展途上国等への寄付つき商品

疾病対策への寄付つき商品

その他の社会貢献への寄付つき商品

なお、小売・サービスでも同様の設問をしたところ、「環境に配慮したキャンペーン」が選択に与

える影響については、「スーパー」「ホテル・旅館」「食材宅配」の順で大きいという結果になっていま

す(【グラフ 12】)。

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【【【【グラフグラフグラフグラフ 12】】】】

「環境に配慮したキャンペーン」を実施しているかどうかは、あなたの商品購入・サービス

利用にどの程度影響していますか

3.3

4.3

5.0

3.4

3.4

3.8

2.8

3.4

4.4

2.7

2.8

2.4

2.5

2.8

2.4

65.3

63.8

62.8

64.1

62.2

60.9

60.9

60.3

59.1

58.7

55.3

54.8

53.6

48.4

47.0

31.3

31.8

32.2

32.5

34.4

35.4

36.3

36.3

36.5

38.6

41.9

42.8

43.9

48.8

50.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

スーパーマーケット

ホテル・旅館

食材宅配

コンビニエンスストア

飛行機

百貨店

カタログ通販

鉄道

レストラン・飲食店

インターネット通販

映画館

アミューズメントパーク・遊園地

通信(携帯電話・無線通信・インターネットサービスプ

ロバイダーなど)

定期預金・個人年金保険・投資信託

生命保険・損害保険

他と比べて多少値段が高くても、環境に配慮したキャンペーン実施の商品・サービスを選ぶ

値段が同じなら、環境に配慮したキャンペーン実施の商品・サービスを選ぶ

環境に配慮したキャンペーンを実施しているかかどうかは気にしない

8.環境配慮型キャンペーンに求められる環境配慮の内容

商品・サービスそのものと同様に、キャンペーンについても「値段が高くても」もしくは「同じ値段な

ら」、「環境に配慮したキャンペーンを実施している商品を選ぶ」と答えた人に、期待する「環境配

慮」の内容を聞きました(【グラフ 13,14】)。

・ 商材商材商材商材をををを問問問問わずわずわずわず、、、、共通共通共通共通してしてしてして身近身近身近身近なななな問題問題問題問題であるであるであるである「「「「ゴミゴミゴミゴミのののの削減削減削減削減ややややリサイクルリサイクルリサイクルリサイクルのののの普及普及普及普及」」」」にはにはにはには

消費者消費者消費者消費者のののの関心関心関心関心がががが高高高高いいいい ・ ゴミゴミゴミゴミ・・・・リサイクルリサイクルリサイクルリサイクル以外以外以外以外ではではではでは、、、、商品商品商品商品そのものへのそのものへのそのものへのそのものへの要望要望要望要望とととと同様同様同様同様、、、、商材商材商材商材ごとのごとのごとのごとの特性特性特性特性をををを反映反映反映反映

したしたしたした内容内容内容内容がががが求求求求められるめられるめられるめられる⇒⇒⇒⇒販促販促販促販促・・・・キャンペーンキャンペーンキャンペーンキャンペーンもももも商材商材商材商材のののの特性特性特性特性をををを踏踏踏踏まえたまえたまえたまえた消費者消費者消費者消費者にににに納得納得納得納得

感感感感のあるのあるのあるのあるストーリーストーリーストーリーストーリー作作作作りがりがりがりが鍵鍵鍵鍵

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Copyright (C) 2010 The Japan Research Institute, Limited. All Rights Reserved. 15

【【【【グラフグラフグラフグラフ 13】】】】 どのような「環境に配慮したキャンペーン」なら利用したいと思いますか

38.9

29.8

28.1

23.9

28.3

24.4

24.9

22.7

25.2

24.2

23.5

22.9

20.3

21.1

20.4

19.8

23.5

23.5

24.2

23.7

24.3

51.0

59.3

22.0

22.4

29.6

22.4

19.5

18.1

15.7

16.7

18.4

16.3

17.2

15.3

48.5

39.7

38.8

18.8

32.2

15.5

17.4

20.1

19.1

19.6

39.6

22.6

16.0

15.8

37.3

35.6

17.9

15.5

14.2

14.4

12.3

12.4

11.9

12.0

12.8

12.8

13.7

14.2

13.2

13.7

13.2

13.4

14.7

14.6

13.3

13.5

14.1

14.5

23.4

26.7

14.3

14.4

16.2

25.1

23.1

23.6

22.0

24.4

23.1

22.1

20.4

19.9

26.0

25.9

25.6

52.8

20.3

49.6

37.0

19.4

20.4

19.8

19.0

19.7

25.4

28.4

19.1

18.1

19.6

78.4

73.0

69.8

55.4

69.7

68.6

65.8

65.6

64.5

54.0

53.2

52.3

47.2

56.3

50.8

50.9

57.3

58.3

57.7

51.4

56.2

51.1

41.0

55.7

55.8

51.7

16.1

12.8

12.4

22.3

13.1

14.1

13.3

12.6

14.2

16.2

14.5

13.2

24.0

12.4

21.8

17.1

11.3

11.1

12.2

14.1

12.2

12.3

13.5

10.6

10.3

10.5

2.6

2.9

7.0

3.1

3.9

5.4

5.5

5.4

2.6

4.0

4.3

2.1

4.8

2.6

5.7

6.2

6.6

7.0

4.5

5.6

3.3

3.2

4.4

4.5

8.4

1.9

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 180.0 200.0

ペットボトル飲料

ビール・発泡酒などの缶入り酒類・飲料

日本酒・焼酎・ウイスキー・ワインなど瓶入り酒類・飲料

ハム・ソーセージ

インスタント食品(カップめん等)

弁当・惣菜

スナック菓子

贈答用の洋菓子・和菓子

冷凍食品

ティッシュペーパー・トイレットペーパー

紙おむつ

生理用品

家庭用洗剤(台所用、洗濯用、掃除用など)

文房具

シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー

化粧品

衣服(下着・肌着)

衣服(アウター)

靴・カバン・帽子などファッション雑貨

家具

カーテン・カーペット・ラグ・クッション

家電製品

自動車

新聞

雑誌

TVゲーム・携帯用ゲーム機

二酸化炭素など温室効果ガスの削減につながるもの 植林など森林保護につながるもの

自然エネルギーの普及拡大につながるもの 水・大気・土壌汚染の防止につながるもの

ゴミの削減やリサイクルの普及促進につながるもの 生態系の保護につながるもの

その他

まず、商品系では、身近な話題である「ゴミの削減やリサイクルの普及促進」は商材を問わず消

費者の関心が高い結果となっています。ゴミ・リサイクル以外では、「商品そのものに求める環境配

慮の内容」(グラフ 6)と同様、商材の特性に大きく影響を受けた回答内容になっています。例えば、

「ティッシュ・トイレットペーパー」「生理用品」といった紙製品や「家具」では「植林など森林保護に

つながるもの」、「家庭用洗剤」や「シャンプー・コンディショナー」等では「水・大気・土壌汚染の防

止につながるもの」、「自動車」と「家電」では「二酸化炭素など温暖化ガスの削減につながるもの」

が、それぞれ求められる傾向にあります。したがって、環境配慮型の販促やキャンペーンを実施す

る際には、商品と全く無関係なものよりも、「負荷をかけたところをケアする・埋め合わせる」といった

ように、商品に関連させたストーリーを描けるものの方が、顧客にとって分かりやすく、受け入れられ

る可能性が高いと推察できます。

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Copyright (C) 2010 The Japan Research Institute, Limited. All Rights Reserved. 16

【【【【グラフグラフグラフグラフ 14】】】】 どのような「環境に配慮したキャンペーン」なら利用したいと思いますか

42.2

59.9

61.5

40.6

37.7

32.8

37.5

24.4

24.3

35.9

35.2

35.5

33.5

31.2

33.7

22.3

18.4

15.6

19.1

13.7

16.8

15.2

23.3

22.7

20.8

20.8

21.2

18.4

23.6

19.9

23.2

29.1

25.4

22.9

21.9

18.5

26.1

18.6

19.4

20.4

18.3

20.1

18.6

17.9

18.8

29.6

31.0

31.7

24.5

19.3

28.3

16.1

15.2

14.8

22.6

22.7

21.9

17.2

17.2

20.5

52.1

28.5

26.3

48.6

47.5

60.2

36.5

25.2

25.8

68.6

69.2

63.2

50.4

53.8

55.7

14.2

14.0

13.1

13.0

8.6

12.8

10.1

14.1

14.8

11.8

11.9

11.4

10.5

10.9

12.2

3.7

4.1

6.4

8.4

5.6

13.2

28.1

28.4

4.2

4.1

5.1

11.4

10.3

6.7

6.0

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 120.0 140.0 160.0 180.0 200.0

ホテル・旅館

鉄道

飛行機

アミューズメントパーク・遊園地

映画館

レストラン・飲食店

通信(携帯電話・無線通信・

インターネットサービスプロバイダーなど)

定期預金・個人年金保険・投資信託

生命保険・損害保険

コンビニエンスストア

スーパーマーケット

百貨店

インターネット通販

カタログ通販

食材宅配

二酸化炭素など温室効果ガスの削減につながるもの 植林など森林保護につながるもの

自然エネルギーの普及拡大につながるもの 水・大気・土壌汚染の防止につながるもの

ゴミの削減やリサイクルの普及促進につながるもの 生態系の保護につながるもの

その他

小売や飲食、エンタテインメント系では、やはり「ゴミ削減・リサイクル促進」への期待が大きく、交

通系の「飛行機」「鉄道」では、「温暖化ガス削減」が高いなど、商品そのものと同様の傾向を示して

います。一方で、商品に対する期待と比較して、キャンペーンに対しては、全体的に「温暖化ガス

削減」が 5~10%程度高くなっています。 9.企業の環境への取り組み姿勢全体が商品選択に与える影響

「商品・サービスそのもの」「キャンペーンや販促」に加えて、「提供している企業が環境や社会に

配慮しているかどうか」で商品購入・サービス利用にどの程度影響があるかについても確認しまし

・ 「「「「企業企業企業企業のののの環境環境環境環境へのへのへのへの取取取取りりりり組組組組みみみみ姿勢姿勢姿勢姿勢」」」」がががが商品選択商品選択商品選択商品選択にににに最最最最もももも影響影響影響影響するのはするのはするのはするのは自動車自動車自動車自動車 ・ 小売小売小売小売・・・・サービスサービスサービスサービスではではではでは、、、、スーパースーパースーパースーパーのののの影響影響影響影響がががが最最最最もももも大大大大きいきいきいきい。。。。またまたまたまた、、、、小売小売小売小売・・・・サービスサービスサービスサービスははははサーサーサーサー

ビスビスビスビス内容内容内容内容ややややキャンペーンキャンペーンキャンペーンキャンペーン単体単体単体単体よりもよりもよりもよりも、「、「、「、「企業企業企業企業としてとしてとしてとしてのののの姿勢姿勢姿勢姿勢」」」」がががが問問問問われるわれるわれるわれる傾向傾向傾向傾向にあるにあるにあるにある

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た。 商品系では、「商品そのもの」や「キャンペーン・販促」と同じ傾向の回答となっており、企業の姿

勢が商品選択に影響するカテゴリーのトップは「自動車」となっています(【グラフ 15】)。一方、小

売・サービス系では、どの業態についても、「商品・サービスそのもの」「キャンペーンや販促」での

環境に配慮されたものを選ぶ人よりも、「環境・社会に配慮した企業の商品を選ぶ」と答えた人の方

が 3~10%程度多くなっています。すなわち、小売・サービス業においては、個々のサービス内容

や単発のキャンペーンよりも、企業全体としての環境配慮イメージが重視されるといえます(【グラフ

16】)。

【【【【グラフグラフグラフグラフ 15】】】】

「提供している企業が環境や社会によく配慮しているかどうか」は、あなたの商品購入・サービス利用にど

の程度影響していますか。

14.9

9.5

5.5

7.1

11.5

5.4

8.7

3.1

5.2

3.4

4.0

3.4

6.6

4.2

3.8

4.3

3.0

3.9

5.1

3.9

3.1

4.0

5.8

3.3

3.0

2.5

61.7

66.1

70.1

66.9

61.9

65.7

61.9

66.8

63.9

65.3

63.4

62.5

58.9

60.7

60.8

59.4

59.8

58.4

56.8

58.0

57.1

55.9

53.6

53.6

53.5

52.1

23.4

24.3

24.5

26.0

26.6

28.9

29.4

30.1

30.9

31.2

32.6

34.1

34.5

35.0

35.4

36.2

37.1

37.7

38.1

38.1

39.9

40.1

40.5

43.1

43.5

45.5

0% 20% 40% 60% 80% 100%

自動車

家庭用洗剤(台所用、洗濯用、掃除用など)

ペットボトル飲料

ティッシュペーパー・トイレットペーパー

家電製品

紙おむつ

シャンプー・コンディショナー・ボディシャンプー

ビール・発泡酒などの缶入り酒類・飲料

生理用品

日本酒・焼酎・ウイスキー・ワインなど瓶入り酒類・飲料

インスタント食品(カップめん等)

冷凍食品

化粧品

ハム・ソーセージ

文房具

弁当・惣菜

スナック菓子

カーテン・カーペット・ラグ・クッション

家具

新聞

雑誌

衣服(下着・肌着)

贈答用の洋菓子・和菓子

衣服(アウター)

靴・カバン・帽子などファッション雑貨

TVゲーム・携帯用ゲーム機

他と比べて多少値段が高くても、 環境に配慮した企業の商品・サービスを選ぶ

値段が同じなら、 環境に配慮した企業の商品・サービスを選ぶ

環境に配慮した企業の 商品・サービスかどうかは気にしない

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【【【【グラフグラフグラフグラフ 16】】】】

「提供している企業が環境や社会によく配慮しているかどうか」は、あなたの商品購入・サービス利用にどの程

度影響していますか。

4.7

5.6

4.5

5.5

5.4

4.9

5.2

5.1

3.3

3.7

3.0

3.2

3.1

2.9

3.1

67.3

65.8

66.6

65.5

63.5

63.7

62.0

60.5

61.2

59.5

56.9

56.6

54.9

48.3

46.7

28.0

28.6

28.9

29.1

31.1

31.4

32.9

34.4

35.5

36.9

40.1

40.2

42.0

48.7

50.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

スーパーマーケット

食材宅配

コンビニエンスストア

ホテル・旅館

飛行機

百貨店

鉄道

レストラン・飲食店

カタログ通販

インターネット通販

映画館

アミューズメントパーク・遊園地

通信(携帯電話・無線通信・インターネットサービスプロバイダーなど)

定期預金・個人年金保険・投資信託

生命保険・損害保険

他と比べて多少値段が高くても、 環境に配慮した企業の商品・サービスを選ぶ

値段が同じなら、 環境に配慮した企業の商品・サービスを選ぶ

環境に配慮した企業の 商品・サービスかどうかは気にしない

10.企業の環境貢献活動に関する情報源

前項 9 では「企業としての環境配慮姿勢」も注目されていることを確認しましたが、それでは、消

費者はどこから、「企業が環境に配慮した活動を行っているか」を判断しているのでしょうか。その

情報源について聞きました(【グラフ 17】)。 最も多いのは「商品の広告」で 66.4%、ついで「テレビや新聞などのニュース・記事」が 56.8%、「企業の広告」が 53.8%、「商品・サービス自体」が 49.6%と続きます。「CSR 報告書や環境報告

書」まで見る人は 7%と極めて少数になりますが、「企業ホームページの社会・環境貢献を紹介した

コーナー」は 24.1%の人が情報源として挙げており、一定の人に見られている可能性があるといえ

ます。 企業そのものの環境問題への取り組み姿勢が見られている今日、自社の活動を「知ってもらい」、

「わかってもらう」ために、どのような媒体で、何をメッセージとして訴求するべきなのか、自社として

はどこまでやるべきなのかを、整理・整備することが急務であるといえるでしょう。

主主主主なななな情報源情報源情報源情報源はははは商品商品商品商品のののの広告広告広告広告、、、、ニュースニュースニュースニュース・・・・記事記事記事記事、、、、企業企業企業企業のののの広告広告広告広告、、、、商品商品商品商品・・・・サービスサービスサービスサービス自体自体自体自体。。。。 企業企業企業企業ホームページホームページホームページホームページもももも 4人人人人にににに 1人人人人のののの割合割合割合割合でででで注目注目注目注目されているされているされているされている。。。。

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【【【【グラフグラフグラフグラフ 17】】】】

「企業が社会・環境へ配慮して活動しているかどうか」を判断する際に、あなたが見る・聞く情報源として

どのようなものがありますか

66.4

56.8

53.8

49.6

24.1

20.9

8.7

7.0

0.5

11.4

0% 20% 40% 60% 80%

商品の広告

テレビや新聞などのニュース・記事

企業の広告

商品・サービス自体(パッケージや展示などを含む)

企業ホームページの社会・環境への貢献を紹介したコーナー

雑誌などのランキングなど第三者の評価

自治体の広報誌

CSR報告書や環境報告書

その他

特にない