富山県立大学エコツアーⅠ 外来種除去活動の実践...天狗の鼻 (環境)...
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富山県立大学エコツアーⅠ
外来種除去活動の実践富山県立大学・富山型環境リテラシー教育モデル
第7回HESDフォーラム於:金沢大学H24.11.26-27
○楠井 隆史(富山県立大学工学部環境工学科)
九里 徳泰(富山県立大学工学部環境工学科)
富山型環境リテラシー教育モデルとは?
富山県立大学では、「持続可能な社会」の
実現に向け、環境リテラシーを備えた人材
を育成するため、2006年度より全学環境
教育を実施している。本学の環境リテラシー
教育は、知識習得、体験、参加の3つの
教育要素から構成されている。
富山型環境リテラシー教育モデル
基礎
専門~参加(主体性)へ
評価・表彰
環境論Ⅰ・Ⅱ / 基礎(座学)
エコツアーⅠ / 外来種除去活動
富山県立大学1年生(249名)必修
の演習「エコツアーⅠ」では、
富山県内の国立公園・立山で、
外来種除去活動を行い、外来種の
侵入による生態系への影響を学び、
1年生全員に生物多様性に関する
問題意識や倫理観を養っている。
富山県内の国立公園及びラムサール条約指定地域
活動内容
事前学習の実施(環境論Ⅰ/90分講義)
指導者:ナチュラリスト(富山県自然観察員)15名
参加者:272名
(学生245名、教員18人、職員9名)
“外来植物除草中”のゼッケン着用
14種類、
約17,000本を除去
ナチュラリスト(富山県自然観察員)とは
富山県では、自然公園等の来訪者に、
自然への愛情と自然保護の重要性を認識
してもらうことを目的に、昭和49年に地方
自治体としては全国で最初にボランティア
による自然解説員制度を創設しました。
富山県の開催する富山県自然保護講座
(ナチュラリスト養成コース)を受講し、所定の
知識・技能を身に付けた人を、富山県自然
解説員(ナチュラリスト)として認定し、解説
業務を委嘱しています。
エコツアーⅠ / アピールポイント-①
まず講義で愛知ターゲットを学び、戦略目標Bの
目標9※に、大学1年生でも少しでも貢献できる。
また毎年活動を行うことで、制御されることにもなる。
目的性
必修の講義、演習において立山自然保護センター及びナチュラリスト(富山県自然観察員)の指導の下に大学1年生がだれでも参加、活動できる。
参加性
Aichi Biodiversity Targets, Convention on Biological Diversity, http://www.cbd.int/sp/targets/
エコツアーⅠ / アピールポイント-②
活動中は多くの観光客、ハイカーから学生への質問が
あり共感を生む活動でもあり、かつ社会的にも
影響力が大きい活動である
波及性、話題性、共感性
大学1年生全員参加という国内の大学でも独創的な珍しい取り組みとして外来種除去活動を行っている。
独創性
質問『外来種の見分け方、どうしたら外来種除去の活動ができるのか、私もやってみたい』など
エコツアーⅠ / アピールポイント-③
特に国立公園及びラムサール条約指定地域でもある
立山における外来種除去は今回、
14種類、約17,000本もの外来植物を除去
することができ、この地域での外来種除去へ
大きく貢献できたと考えている。
大学1年生には海外からの留学生も含まれておりこのような貴重な体験をすることにより今後出身国でも草の根の活動が広がることを期待している。
国際性
地域性
外来植物除去記録表
No. 植物のなまえ天狗の鼻(環境)
追分(情報)
六甲学院(生物)
弥陀ヶ原ホテル(知能)
立山荘(機械)
計
1 スギナ 361 929 902 2,179 121 4,492
2 ヨモギ 910 1,739 2,649
3 シロツメクサ 328 679 958 300 2,265
4 タチオランダゲンゲ 14 1,727 1,741
5 イタドリ 628 390 302 285 1,605
6 オオバコ 320 207 352 534 1,413
7 フキ 522 50 136 708
8 スズメノカタビラ 24 530 554
9 エゾノギシギシ 59 14 309 382
10 セイヨウタンポポ 44 10 5 299 358
11 ススキ 231 231
12 オオイタドリ 113 100 213
13 フランスギク 5 100 82 187
14 オノエヤナギ 11 23 34
15 ノアザミ 0
3,429 3,175 2,197 5,856 2,175 16,832
問5 今回のエコツアーⅠの学習効果について、活動内容の項目ごとに、あなたの意見に近いものを一つ選んで○印を
付けて下さい。
• 結果的に、室堂での自然観察がより高い教育効果を示しているが、これは午前中に外来植物の除去活動によって外来植物についての理解を深めてから、室堂で実際に外来植物が繁殖している現状を知ることができたことが大きいと思われる。
107
74
19
97
103
75
14
35
82
4
9
31
4
5
19
(室堂での自然観察)
立山が抱える課題と自然保護活動の大切さが理解できた。
(弥陀ヶ原ほかでの外来植物除去活動)立山が抱える課題と
自然保護活動の大切さが理解できた。
(車中のビデオ)立山の自然の素晴らしさや自然保護活動の
概要を理解することができた。
当てはまる やや当てはまる どちらともいえない あまり当てはまらない 当てはまらない
エコツアーⅠ / アピールポイント-④
大学の必修
カリキュラムで
行われていること
から、継続性は
高く、今後も
1年生全員参加
での、外来種除去
活動は継続して
続けてゆきたい、
と考えている。
継続性、将来性
富山県立大学エコツアーⅠ外来種除去活動の実践富山県立大学・富山型環境リテラシー教育モデル
第7回HESDフォーラム於:金沢大学H24.11.26-27
○楠井 隆史(富山県立大学工学部環境工学科)
九里 徳泰(富山県立大学工学部環境工学科)
ご清聴ありがとうございました