「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組...

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「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組みについて 経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 資料

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Page 1: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組みについて

経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室

資料 3

Page 2: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第1回研究会資料抜粋)

1.これまでの人材育成は、企業におけるOJT中心であった中、企業に属さない働き手の能力・スキ ルを向上させるためには、どのような人材育成システムを構築すべきか

→能力・スキルアップの機会の提供、人材育成機関の在り方、教育訓練に対する支援の在り方等 2.現行の労働法制では直接的に対象とならない「雇用関係によらない働き方」について、どのような保護の 在り方が考えられるか →労働時間との関係等

→労働法制の在り方、契約法制による担保の在り方、公平な市場ルールの整備方法、 「働き手代表組織」の在り方等

3.現在の社会保障制度は、働き手が企業と雇用関係にあることを前提としているが、「雇用関係 によらない働き方」を選択する働き手にとっても不利益が発生しない仕組みはどのようなものか

→社会保険料の負担の在り方等

4.現状、成長途上にある「雇用によらない働き方」に係る労働市場を健全に発展させるためには、 どのような取組(企業による取組、業界としての取組、政策的支援等)が必要か

→企業と働き手のマッチング機能の強化等

1

Page 3: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

活用している 18.9%

現在は活用していないが、今後の活用を検討している

33.5%

現在活用しておらず、今後の活用も検討していない

47.6%

2

企業におけるフリーランス等外部人材の活用状況(1/2)

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」 調査対象:従業員規模が100名以上の企業における経営企画部/事業企画部の部長以上200名を対象

約200社を対象として実施した「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」によると、現在、フリーランス等外部人材を活用している企業は2割弱。また、半数近くの企業がフリーランスの活用等について検討もしていない状況。

●「現在、自社の社員(雇用関係にある者)以外のフリーランス人材(IC(インディペンデント・コントラクター)、アライアンス、 クラウドワーカー、個人事業主 等)を活用して業務をアウトソースしているか。」 (n=206)

Page 4: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」によると、現在、フリーランス等外部人材を活用している企業の活用分野について、「IT・情報システム」「各種コンサルタント」での活用が最も多く(25.6%)、次いで「セミナー講師」「クリエイティブ・広告関連」が多い(20.5%)。

3

企業におけるフリーランス等外部人材の活用状況(2/2)

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」

12.8 10.3

5.1 0.0

5.1 12.8

25.6 2.6

7.7 20.5

2.6 7.7 7.7 7.7

10.3 20.5

12.8 2.6

0.0 0.0

7.7 10.3

25.6 2.6 2.6

5.1 2.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

経営企画、事業戦略・計画 新規事業開発・立ち上げ

組織人事・採用・教育 マーケティング

顧客満足サービス向上 営業・販売戦略、代行

IT・情報システム 店舗・小売飲食向けサービス

生産・技術・物流 セミナー講師

ISO・プライバシー・HACCP 特許・法務・広報 財務・会計・総務

海外ビジネス IPO・企業再生・M&A

クリエイティブ・広告関連 経営指導

事務作業(情報用機器操作を含む) 建設現場作業

美容・理容 カメラマン 翻訳・通訳

各種コンサルタント 建築・土木・測量技術・建設・設計

出版・マスコミ専門職(編集・記者など) 機械・電気技術・設計

その他【 】

(n=39)

● 【現在フリーランス人材を活用している企業】「どのような分野で活用しているか。(いくつでも)」

Page 5: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

4

企業側のフリーランス等外部人材活用における反応 現在、実際にフリーランス等外部人材を活用している企業ヒアリングの結果、フリーランス等外部人材活用におけるメリット・デメリットについては、主に以下のような意見が挙げられた。

メリット デメリット

※ 企業ヒアリングを元に経産省作成

企業内では確保できない専門性の高い人材を得られる 必要な人材を必要な期間にオンタイムに得られる 雇用者と比べ、必要な費用がかからない

(社会保障・人材育成費を含む) (外部人材からの)新たな課題・解決策の提示等により、 成果物の品質が、発注時の期待よりも上回る場合がある

主な企業意見【抜粋】

事業継続性に対するリスクがある (専門性が高い故に、人材が非代替的になりやすい)

情報漏洩の可能性がある 雇用者と比べ、発注時や業務進捗管理時において コミュニケーションコストがかかる

自社人材の成長する機会が失われる

フリーランスの方がプロ意識が強い。特に、自社にない専門性を持っている人材を好きな期間活用できるのは魅力。

安く・短時間で・時宜に応じて、人材を獲得できることが最大のメリット。

企業がフリーランサーを活用しない最も大きな要因は、「情報漏洩」と「信用(問題発生時のリスク)」だと思う。何か問題を起こした場合のリスクと精査が個人事業主に対してではできない。

フリーランスの活用で難しい点としては、その人材に対する評価(業務契約内容を満たしているかの確認)の手法だと感じている。 どの成果をもって業務を行ったとみなすか、アウトプット主導型にしていくことが重要。

ミドルオフィスやバックオフィスで活用の可能性は大いにあると思う。ただ、営業等のフロントオフィスには馴染まないのではないか。

業務依頼を行う際、単純な業務内容だけではなく、業務のタイムラインや背景事情(ビックピクチャー)をしっかり説明すべき。

業務委託契約の締結に当たって、自社の契約書の雛形等における必要な事項さえ押さえておけば、法務部からもそれほど文句は言われず、特別、契約業務が煩雑というわけではない。但し、法人化成りしていない個人との契約は会社のルールで契約できない。

Page 6: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

5

企業側におけるフリーランス等外部人材活用に期待する効果 調査(平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査))によれば、活用による効果として、「必要な技術・ノウハウや人材の補完」との回答が4割近くあり、最も多い。

43.6 17.9

25.6

38.5 17.9

23.1

20.5

7.7

28.2 7.7

0.0

0.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

必要な技術・ノウハウや人材の補完

既存事業の見直しによる業務効率化、コストの削減

必要な人材、体制を自前で確保するコストの削減

従業員の業務量・業務負担の軽減

総労働時間の短縮

自社の強み・弱みの分析・把握

自社が注力すべき業務領域への経営資源の集中

業務の繁閑差への対応

売上高の増加

利益の増加

その他【 】

特になし

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」

●「現在フリーランス人材(アウトソーシング)の活用により、どのような効果が得られた又は得られると考えられるか。」(いくつでも) (n=39)

Page 7: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

43.5 16.7

20.4 16.7 18.5

13.0 31.5

9.3 13.9

16.7 23.1 22.2

36.1 8.3

25.9 18.5

13.9 0.9

0% 20% 40% 60% 80% 100%

専門性に関するスキル 事業運営のための法務に関する知識・スキル

事業運営のための財務・会計に関する知識・スキル 事業運営のための税務に関する知識・スキル

営業、または顧客拡大に関するスキル(SNSの活用、等) リーダーシップ

コミュニケーション ファシリテーション

コーチング プレゼンテーション

交渉力 論理的思考力 問題解決能力

人材活用(採用)に関するスキル 人脈・ネットワークを構築するスキル

タイムマネジメント 語学力

その他【 】

6

企業の活用分野・職種のニーズ(1/2) 企業がフリーランスに求める能力については、調査(平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査))によると、全体として「専門性に関するスキル」と回答する割合が4割を超える。次点では「コミュニケーション」、「問題解決能力」と続く。

● 「フリーランス等にどのような能力・スキルを求めるか。」(いくつでも) (n=108)

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」

Page 8: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

7

活用状態別で見た場合、「活用を検討している企業」の方が求めているスキルの種類が多い。

51.3

5.1

15.4

7.7

12.8

10.3

30.8

7.7

20.5

12.8

15.4

20.5

33.3

7.7

23.1

28.2

12.8

0.0

39.1

23.2

23.2

21.7

21.7

14.5

31.9

10.1

10.1

18.8

27.5

23.2

37.7

8.7

27.5

13.0

14.5

1.4

0 10 20 30 40 50 60

専門性に関するスキル 事業運営のための法務に関する知識・スキル

事業運営のための財務・会計に関する知識・スキル 事業運営のための税務に関する知識・スキル

営業、または顧客拡大に関するスキル(SNSの活用、等) リーダーシップ

コミュニケーション ファシリテーション

コーチング プレゼンテーション

交渉力 論理的思考力 問題解決能力

人材活用(採用)に関するスキル 人脈・ネットワークを構築するスキル

タイムマネジメント 語学力 その他

活用している 現在は活用していないが、今後の活用を検討している

企業の活用分野・職種のニーズ(2/2)

(%)

(n=108)

Page 9: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

求めるスキル (過去の実績)の

明確化

(必要に応じて) 絞り込んだ数人との面接を実施

選定 契約内容の確認 試行契約

8

企業のフリーランス等外部人材獲得の手法としては、主に3つのパターン(プラットフォーマーへの登録、縁故・共働の実績、直接募集の契約)の手法が存在。

企業における「雇用関係によらない働き手」とのマッチング手法

企業

プラットフォーマー 登録

福利厚生等 の提供

一般の働き手

紹介 (該当者への絞り込み)

手数料等の徴収

契約内容 の確認

・共働実績がある働き手

業務委託

縁故・共働実績 により依頼

契約締結

面接審査

人材の紹介依頼

企業が直接

働き手を募集

受注先の働き手 として登録 必要なスキルの教育訓練や

福利厚生を 企業が提供する場合も

・他企業等からの紹介があった働き手 ・発注企業の元雇用者 等

企業

Page 10: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

今回実施した働き手向けの調査によると、半数以上(約6割)の働き手はプラットフォーマーを介さず、業務を受注。 ※ 働き手の半数(約5割)はいずれかのプラットフォーマーに登録 企業が期待する効果としては、「適切な働き手の選定」、「契約手続きの仲介」、「損害賠償等の補償」等が挙げられる。

9

マッチングにおけるプラットフォーマーの役割

n= (%)

雇用関係なし (1,374)

雇用関係あり×雇用関係なし (716)

61.6

48.7

10.6

20.0

6.1

7.0

3.3

4.5

0.9

1.7

6.0

7.3

11.4

10.9

0件 1件 2件 3件 4件 5件~9件 10件~

n= (%)

雇用関係なし (1,374)

雇用関係あり×雇用関係なし (716)

50.5

36.3

21.1

30.6

10.8

12.0

6.8

6.0

1.8

3.1

5.1

7.0

3.8

5.0

0件 1件 2件 3件 4件 5件~9件 10件~

●「過去1年間の企業からの仕事の受注数のうち、仕事を紹介・仲介する仲介企業(プラットフォーム等)を通して得た受注数」

●「仕事受注への成否に関わらず、 現在利用・登録している仲介企業(プラットフォーム等)の数」

企業がプラットフォーマーに期待する効果 獲得が難しい人材も、プラットフォーマー経由であれば、欲しいスキル・実績を提示すれば、

適当な人材を紹介してもらえる。 起業との直接的な契約をプラットフォーマーと行い、情報漏洩や品質に対する保証等をプラット

フォーマーが担ってくれる。 法人化されていない個人との業務委託は、特に大企業では、直接契約を結べない場合が多く、プ

ラットフォーマーが仲介することで、様々な個人の働き手と契約を結ぶことができる。 ※ 企業ヒアリングを元に経産省作成

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業 (新たな産業構造変化に対応する働き方改革に向けた実態調査)」

Page 11: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

10

37.5

40.4

40.9

43.9

47.8

55.1

34.4

30.3

30.4

25.5

23.3

17.0

15.6

9.0

11.3

14.3

11.9

10.0

4.7

9.0

7.8

7.1

5.7

6.8

1.6

1.1

2.6

0.0

1.3

2.1

4.7

7.9

5.2

3.1

5.7

4.9

1.6

2.2

1.7

6.1

4.4

4.0

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

半年未満

半年~1年未満

1年~2年未満

2年~3年未満

3年~5年未満

5年以上 0件 1件 2件 3件 4件 5件~9件 10件~

40.4

46.1

47.6

54.6

56.6

54.8

29.8

25.0

24.9

16.0

16.8

17.2

17.0

9.6

10.8

11.2

11.5

8.6

8.5

7.5

6.8

6.4

5.3

8.6

0.0

1.8

1.8

2.3

2.7

0.0

2.1

4.4

5.1

5.5

5.3

6.5

2.1

5.7

3.1

4.1

1.8

4.3

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

20~29歳

30~39歳

40~49歳

50~59歳

60~65歳

65歳以上 0件 1件 2件 3件 4件 5件~9件 10件~

●「仕事受注への成否に関わらず、 現在利用・登録している仲介企業(プラットフォーム等)の数」 × 「継続年数」

●「仕事受注への成否に関わらず、 現在利用・登録している仲介企業(プラットフォーム等)の数」 × 「年齢」

(参考)フリーランス等の継続年数・年齢で見たプラットフォーマーへの登録傾向

○ 継続年数が長いほど、プラットフォーム登録割合が減少(割合は逓増)

○ 年齢が上がるほど、プラットフォーム登録割合が減少(割合は逓減)

(%)

(%)

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(新たな産業構造変化に対応する働き方改革に向けた実態調査)」

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企業向けに調査(「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」)を行ったところ、企業における活用のボトルネックとして、「費用対効果は不明」を挙げた企業が一番多かった(約30%)。

企業の活用を妨げている要因(1/2)

6.3

17.0

7.8

12.6

28.2

17.0

23.3

11.7

17.0

8.3

1.5

23.8

0% 20% 40% 60% 80% 100%

どの業務領域・プロセスをアウトソーシングすればよいのかわからない

適切なフリーランス先が見つからない/相談相手がいない

依頼先がチームで受注するなどの柔軟な体制となっていない

導入に併せた業務プロセスや社内ルールの見直しに手間がかかる(対個人への契約等が結べない)

費用対効果が不明

活用領域が限られており、効果が小さい

技術・ノウハウ・機密情報等の流出懸念

アウトソーシングする業務に従事していた人材の配置転換が困難

個人への契約締結に対する不安(社会的信用力の不安)

契約締結に対する業務の煩雑さ

その他【 】

特に課題はない

●「フリーランス等の活用による業務のアウトソースについて、何がボトルネックとなっているか」(いくつでも) (n=206)

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」

Page 13: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

12

“費用対効果”については、「活用していない企業」の方が回答割合が大きい。

活用していない企業と比べると、「活用企業」において、“アウトソーシングする業務に従事していた人材の配置転換が困難”に対する回答割合が大きい。

●「フリーランス等の活用による業務のアウトソースについて、何がボトルネックとなっているか」(いくつでも) × 「活用状況」

企業の活用を妨げている要因(活用状況別)(2/2)

(%) 活用企業 活用を検討している企業 検討していない企業 12.8

15.4 2.6

15.4 20.5

12.8 20.5 20.5 20.5

5.1 20.5

どの業務領域・プロセスをアウトソーシングすればよいのかわからない

適切なフリーランス先が見つからない/相談相手がいない

依頼先がチームで受注するなどの柔軟な体制となっていない

導入に併せた業務プロセスや社内ルールの見直しに手間がかかる(対個人への契約等が結べない)

費用対効果が不明

活用領域が限られており、効果が小さい

技術・ノウハウ・機密情報等の流出懸念

アウトソーシングする業務に従事していた人材の配置転換が困難

個人への契約締結に対する不安(社会的信用力の不安)

契約締結に対する業務の煩雑さ

特に課題はない

5.8 20.3

15.9 20.3

31.9 14.5

23.2 15.9

24.6 11.6

15.9

4.1 15.3

4.1 6.1

28.6 20.4

24.5 5.1

10.2 7.1

30.6

活用企業 活用を検討している企業 検討していない企業

1位 費用対効果が不明 20.5%

1位 技術・ノウハウ・機密情報等の流出懸念

20.5%

1位 アウトソーシングする業務に従事していた人材の配置転換が困難

20.5%

1位 個人への契約締結に対する不安(社会的信用力の不安)

20.5%

1位 特に課題はない 20.5%

1位 費用対効果が不明 31.9%

2位 個人への契約締結に対する不安(社会的信用力の不安)

24.6%

3位 技術・ノウハウ・機密情報等の流出懸念

23.2%

4位 適切なフリーランス先が見つからない/相談相手がいない

20.3%

4位 導入に併せた業務プロセスや社内ルールの見直しに手間がかかる(対個人への契約等が結べない)

20.3%

1位 特に課題はない 30.6%

2位 費用対効果が不明 28.6%

3位 技術・ノウハウ・機密情報等の流出懸念

24.5%

4位 活用領域が限られており、効果が小さい

20.4%

5位 適切なフリーランス先が見つからない/相談相手がいない

15.3%

Page 14: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

41.0

51.3

0.0 7.7

活用している企業 増やしていく予定

現状から変える予定はない

減らしていく予定

わからない

66.7

23.8

0 0 9.5

0 0 増やしていく予定 当初、フリーランスに期待し

た効果が得られたから 期待していた以上の効果が得られたから フリーランスに期待した効果が得られなかったから 予定より手間とコストがかかったから 元々、決められた部門しかアウトソースをしなかったから その他

わからない

企業向け調査(「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」)によると、「活用している企業」の今後の活用状況について、”増やしていく”と回答した企業の9割以上から「期待した効果又は期待した以上の効果が得られた」との回答があった。

13

企業における今後のフリーランス活用予定

出典:経済産業省「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」

● 今後、フリーランス等の活用を増やす予定はありますか。(n=39)

● その理由について(いくつでも)

15.0

10.0

15.0

20.0

45.0

0.0 5.0

現状から変える予定はない 当初、フリーランスに期待した効果が得られたから

期待していた以上の効果が得られたから

フリーランスに期待した効果が得られなかったから

予定より手間とコストがかかったから

元々、決められた部門しかアウトソースをしなかったから

その他

わからない

(%)

(%) (%)

Page 15: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

今後の改善して欲しい分野については、“スキルの見える化など、能力資格等の整備”を挙げる企業が最も多かった。活用用状況別で見た場合、“教育訓練の助成制度”に対する要望は「活用している企業」が最も大きく、「活用も検討もしていない企業」は、“課題はない”・“分からない”と回答する割合が大きかった。

14

企業側から見た今後の改善分野

14.6

21.8

8.3

13.1

29.1

12.6

14.1

14.1

23.3

17.5

28.2

20.5

12.8

15.4

30.8

15.4

15.4

17.9

20.5

5.1

17.4

26.1

10.1

18.8

36.2

20.3

18.8

26.1

13.0

11.6

7.1

19.4

5.1

8.2

23.5

6.1

10.2

4.1

31.6

26.5

0 5 10 15 20 25 30 35 40

フリーランス向けの教育訓練に対する支援(助成制度)

適切な市場ルールの整備

「働き手代表組織」の形成

業務仲介機能の充実

スキルの見える化など、能力資格等の整備

契約書の雛形の作成

契約手続き等の緩和

フリーランス活用にあたってのセミナー

特に必要ない

分からない

全体 活用している 現在は活用していないが、今後の活用を検討している 現在活用しておらず、今後の活用も検討していない (%)

出典:(経済産業省)「平成28年度産業経済研究委託事業(働き方改革に関する企業の実態調査)」

●「フリーランス等の活用にあたって、どのような分野が充実していると活用しやすくなるか。(いくつでも)」 × 「活用状況」

Page 16: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

BPOベンダー企業に向けた過去の調査(※)においても、アウトソーシングにおける企業側の問題点として、「従来の業務のやり方に固執する傾向が強く、業務プロセスの改善 が図られにくい(約64%)」と回答した企業が最も多く、次いで、「業務プロセスが可視化・標準化されていない(約61%)」が多い。

15

(参考)ベンダー企業から見た企業のアウトソーシング活用時の問題点

経済産業省 平成20年度サービスイノベーション創出支援事業(サービス産業能力評価システム構築支援事業)-BPOに関する調査報告書

(※)経済産業省 平成20年度サービスイノベーション創出支援事業(サービス産業能力評価システム構築支援事業)-BPOに関する調査研究

● BPOサービスの提供にあたってのユーザー企業側の問題点

Page 17: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

過去の調査によると、BPO 未経験ユーザーがアウトソーシングを利用しない理由としては、「社内 で対応できており必要性を感じない(約3割)」、次いで「社内の人材が育たなくなる(約2割)」など、そもそも利用意向がないという回答が多い。

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(参考)アウトソーシング未経験企業がアウトソーシングしない理由

(出所)間接部門における業務アウトソーシングに関するアンケート調査(平成20年2月に、東証一部上場日系企業1,729社の経営企画部門、人事部門、経理部門、総務部門(計 6,916部署)に対して実施)

※3部門とは、人事部門、経理部門、総務部門

● アウトソーシングしない理由(BPO未経験の企業)

Page 18: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

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(参考)企業のBPR(Business Process Reengineering)への取り組み

出典:「BPR業務の抜本的改革に関する実態調査」(株式会社日本能率協会コンサルティング)2014 http://www.jmac.co.jp/data/pdf/bpr_summary_jmac_2014.pdf

「BPR業務の抜本的改革に関する実態調査」によると、現状、企業が重視している分野としては、管理間接プロセスが多く(約24%)、営業や研究へのBPRニーズは低い。

● 重視している改革対象プロセス

Page 19: 「雇用関係によらない働き方」をめぐる 企業の取組 …...「雇用関係によらない働き方」をめぐる論点の例 (第 1 回研究会資料抜粋)

企業側の外部人材活用のための論点 企業におけるフリーランス等の外部人材活用促進にあたって、以下のような課題があるのではないか。

外部人材への必要性を感じていない企業が多い一方で、既存の業務に固執し、外部人材の活用等について 検討もしていない企業が多くあり、企業の業務プロセスの可視化が不十分だという意見も挙がっている。

BPRや「業務の見える化」など、企業内の業務見直しが必要ではないか。

法人化していない個人との契約締結も可能とすることも視野に、企業が契約時に必要とする情報の精査や リスク分担も含め、企業・働き手双方にとって柔軟かつ実行的な契約締結の在り方を検討すべきではないか。

また、兼業・副業の許可等、働き手の人的活用における企業内の考え方をより柔軟にすべきではないか。

外部人材活用における費用対効果が不明であるとの声が多い中、活用している企業からは、オープンイノベーション等 の観点から継続的な外部人材の活用を希望している企業が多い。

「企業内業務」・「企業側の柔軟な体制の構築」の達成のためにも、企業の活用事例集の作成など、 成果の横展開により、外部人材活用における企業幹部の意識改革が必要ではないか。

企業内業務の見直し

企業側の柔軟な体制の構築

企業幹部の意識改革

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