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本巣市上水道事業経営戦略 (令和元年度~令和 10 年度) 本巣市役所上下水道部

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  • 本巣市上水道事業経営戦略

    (令和元年度~令和 10 年度)

    本巣市役所上下水道部

  • 目 次

    1 水道事業経営戦略の策定に当たって ・・・・・・・・・・・・・ 1

    1.1 策定の趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2

    2 事業概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3

    2.1 事業の現況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

    2.1.1 水需要の動向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4

    2.1.2 水道料金 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

    2.2 これまでの主な経営健全化の取組 ・・・・・・・・・・・ 5

    2.3 経営比較分析表を活用した現状分析 ・・・・・・・・・・ 6

    3 将来の事業環境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9

    3.1 給水人口と水需要の予測 ・・・・・・・・・・・・・・・10

    3.2 給水収益の見通し ・・・・・・・・・・・・・・・・・・10

    4 経営の基本方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11

    5 投資・財政計画 (収支計画) ・・・・・・・・・・・・・・・・13

    5.1 投資・財政計画(収支計画)の策定 ・・・・・・・・・・14

    5.1.1 収支計画のうち投資について ・・・・・・・・・・・14

    5.1.2 収支計画のうち財源について ・・・・・・・・・・・15

    5.1.3 投資以外の経費について ・・・・・・・・・・・・・17

    5.1.4 投資・財政計画 (収支計画) ・・・・・・・・・・18

    6 経営戦略の事後検証、更新等に関する事項 ・・・・・・・・・・26

    水道用語 (文章中の右肩に「※」が付されている用語) ・・・・ 28

  • 1

    1 水道事業経営戦略の策定に当たって

    1.1 策定の趣旨

  • 2

    1 水道事業経営戦略の策定に当たって

    1.1 策定の趣旨

    本市の水道事業は、平成27年度に簡易水道事業を上水道事業に経営統合し、水道水の安

    定供給を目指すため、施設や水道管等の整備事業などを行い、健全な事業運営に努めてき

    ました。

    こうしたなか、将来にわたって水道サービスを安定的・持続的に提供するため、総務省

    から中長期的な基本計画である「経営戦略」を公営企業のすべての企業に対し、令和2年

    度までに策定することが求められています。

    本市においても令和元年度に、水道事業の将来像を実現するための基本方針と実現方策

    を定めた「本巣市水道ビジョン※」を策定し、より具体的な施策を示すための「本巣市上

    水道事業基本計画※」を策定しました。

    しかし、今後の人口減少により水需要の減少に伴う給水収益の減少や、一般会計繰入金の

    減少が予想され、企業債借入についても将来の負担軽減のため抑制を図る必要がある一方

    で、多くの水道施設が更新時期を迎え多額な費用が必要となることから 、水道事業を取り

    巻く状況は厳しいものになると考えられます。

    このような状況のなかで、本市水道事業はこれらの課題をふまえ、安全な水の安定した

    供給を持続していくため、中長期的な収支計画である「本巣市上水道事業経営戦略」を策

    定し、経営基盤の強化を図ります。

    経営戦略の計画期間は、「本巣市水道ビジョン」、「本巣市上水道事業基本計画」と整合

    を図り、令和元年度から令和 10 年度までの 10ヶ年とします。

  • 3

    2 事 業 概 要

    2.1 事業の現況

    2.2 これまでの主な経営健全化の取組

    2.3 経営比較分析表を活用した現状分析

  • 4

    2 事業概要

    2.1 事業の現況

    2.1.1 水需要の動向

    本市の水道事業は、昭和30年代の簡易水道創立以来、地域の発展とともに水道統合整備

    を繰り返し、平成16年2月の町村合併により3上水道6簡易水道事業となりました。

    本市は、地形の特徴により水道施設が多く存在しているため、これまでは更新需要に合

    わせ施設の統廃合や、効率的な配水管網※を形成する面整備を実施してきました。その

    後、平成27年10月29日に上水道と簡易水道の経営統合によって上水道として一元化しまし

    た。

    日本全体が人口減少社会を迎えるとともに、高齢化と少子化が同時進行するなど、人口

    をめぐって大きな転換期にあります。

    図-2-1に示すとおり、これまでの給水人口は減少傾向にあり、平成23年の33,239人から

    平成28年度には32,226人に減少しています。有収水量についても、給水人口の減少や、近

    年の長引く景気の低迷、節水機器の普及による影響により、一日平均有収水量は平成23年

    の9,374㎥/日から平成28年の9,214㎥/日と減少傾向にあり、今後もこの傾向が続くものと

    考えています。

    図-2-1 給水人口および水需要の実績

  • 5

    2.1.2 水道料金

    本市では、基本料金と従量料金からなる二部料金制※を採用しており、基本料金は1ヶ月

    10㎥まで900円、従量料金は10㎥を超えた1㎥につき95円としています。基本料金、従量料

    金ともに均一制※となっており、公共料金として分かりやすい料金体制です。

    表-2-2 本巣市の水道料金体系(消費税別)

    2.2 これまでの主な経営健全化の取組

    現在、本市では人口減少による水需要の減少、今後増大する老朽化施設の更新など問題

    が山積みとなっています。

    このような状況のなかで、浄水場等施設の機械・電気機器及び設備、導水、送水、配水

    管路について更新計画を策定し、更新対象の重要度、経年による老朽化等、優先順位を検

    討し、効率的な更新を実施しています。

    維持管理面においては、遠隔監視設備※の整備により各施設の集中監視を常時行い、維

    持管理性能の向上や緊急時の迅速な対応を図っています。

    施設の効率的な運用として、旧日当・樽見簡易水道の統廃合を行い、旧日当浄水場を廃

    止し、日当地区は樽見配水区域へ統合することで施設能力を有効に活用しています。

    近隣市町との連携においては、岐阜県水道事業広域連携研究会※で協議を継続して行っ

    ています。

    メーター口径メーター使用料

    (1 ヶ月当たり)

    基本料金

    (1 ヶ月当たり)従量料金

    13mm 70 円

    一般用・営業用・官公署用

    ともに

    900 円

    (使用水量 10 ㎥まで)

    一般用・営業用・官公署用

    ともに

    95 円

    (使用水量 10 ㎥を超える分

    1 ㎥につき)

    20mm 150 円

    25mm 150 円

    30mm 250 円

    40mm 300 円

    50mm 1,600 円

    75mm 1,940 円

    100mm 2,430 円

  • 6

    2.3 経営比較分析表を活用した現状分析

    平成30年度の実績値より経営比較分析表※を作成しました。

    経営比較分析表については「(1)経営の健全性・効率性」において 【経常収支比率※】

    【企業債残高対給水収益比率※】 【料金回収率※】 【給水原価】 【施設利用率】

    【有収率】の6項目、「(2)老朽化の状況」において【有形固定資産減価償却率※】

    【管路経年化率※】【管路更新率※】の3項目の合計9項目について指標を用いて比較分

    析を行いました。

    (1)経営の健全性・効率性の分析

    H25 H26 H27 H28 H29 H30経常収益(千円) 486,707 560,807 564,140 882,570 875,681 801,969経常費用(千円) 466,226 545,778 538,018 812,674 830,455 786,925

    H25 H26 H27 H28 H29 H30経常費用(千円) 466,226 545,778 538,018 812,674 830,455 786,925受託工事費(千円) 28,340 26,003 38,124 2,622 6,162 10,604

    附帯事業費(千円) 0 0 0 0 0 0長期前受金戻入(千円) 0 79,131 77,269 154,014 153,604 136,082年間総有収水量 (千㎥) 3,099.86 3,043.54 3,063.72 3,363.10 3,356.70 3,364.33

    材料及び不用品売却原価(千円)

    0 0 0 0 0 0

    H25 H26 H27 H28 H29 H30企業債現在高合計(千円) 3,198,836 3,375,205 3,542,590 5,938,049 5,789,300 5,631,845給水収益(千円) 314,066 309,081 310,917 345,089 345,004 346,020

    H25 H26 H27 H28 H29 H30供給単価(円) 101.32 101.55 101.48 102.61 102.78 102.85給水原価(円) 141.26 144.78 137.95 195.07 199.81 190.30

    ※※

  • 7

    分析結果

    水道事業は経常収支比率をみると黒字ではありますが、料金回収率は54.05%と給水収

    益だけでは経費を賄いきれていないため、他会計補助金で経費を賄っている現状です。

    また、平成28年度より給水人口が減少傾向にある北部地域の旧簡易水道を統合したこと

    により、給水収益に比べて企業債残高の割合が大きくなり、企業債残高対給水収益比率が

    類似団体に比べ高くなっていますが、平成29年度より企業債借入の抑制をしているため減

    少傾向にあり、今後も企業債借入の抑制に努める必要があります。

    料金回収率と給水原価を見ると、施設の経費に比べて給水収益の割合が少ない状況であ

    り、給水人口に対して施設数の多い北部地域の旧簡易水道を統合したことにより、維持管

    理費が増加したことが大きな原因と考えられます。そのため、施設に係る経費の削減や水

    道料金の見直しなどによる給水収益確保、将来を見据えた施設規模(ダウンサイジング※)

    の更新が必要と考えられます。

    H25 H26 H27 H28 H29 H30一日平均給水量(㎥/日) 10,872 10,899 10,696 12,089 12,476 12,161一日配水能力(㎥/日) 20,100 20,100 20,100 17,600 17,600 17,600

    H25 H26 H27 H28 H29 H30年間総有収水量(㎥/年) 3,099,866 3,043,536 3,063,722 3,363,104 3,356,703 3,364,328年間総配水量(㎥/年) 3,968,172 3,978,207 3,914,733 4,412,586 4,553,678 4,438,852

  • 8

    (2)老朽化の状況の分析

    分析結果

    類似団体と比べると、有形固定資産減価償却率、管路経年化率は低いため、水道の老朽

    管※の割合は低くなっていますが、管路経年化率が増加傾向にある中、管路更新率は減少

    傾向にあります。これは経常収益が減少する中で、管路経年化率の大幅な上昇を抑えるよ

    う必要最小限の管路更新を行っているためであり、今後も経営状況とのバランスを計りな

    がら、管路の計画的な更新を行っていく必要があります。

    全体の総括

    企業会計※である水道事業は独立採算が原則ではありますが、他会計補助金により経費

    の一部を賄っているのが現状です。また、給水人口が少ないなか施設を維持している市北

    部の旧簡水地域を統合したことにより、給水収益に対する維持管理費の割合が増え、さら

    に人口減少、節水機器の普及などによる給水量の減少により、給水収益の減少が今後さら

    に進むことが考えられるため、適切な施設の維持管理や施設規模の見直しなど経費削減、

    漏水対策による有収率向上や、料金の見直しなどによる給水収益向上を図り、計画的かつ

    効率的な事業運営、経営改善を目指し、安定した水道水の供給に努める必要があります。

    H25 H26 H27 H28 H29 H30減価償却累計額(円) 2,502,845,000 3,472,371,000 3,687,354,000 4,105,835,338 4,548,948,813 4,978,649,188償却対象資産(円) 9,174,741,000 9,446,824,000 9,747,958,000 13,234,361,405 13,464,545,023 13,693,955,981

    H25 H26 H27 H28 H29 H30

    管路延長(m) 299,750.00 301,720.00 304,700.00 404,710.00 404,840.00 405,860.00

    15,960.00法定耐用年数を経過した管路延長(m)

    5,230.00 7,890.00 8,830.00 10,190.00 9,930.00

    H25 H26 H27 H28 H29 H30

    管路延長(m) 299,750.00 301,720.00 304,700.00 404,710.00 404,840.00 405,860.00

    当該年度に更新した管路延長(m)

    6,020.00 4,700.00 4,180.00 3,050.00 2,550.00 1,020.00

    ※ ※ ※

  • 9

    3 将来の事業環境

    3.1 給水人口と水需要の予測

    3.2 給水収益の見通し

  • 10

    3 将来の事業環境

    3.1 給水人口と水需要の予測

    全国的に人口は減少傾向であり、本市の行政区域内人口※についても、同様に減少して

    いくと予想されます。

    行政区域内人口の推計値は水道ビジョンの計画値と同様に、平成28年度策定の本巣市第

    2次総合計画※の計画値としたものです。

    給水人口は、行政区域内人口が減少していくことから同様に減少傾向が続くと考えられ

    ます。

    図-3-1 給水人口および水需要の実績と将来予測

    3.2 給水収益の見通し

    1人当たりの使用水量が大幅に変化しないと見込まれることから、給水人口の減少が年

    間有収水量の減少や給水収益減少の大きな要因となります。

    図-3-2 給水収益の実績と将来予測

  • 11

    4 経営の基本方針

  • 12

    安全

    1 水源地の保全 ①計画的な井戸調査や改修

    2 水質管理の充実と強化②各ブロックにおける水質管理のモニタリング強化 

    ③安全な水の供給 

    ④水質検査管理体制の強化

    強靭

    1 危機管理対策 ①ブロック間の連絡管整備

    2 水道施設の更新 ②老朽化した水道施設の更新

    3 水道施設の耐震化③水道施設の耐震診断・補強    

    ④重要給水施設への管路の耐震化

    持続

    1 安定した経営基盤の強化

    ①広域的な給水方法を考慮した水道施設の統合

    ②適正な資産管理に基づく更新計画と健全経営

    ③有収率の向上

    2 資源・エネルギーの有効利用④省エネルギー機器の採用などによる電気使用量の抑制   

    ⑤廃棄物の排出抑制、建設副産物のリサイクル促進

    3 お客様サービスの向上⑥お客様のニーズに合わせた料金徴収方法の検討     

    ⑦水道サービスの充実

    4 経営の基本方針

    水道ビジョンで策定した、理想的な水道の実現に向けて、「安全」「強靱」「持続」を3

    つの大きな柱として経営の基本方針を設定し、実現方策を着実に推進していきます。

  • 13

    5 投資・財政計画(収支計画)

    5.1 投資・財政計画(収支計画)の策定

  • 14

    5 投資・財政計画(収支計画)

    5.1 投資・財政計画(収支計画)の策定

    5.1.1 収支計画のうち投資について

    (1)ブロック間の連絡管整備

    各配水区域(ブロック)間の連絡配水管を接続し、水の相互融通を可能とすることで災

    害時や停電、事故などで施設が運転停止になっても、ほかのブロックからのバックアップ

    が可能となり広範囲に給水の継続が見込まれます。

    また、糸貫と真正第1ブロックの間や本巣と糸貫ブロックの間を連絡配水管で接続する

    など、各ブロックを一体化した配水管網とすることで、施設の効率的な運転、施設のダウ

    ンサイジングを図ります。

    (2)老朽化した水道施設の更新

    今後も水道施設の老朽化が一層進行し、更新需要の増大が想定されることから、施設の

    重要度に応じた更新の優先順位や、事業費の平準化※による効率的な施設更新を行うこと

    で限られた投資額の中から有効な投資を図ります。

    (3)水道施設の耐震診断・補強

    今後予想される巨大地震による災害時においても給水を継続できるよう、非耐震施設の

    真正第1浄水場など、基幹施設である水源地・浄水場・配水池を強靭な施設へと構築する

    ことにより、安定した施設の稼働および給水の持続が可能となります。

    (4)重要給水施設への管路の耐震化

    大規模な災害が発生した場合、多くの避難者などが集まる避難所は重要な給水施設であ

    り、応急給水拠点※となるため、糸貫浄水場の配水池から糸貫中学校までの重要給水施設

    へ接続する配水管の耐震化を図ることにより、給水の持続が可能となり、生活の安定が図

    れます。

    また、耐震性に優れ、長寿命化された耐震管の採用により、耐震化率の向上、将来の更

    新費用の軽減により更新需要の平準化を図ります。

  • 15

    (5) 施設整備年次計画

    施設整備事業の第1期として、事業の平準化で年間約 3 億円の投資額より、令和元年度か

    ら令和 10 年度までの 10年間で実施する総事業費は約 30億円と見込んでいます。

    (6) 投資の目標

    〇管路更新率:0.5%以上(令和 10 年度)

    管路更新率では平成 30年度 0.25%を、今後 0.5%以上を維持できるようにしていきます。

    無理のない、現実的な管路更新を行っていくことをふまえて、平成 29 年度の類似団体平均

    値程度の 0.5%以上を目標としました。

    〇施設の耐震化率:浄水施設 64.1%、配水池 78.4%(令和 10 年度)

    本市の耐震化率は全国平均と比べ高い値を示しており、目標年度の令和 10年度において

    未耐震施設は 2箇所となりますが、浄水場、配水池ともに代替施設が無く、破損した場合は

    水の供給が止まり、断水の長期化が予想されます。よって、さらなる耐震化率の向上を図る

    必要があるため、未耐震施設の耐震診断の実施、また、必要に応じて耐震補強を実施します。

    5.1.2 収支計画のうち財源について

    (1) 財源構成の内訳

    水道事業の財源として構成される主なものは、給水収益である水道料金収入や、企業債

    借入、交付金等、他会計補助金です。

    <給水収益>

    収支ギャップ※の解消に向けて料金改定を行うことにより、現在の給水収益より約30%

    の増収を見込み財源確保を図ります。

  • 16

    <企業債>

    企業債は基本的に水道料金収入を原資として償還するものであることから、人口減少に

    伴う水道料金収入の減少が見込まれる中で、将来の世代に過重な負担を強いることが無い

    よう、企業債残高や毎年度の償還額などをふまえて、適切な水準とする必要があります。

    建設改良費はアセットマネジメントにより年間約3億円となりますので、これより補助

    金や工事負担金などを控除した額を企業債として借入します。

    <交付金等>

    投資計画の「ブロック間の連絡管整備」、「重要給水施設への管路の耐震化」、「水道

    施設の耐震診断・補強」については岐阜県生活基盤施設耐震化等交付金事業※の水道施設

    等耐震化事業に該当し、対象事業費の4分の1を見込んでいます。

    <他会計補助金>

    1)基準内の繰入金

    総務省通知による繰入基準に準じます。

    〇上水道事業の繰入基準

    ①消火栓等に要する経費

    ・消火栓の設置及び管理に要する経費、消火栓の設置に伴う水道管の増設、口径

    の増大等に要する経費等に相当する額です。

    ②上水道の出資に要する経費(安全対策事業に係る事業費のうちの災害対策)

    ・送・配水管の相互連絡管等の整備事業に係る事業費の2分の1が該当します。

    ・浄水場、配水池等の基幹水道構造物の耐震化事業(更新・改築事業を対象とし

    ます。ただし、耐用年数を経過した施設の更新・改築事業は除きます。)に係

    る事業費の4分の1が該当します。

    〇旧簡易水道事業の繰入基準

    ①旧簡易水道の建設改良に要した経費

    ・企業債償還金の2分の1が該当します。

    ・支払利息の2分の1が該当します。

    2)基準外の繰入金

    総務省の繰入基準以外の繰入金となり、一般会計の負担分となるため今後削減が必要

    です。

    (2) 財源の目標

    〇経常収支比率:100%以上(令和 10 年度)

    経常収支比率は給水収益や他会計補助金などの収益で、維持管理費や支払利息などの費

    用をどの程度賄えているかを表します。100%以上であることが望ましく、健全経営を続

    けていくための改善点を洗い出すといった観点から目標設定とします。

  • 17

    〇料金回収率:89%以上(令和 10 年度)

    料金回収率については、給水に係わる費用がどの程度給水収益で賄えているか、料金水

    準を評価するため目標設定とします。

    独立採算制に向けて、他会計補助金の内、基準外繰入金を削減し、料金改定により料金

    回収率の向上を図ります。これにより、令和 10年度は平成 30年度の 54.05%より 30%以

    上の上昇の 89%以上を目標とします。

    〇企業債残高対給水収益比率:820%以下(令和 10 年度)

    企業債残高対給水収益比率については、投資規模や料金設定等、企業債残高の規模が適

    正であるか、経営改善を図る必要があるかどうかを分析するためであり、値が低ければそ

    れだけ将来的に会計上の負担が少なくて済むことになります。

    本市は平成 30年度の全国平均値 270.46%や類似団体平均値 370.12%より大きく上回り

    1,627.61%を示しています。大幅な改善は見込めないため、随時、企業債借入を抑制し令

    和 10 年度で 820%以下を目標とします。

    〇資金残高:7 億円以上(令和 10 年度)

    資金残高については、巨大地震などの災害時において収入が途絶えても、早期復旧や応

    急給水など、市民への給水ができるように配水管や施設の復旧費などの事業運転資金が必

    要となります。そのため、災害時の事業運転資金として1年間分の職員給与費、経費、企

    業債元金償還金、支払利息に相当する約7億円を自己資金として確保します。

    5.1.3 投資以外の経費について

    投資以外の経費は、配水ポンプなどの電気使用料である動力費、塩素消毒など浄水工程※

    で使用する薬品費、施設機器の部品交換や維持管理に係る修繕費、水道施設を運営する市

    職員の人件費、既存資産の減価償却費、企業債の支払利息が該当し、表-5-1 に示すとお

    り将来の経費を算定します。

    表-5-1 投資以外の経費算定の条件

    項 目 算 定 条 件

    動力費・薬品費など ・前年度の決算見込み額をふまえ同水準で推移すると見込んでいます。

    修繕費 ・前年度の決算見込み額をふまえ同水準で推移すると見込んでいます。

    人件費 ・前年度の決算見込み額をふまえ同水準で推移すると見込んでいます。

    減価償却費 ・平成 30 年度までの既得分と、新規取得分に分けて算出します。

    支払利息・既発行額にかかる支払利息は、償還予定表に基づいて計上します。

    また、新規発行額にかかる支払利息は金利 1.5%として見込んでいます。

  • 18

    5.1.4 投資・財政計画(収支計画)

    (1) 現状維持における将来の見通し

    表-5-2は現状の事業運営方針で経営した場合の令和10年度までの財政状況を表します。

    人口減少に伴い、水道料金収入は減少傾向となり、平成30年度決算から令和10年度予測

    において水道料金収入は約470万円の減少が見込まれます。

    基準内繰入金は、主に過去の簡易水道の建設改良費に係る企業債元利償還金によるもの

    で、年々減少していくことから、基準外繰入金が増加することで一般会計への負担が増加

    します。

    純損益は赤字が続き、資金を投入し経営を維持するため、資金残高が減少し、事業運営

    に必要な約7億円の資金の確保ができなくなります。

    企業債借入を現行どおり対象額の90%に設定していることから、平成30年度決算から令

    和10年度予測までにおいて企業債残高は約8億円減少することで、企業債残高対給水収益

    比率は200%ほど減少します。

    表-5-2 投資・財政計画シミュレーション【現状維持】

    表-5-2より、今後も健全な経営、安定した水道施設の運用を維持していくためには、水

    道料金の改定により財源の確保が必要と判断されます。

    (2)水道料金パターンの検討

    水道料金パターンの検討として、表-5-3 に各検討パターンを表わします。他会計補助金

    の負担軽減、企業債借入の抑制により、水道料金改定額への影響は大きく異なりますので、

    想定される各パターンにて検討します。

    表-5-4 は各パターンによる算定結果として、料金改定前後の給水収益と水道料金の比較

    のまとめを表わします。

  • 19

    表-5-3 各検討パターンのまとめ

    表-5-4 各検討パターンの給水収益と水道料金増加のまとめ

    検討ケースシミュレーションの

    内容

    主要な財源構成の内訳

    他会計補助金企業債借入

    基準内繰入金 基準外繰入金

    パターン1他会計補助金なしで

    運営する場合なし なし

    パターン1-1 対象額の 90%

    パターン1-2 対象額の 50%

    パターン2

    他会計補助金のうち

    基準外繰入金なしで運

    営する場合

    あり なしパターン2-1 対象額の 90%

    パターン2-2 対象額の 50%

    パターン3

    旧上水道地域の他会

    計補助金なしで運営す

    る場合

    旧上水:なし

    旧簡水:あり

    旧上水:なし

    旧簡水:あり

    パターン3-1 対象額の 90%

    パターン3-2 対象額の 50%

    パターン4

    他会計補助金はその

    ままで、純損益を黒字

    で運営する場合

    あり あり パターン4-1 対象額の 90%

    検討ケース給水収益(税抜き)

    単位:千円

    水道料金(税込み)

    単位:円

    【例:水道料金を2ヶ月3人世帯で

    50 ㎥使用した場合】

    パターン 企業債借入改定前

    (令和 2 年度)

    改定後

    (令和 3 年度)

    改定前

    (令和 2 年度)

    改定後

    (令和 3 年度)

    パターン1

    パターン

    1-1

    対象額の

    90%

    346,761

    656,595

    4,950

    10,346

    (改定前の約 1.9 倍)

    パターン

    1-2

    対象額の

    50%673,461

    10,618

    (改定前の約 1.95 倍)

    パターン2

    パターン

    2-1

    対象額の

    90%588,280

    9,257

    (改定前の約 1.7 倍)

    パターン

    2-2

    対象額の

    50%605,526

    9,529

    (改定前の約 1.75 倍)

    パターン3

    パターン

    3-1

    対象額の

    90%448,834 7,079

    (改定前の約 1.3 倍)

    パターン

    3-2

    対象額の

    50%467,218

    7,351

    (改定前の約 1.35 倍)

    パターン4パターン

    4-1

    対象額の

    90%394,569

    6,207

    (改定前の約 1.14 倍)

  • 20

    (3) 検討結果

    現行の経営を継続するのみでは赤字の常態化、他会計補助金の増加など、独立採算性に向

    けた安定した経営の持続が困難となることは明らかです。これらを解消するため、料金改定

    により財源確保を図りますが、今回の料金改定は町村合併後初めてであり、市民への負担軽

    減も含め、「パターン3-1:旧上水道地域の他会計補助金なしで運営する場合」の水道料

    金パターンとしました。また、メーター使用料は廃止することとしました。

    (4) 投資・財政計画シミュレーション

    新型コロナウィルス感染症による市民の皆さまの生活や地域経済等の影響をふまえ、料金

    改定時期を令和4年度にしますが、料金改定時期は令和3年度始めに再検討していくこととし

    ます。よってパターン3-1による令和4年度に料金改定した場合の投資・財政計画シミュ

    レーションを表-5-5に表します。

    投資・財政計画シミュレーションの設定条件は「パターン3-1」と同様に、旧上水道地

    域の他会計補助金なしで運営する場合とし、企業債借入の抑制をふまえ対象額の90%として

    います。また、純損益は基準外繰入金を抑制するため0としています。

    表-5-5 投資・財政計画シミュレーション【令和4年度に料金改定】

    〇問題点

    ・料金改定は、基本料金での回収比率を高めることが望ましいとする新水道ビジョンの考え

    に整合し、将来の水需要減少に対応していますが、事業運営上の目安とする資金残高約7億円

    の確保が令和5年度以降はできません。

    ・本市水道事業の将来目標である基準外繰入金をなしにする独立採算性へ向けて、料金改定

    を再度行う必要があります。

  • 21

    表-5-6の 投資・財政計画シミュレーションは、令和4年度の料金改定に対し、事業運営上

    の目安とする資金残高約7億円の確保を継続して行うこと、また、本市水道事業の将来目標で

    ある基準外繰入金をなしにする独立採算制へ向けて、1回目の料金改定より2年後の令和6年

    度に料金改定を再度行った場合を表わします。

    表-5-6 投資・財政計画シミュレーション【令和4年度、令和6年度に料金改定】

    〇問題点

    ・2回目の料金改定時は料金収入が令和2年度予測値の約1.7倍となり、市民の皆さまへの負

    担が大きくなります。

    ・大幅な料金値上げにより節水意識が高まり、水需要の減少が予想されます。

    ・料金値上げの時期および改定率は、毎年の決算や施設の状況を確認しながら、適正な改定

    時期や改定率となるよう検討する必要があります。

  • 22

    年      度 平成28年度 平成29年度 平成30年度

    区      分 ( 決 算 ) ( 決 算 ) ( 決 算 )

    1. (A) 348,754 353,727 359,998(1) 345,089 345,004 346,020(2) (B) 2,622 6,162 10,604(3) 1,043 2,561 3,374

    2. 533,816 521,954 441,971(1) 379,000 367,000 304,587

    379,000 367,000 304,587

    (2) 154,014 153,604 136,082(3) 802 1,350 1,302

    (C) 882,570 875,681 801,9691. 742,412 768,870 732,548(1) 50,660 57,066 46,951

    23,007 26,673 22,125

    27,653 30,393 24,826(2) 239,341 246,712 239,927

    35,563 39,427 41,53378,554 79,604 73,137

    125,224 127,681 125,257(3) 452,411 465,092 445,670

    2. 70,262 61,585 54,377(1) 67,326 59,074 51,137(2) 2,936 2,511 3,240

    (D) 812,674 830,455 786,925(E) 69,896 45,226 15,044(F) 0 0 0(G) 0 0 190(H) 0 0 △ 190

    69,896 45,226 14,854(I) 137,105 197,001 202,227(J)

    (K)

    ( I )(A)-(B)

    (L)

    (M) 346,132 347,565 349,394

    (N)

    (O)

    (P)

    営 業 外 収 益補 助 金

    料 金 収 入受 託 工 事 収 益そ の 他

    営 業 収 益

    他 会 計 補 助 金そ の 他 補 助 金

    長 期 前 受 金 戻 入

    そ の 他

    収 入 計そ の 他

    そ の 他減 価 償 却 費

    営 業 外 費 用

    営 業 費 用職 員 給 与 費

    基 本 給退 職 給 付 費そ の 他

    経 費動 力 費修 繕 費

    支 払 利 息

    流 動 負 債

    支 出 計経 常 損 益 (C)-(D)

    特 別 利 益特 別 損 失特 別 損 益 (F)-(G)

    当 年 度 純 利 益 ( 又 は 純 損 失 ) (E)+(H)

    繰 越 利 益 剰 余 金 又 は 累 積 欠 損 金流 動 資 産

    う ち 未 収 金

    材 料 費

    う ち 建 設 改 良 費 分う ち 一 時 借 入 金う ち 未 払 金

    累 積 欠 損 金 比 率 ( ×100 )

    地 方 財 政 法 に よ る資 金 不 足 の 比 率

    ((L)/(M)×100)

    0 0 0

    地 方 財 政 法 施 行 令 第 15 条 第 1 項 に より 算定 した資 金 の 不 足 額

    営 業 収 益 - 受 託 工 事 収 益 (A)-(B)

    健 全 化 法 施 行 令 第 16 条 に よ り 算 定 し た資 金 の 不 足 額

    健 全 化 法 施 行 規 則 第 6 条 に 規 定 す る解 消 可 能 資 金 不 足 額

    健 全 化 法 施 行 令 第 17 条 に よ り 算 定 し た事 業 の 規 模

    健 全 化 法 第 22 条 に よ り 算 定 した資 金 不 足 比 率

    ((N)/(P)×100)

    〇投資・財政計画(収支計画)【水道料金改定:パターン3-1】 [収益的収支]

    ・旧上水道地域の他会計補助金なしで運営する場合

    ・令和4年度に料金改定

    ・企業債借入:対象額の90% (単位:千円,%)

  • 23

    令和元年度

    ( 予 算 )

    357,968 486,792 355,844 456,593 455,629 454,904 454,301 453,457 452,852 452,008333,976 346,761 345,972 446,721 445,757 445,032 444,429 443,585 442,980 442,13621,475 137,657 7,498 7,498 7,498 7,498 7,498 7,498 7,498 7,4982,517 2,374 2,374 2,374 2,374 2,374 2,374 2,374 2,374 2,374

    457,552 405,599 382,731 327,080 324,434 321,316 318,751 316,986 317,900 317,797323,260 277,034 258,641 202,631 199,170 198,219 196,122 197,043 202,480 205,327323,260 277,034 258,641 202,631 199,170 198,219 196,122 197,043 202,480 205,327

    133,000 127,378 122,903 123,262 124,077 121,910 121,442 118,756 114,233 111,2831,292 1,187 1,187 1,187 1,187 1,187 1,187 1,187 1,187 1,187

    815,520 892,391 738,575 783,673 780,063 776,220 773,052 770,443 770,752 769,805802,539 872,986 738,071 735,211 732,349 729,488 726,627 723,760 722,827 721,58661,110 61,110 61,110 61,110 61,110 61,110 61,110 61,110 61,110 61,11028,063 28,063 28,063 28,063 28,063 28,063 28,063 28,063 28,063 28,063

    33,047 33,047 33,047 33,047 33,047 33,047 33,047 33,047 33,047 33,047282,846 356,154 224,100 224,100 224,100 224,100 224,100 224,100 224,100 224,10041,617 41,617 41,617 41,617 41,617 41,617 41,617 41,617 41,617 41,61786,429 86,429 86,429 86,429 86,429 86,429 86,429 86,429 86,429 86,429

    154,800 228,108 96,054 96,054 96,054 96,054 96,054 96,054 96,054 96,054458,583 455,722 452,861 450,001 447,139 444,278 441,417 438,550 437,617 436,37646,900 48,980 49,046 48,462 47,714 46,732 46,425 46,683 47,925 48,21945,422 46,085 46,151 45,567 44,819 43,837 43,530 43,788 45,030 45,3241,478 2,895 2,895 2,895 2,895 2,895 2,895 2,895 2,895 2,895

    849,439 921,966 787,117 783,673 780,063 776,220 773,052 770,443 770,752 769,805△ 33,919 △ 29,575 △ 48,542 0 0 0 0 0 0 0

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0183 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    △ 183 0 0 0 0 0 0 0 0 0△ 34,102 △ 29,575 △ 48,542 0 0 0 0 0 0 0

    217,081 182,979 153,404 106,491 100,971 95,223 89,391 83,420 77,285 71,012

    336,493 349,135 348,346 449,095 448,131 447,406 446,803 445,959 445,354 444,510

    令和10年度令和4年度 令和5年度 令和6年度令和2年度 令和3年度 令和7年度 令和8年度 令和9年度

    0 0 00 0 0 00 0 0

    (単位:千円,%)

  • 24

    年     度 平成28年度 平成29年度 平成30年度

    区     分 ( 決 算 ) ( 決 算 ) ( 決 算 )

    1. 306,500 169,300 156,600

    2. 0 0 0

    3. 0 0 0

    4. 23,974 22,500 11,625

    5. 0 0 0

    6. 13,486 560 28,577

    7. 0 0 0

    8. 4,265 11,625 9,447

    9. 8,737 13,036 8,100

    (A) 356,962 217,021 214,349

    (B) 0 0 0

    (C) 356,962 217,021 214,349

    1. 387,776 279,728 274,651

    2. 301,946 318,049 314,055

    3. 0 0 0

    4. 0 0 0

    5. 0 0 0

    (D) 689,722 597,777 588,706

    (E) 332,760 380,756 374,357

    1. 307,799 363,622 358,320

    2. 0 0 0

    3. 0 0 0

    4. 24,961 17,134 16,037

    (F) 332,760 380,756 374,357

    0 0 0

    (G)

    (H) 5,938,049 5,789,300 5,631,845

    ○他会計繰入金

    年     度 平成28年度 平成29年度 平成30年度

    区     分 ( 決 算 ) ( 決 算 ) ( 決 算 )

    379,000 367,000 304,587

    146,604 108,689 154,075

    232,396 258,311 150,512

    0 0 0

    379,000 367,000 304,587

    そ の 他

    企 業 債

    う ち 資 本 費 平 準 化 債

    他 会 計 出 資 金

    他 会 計 補 助 金

    他 会 計 負 担 金

    他 会 計 借 入 金

    純 計 (A)-(B)

    建 設 改 良 費

    う ち 職 員 給 与 費

    企 業 債 償 還 金

    他 会 計 長 期 借 入 返 還 金

    他 会 計 へ の 支 出 金

    そ の 他

    国 ( 都 道 府 県 ) 補 助 金

    固 定 資 産 売 却 代 金

    工 事 負 担 金

    (A)のうち翌年度へ繰り越される支出の財源充当額

    う ち 基 準 内 繰 入 金

    う ち 基 準 外 繰 入 金

    合 計

    補 塡 財 源 不 足 額 (E)-(F)

    他 会 計 借 入 金 残 高

    企 業 債 残 高

    資本的収入額が資本的支出額に不足する額    (D)-(C)

    損 益 勘 定 留 保 資 金

    利 益 剰 余 金 処 分 額

    繰 越 工 事 資 金

    そ の 他

    収 益 的 収 支 分

    う ち 基 準 内 繰 入 金

    う ち 基 準 外 繰 入 金

    資 本 的 収 支 分

    〇投資・財政計画(収支計画)【水道料金改定:パターン3-1】 [資本的収支]

    ・旧上水道地域の他会計補助金なしで運営する場合

    ・令和4年度に料金改定

    ・企業債借入:対象額の90% (単位:千円,%)

  • 25

    令和元年度

    ( 予 算 )

    223,100 227,724 238,209 230,037 205,540 235,150 261,361 205,521 260,696 210,524

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    12,500 19,366 19,366 19,366 19,366 19,366 19,366 19,366 19,366 19,366

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    3,750 18,123 17,523 15,783 17,214 18,464 25,964 17,993 17,407 12,706

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    119,338 73,576 8,445 8,445 8,445 8,445 8,445 8,445 8,445 8,445

    10,450 9,957 9,957 9,957 9,957 9,957 9,957 9,957 9,957 9,957

    369,138 348,746 293,500 283,588 260,522 291,382 325,093 261,282 315,871 260,998

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    369,138 348,746 293,500 283,588 260,522 291,382 325,093 261,282 315,871 260,998

    392,266 381,296 310,010 299,190 273,403 307,553 344,176 274,160 334,880 274,432

    327,646 333,934 336,750 335,152 327,997 315,441 302,769 298,553 288,346 273,410

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    719,912 715,230 646,760 634,342 601,400 622,994 646,945 572,713 623,226 547,842

    350,774 366,484 353,260 350,754 340,878 331,612 321,852 311,431 307,355 286,844

    331,325 347,107 333,883 331,377 321,501 312,235 302,475 292,054 287,978 267,467

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    19,449 19,377 19,377 19,377 19,377 19,377 19,377 19,377 19,377 19,377

    350,774 366,484 353,260 350,754 340,878 331,612 321,852 311,431 307,355 286,844

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    5,596,900 5,422,288 5,323,747 5,218,632 5,096,175 5,015,884 4,974,476 4,881,444 4,853,794 4,790,908

    (単位:千円)

    令和元年度

    ( 予 算 )

    323,260 277,034 258,641 202,631 199,170 198,219 196,122 197,043 202,480 205,327

    115,494 96,670 94,946 87,332 84,516 80,505 76,533 72,819 68,180 62,030

    207,766 180,364 163,695 115,299 114,654 117,714 119,589 124,224 134,300 143,297

    0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

    323,260 277,034 258,641 202,631 199,170 198,219 196,122 197,043 202,480 205,327

    令和7年度 令和8年度 令和9年度 令和10年度令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度

    令和9年度 令和10年度令和3年度 令和4年度 令和5年度 令和6年度 令和7年度 令和8年度令和2年度

    (単位:千円,%)

  • 26

    6 経営戦略の事後検証、更新等に関する事項

  • 27

    6 経営戦略の事後検証、更新等に関する事項

    計画期間において毎年度審議会※を開催し、実施状況と計画に乖離があるか確認を行い、

    乖離がある場合その原因を分析し、結果を経営戦略の改定に反映させるとともに、計画及び

    事業の改善を行います。また、今後の課題としては、料金改定を行っても水道事業者として

    必要な業務内容は変わらず、一定の経費を必要とします。料金改定後に事後検証を行い、次

    の改定時は独立採算制に向けて、他会計補助金をなしとしていくために料金改定時期や改定

    率の検討が必要となります。基本計画の見直し時には再度、収支ギャップが生じないよう、

    料金改定の検討が必要です。これらの課題についても改善案を検討し、経営戦略に反映さ

    せ、実施を図っていきます。

    計画スケジュール

    R1 R2 R3 R4 R5 R6 R7 R8 R9 R10

    進捗管理

    見直し

    料金改定

    備考改定時期の

    最終確認

    改定後の

    事後検証

    改定後の

    事後検証

  • 28

    水道用語(文章中の右肩に「※」が付されている用語)

    あ行

    ・遠隔監視設備えんかくか ん し せ つ び

    管理施設等から離れたところの設備の運転状況を、リアルタイムに確認・操作できる

    システムです。

    ・応急給水拠点おうきゅうきゅうすいきょてん

    地震、渇水および配水施設の事故などにより、水道による給水ができなくなった場合

    に、応急的に給水するための拠点施設です。

    か行

    ・管路経年化率(%)かん ろ けいねんかりつ

    法定耐用年数を超えた管路延長の割合を表す指標であり、管路の老朽化度合を示して

    います。

    法定耐用年数を経過した管路延長 ÷ 管路延長 × 100

    ・管路更新率(%)かん ろ こうしんりつ

    更新した管路延長の割合を表す指標で、管路の更新ぺースや状況を把握できます。

    当該年度に更新した管路延長 ÷ 管路延長 × 100

    ・企業会計きぎょうかいけい

    地方公営企業法に適用し、企業の経営活動を記録・計算・報告などをするため継続的に

    行う会計手続であり、水道事業もこの方法で会計を行っています。

    ・企業債残高対給水収益比率(%)きぎょうさいざんだかたいきゅうすいしゅうえきひ り つ

    給水収益に対する企業債残高の割合で、企業債残高の規模を表しています。

    企業債現在高合計 ÷ 給水収益 × 100

    ・岐阜県水道事業広域連携研究会ぎ ふ け ん すいどうじぎょうこういきれんけいけんきゅうかい

    岐阜県では、水道事業の経営環境が厳しくなる中、経営健全化を図り、将来にわたり安

    全で良質な水を安定的かつ効率的に供給していくための方策として、水道事業の広域連

    携に関する研究を行うことを目的として、岐阜県水道事業広域連携研究会を設置されて

    います。

  • 29

    ・岐阜県生活基盤施設耐震化等交付金事業ぎ ふ け ん せいかつき ば ん し せ つ た いし んかとうこ う ふきんじぎょう

    「生活基盤施設耐震化等交付金」は平成 27 年度、厚生労働省において、地方公共団体

    等が行う、水道施設等の耐震化の取組や老朽化対策、水道事業の広域化の取組を支援する

    ことにより、国民生活の基盤を強化し、もって公衆衛生の向上と生活環境の改善に寄与す

    ることを目的として創設されました。

    平成 28年度より岐阜県では、厚生労働省の交付金を財源とした「岐阜県生活基盤施設

    耐震化等交付金事業補助金」を創設し、県内の地方公共団体等に水道施設の耐震化等に係

    る財政支援を実施するものです。

    ・行政区域内人口ぎょうせい く いきないじんこう

    「都道府県」「市区町村」などの行政区域内で、国勢調査をもとに推計した人口です。

    ・均一制きんいつせい

    従量料金の設定で、どれだけ使用しても料金単価が変わらず料金の上昇ペースが一定

    である事です。

    ・経営比較分析表けいえいひ か くぶんせきひょう

    経営および施設の状況を表す経営指標を活用し、経年比較や他公営企業との比較、複数

    の指標を組み合わせた分析を行うことにより、経営の現状および課題を的確かつ簡明に

    把握することを目的に、各公営企業が作成するものです。

    ・経常収益けいじょうしゅうえき

    事業年度における経営的な経営活動から生じる利益です。当期の営業損益に、利息・

    割引料などの営業外収益及び営業外費用を加減して計算します。

    ・経常収支比率けいじょうしゅうしひ り つ

    経常収支比率は、当該年度において、給水収益や一般会計からの繰入金等の収益で維

    持管理費や支払利息等の費用をどの程度賄えているかを表す指標です。

    経常収益 ÷ 経常費用 × 100

    ・経常費用けいじょうひ よ う

    事業年度に属する営業費用(主たる事業活動のために生ずる費用)に営業外費用(主と

    して金融財務活動に要する費用及び事業の経常的活動以外の活動によって生ずる費用、

    支払利息等)をあわせた費用です。

  • 30

    さ行

    ・収支ギャップしゅうし

    計画期間内で「純損益」が黒字とならず、赤字が発生している場合の当該赤字の部分を

    指します。

    ・浄水工程じょうすいこうてい

    浄水処理には大きく分けて ①急速ろ過 ②緩速ろ過 ③膜ろ過 ④消毒のみの4つの方

    式があります。いずれの方式を採用する場合でも消毒設備を設け、塩素剤による消毒を行

    うことが義務付けられています。

    ・審議会しん ぎ かい

    水道事業の重要事項について審議するため、本巣市水道事業運営審議会を設置してい

    ます。この審議会は市議会議員代表者や有識者ならびに自治会代表者などで構成される

    市民の代表機関であり、整備計画や事業運営などについての幅広い審議を行い、その結果

    を事業運営に反映させています。

    た行

    ・ダウンサイジング

    機器やシステムなどの性能や機能を保ったまま縮小、小型化、小規模化することです。

    ・長期前受金戻入ちょう き まえうけきんれいにゅう

    資産の減価償却費に含まれる補助金等相当額を収益化するもので、この収入を「長前受

    金戻入」といいます。

    な行

    ・二部料金制に ぶ りょうきんせい

    「基本料金」と「従量料金」とで構成される料金制のことです。

    は行

    ・配水管網はいすいかんもう

    配水施設の大部分は給水区域内に網の目のように布設された配水管で構成されている

    ことから、配水管網と呼ばれます。

  • 31

    ・附帯事業費ふ た い じぎ ょう ひ

    地方公営企業の経営に関係を持ちつつ、地方公営企業に附帯して経営される事業にか

    かる費用です。

    ・平準化へいじゅんか

    バラバラの物事を均一化し、公平にすることを指します。ここでは水道施設の更新費用

    の均一化を意味します。

    ・法定耐用年数ほうていたいようねんすう

    税法上の償却年数により定められる耐用年数のことです。

    ま行

    ・本巣市上水道事業基本計画も と す し じょうすいどう じ ぎょう き ほんけいかく

    本巣市では、本巣市水道ビジョンで掲げた、より具体的な施策を示す目的で「本巣市上

    水道事業基本計画」を令和 2 年度に策定します。

    ・本巣市水道ビジョンも と す し すいどう

    水道の現状と将来見通しを分析・評価し、水道のあるべき将来像について、全ての水

    道関係者が共通目標を持ってその実現のための施策や工程を示したものです。

    ・本巣市第 2 次総合計画も と す し だ い 2 じ そうごうけいかく

    本巣市では、平成 28 年度から令和 7 年度までを計画期間とする基本構想および平成 28

    年度から令和 2 年度までを計画期間とする基本計画で構成されています。

    や行

    ・有形固定資産減価償却率ゆうけいこ て い し さ んげんかしょうきゃくりつ

    有形固定資産のうち償却対象資産の減価償却がどの程度進んでいるかを表す指標で、

    資産の老朽化度合を示しています。

    有形固定資産減価償却累計額 ÷ 有形固定資産のうち償却対象資産の帳簿原価 × 100

    ・有形固定資産減価償却累計額ゆうけいこ て い し さ んげんかしょうきゃくるいけいがく

    有形固定資産を取得してから期末までの減価償却費の累計額(合計額)です。

  • 32

    ら行

    ・料金回収率(%)りょうきんかいしゅうりつ

    給水に係る費用が、どの程度給水収益で賄えているかを表した指標であり、料金水準

    などを評価することが可能です。

    供給単価 ÷ 給水原価 × 100

    ・老朽管ろうきゅうかん

    古くなった水道管を指します。腐食などにより破損したり、濁り水が発生したりする

    などのトラブルが起こりやすくなります。