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2007 4 月(第 6 版) 医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 9 月)に準拠して作成 リファンピシン製剤 指定医薬品,処方せん医薬品 カプセル剤 1 カプセル中 日本薬局方リファンピシン 150mg(力価)含有 和名:リファンピシン 洋名:rifampicin 製造・輸入承認年月日 薬価基準収載・発売年月日 製造承認年月日:1971 6 17 薬価基準収載年月日:1971 9 11 発 売 年 月 日:1971 8 23 開発・製造・輸入・発売・ 提携・販売会社名 製造販売元:第一三共株式会社 担当者の連絡先・ 電話番号・FAX 番号 IF 2006 7 月改訂(第 14 版)の添付文書の記載に基づき改訂した。 日本標準商品分類番号 876164

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Page 1: 医薬品インタビューフォーム2007 年4 月(第6 版) 医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会のIF 記載要領(1998 年9 月)に準拠して作成

2007 年 4 月(第 6 版)

医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 年 9 月)に準拠して作成

リファンピシン製剤 指定医薬品,処方せん医薬品

剤 形 カプセル剤

規 格 ・ 含 量 1 カプセル中 日本薬局方リファンピシン 150mg(力価)含有

一 般 名 和名:リファンピシン 洋名:rifampicin

製造・輸入承認年月日

薬価基準収載・発売年月日

製 造 承 認 年 月 日:1971 年 6 月 17 日 薬価基準収載年月日:1971 年 9 月 11 日 発 売 年 月 日:1971 年 8 月 23 日

開発・製造・輸入・発売・

提 携 ・ 販 売 会 社 名 製造販売元:第一三共株式会社

担 当 者 の 連 絡 先 ・

電 話 番 号 ・ F A X 番 号

本 IF は 2006 年 7 月改訂(第 14 版)の添付文書の記載に基づき改訂した。

日本標準商品分類番号 876164

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IF 利用の手引きの概要 -日本病院薬剤師会-

1. 医薬品インタビューフォーム作成の経緯

当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者(以下,MR と略す)等にインタビューし,当該医薬品の評価を行

うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビューフォームを,昭和 63 年日本病院薬剤師会(以下,日

病薬と略す)学術第 2 小委員会が「医薬品インタビューフォーム」(以下, IF と略す)として位置付けを明確化

し,その記載様式を策定した。そして,平成 10 年日病薬学術第 3 小委員会によって新たな位置付けと IF 記載要

領が策定された。

2. IF とは

IF は「医療用医薬品添付文書等の情報を補完し,薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な医薬品の適正

使用や評価のための情報あるいは薬剤情報提供の裏付けとなる情報等が集約された総合的な医薬品解説書として,

日病薬が記載要領を策定し,薬剤師等のために当該医薬品の製薬企業に作成および提供を依頼している学術資料」

と位置付けられる。

しかし,薬事法の規制や製薬企業の機密等に関わる情報,製薬企業の製剤意図に反した情報およvび薬剤師自らが

評価・判断・提供すべき事項等は IF の記載事項とはならない。

3. IF の様式・作成・発行

規格は A4 版,横書きとし,原則として 9 ポイント以上の字体で記載し,印刷は一色刷りとする。表紙の記載項目

は統一し,原則として製剤の投与経路別に作成する。IF は日病薬が策定した「IF 記載要領」にしたがって記載す

るが,本 IF 記載要領は,平成 11 年 1 月以降に承認された新医薬品から適用となり,既発売品については「IF 記

載要領」による作成・提供が強制されるものではない。また,再審査および再評価(臨床試験実施による)がなさ

れた時点ならびに適応症の拡大等がなされ,記載内容が大きく異なる場合には IF が改訂・発行される。

4. IF の利用にあたって

IF 策定の原点を踏まえ,MR へのインタビュー,自己調査のデータを加えて IF の内容を充実させ,IF の利用性を

高めておく必要がある。

MR へのインタビューで調査・補足する項目として,開発の経緯,製剤的特徴,薬理作用,臨床成績,非臨床試験

等の項目が挙げられる。また,随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては,当該医薬品の製薬企業の

協力のもと,医療用医薬品添付文書,お知らせ文書,緊急安全性情報,Drug Safety Update(医薬品安全対策情

報)等により薬剤師等自らが加筆,整備する。そのための参考として,表紙の下段に IF 作成の基となった添付文

書の作成または改訂年月を記載している。なお適正使用や安全確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な

外国での発売状況」に関する項目等には承認外の用法・用量,効能・効果が記載されている場合があり,その取扱

いには慎重を要する。

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目 次 I. 概要に関する項目 .............................................. 1

1. 開発の経緯 ................................................................1 2. 製品の特徴および有用性 ..........................................1

II. 名称に関する項目 .............................................. 2 1. 販売名 .......................................................................2 2. 一般名 .......................................................................2 3. 構造式または示性式..................................................2 4. 分子式および分子量..................................................2 5. 化学名(命名法) .....................................................2 6. 慣用名,別名,略号,記号番号................................2 7. CAS登録番号 ............................................................2

III. 有効成分に関する項目....................................... 3 1. 有効成分の規制区分..................................................3 2. 物理化学的性質.........................................................3 3. 有効成分の各種条件下における安定性 .....................3 4. 有効成分の確認試験法 ..............................................4 5. 有効成分の定量法 .....................................................4

IV. 製剤に関する項目 .............................................. 6 1. 剤 形 .......................................................................6 2. 製剤の組成 ................................................................6 3. 製剤の各種条件下における安定性 ............................6 4. 他剤との配合変化(物理化学的変化) .....................6 5. 混入する可能性のある夾雑物 ...................................6 6. 溶出試験 ...................................................................7 7. 生物学的試験法.........................................................7 8. 製剤中の有効成分の確認試験法................................7 9. 製剤中の有効成分の定量法 .......................................7

10. 力 価 .......................................................................8 11. 容器の材質 ................................................................8 12. その他 .......................................................................8

V. 治療に関する項目 .............................................. 9 1. 効能または効果.........................................................9 2. 用法および用量.........................................................9 3. 臨床成績 ...................................................................9

VI. 薬効薬理に関する項目......................................12 1. 薬理学的に関連ある化合物または化合物群 ............12 2. 薬理作用 .................................................................12

VII.薬物動態に関する項目.......................................16 1. 血中濃度の推移・測定法 ........................................16 2. 薬物速度論的パラメータ ........................................17 3. 吸 収 .....................................................................18 4. 分 布 .....................................................................18 5. 代 謝 .....................................................................20 6. 排 泄 .....................................................................21

7. 透析等による除去率 ............................................... 23

VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目 .........24 1. 警告内容とその理由 ............................................... 24 2. 禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む) ............... 24 3. 効能・効果に関連する使用上の注意とその理由 .... 24 4. 用法・用量に関連する使用上の注意とその理由 .... 24 5. 慎重投与内容とその理由 ........................................ 24 6. 重要な基本的注意とその理由および処置方法 ........ 25 7. 相互作用 ................................................................. 25 8. 副作用..................................................................... 27 9. 高齢者への投与 ...................................................... 30

10. 妊婦,産婦,授乳婦等への投与 ............................. 30 11. 小児等への投与 ...................................................... 30 12. 臨床検査結果に及ぼす影響 .................................... 31 13. 過量投与 ................................................................. 31 14. 適用上および薬剤交付時の注意(患者等に留意

すべき必須事項等) ............................................... 32 15. その他の注意 .......................................................... 32 16. その他..................................................................... 33

IX. 非臨床試験に関する項目..................................34 1. 一般薬理 ................................................................. 34 2. 毒 性..................................................................... 34

X. 取扱い上の注意等に関する項目 .......................36 1. 有効期間または使用期限 ........................................ 36 2. 貯法・保存条件 ...................................................... 36 3. 薬剤取扱い上の注意点............................................ 36 4. 承認条件 ................................................................. 36 5. 包 装..................................................................... 36 6. 同一成分・同効薬................................................... 36 7. 国際誕生年月日 ...................................................... 36 8. 製造・輸入承認年月日および承認番号................... 36 9. 薬価基準収載年月日 ............................................... 36

10. 効能・効果追加,用法・用量変更追加等の年月日 およびその内容 ...................................................... 36

11. 再審査結果,再評価結果公表年月日およびその内容 ..... 36 12. 再審査期間 ............................................................. 37 13. 厚生労働省薬価基準収載医薬品コード................... 37 14. 保険給付上の注意................................................... 37

XI. 文 献 ...........................................................38 1. 引用文献 ................................................................. 38 2. その他の参考文献................................................... 40

XII.参考資料 ............................................................41

XIII.備 考 ............................................................42

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Ⅰ.概要に関する項目

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I. 概要に関する項目

1. 開発の経緯

リファンピシン(RFP)は,イタリアのレペチ社の研究陣により放線菌 Streptomyces mediterranei から発見

された rifamycin の誘導体で,1966 年に抗結核薬として開発され,世界各国で幅広く使われている。

2. 製品の特徴および有用性

1) 有効性

①結核菌に対して強い抗菌力を有し,その作用は殺菌的である。 ②他の抗結核剤とは交叉耐性を認めない。

2) 安全性

次の副作用には特に注意が必要である。(「Ⅷ.8.副作用 2)重大な副作用と初期症状」p.28 参照) (2)~(4)の副作用についてはアレルギー性と考えられており,特に間歇投与時または投与を一時中止し再投与

する場合に起こりやすい。 (1) 劇症肝炎等の重篤な肝障害

定期的に肝機能検査を行うこと。 (2) ショック,アナフィラキシー様症状

(初期症状:悪寒,顔面潮紅,呼吸困難等) (3) 腎不全,間質性腎炎,ネフローゼ症候群 (4) 溶血性貧血 (5) 無顆粒球症,血小板減少 (6) 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎

(症状:腹痛,頻回の下痢等) (7) 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群),扁平苔癬型皮疹,

天疱瘡様および類天疱瘡様皮疹,紅皮症(剥脱性皮膚炎) (8) 間質性肺炎

3) 製 剤

胴部(ボディー)が赤色,頭部(キャップ)が青色の硬カプセル剤である。 4) 治 療

①単独投与では耐性ができやすいので,他剤と併用することが望ましい。 ②経口投与により良く吸収され,比較的長い有効血中濃度を維持する。また,肺組織,喀痰中への移行も良

好である。 ③菌陰性化は速やかで高率である。

5) 薬理学

細菌の DNA 依存性 RNA ポリメラーゼに作用し,RNA 合成を阻害することにより抗菌作用を示すが,動物

細胞の RNA ポリメラーゼは阻害しない。

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Ⅱ.名称に関する項目

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II. 名称に関する項目

1. 販売名

1) 和 名

リファジン®カプセル 2) 洋 名

Rifadin® Capsules 3) 名称の由来

一般名「リファンピシン」から命名した。

2. 一般名

1) 和 名(命名法)

リファンピシン(JAN) 2) 洋 名(命名法)

rifampicin(JAN, INN)

3. 構造式または示性式

4. 分子式および分子量

分子式:C43H58N4O12 分子量:822.94

5. 化学名(命名法)

(2S,12Z,14E,16S,17S,18R,19R,20R,21S,22R,23S,24E)-1,2-Dihydro-5,6,9,17,19-pentahydroxy-23-methoxy-2,4,12,16,18,20,22-heptamethyl-8-(4-methylpiperazin-1-yliminomethyl)-1,11-dioxo-2,7-(epoxypentadeca[1,11,13]trienimino)naphtho[2,1-b]furan-21-yl acetate (IUPAC命名法)

6. 慣用名,別名,略号,記号番号

RFP(略号) DK-233(治験番号)

7. CAS 登録番号

13292-46-1

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Ⅲ.有効成分に関する項目

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III. 有効成分に関する項目

1. 有効成分の規制区分

指定医薬品

2. 物理化学的性質

1) 外観・性状

だいだい赤色~赤褐色の結晶または結晶性の粉末で,においはほとんどなく,味はない。 2) 溶解性

水,アセトニトリル,メタノールまたはエタノール(95)に溶けにくい。 各種溶媒に対する溶解性 測定温度:25℃

溶 媒 溶解度(mg/mL) クロロホルム 349 ジクロロメタン 216 酢 酸 エ チ ル 108 ジ オ キ サ ン 39 メ タ ノ ー ル 16 ア セ ト ン 14 n - ヘ キ サ ン 0.43 石油エーテル 0.33 水 pH4.3 1.3 pH7.3 2.5

3) 吸湿性

吸湿性はほとんどない。 4) 融点(分解点),沸点,凝固点

183~188℃で黒変分解し,明確な融点を示さない。 5) 酸塩基解離定数

pKa1:1.7 pKa2:7.9

6) 分配係数

該当資料なし 7) その他の主な示性値

pH:4.5~6.5[10mg/mL 懸濁液] 酸化電位:E1/2=+0.06V(vs.S.C.E) 施光度:[α] 25

D +10.6°(c0.5,in CHCl3) 吸光度:E 1%

1cm 475nm:187

3. 有効成分の各種条件下における安定性

1) 温度,湿度,光に対する安定性

温度,湿度ならびに光に対し極めて安定であるが,長期に空気中に放置すると酸素による分解生成物が経時

的に増加する傾向がみられる。

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Ⅲ.有効成分に関する項目

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力 価*2 外観 含湿度*1

微生物学的 a) 光学的 b)

開 始 時 赤褐色様 結晶性粉末 0.9% 992.7μg/mg 100%

(995μg/mg) 12 か月 変化なし - 976.0 100.2

25℃ 24 か月 〃 - 952.8 99.5

2 か月 変化なし 0.9 971.5 101.4

存 40℃ 4 か月 〃 0.9 972.3 99.5

2 か月 変化なし 2.4 1027.4 99.7 25℃,75%

4 か月 やや橙褐色 2.2 963.5 98.8

1 か月 変化なし 2.4 1032.4 99.0

湿

存 40℃,75%

2 か月 やや橙褐色 2.6 946.8 99.3

1 か月 変化なし - 1002.1 100.1

2 か月 〃 - 995.5 99.9 光

射 室内散光*3

3 か月 〃 1.2 989.3 99.8 *1含湿度試験

日本抗生物質医薬品基準の一般試験法,含湿度試験法(乾燥減量試験法)に準じた。 *2力価試験

a. 微生物学的方法 円筒平板法および標準曲線法-日本抗生物質医薬品基準リファンピシン類のリファンピシンの試

験法に従った。 b. 光学的方法

日本抗生物質医薬品基準リファンピシン類のリファンピシンの試験法に従った。 *3ガラス越し 1.5m,床上 1m

4. 有効成分の確認試験法

本品約 100mg(力価)をとり,メタノールを加えて溶かし,正確に 500mL とする。この液 5mL を正確にとり,

0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)で正確に 100mL としたものにつき,日局一般試験法吸光度測定法により

吸収スペクトルを測定するとき,波長 234~238,252~256,331~335,472~476nm において吸収の極大を

示す。

5. 有効成分の定量法

力価試験

(1) 円筒平板法 ①培地 力価試験法Ⅰの 2 の(1)の②の i の培地を用いる。ただし,pH は,6.8~7.0 とする。 ②試験菌 Bacillus subtilis ATCC6633 を用いる。 ③常用標準希釈液 常用標準リファンピシン約 25mg(力価)に対応する量を精密に量り,メタノール 1.5mL

を加えて溶かし,さらに, 0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)を加えて約 1mg(力価)/mL の濃度の

明らかな原液を作る。原液適当量を正確に量り,同緩衝液で正確に希釈して 30μg(力価)/mL および

7.5μg(力価)/mL の希釈液を作る。

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Ⅲ.有効成分に関する項目

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④試料溶液 本品約 25mg(力価)(推定値)に対応する量を精密に量り,メタノール 1.5mL を加えて溶

かし,さらに,0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)を加えて約 1mg(力価)/mL(推定値)の濃度の明

らかな溶液を作る。この液適当量を正確に量り,同緩衝液で正確に希釈して 30μg(力価)/mL(推定値)

および 7.5μg(力価)/mL(推定値)の試料液を作る。 (2) 標準曲線法

①常用標準希釈液 (1)の③の原液適当量を正確に量り,0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)で正確に希

釈してそれぞれ 1mL 中 31.25,25.0,20.0,16.0 および 12.8 各μg(力価)の希釈液を作る。中心常用

標準希釈液は,20μg(力価)/mL とする。 ②試料溶液 (1)の④の溶液適当量を正確に量り,0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)で正確に希釈して

20μg(力価)/mL(推定値)の試料液を作る。 (3) 光学的方法 本品約 100mg(力価)(推定値)に対応する量を精密に量り,メタノールに溶解し,正確に

100mL とする。この液 2mL を正確に量り,0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)で正確に 100mL とし,

試料溶液とする。この液につき,同緩衝液を対照とし,波長 474nm 付近の極大波長における吸光度 A を

測定する。

本品 1mg のリファンピシンμg(力価)=A× 1,000 186 × 50,000

本品の採取量(mg) (4) 液体クロマトグラフ法

本品および常用標準リファンピシン約 40mg ずつを精密に量り,それぞれをアセトニトリルに溶かし,正

確に 200mL とする。この液 10mL ずつを正確に量り,希釈液を加えて正確に 100mL とし,試料溶液およ

び標準溶液とする。試料溶液および標準溶液 50μL ずつを正確にとり,次の条件で液体クロマトグラフ法

により試験を行い,本品および常用標準リファンピシンのピーク面積 ATおよび ASを測定する。 本品 1mg 中のμg(力価)= AT

AS × 常用標準リファンピシンの採取量中の mg(力価) 本品の採取量(mg) × 1,000

操作条件

検出器: 紫外吸光光度計(測定波長:254nm) カラム: 内径約 4mm,長さ約 10cm のステンレス管に 5μm のオクチルシリル化シリカゲルを充てんす

る。 カラム温度:25℃付近の一定温度 移動相: 水・アセトニトリル・pH3.1 のリン酸塩緩衝液混液(11:7:2)1,000mL にクエン酸 4.2g お

よび過塩素酸ナトリウム 1.4g を加える。 流 量: 常用標準リファンピシンの保持時間が約 8 分になるように調整する。 カラムの選定:常用標準リファンピシンのアセトニトリル溶液(1→5,000)5mL をとり,パラオキシ安

息香酸ブチルのアセトニトリル溶液(1→5,000)1mL を加えた後,希釈液を加えて 50mL とす

る。この液 50μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸ブチル,常用標準

リファンピシンの順に溶出し,その分離度が 1.5 以上のものを用いる。 試験の再現性:上記の条件で標準溶液 50μL につき,試験を 5 回繰り返すとき,常用標準リファンピシ

ンのピーク面積の相対標準偏差は,1.0%以下である。 希釈液: 水・アセトニトリル混液(3:1)1,000mL にクエン酸 2.1g,リン酸一水素カリウム 13.4g およ

びリン酸二水素カリウム 3.1g を加える。 pH3.1 のリン酸塩緩衝液:リン酸二水素カリウム 136.1g を水 500mL に溶かし,リン酸 6.3mL を加えた

後,水を加えて 1,000mL とする。 日抗基「リファンピシン」による

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Ⅳ.製剤に関する項目

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IV. 製剤に関する項目

1. 剤 形

1) 剤形の区分および性状

①剤形の区分

リファジンカプセル :(硬)カプセル剤

②剤形の性状 色 外 形 1 カプセル中

日本薬局方 リファンピシン

含量

剤 形 キャップ ボディー

全長 (mm)

重量 (mg)

識 別 コード

150mg (力価)

カプセル (3 号)

青 色 不透明

赤 色 不透明

15.8 約 229 713

2) 製剤の物性

崩壊試験

日抗基一般試験法崩壊試験法カプセル剤の項に従い試験を行うとき,これに適合する。 (試験液:第一液)

3) 識別コード

識別コード 713

2. 製剤の組成

1) 有効成分(活性成分)の含量

リファジンカプセル:1 カプセル中 日本薬局方リファンピシン 150mg(力価)含有 2) 添加物

セルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,ステアリン酸ポリオキシル,ステアリン酸マグネシウム,シ

ョ糖脂肪酸エステルを含有する。 カプセルは添加物として,ゼラチン,ラウリル硫酸ナトリウム,赤色 102 号,黄色 5 号,青色 1 号を含有す

る。

3. 製剤の各種条件下における安定性 保存期間 保存条件 包装形態 結 果

3 年 室温 終包装 変化なし 3 か月 40℃,75% RH 終製品 変化なし 3 か月 25℃,75% RH PTP 変化なし 3 か月 室内散光 PTP 変化なし 30 日 25℃,75% RH シャーレ開放 変化なし

4. 他剤との配合変化(物理化学的変化)

該当資料なし

5. 混入する可能性のある夾雑物

該当資料なし

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Ⅳ.製剤に関する項目

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6. 溶出試験

日局一般試験法溶出試験法第2法(パドル法)により,毎分100回転で試験を行った場合,以下の成績であった。

リファジンカプセルの溶出試験結果 溶出率(%)

時間(分) pH1.2 pH4.0 pH6.5

5 47.4 62.2 45.9 10 100.9 87.3 78.4 15 101.9 89.7 89.7 20 101.5 91.0 92.1 30 - 91.0 95.2

-:実験せず(n=9の平均)

7. 生物学的試験法

本剤の力価は,円筒平板法により試験菌としてBacillus subtilis ATCC 6633を用いて測定する。

8. 製剤中の有効成分の確認試験法

有効成分の確認試験法に準ずる。(「Ⅲ.4.有効成分の確認試験法」p.4 参照)

9. 製剤中の有効成分の定量法

力価試験

1) 円筒平板法および標準曲線法「リファンピシン」の力価試験(1)および(2)を準用する。 ただし,その(1)および(2)の試料液は,次のとおりとする。 試料溶液 第 1 法 本品 5 個以上をとり,その重量を精密に量り,カプセルを切り開いて内容物を取り出し,よく混和

し,必要がある場合には粉末とする。カプセルは,必要な場合には少量のエーテルを用いてよく洗浄し,室

温に放置して付着したエーテルを揮散させた後,その重量を精密に量り,内容物の重量を計算する。本品の

表示力価に従い,約 25mg(力価)に対応する量を精密に量り,メタノール 1.5mL を加えて溶かし,さらに,

0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)を加えて約 1mg(力価)/mL の濃度の明らかな溶液を作り,必要があ

る場合にはろ過する。 第 2 法 本品 5 個以上をとり,カプセルを切り開いて内容物およびカプセルを 500mL のメスフラスコに入

れ,本品の表示力価に従い,25mg(力価)に対し,メタノール 1.5mL の割合で加え,よく振り混ぜ,さら

に,0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)を加えて正確に 500mL とする。必要がある場合にはろ過する。こ

の液適当量を正確に量り,同緩衝液で正確に希釈して約 1mg(力価)/mL の濃度の明らかな溶液を作る。 第 1 法または第 2 法の液適当量を正確に量り,0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)で正確に希釈し,その(1)の④または(2)の②に規定する濃度のそれぞれの試料液を作る。

2) 光学的方法「リファンピシン」の力価試験(3)を準用する。ただし,その試料溶液は,次のとおりとする。 試料溶液 本品 5 個以上をとり,その重量を精密に量り,カプセルを切り開いて内容物を取り出し,よく混

和し,必要がある場合には粉末とする。カプセルは,必要がある場合には少量のエーテルを用いてよく洗浄

し,室温に放置して付着したエーテルを揮散させた後,その重量を精密に量り,内容物の重量を計算する。

本品の表示力価に従い,約 100mg(力価)に対応する量を精密に量り,メタノールを加えて振り混ぜ,正確

に 100mL とする。この液 2mL を正確に量り,0.05mol/L リン酸塩緩衝液(pH7.0)で正確に 100mL とし,

必要がある場合にはろ過し,試料溶液とする。

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Ⅳ.製剤に関する項目

-8-

3) 液体クロマトグラフ法 「リファンピシン」の力価試験(4)を準用する。ただし,その試料溶液,標準溶液およびカラムの選定は,次

のとおりとする。 試料溶液 本品 5 個以上をとり,その重量を精密に量り,カプセルを切り開いて内容物を取り出し,よく混

和し,必要がある場合には粉末とする。カプセルは,必要がある場合には少量のエーテルを用いてよく洗

浄し,室温に放置して,付着したエーテルを揮散させた後,その重量を精密に量り,内容物の重量を計算

する。本品の表示力価に従い,約 150mg(力価)に対応する量を精密に量り,アセトニトリル・メタノー

ル混液(1:1)を加えて溶かし,正確に 100mL とする。この液 10mL を正確に量り,アセトニトリルを

加えて正確に 50mL とした液 5mL を正確に量り,希釈液を加えて正確に 50mL とし,試料溶液とする。 標準溶液 常用標準リファンピシン約 75mg を精密に量り,アセトニトリル・メタノール混液(1:1)を加

えて溶かし,正確に 50mL とする。この液 20mL を正確に量り,アセトニトリルを加えて正確に 100mLとした液 5mL を正確に量り,希釈液を加えて正確に 50mL とし,標準溶液とする。

本品 1mg 中のμg(力価)= QT QS ×

常用標準リファンピシンの採取量中の mg(力価) 本品の採取量(mg)

× 1,000

カラムの選定:常用標準リファンピシン 75mg をアセトニトリル・メタノール混液(1:1)に溶かし,50mLとした液 20mL をとり,アセトニトリルを加えて 100mL とする。この液 5mL をとり,パラオキシ安息香

酸ブチルのアセトニトリル・メタノール混液(1:1)溶液(1→5,000)2mL を加えた後,希釈液を加えて

50mL とする。この液 50μL につき,上記の条件で操作するとき,パラオキシ安息香酸ブチル,常用標準

リファンピシンの順に溶出し,その分離度が 1.5 以上のものを用いる。 希釈液:水・アセトニトリル混液(3:1)1,000mL にクエン酸 2.1g,リン酸一水素ナトリウム 27.6g および

リン酸二水素カリウム 3.1g を加える。 日抗基「リファンピシンカプセル」による

10. 力 価

本品は,表示された力価の 90~120%を含む。

11. 容器の材質

リファジンカプセル PTP : ポリ塩化ビニル,金属(成型シート)

ポリエチレン,金属(袋),ポリエチレン(詰め物) 紙(ラベル,箱)

バラ : ガラス(茶色)(瓶),金属(キャップ) ポリエチレン(詰め物),紙(ラベル,箱)

12. その他

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Ⅴ.治療に関する項目

-9-

V. 治療に関する項目

1. 効能または効果

<適応菌種>

本剤に感性の結核菌,らい菌

<適応症>

肺結核およびその他の結核症,ハンセン病

2. 用法および用量

〔肺結核およびその他の結核症〕 通常成人には,リファンピシンとして 1 回 450mg(力価)〔3 カプセル〕を 1 日 1 回毎日経口投与する。 ただし,感性併用剤のある場合は週 2 日投与でもよい。 原則として朝食前空腹時投与とし,年齢,症状により適宜増減する。また,他の抗結核剤との併用が望まし

い。 〔ハンセン病〕

通常成人には,リファンピシンとして 1 回 600mg(力価)〔4 カプセル〕を 1 か月に 1~2 回または 1 回 450mg(力価)〔3 カプセル〕を 1 日 1 回毎日経口投与する。 原則として朝食前空腹時投与とし,年齢,症状により適宜増減する。また,他の抗ハンセン病剤と併用する

こと。

<用法および用量に関連する使用上の注意>

本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な

小限の期間の投与にとどめること。

〔記載理由〕

細菌性感染症を効能・効果とする抗菌性物質製剤に共通の注意(厚生省の指示:1993 年 1 月,薬安第 5 号)。

3. 臨床成績

1) 臨床効果

(1) 肺結核

<初回治療>

以下に代表的な治療成績を示す。 ●非空洞患者 221 例に RFP・INH を 6 か月間併用し,さらに INH を単独で 3 か月間計 9 か月間投与し

た場合,投与前排菌例 46 例は投与開始 2 か月以内に全例菌陰性化(培養)し,平均 1.5 年観察し得た

182 例の再排菌率は 1.1%であった 1)。 岩崎 龍郎 他:結核 55 138 (1980)

●主に空洞患者に RFP・INH・SM を 3 か月間毎日併用し,さらに RFP・INH を毎日,SM を週 2 回併

用した場合,6 か月目の菌陰性化率(培養)は 100%であった。また,菌陰性化後 6 か月間投与時およ

び 12 か月間投与時の治療中止後 36 か月までの再排菌率は,それぞれ,2.3%および 0%であった 2)。 国立療養所化学療法研究会:結核 59 81 (1984)

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Ⅴ.治療に関する項目

-10-

●主に菌陽性の空洞患者に RFP・INH を毎日,SM を週 2 回(または EB を毎日)6 か月間併用し,さ

らに RFP・INH を 3 か月間(9 か月投与群)または 6 か月間(12 か月投与群)毎日併用した。9 か月

投与群では投与開始 3 か月以内に,12 か月投与群では 6 か月以内に全例菌陰性化(培養)した。また,

両群の 36 か月までの再排菌率は,1.3%および 2.7%であった 3)。 結核療法研究協議会:結核 60 435 (1985)

<再治療>

再治療患者を対象にした RFP と他の抗結核薬との併用群(RFP 準単独投与),RFP・EB 毎日投与群お

よび RFP(週 2 回)・EB 投与群の 6 か月目の菌陰性化率(培養)は,それぞれ,50.4%,82.5%,84.5%であった 4)。これらのうち 3 年間追跡し得た患者の再排菌率は,それぞれ,31.3%,10.0%,7.8%であ

った 5)。 結核療法研究協議会:結核 45 227 (1970) 結核療法研究協議会:結核 49 107 (1974)

(2) 骨・関節結核 6)

難治性骨・関節結核患者 31 例に RFP(300~450mg/日)を INH,PAS 等いずれか 1~3 剤との併用で

6~12 か月間毎日投与した場合,有効率は 67.7%(21 例)であった。 大谷 清:結核 48 75 (1973)

(3) 泌尿器結核および性器結核 7)

未治療尿路結核患者 83 例に RFP450mg/日を INH(または IHMS), PAS と 2 年間以上毎日併用した

場合の治癒率は,91.6%(76 例)であった。 仁平 寛巳 他:西日本泌尿器科 38 754 (1976)

(4) リンパ節結核 8)

リンパ節結核患者 29 例に RFP450mg/日を INH,EB 等と 1~6 か月間毎日併用した場合,観察し得た

37 個の腫大リンパ節に対する有効率は 94.6%(35 個)であった。 青柳 昭雄 他:結核 48 351 (1973)

注) RFP : リファンピシン INH : イソニアジド SM : ストレプトマイシン EB : エタンブトール IHMS : イソニアジドメタン

スルホン酸ナトリウム PAS : パラアミノサリチル酸

2) 臨床薬理試験:忍容性試験

該当資料なし 3) 探索的試験:用量反応探索試験

該当資料なし 4) 検証的試験

(1) 無作為化並行用量反応試験

該当資料なし (2) 比較試験

該当資料なし

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Ⅴ.治療に関する項目

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(3) 安全性試験

該当資料なし (4) 患者・病態別試験

該当資料なし 5) 治療的使用

(1) 使用成績調査・特別調査・市販後臨床試験

該当資料なし (2) 承認条件

ハンセン病効能追加時の承認条件として実施予定の内容または実施した試験の概要

①ハンセン病については,WHO が現在実施中の多剤併用療法の大規模二重盲検比較臨床試験が終了し,

結果が公表された時点で,効能・効果,用法・用量を見直す。 ②今後国内でハンセン病に使用される症例に関しては,可能な限り,投与症例を市販後調査の対象とし,

再審査の申請資料として提出する。

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Ⅵ.薬効薬理に関する項目

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VI. 薬効薬理に関する項目

1. 薬理学的に関連ある化合物または化合物群

イソニアジド,イソニアジドメタンスルホン酸ナトリウム,塩酸エタンブトール,ピラジナミド,サイクロセ

リン,パラアミノサルチル酸カルシウム,アルミノパラアミノサルチル酸カルシウム,エチナミド,硫酸エン

ビオマイシン <参 考>

構造に関連のある化合物または化合物群:rifamycin 誘導体(半合成抗生物質)

2. 薬理作用

1) 作用部位・作用機序 9)

作用部位: 細菌の DNA 依存性 RNA ポリメラーゼ 作用機序: 細菌の DNA 依存性 RNA ポリメラーゼに作用し,RNA 合成を阻害することにより抗菌作用を示

すが,動物細胞の RNA ポリメラーゼは阻害しない。 2) 薬効を裏付ける試験成績

(1) 抗菌力

①In vitro 試験

分裂静止結核菌および分裂増殖結核菌に対して殺菌的に作用し 10),人型結核菌 H37Rv 株に対する 小

発育阻止濃度(MIC)は, Dubos 液体培地では 0.05μg/mL, Kirchner 半流動培地では 0.1~0.25μg/mL,1%小川培地では 10μg/mL であった 11)。 保存株

リファンピシンの保存結核菌に対する発育阻止濃度は培地の種類によってかなり異なった 11)。

リファンピシンの保存結核菌株に対する抗菌力

培地 Dubos 液体培地 Kirchner 半流動培地 1%小川培地

菌株 濃度μg/mL 0 0.025 0.05 0.075 0.1 0 0.1 0.25 0.5 0.75 1 0 5 10 25

原株 ++ ++ - - - + - - - - - 100 100 15 -

SM-R* +++ +++ - - - +++ + - - - - +++ +++ - -

INH-R ++ ++ - - - + 7 - - - - +++ +++ - -

PAS-R +++ +++ - - - + - - - - - 90 88 - -

KM-R +++ +++ - - - +++ + - - - - +++ +++ - -

H37Rv

CPM-R +++ +++ - - - + 1 - - - - +++ +++ - -

黒 野 +++ +++ - - - + 1 1 - - - +++ +++ - -

人 型 結 核 菌

H2 ++ ++ - - - +++ - - - - - 100 100 - -

牛 型 結 核 菌 +++ +++ - - - +++ 60 - - - - +++ +++ - -

判 定 時 期 2 週後 3 週後 4 週後

*SM-R:SM 耐性株,以下同じ,接種菌量 10-2mg

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Ⅵ.薬効薬理に関する項目

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患者分離株

各種抗結核薬に耐性を示した患者分離株に対し,保存株の場合と同じ感受性分布を示した 11)。

リファンピシンの患者分離結核菌株に対する最小発育阻止濃度

培地 Dubos 液体培地 Kirchner 半流動培地 1%小川培地

株数 濃度μg/mL 0.05 0.075 0.1 0.1 0.25 0.5 5 10 25

51 30 13 8 39 9 3 32 13 6

判 定 時 期 2 週後 3 週後 4 週後

接種菌量 10-2mg ②In vivo 試験

ヒト型結核菌黒野株

ヒト型結核菌黒野株によるマウス実験的結核症に対し,リファンピシン 10mg/kg の経口投与は,静脈

内投与におけるストレプトマイシン 10mg/kg,イソニアジド 1mg/kg 投与よりも優れた治療効果を示

した 11)。

マウス(NA2系)における実験的結核症治療成績

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Ⅵ.薬効薬理に関する項目

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H37Rv 株

H37Rv 株によるマウス実験的結核症に対しても,リファンピシン 1mg/kg(皮下注)はストレプトマイ

シン 1mg/kg(皮下注)に優る治療成績を示した 12)。

実験的マウス結核症に対する治療実験

空洞内結核菌

空洞内結核菌に対しても作用し,早期かつ高率に培養陰性化することが認められた 13)。

(2) 耐性獲得

比較的高い頻度で耐性菌が出現することが認められている 14)。しかし,他の抗結核薬との交叉耐性は認

められなかった 11) 15)。むしろ,他剤併用により耐性は遅延された 14)。

各種抗結核薬剤耐性株におけるリファンピシン耐性 15) RFP 高発育許容濃度(μg/mL)および株数

菌株の耐性薬剤 0 0.01

不 完 0.05

不 完 0.1

不 完 0.5

不 完 1~100 検査株数

SM,KM,TH,EB 1 1 SM,CS,EB,CPM 1 1 SM,KM,PAS 1 1 KM,EB,CPM 1 1 2 SM,INH 1 1 SM,KM 1 1 2 INH,TH 1 1 KM,TH 1 1 KM,CS 1 1 KM,EB 1 1 KM,CPM 1 1 VM,CPM 1 1 SM 1 1 1 3 KM 1 1 1 3 TH 1 1 2 EB 1 1 2 なし 1 3 1 10 5 6 26

計 0 0 1 12 2 20 7 8 0 0 50 10%アルブミン加 Kirchner 半流動培地 不:不完全耐性 完:完全耐性 薬剤耐性度(μg/mL):SM,KM>100;PAS,EB>10;CS,CPM,VM>50;TH>30;INH>5

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Ⅵ.薬効薬理に関する項目

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他種抗結核剤併用による in vitro リファンピシン耐性獲得遅延効果 14)

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

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VII. 薬物動態に関する項目

1. 血中濃度の推移・測定法

1) 治療上有効な血中濃度

「Ⅵ.薬効薬理に関する項目 2.2)薬効を裏付ける試験成績」p.12~15 参照 「Ⅶ.薬物動態に関する項目 1.3)通常用量での血中濃度」p.16~17 参照

2) 最高血中濃度到達時間

約 2 時間 3) 通常用量での血中濃度

(1) 健常成人

①単回投与

健常成人 4 例にリファンピシン 450mg を朝食 30 分前に単回経口投与した場合,血清中濃度は投与後 1.9時間で 高(7.99μg/mL)に達し,以後漸次低下した。その半減期は 2.26 時間であった(HPLC によ

る測定)16)。

単回経口投与時の血清中濃度の推移(4 例平均)

②連続経口投与(参考)

健常成人 3 例にリファンピシン 1 回 300mg,1 日 2 回連続投与した場合,血中濃度は 0.24~1.53μg/mLの範囲でほぼ一定の推移を示した(黄色ブドウ球菌を検定菌とする測定)17)。

1 日 2 回連続投与時血中濃度の推移(3 例平均)

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

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③腎機能障害患者の場合

腎機能障害患者 4 例にリファンピシン 300mg を単回経口投与した場合,血清中濃度のピークは 1~2 時

間で 6.8~5.1μg/mL,半減期は 3.85 時間であり,正常者と大きく変わらなかったが,12 時間までの平

均尿中回収率は 3.1%と正常者の 9 時間までの平均尿中回収率 11.5%に比べて低かった(枯草菌を検定

菌とする測定)18)。

単回経口投与時の血清中濃度の推移(4 例平均)

④肝機能障害患者の場合<参考:国外データ>

肝硬変患者にリファンピシン 1 日 600mg を 7 日間毎日経口投与した場合,健常人に比べ,バイオアベイ

ラビリティの高い肝硬変患者では血清中濃度上昇および半減期の延長が認められた 19)。 <参考>血中ビリルビンレベルが 50μmol/L を上まわる場合,減量を考慮すべきといわれている。

4) 中毒症状を発現する血中濃度

該当資料なし

2. 薬物速度論的パラメータ

1) 吸収速度定数

健常成人男子 4 例にリファンピシン 450mg を単回投与した。

リファンピシン単回投与における薬物速度論的パラメータ 16) パラメータ mean±S.D.

吸収速度定数(hr-1) 0.91±0.49 消失速度定数(hr-1) 0.33±0.11 tmax(hr) 1.90±0.47 Cmax(μg/mL) 7.99±1.04 t1/2(hr) 2.26±0.73 AUC0-24(μg・hr/mL) 47.96±7.37

2) バイオアベイラビリティ

該当資料なし 3) 消失速度定数

上記「1)吸収速度定数」参照 4) クリアランス

健常成人男子 4 例にリファンピシン 450mg を朝食 30 分前に単回経口投与した 16)。

tmax : 高血中濃度到達時間 Cmax : 高血中濃度 t1/2 : 生物学的半減期 AUC : 血中濃度-時間曲線下面積

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

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クリアランス(L/hr) : 9.57±1.60 5) 分布容積

該当資料なし 6) 血漿蛋白結合率

リファンピシンおよび desacetyl-rifampicin(代謝物)の血清蛋白との結合率を平衡透析法により測定した 20)。

血清蛋白との結合率 結合率(%)

薬剤 濃度 (μg/mL) ヒトアルブミン 血清

rifampicin 100 50

24.2 27.8

22.2

desacetyl- rifampicin

100 50

17.4 18.5

18.3

3. 吸 収

1) 吸収部位

消化管

2) 吸収率

該当資料なし

4. 分 布

1) 血液-脳関門通過性

ヒト該当資料なし

<参考:動物実験>

ラットでは通過しない。 14C-リファンピシン 10mg/kg をラットに経口投与後の組織内放射能濃度の推移は,肝を除くすべての検索臓

器で血中と同様の消長を示し,投与 8 時間後に 高濃度に達した。肝では,投与 2 時間後に 高濃度 5.62×105dpm/g を示し,24 時間後までほとんど同レベルで持続していた。その他の臓器では,特異的に取り込ま

れ蓄積されるものはなかった。脳内濃度は,0 であり,脳内への移行は認められなかった 52)。

組織内分布率 投与量に対する百分率

1 時間 2 時間 4 時間 8 時間 16 時間 24 時間 48 時間 肝 5.55×10-1 4.74 3.74 4.26 2.65 2.61 3.34×10-1 腎 3.76×10-2 7.70×10-2 1.70×10-1 3.98×10-1 7.98×10-2 7.28×10-2 1.03×10-2 脾 8.19×10-3 1.75×10-2 4.94×10-2 5.43×10-2 2.52×10-2 2.22×10-2 1.17×10-3

睾 丸 4.92×10-3 5.03×10-3 5.42×10-2 9.26×10-2 2.70×10-2 1.87×10-2 3.76×10-3 肺 1.71×10-2 4.35×10-2 1.01×10-1 1.07×10-1 5.46×10-2 3.90×10-2 4.46×10-3 心 1.24×10-2 2.27×10-2 6.37×10-2 1.06×10-1 3.03×10-2 2.68×10-2 4.68×10-3

胸 腺 3.07×10-3 4.94×10-3 3.46×10-2 7.27×10-2 1.48×10-2 9.30×10-3 1.22×10-3 貯精嚢 1.59×10-3 4.09×10-3 2.75×10-2 1.84×10-2 1.20×10-2 5.95×10-3 5.73×10-3 副睾丸 7.08×10-4 3.19×10-3 1.24×10-2 2.25×10-2 7.16×10-3 6.45×10-3 3.26×10-4 副 腎 1.32×10-3 2.20×10-3 8.00×10-3 9.47×10-3 2.93×10-3 1.86×10-3 2.98×10-4 前立腺 1.13×10-3 1.50×10-3 1.84×10-2 2.47×10-2 6.94×10-3 1.82×10-3 1.94×10-4 脳 0 0 0 0 0 0 0

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

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2) 胎児への移行性

妊娠 2 週目よりリファンピシンを投与し,13 週目に中絶を行った症例(中絶の 4 時間前に 300mg 服用)で

は,母体血中濃度 2.6μg/mL に対し,胎盤中濃度 1.4μg/mL,胎児内濃度の 0.6μg/mL であり,リファンピ

シンは胎盤を通過することを認めた 21)。 3) 乳汁中への移行性

授乳中の女性にリファンピシン 300mg を単回投与したところ,血中濃度の 1/2 程度の移行性を認めた 17)。 4) 髄液への移行性

<参 考>

リファンピシンは非炎症髄膜を完全に通過できないものと考えられるが 22),髄膜に炎症がある場合には,1日量 600 および 900mg の投与により脳脊髄液中のリファンピシン濃度は治療濃度に達する 23) 24)。脳脊髄液

中濃度は同じ時点での血清中濃度の約 10~20%であり,これはおよそ血漿蛋白非結合画分に相当する。 5) その他の組織への移行性

リファンピシンは,喀痰,肺・骨・腎等の各臓器,リンパ液および脳髄液等の体液に広く分布する。また,

乳汁,臍帯血および羊水中へ移行することが認められた。 <参考:国外データ 25)>

様々な手術患者に 150 または 450mg を単回投与後の臓器および体液中リファンピシン濃度 150mg 450mg

臓器または体液 患者 No.

投与後 時間

(hr)

血清中 濃度

(μg/mL)

μg/mL または μg/g

患者 No.

投与後 時間

(hr)

血清中 濃度

(μg/mL)

μg/mL または μg/g

肺 1 2 3

4-5 0.95 1.11 1.00

1.38 2.34 1.08

23 31 32

5 11-12 11-12

- 1.35 2.05

4.08 0.98 0.95

空 洞 液 - - - - 24 16 - 1.80 肋 膜 滲 出 液 18 4 1.55 0.14 - - - -

脳 脊 髄 液 14* 15* -

4 -

1.90 1.10 -

0.07 0 -

39** 16*** 17***

4 9.40 5.90 -

0.83 0.33 0.39

腹 水 19 20 21 22

4

2.35 1.30 0.37 1.15

0.45 0.30 0.13 0.19

- - - -

- - - -

- - - -

- - - -

脾 臓 - - - - 36 15-16 0.56 0.47

胆 汁 6 7 8 9

3-5 1.14 1.29 1.17 1.80

538.50 183.30

40.75 268.00

27 - - -

6 - - -

7.50 - - -

183.00 - - -

肝 臓 6 8 9

3-5 1.14 1.17 1.80

27.90 35.00 22.00

27 - -

6 - -

7.50 - -

36.00 - -

胆 嚢 壁 6 7 8 9

3-5 1.14 1.29 1.17 1.80

2.58 2.28 0.48 1.56

26 27 28 -

13

6 -

3.65 7.50 4.65 -

10.00 7.15 2.13 -

胃 壁 10 4 0.36 1.20 34 12-13 3.20 1.20 結 腸 壁 結 腸 間 膜 嚢 胞

- -

- -

- -

- -

35 38

12-13 13

5.20 0.65

3.30 0.49

虫 垂 4 5 2-5 1.41

0.94 0.90 0

29 30

12-13 12-13

1.18 3.05

1.30 2.10

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

-20-

150mg 450mg

臓器または体液 患者 No.

投与後 時間

(hr)

血清中 濃度

(μg/mL)

μg/mL または μg/g

患者 No.

投与後 時間

(hr)

血清中 濃度

(μg/mL)

μg/mL または μg/g

皮 膚 筋 肉

11 -

3-4 -

- - -

0.36 0.32 -

33 25 33

14 12 14

2.25 2.95 2.25

1.25 2.58 1.20

脂 肪 4 2-5 1.41 0.48 33 14-15 2.25 0.64 肋 骨 腎 臓 尿 管

- - -

- - -

- - -

- - -

25 12 2.95 0.97 3.95

12.00 膀 胱 壁 前 立 腺 精 嚢

11 3-4 - - -

0.45 0.60 0.49

- - -

- - -

- - -

- - -

乳 房 線 維 組 織 乳 腺 12 3 1.35

1.35 1.02 0.72

33

14-15

2.25

1.00

卵 巣 嚢 胞 壁 - - - - 37 12-13 3.90 1.45

乳 汁 40 41 4 0.59

1.57 0 0.18

42 43 12 1.15

2.32 0.34 0.49

唾 液 40 41 4 0.59

1.57 0.08 0.20

42 43 12 1.15

2.32 0.15 0.27

*健常髄膜 **結核性髄膜炎 ***小児 20mg/kg

5. 代 謝

1) 代謝部位および代謝経路

肝 (推定代謝経路)

2) 代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種

該当資料なし <参考>Ⅶ.薬物動態に関する項目 6.1)(2)連続投与の項参照

3) 初回通過効果の有無およびその割合

該当資料なし 4) 代謝物の活性の有無および比率

尿中代謝物 26)

健常成人にリファンピシン 450mg を経口投与した場合,尿中に検出された主な代謝物は,desacetyl-rifampicin, 3-formyl-rifamycin SV および rifampicin-glucuronides 等であった。 代謝物の活性の有無

リファンピシンの主要代謝物である desacetyl-rifampicin は,リファンピシンに比し極めて毒性は低いが,

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

-21-

リファンピシンよりやや劣る抗菌力を示した 27)。

Rifamycin 類の抗菌力(MIC) 薬剤

菌株 rifampicin desacetyl- rifampicin

E.coli 12.5~3.2 >100~12.5 Shigella 25~6.3 50~25 S.aureus 0.006 0.05

(μg/mL) 5) 活性代謝物の速度論的パラメータ

該当資料なし

6. 排 泄

1) 排泄部位

糞中および尿中 (1) 単回投与

①尿,糞中排泄 26) 健常成人男子にリファンピシン 450mg を朝食前に単回経口投与した場合,投与後 24 時間までに糞便

中には約 58%,尿中には約 30%が排泄された。

単回経口投与時の尿および糞中排泄率(24 時間) 尿 糞 計 回 収 率 rifampicin(未変化体) 67.00mg 20.46mg 87.46mg 19.44% desacetyl-rifampicin* 33.96mg 24.57mg 58.53mg 13.01% 水溶性代謝物* 32.22mg 216.44mg 248.66mg 55.26%

計 133.18mg 261.47mg 394.65mg 87.70% 回 収 率 29.60% 58.10% 87.70%

*rifampicin に換算

②尿中代謝物の推移

健常成人男子 10 例にリファンピシン 450mg を単回経口投与した場合,投与後 24 時間に尿中に排泄

される代謝総量は,投与量の 26%であり,それら代謝物中に占める各代謝産物の割合は,リファンピ

シン 66%,desacetyl-rifampicin 31%,3-formyl-rifamycin SV 3%であった。3-formyl-rifamycin SVは,特異的に多量代謝される例はなく,投与量の 1.2~0.24%(平均 0.78%)という微量であった 28)。

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

-22-

単回経口投与時の尿中代謝物の推移(10 例平均)

③胆汁中排泄 27)

患者 2 名にリファンピシン 300mg を経口投与した後,8 時間までに胆汁中より回収されたリファンピ

シンおよび desacetyl-rifampicin の割合はそれぞれ 5.4%,2%であった。 (2) 連続投与

リファンピシンを繰り返し投与すると,リファンピシンに著しい代謝促進が認められた 26)。その促進機

序は,この薬物の酵素誘導性によるとみられる。

リファンピシン 1 日 1 回 450mg 連続経口投与時の尿中リファンピシン濃度の推移

2) 排泄率

リファンピシン 450mg を単回経口投与した場合の投与後 24 時間までの排泄率は約 88%であった(糞便中約

58%,尿中約 30%)26)。

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Ⅶ.薬物動態に関する項目

-23-

3) 排泄速度

該当資料なし 4) 腸肝循環 27)

胆汁中に排泄されたリファンピシンおよび desacetyl-rifampicin は腸肝循環することが認められた。

7. 透析等による除去率

1) 腹膜透析

リファンピシンの排泄は,血液透析または腹膜透析による影響はうけないと言われているが,血液透析によ

り除去されるとする説もある 29)。 2) 血液透析

上記「1)腹膜透析」参照 3) 直接血液灌流

該当資料なし

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

-24-

VIII. 安全性(使用上の注意等)に関する項目

1. 警告内容とその理由

該当しない

2. 禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)

次の患者には投与しないこと

1) 胆道閉塞症または重篤な肝障害のある患者 〔症状が悪化するおそれがある。〕

解説:リファンピシンで肝機能障害を生じることがあり,肝疾患のある者はさらに肝臓を損なう危険がある。

また,胆汁中にも分泌されるので閉塞性黄疸のある患者には使用すべきでない。

2) HIV 感染症治療薬(インジナビル,サキナビル,ネルフィナビル,アンプレナビル,ホスアンプレナビル

カルシウム水和物,硫酸アタザナビル,デラビルジン),ボリコナゾールまたはプラジカンテルを投与中の

患者 (「相互作用」の項参照)

解説:リファンピシンとの併用時にリファンピシンの肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用により,併用され

た薬剤または活性代謝物の代謝が促進されるため,併用された薬剤の血中濃度が低下し,作用が減弱す

るおそれがある(詳細は「相互作用」の項参照)。

3) 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者 解説:本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者では,再投与により重篤な副作用が発現するおそれがある。

3. 効能・効果に関連する使用上の注意とその理由

該当しない

4. 用法・用量に関連する使用上の注意とその理由

本剤の使用にあたっては,耐性菌の発現等を防ぐため,原則として感受性を確認し,疾病の治療上必要な 小

限の期間の投与にとどめること。 解説:抗菌性物質製剤であって,細菌性感染症を効能・効果とする医薬品についての一般的な注意である。

5. 慎重投与内容とその理由

次の患者には慎重に投与すること

1) 過敏症の既往歴のある患者 解説:過去に過敏症を経験したことのある患者ではリファンピシンの投与により過敏症等が発生する恐れがあ

る。

2) 間歇投与または投与を一時中止し,再投与する場合 〔このような場合にはアレルギー性の副作用があらわれやすい。〕

解説:一般に連続投与よりは間歇投与,再投与の方が感作が亢進し,アレルギー性の副作用が発現しやすくなる。

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

-25-

3) 副腎皮質不全のある患者 〔副腎(急性)クリーゼを誘発することがある。〕

解説:リファンピシンは肝ミクロゾーム酵素を誘導し 38),コルチゾールの異化作用を促進させるため,副腎皮

質機能低下症の患者では,本剤投与により急性副腎不全が誘発される可能性がある。

4) 肝障害またはその既往歴のある患者 〔症状が悪化または再発するおそれがある。〕

解説:リファンピシンは胆汁中に排泄されること,また,肝機能を悪化させる可能性がある。

6. 重要な基本的注意とその理由および処置方法

1) 他の抗結核薬との併用により,重篤な肝障害があらわれることがあるので,併用する場合は定期的に肝機

能検査を行うこと(「相互作用」,「重大な副作用」の項参照)。 2) ハンセン病への使用にあたっては,「ハンセン病診断・治療指針」(厚生省・(財)藤楓協会発行)を参

考に治療を行うことが望ましい。 3) ハンセン病の治療にあたっては,本剤による治療についての科学的データの蓄積が少ないことを含め,患

者に十分な説明を行い,インフォームド・コンセントを得ること。

7. 相互作用

本剤はチトクローム P450 3A4(CYP3A4)をはじめとする肝薬物代謝酵素を誘導する作用がある。 1) 併用禁忌とその理由

併用しないこと 薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

HIV 感染症治療薬 ・ インジナビル

(クリキシバン) ・ サキナビル

(インビラーゼ) ・ ネルフィナビル

(ビラセプト) ・ アンプレナビル

(プローゼ) ・ ホスアンプレナビルカ

ルシウム水和物 (レクシヴァ)

・ 硫酸アタザナビル (レイアタッツ)

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘

導作用により,これらの薬剤または活

性代謝物の代謝を促進し,血中濃度を

1/5 以下に低下させると考えられてい

る。

・ デラビルジン (レスクリプター)

これらの薬剤の作用が減弱するおそ

れがある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘

導作用により,デラビルジンの代謝を

促進し,AUC を約 100%低下させると

考えられている。

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

-26-

ボリコナゾール (ブイフェンド)

ボリコナゾールの作用が減弱するお

それがある。 本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘

導作用により, ボリコナゾールの

Cmax および AUC をそれぞれ 93%お

よび 96%低下させると考えられている。 プラジカンテル (ビルトリシド)

プラジカンテルの作用が減弱するお

それがある。 本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘

導作用により,プラジカンテルの代謝

を促進し,血中濃度を約 100%低下さ

せると考えられている。 解説:HIV 感染症治療薬(インジナビル,サキナビル,ネルフィナビル,アンプレナビル,硫酸アタザナビ

ル,デラビルジン)はリファンピシンとの併用時に,リファンピシンの肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用により 38),併用された薬剤の代謝が促進されるため,併用された薬剤の血中濃度が低下し30) A),

作用が減弱するおそれがある。 また,HIV プロテアーゼ阻害剤の低用量の投与では薬剤耐性が発現しやすくなるとの報告があり,リ

ファンピシンとの併用により有効血中濃度に達しない状態で投与が継続された場合,ウイルスが耐性

を獲得する可能性が高まると考えられている 31)。 また,プラジカンテルについても,本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4)誘導作用により,プラジカン

テルの代謝を促進し,血中濃度を約 100%低下させることが報告された 53)。

2) 併用注意とその理由

併用に注意すること 薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

エタンブトール エタンブトールの視力障害を増強する

おそれがある。 視力障害について観察を十分に行う。

機序は不明である。

解説:発生時の処置;エタンブトールの中止,ビタミン B1,B6,B12製剤の投与,その他チトクローム C 剤,

ATP 製剤,副腎皮質ホルモン剤の投与等が試みられる 32)。

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

抗結核薬 (イソニアジド等)

重篤な肝障害があらわれることがあ

る。 定期的に肝機能検査を行う。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により,イ

ソニアジドの代謝を促進し,肝毒性を有す

る代謝物の産生を増加させると考えられ

ている。 解説:発生時の処置;投薬の中止,副腎皮質ホルモンの投与 33)およびグルカゴン-インスリン療法等 34)。

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

黄体・卵胞ホルモン

混合製剤 本剤の長期投与を受けている婦人で

は,黄体・卵胞ホルモン混合製剤の月

経周期調整作用が減弱することがあ

る。

本剤の肝薬物代謝酵素誘導作用により,こ

れらの薬剤の代謝を促進し,血中濃度を低

下させると考えられている。

解説:避妊を目的としている場合には他の避妊法に変更する 35)。

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

レフルノミド 外国人健康成人を対象に行った併

用試験において,レフルノミドの

活性代謝物の Cmax が上昇したと

の報告がある。

本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により,レフルノミ

ドから活性代謝物への代謝を促進

すると考えられている。

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

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薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子

これらの薬剤の作用が減弱するこ

とがある。 本剤の肝薬物代謝酵素(CYP3A4等)誘導作用により,これらの薬

剤の代謝を促進し,これらの薬剤

または活性代謝物の血中濃度を低

下させると考えられている。

・クマリン系抗凝固薬 ・経口糖尿病用薬 ・シクロスポリン,タクロリムス ・テオフィリン ・ジギタリス製剤 ・抗不整脈薬 (キニジン,塩酸メキシレチン, ジソピラミド,プロパフェノン, 塩酸ピルジカイニド)

・カルシウム拮抗薬 (ベラパミル,ニフェジピン等) ・ブナゾシン ・β遮断薬 (メトプロロール,プロプラノロ

ール,カルベジロール等) ・マレイン酸エナラプリル ・高脂血症用薬 (クロフィブラート,フルバスタ

チン,シンバスタチン) ・塩酸セビメリン水和物 ・副腎皮質ホルモン剤 ・ジアフェニルスルホン ・クロラムフェニコール ・ドキシサイクリン

・クラリスロマイシン ・テリスロマイシン ・アゾール系抗真菌薬 (フルコナゾール等) ・テルビナフィン ・HIV 感染症治療薬 (ジドブジン,リトナビル, ロピナビル,ネビラピン, エファビレンツ)

・フェニトイン ・カルバマゼピン ・臭化水素酸エレトリプタン ・抗精神病薬 (ハロペリドール,ブロムペリド

ール,オランザピン,フマル酸

クエチアピン等) ・ベンゾジアゼピン系薬剤 (ジアゼパム,ミダゾラム, トリアゾラム等)

・酒石酸ゾルピデム ・ゾピクロン ・三環系抗うつ薬 (ノルトリプチリン等) ・塩酸ドネペジル ・5-HT3受容体拮抗型制吐薬 (トロピセトロン等) ・タモキシフェン,トレミフェン ・抗悪性腫瘍薬 (メシル酸イマチニブ,ゲフィチ

ニブ,塩酸イリノテカン,レト

ロゾール) ・ホスホジエステラーゼ5阻害作

用を有する勃起不全治療剤 (クエン酸シルデナフィル,塩酸

バルデナフィル水和物) ・ボセンタン ・コハク酸ソリフェナシン

解説:リファンピシンはヒトで肝薬物代謝酵素誘導(CYP3A4 等)作用があることが認められており 38),上

記薬剤の作用を低下させることがあるので,これら薬剤とリファンピシンを併用する場合には,これら

薬剤の量を調節する必要がある。 なお,これら薬剤とリファンピシンを併用している場合リファンピシン中止により上記薬剤の作用増強

が懸念されるため血中濃度をモニターし,投与量を調節する必要がある。

8. 副作用

1) 副作用の概要

副作用発生状況の概要 承認前の調査 843 例中報告された主な副作用は胃腸障害 5.7%(48 件),AST(GOT)・ALT(GPT)上昇 4.0%(34 件),肝障害 1.4%(12 件),頭痛 0.9%(8 件)であった。 承認後の調査 9,950 例中報告された主な副作用は胃腸障害 8.6%(855 件),AST(GOT)・ALT(GPT)上昇 4.2%(418 件),発疹 1.9%(187 件),肝障害 1.2%(119 件),発熱 1.2%(118 件),血小板減

少 1.0%(96 件),頭痛 1.0%(95 件)であった。

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

-28-

2) 重大な副作用と初期症状

重大な副作用(頻度不明注)) 下記の重大な副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を

中止し,適切な処置を行うこと。また,(2)ショック,アナフィラキシー様症状 (3)腎不全,間質性腎炎 (4)溶血性貧血 の副作用についてはアレルギー性と考えられており,特に間歇投与時または投与を一時中止し

再投与する場合に起こりやすいので注意すること。 (1) 劇症肝炎等の重篤な肝障害

定期的に肝機能検査を行うこと。 (2) ショック,アナフィラキシー様症状

(初期症状:悪寒,顔面潮紅,呼吸困難等) (3) 腎不全,間質性腎炎,ネフローゼ症候群

(4) 溶血性貧血

(5) 無顆粒球症,血小板減少

(6) 偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎 (症状:腹痛,頻回の下痢等)

(7) 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群),中毒性表皮壊死症(Lyell 症候群),扁平苔癬型皮疹,

天疱瘡様および類天疱瘡様皮疹,紅皮症(剥脱性皮膚炎)

(8) 間質性肺炎

注)重大な副作用は自発報告または海外において認められている副作用のため頻度不明。

3) その他の副作用

下記の副作用があらわれることがあるので,異常が認められた場合には必要に応じ投与を中止するなど適

切な処置を行うこと。 副作用発現頻度

種 類 5%以上 0.1~5%未満 不 明注 1)

肝 臓 黄疸,AST(GOT)上昇,ALT(GPT)上昇等

過敏症注 2) 発疹等 発熱等のかぜ様症候群,じん

麻疹等

腎 臓 尿蛋白等 血尿等 血 液 顆粒球減少,出血傾向,好酸

球増多等

消 化 器 胃腸障害 (食欲不振,悪心,嘔吐,胃

痛,下痢等)

精神神経系 不眠,頭痛,めまい いらいら感 そ の 他 全身けん怠感,しびれ感 筋脱力,手指のこわばり,浮

注 1) 自発報告または海外において認められている副作用のため頻度不明。 注 2) 特に間歇投与時または投与を一時中止し再投与する場合には,このような症状が起こりやすいので注

意すること。

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

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4) 項目別副作用発現頻度および臨床検査値異常一覧

時 期 対 象 承認時までの調査 承認時以後の調査

(昭和 51年 5月 31日) 計

調 査 施 設 数 236 不 詳 不 詳 調 査 症 例 数 843 9,950 10,793

副作用の種類 副 作 用 発 現 件 数(%)

< 消 化 器 > 胃 腸 障 害 48 (5.7) 855 (8.59) 903 (8.37) < 肝 臓 ・ 腎 臓 > 肝 障 害 12 (1.4) 119 (1.20) 131 (1.21) AST(GOT)・ALT(GPT)上昇 34 (4.0) 418 (4.20) 452 (4.19) その他の肝機能検査異常 43 (0.43) 43 (0.40) 黄 疸 17 (0.17) 17 (0.16) 尿 蛋 白 6 (0.7) 23 (0.23) 29 (0.23) 尿 糖 4 (0.5) 7 (0.07) 11 (0.10) < 精 神 神 経 系 > 神 経 障 害 2 (0.2) 6 (0.06) 8 (0.07) けいれん・しびれ・しびれ感 4 (0.5) 27 (0.27) 31 (0.29) 知 覚 異 常 5 (0.6) 11 (0.11) 16 (0.15) 頭 痛 8 (0.9) 95 (0.95) 103 (0.95) め ま い ・ 耳 鳴 ・ 難 聴 3 (0.4) 36 (0.36) 39 (0.36) め ま い 4 (0.04) 4 (0.04) 耳 鳴 2 (0.02) 2 (0.02) 不 眠 39 (0.39) 39 (0.36) < 皮 膚 > 発 疹 6 (0.7) 187 (1.88) 193 (1.79) そ う 痒 感 2 (0.2) 45 (0.45) 47 (0.44) 発 汗 7 (0.07) 7 (0.06) < 血 液 ・ 血 管 系 > 白 血 球 減 少 46 (0.46) 46 (0.43) 血 小 板 減 少 96 (0.96) 96 (0.89) 好 酸 球 増 多 29 (0.29) 29 (0.27) 貧 血 1 (0.01) 1 (0.01) 皮 下 出 血 13 (0.13) 13 (0.12) < 全 身 症 状 > シ ョ ッ ク 6 (0.06) 6 (0.06) 突 然 死 1 (0.01) 1 (0.01) ア レ ル ギ ー 反 応 19 (0.19) 19 (0.18) 全 身 け ん 怠 26 (0.26) 26 (0.24) < そ の 他 > 視 力 障 害 7 (0.8) 22 (0.22) 29 (0.27) 発 熱 3 (0.4) 118 (1.19) 121 (1.12) 関 節 痛 1 (0.1) 38 (0.38) 39 (0.36) 喀 血 ・ 血 痰 19 (0.19) 19 (0.18) 熱 感 7 (0.07) 7 (0.06) そ の 他 78 (0.78) 78 (0.72)

5) 基礎疾患,合併症,重症度および手術の有無等背景別の副作用発現頻度

該当資料なし 6) 薬物アレルギーに対する注意および試験法

禁 忌:本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者に投与しないこと。

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

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慎重投与:次の患者には慎重に投与すること。 (1) 過敏症の既往歴のある患者 (2) 間歇投与または投与を一時中止し,再投与する場合 〔このような場合にはアレルギー性の副作用があらわれやすい。〕

副 作 用:(1) 重大な副作用(頻度不明) 下記の重大な副作用があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合

には投与を中止し,適切な処置を行うこと。また,①~③の副作用についてはアレルギー性と

考えられており,特に間歇投与時または投与を一時中止し再投与する場合に起こりやすいので

注意すること。 ①ショック,アナフィラキシー様症状 (初期症状:悪寒,顔面潮紅,呼吸困難等) ②腎不全,間質性腎炎 ③溶血性貧血

(2) その他の副作用

過敏症 発疹等(0.1~5%未満),発熱等のかぜ様症候群,じん麻疹等(不明) 上記の副作用があらわれることがあるので,異常が認められた場合には必要に応じ投与を中

止するなど適切な処置を行うこと。特に間歇投与時または投与を一時中止し再投与する場合

には,このような症状が起こりやすいので注意すること。 試 験 法:特別な方法は定められていない。 解 説:「Ⅷ.2.禁忌内容とその理由 3)」p.24,「Ⅷ.5.慎重投与内容とその理由 1)2)」p.24 参照

9. 高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど慎重に投与すること。

10. 妊婦,産婦,授乳婦等への投与

1) 妊婦または妊娠している可能性のある婦人には,投与しないことが望ましい。 〔動物実験(ラット,マウス)で催奇形作用が報告されている。〕

2) 授乳中の婦人には,治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。 〔ヒト母乳中へ移行することが報告されている。〕

解説:1) 150mg/kg/日を妊娠ラットあるいは 200mg/kg/日を妊娠マウスに投与することで催奇形作用が認めら

れている 46)。 2) 授乳中の女性に RFP300mg を単回投与した場合,血中濃度の 1/2 以上の移行性をみとめた 17)。 時間(hr) 1 2 3 4 6 血中濃度(μg/mL) 0.55 1.1 0.84 0.65 0.41 乳中濃度(μg/mL) 0.27 0.51 0.63 0.52 0.39

11.小児等への投与

該当資料なし

<参考:小児用量>

添付文書に記載はないが次のような用法・用量が推奨されている。 今日の小児治療指針(医薬書院)B):1 日投与量 10~20mg/kg(分 1) 新小児薬用量(診断と治療社)C):

0.5 年 1 年 3 年 7.5 年 12 年 80mg 100mg 140mg 240mg 400mg

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

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12. 臨床検査結果に及ぼす影響

1) BSP または ICG 排泄の遅延がみられることがある。 解説:リファンピシン投与による BSP または ICG の排泄遅延が知られており 36) 37),この影響を除くためには,

リファンピシン短期投与患者の場合は約 10 時間,長期投与患者の場合は 3~5 日の間隔をおいた方が良

い 37)。

2) 微生物学的検査法による血清中葉酸値,ビタミン B12値が異常を示すことがある。 解説:治療量の RFP が血清葉酸塩とビタミン B12の標準分析を妨げることが報告されている 39)。リファンピシ

ン存在下で葉酸塩およびビタミン B12 の濃度を測定する場合,微生物学的検査法以外の代替法を考慮し

なければならない。

13. 過量投与

該当資料なし <参 考>

徴候および症状:悪心,嘔吐および嗜眠状態亢進が服用後短時間で生じるであろう。重度の肝疾患がある場合,

意識喪失が発生することがある。皮膚,尿,汗,唾液,涙および便が赤褐色あるいは橙色に変色し,その程度

は服用量に比例する。著しい過量投与の 2,3 時間後には,肝肥大が出現し,圧痛を伴うことがあり,黄疸

が急に発生する可能性がある。肝機能障害を有する患者では肝障害がより著明になるであろう。他の生理的

所見は本質的に正常なままである。著しい過量投与によりビリルビン濃度は急激に上昇し,肝酵素濃度は,

特に肝機能障害症例において影響を受けるが,造血系,電解質濃度あるいは酸-塩基バランスへの直接作用

はないようである。 12g もの高用量のリファンピシンの投与により死亡には至らなかったとの報告がなされている 40)。 12g のリ

ファンピシンを服用した患者 1 例で,服用後 1 時間以内に嘔吐が 4 回起こった。服用 5 時間後に,水 20L に

よる胃洗浄を行った。リファンピシン服用 12 時間後に,微生物学的定量法により測定した血漿中リファンピ

シン濃度は 400μg/mL であった。血漿中濃度は,翌日には 64μg/mL,翌々日には 0.1μg/mL にまで低下し

た。尿中リファンピシン濃度は,薬物服用の約 30 時間後に 313μg/mL, 36 時間後に 625μg/mL, 40 時間

後には 78μg/mL であった。服用 4 日目には,尿中リファンピシン濃度は 0.1μg/mL であった。軽度の肝機

能障害を示す生化学的検査値が得られた。肝機能検査値は 5 日以内に正常値にまで回復し,患者は無事に回

復したと記録されている。過量投与による死亡例が 1 例報告されている。26 歳の男性でリファンピシン 60g服用後に死亡した 41)。

処置:悪心,嘔吐が起こることが多いので嘔吐を誘発させるより胃洗浄を行う方がよいであろう。胃内容物を

吸出後,胃内の活性炭のスラリーを滴下すると消化管に残っている薬剤を全部吸着することができる。重度

の悪心や嘔吐を抑制するのに制吐剤の投与が必要な場合もある。強制利尿(摂取量と排出量を測定しながら)

を行うと,薬剤の排泄を促進させることができるであろう。症例によっては,血液透析が有用であろう。肝

機能が正常であった患者においては,肝肥大および肝排泄機能障害の回復傾向が 72 時間以内に認められ,そ

の後急速に正常に向かうであろう。[PDR 1992]

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

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中毒症状と処置法 D)

中 毒 症 状

悪心,嘔吐,腹痛,胃痛,食欲不振,粘液血便を

伴う激しい下痢(偽膜性大腸炎) 頭痛,いらいら感,めまい,錯乱,不眠,傾眠,

運動失調,異常痛覚 筋脱力,全身けん怠感,手指のこわばり,浮腫 血小板減少,顆粒球減少,出血傾向,紫斑,好酸

球増多,溶血性貧血 霧視,難聴 重篤な肝障害,唾液・涙・尿・汗・皮膚の色が赤

色~橙色に変色,腎障害,痙攣,心不全,意識障

害,急性肺水腫

ⓐ 胃洗浄 ⓑ 吸着剤:活性炭(40~60g→水 200mL) ⓒ 下剤:硫酸マグネシウム(30g→水 200mL)

またはマグコロール® P(50g→水 200mL) ⓓ 腸肝循環を防止:下記の薬剤を 1 日 4 回,6

時間毎に投与する。 1 回量:活性炭(10g→水 50mL)

マーロックス® 10mL 下剤〔硫酸マグネシウム(10g→水

50mL)またはマグコロール® P(10g→水 40mL)〕

ⓔ 輸液:肝保護剤を加える。 ⓕ 強制利尿:大量輸液+フロセミド注(ラシッ

クス®) ⓖ 対症療法

出血傾向:ビタミン K2注(ケイツー® N) ⓗ 重症の場合:血液透析(HD)

14. 適用上および薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)

薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること(PTP シートの誤飲

により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発すること

が報告されている)。

15.その他の注意

1) 尿,糞,唾液,痰,汗,涙液がリファンピシンおよびその代謝物により橙赤色に着色する。 なお,血清も同様の着色を示す。また,ソフトコンタクトレンズが変色することもある。

解説:リファンピシンおよびその代謝物は橙赤色で,リファンピシンを投与すると尿,糞,唾液,痰,汗,涙

液中に移行して着色することが認められているので,患者に不安を与えないよう投薬時に知らせておく

必要がある。また,本剤投与によりコンタクトレンズの変色が報告されており 42),本剤投薬中は,ソフ

トコンタクトレンズは使用しない方が良い。

2) 海外において,ポルフィリン症の患者に投与した場合,症状を誘発または悪化させたとの報告がある。 解説:リファンピシンの肝代謝酵素誘導作用により,δ-アミノレブリン酸の合成が活性化され,ポルフィリン

症の症状を誘発または悪化させることが報告されている 43)。

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Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目

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16. その他

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Ⅸ.非臨床試験に関する項目

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IX. 非臨床試験に関する項目

1. 一般薬理 44)

マウス,ラット,モルモット,ネコ,ウサギ,トノサマガエルを用いて,中枢神経系,自律神経系,呼吸・循

環器系および血液,平滑筋,その他におよぼす影響について検討した結果,次表の項目において軽度かつ一過

性の作用が認められたが,臨床上特に問題となる著しい作用は認められなかった。 試験項目 動物 実験方法 実験結果

中枢神経系:体温 白色系雄性ウサギ 直腸温 200 および 400mg/kg 腹腔内

投与で体温は下降した。

循環器系:摘出血管 白色系雄性ウサギ 摘出耳殻血管 10-3g で灌流量が増加(血管拡

張)した。

消化器系:摘出腸管 白色系雄性ウサギ 摘出空腸 10-5g/mL で一過性の緊張上

昇がみられた。

2. 毒 性

1) 単回投与毒性試験 45)

LD50値

動物 投与経路

性 経 口 皮 下 腹腔内

マ ウ ス 雄 雌

824(1,000~678) 824(1,000~678)

654(736~580) 680(738~620)

730(776~658) 661(811~537)

ラ ッ ト 雄 雌

1,740(2,090~1,450) 1,570(1,901~1,297)

1,273(1,367~1,186) 1,393(1,514~1,283)

542(597~492) 511(560~466)

LD50の値は mg/kg で示す(Finney 法) ( )内は LD50の 95%信頼限界

2) 反復投与毒性試験 45)

(1) 5 週間(ラット)

ラット(SD 系)にリファンピシン 300~600mg/kg を 5 週間連続経口投与したところ,血液所見で赤血

球数減少が認められたが,他の血球成分および肝機能検査値に関しては変化がみられなかった。また

500mg/kg 以上の用量では肝臓重量の増加を認め,死亡例もみられたが,生存例の剖検所見では特記すべ

き変化はなかった。 (2) 6 か月投与(ラット)

ラット(SD 系)にリファンピシン 50~500mg/kg を 6 か月連続経口投与したところ,500mg/kg の用量

で肝臓重量の増加が認められたが,血液所見および肝機能検査値に関しては変化がみられず,また一般状

態,剖検所見などに関しても 300mg/kg までの用量ではほとんど変化がみられなかった。 3) 生殖発生毒性試験 46) 47)

(1) 妊娠前・妊娠初期

妊娠マウスおよびラットの胎児器官形成期にリファンピシン 150mg あるいは 200mg/kg をそれぞれ経口

投与したところ,二分脊椎,無脳症,口蓋裂などの奇形の発現が認められたが,妊娠ウサギに 75 または

150mg/kg を投与した場合には,催奇形作用は認められなかった。 4) その他の特殊毒性

(1) 抗原性試験 48)

感作したモルモットおよびウサギを用いて,全身アナフィラキシー反応,アルサス反応などを検討した

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Ⅸ.非臨床試験に関する項目

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が,リファンピシンに抗原性は認められなかった。 (2) 腎に対する影響 49)

ラットにリファンピシンを 21 日間経口投与した場合,160mg/kg 以上の投与群で尿蛋白の陽性化,尿浸

透性の低下,尿細管上皮細胞の変化が認められた。 (3) 聴器に対する影響 50)

モルモットにリファンピシン 400mg/kg を 28 日間経口投与した場合,機能的にも病理組織学的にも蝸牛

内耳に対する影響は全くみられなかった。 (4) 眼に対する影響 51)

ラットに 90 または 270mg/kg を 3 および 6 か月間経口投与した場合,視神経に対する明らかな影響は認

められなかった。

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Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目

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X. 取扱い上の注意等に関する項目

1. 有効期間または使用期限

使用期限 3 年間(長期保存試験結果に基づく)

2. 貯法・保存条件

室温保存,吸湿注意 3. 薬剤取扱い上の注意点

指定医薬品 処方せん医薬品:注意-医師等の処方せんにより使用すること

4. 承認条件

ハンセン病効能追加時の承認条件

1) ハンセン病については,WHO が現在実施中の多剤併用療法の大規模二重盲検比較臨床試験が終了し,結果

が公表された時点で,効能・効果,用法・用量を見直す。 2) 今後国内でハンセン病に使用される症例に関しては,可能な限り,投与症例を市販後調査の対象とし,再審

査の申請資料として提出する。 5. 包 装

リファジンカプセル <1 カプセル中 150mg(力価)含有> (バラ)100 カプセル (PTP)100 カプセル

6. 同一成分・同効薬

同一成分薬:アプテシン,リマクタンカプセル,セオビシン,リブリオン,リモベロン 同 効 薬:イソニアジド,イソニアジドメタンスルフォン酸ナトリウム,塩酸エタンブトール,ピラジナミ

ド,サイクロセリン,パラアミノサルチル酸カルシウム,アルミノパラアミノサルチル酸カルシ

ウム,エチオナミド,硫酸エンビオマイシン 7. 国際誕生年月日

1968 年 5 月 1 日 8. 製造・輸入承認年月日および承認番号

製 造 承 認 年 月 日 1971年6月17日 承認番号(46AM)1239 9. 薬価基準収載年月日

リファジンカプセル 1971 年 9 月 1 日 10. 効能・効果追加,用法・用量変更追加等の年月日およびその内容

1996 年 8 月 9 日 ハンセン病効能追加 〔ハンセン病〕 通常成人には,リファンピシンとして 1 回 600mg(力価)〔4 カプセル〕を 1 か月に 1~2 回または 1 回 450mg(力価)〔3 カプセル〕を 1 日 1 回毎日経口投与する。 原則として朝食前空腹時投与とし,年齢,症状により適宜増減する。また,他の抗ハンセン病剤と併用するこ

と。 11. 再審査結果,再評価結果公表年月日およびその内容

再審査結果通知年月日 1989 年 1 月 4 日(薬発第 3 号) 薬事法第 14 条第 2 項各号のいずれにも該当しない

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Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目

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12.再審査期間

1996 年 8 月 9 日~2006 年 8 月 8 日(ハンセン病) 13. 厚生労働省薬価基準収載医薬品コード

6164001M1054 14.保険給付上の注意

該当しない

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ⅩⅠ.文 献

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XI. 文 献

1. 引用文献

1) 岩崎 龍郎 他:非空洞性肺結核に対する短期化学療法(9 か月)の遠隔成績(第 3 報) 結核 55 138 (1980)

2) 国立療養所化学療法研究会:肺結核初回治療における菌陰性化後 6 か月と 12 か月化学療法の対照試験 結核 59 81 (1984)

3) 結核療法研究協議会:新しい治療方法と期間による短期療法の研究 結核 60 435 (1985)

4) 結核療法研究協議会:肺結核再治療例に対する Rifampicin の治療効果 結核 45 227 (1970)

5) 結核療法研究協議会:RFP に関する療研第一次研究における RFP 治療患者の 3 年後遠隔成績 結核 49 107 (1974)

6) 大谷 清:難治性骨関節結核に対する Rifampicin 効果に関する臨床的研究 結核 48 75 (1973)

7) 仁平 寛巳 他:Rifampicin による尿路結核の治療に関する研究 西日本泌尿器科 38 754 (1976)

8) 青柳 昭雄 他:リンパ節結核に対する Rifampicin の治療効果に関する研究 結核 48 351 (1973)

9) Umezawa, H. et al.:Inhibition of DNA-dependent RNA synthesis by rifamycins Jpn. J. Antibiot. 21 234 (1968)

10) 金井 興美 他:分裂休止結核菌に対する RFP の試験管内殺菌効果 結核 54 89 (1979)

11) 山本 和男 他:Rifampicin の抗結核作用について 診療 23(6 月臨時)1292 (1970)

12) 副島 林造 他:Rifampicin の基礎的臨床的研究 診療 23(6 月臨時)1076 (1970)

13) 亀田 和彦 他:肺結核に対する Rifampicin 治療に関連して 結核 50 185 (1975)

14) 堂野前維摩郷 他:Rifamycin AMP (RFP) に関する細菌学的研究-続報- 日本結核化学療法研究報告(1970)

15) 遠藤 浩一 他:肺結核患者から分離された結核菌の Rifampicin 耐性について 診療 23(6 月臨時)1300 (1970)

16) 河野 晴一 他:Rifampicin の体内動態 臨床薬理 13 403 (1982)

17) 柴田 清人 他:Rifampicin に関する基礎的,臨床的研究 診療 23(6 月臨時)1156 (1970)

18) 木下 康民 他:Rifampicin の基礎的ならびに臨床的検討 診療 23(6 月臨時)1056 (1970)

19) McConnell, J.B. et al.:Use of liver function tests as predictors of rifampicin metabolism in cirrhosis Q.J. Med. 197 77 (1981)

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ⅩⅠ.文 献

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20) 五味 二郎 他:Rifampicin に関する基礎的ならびに臨床的研究 診療 23(6 月臨時)1047 (1970)

21) Rocker, I.:Rifampicin in early pregnancy. Lancet 2 48 (1977)

22) Sippel, J.E. et al.:Rifampicin concentrations in cerebrospinal fluid of patients with tuberculous meningitis Am. Rev. Respir. Dis. 109 579 (1974)

23) D’oliveira, J.J. G. et al.:Cerebrospinal fluid concentrations of rifampin in meningeal tuberculosis Am. Rev. Respir. Dis. 106 432 (1972)

24) Forgan-Smith, R. et al.:Pyrazinamide and other drugs in tuberculous meningitis Lancet 18 374 (1973)

25) Furesz, S. et al.:Rifampicin : A new rifamycin. Arzneim. Forsch. Drug Res. 17 534 (1967)

26) 中川 英雄 他:Rifampicin の高 desacetylation と副作用について 結核 56 577 (1981)

27) 清水喜八郎 他:Rifampicin の生体内代謝 診療 23(6 月臨時)969 (1970)

28) 佐野 光司 他:Rifampicin の尿中代謝産物 Jpn. J. Antibiot. 23 416 (1970)

29) 宮崎 哲夫 他:ハイパフォーマンスメンブレン使用時の血中薬物濃度変化 腎と透析(別冊)134 (1989)

30) McCrea, J. et al.:Pharmacokinetic interaction between indinavir and rifampin. Clin. Pharmacol. Ther. 61(2) 152 (1997)

31) Condra, J.H. et al.:In vivo emergence of HIV-1 variants resistant to multiple protease inhibitors Nature 374(6) 569 (1995)

32) 吉澤 久雄 他:抗結核化学療法剤 ethambutol による視力障害についての調査報告 結核 47(5) 121 (1972)

33) 亀田 和彦 他:INH・RFP 併用治療中にみられた急性肝障害の 1 例 結核 55(5) 247 (1980)

34) 田中 善紹 他:イソニアジドによる劇症肝炎の 1 例 日胸 47(11) 992 (1988)

35) Back, D.J. et al.:The effect of rifampicin on the pharmacokinetics of ethynyl estradiol in women Contraception 21(2) 135 (1980)

36) 北本 浩:結核 内科 29(6) 1177 (1972) 37) 松谷 之義 他:Rifampicin 服用患者における I.C.G.検査の意義

現代の診療 17(7) 858 (1975) 38) 千葉 寛:ヒト P450 分子種同定:臨床薬理学及び医薬品開発における意義

薬物動態 10(3) 391 (1995) 39) Bate, J. and Cole, A.J.L.:Rifampicin and the assay of folate and vitamin B12

Med. Lab. Technol. 31 199 (1974) 40) Newton, R.W. and Forrest, A.R.W.:Rifampicin overdosage-‘the red man syndrome’

Scot. Med. J. 20 55 (1975)

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ⅩⅠ.文 献

-40-

41) Broadwell Ⅲ, R.O. et al.:Suicide by rifampin overdose JAMA 240(21) 2283 (1978)

42) Lyons, R.W. et al.:Orange contact lenses from rifampin New Eng. J. Med. 300(7) 372 (1979)

43) Millar, J.W.:Rifampicin-induced porphyria cutanea tarda Br. J. Dis. Chest 74 405 (1980)

44) 笠原 明 他:Rifampicin の一般薬理作用 診療 23(6 月臨時)936 (1970)

45) 宮地 徹 他:Rifampicin の急性毒性,亜急性毒性ならびに慢性毒性実験成績 Jpn. J. Antibiot. 23 257 (1970)

46) Steen, J.S.M. and Stainton-ELLis, D.M.:Rifampicin in pregnancy. Lancet 17 604 (1977)

47) 森田 遙 他:Rifampicin のウサギ胎仔におよぼす影響 診療 23(6 月臨時)957 (1970)

48) 木村 義民 他:Rifadin(Rifampicin)に関する基礎的研究 診療 23(6 月臨時)1003 (1970)

49) 上田 泰 他:Rifampicin にかんする研究 診療 23(6 月臨時)1051 (1970)

50) 秋吉 正豊 他:Rifampicin の聴器におよぼす影響 診療 23(6 月臨時)1021 (1970)

51) 里吉営二郎:Rifampicin の視神経に及ぼす影響 Jpn. J. Antibiot. 23 403 (1970)

52) 秋元 健 他:Rifampicin[3-(4-Methyl-1-piperazinyl-iminomethyl)rifamycin SV]のラットにおける吸収,

分布,代謝および排泄について Jpn. J. Antibiot. 23 250 (1970)

53) Ridtitid, W. et al.:Rifampin markedly decreases plasma concentrations of praziquantel in healthy volunteers. Clin. Pharmacol. Ther. 72 505 (2002)

2. その他の参考文献

A) AGENERASETM (amprenavir) Capsules, AGENERASETM (amprenavir) Oral Solution:米国添付文書 PRODUCT INFORMATION

B) 今日の小児治療指針 第 11 版 p561(医学書院) C) 新小児薬用量 新版第 2 刷 p37(診断と治療社) D) 医薬品急性中毒ガイド

-毒性ランク・症例・処置法- p212(ヴァンメディカル,2000 年)

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ⅩⅡ.参考資料

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XII. 参考資料

主な外国での発売状況

国 名 製 品 名 発売年

米 国

英 国

フランス

カ ナ ダ

ド イ ツ

イタリア

スペイン

rimactane

rifadin

rifadin

rifadin

rimactan

rifadin

rifaldin

1971

1969

1969

1971

1970

1968

1968

他多数の国で発売

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ⅩⅢ.備 考

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XIII. 備 考

その他の関連資料 該当資料なし

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〔文献請求先・製品情報お問い合わせ先〕

第一三共株式会社 製品情報部

〒103-8426 東京都中央区日本橋本町 3-5-1

TEL:0120-189-132