医薬品インタビューフォーム - teva takeda …...if 利用 の手引 きの 概要 —...

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2019年2月改訂(第6版) 日本標準商品分類番号:873122 医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998年9月)に準拠して作成 処方箋医薬品 プロスルチアミン注射液 フルスルチアミン塩酸塩注射液 本IFは2016年10月改訂の添付文書の記載に基づき作成した。 担当者の連絡先・ 電話番号・FAX番号 製造販売承認年月日 薬価基準収載 ・発売年月日 発・製 造・ 輸 入・発 売・提 携・ 水性の注射剤 販   売:武田薬品工業株式会社 製造販売元:武田テバ薬品株式会社 和 名: 洋 名: 《アリナミンF5・10・25・50・100注》 《アリナミン注射液10mg》 ( JAN) ( JAN) ( JAN) ( JAN) *販売名変更に伴い、新販売名の製造販売承認年月日、薬価基準収載年月日を記載 F5注 F10注 F25注 F50注 F100注 注射液10mg F5注 2001年 8 月22日* 2001年 9 月 7 日* 1962年 7 月 7 日 2001年 8 月22日* 2001年 9 月 7 日* 1962年 7 月 7 日 1962年 4 月30日 1963年 1 月 1 日 1962年 7 月 7 日 1962年 4 月30日 1963年 1 月 1 日 1962年 7 月 7 日 1965年12月21日 1967年 7 月 1 日 1966年 2 月 7 日 2001年12月12日* 2002年 7 月 5 日* 1957年 2 月 4 日 F10注 F25注 F50注 F100注 注射液10mg 1管(1mL) 1管(2mL) 1管(10mL) フルスルチアミンとして (フルスルチアミン塩酸塩) 1管(20mL) 1管(20mL) 1管(2mL) 容  量 1 管中の 有効成分 プロスル チアミン 5mg (5.458mg) 10mg (10.916mg) 25mg (27.29mg) 50mg (54.58mg) 100mg (109.16mg) 10mg 製造販売承認年月日 薬価基準収載年月発売年月 フルスルチアミン塩酸塩 Fursultiamine Hydrochloride プロスルチアミン Prosultiamine

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Page 1: 医薬品インタビューフォーム - Teva Takeda …...IF 利用 の手引 きの 概要 — 日本病院薬剤師会 — 1 . 医薬品 インタビューフォーム 作成

2019年2月改訂(第6版) 日本標準商品分類番号:873122

医薬品インタビューフォーム日本病院薬剤師会の IF記載要領(1998年9月)に準拠して作成

処方箋医薬品

プロスルチアミン注射液

フルスルチアミン塩酸塩注射液

本IFは2016年10月改訂の添付文書の記載に基づき作成した。

剤       形

規 格 ・ 含 量

一   般   名

担当者の連絡先・電話番号・FAX番号

製造販売承認年月日薬 価 基 準 収 載・ 発 売 年 月 日

開 発 ・ 製 造 ・輸入・発売・提携・販 売 会 社 名

水性の注射剤

販   売:武田薬品工業株式会社製造販売元:武田テバ薬品株式会社

和 名:

洋 名:

《アリナミンF5・10・25・50・100注》 《アリナミン注射液10mg》 (JAN)

(JAN)

(JAN)

(JAN)

*販売名変更に伴い、新販売名の製造販売承認年月日、薬価基準収載年月日を記載

F5注 F10注 F25注 F50注 F100注 注射液10mg

F5注

2001年 8 月22日*

2001年 9 月 7日*

1962年 7 月 7日

2001年 8 月22日*

2001年 9 月 7日*

1962年 7 月 7日

1962年 4 月30日

1963年 1 月 1日

1962年 7 月 7日

1962年 4 月30日

1963年 1 月 1日

1962年 7 月 7日

1965年12月21日

1967年 7 月 1日

1966年 2 月 7日

2001年12月12日*

2002年 7 月 5日*

1957年 2 月 4日

F10注 F25注 F50注 F100注 注射液10mg

1管(1mL) 1管(2mL) 1管(10mL)

フルスルチアミンとして(フルスルチアミン塩酸塩)

1管(20mL) 1管(20mL) 1管(2mL)容  量

1 管中の有効成分

プロスルチアミン

5mg(5.458mg)

10mg(10.916mg)

25mg(27.29mg)

50mg(54.58mg)

100mg(109.16mg) 10mg

製造販売承認年月日

薬価基準収載年月日

発 売 年 月

フルスルチアミン塩酸塩

Fursultiamine Hydrochloride

プロスルチアミン

Prosultiamine

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IF 利 用 の 手 引 き の 概 要— 日本病院薬剤師会 —

1 . 医薬品インタビューフォーム作成の経緯

当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者(以下、MRと略す)等にインタビュー

し、当該医薬品の評価を行うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビュー

フォームを、昭和63年日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第2小委員会が

「医薬品インタビューフォーム」(以下、IFと略す)として位置付けを明確化し、その記

載様式を策定した。そして、平成10年日病薬学術第3小委員会によって新たな位置付

けとIF記載要領が策定された。

2 . IF とは

IFは「医療用医薬品添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業

務に必要な医薬品の適正使用や評価のための情報あるいは薬剤情報提供の裏付けとなる

情報等が集約された総合的な医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定し、薬剤師

等のために当該医薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付け

られる。

しかし、薬事法の規制や製薬企業の機密等に関わる情報、製薬企業の製剤意図に反した

情報及び薬剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならない。

3 . IF の様式・作成・発行規格はA4版、横書きとし、原則として9ポイント以上の字体で記載し、印刷は一色刷りとする。表紙の記載項目は統一し、原則として製剤の投与経路別に作成する。IFは日病薬が策定した「IF記載要領」に従って記載するが、本IF記載要領は、平成11年1月以降に承認された新医薬品から適用となり、既発売品については「IF記載要領」による作成・提供が強制されるものではない。また、再審査及び再評価(臨床試験実施による)がなされた時点ならびに適応症の拡大等がなされ、記載内容が大きく異なる場合にはIFが改訂・発行される。

4 . IF の利用にあたってIF策定の原点を踏まえ、MRへのインタビュー、自己調査のデータを加えてIFの内容を充実させ、IFの利用性を高めておく必要がある。MRへのインタビューで調査・補足する項目として、開発の経緯、製剤的特徴、薬理作用、臨床成績、非臨床試験等の項目が挙げられる。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては、当該医薬品の製薬企業の協力のもと、医療用医薬品添付文書、お知らせ文書、緊急安全性情報、Drug Safety Update(医薬品安全対策情報)等により、薬剤師等自らが加筆・整備する。そのための参考として、表紙下段にIF作成の基となった添付文書の作成又は改訂年月を記載している。なお、適正使用や安全性確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な外国での発売状況」に関する項目等には承認外の用法・用量、効能・効果が記載されている場合があり、その取扱いには慎重を要する。

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Ⅰ:概要に関する項目1 .開発の経緯

2 .製品の特徴及び有用性

Ⅱ:名称に関する項目1 .販 売 名

1−1 和  名

1−2 洋  名 

1−3 名称の由来

2 .一 般 名

2−1 和  名(命名法)

2−2 洋  名(命名法)

3 .構造式又は示性式

4 .分子式及び分子量

5 .化 学 名(命名法)

6 .慣用名、別名、略号、記号番号

7 .CAS登録番号

Ⅲ:有効成分に関する項目1 .有効成分の規制区分

2 .物理化学的性質

2−1 外観・性状

2−2 溶 解 性

2−3 吸 湿 性

2−4 融点(分解点)、沸点、凝固点

2−5 酸塩基解離定数

2−6 分配係数

2−7 その他の主な示性値

3 .有効成分の各種条件下における安定性

4 .有効成分の確認試験法

5 .有効成分の定量法

目  次

1

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Ⅳ:製剤に関する項目1 .剤  形

1−1 剤形の区別、規格及び性状

1−2 溶液及び溶解時のpH、浸透圧比、粘度、比重、安定なpH域等

1−3 注射剤の容器中の特殊な気体の有無及び種類

2 .製剤の組成

2−1 有効成分(活性成分)の含量

2−2 添 加 物

3 .製剤の各種条件下における安定性

4 .他剤との配合変化(物理化学的変化)

5 .混入する可能性のある夾雑物

6 .製剤中の有効成分の確認試験法

7 .製剤中の有効成分の定量法

8 .容器の材質

9 .そ の 他

Ⅴ:治療に関する項目1 .効能又は効果

2 .用法及び用量

3 .臨床成績

3−1 臨床効果

3−2 臨床薬理試験:忍容性試験

3−3 探索的試験:用量反応探索試験

3−4 検証的試験

3−5 治療的使用

Ⅵ:薬効薬理に関する項目1 .薬理学的に関連ある化合物又は化合物群

2 .薬理作用

2−1 作用部位・作用機序

2−2 薬効を裏付ける試験成績

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Ⅶ:薬物動態に関する項目1 .血中濃度の推移・測定法

1−1 治療上有効な血中濃度

1−2 最高血中濃度到達時間

1−3 通常用量での血中濃度

1−4 中毒症状を発現する血中濃度

2 .薬物速度論的パラメータ

2−1 吸収速度定数

2−2 バイオアベイラビリティ

2−3 消失速度定数

2−4 クリアランス

2−5 分布容積

2−6 血漿蛋白結合率

3 .吸  収

4 .分  布

4−1 血液−脳関門通過性

4−2 胎児への移行性

4−3 乳汁中への移行性

4−4 髄液への移行性

4−5 その他の組織への移行性

5 .代  謝

5−1 代謝部位及び代謝経路

5−2 代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種

5−3 初回通過効果の有無及びその割合

5−4 代謝物の活性の有無及び比率

5−5 活性代謝物の速度論的パラメータ

6 .排  泄

6−1 排泄部位

6−2 排 泄 率

6−3 排泄速度

7 .透析等による除去率

7−1 腹膜透析

7−2 血液透析

7−3 直接血液灌流

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Ⅷ:安全性(使用上の注意等)に関する項目1 .警告内容とその理由

2 .禁忌内容とその理由

3 .効能・効果に関連する使用上の注意とその理由

4 .用法・用量に関連する使用上の注意とその理由

5 .慎重投与内容とその理由

6 .重要な基本的注意とその理由及び処置方法

7 .相互作用

8 .副 作 用

8−1 副作用の概要

8−2 項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧

8−3 基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別副作用発現頻度

8−4 薬物アレルギーに対する注意及び試験法

9 .高齢者への投与

10 .妊婦、産婦、授乳婦等への投与

11 .小児等への投与

12 .臨床検査結果に及ぼす影響

13 .過量投与

14 .適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)

15 .その他の注意

16 .そ の 他

Ⅸ:非臨床試験に関する項目1 .一般薬理

2 .毒性試験

2−1 単回投与毒性試験

2−2 反復投与毒性試験

2−3 生殖発生毒性試験

2−4 その他の特殊毒性

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Ⅹ:取扱い上の注意等に関する項目1 .有効期間又は使用期限

2 .貯法・保存条件

3 .薬剤取扱い上の注意点

4 .承認条件

5 .包  装

6 .同一成分・同効薬

7 .国際誕生年月日

8 .製造販売承認年月日及び承認番号

9 .薬価基準収載年月日

10 .効能・効果追加、用法・用量変更等の年月日及びその内容

11 .再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容

12 .再審査期間

13 .長期投与の可否

14 .厚生労働省薬価基準収載医薬品コード

15 .保険給付上の注意

Ⅺ:文  献1 .引用文献

2 .その他の参考文献

Ⅻ:参考資料

ⅩⅢ:備  考

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Ⅰ:概要に関する項目

1 .開発の経緯

20世紀初め Eijkmannは、白米によるニワトリの飼育試験で脚気様症状を呈するのは、1種

の栄養素の欠乏症であることを発見した。鈴木梅太郎(1910)はニワトリの脚気に有効な成

分を米ぬか及び米胚芽より抽出し、これをオリザニンと命名した。Funk(1911)も米ぬかか

ら同様な有効成分を抽出し、ヒトの脚気にも有効なことを発見し、これをビタミンと命名し

た。Drummond(1920)は他の微量栄養素と区別して、本成分をビタミン B とし、

Goldberger(1926)は随伴するもう一つの水溶性耐熱性ビタミン(リボフラビン)と区別し

てビタミン B1と命名した。そして Jansenら(1926)は初めて結晶状に得ることに成功し、

その後構造が決定され、合成された。

武田薬品工業株式会社でも 1936年に抽出法によりバルクの生産を開始し、1938年に合成法

による生産を開始した。ビタミン B1は B1を分解するアノイリナーゼ(ワラビ、ある種の貝

類などのほか、ヒトの腸内にもアノイリナーゼ産生菌が存在)により失活する。京都大学の

藤原、武田薬品工業株式会社の松川らにより、チアゾール環の開いたチオール型 B1とニン

ニク成分中のallicinの結合したallithiamine(TAD)がアノイリナーゼにより影響を受けにく

いことが発見されて以来、種々の誘導体が合成された。

TADの allyl基を propyl基にした thiamine propyl disulfide(TPD、プロスルチアミン)は更

に効果のあることが確認され、「アリナミン糖衣錠」として 1954年、「アリナミン注」とし

て 1955年に発売した。TPDは TADより臭いは少ないが、投与量を増加した場合には呼気

にかなりの臭いが認められることから、更に臭いの少ない thiamine tetrahydrofurfuryl

disulfide(TTFD、フルスルチアミン)を合成し、「アリナミン F糖衣錠」として 1961年、

「アリナミンF注射液」として1962年に発売した。

その後、再評価を受け(1974年 7月 29日通知)、有用性が認められたが、再度の再評価を受

け(1997年6月5日通知)、一部の効能・効果を変更して有用性が確認された。

2016年10月に武田テバ薬品株式会社が武田薬品工業株式会社より製造販売承認を承継した。

2 .製品の特徴及び有用性

(1)チアミン塩化物塩酸塩にくらべ、高い血中ビタミンB1濃度を持続する。

(2)組織に対する親和性が強く、血球等に移行性が高い。

(3)体内で速やかにチアミンに復元された後、エステル化されてチアミン二リン酸(コカル

ボキシラーゼ)に変換される。

(4)ビタミンB1欠乏症の予防及び治療、消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦、

はげしい肉体労働時等でビタミン B1の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の

補給、ウェルニッケ脳症、脚気衝心、ビタミン B1の欠乏又は代謝障害が関与すると推

定される神経痛、筋肉痛、関節痛、末梢神経炎、末梢神経麻痺、心筋代謝障害、便秘等

の胃腸運動機能障害、術後腸管麻痺に有用性が認められている。

(5)本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない (再審査

対象外)。

なお、重大な副作用としてショックが認められている。

− 1 −

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Ⅱ:名称に関する項目

1 .販 売 名

1 − 1 和  名

アリナミン® F5注

アリナミン® F10注

アリナミン® F25注

アリナミン® F50注

アリナミン® F100注

アリナミン® 注射液10mg

1 − 2 洋  名

ALINAMIN® −F 5 INJECTION

ALINAMIN® −F 10 INJECTION

ALINAMIN® −F 25 INJECTION

ALINAMIN® −F 50 INJECTION

ALINAMIN® −F 100 INJECTION

ALINAMIN® INJECTION 10mg.

1 − 3 名称の由来

アノイリナーゼ抵抗性チアミン誘導体

2 .一 般 名

2 − 1 和  名(命名法)

アリナミンF5・10・25・50・100注

フルスルチアミン塩酸塩(JAN)

アリナミン注射液10mg

プロスルチアミン(JAN)

2 − 2 洋  名(命名法)

アリナミンF5・10・25・50・100注

Fursultiamine Hydrochloride(JAN)

アリナミン注射液10mg

Prosultiamine(JAN)

− 2 −

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3 .構造式又は示性式

フルスルチアミン塩酸塩

プロスルチアミン

4 .分子式及び分子量

分子式    分子量

フルスルチアミン塩酸塩:C17H26N4O3S2・HCl 435.00

プロスルチアミン   :C15H24N4O2S2 356.51

5 .化 学 名(命名法)

フルスルチアミン塩酸塩

N−(4− Amino− 2− methylpyrimidin− 5− ylmethyl)− N−{(1Z)− 4− hydroxy− 1− methyl− 2−

[(2RS)− tetrahydrofuran − 2 − ylmethyldisulfanyl]but − 1 − en − 1 − yl}formamide

monohydrochloride(IUPAC)

プロスルチアミン

N −(4 − Amino − 2 − methylpyrimidin − 5 − ylmethyl)− N −[4 − hydroxy − 1 − methyl − 2 −

(propyldithio)−1−butenyl]formamide(IUPAC)

6 .慣用名、別名、略号、記号番号

略号:フルスルチアミン塩酸塩 TTFD・HCl

プロスルチアミン    TPD

7 .CAS 登録番号

804−30−8(フルスルチアミン)

59−58−5(プロスルチアミン)

− 3 −

H3C

N

N

H

SS

O

OH

・HCI

OHCCH3

N NH2

及び鏡像異性体

H3C N NH2

CH3

SCH2CH2OHS CH2CH2CH3CH2 N

CHOC C

N

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Ⅲ:有効成分に関する項目

1 .有効成分の規制区分

該当しない

2 .物理化学的性質

2 − 1 外観・性状

フルスルチアミン塩酸塩

本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいが

あり、味は苦い。

(日本薬局方)

プロスルチアミン

本品は白色〜微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、特異なにおいがあり、味は苦い。

(日本薬局方外医薬品規格 2002, 505 じほう)

2 − 2 溶 解 性

フルスルチアミン塩酸塩

本品は水、メタノール又はエタノール(95)に溶けやすい。

(日本薬局方)

プロスルチアミン

本品はメタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)又はクロロホルムにやや溶けに

くく、水にほとんど溶けない。本品は希塩酸に溶ける。

(日本薬局方外医薬品規格 2002, 505 じほう)

■プロスルチアミンの溶解度(25℃ W/V%)

(武田薬品・研究所)

− 4 −

水エタノール (95)

40%グリセリン

ジエチルエーテル ベンゼン アセトン

0.38 4 不溶 0.16 0.22 1.6

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2 − 3 吸 湿 性

フルスルチアミン塩酸塩

60℃・75%RHで7日間保存したとき、水分はイニシャル品と同様約4%で吸湿性は認

められなかった。

(武田薬品・研究所)

2 − 4 融点(分解点)、沸点、凝固点

フルスルチアミン塩酸塩

融点:160〜161℃(分解)

(武田薬品・研究所)

プロスルチアミン

融点:145℃(水再結晶)

(武田薬品・研究所)

2 − 5 酸塩基解離定数

フルスルチアミン塩酸塩

pKa:5.60

(武田薬品・研究所)

プロスルチアミン

pKa:5.521)

2 − 6 分配係数

フルスルチアミン塩酸塩

ベンゼン/0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH:6.62):0.53

n−ブタノール/0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH:6.62):27.6

(武田薬品・研究所)

プロスルチアミン

ベンゼン/0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH:6.62):0.77±0.221)

n−ブタノール/0.1mol/Lリン酸緩衝液(pH:6.62):581)

2 − 7 その他の主な示性値

フルスルチアミン塩酸塩

本品は結晶多形が認められる。

(日本薬局方)

プロスルチアミン

該当資料なし

− 5 −

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3 .有効成分の各種条件下における安定性

フルスルチアミン塩酸塩

温度安定性:60℃までは1ヵ月間変化なし

(武田薬品・研究所)

4 .有効成分の確認試験法

フルスルチアミン塩酸塩

日局「フルスルチアミン塩酸塩」確認試験による。

プロスルチアミン

局外規「プロスルチアミン」確認試験による。

5 .有効成分の定量法

フルスルチアミン塩酸塩

日局「フルスルチアミン塩酸塩」定量法による。

プロスルチアミン

局外規「プロスルチアミン」定量法による。

− 6 −

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− 7 −

Ⅳ:製剤に関する項目

1 .剤  形

1 − 1 剤形の区別、規格及び性状

◇剤形の区別

水性の注射剤

◇規  格

アリナミンF5・10・25・50・100注

本品は定量するとき、表示量の90〜115%に対応するフルスルチアミン

(C17H26N4O3S2:398.54)を含む。

アリナミン注射液10mg

本品は定量するとき、表示量の90〜115%に対応するプロスルチアミン

(C15H24N4O2S2:356.51)を含む。

◇性  状

アリナミンF5・10・25・50注

無色澄明な注射液

アリナミンF100注

無色〜僅かに帯黄色澄明の注射液

アリナミン注射液10mg

無色澄明な注射液

1 − 2 溶液及び溶解時の pH、浸透圧比、粘度、比重、安定な pH 域等

安全なpH域:酸性水溶液中では安定であるが、アルカリ性水溶液では不安定である。

(武田薬品・研究所)

1 − 3 注射剤の容器中の特殊な気体の有無及び種類

該当しない

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2 .製剤の組成

2 − 1 有効成分(活性成分)の含量

2 − 2 添 加 物

アリナミンF5・10・25・50・100注

1管中にブドウ糖(F5注: 200mg、F10注: 400mg、F25注: 2g、F50注: 4g、F100

注:8g)、pH調整剤を含有。

アリナミン注射液10mg

1管中にベンジルアルコール10mg、イノシトール120mg、ポリオキシエチレンソルビタ

ンモノラウレート6mg、塩酸3mg、クエン酸ナトリウム水和物2mg、酒石酸2mg、pH調

整剤を含有。

− 8 −

容 量 1管(1mL) 1管(2mL) 1管(10mL)1管(20mL)1管(20mL) 1管(2mL)

アリナミンF5注

5mg

(5.458mg)

10mg

(10.916mg)

25mg

(27.29mg)

50mg

(54.58mg)

100mg

(109.16mg)10mg

アリナミンF10注

アリナミンF25注

アリナミンF50注

アリナミンF100注

アリナミン注射液10mg

プロスルチアミンフルスルチアミンとして

(フルスルチアミン塩酸塩)1管中の

有効成分

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3 .製剤の各種条件下における安定性

(1)長期保存試験 (保存条件:25℃・60%RH)

アリナミンF5・10・25・50・100注(保存形態:褐色アンプル)

含量:表示量に対する%

(武田テバ薬品)

アリナミン注射液10mg(保存形態:褐色アンプル+箱)

(武田薬品・品質保証部)

− 9 −

アリナミン

F5注

アリナミン

F10注

アリナミン

F25注

アリナミン

F50注

アリナミン

F100注

イニシャル 6ヵ月

変化なし 変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

変化なし

3.3

106.8

3.3

106.6

3.5

109.3

3.5

108.5

3.1

107.0

3.4

103.5

3.4

103.3

3.6

106.2

3.6

104.9

3.2

103.2

3.5

100.0

3.6

99.7

3.7

102.7

3.6

102.7

3.2

99.5

3.7

99.2

3.6

98.9

3.8

102.5

3.7

101.2

3.3

97.7

12ヵ月 18ヵ月 21ヵ月観察項目

外 観

外 観

外 観

外 観

外 観

pH

pH

pH

pH

pH

含量(%)

含量(%)

含量(%)

含量(%)

含量(%)

無色澄明

無色澄明

無色澄明

無色澄明

無色澄明

3.2

108.3

3.2

108.1

3.5

109.6

3.5

108.8

3.1

110.5

観察項目

外 観

pH

残存率(%)

3.8

100

3.8

95.9

3.9

92.5

3.9

93.9

イニシャル

無色澄明

12ヵ月

変化なし 変化なし 変化なし

24ヵ月 36ヵ月

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(2)温度安定性

アリナミンF5・10・50・100注(保存条件:40℃、保存形態:褐色アンプル)

(武田薬品・研究所)

アリナミン注射液10mg(保存条件:40℃、保存形態:褐色アンプル)

(武田薬品・研究所)

− 10 −

アリナミン

F5注

アリナミン

F10注

アリナミン

F50注

アリナミン

F100注

観察項目 イニシャル

無色澄明

無色澄明

無色澄明

無色澄明

3.11

100

3.14

100

3.37

100

2.98

100

1ヵ月

変化なし 変化なし 変化なし

変化なし 変化なし 変化なし

変化なし 変化なし 変化なし

変化なし 変化なし 変化なし

3.20

98.7

3.19

99.0

3.32

97.2

3.03

99.4

3.31

97.0

3.26

97.2

3.28

96.3

3.19

91.0

3.35

94.7

3.36

93.6

3.47

95.0

3.29

92.7

2ヵ月 3ヵ月

外 観

外 観

外 観

外 観

pH

pH

pH

pH

残存率(%)

残存率(%)

残存率(%)

残存率(%)

観察項目

pH残存率(%)

イニシャル 40日 80日 120日

3.76

100

3.76 3.79

3.71

95.3 94.3 88.2

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(3)光安定性

アリナミンF5・10注(保存条件:蛍光灯500lx、保存形態:褐色アンプル)

(武田薬品・研究所)

アリナミンF50・100注(保存条件:室内散乱光、保存形態:褐色アンプル)

(武田薬品・研究所)

アリナミン注射液10mg(保存条件:蛍光灯1000lx、保存形態:褐色アンプル)

(武田薬品・研究所)

− 11 −

アリナミン

F5注

アリナミン

F10注

観察項目 イニシャル

無色澄明 変化なし

変化なし

変化なし

変化なし無色澄明

3.11

100

3.14

100

3.34

101.1

3.30

98.8

3.39

100.4

3.30

99.1

2週間 4週間

外 観

外 観

pH

pH

残存率(%)

残存率(%)

アリナミン

F50注

アリナミン

F100注

観察項目

外 観

外 観

pH

pH

残存率(%)

残存率(%)

イニシャル 22日

変化なし 変化なし 変化なし

変化なし 変化なし 変化なし

  3.31

  3.10

3.40

3.13

3.39

3.11

44日 66日

無色澄明

無色澄明

3.37

2.98

100

100

100.2

100.5

99.1

99.5

98.5

96.5

観察項目

外 観

pH

残存率(%)

イニシャル 300時間

変化なし 変化なし3.67

3.70

600時間

無色澄明3.71

100 99.2 99.2

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− 12 −

4 .他剤との配合変化(物理化学的変化)

(1)注射液のpH変動試験値と浸透圧比

※浸透圧比:生理食塩液に対する比

(武田薬品・研究所)

(2)試験Ⅰ

○試験方法

アリナミン F10注(10mg)又はアリナミン F50注(50mg)1管にアミノ酸輸液を加え、

全量を 100mLとし、経時的にフルスルチアミンの分解率を測定した。フルスルチア

ミンの分解率は、生成したビタミンB1を定量し、換算した。

○結  果

■フルスルチアミンの分解率(%)

*:フルスルチアミンが全く検出されなかった。

(武田薬品・研究所)

(3)試験Ⅱ

○試験方法

アリナミンF注1管に対し、配合する薬剤1管の割合で混合し、室温で3時間保存し、

その間の外観変化、pH及びフルスルチアミン含量、ビタミン B1としての含量を測定

した。

アリナミンF5注

1.25

12.50

1.25

12.20

1.40

10.90

1.30

10.42

1.20

12.80

(A)10.0mL

(B)10.0mL

(A)10.0mL

(B)10.0mL

(A)10.0mL

(B)10.0mL

(A)10.0mL

(B)10.0mL

(A)10.0mL

(B)10.0mL

1.85

9.40

1.85

9.10

2.09

7.41

1.89

7.23

2.40

9.20

アリナミンF10注

アリナミンF25・50注

アリナミンF100注

アリナミン注射液10mg

外観変化なし

外観変化なし

外観変化なし

外観変化なし

外観変化なし

浸透圧比※

3.0~4.3 3.10 約5

約5

約5

約9

約2

3.10

3.49

3.19

3.60

3.0~4.3

3.3~4.3

2.7~4.3

3.0~4.0

試料pH

規 格pH域

0.1mol/L-HCl(A)0.1mol/L-NaOH(B)

最終pH

移動指数

変化所見

輸 液

アリナミンF

5分

15分

30分

溶解時pH

モリアミンS 10%ESポリタミン 3%ESポリタミンイスポール

10mg

- -

100.0

99.2*

96.4*

93.3*

50mg 10mg

93.4*

93.4*

50mg

90.7

98.4*

10mg

50.0

81.9

80.3*

10mg

78.6

90.0*

50mg

75.0

92.3

50mg

38.9

70.7

88.2

6.48 6.48 5.60 5.62 6.01 6.00 5.60 5.61

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○結  果

ビタミンB1としての含量及び外観に変化は認められなかった。

フルスルチアミンの残存率は下記の通りであった。

■フルスルチアミンの残存率(%)

(武田薬品・研究所)

(4)試験Ⅲ

○試験方法

アリナミン F注 1管に対し、配合する薬剤 1管の割合で混合し、室温での外観変化を

観察した。

○結  果

○:外観に変化が認められなかった。

△:一過性変化、または時間経過変化が認められた。

×:外観に変化が認められた。

■室温での外観変化

− 13 −

品 名 アリナミンF

ビタシミン100mg

ビタシミン500mg

F100

F50

F10

F5

F100

F50

F10

F5

10分

99

99

85

84

98

94

100

94

99

99

84

87

98

93

100

96

99

99

83

84

97

92

100

99

99

99

82

80

98

94

100

100

30分 1時間 3時間

保 存 時 間  pH変化

(0→3時間)

4.8→5.0

5.0→5.2

5.4→5.6

5.8→5.9

5.4→5.5

5.7→5.8

6.1→6.3

6.3→6.6

アデホス注アデロキシン注アドナ注アトニン注アプシード注アポプロン注アミノフィリン注アンナカ注塩酸ペチジン注カルチコール注グロンサン注コンドロン注ザルソカイン注

2mL・20mg1mL・10mg2mL・10mg5単位5mL・10%1mL・0.5mg10mL・2.5%1mL・20%1mL・50mg5mL・8.5%2mL・500mg2mL・3%10mL

アリナミン10mg

品  名アリナミンF(mg)容量・含量

5○○○

○○

×

○○○○×○○○

○○○○

×

○○○○×○○○○○○○○

10 25 50 100備 考

△混合時のみ白沈

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*溶消:沈澱、濁りが時間の経過で溶解、消失した。

この試験成績は外観変化のみを評価しており、薬剤の残存率については測定していない。

(武田薬報 1972, 280号:19)

− 14 −

△白沈→溶消*24時間後再沈殿リンコシン注0.25mLにアリナミンF注0.2mLを加えた

ソリタT1号ソリタT2号ソリタT3号ソリタT4号注射用ダイアモックスデキストロン注デトキソール注トリノシンS注ナイクリン注ニコリン注ニコリン注ネオフィリン注強力ミノファーゲンシー注ビスラーゼ注ビタシミンビタシミン静注用ビタノイリンフェジン注ブスコパン注フレスミンS注水溶性プレドニンペチロルファン注ESポリタミン注マンニゲン注モノフィリン注強力モリアミンSラシックス注

ラボナール注

リンコシン注

ロルファン注

100mL100mL100mL100mL500mg500mL20mL・10%2mL・10mg、20mg1mL・20mg2mL・100mg2mL・250mg10mL・250mg5mL1mL・10mg1mL・100mg2mL・500mg1バイアル2mL・40mg1mL・20mg1mL・1mg2mL・20mg1mL20mL・3%、10%100mL・20%2mL・200mg20mL・10%2mL・20mg

20mL・0.5g

1mL・300mg

1mL・1mg

アリナミン10mg

品  名アリナミンF(mg)容量・含量

5○○○○

○○○

○○

○○○○

○○○

○○

×

○○○○

○○○

○○○○○

○○○

○○×

○○○○

○○○

○○

○○○○

○○○

○○○○○○○

○○○○○

○○○

○○○○○○

○○○

○○○

10 25 50 100備 考

×混濁

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(5)試験Ⅳ

○試験方法

アリナミンF50注1管(20mL)とメイロン7%1管(20mL)を混合し、室温保存した。

○結  果

■室温での外観変化及びフルスルチアミン残存率

(武田薬品・研究所)

(6)試験Ⅴ

○試験方法

5%ブドウ糖液500mLにアリナミンF注及びタチオンを加え、室温保存した。

○結  果

■フルスルチアミン残存率(%)

(武田薬品・研究所)

(7)試験Ⅵ

○試験方法

輸液 500mLにアリナミン F50注又は 100注 1管を加え、室温保存し、オートアナラ

イザーにより、配合30分後のフルスルチアミン含量を測定した。

○結  果

■フルスルチアミン残存率(%)

*:配合24時間後                         (武田薬品・研究所)

− 15 −

測定項目

外 観

フルスルチアミン残存率(%)

1 時間

変化なし

99.5

24 時間

変化なし

96.8

配 合 薬 アリナミンF注

F25

F50

F100

F25

F50

F100

5分

88.6

89.6

94.0

69.5

83.0

86.0

10分

76.7

81.9

86.3

47.3

49.2

61.2

1時間

13.1

25.4

28.9

1.2

0

0

2時間

0

0

0

0

0

0

300mgタチオン注

5%ブドウ糖500mL

600mgタチオン注

5%ブドウ糖500mL

輸  液 アリナミンF50

0

0

0

0

99.6%*

アリナミンF100

0

0

0

0

99.8%*

10%ESポリタミン

イスポール

イスポールS

プロテアミン XT

ソリタ T3 号

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(8)試験Ⅶ

○試験方法

フルスルチアミン(2.5× 10−4M)に注射液の安定剤として添加される亜硫酸水素ナト

リウム(4×10−4M)をpH5.0、20℃で混合し、フルスルチアミン及びチアミン塩化物

塩酸塩の残存率を求め、さらに、5−50%のブドウ糖輸液追加の影響を検討した2)。

○結  果

フルスルチアミンが亜硫酸水素ナトリウムにより分解されチアミンが生成することが

明らかとなった。

■亜硫酸水素ナトリウムによるフルスルチアミンの分解

ブドウ糖濃度に依存して残存率から求めた見掛けの分離速度定数が小さくなり、亜硫

酸水素ナトリウムによるフルスルチアミンの分解の抑制が示された。

■フルスルチアミンの見掛けの分離速度定数と総亜硫酸水素ナトリウム濃度

− 16 −

100

50

08642

残存・生成率

時 間 (h)

(%)

●:フルスルチアミン、○:チアミン

15

10

5

0421

グルコース濃度:○, 5%;△, 10%;□, 50%

総亜硫酸水素ナトリウム濃度(×10-4 M)

(10-2/h)

速度定数

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5 .混入する可能性のある夾雑物

アリナミンF5・10・25・50・100注

主な類縁物質としては、遊離のチアミンが予想される。

(第十七改正日本薬局方解説書 2016, C−4640 廣川書店)

6 .製剤中の有効成分の確認試験法

液体クロマトグラフィー

(武田薬品・研究所)

7 .製剤中の有効成分の定量法

液体クロマトグラフィー

(武田薬品・研究所)

8 .容器の材質

褐色ガラスアンプル

紙箱

9 .そ の 他

該当しない

− 17 −

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Ⅴ:治療に関する項目

1 .効能又は効果

○ビタミンB1欠乏症の予防及び治療

○ビタミンB1の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺

機能亢進症、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時等)

○ウェルニッケ脳症

○脚気衝心

○下記疾患のうちビタミンB1の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合

●神経痛

●筋肉痛、関節痛

●末梢神経炎、末梢神経麻痺

●心筋代謝障害

●便秘等の胃腸運動機能障害

●術後腸管麻痺

ビタミン B1欠乏症の予防及び治療、ビタミン B1の需要が増大し、食事からの摂取が不十

分な際の補給、ウェルニッケ脳症、脚気衝心以外の効能・効果に対して、効果がないのに

月余にわたって漫然と使用すべきでない。

2 .用法及び用量

アリナミンF5・10注

通常、成人には1日量1管(フルスルチアミンとして5mg又は10mg)を静脈内注射する。

なお、年齢・症状により適宜増減する。

アリナミンF25・50・100注

通常、成人には次の1日量をできるだけ緩徐(3分間以上の時間をかける方がよい)に静

脈内に注射する。

なお、年齢・症状により適宜増減する。

アリナミンF25注 :フルスルチアミンとして25〜100mg(1〜4管)

アリナミンF50注 :フルスルチアミンとして50〜100mg(1〜2管)

アリナミンF100注:フルスルチアミンとして100mg(1管)

アリナミン注射液10mg

通常成人には1日量1管(プロスルチアミンとして10mg)を静脈内に注射する。

なお、年齢・症状により適宜増減する。

− 18 −

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3 .臨床成績

3 − 1 臨床効果

該当資料なし

3 − 2 臨床薬理試験:忍容性試験

該当資料なし

3 − 3 探索的試験:用量反応探索試験

該当資料なし

3 − 4 検証的試験

該当資料なし

3 − 5 治療的使用

(1)使用成績調査、特定使用成績調査(特別調査)、製造販売後臨床試験(市販後臨床試験)

該当しない(再審査対象外)

(2)承認条件として実施予定の内容又は実施した試験の概要

該当しない

− 19 −

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− 20 −

Ⅵ:薬効薬理に関する項目

1 .薬理学的に関連ある化合物又は化合物群

チアミン(ビタミンB1)及びその誘導体

2 .薬理作用

2 − 1 作用部位・作用機序

本剤はビタミン B1に比べ細胞内によくとりこまれ、多量のビタミン B1二リン酸(TPP、

コカルボキシラーゼ)を生成3)して、代謝活性をたかめる。

ビタミン B1二リン酸はペントース−リン酸サイクルのトランスケトラーゼ、ピルビン酸と

a−ケトグルタル酸を酸化的脱炭酸するピルビン酸脱水素酸素とa−ケトグルタル酸脱水素

酵素の補酵素となる。トランスケトラーゼは図1に示すようにケトース転移反応を触媒し、

三単糖から七単糖までの糖を相互に変換させる。ピルビン酸及びa−ケトグルタル酸の酸

化的脱炭酸は、図 2に示すような三つの酵素の共役反応により行なわれる。そして、ビタ

ミン B1二リン酸はその最初の反応を触媒する酵素の補酵素となる。これらのほか、バリ

ン、ロイシン、イソロイシンの分岐型アミノ酸から生じるa−ケトイソバレリン酸、a−ケ

トイソカプロン酸、a−ケト−b−メチルバレリン酸も類似した反応により、それぞれ対応す

るアセチル CoAに変換される。これらの反応を触媒する酵素群もビタミン B1二リン酸を

補酵素とする。

図1 ケトール基転移反応

図2 ピルビン酸及びa−ケトグルタル酸の酸化的脱炭酸反応

(ビタミンの事典 日本ビタミン学会編 1996, p150)

R1R2HO C

C CHOOCH2OH

HR2

R1HO C

C CHOOCH2OH

H

CO2

OH

[R…CH-TPP]

[TPP] [RC~SLipSH]CoASH

[Lip(SH)2]

[Lip S2]

O O

RC~SCoA

O

-SHS-[FADH]

[FAD]-S-S-

RCCO2H

ピルビン酸デヒドロゲナーゼ

またはα-ケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ

ジヒドロリポイルトランスアセチラーゼ

またはジヒドロリポイル

トランススクシニラーゼ

ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ

NAD+

NADH+H+

COOH

C2H4R CH3(ピルビン酸)R   (α-ケトグルタル酸)

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また、下記の作用を有する。

アリナミンF5・10・25・50・100注

1 .神経機能障害改善作用

ビタミン B1は神経組織の形態保持上重要であり、また、神経インパルス伝導に際

してビタミン B1が遊離消費され 4)、神経細胞内のコカルボキシラーゼは糖代謝に

対する依存性が大きい神経細胞のエネルギー産生に関与していること 5)等が示され

ている。

本剤は神経細胞へ移行するとともに、神経細胞の増殖促進(in vitro)6)、神経再生

促進(ウサギ)7)8)、骨格筋活動電位の増加(ラット)9)等の作用が認められており、

ビタミンB1の欠乏又は代謝障害と関連する神経機能障害を改善する。

2 .心筋代謝障害改善作用

本剤はビタミン B1に比べて心筋細胞へのとりこみがよく、心筋内ではほとんどが

コカルボキシラーゼとして存在すること(ラット)10)、麻酔イヌで心筋代謝障害改

善作用が認められていること 11)より、心筋内でコカルボキシラーゼとなって、心

筋代謝障害を改善すると考えられている。

3 .腸管蠕動運動亢進作用

本剤は腸管蠕動運動亢進作用を示す(イヌ)12)が、この作用は腸管内アウエルバッ

ハ神経叢内に存在すると考えられる腸運動亢進ノイロンへの作用によるとされてい

る13)。なお、ビタミンB1ではこの亢進作用はほとんど認められていない12)。

アリナミン注射液10mg

1 .神経機能の円滑化作用

ビタミン B1は神経組織の形態保持上重要であり、また、神経インパルス伝導に際

してビタミン B1が遊離消費され 4)、神経細胞内のコカルボキシラーゼは糖代謝に

対する依存性が大きい神経細胞のエネルギー産生に関与していること 5)等が示され

ている。

本剤は神経組織への移行が優れる 14)とともに、神経線維の成長促進作用も認めら

れており(in vitro)15)、ビタミン B1の欠乏又は代謝障害と関連する神経機能障害

を改善する。

2 .心筋代謝障害改善作用

本剤はビタミン B1に比べ心筋細胞とくにミトコンドリア画分へのとりこみがよく、

心筋内ではほとんどがコカルボキシラーゼとして存在すること(ラット)16)、麻酔

イヌで心筋の酸素消費を増加させることなく好気的代謝を亢進させることが認めら

れており 17)、心筋内でコカルボキシラーゼとなって心筋代謝障害を改善すると考

えられる。

3 .腸管蠕動亢進作用

本剤は腸管蠕動運動亢進作用を示す(イヌ)16)が、この作用は本剤と構造類似のフ

ルスルチアミンを用いた試験から13)、腸管内アウエルバッハ神経叢内に存在すると

考えられる腸運動亢進ノイロンへの作用によるとされている。なお、ビタミン B1

ではこの亢進作用はほとんど認められていない17)。

− 21 −

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2 − 2 薬効を裏付ける試験成績

(1)赤血球中トランスケトラーゼ活性低下抑制作用

ウェルニッケ−コルサコフ症候群患者及びアルコール中毒患者では赤血球中のトラン

スケトラーゼ活性が健康成人に比して、有意に低かった。フルスルチアミン投与によ

り、ウェルニッケ−コルサコフ症候群患者のトランスケトラーゼ活性は優位に健康成

人のレベルまで上昇した18)。

■赤血球中トランスケトラーゼ活性

mean±SD、#:p<0.05(健康成人との比較)、*:p<0.05(フルスルチアミン投与群との比較)、Student’s t−test

[試験方法]

ウェルニッケ−コルサコフ症候群患者 24例 (平均年齢: 52歳) 患者を対象にチアミン塩

化物塩酸塩 1g/日を静脈内又は経口及びフルスルチアミン 300mg/日を経口で 2週間投与し

て、赤血球中トランスケトラーゼ活性を測定した。対象として健康成人 11例 (平均年齢:

53歳) 及びアルコール中毒患者25例 (平均年齢:50歳) も同様に測定した。

(2)抗炎症作用(ウサギ)

ウサギの膝関節間軟骨切除術後の炎症に対し、グルコサミン(GH)及びコンドロイチ

ン(CS)の併用は有意な抗炎症作用を示さなかったが、フルスルチアミンを加えると

有意な抗炎症作用を示した19)。

− 22 −

トランスケトラーゼ活性

0

300(units)

健康成人

アルコール中毒患者

ウェルニッケーコルサ

コフ症候群患者

ウェルニッケーコルサ

コフ症候群患者

チアミン

ウェルニッケーコルサ

コフ症候群患者

フルスルチアミン

200

100

*#

*#

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■脛骨の軟骨に対する抗炎症作用(ウサギ)

[試験方法]

13週齢のウサギに膝関節間軟骨切除術を行い、3群にわけ、術後 3日目から 8週間プラセボ、

glucosamine hydrochloride(GH : 1000mg/kg)及び sodium chondroitin sulfate(CS :

800mg/kg)、GH:1000mg/kg、CS:800mg/kg及びfursultiamine 100mg/kgを1日1回胃内

に投与した。抗炎症作用は脛骨の軟骨の増殖を肉眼的大きさ、grading scale of 0 to 4及び

Mankinらのhistological/histochemical scaleを指標に評価した。

(3)神経細胞増殖促進作用(in vitro)

ニワトリ胎生知覚神経細胞の組織培養液へのプロスルチアミンの添加により神経線維

の成長促進を示した 15)。このような効果はビタミン B1およびコカルボキシラーゼで

は認められなかった。

■神経線維の成長

ニワトリ胎生知覚神経細胞 (培養 72時間後)

[試験方法]

ふ卵 11 日のニワトリ胎生知覚神経細胞の組織培養液にプロスルチアミン、ビタミン B1、

コカルボキシラーゼ(CoC)を添加し、72 時間後、神経線維の成長に対する効果を検討し

た。

− 23 −

unoperated-control

placebo-control

GH+CS

GH+CS+fursultiamine

Size、mm2

0.60±0.22

10±1.4

8.8±0.95

6.2±1.2*

Depth、0-4scale

0.30±0.15

2.4±0.16

1.9±0.26

1.4±0.18*

Histologic grading

Grade、0-12scale

0.80±0.25

5.1±0.38

4.7±0.60

2.9±0.51*

Macroscopic grading

mean±SE、n=9~10、*:p<0.05(placebo-controlとの比較)、Steel test

1,000神経線維の伸び

1,500µ対  照ビタミンB1    4~300µg/mL

プロスルチアミン 1.5µg/mL

プロスルチアミン 25µg/mL

プロスルチアミン 6.25µg/mL

2,000 3,000 (µ)

1,500µ

2,000µCoC    1.0µg/mL

CoC    6.25µg/mL

CoC    10µg/mL

2,000µ

1,250µ

2,000µ

2,500µ

3,000µ

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(4)細経再生促進作用(ウサギ)

ウサギの坐骨神経幹の切断縫合に対し、フルスルチアミンを投与すると非投与に比べ

褥瘡・潰瘍形成率が低減し、complex NMU voltageが早く出現しており、神経軸索の

再生促進が認められた8)。

■褥瘡・潰瘍の形成率

( )内は動物数

■筋電図所見の改善日数

[試験方法]

幼若ウサギ(体重:約2kg)の坐骨神経幹を切断縫合し、フルスルチアミンを術直後より連日

40日間静脈内に投与して、褥瘡・潰瘍形成率、筋電図所見の改善日数を対照群(非投与群)

と比較した。

− 24 −

10 20 30 40%

対      照 (23)

フルスルチアミン 2.5mg/kg投与群 (29)

フルスルチアミン15.0mg/kg投与群(30)

筋電図の種類フルスルチアミン15.0mg/kg投与群

30例

2~3週で活発

21日で出現

27日で出現

6.5週

対照群

23例

3~4週で活発

38日以降に出現

40日で出現

7週

fibrillation voltage

atypical complex NMU voltage

typical complex NMU voltage

normal NMU voltage

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(5)心筋収縮力増加作用(in vitro)

モルモット左心室摘出標本に対して、フルスルチアミンは濃度依存的に収縮力を増加

し、拍動速度を減少した20)。

■フルスルチアミン濃度と収縮力及び拍動速度との関係

[試験方法]

モルモット左心室摘出標本を NaCl 154mM、KCl 5.6mM、CaCl2 2.2mM、NaHCO3 5.95mM

及びブドウ糖 5mMの培地で、電気刺激を加えて各濃度のフルスルチアミン添加 20分後に収

縮力及び拍動速度を測定し、無添加時と比較した。

− 25 −

100

フルスルチアミン濃度10-6 10-5 4×10-510-4 4×10-4

200

300(%)

g/mL

収縮力

拍動速度

CONTROL

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(6)心筋代謝改善作用(イヌ)

麻酔イヌのブドウ糖、乳酸、ピルビン酸の酸素摂取比及び酸素摂取率は、フルスルチ

アミン投与により増加した11)。

■ブドウ糖酸素摂取比     ■乳酸酸素摂取比

mean±SD、n=11         mean±SD、n=12、*:p<0.05(投与前との比較)

■ピルビン酸酸素摂取比    ■酸素摂取率

mean±SD、n=12         mean±SD、n=12、*:p<0.01(投与前との比較)

[試験方法]

イヌにチオペンタールナトリウムにより静脈麻酔を行い、フルスルチアミン 50mgを静脈内

に投与して、90分後に自発呼吸下で、X線透視下に冠静脈洞のカテーテルから冠静脈血を、

股動脈のカテーテルから動脈血を同時に採取し、薬剤投与前と比較した。

− 26 −

前 90分

50

30

0

前 90分

50

30

0

%*

前 90分

90

80

0

前 90分

6

2

4

0

% *

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(7)腸管蠕動運動亢進作用(イヌ)

○イヌにフルスルチアミン 1.5mg/kgを静脈内に投与すると、投与 2〜 3.5分後に著しい

腸運動の亢進が認められた12)。

■腸管蠕動運動亢進作用

○イヌにプロスルチアミン5mgを静脈内に投与すると、腸運動を亢進した16)。

■腸管蠕動運動亢進作用

(時標は6秒)

− 27 −

空腹

時標フルスルチアミン静注

(時標は6秒)

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Ⅶ:薬物動態に関する項目

1 .血中濃度の推移・測定法

1 − 1 治療上有効な血中濃度

該当資料なし

1 − 2 最高血中濃度到達時間

Ⅶ−1−3の項参照

1 − 3 通常用量での血中濃度

フルスルチアミン塩酸塩

(1)健康成人での検討

健康成人 1例にフルスルチアミン 25mg (フルスルチアミン塩酸塩 27.29mg) を静

脈内投与したときの血中濃度の推移は下記のとおりであった21)。

■フルスルチアミン 25mg 静脈内投与時の血中濃度の推移(健康人)

− 28 −

100

80

60

40

20

1 2 3 4 5 6 24(時間)

(µg/dL)

時間(h)

総  

V.B1

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(2)患者での検討

慢性関節リウマチ患者2例にフルスルチアミン50mgを1回静脈内投与し、10日後、

同一患者にビタミン B1 50mgを 1回静脈内投与したときの血中濃度の推移は下記の

とおりであった22)。

■フルスルチアミン 50mg 静脈内投与時の血中濃度の推移(慢性関節リウマチ患者)

(3)薬物動態パラメータ

〔外国人データ〕

フルスルチアミン塩酸塩 50mgを健康成人 3例に静脈内投与したときのチアミン

の血中濃度半減期は平均8.7時間であった23)。

プロスルチアミン

眼科疾患患者 5例にプロスルチアミン 10mgを静脈内投与したときの投与前、投与 30分

後、60分後、24時間後の血中総チアミン濃度は下記のとおりであった24)。

■血中総チアミン濃度(mg/dL)

− 29 −

240220200180160140120100806040200

0 0.5 3時 間(h)

血中総V.B1濃度

(µg/dL)

フルスルチアミン チアミン

症 例 投 与 前 投与30分後 投与60分後 投与24時間後

1

2

3

4

5

10.2

8.4

8.2

9.2

9.6

102

102

129

90

88

110

9.8

9.6

11.8

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1 − 4 中毒症状を発現する血中濃度

該当資料なし

2 .薬物速度論的パラメータ

2 − 1 吸収速度定数

該当しない

2 − 2 バイオアベイラビリティ

該当しない

2 − 3 消失速度定数

該当資料なし

2 − 4 クリアランス

該当資料なし

2 − 5 分布容積

該当資料なし

2 − 6 血漿蛋白結合率

フルスルチアミン塩酸塩

フルスルチアミン−35Sの2及び1.5mgをヘパリンを加えたヒト血液3mLに混ぜ1時間放

置後、血清を分離し Sephadex G25でゲルろ過し、蛋白結合 35Sを求めた結果、大部分

の35Sは蛋白に結合していなかったが、一部は蛋白と結合したと考えられた25)。

3 .吸  収

該当しない

− 30 −

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4 .分  布

4 − 1 血液−脳関門通過性

フルスルチアミン塩酸塩

(参考)〔ラット〕

ラットにビタミン B1欠乏食を 28日間与え、フルスルチアミン 50mg/kgを腹腔内投与

して 3時間後のチアミン濃度を測定した結果、大脳皮質、小脳、中脳、線条体、視

床+視床下部のチアミン濃度は増加し、移行すると考えられる26)。

■ビタミン B1 欠乏食投与ラットの脳内各部位のチアミン濃度

プロスルチアミン

(参考)〔ウサギ〕

ウサギに S標識プロスルチアミン 2mg/kgを静脈内投与したときの各組織中のチアミ

ン濃度の推移は下記のとおりであった14)。

■各組織中のチアミン濃度の推移(ウサギ)

− 31 −

(n mol/g)

チアミン濃度

0

15105

0.80.60.40.2

mean±SE、   :control(n=2)、  :3日間欠乏食(n=5)、  :14 日間欠乏食(n=5)、   :28 日間欠乏食(n=5)、  :フルスルチアミン投与 3時間後(n=5)*:p<0.05(コントロールとの比較) #:p<0.05(28 日間欠乏食ラットとの比較)、Student’s t 検定

大脳皮質

*♯

**

小 

*♯

***

中 

*♯

**

線条体

*♯

***

視床

視床下部

*♯

**

300

250

200

150

100

050402461前

経過時間(hrs.)

B1 

濃 

(µg/100g)

小脳 脳幹 大脳 脊髄 坐骨神経

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4 − 2 胎児への移行性

(参考)〔ラット〕3H−チアミンを妊娠15日目のラットに尾静脈から15mCi/gを投与したときの胎盤、胎児

の肝臓及び胎児の心筋中の放射能濃度の推移は下記のとおりであった27)。

■放射能濃度の推移(ラット)

4 − 3 乳汁中への移行性

〔外国人データ〕

妊娠後期の 3ヵ月に推奨されている量のチアミンを摂取している妊婦(摂取量の平均

1.45± 0.38mg/日)と摂取量が足りない妊婦(摂取量の平均 0.87± 0.13mg/日)の出産後

13〜 14日目の乳汁中のチアミン濃度に差はなかったが、40日目の濃度は摂取している

妊婦で有意に高かった28)。

■乳汁中のチアミン濃度

− 32 −

30000

25000

20000

15000

10000

5000

(dpm/mg)

30 60 120 180時間(min)

240 300

放射活性

胎盤胎児の心筋胎児の肝臓

13~14日後

40日後

0.90±1.03*

0.25±0.07*3

5

17

16

0.88±0.57

0.59±0.44

摂取量の足りない妊婦 推奨以上の摂取量の妊婦

チアミン濃度(µmol/L) 例数 チアミン濃度(µmol/L) 例数

mean±SD、*:p<0.05、群間比較、χ2-test

試 験 日

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(参考)〔ラット〕

妊娠期間中に 2 週間以上飼料 1kg に 3mg のチアミン塩化物塩酸塩を含む食事を与えた

ラットに、出産後に飼料 1kg に 0、2、4、6、7、40、350 及び 3,500mg のチアミン塩

化物塩酸塩を含む食事を与えた 6 日目と 13 日目の乳汁中のチアミン濃度は下記のとお

りであった 29)。

■乳汁中のチアミン濃度(ラット)

プロスルチアミン

分娩後2〜7ヵ月の授乳婦2例にプロスルチアミン50mgを経口投与後の乳汁中の遊離チ

アミン及び総チアミン濃度の推移は下記のとおりであった30)。

■乳汁中のチアミン濃度の推移

(参考)〔ヤギ〕

ヤギにプロスルチアミン 50mg静脈内投与後の乳汁中の遊離チアミン濃度は及び総チ

アミン濃度の推移は下記のとおりであった30)。

■乳汁中のチアミン濃度の推移

− 33 −

餌中のチアミン塩化物塩酸塩 濃度

(mg/kg)

乳汁中チアミン濃度(mg/kg)

6日目 13日目0

2

4

6

7

40

350

3,500

0.09±0.04

0.39±0.10

0.89±0.34

1.60±0.28

1.59±0.17

2.77±0.41

4.38±0.72

9.70±1.08

 0.10±0.05

 0.47±0.07

 1.47±0.43

 2.49±0.21

 2.80±0.33

 5.28±1.09

 8.02±1.30

18.90±9.56mean±SD、n=10

遊離チアミン

総チアミン

濃度(µg/dL)

投与前

11.8

14.4

13.0

16.5

16.3

20.4

16.3

20.4

25.0

31.5

22.0

28.5

1時間後 3時間後 6時間後 9時間後 12時間後

遊離チアミン

総チアミン

濃度(µg/dL)

投与前

34.8

65.6

37.5

74.5

60.8

115.6

64.5

143.8

81.5

156.3

65.0

140.0

1時間後 3時間後 6時間後 9時間後 12時間後

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4 − 4 髄液への移行性

〔外国人データ〕

健康人 24例にフルスルチアミン、プロスルチアミン、ビタミン B1、コカルボキシラー

ゼ を 経 口 あ る い は 静 脈 内 投 与 し 、 脳 脊 髄 中 の B1 活 性 を B1 要 求 性 の 原 生 動 物

(Ohromonas danica)を用いて経時的に測定した31)。

■脳脊髄液中の B1 活性

プロスルチアミン

小児の脳水腫患者、脳性小児麻痺患者、結核性髄膜炎患者、脊髄性小児麻痺患者それぞ

れ 5例にプロスルチアミン 1mg/kgを静脈内投与後の髄液中チアミン濃度は下記のとお

りであった32)。

■髄液中のチアミン濃度の推移

− 34 −

投与法 薬    剤B1活性(ng/mL)

6時間後

76

51

29

27

68

83

フルスルチアミン

27

23

21

24

17

24

0

プロスルチアミン

ビタミンB1コカルボキシラーゼ

ビタミンB1

コカルボキシラーゼ

経 

静脈内投与

脳水腫患者

脳性小児麻痺患者

結核性髄膜炎患者

脊髄性小児麻痺患者

濃度(µg/dL)

投与前

4.4

4.8

3.4

2.6

5.6

6.0

7.0

7.5

5.1

5.4

6.0

7.0

4.6

4.9

4.0

4.5

1時間後 4時間後 24時間後

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4 − 5 その他の組織への移行性

フルスルチアミン塩酸塩

(参考)〔イヌ〕

イヌにフルスルチアミン塩酸塩30mg/kgを経口投与したときのチアミンの組織内濃度

は下記のとおりであった23)。

■各組織内チアミン濃度

− 35 −

肝臓腎臓 髄質 皮質脳腸心臓肺副腎精巣甲状腺精巣上体筋肉脂肪血液

投与前1.2±0.1

1.5±0.23.1±0.22.2±0.11.1±0.13.5±0.10.5±0.12.9±0.11.7±0.10.7±0.01.4±0.12.9±0.10.4±0.20.0

2時間後15.7±3.1

33.5±6.528.8±6.4 2.6±0.1 78.4±33.7 7.9±0.7 3.1±0.7 6.1±3.5 4.0±0.7 1.6±0.5 3.3±1.1 4.7±1.11.8

3.1±1.0

チアミン濃度(µg/g or mL)組織24時間後3.2±0.6

3.3±0.94.5±0.53.1±0.32.8±1.14.2±0.20.9±0.16.0±1.03.0±0.21.9±1.22.7±0.25.8±0.80.6±0.10.2±0.1

mean±SD、n=3

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プロスルチアミン

(参考)〔ラット〕

ラットにプロスルチアミン 5mg/kgを静脈内投与したときのチアミンの組織内濃度は

下記のとおりであった21)。

■各組織内チアミン濃度

5 .代  謝

5 − 1 代謝部位及び代謝経路

フルスルチアミン塩酸塩及びプロスルチアミンはグルタチオンやヘモグロビンなどの還元

因子によって非酵素的に還元されてチアミンと側鎖部分に代謝される33)35)。

チアミンは生体内でリン酸化される。下図にチアミンの 4つの型が交互に変換する経路を

示す。この中でチアミンキナーゼはチアミンを補酵素型チアミンであるチアミン二リン酸

(コカルボキシラーゼ)に変換させる重要な酵素である。チアミン三リン酸は生体内に微

量しか存在しないが、チアミン二リン酸から生合成され、この反応を触媒する酵素の一つ

はアデニレートキナーゼであるとされている。チアミン一リン酸はそのままでは生理的な

作用はないと考えられている。

■チアミン 4 型の生体内における相互の変換

(ビタミンの事典 日本ビタミン学会編 1996, p150)

− 36 −

組織チアミン濃度(µg/dl or 100g)

血 液

肝 臓

心 臓

腎 臓

 脳

筋 肉

5 分 15 分 30 分 60 分 120 分 24 時間

3,690

2,660

1,700

3,800

268

359

3,400

1,950

1,520

2,190

280

320

2,720

1,860

1,350

1,820

318

402

2,200

1,800

990

1,070

286

252

1,230

1,380

680

820

276

200

32

1,175

593

661

272

157

チアミン チアミン一リン酸エステル

チアミンキナーゼ

チアミン二リン酸・ATPリン酸

転移酵素

チアミン一リン酸エステル分解酵素

チアミン二リン酸エステル

チアミン三リン酸エステル

チアミン二リン酸エステル分解酵素

チアミン三リン酸エステル分解酵素

ATP

リン酸

ATPAMP ADP

リン酸 リン酸

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側鎖部分はさらに下記のように代謝される。

■側鎖部分の代謝経路

フルスルチアミン塩酸塩33)34)

プロスルチアミン35)

MPS:methyl propyl sulfone

3−HPMS:3−hydroxy−propyl methyl sulfone

MSPA:methylsulfonyl propionic acid

− 37 −

B1 CH2 CHO

CH2

S S

CH2

CH2

フルスルチアミン

CH3 CH2 CHO

CH2

S

O

CH2

CH2

methyl tetrahydrofurfuryl sulfoxide

CH3 CH2 CHO

CH2

S

O

CH2

C

δ-methylsulfinyl-γ-valerolactone

CH3 CH2 CHO

CH2

S

O

O CH2

CH2

methyl tetrahydrofurfuryl sulfone

CH3 CH2 CHO

CH2

S

O O

O CH2

C

O

CH3 CH2 CH

CH2

S

O HO

CH2

COOH

4-hydroxy-5-methylsulfinyl valeric acid

CH3 CH2 CH

CH2

HO

CH2

COOH

4-hydroxy-5-methylsulfonyl valeric acidδ-methylsulfonyl-γ-valerolactone

無機硫酸塩

S

O

O

B1S SCH2CH2CH3

inorganic SO”4 CH3 CH2CH2CH3OSO

CH3OSO

CH3 CH2CH2COOHOSO

CH3 CH2CHOHCH3OSO

(TPD)

(MPS)

(MSPA)

(3-HPMS)

89”

(2-HPMS)

60 14 3

9”

29

17”

14 27 82

327

CH2CH2CH2OH

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5 − 2 代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種

該当資料なし

5 − 3 初回通過効果の有無及びその割合

該当しない

5 − 4 代謝物の活性の有無及び比率

フルスルチアミン塩酸塩

(参考)〔ラット〕

ラットにフルスルチアミン塩酸塩25mg/kgを腹腔内投与したときの肝臓でのチアミン

4型の濃度は下記のとおりであった36)。

■ラット肝臓でのチアミン 4 型の濃度

5 − 5 活性代謝物の速度論的パラメータ

チアミンについてはⅦ−1−3の項参照

− 38 −

1.5

1.0

0.5

00 3 6 9 12

150

100

50

0

30

20

10

0

75

50

25

0

チアミン三リン酸

チアミン

チアミン一リン酸

チアミン二リン酸

時 間(h)

(nmol/g) (nmol/g)

(nmol/g) (nmol/g)

mean±SD、n=5、○チアミン、△チアミン一リン酸、▲チアミン二リン酸、●チアミン三リン酸

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6 .排  泄

6 − 1 排泄部位

(参考)〔ラット〕

チアミン部分25)及び側鎖部分34)とも尿中に排泄される。

6 − 2 排 泄 率

フルスルチアミン塩酸塩

健康人3例にS標識フルスルチアミン(outer)50mgを静脈内投与し、尿中排泄率を測定

した。

72時間までにチアミンは投与量の50%、標識S(側鎖部)は80%であった23)。

プロスルチアミン

(参考)〔ウサギ〕

[チアミン部分]

ウサギに S標識フルスルチアミン(inner)5mgを静脈内投与した場合、24時間で投与

量の58.9%が尿中に排泄され、5日間で投与量の82.9%が尿中に排泄された37)。

[側鎖部分]

ウサギに S標識フルスルチアミン(outer)5mgを静脈内投与した場合、24時間で投与

量の70.4%が尿中に排泄され、6日間で投与量の80.5%が尿中に排泄された38)。

6 − 3 排泄速度

該当資料なし

7 .透析等による除去率

7 − 1 腹膜透析

慢性的に腹膜透析を受けている 36 例の 24 時間腹膜透析でのチアミン塩化物塩酸塩の消

失量は 46 ± 3mg であり、健康成人の 24 時間尿中排泄(> 100mg)より少なかった

(mean±SE)39)。

7 − 2 血液透析

7例の血液透析実施中の患者にチアミン塩化物塩酸塩 20mgを静脈内投与して 15分後のチ

アミンの Inlet側濃度は 23.83± 4.64mg/100mL、Outlet側濃度は 20.38± 4.63mg/100mL

と有意に低下していた(mean±SE)40)。

7 − 3 直接血液灌流

該当資料なし

− 39 −

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Ⅷ:安全性(使用上の注意等)に関する項目

1 .警告内容とその理由

該当しない

2 .禁忌内容とその理由

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3 .効能・効果に関連する使用上の注意とその理由

該当しない

4 .用法・用量に関連する使用上の注意とその理由

該当しない

5 .慎重投与内容とその理由

薬物過敏症の既往歴のある患者

6 .重要な基本的注意とその理由及び処置方法

該当しない

7 .相互作用

該当しない

− 40 −

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− 41 −

8 .副 作 用

8 − 1 副作用の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため、発現

頻度については文献等を参考に集計した。(再審査対象外)

1)重大な副作用

ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、胸

内苦悶、呼吸困難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行う

こと。

2)その他の副作用

注)このような場合には投与を中止すること。

(いずれも0.1〜5%未満)

注)このような場合には投与を中止すること。

8 − 2 項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧

該当資料なし

8 − 3 基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度

該当資料なし

8 − 4 薬物アレルギーに対する注意及び試験法

(1)禁  忌

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

(2)慎重投与

薬物過敏症の既往歴のある患者

(3)重大な副作用

ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、胸内苦悶、呼吸困

難等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

(4)その他の副作用

発疹を起こした場合には投与を中止すること。

0.1~5%未満 0.1%未満

悪心、嘔吐、舌炎

頭痛、頻尿

発疹

下痢 1)過敏症注)

2)消化器

3)その他

発疹

悪心、嘔吐 1)過敏症注)

2)消化器

アリナミンF5・10・25・50・100注

アリナミン注射液10mg

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9 .高齢者への投与

該当しない

10 .妊婦、産婦、授乳婦等への投与

該当しない

11 .小児等への投与

低出生体重児、新生児に使用する場合には十分注意すること。[外国において、ベン

ジルアルコールの静脈内大量投与(99〜 234mg/kg)により、中毒症状(あえぎ呼吸、

アシドーシス、痙攣等)が低出生体重児に発現したとの報告がある。本剤は添加剤と

してベンジルアルコールを含有している。]

12 .臨床検査結果に及ぼす影響

該当資料なし

13 .過量投与

該当資料なし

14 .適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)

静脈内注射により、血管痛を起こすことがあるので、注射速度はできるだけ遅くすること。

15 .その他の注意

該当しない

16 .そ の 他

該当しない

− 42 −

アリナミン注射液10mg

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Ⅸ:非臨床試験に関する項目

1 .一般薬理

(1)自律神経系作用

1)ネコ瞬膜試験(股静脈内に2分間以内に注入)

上頸部交感神経節前線維電気刺激による瞬膜収縮に対し、チアミンは 30mg/kgで約

70%の抑制作用を示したが、フルスルチアミン及びプロスルチアミンは 60mg/kgで

わずかに抑制作用を示したのみである。また、節後線維電気刺激による収縮に対し

チアミンはやや増強作用を示したが、フルスルチアミン及びプロスルチアミンはほ

とんど影響を示さなかった41)。

2)血圧試験(股静脈内に10秒以内に注入)

チアミン、フルスルチアミン及びプロスルチアミンは5mg/kg以上で血圧を下降した。

チアミンは5mg/kg以上で迷走神経及び大内蔵神経の切断末梢端の電気刺激による血

圧変動を抑制したが、フルスルチアミン及びプロスルチアミンはこれらの血圧変動

に対し影響を与えなかった。又、チアミンはアドレナリンによる血圧上昇を増強し、

アセチルコリンによる下降を一過性に抑制したが、フルスルチアミン及びプロスル

チアミンはこの作用を示さなかった41)。

(2)運動神経筋接合部に対する作用

ラットの坐骨神経電気刺激に対する腓腸筋収縮をチアミンは 150mg/kg(頸静脈内投

与)以上で抑制したが、フルスルチアミン及びプロスルチアミンは 400mg/kgでも影

響を示さなかった41)。

2 .毒  性

2 − 1 単回投与毒性試験

フルスルチアミン塩酸塩

LD50:430mg/kg(マウス、静脈内)42)

プロスルチアミン

LD50:320mg/kg(マウス、静脈内)43)

− 43 −

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2 − 2 反復投与毒性試験

フルスルチアミンを 0.55%またはプロスルチアミンを 0.5%混じた飼料でラットを 4週間

飼育した試験(平均摂取量: TTFD 655.6mg/kg/日、TPD 607.5mg/kg/日)では、体重、

BSP試験、肝組織学的検査で異常は認められなかった44)。

フルスルチアミン塩酸塩

フルスルチアミンを 0.3%混じた飼料でラットを 2年間飼育した試験(平均摂取量:雌

157.23mg/kg/日、雄 118.72mg/kg/日)では、体重、臨床検査所見、組織学的検査で異

常は認められなかった45)。

2 − 3 生殖発生毒性試験

フルスルチアミン塩酸塩

フルスルチアミン塩酸塩 100、300、500mg/kgをラットを用い、成熟期より繁殖期にか

け、2世代にわたって投与した試験では、繁殖機能に及ぼす影響は認められなかった46)。

フルスルチアミン塩酸塩をマウス及びラットの器官形成期に 30、300mg/kg47)、ウサギ

及びサルの器官形成期に 30、300、500mg/kg48)経口投与した試験では、催奇形性は認

められなかった。

プロスルチアミン

プロスルチアミン 30、300mg/kg/日を妊娠マウス及びラットの感受期(器官形成期)に

経口投与した試験では、胎児発生に対して影響は認められなかった。

(武田薬品・研究所)

2 − 4 その他の特殊毒性

フルスルチアミン塩酸塩

薬剤の遺伝的影響を検討する宿主媒介試験 49)、優性致死突然変異試験 50)、細胞遺伝子

学的研究 50)において、フルスルチアミン塩酸塩による変異原性を示唆する結果は認め

られなかった。

− 44 −

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− 45 −

Ⅹ:取扱い上の注意等に関する項目

1 .有効期間又は使用期限

アリナミンF5・10・25・50・100注:21ヵ月

アリナミン注射液10mg :3年

(使用期限内であっても開封後はなるべく速やかに使用すること。)

2 .貯法・保存条件

室温保存。開封後も光を遮り保存すること。

3 .薬剤取扱い上の注意点

全製剤共通

(1)注意−医師等の処方箋により使用すること

(2)本品は「ワンポイントカットアンプル」を使用しているので、ヤスリを用いず、アン

プル枝部のマーク(白)の反対方向に折り取ること。

アリナミンF25・50・100注

(1)注射液使用時の一般的注意として、細菌等による汚染を避けるため、一部使用後の

残液は使用しないこと。

(2)アリナミン F 注射液を吸引した注射筒に血液を吸引すると、赤血球が凝集するが、

この凝集は可逆性で血清中では容易に解離する。

アリナミン注射液10mg

寒冷時には混濁を生じることがある。

4 .承認条件

該当しない

5 .包  装

F5注・1mL :50管

F10注・2mL :50管

F25注・10mL :50管

F50注・20mL :50管

F100注・20mL :50管

注射液10mg・2mL :10管

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− 46 −

6 .同一成分・同効薬

同一成分薬:

アリナミンF5・10・25・50・100注

アリナミンF糖衣錠

アリナミン注射液10mg

該当しない

同 効 薬:

オクトチアミン、チアミンジスルフィド、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン等

7 .国際誕生年月日

フルスルチアミン塩酸塩:1960年12月31日

8 .製造販売承認年月日及び承認番号

※販売名変更に伴い、新販売名の承認年月日・承認番号を記載した。

アリナミンF5注

アリナミンF10注

アリナミンF25注

アリナミンF50注

アリナミンF100注

アリナミン注射液10mg

承認年月日販 売 名

1965年12月21日

2001年12月12日※

1962年 4 月30日

2001年 8 月22日※21300AMZ00615※

21300AMZ00616※

(37A)1773

(37A)1772

(40A)6529

21300AMZ00825※

承認番号

旧販売名 承認年月日 承認番号

アリナミンF注射液(5mg)

アリナミンF注射液(10mg)

アリナミン注射液

(37A)2835

(阪薬)565

1962年 7 月16日

1957年 1 月28日

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9 .薬価基準収載年月日

※販売名変更に伴い、新販売名の薬価基準収載年月日を記載した。

10 .効能・効果追加、用法・用量変更追加等の年月日及びその内容

該当しない

11 .再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容

再評価結果公表年月日:1974年7月29日

内容:適用の一部について有用性が認められないものと判定された。

以下は有効と判定する根拠がないものと判定された適応。

アリナミンF5・10・25・50・100注

本態性高血圧症、低血圧症、自律神経失調症、起立性調節障害、神経循環無力

症、急性・慢性湿疹、夜尿症、妊娠悪阻、月経困難症、分娩時和痛

アリナミン注射液10mg

本態性高血圧症、低血圧症、筋萎縮性側索硬化症

再評価結果公表年月日:1997年6月5日

内容:製造(輸入)承認事項の一部を変更すれば薬事法第 14条第 2項各号のいずれにも該当

しない。

以下の効能・効果は、提出された資料からは有用性が確認できなかったため削除さ

れた。

アリナミンF5・10・25・50・100注

中枢神経障害(脊髄炎、脳血管障害)

アリナミン注射液10mg

中枢神経障害(脳血管障害)

また、ウェルニッケ脳炎がウェルニッケ脳症に改められた(全製剤共通)。

− 47 −

旧販売名 薬価基準収載年月日

アリナミンF注射液(5mg)

アリナミンF注射液(10mg)

アリナミン注射液

1963年 1 月 1日

1958年 4 月 1日

アリナミンF5注

アリナミンF10注

アリナミンF25注

アリナミンF50注

アリナミンF100注

アリナミン注射液10mg

薬価基準収載年月日

1967年 7 月 1日

2002年 7 月 5日※

1963年 1 月 1日

2001年 9 月 7日※

販 売 名

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12 .再審査期間

該当しない(再審査対象外)

13 .長期投与の可否

該当しない

14 .厚生労働省薬価基準収載医薬品コード

アリナミンF5注   :3122401A1049

アリナミンF10注   :3122401A2045

アリナミンF25注   :3122401A3025

アリナミンF50注   :3122401A4021

アリナミンF100注  :3122401A5028

アリナミン注射液10mg:3122404A1034

15 .保険給付上の注意

保医発0305第1号(平成24年3月5日)のとおり。

− 48 −

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− 49 −

Ⅺ:文  献

1 .引用文献

1)松川泰三,他:武田研究所年報 1953, 12 : 1

2)浅原慶一,他:薬学雑誌 1987, 107 : 795

3)阿部達夫:日本臨牀 1962, 20 : 1957

4)糸川嘉則:ビタミン 1975, 49 : 415

5)Muralt, A.:Ann.N.Y. Acad. Sci. 1962, 98 : 499

6)成実重彦,他:ビタミン 1975, 49 : 308

7)中沢恒幸,他:アリナミン基礎文献集 1965, 3 : 117

8)桐田良人:臨牀と研究 1966, 43 : 1889

9)中原正雄,他:新薬と臨牀 1966, 15 : 1297

10)Iida, S.:Biochem. Pharmacol. 1966, 15 : 1139

11)佐々木一彦:久留米医学会雑誌 1964, 27 : 875

12)中山 沃,他:ビタミン 1963, 28 : 235

13)福原 武,他:ビタミン 1965, 31 : 494

14)大塚裕康:ビタミン 1965, 32 : 211

15)中沢恒幸,他:ビタミン 1966, 32 : 434

16)難波良司,他:ビタミン 1961, 22 : 142

17)戸嶋裕徳,他:アリナミン基礎文献集(心臓) 1964, 1 : 68

18)Leigh, D., et al.:Br. J. Psychiatry. 1981, 139 : 153

19)Kobayashi, T., et al.: Inflamm. Res. 2005, 54 : 249

20)Shinozaki, H.:J. Nutr. Sci. Vitaminol. 1976, 22 : 29

21)福富久之:ビタミン 1966, 33 : 144

22)Yano R.:Med. Klin. 1964, 59 : 1396

23)Mitoma, C.:Drug. Metab. Dist. 1973, 1 : 698

24)浅山亮二,他:ビタミン 1954, 7 : 1038

25)麻生和雄,他:ビタミン 1965, 32 : 387

26)米川 賢,他:臨床神経学 1986, 26 : 59

27)Uchida, K., et al.:Arch. Histol. Jpn. 1977, 40 : 23

28)Ortega, R. M., et al.:Br. J. Nutr. 2004, 92 : 129

29)Roth-Maier, D. A., et al.:Z. Ern ahrungswiss 1997, 36 : 169

30)岩崎 毅:ビタミン 1955, 9 : 525

31)Baker, H. et al.:Am. J. Clin. Nutr. 1974, 27 : 676

32)土本 巖:ビタミン 1958, 14 : 609

33)Suzuoki, Z. et al.:J. Pharm. Exp. Ther. 1967, 158 : 353

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2 .その他の参考文献

該当しない

− 50 −

34)平野 弘,他:ビタミン 1966, 34 : 448

35)Nishikawa, K., et al.:J. Pharmacol. Exp. Ther. 1967, 157 : 589

36)Sanemori, H., et al.:Experientia 1982, 38 : 1044

37)糸川嘉則:ビタミン 1963, 28 : 564

38)糸川嘉則:ビタミン 1963, 28 : 558

39)Boeschoten, E. W., et al.:Nephrol. Dial. Transplant. 1988, 2 : 187

40)Niwa, T., et al.:Am. J. Clin. Nutr. 1975, 28 : 1105

41)山本 巌:アリナミン研究会 1964, 歯科領域(大阪): 24

42)荒蒔義和,他:武田研究所報 1971, 30 : 242

43)荒蒔義和,他:ビタミン 1959, 16 : 240

44)荒蒔義和:アリナミン研究会 1963, 循環器疾患(中部・北陸): 74

45)臼居敏仁,他:医薬品研究 1971, 2 : 414

46)Mizutani M., et al.:J. Taked Res. Lab. 1972, 31 : 365

47)水谷正寛,他:武田研究所報 1971, 30 : 131

48)Mizutani, M., et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1972, 22 : 115

49)飯島貞二,他:武田研究所報 1971, 30 : 771

50)菊池康基,他:武田研究所報 1971, 30 : 762

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Ⅻ:参考資料

主な外国での発売状況

インドネシア等で販売されている。

− 51 −

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ⅩⅢ:備  考

その他の関連資料

該当しない

− 52 −

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− 53 −