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H24年度東京都化学物質対策セミナー 「化学物質管理」に 事業者はどう取り組むべきか 東京都VOCアドバイザー P&E マネジメント 代表

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Page 1: 「化学物質管理」に 事業者はどう取り組むべきか...H24年度東京都化学物質対策セミナー 「化学物質管理」に 事業者はどう取り組むべきか

H24年度東京都化学物質対策セミナー

「化学物質管理」に 事業者はどう取り組むべきか

東京都VOCアドバイザー P&E マネジメント 代表

寺 田 勝 昭

Page 2: 「化学物質管理」に 事業者はどう取り組むべきか...H24年度東京都化学物質対策セミナー 「化学物質管理」に 事業者はどう取り組むべきか

化学物質による多層汚染

大気汚染 PM

VOC

悪臭

インキ 洗浄剤 湿し水

有機溶剤

2 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

安全性担保 グリーン製品

作業者の安全衛生 危険物/有機則/特化則

がん原性指針

周辺住民 悪臭/VOC

資材

グリーン調達 ・MSDS ・NL証明書 ・有害物質不使用証明書 (Rohs、REACH) ・GP資機材認定製品

廃液処理

廃棄物処理

廃液

土壌汚染

施設

貯蔵

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印刷で使用する化学物質 ●印刷工場の主要な資材であるインキ、湿し水、洗浄剤には化学物質が使用されている。

●液体やゼル状で使用される化学物質は、一般的に有機溶剤と言われ、「乾燥性」や「ぬれ性」や「溶解性」等の役割を持ち、印刷被膜の性能や使い易さを左右する重要な物質である。

●反面、印刷機械や廃ウエス等からは有機溶剤がガスやミストとなり職場に拡散するので、換気などの適正な管理を怠ると作業者への健康障害を起こす原因となる。

●化学物質よっては有害性の強度が異なるので、必ずMSDSで法規制や有害性の情報を把握し、適性な管理に努めることが必要。

3 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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化学物質と関連する法規制

化学物質

作業環境 ・安衛法(有機則、特化則、がん原指針)

・毒劇法

消費者 ・食品衛生法・薬事法 ・有害家庭用品規正法 ・農薬取締法・建築基準法

有害物質 ・PRTR法 ・化審法 ・ダイ特法 ・オゾン法

排 出 ・水濁法 ・下水道法 ・大防法・VOC ・自動車NOX・PM法 ・オゾン層保護法

土壌・地下水 ・土壌汚染法 ・農用地土壌法

廃 棄 ・廃棄法 ・廃PCB法 ・フロン回収法

環境保全

4 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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◯リスクとは、望ましくないことが発生する確率。 ◯化学物質の「リスク」とは、長時間や高濃度の化学物質の暴露により人の健康や生態系に好ましくない影響を与えるおそれのことをいう。

化学物質のリスク=化学物質の有害性×暴露量

◯対策 ・化学物質の有害性の把握 ・資材の購入量や排出量の把握 ・職場の作業環境測定の実施 ・有害物質を使用しない資材への転換 ・作業環境や方法の改善と防護具の整備 ・法規制の順守

化学物質のリスクと対策

5 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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6 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

有害性の把握とリスク管理

MSDS

MSDS plus RoHs/REACH GP有害物質 不使用証明書

NL証明書 (印刷インキ工業連合会)

GP資機材認定製品 (日本印刷産業連合会)

■資材含まれる化学物質の有害性把握

■化学物質リスクアセスメントの構築 ■リスクコミュニケーションの実施

有害性(塩素系、フロン系)、PRTR法、安衛法(製造禁止物質、特化則、有機則、がん原生指針)消防法(引火点による)、悪臭、オゾン層、特別管理産業廃棄物,特定物質(RoHs/REACH)、水質・土壌(有害物質)、毒劇物、VOC200の評価

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SDS 安全データシート

2012/6(純物質) 2015/6(混合物)

購入資材

国連: GHS 化学品の分類

および 表示に関する

世界調和システム

MSDS Material Safety Data Sheet

製品安全データシート 2001/1

PRTR法

毒物及び劇物取締法

労働安全衛生法

(製品)安全データシート(M)SDS

7 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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(M)SDSの読み方

8

GHS分類 物理化学的危険性 健康に対する有害性 環境に対する有害性 ラベル要素 絵表示又はシンボル 注意喚起語

※GHS分類にある区分は、おおよそ次の見方になります。 ・区分1 区分5 (有害性 大 (有害性 小) ・区分外 … 有害性がさらに小 ・分類できない…データなし ・分類対象外 …該当しない

更新日確認 物質:2009/10/1、GHS:2012/6

組成・成分

発がん性確認

適用法規制

Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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第3種有機溶剤

MSD

S

を必ず読んでください

GHS表示

9 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

製品への表示

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旧 製品安全データシート

適用:有機則 ジクロロメタン:第二種 ミネラルスピリット:第三種 (トリメチルベンゼン含む)

10 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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リスクアセスメント実施支援システム -ILO International Chemical Control Toolkit-

出展:平成22年度に中央労働災害防止協会

http://anzeninfo.mhlw.go.jp/ras/user/anzen/kag/Default.aspx

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 11

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出展:厚労省

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 12

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化学物質

6万⇒2万

安全な製品への転換

第1、2種 有機溶剤×

第3種 有機溶剤○

リスクアセスメントの実施 MSDS、PRTR、IARC*

脂肪族塩素化合物 表示・通知物質、有機則等

自社の力で

GP資機材 認定製品

業界の力で

有機則の法令順守 特化則、がん原性指針、 有機塩素系洗浄剤のばく露低減予防策

国・法律の力で

作業主任者の選定 法定表示 換気装置

作業環境の測定 特殊健康診断

有害情報不明

有機則 非該当

*国際がん研究機関

STEP1 STEP2 Ⓒ2012 P&Eマネジメント 13

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GPマーク(印刷物)

事業者の 取組み

工程

購入資材

<グリーン基準> <GP認定制度>

GP資機材認定制度

GP製品認定

達成すべき目標

GP資機材

GP認定工場

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 14

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GP資機材認定基準

洗浄剤・湿し水

有害 物質の管理

有害性 塩素系・フロン系不使用

オゾン層 悪臭

消防法

有機則 安衛法

PRTR法

特定悪臭物質22物質を使用しないこと

第4類(引火性液体):引火点で評価 ・特種引火物及び第1石油類に該当しないこと

「労働安全衛生法施行令」で製造等が禁止される有害物等を使用しないこと、並びに特定化学物質障害予防規則、に該当しないこと

有機溶剤名を明記 物質名を記載

特化則 ・第1、2、3類 ・製造禁止物質

がん原性指針 ・指針物質は使用しない

毒劇物

水質・土壌 特管廃棄物

特定物質

毒物・劇物特定毒物を使用しないこと

該当内容を記載①特定有害産業廃棄物②廃酸ph2.0以下③廃アルカリ(ph12.5以上④引火点70℃未満

水濁法の有害物質/土壌対策法の第1,2,3種特定有蓋物質を使用しない

EU/RoHs指令、ELV指令、REACH(SVHC)規制物質を使用しない

特定物質(オゾン層破壊物質)を使用しないこと

VOC VOC

資源の有効活用 リサイクル

環境省定義の200物質の物質名、含有率、沸点を明記

再生材活用、物質循環、熱回収

評価方法 グリーン基準 原則 商品

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 15

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GP資機材認定評価表(抜粋) 7点 5点 3点 1点

ランク外(0点)

必須項目 MSDS及びMSDSplus

該当(1点)

<種類・物質名>

MSDS及びMSDSplus

必須項目 MSDS及びMSDSplus

第2種

第1種

200℃以上70℃以上、200℃未満

21℃以上、70℃未満

21℃未満

<分類>

MSDS及びMSDSplus

必須項目 -

必須項目 -

必須項目MSDS及びMSDSplus(更新時最新版)

必須項目 -

該当(1点)

<該当の対象>

MSDS及びMSDSplus

必須項目 MSDS及びMSDSplus

0%(VOCフリー)

1%未満(ノンVOC)

1~50%未満 50~100%

260℃以上110℃以上、260℃未満

100℃以上、110℃未満

100℃未満

水 植物系 エマルジョン系 炭化水素系

グリーン原則

グリーン基準達成点

数必須項

グリーン基準評価・配点

「労働安全衛生法施行令」で製造等が禁止される有害物等を使用しないこと、並びに特定化学物質障害予防規則、がん原性指針に該当しないこと

該当物質名・該当の対象・その他記入欄

添付が必要な証明書類等※

評価の方法

有害性とは塩素系及びフロン系物質を含有しないこと。

PRTR法 非該当(5点)

「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律(PRTR法)」で定める第一種指定化学物質及び第二種指定化学物質の使用に関し記載。使用する場合、種類と物質名を記載。

項目

有害物質の管理

有害性 塩素系・フロン系不使用(1点)

オゾン層 非該当(1点)

安衛法(製造禁止物質,特化則、がん原性指針)

非該当(1点)

悪臭 非該当(1点)

消防法(引火点による)

「悪臭防止法」による特定悪臭物質(22物質)を使用しないこと。

有機則 指定外 第3種(3点)

<種類・物質名>

MSDS及びMSDSplus

「有機溶剤中毒予防規則」で定められる有機溶剤について、「指定外」、「第3種」、「第2種」、「第1種」から選択。第3種~第1種有機溶剤を使用する場合、種類と物質名を記載。

「消防法」で定める危険物の第4類(引火性液体)で、引火点の範囲により分類される特殊引火物及び第1石油類(引火点21℃未満)に該当しないこと。第2石油類(引火点21℃以上70℃未満)、第3石油類(引火点70℃以上200℃未満)、第4石油類(引火点200℃以上250℃未満)に該当する場合は、分類を記載。

水質・土壌(有害物質) 非該当(1点)

水質汚濁防止法で定める有害物質及び土壌汚染対策法で定める第1種特定有害物質、第2種特定有害物質、第3種特定有害物質を使用しないこと。

特別管理産業廃棄物 非該当(5点)

「特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律施行令」で定められる物質を使用しないこと。特定物質とはオゾン層破壊物質をさす。

特定物質(RoHS/ELV/REACH(SVHC))

非該当(1点)

RoHS指令、ELV指令、REACH規則(SVHC)に示される規制物質を使用していないこと。

廃棄物が、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)の特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物の該当に関し記載。該当の対象は次から選び記入のこと。①特定有害産業廃棄物、②廃酸(Ph2.0以下)、③廃アルカリ(Ph12.5以上)、④引火点70℃未満

毒劇物 非該当(1点)「毒物及び劇物取締法(毒劇法)」で定められる毒物、劇物、特定毒物を使用しないこと。

VOC成分の特定とVOC含有率(処方時の配合率or出荷時の保証値)

<物質名・含有率・沸点>

<全体のVOC含有率>

VOCは環境省定義の「200物質」(別表参照)。混合溶剤は、含有率の高い上位3物質までの物質名と含有率をそれぞれ記載するとともに、全体のVOC含有率を記載し左の表から範囲を選択する。沸点は、含有率の高い上位3物質のうち一番低い沸点を選択すること。なお、エマルジョンとは乳化状態のものをさす。物質それぞれの含有率、沸点の記載が難しい場合は、事務局まで問い合わせること。

タイプ

沸点VOC削減

16 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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17 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

GP資機材認定製品2012.9.14現在

http://www.jfpi.or.jp/greenprinting/gp/list_s.php?kubun=%C0%F6%BE%F4%BA%DE&page=1

108製品認定

14製品認定

111製品認定

17製品認定

53製品認定

6製品認定

114 18社 331製品

新GP認定セッター 22製品認定

*新規6社/69製品 2012.9.14

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仕 組 化学物質管理 従業員教育 苦情処理

情報の公開

環境報告書 HP・チラシ

工場見学 説明会

住民との交流

清掃活動参加 防災活動支援

協 働

リスクコミュニケーション

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 18

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化学物質の管理

Ⓒ2012 P&Eマネジメント

EU指令 Rohs/REACH

外資企業やグローバル企業との取引の場合は有害物質の基準として要求されることが多い

PRTR法

危険物の表示と適正保管

職場環境の維持。特に有機溶剤規則の順守がポイント第2⇒第3

PRTRとは、有害性のある化学物質が、どの発生源から、環境中に排出されたか、あるいは廃棄物に含まれて事業所の外に運び出されたかを把握し、公表する仕組み。常用雇用者21人以上の事業者で第一種指定化学物質のいずれかを1年間に1t以上取り扱う事業所が規制対象。第一種指定化学物質(PRTR制度、MSDS制度の対象物質)462物質。自治体により規制の上乗せあり 東京都(58物質 100kg/年)

消防法

水濁/下水道/土壌法

大気汚染防止法 VOC規制

○各法規制により対象とするリスクが異なるために総合的な管理を!

安衛法有機則/特化則

悪臭防止法/オゾン

廃掃法

悪臭物質規制から臭気指数での規制へ

水質汚濁対策

廃棄物処理に係わる規制。特別管理廃棄物の特定

ガス状で排出される有機化合物をVOCとしている。多くは、塗料、接着剤、インキ等に溶剤として含有しているため、塗装、接着、印刷関係施設からのVOCの排出が多い。

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20 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

化学物質の量的把握

PRTR届出 有害化学物質

VOC届出インベントリ VOC200物質

公的 仕組

企業

資材の購入量把握 塗料・インキ・洗浄剤

MSDS 化学物質の把握

第一種指定化学物質 1 t/年以上

法規制 自主的 取組

VOCの特定 推計パターン

H21年度排出量 138⇒79万トン/年

H22年度排出・移動量 38万トン/年

大気排出43.5%(16.6万トン)

日印産連GP資機材認定製品

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Ⓒ2012 P&Eマネジメント 21

化学物質集計表

分類 タイプ メ カーー名 銘柄名 購入量kg 化学物質 % PRTR 使用量kg 有機則 特化則 がん原性指針 VOC 排出量kg

植物油 Dインキ 1000 AFソルベント 30 1000 ー ー ー AFソルベント 300

ノンVOC Oインキ 500 0 500 ー ー ー 0

UVインキ Tインキ 500 0 500 ー ー ー 0

LEDインキ T&K 300 0 300 ー ー ー 0

小計 2300 2300 300

IPA Eテイ IPA 500 イソプ ロピ ルアルコ ルー 100 500 (第2種) ー ー イソプ ロピ ルアルコ ルー 500

H液 N化学 600 エチレングリコールモノエチルエーテル 60 360 (第2種) エチレングリコールモノエチルエーテル 360

小計 1100 860 860

ロ ラー洗浄剤 Tインキ オチ ルー 500 ミネラルスピ リット 99 ○ 500 第3種 ー ー 炭化水素系 500

ブ ランケット洗浄剤 N化学 ブ ランウオッシュECO 1000 灯油  50 ー 500 第3種 ー ー エマルジ ョン炭化水素系 500

ジ クロロメタン 90 ○ 450 第2種 ー ○ 450

炭化水素油類 10 ー 50 通知物質 ー ー 50

プ ロピ レング リコ ルーモノメチルエ テール 通知物質 ー ー

ノナン 通知物質

高沸点溶剤 通知物質

ミネラルスピ リット50% ー ー

ナフタレン  1%

小計 6720 1710 1750

50プ レ トークリ ナーー FF

Nシーマ水棒洗浄剤 プ リルクリ ンーECO

CD-1 20

炭化水素系 200

ー 10 第3種 エマルジ ョン炭化水素系

200

インキ

湿し水

洗浄剤100

51

200

ブ ランケット洗浄剤 Oクリ ンー NEWクリ ンーA 5000

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平成22年度印刷業のPRTRデータ/全国

業種名 物質番号 物質名 合計 廃棄物移動下水道への

 移動 合計

出版・印刷 53 エチルベンゼン ❺ 44,154 44,154 29,328 29 328 73,482

出版・印刷 57 エチレングリコールモノエチルエーテル 2,555 2,555 7,670 7,670 10,225

出版・印刷 80 キシレン ❷ 128,333 128,333 67,406 67 406 195 739

出版・印刷 133 エチレンクリコールモノエチルエーテルアセテート 1,460 1,460 33,030 33,Q30 34,490

出版・印刷 151 1 3-ジオキソラン 4,100 4,100 200 290 4,300

出版・印刷 176 HCFC-141b 4,920 4,920 4,920

出版・印刷 178 1 2-ジクロロプロパン ❼ 27,340 27,343 5,490 5 490 32,833

出版・印刷 186 塩化メチレン ❸ 66,460 66,460 11,470 11,470 77,930

出版・印刷 262 テトラクロロエチレン ➒ 17,580 17,580 5,460 5 460 23,040

出版・印刷 281 トリクロロエチレン 4,315 4,315 250 250 4,565

出版・印刷 296 1,2,4-トリメチルベンゼン ❽ 20,073 20,073 22,384 22,384 42,457

出版・印刷 297 1.3,5-トリメチルベンゼン 8,231 8,231 17,920 17,920 26,151

出版・印刷 300 トルエン ➊ 8,613,298 8,613,298 2 611 689 2 611 689 11,224,987

出版・印刷 384 1-ブロモプロバン ❹ 55 000 55,000 1,500 1,500 56,500

出版・印刷 392 ノルマルーヘキサン ❻ 34,973 34,973 17,010 17 010 51,983

出版・印刷 438 メチルナフタレン ❿ 5,319 5,319 5,319

出版・印刷 448 メチレンビス(4、1-フェニレン)=ジイソシアネート 2,972 2,972 5,214 5,214 8,186

出版・印刷 9999 合計 9,045,215 9,045,246 3,252,475 4,250 3,256,725 12,301,971

対象化学物質     届出排出量(kg/年.ダイオキシン類はmg-TEO/年)

届出移動量(kg/年ダイオキシン類は賭-TEQ/年) 届出排出・移

 動量合計大気

※大気への排出量の多い化学物質

22 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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化学物質の拡散と健康障害

23 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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有機溶剤中毒予防規則

●使われる有機溶剤の区分に応した色による表示 (第1種:赤、第2種:黄、第3種:青)

●有機溶剤中毒予防規則による分類

有機溶剤中毒予防規則では、54種類の有機溶剤について中毒の 発生を防止するために諸規定が定められている。有機則の中で取 り上げられている有機溶剤のうち、有機溶剤の物性等を考慮して、 3つのグループに分けて適用。「第1種有機溶剤等」に区分され ている有機溶剤には、単一物質で有害性の程度が比較的高く、し かも蒸気圧が高いものがなっている。それ以外の単一物質である 有機溶剤が「第2種有機溶剤等」として区分されている。また、 「第3種有機溶剤等」である有機溶剤は、多くの炭化水素が混合 状態となっている石油系溶剤および植物系溶剤であって、沸点が おおむね200度以下のもの。

※有機溶剤(第1種と第2種)の容器にも、メーカーが有機溶剤の名称や取扱上の 注意事項などを表示するよう法令で定められている

24 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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有機溶剤の特定(分類)

第1種有機溶剤と第2種有機溶剤を扱う屋内作業場について6カ月以内ごとに1回、定期的に空気中の有機溶剤の 濃度を測定することが定められています。

第1種有機溶剤等 第3種有機溶剤

クロロホルム アセトン シクロヘキサノール ガソリン

四塩化炭素 イソブチルアルコール シクロヘキサノン コールタールナフサ

1、2-ジクロルエタン イソプロピルアルコール 1.4-ジオキサン 石油エーテル

1,2-ジクロルエチレン イソペンチルアルコール ジクロルメタン 石油ナフサ

1,1,2,2-テトラクロルエタン エチルエーテル N、N-ジメチルホルムアミド 石油ベンジン

トリクロルエチレン エチレングリコールモノエチルエーテル スチレン テレピン油

二硫化炭素 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー テトラクロルエチレン ミネラルスピリット

①上記に掲げる物のみから成る混合物 エチレンクリコールモノブチルエーテル テトラヒドロフラン

②上記に掲げる物とそれ以外の物との エチレンクリコールモノメチルエーテル 1、1、1-トリクロルエタン

混合物で5%を超えて含有するもの オルトジクロルベンゼン トルエン

キシレン ノルマルヘキサン

クレゾール 1-ブタノール

クロルベンゼン 2-ブタノール

酢酸イソブチル メタノール

酢酸イソプロピル メチルイソブチルケトン

酢酸イソペンチル メチルエチルケトン

酢酸エチル メチルシクロヘキサノール

酢酸ブチル メチルシクロヘキサノン

酢酸プロピル メチルブチルケトン

酢酸ペンチル

酢酸メチル

第2種有機溶剤等

①上記に掲げる物のみから成る混合物

②上記に掲げる物とそれ以外の物との混合物で5%を超えて含有する。

25 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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有機溶剤中毒予防規則(有機則) ○有機則に定める第1種~第3種有機溶剤等を用いて、屋内作業場等で、印刷、乾燥、接着、洗浄・腐食といった有機溶剤業務を行う場合には、有機則が適用される 。 ○有機則に定められた「体制や施設の整備等」が義務化されている。

第 1 種有機溶剤等 使用

第 2 種有機溶剤等 使用

第 3 種有機溶剤等 使用

使用化学物質の特定と危険性等の把握

屋内作業場等での有機溶剤業務

換気装置等の設置・ 管理

有機溶剤作業主任者の選任

有機溶剤等の区分の表示、 作業主任者の職務と氏名の表示 法定 の 掲示(有機溶剤の人体に及ぼす影響、取り扱い上の注意事項、応急処置等)

作業環境の測定、評価 、必要 な場合改善等の措置

特殊 健康 診断の実施(雇入時、配置替え時、定期( 6カ月以内)

有機則に定めるその他の措置の実施

作業の内容、使用する洗浄剤等の有害性の程度に応じて、有機則に定める以外の対策を実施

密閉装置/局所排気装置 / プッシュプル型換気装置のいずれか

26

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課題1 印刷業等の洗浄作業における 有機塩素系洗浄剤のばく露低減化

1)印刷業における印刷インク等の洗浄作業 ○印刷作業が完了するごとに印刷インク等を短時間で効率よく洗浄できるよう、有機塩素系洗浄剤をはじめとする揮発性の高い化学物質が多量に使用されている⇒ブランケット、圧胴、ローラー、プレート、水棒、渡し胴の洗浄作業があり使用量や回数の記録(化学物質購入管理表等)が必要

○印刷機の形状や作業の性質上化学物質の蒸気が広い発散面から拡散しやすく、かつ労働者は発散面の近傍で作業を行う必要がある⇒自動洗浄装置 ○印刷機は開放型で使用した化学物質は回収されずに作業環境中に放出される⇒UV、IR等の乾燥装置は局所排気あり ○印刷業の洗浄作業に従事する労働者のばく露は他の産業における洗浄作業に比べて大きくなる傾向? ⇒作業環境測定: 例)ジクロロメタン(管理濃度50ppm)枚葉:7.1~9.1ppm,輪転:1.1~.3ppm

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 27

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2)有機塩素系洗浄剤はその主成分として、脂肪族塩素化合物(ベンゼン環を含まない直鎖又は環状炭化水素の一部が塩素化された化合物)が含まれている。「有機溶剤中毒予防規則」の対象物質でないものも含まれている。⇒GP資機材認定製品

○労働者に健康障害を生ずるリスクは、物質そのものの有害性だけでなく、ばく露の程度により大きく異なる。

課題2 洗浄作業における 有機塩素系洗浄剤のばく露低減化

有機塩素系洗浄剤に多く含まれている代表的な脂肪族塩素化合物

名称 有機則 分類 がん指針 管理濃度

(ppm) 表示 通知

ジクロルメタン 第2種 ○ 50 ○ ○ (ジクロロメタン、塩化メチレン)

1,2-ジクロロプロパン ─ ○ 10 ○ (塩化プロピレン) 1トリクロルエチレン

第1種 10 ○ ○ (トリクロロエチレン) 1テトラクロルエチレン

第2種 ○ 50 ○ ○ (テトラクロロエチレン)

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 28

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○印刷業等の事業場で、地下室の内部その他通風が不十分な屋内作業場で洗浄作業を行う場合には次に掲げる対策を講ずる。 ○適切な換気の確保 局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設ける。これが困難な場合には、全体換気装置(第6条第1項)を設ける。 ・局所フードは、発散源全体を囲むか、発散源にできるだけ近い 位置に設ける ・プッシュプル型換気装置は、フードの吸込み気流のまわりを同じ 向きのゆるやかな吹出し、揮発性物質の蒸気をかきまぜること なく発散源からフードの近くまで運んで吸い込むもの。 ・全体換気装置は、新鮮な外気を給気口から吹き出して、作業場 内に発散した揮発性物質の蒸気を混合希釈し、作業場内の汚染 された空気を排気口から外部に排出するもの。 ・還流型の空調設備を設けることは差し支えないが適切な換気に は含まれない。 ⇒作業環境測定を実施し良好、作業環境をデータで評価する

課題3 印刷業等の洗浄作業における 有機塩素系洗浄剤のばく露低減化

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 29

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印刷工場の有機溶剤

AFソルベント

インキ 洗浄剤

固形分 エーテル

キシレン 50ppm

エチレングリコールモノエチルエーテル

5ppm

141b非

ジクロロメタン 50Ppm

IPA 200ppm

ブタノール 25ppm

ミスト

顔料

×塩素系

×フロン系 炭化水素系

オフセット印刷工場

ミネラルスピリット 石油ナフサ 未

△芳香族系

湿し水

×代替IPA

H液 >5%

高沸点溶剤 植物油

水系

有機溶剤の混合蒸気

VOC

Ⓒ2012 P&Eマネジメント 30

悪臭

廃油・

廃液

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有機溶剤・VOC排出抑制対策

オフッセト 枚葉印刷

作業改善

湿し水

水なし印刷 IPA

5%以下

IPAレス

H液

エチレングリコール

低VOC・植物系

インキ

UVインキ

植物系へ転換

大豆油インキ

洗浄剤

布洗浄装置

水・植物系

塩素系

石油系混合溶剤 含浸布

ノンVOCインキ

ダンプニング装置

廃ウエス・残肉容器

洗油容器

廃棄物置き場 密封化

資材転換

自動供給

低VOC製品への転換

見える化 表示・掲示・手順書

換気装置

31 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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印刷インキ

湿し水 →IPA5%未満→湿し水循環装置(密封化) →IPA→×代替IPA(ブタノール他)⇒ノンアルコール →低VOC H液→ノンVOC H液 →水なし印刷システム

洗浄剤 →×塩素系(有害性)→×フロン系(オゾン層) →炭化水素系(×芳香族⇒脂肪族)→エマルジョン →植物油系(大豆油、レモネン) →ノンVOC洗浄剤⇒水洗浄

→低VOCインキ(植物油インキ)→ノンVOCインキ →UVインキ→ハイブッリドUVインキ →水洗浄性インキ

印刷資材の転換

32 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

有害性 の担保

→有機則1種×⇒2種⇒3種⇒非該当? →総合的な評価⇒GP資機材認定製品○

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オフセットインキの環境配慮対策例

33 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

出展:印刷インキ工業連合

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I

P

B

~~~

~~~

~~~

~~~

~~~

④ ③

② :水船 ・水棒(運、停、)

③ :インキローラー(運、洗)

④ :インキ壺(洗)

⑤ :版胴(運、洗)

⑦ :圧胴(洗) ⑥ :ブラン胴(運、洗)

用紙

湿し水 循環装置

~~~

~~~

平版印刷機からの有機溶剤拡散

(運):運転時、(停):停止時 (洗):洗浄作業時 ・ブラン液:500~6000ppmC ・ブラン布:100~200ppmC ・ローラ洗浄液:3000~7000ppmC (東京都VOCアドバイザー)

IPA H液

① :湿し水装置(運、停、)

34 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

80~600 ppmC

300~800 ppmC

100~600 ppmC

100~200 ppmC

200~700 ppmC

100ppmC

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印刷機のオペレーティング作業

インキ 湿し水 洗浄剤

色見台 作業者

作業者

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●洗浄剤、廃ウエス、廃油容器等の密閉管理(共通) ◎

●インキ・湿し水の管理 ◎

●印刷室の区分・換気回数・過剰吸引・風の流れ(共通) △

●洗浄作業の標準化と洗浄液の削減(共通) △

●換気扇・換気装置等の運転管理(共通) △

●VOC/脱臭処理装置の日常点検・定期点検メンテナンス ○

●ルールの順守と定期評価実施(共通) △

作業と管理の改善

36 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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湿し水の有機溶剤排出抑制

●湿し水のIPA濃度を5%未満で管理 ※ 抜き取り検査データを記録する。比重計、糖度計が一般的に使用されて

いる。計器がない場合は濃度カーブにしたがって配合量を記録する。

●IPA(イソプロピルアルコール)不使用 ※代替IPAはIPA以外のアルコールを使用するケースが多く、有機溶剤・VOC

削減にはならないので注意!

●水なし印刷方式の採用→バタフライマーク

●低VOC型、ノンVOC型湿し水への転換 ※MSDS(化学物質等安全データシート)と共に有機溶剤やVOC物質の含有をメ

ーカーに確認する。GP資機材 H液にも含有するケースが多いので確認する。

●湿し水循環装置とアルコール自動濃度管理シス テムを導入する⇒密封化、定温、濃度管理

37 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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洗浄作業の有機溶剤排出抑制

●VOC排出抑制管理手順の確立 (廃ウエス、洗浄容器の蓋閉め励行等)

●低VOC洗浄剤への転換⇒ばく露量の削減

●ノンVOC洗浄剤への転換 (オレンジ、大豆油等の植物製洗浄剤、水洗浄)

●自動液洗浄循環システム型の採用 ⇒ 使用量の削減(30~50mℓ/回と標準化

●自動布洗浄方式の採用 (洗浄剤含浸布◎1/5)

38 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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機械及び装置の改善

●塗工部、印刷部からの蒸発防止(共通)△

●湿し水装置の水なしシステムへの変更(オフセット)△

●水供給装置の改良(オフセット)◎

●洗浄装置の改良(共通)自動化・遠隔操作○

●ウエスからの溶剤回収・再生(スクリーン、オフセット)○

●廃溶剤回収・再生装置(共通)○

39 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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湿し水装置の構成

アルコールコントロール 印刷機 水 舟

フイルター(槽内)

冷却装置

湿し水水槽

電磁弁

H液 アルコール

Phコントロール

湿し水ポンプ

付属装置

ろ過 再生 純水 処理 等

*IPA濃度5%未満で管理

*アルコール濃度は一般的に 2~3%で管理されている *VOC含有30~80%

注)装置がない場合は濃度測定の記録が必要

廃液タンク

40 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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湿し水のALCコントロール 標準化・密閉 ○

5%未満での管理 抜き取り検査

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常時蓋閉

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湿し水とVOC

450 350

670

470

760

480

0

200

400

600

800

1000

1200

1400

ppm

C

7500ppmC 1900ppmC

湿し水からのVOC拡散

42 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

ppmC

洗浄液バケツ

洗い油バケツ 62 8,000

蓋閉 蓋開

洗浄剤小口容器の蓋閉め ○

蒸発濃度 1/100倍

43 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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44 Ⓒ2012 P&Eマネジメント 44

ローラー洗浄ノズル 定量管理

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印刷機械の飛散・拡散防止

45 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

・ ミスト対策は△-◯ ・ VOCは×

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0

100

200

300

400

500

600

513 ppmC 106 ppmC ブラン洗浄(洗い油) ブラン洗浄 (含浸洗浄布)

布洗浄装置

ブランケット

に削減 5 1

自動布洗浄装置⇒排出量抑制/ばく露低減

46 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

ppmC

系列1 25 2,400

ウエス入れ(密閉時) ウエス入れ(開放時)

蓋閉め効果絶大

廃ウエスの管理 ○

レンタルウエス 廃洗浄布 蒸発濃度 1/100倍

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廃油(残肉)の処置 ○

0.5 ppmC

150~550 ppmC

蒸発濃度 1/100倍

ミッペール

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廃棄物のリサイクル

ウエス溶剤回収再生装置 ウエスの再利用

廃溶剤回収装置

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印刷室入り口

外部

管理区分の徹底 ○

カーテンのVOC遮断効果

0

10

20

30

40

50

60

70

80

カーテン内側(職場側) カーテン外側

ppm

C

濃度差 1/5倍

50 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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1

2

X

エアコン外部空気取り込み

エアコン外部空気取り込みなし

0

100

200

300

400

500

600

700

エアコン外部空気取り込み

エアコン外部空気取り込みなし

エアコンの外気取込み効果 ○

1

2

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換気装置の運転管理

印刷室中央

0

10

20

30

40

50

60

70

ppmC

停止中 29 33 65

運転中 10 25 12

1階印刷室中央 地下1号印刷室中央 地下9号印刷室中央① ③ ②

1

5 1

3

換気扇 30cm: 約1300㎥/H 40cm:約2200㎥/H

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①囲い式フードの口を制限するためのカーテン等が開きっぱなしになっている。

②発散源が囲い式フードの外にある。

密閉及び設備の

点検と手入れ

局所排気装置の

点検と手入れ

③外付け式フードの口と発散源が離れすぎている。

④フードと発散源の間に吸い込みのじゃまになる物が置かれている。

⑤窓から入ってくる風や扇風機の風でフードの気流が乱されている。

⑥フードの口が発散源を向いていない。

⑦フードとタクトのつなぎ目がはずれている。

⑧ダクトに穴があいてるか、つなぎ目がゆるんでいる。

⑨ダクトに塗料のカスやほこりが詰まっている。

⑩ファンの故障や能力が足りない。

・有機溶剤の発散源を密閉する容器及び設備は、その密閉部分から有機溶剤が漏れていないかどうかを点検する必要がある。

・密閉容器及び設備が開きっぱなしになっていないか、原材料の仕込み口、製品の取り出し口やマンホールのふたはきちんと閉められているか、カバーに透き間はできていないか、継手や継目部分に透き間ができていないか、パッキングは外れていないか など、常に気を配って有機溶剤の蒸気が漏れ出さないようにする。

・小さな透き間は応急的にはガムテープをはってもふさぐことがでる。自分の手に負えないものは、直ちに上司か設備担当者に連絡して直してもらう。

局所排気装置については、1カ月以内ごとに1回、作業主任者が点検することが法令で定められているが、作業者自身も、局所排気装置のスイッチを入れたら仕事にかか前にフードの吸い込みの状態を確認する心構えが必要。る

設備などの点検のしかた

53 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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2006

2010

A社改善事例

※全機水なし印刷への切り替えが進み、湿し水起因のVOCが排除された

54 Ⓒ2012 P&Eマネジメント

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ご清聴ありがとうございました

55 Ⓒ2012 P&Eマネジメント