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平成3028日(木) HIT一般社団法人北海道総合研究調査会 理事長 五十嵐智嘉子 第2回少子化克服戦略会議 少子化克服戦略の考え方 「地域少子化・働き方指標」の活用- 1 資料2

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Page 1: 少子化克服戦略の考え方 - cao.go.jp · 「ストップ少子化・地方元気戦略」より。 <参考>人口減少の要因(都市圏における低出生率と地方圏からの人口流出)

平成30年2月8日(木)HIT一般社団法人北海道総合研究調査会

理事長 五十嵐智嘉子

第2回少子化克服戦略会議

少子化克服戦略の考え方

―「地域少子化・働き方指標」の活用-

1

資料2

Page 2: 少子化克服戦略の考え方 - cao.go.jp · 「ストップ少子化・地方元気戦略」より。 <参考>人口減少の要因(都市圏における低出生率と地方圏からの人口流出)

【基本的な認識】

(1)現状のままでは少子化の流れは止められない

・第1に、これまで30年近く実施してきた少子化対策は、一定の下支えの効果はあったものの、「働き方」などを含めた総合的な政策が必要であり、政府や行政、企業などが共同でさらにしっかりと取り組むことが必要。第2に、そうした施策が功を奏して、仮に出生率が向上しても、人口減少の流れは止まらないため、人口減少の急減緩和、人口減少対策も同時に必要。※(参考) まち・ひと・しごと創生本部事務局による将来展望

・個人の意思決定に介入するものではなく、若者の結婚・出産・育児の希望を叶えること、ひいては少子化に歯止めをかけることが日本社会にとって重要であることを、しっかりと訴えるべき。

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0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000(万人)

実績(1960~2013年)

「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))

合計特殊出生率が上昇した場合(2030年1.8程度、2040年2.07程度)

(参考1)合計特殊出生率が2035年に1.8程度、2045年に2.07程度となった場合

(参考2)合計特殊出生率が2040年に1.8程度、2050年に2.07程度となった場合

★「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(出生中位(死亡中位))

★2110年5,343万人

我が国の人口の推移と長期的な見通し

○ 国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))によると、2060年の総人口は約8,700万人(★平成29年推計では9,300万人)まで減少すると見通されている。

○ 仮に、合計特殊出生率が2030年に1.8程度、2040年に2.07程度(2020年には1.6程度)まで上昇すると、2060年の人口は約1億200万人となり、長期的には9,000万人程度で概ね安定的に推移するものと推計される。

○ なお、仮に、合計特殊出生率が1.8や2.07となる年次が5年ずつ遅くなると、将来の定常人口が概ね300万人程度少なくなると推計される。

(注1)実績は、総務省統計局「国勢調査」等による(各年10月1日現在の人口)。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」は出生中位(死亡中位)の仮定による。2110~2160年の点線は2110年までの仮定等をもとに、まち・ひと・しごと創生本部事務局において機械的に延長したものである。

(注2)「合計特殊出生率が上昇した場合」は、経済財政諮問会議専門調査会「選択する未来」委員会における人口の将来推計を参考にしながら、合計特殊出生率が2030年に1.8程度、2040年に2.07程度( 2020年には1.6程度)となった場合について、まち・ひと・しごと創生本部事務局において推計を行ったものである。

2008年12,808万人(概ねピーク)

2013年12,730万人

2060年 10,194万人(参考1)10,030万人(参考2) 9,884万人 2110年 9,026万人

(参考1) 8,675万人(参考2) 8,346万人

2110年4,286万人

2060年8,674万人

★2060年9,284万人

「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」(平成26年12月27日閣議決定)の図1に国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(出生中位(死亡中位))の値を追記(★のついた箇所)

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我が国の高齢化率の推移と長期的な見通し

○ 「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))では、高齢化率(65歳以上人口比率)は、将来的に41%程度(★平成29年推計では38%程度)まで上昇すると見通されているが、仮に、出生率が上昇すれば、2050年の35.3%をピークに、長期的には、27%程度まで低下するものと推計される。

○ さらに、将来的に健康寿命の延伸等に伴って高齢化率の対象年齢が「70歳以上」まで上昇するとすれば、高齢化率(70歳以上人口比率)は、概ね21%程度まで低下することとなる。

(注1)実績は、総務省統計局「国勢調査結果」「人口推計」による。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」は出生中位(死亡中位)の仮定による。2110~2160年の点線は2110年までの仮定等をもとに、まち・ひと・しごと創生本部事務局において機械的に延長したものである。

(注2)「合計特殊出生率が上昇した場合」は、経済財政諮問会議専門調査会「選択する未来」委員会における人口の将来推計を参考にしながら、合計特殊出生率が2030年に1.8程度、2040年に2.07程度( 2020年には1.6程度)となった場合について、まち・ひと・しごと創生本部事務局において推計を行ったものである。

65歳以上人口比率

70歳以上人口比率

2067年以降41%程度で推移

2090年以降27%程度で推移

21%程度で推移さらに、仮に、2060年から2110年にかけて高齢化率の対象年齢が「70歳以上」まで(概ね10年ごとに1歳程度のペースで)上昇した場合

「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」(出生中位(死亡中位))

合計特殊出生率が上昇した場合

2050年35.3%(ピーク)

「65歳以上」⇒「70歳以上」

★65歳以上人口比率38%程度で推移

「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(出生中位(死亡中位))

「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」(平成26年12月27日閣議決定)の図2に国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」(出生中位(死亡中位))の値を追記(★のついた箇所)

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【基本的な認識】

(2)「昭和の成功体験」を捨て、新たな社会の仕組みを創る

・「成人男性、大黒柱」の長時間労働によって支えてきた昭和時代の社会の仕組みや仕事の仕方を本気で変える。・「夫婦共働き」を前提とした社会の仕組み→すでに「共働き」が5割を超え、一般的になる中で、特に男性の長時間勤務の是正が重要。・また、女性は非正規(パート・アルバイト)が多く、出産や子育てによる就業の中断が多いと想定され、継続就業の環境整備が必要。→0歳児の親の育児休業、1歳児以上の保育の確保、などが重要(特に都市部)

→経営者の女性従業者に対する認識を改め、職場のコミュニケーション、チームワークの促進。・生産年齢人口の減少を想定した、非正規雇用から非正規雇用への転換→男性非正規の結婚割合は低く、雇用環境の改善が必要。・「若い世代に、結婚や出産・子育てで不要なストレスを感じさせない」という強いメッセージが必要。

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【必要な施策の方向】

〇 長期的な人口減少の緩和というマクロ的視点からの目標と、個人の希望するライフコースの実現というミクロ的視点からの対応をうまく融合させるような対策が必要。

〇 全国的な少子化(晩婚化、晩産化)が進んでいるものの、都市部と地方部、または地域によって様相は異なっていることから、全国的な施策の展開と地域ごとの取組もうまく組み合わせることが必要。

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資料:厚生労働省「平成28年人口動態統計(確定数)」

(出所)日本創成会議・人口減少問題検討分科会「ストップ少子化・地方元気戦略」より。

<参考>人口減少の要因(都市圏における低出生率と地方圏からの人口流出)

○ 三大都市圏、特に東京の出生率は極めて低い。

○ 地方から三大都市圏への若者の流出・流入と低出生率が人口減少に拍車。

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人口移動の状況

■ これまで3度、地方から大都市(特に東京圏)への人口移動が生じてきた。

- 80

- 60

- 40

- 20

0

20

40

60

第1人口移動期(1960~1973

(オイルショック))(転入超過数 万人)

三大都市圏及び地方圏における人口移動(転入超過数)の推移

(出典)総務省「住民基本台帳人口移動報告」(注)上記の地域区分は以下の通り。東京圏:埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県 名古屋圏:岐阜県、愛知県、三重県 大阪圏:京都府、大阪府、兵庫県、奈良県三大都市圏:東京圏、名古屋圏、大阪圏 地方圏:三大都市圏以外の地域

第1人口移動均衡期(1973~1980)

第2人口移動期(1980~1990年代

(バブル崩壊)

第2人口移動均衡期(1993~1995)

第3人口移動期(2000~)

大阪圏

名古屋圏

地方圏

37.7万人

21.1万人

6.3万人

-65.1万人地方圏からの転出超過ピーク

11.8万人

- 0.9万人

- 0.2万人

- 10.6万人

東京圏

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634 752

573

803561

1,031462

758

393

645

671

775

-1,338-1,933

3,329

5,034

-4,000

-2,000

0

2,000

4,000

6,000

8,000

(人)

2014年転入数-転出数

-250-441

-327

-559

-299 -375

-110 -179 -237 -298

172 204

183 181129 211

-286

-335-283

-264

-140 -179

-123 -110

-69 -81

-485 -527

-40

-199

-451 -490

-107

80

-267 -270

-1,000

-800

-600

-400

-200

0

200

400

600

800

1,000

(人)

2014年転入数-転出数

石狩 渡島 檜山 後志 空知 上川 留萌 宗谷

オホーツク 胆振 日高 十勝 釧路 根室 東北 関東

中部 近畿 中国 四国 九州・沖縄 総数

【函館市】 【旭川市】 【釧路市】 【帯広市】 【北見市】 【札幌市】

男男

男女

女女

女男

人口の社会増減 (女性の純移動の大きさ、北海道の例)

資料:「住民基本台帳人口移動報告」よりHIT作成 9

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1.「地域少子化・働き方指標」の活用

内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局の取組

10

「地域少子化・働き方指標(第3版)」:地域における出生率に関する状況やこれに大きな影響を与える「働き方」に関するデータを地域別に示した。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/info/pdf/h29-05-12-shihyou3-1.pdf

「地域少子化対策検討のための手引き(第2版)」:指標を活用した分析や対応策の検討事例等を取りまとめた。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sousei/meeting/hatarakikata/h29-05-12-sankou2-1.pdf

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出典:「地域少子化対策検討のためのてびき -働き方改革を中心にー(第2版)(平成29年、5月)」内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局

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出生率の地域差

n 合計特殊出生率の最低が1.24(東京都)、最高が1.95(沖縄県)。九州中国地方が高い傾向にある。

n まち・ひと・しごと創生長期ビジョンでは、若い世代の希望が実現すると、出生率は1.8程度に向上することが見込まれるとされている。2020年に1.6、2030年に1.8、2040年に2.07となると、2060年の人口は約1億200万人になることが予測されている。なお、現在において、出生率1.8以上の市町村は120団体である。

H28年の出生率が高い順(都道府県) H20年~H24年の出生率が高い市町村(30番目まで)1 鹿児島県 伊仙町 2.81 2 沖縄県 久米島町 2.31 3 沖縄県 宮古島市 2.27 4 沖縄県 宜野座村 2.20 5 長崎県 対馬市 2.18 6 鹿児島県 徳之島町 2.18 7 沖縄県 金武町 2.17 8 沖縄県 石垣市 2.16 9 長崎県 壱岐市 2.14 10 鹿児島県 天城町 2.12 11 鹿児島県 与論町 2.10 12 沖縄県 南風原町 2.09 13 熊本県 錦町 2.08 14 熊本県 あさぎり町 2.07 15 沖縄県 南大東村 2.07 16 沖縄県 多良間村 2.07 17 鹿児島県 長島町 2.06 18 鹿児島県 瀬戸内町 2.06 19 福岡県 粕屋町 2.03 20 鹿児島県 屋久島町 2.03 21 沖縄県 豊見城市 2.03 22 鹿児島県 南種子町 2.03 23 鹿児島県 知名町 2.02 24 熊本県 山江村 2.00 25 鹿児島県 和泊町 2.00 26 鹿児島県 喜界町 2.00 27 鹿児島県 中種子町 2.00 28 滋賀県 栗東市 1.99 29 沖縄県 糸満市 1.99 30 沖縄県 沖縄市 1.97 資料:厚生労働省「平成28年 人口動態統計(確定数)」、

「平成20年~平成24年人口動態保健所・市区町村別統計」

1沖 縄 1.95 25徳 島 1.51

2島 根 1.75 26富 山 1.5

3長 崎 1.71 27和 歌 山 1.5

4宮 崎 1.71 28福 岡 1.5

5鹿 児 島 1.68 29兵 庫 1.49

6熊 本 1.66 30青 森 1.48

7福 井 1.65 31群 馬 1.48

8大 分 1.65 32山 形 1.47

9香 川 1.64 33茨 城 1.47

10佐 賀 1.63 34高 知 1.47

11鳥 取 1.6 35栃 木 1.46

12福 島 1.59 36岩 手 1.45

13長 野 1.59 37新 潟 1.43

14山 口 1.58 38秋 田 1.39

15広 島 1.57 39埼 玉 1.37

16愛 知 1.56 40大 阪 1.37

17滋 賀 1.56 41神 奈 川 1.36

18岡 山 1.56 42奈 良 1.36

19静 岡 1.55 43千 葉 1.35

20岐 阜 1.54 44宮 城 1.34

21愛 媛 1.54 45京 都 1.34

22石 川 1.53 46北 海 道 1.29

23山 梨 1.51 47東 京 1.24

24三 重 1.51 全 国 1.4412

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出産年齢等の地域差

n 初婚年齢や出生順位毎の母親の平均年齢は地域差が大きい。特に東京都は極めて高く、平均初婚年齢は30.5歳、第1子平均年齢が32.3歳、第2子が34.1歳、第3子以降が34.8歳となっている。

資料:厚生労働省「平成28年 人口動態統計(確定数)」

注: 出生順位(第1子、第2子、…)とは、同じ母親がこれまでに生んだ出生子の総数について数えた順序である。

第1子 第2子 第3子

  全 国   29.4 30.7 32.6 33.601北海道   29.4 30.3 32.2 33.302青 森   29.0 30.0 31.8 33.203岩 手   28.8 29.8 31.7 33.004宮 城   29.3 30.4 32.2 33.605秋 田   29.2 30.2 32.3 33.606山 形   29.1 30.0 32.2 33.607福 島   28.7 29.4 31.3 32.808茨 城   29.1 30.2 32.1 33.409栃 木   29.2 30.3 32.3 33.310群 馬   29.1 30.2 32.3 33.611埼 玉   29.6 30.9 32.9 33.912千 葉   29.6 30.9 32.9 34.013東 京   30.5 32.3 34.1 34.814神奈川   30.0 31.5 33.4 34.315新 潟   29.1 30.4 32.4 33.816富 山   29.2 30.6 32.7 34.117石 川   29.2 30.4 32.5 33.818福 井   28.9 30.0 32.1 33.819山 梨   29.6 30.5 32.5 33.720長 野   29.5 30.6 32.5 34.021岐 阜   28.8 30.2 32.2 33.722静 岡   29.2 30.4 32.5 33.523愛 知   29.0 30.5 32.5 33.624三 重   28.8 30.0 32.1 33.325滋 賀   29.0 30.5 32.6 33.726京 都   29.6 31.1 33.1 33.927大 阪   29.5 30.6 32.6 33.628兵 庫   29.4 30.7 32.6 33.629奈 良   29.5 30.6 32.7 33.930和歌山   28.9 29.8 31.8 33.331鳥 取   29.0 29.9 32.1 33.832島 根   28.7 30.1 32.1 33.333岡 山   28.8 29.9 31.9 33.334広 島   28.9 30.1 32.0 33.235山 口   28.6 29.5 31.8 33.036徳 島   29.2 30.2 32.2 33.537香 川   28.9 30.1 32.1 33.238愛 媛   28.9 29.8 31.7 33.139高 知   29.4 30.2 32.2 33.640福 岡   29.3 30.2 32.2 33.441佐 賀   28.8 29.7 31.4 32.842長 崎   29.0 29.7 31.6 33.243熊 本   28.8 29.8 31.7 33.244大 分   29.1 29.7 32.0 33.345宮 崎   28.7 29.3 31.6 33.046鹿児島   29.1 29.9 31.8 33.147沖 縄   29.0 29.6 31.6 32.9

初婚年齢

(H28)

出産年齢(H28)

13

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少子化の要因と背景① ~未婚率の上昇、夫婦の子ども数の減少~

資料:厚生労働省「平成28年 人口動態統計月報年計」等

○ 少子化(出生率低下)は、「未婚率の上昇」と「夫婦の子ども数の減少」により生じている。

○ 年齢ごとの未婚率及び生涯未婚率(概ね50歳頃の未婚率)は、1970年代半ば以降、男女とも上昇傾向が続いており、晩婚化及び非婚化が相当程度進行。

○ 夫婦の完結出生児数(結婚持続期間15~19年の夫婦の平均出生子ども数)は、平均2人強で推移してきたが、2000年以降低下傾向となり、2015年には1.94人まで低下。

出生数及び合計特殊出生率の推移

4.3 5.1 5.8 7.3 10.6 14.1

21.7 19.0 18.1 20.9 24.030.6

40.4

48.254.0

59.1 60.3 61.3

9.4 9.0 7.2 7.7 9.1 10.413.9

19.726.6

32.0 34.5 34.6

7.510.1

13.918.7

23.1 23.9

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015

(%)年齢階級別未婚率(女性)

生涯未婚率

25~29歳

30~34歳

35~39歳

40~44歳

2.6 3.9 5.6 9.0 12.6 16.0 20.1 23.4

46.1 45.7 46.5 48.3

55.260.6

65.1 67.4 69.4 71.4 71.8 72.7

9.9 11.1 11.7 14.321.5

28.232.8

37.542.9

47.1 47.3 47.1

8.514.2

19.122.7

26.231.2

35.6 35.0

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015

(%)年齢階級別未婚率(男性)

生涯未婚率

25~29歳30~34歳35~39歳40~44歳

0.930.80

0.930.80

0.71 0.75 0.800.71

0.80

1.93 1.95 1.971.84

1.75 1.711.63 1.60 1.59

2.17 2.16 2.16 2.192.10

2.041.98

1.88 1.83

2.19 2.23 2.19 2.21 2.21 2.232.09

1.96 1.94

0.50

0.70

0.90

1.10

1.30

1.50

1.70

1.90

2.10

2.30

2.50

1977 1982 1987 1992 1997 2002 2005 2010 2015

(人)結婚持続期間別にみた、夫婦の平均出生子ども数

0~4年

5~9年

10~14年15~19年(完結出生児数)

未婚率の上昇

夫婦の子ども数の減少

(1975年) (2015年)

資料:総務省統計局「国勢調査」※ 生涯未婚率は、45~49歳の未婚率と50~54歳の未婚率との平均。

資料:国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」※ 夫婦完結出生児数は、結婚持続期間15~19年の平均出生子ども数。

背 景

○妊娠・出産知識

・ 妊孕性(妊娠しやすさ)の知識は、日本は男女とも国際的に低い

○結婚機会・ 25~34歳男女の独身でいる理由:「適当な相手に巡り会わない」が最多(男性:45.3%、女性:51.2%)

○雇用形態、賃金

・ 就労形態別配偶者のいる割合(男性、30~34歳):「正社員」57.8%、「非正規雇用」23.3%

○労働環境(労働時間・休暇、通勤時間)

・ 都道府県別データでは、長時間労働が多い、又は、通勤時間が長いと、出生率が低い

・ また、育児中の女性の有業率が相対的に高いと、出生率が高い

・ 全国データでは、夫の家事育児時間が長いほど、第2子以降の出生割合が高い

○妊娠出産育児支援○保育環境の整備

・ 第1子が3歳になるまでに子育て支援(両親、制度利用等)がないと、出生意欲が低い

○育児費用の支援(保育教育費、医療費)○住宅環境の整備

・ 理想の子どの数をもたない理由(妻が35~39歳)の1位は「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」で81.2%・ また、若い世代では「自分の仕事に差し支えるから」「家が狭いから」なども2割程度

資料:出生動向基本調査、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン<参考資料>、地域少子化対策検証プロジェクト資料、地域少子化・働き方指標

14

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少子化の要因と背景② ~出生率、未婚率等の地域差~

○ 合計特殊出生率、未婚率、有配偶出生率の状況は地域によって様々。また、合計特殊出生率の中長期的な推移、最近の動向も地域によって様々。

○ 地域ごとに要因分析を行い対策を講じる「地域アプローチ」による少子化対策・働き方改革が重要。

資料:人口動態調査

都道府県別合計特殊出生率(平成27年)未婚率と有配偶出生率の状況(平成27(2015)年、都道府県別)

合計特殊出生率の中長期的な推移、最近の動向

15

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都道府県別データの分析① ~合計特殊出生率と各種指標の相関~

16

○ 都道府県別データをみると、合計特殊出生率と、「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差」「週60時間以上働く雇用者の割合」「平日1日当たり通勤等の時間」との間には、一定の相関がみられる。

○ 女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差が小さい(育児をしている女性の有業率が相対的に高い)と出生率が高い。(右上図)

○ 週60時間以上働く雇用者の割合が高いと出生率が低い。(左下図)

○ 平日1日当たりの通勤等の時間が長いと出生率が低い。(右下図)

資料:地域少子化・働き方指標

16

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(0.40)

(0.20)

0.00

0.20

0.40

0.60

0.80

北海道

青森県

岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県

群馬県

埼玉県

千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県

福井県

山梨県

長野県

岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

合計特殊出生率と未婚率・有配偶出生率との関係

未婚率 有配偶出生率 合計特殊出生率

〇 合計特殊出生率(2015年)の全国(1.46)と各都道府県との差を被説明変数に、未婚率(25~39歳女性、2015年)の全国と各都道府県との差、及び、有配偶出生率(15~49歳、2015年、千人当たりで表示)の全国と各都道府県との差を説明変数に、重回帰分析を行ったもの。

〇 合計特殊出生率の差=-2.6013×未婚率の差+0.0124×有配偶出生率の差+0.0079、R^2=0.9308(自由度補正後0.9277)、各係数等のt値は、未婚率:-11.6823、有配偶出生率:19.0983、定数項:1.2665となっている。

〇 そもそも、ある年の合計特殊出生率は、15~49歳の女性の年齢別出生率の和であり、年齢別出生率は年齢別有配偶率

都道府県別データの分析② ~合計特殊出生率の要因分解~

17

○ ある年の合計特殊出生率は、その年の15~49歳の女性の年齢別の出生率(出生数/女性人口)の合計であり、出生率は有配偶率(女性有配偶者数/女性人口)と有配偶出生率(出生数/女性有配偶者数)の積なので、合計特殊出生率は、大きくは、「未婚率」(1-有配偶率-離死別等の割合)と「有配偶出生率」とに分けてみることができる。

○ 実際、「都道府県別の合計特殊出生率の全国との差(2015年)」を被説明変数に、「未婚率の全国との差(25~39歳、女性、2015年)」「有配偶出生率の全国との差(15~49歳、女性、2015年)」を説明変数に、重回帰分析を行うと、決定係数(R2)が0.9程度とかなり高い値。(ある意味当然。)

資料:地域少子化・働き方指標

未婚率が全国平均より低いことが出生率を全国平均より押し上げる影響

有配偶出生率が全国平均より低いことが出生率を全国平均より押し下げる影響

有配偶出生率の高さが出生率を押し上げ未婚率の高さが出生率を押し下げ

17

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都道府県データの分析③ ~男性未婚率と各種指標の相関、重回帰分析~

18

○ 都道府県別データから、「男性の未婚率の全国との差」を被説明変数に、「25~39歳男性のパート・アルバイト割合の全国との差」「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差の全国との差」「女性100人当たりの男性人口の全国との差(25~29歳)」を説明変数に、重回帰分析を行うと、決定係数(R2)が0.5~0.6程度となる。

資料:地域少子化・働き方指標

△10.0%

△5.0%

0.0%

5.0%

10.0%

北海道

青森県

岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県

群馬県

埼玉県

千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県

福井県

山梨県

長野県

岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

パート・アルバイト割合(25~39歳男性)

女性の有業率(①)と育児をしている女性の有業率(②)の差(②-①)(25~44歳)

女性100人当たりの男性人口(25~29歳)

未婚率(25~39歳男性)

男性の未婚率と各種指標〇 男性の未婚率(25~39歳男性、2015年)の全国と各都道府県との差を被説明変数に、パート・アルバイト割合(25~39歳男性、2012年、%単位で表示)、女性の有業率(①)と育児をしている女性の有業率(②)との差(②-①)(25~44歳、2012年、%ポイント単位で表示)、女性100人当たりの男性人口(25~29歳、2015年)の、それぞれ全国と各都道府県との差を説明変数に、重回帰分析を行ったもの。〇 男性の未婚率の全国との差=0.5938×パート・アルバイト割合の全国との差-0.1373×女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差の全国との差+0.0030×女性100人当たりの男性人口の全国との差-0.0033、R^2=0.5523(自由度補正後0.5210)、係数等のt値は、パート・アルバイト割合:3.8257、女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差:-2.3914、女性100人当たりの男性人口:6.2630、定数項:-1.0741。

18

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都道府県データの分析④ ~女性未婚率と各種指標の相関、重回帰分析~

19

○ 女性についても、都道府県別データから、「女性の未婚率の全国との差」を被説明変数に、「25~39歳男性のパート・アルバイト割合の全国との差」「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差の全国との差」「女性100人当たりの男性人口の全国との差(25~29歳)」を説明変数に、重回帰分析を行うと、決定係数(R2)が0.6程度となる。

資料:地域少子化・働き方指標

△10.0%

△5.0%

0.0%

5.0%

10.0%

北海道

青森県

岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県

群馬県

埼玉県

千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県

福井県

山梨県

長野県

岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

パート・アルバイト割合(25~39歳男性)

女性の有業率(①)と育児をしている女性の有業率(②)の差(②-①)(25~44歳)

女性100人当たりの男性人口(25~29歳)

未婚率(25~39歳女性)

女性の未婚率と各種指標〇 女性の未婚率(25~39歳男性、2015年)の全国と各都道府県との差を被説明変数に、パート・アルバイト割合(25~39歳男性、2012年、%単位で表示)、女性の有業率(①)と育児をしている女性の有業率(②)との差(②-①)(25~44歳、2012年、%ポイント単位で表示)、女性100人当たりの男性人口(25~29歳、2015年)の、それぞれ全国と各都道府県との差を説明変数に、重回帰分析を行ったもの。〇 女性の未婚率の全国との差=0.6992×パート・アルバイト割合の全国との差-0.2356×女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差の全国との差-0.0008×女性100人当たりの男性人口の全国との差-0.0036、R^2=0.6228(自由度補正後0.5965)、係数等のt値は、パート・アルバイト割合:4.9599、女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差:-4.5191、女性100人当たりの男性人口:-1.8769、定数項:-1.2920。

19

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都道府県別データの分析⑤ ~育児をしている女性の有業率の分析~

20

○ 「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差」は、「週60時間以上働く雇用者の割合」「平日1日当たり通勤等の時間」との間に一定の相関。(左下、右下)

○ さらに、「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差」は、「0~5歳人口に対する保育所等定員数」とも一定の相関。(右上)

※ 男性及び女性の未婚率に関する重回帰分析において、説明変数のうち、「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差の全国との差」を、「週60時間以上働く雇用者の割合の全国との差」又は「平日1日当たり通勤等の時間の全国との差」に置き換えた場合、決定係数0.6~0.7程度のモデルとなる。また、「0~5歳人口に対する保育所等定員数の比の全国との差」に置き換えた場合、決定係数0.4~0.5程度のモデルとなる。

北海道

青森県岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県 群馬県

埼玉県 千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県

福井県

山梨県長野県岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

佐賀県長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

y = -0.1726x + 0.0641

R² = 0.4978

6.0%

7.0%

8.0%

9.0%

10.0%

11.0%

12.0%

△25.0% △23.0% △21.0% △19.0% △17.0% △15.0% △13.0% △11.0% △9.0% △7.0% △5.0%

週60時間以上働く雇用者の

割合

女性の有業率(①)と育児をしている女性の有業率(②)の差(②-①)(25~44歳、2012年)

「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差」と「週60時間以上働く雇用者の割合」

北海道 青森県

岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県群馬県

埼玉県千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県

石川県福井県

山梨県

長野県

岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県

広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県高知県

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

y = -233.8870x + 30.7840

R² = 0.5641

40

50

60

70

80

90

100

110

△25.0% △23.0% △21.0% △19.0% △17.0% △15.0% △13.0% △11.0% △9.0% △7.0% △5.0%

1日当たりの通勤等の時間

(分)

女性の有業率(①)と育児をしている女性の有業率(②)の差(②-①)(25~44歳、2012年)

「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差」と「平日1日当たり通勤等の時間」

北海道

青森県

岩手県

宮城県

秋田県

山形県

福島県

茨城県

栃木県

群馬県

埼玉県

千葉県

東京都

神奈川県

新潟県

富山県石川県 福井県

山梨県

長野県

岐阜県

静岡県

愛知県

三重県

滋賀県

京都府

大阪府

兵庫県

奈良県

和歌山県

鳥取県

島根県

岡山県広島県

山口県

徳島県

香川県

愛媛県

高知県

福岡県

佐賀県

長崎県

熊本県

大分県

宮崎県

鹿児島県

沖縄県

y = 2.3537x + 0.8252

R² = 0.6464

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

△25.0% △23.0% △21.0% △19.0% △17.0% △15.0% △13.0% △11.0% △9.0% △7.0% △5.0%

0~5歳人口に対する保育所

等定員数の比

女性の有業率(①)と育児をしている女性の有業率(②)の差(②-①)(25~44歳、2012年)

「女性の有業率と育児をしている女性の有業率の差」と「0~5歳人口に対する保育所等定員数の比」

20

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まとめと留意事項等

資料:地域少子化対策検討のための手引き― 働き方改革を中心に―(第2版) 平成29 年5月

21

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67%63%

58%

49%

42%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

~200万円未満 200万円~300万未満

300万円~500万未満

500万円~800万未満

800万円~

夫(40歳未満)の所得階級別の妻の有業率

○ 共働き世帯は増加を続ける一方、専業主婦世帯は減少傾向。○ 夫の所得が低い世帯では、妻の有業率は高く夫婦で世帯の収入を確保している。

資料:総務省「就業構造基本調査(平成24年)」を基に作成

687

1,114

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015

共働き世帯と専業主婦世帯の推移

男性雇用者と無業の妻からなる世帯

雇用者の共働き世帯

(万世帯)

資料:総務省「労働力調査特別調査」(2001年以前)及び総務省「労働力調査(詳細集計)」(2002年以降)を基に作成

注1:「男性雇用者と無業の妻からなる世帯」とは、夫が非農林業雇用者で、妻が非就業者(非労働力人口及び完全失業者)の世帯。

2:「雇用者の共働き世帯」とは、夫婦ともに非農林業雇用者の世帯。3:2011年は岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果。

共働き世帯の推移と夫婦の就業の状況

22

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就業と未婚率、理想・予定のライフコース等

○ 就業と未婚率の状況とみると、男性では、無業者、非正規雇用者、正規雇用者の比較的所得の低い層で未婚率が高くなっている。(左図)

○ 他方、女性では、 無業者、非正規雇用者の比較的所得の低い層で未婚率が低く、非正規の比較的所得の高い層や正規雇用者で未婚率が高くなっている。(左図)

○ また、女性の未婚者が「理想とするライフコース」では、近年「両立コース」が増加し、「再就職コース」と合わせて」7割程度となっており、「非婚就業コース」は6%程度にとどまっているのに対し、「実際になりそうだと考えるライフコース」では、「非婚就業コース」が21%程度となっている。○ こうした状況を踏まえると、若い男女の、経済的安定の確保、仕事と家庭の両立を支える働き方改革などが重要と考えられる。

資料:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査」(平成27(2015)年調査) ※ 対象は、18~34歳の未婚者。

0.0%

10.0%

20.0%

30.0%

40.0%

50.0%

60.0%

70.0%

80.0%

90.0%

100.0%

就業状況別未婚率の状況(平成24年)

男性(25~29歳) 男性(30~34歳) 男性(35~39歳) 女性(25~29歳) 女性(30~34歳) 女性(35~39歳)

資料:総務省統計局「就業構造基本調査」(平成24年)※ ( )内の金額は年間所得

※ 実際になりそうだと考えるライフコース

18.2

34.6 32.3

4.15.8

7.5

31.928.2

3.8

21.0

23