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Page 1: 「有限要素法・要素分割の - 森北出版 · 6.2 例題9[平面ひずみ要素] 円柱面の解析 101 クイズ 109 第7章 弾塑性解析 110 7.1 弾塑性解析の特徴
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「有限要素法・要素分割の

勘どころ」

サンプルページ

この本の定価・判型などは,以下の URL からご覧いただけます.

http://www.morikita.co.jp/books/mid/067561

※このサンプルページの内容は,初版 1 刷発行時のものです.

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本書で解説する各種例題の有限要素法解析には,Femap with NX

Nastranを使用し,その出力図を結果表示に利用しました.

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  i

有限要素法(finite element method, FEM)が強度設計に用いられるようになって半世紀が経ちました.その間,計算機の進歩と FEMソフトの改良,ベンダー各社の努力で,FEMはもはや日常の必須の設計ツールとなりました.これにより,構造各部に生じる応力と変形の可視化が可能となり,強度設計の精度を著しく高めることができました.多機能でこれほどすばらしい手法はなかったでしょう.ところで,正しい FEM解析ができていると胸を張って言えますか? 形状モデルをつくり,要素選択をし,要素分割をし,荷重と拘束を決め,作業はトントン拍子に進められることでしょう.入力モデルにミスがあれば,多くは図形出力でわかります.コマンドを間違えれば作業は進みません.一方,たとえ要素選択や要素分割が不適切でも,結果は出てしまいます.きれいなコンター図も出るでしょう.結果はいかにも正しそうですが,それが適切であるかどうかは保証のかぎりではありません.適切な結果を得るために,とくに重要なことが「要素分割」です.要素分割が不適切だと,その結果には信頼性がありません.しかも,多くの場合は低めの応力が示され,設計上危険側です.例は少ないですが,重大な事故が生じたこともあります.多くは大きめの安全率に救われたり,寿命という優しい判断ですんでいるのでしょう.

FEMソフトによる応力解析の結果は,要素分割に依存するという不都合な真実があります.そこで本書では,理論では必ずしも詰められず,経験的判断が要求される「要素分割」を中心に,「要素選択」や「強度評価」に焦点を絞って解説しました.要素分割は「こうすべき」と必ずしも決められず曖昧さが残りますが,「頼れる分割の目安」をまとめ,後戻りのない作業が可能となるようにしました.さらに,広範囲の例題を加え,要素分割の違いが結果にどのような影響を与えるかを具体的に示し,実務にも役立つようにしました.

FEMソフトを設計ツールとして利用している解析技術者が,本書を参考にして自信をもって FEM解析ができるようになることを期待します.

謝辞本書の執筆にあたり,出版を強くお薦めくださり,出版までの多大な労をお取りくださった森北出版の方々に深く謝意を表します.

2017年 7月 1日 岸 正彦

まえがき

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目  次

基礎編

第1章 有限要素法と要素分割 2

1.1 有限要素法の基礎  2

1.2 要素分割  4

1.2.1 要素分割の重要性  4

1.2.2 いままでの要素分割  4

1.2.3 分割数と応力の収束  6

1.2.4 一律 10分割  7

1.2.5 追加的な分割指標  7

1.2.6 要素分割とその関連事項  10

1.3 解析結果の検証  11

1.3.1 検証の必要性  11

1.3.2 全般の確認  12

1.3.3 グラフ表示  12

1.3.4 再分割  13

1.3.5 要素の変更  13

1.3.6 力学に基づく検討  13

1.3.7 実験との比較  13

1.4 関連事項  14

1.4.1 境界条件  14

1.4.2 要素選択  15

1.4.3 強度評価  19

1.5 例題と応力集中問題  22

1.5.1 例題一覧  22

1.5.2 応力集中問題  23

クイズ  26

第2章 一般3次元体構造を解く 29

2.1 一般 3 次元体構造  29

2.1.1 構造の特徴  29

2.1.2 体要素  31

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目  次  iii

2.1.3 標点と要素分割  33

2.2 例題1[体要素] 横荷重と軸力を受ける片持ちはり  35

2.3 例題2[体要素] 圧縮力を受ける円輪  41

クイズ  46

第3章 板構造を解く 47

3.1 板構造  47

3.1.1 構造の特徴  47

3.1.2 板要素  49

3.1.3 標点と要素分割  50

3.2 例題3[板要素] 引張力を受ける半円切欠き付き板  53

3.3 例題4[板要素] 横荷重を受ける帯板  58

3.4 例題5[板要素] 内圧を受ける圧力容器  64

クイズ  71

第4章 骨組構造を解く 72

4.1 骨組構造  72

4.1.1 構造の特徴  72

4.1.2 骨組要素  73

4.1.3 標点と要素分割  74

4.2 例題6[はり要素] 集中荷重と分布荷重を受ける片持ちはり  77

4.3 例題7[はり要素] 分布荷重を受ける門形ラーメン  82

クイズ  85

要素分割のまとめ 86

応用編第5章 特異点の応力解析 88

5.1 特異点の特徴  88

5.1.1 特異点  88

5.1.2 代表的な特異点  88

5.1.3 強度評価  91

5.2 例題8[平面ひずみ要素] 集中荷重部の解析  92

クイズ  97

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iv  目  次

第6章 接触部の応力解析 98

6.1 接触部の特徴  98

6.1.1 接触部のある構造  98

6.1.2 解析の分類  99

6.1.3 強度評価  100

6.2 例題9[平面ひずみ要素] 円柱面の解析  101

クイズ  109

第7章 弾塑性解析 110

7.1 弾塑性解析の特徴  110

7.1.1 弾塑性解析  110

7.1.2 応力 ‒ひずみ関係  111

7.1.3 強度評価  112

7.2 例題10[板要素] アルミ試験片の解析  113

クイズ  118

第8章 振動解析 119

8.1 振動解析の特徴  119

8.1.1 振動解析  119

8.1.2 固有振動解析  119

8.1.3 強度評価  122

8.2 例題11[板要素] 正方形板の解析  123

8.3 例題12[はり要素] 平面ラーメンの解析  127

クイズ  132

第9章 熱伝導解析と熱応力解析 133

9.1 熱伝導解析と熱応力解析の特徴  133

9.1.1 熱伝導 ・熱応力解析  133

9.1.2 非定常熱伝導  134

9.1.3 熱応力の特徴  135

9.1.4 強度評価  136

9.2 例題13[体要素] 円筒の解析  137

クイズ  145

あとがき 146

参考文献 147

索  引 148

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基礎編第1章 有限要素法と要素分割FEM解析における要素分割の重要性を示し,標点に基づく要素分割方法と解析結果の検証方法を解説します.続いて,要素分割と関連して理解したい要素選択と強度評価を解説します.最後に,本書の例題を一覧して参照しやすくし,そのなかの応力集中については性質の違いをまとめました.

第2章 一般3次元体構造を解く一般 3次元体構造を示して,その FEM解析に用いる体要素などを解説し,さらに,

一般 3次元体構造の標点と目安分割を具体的に示します.2個の例題を通して各種の要素と要素分割の粗密による解析結果を考察します.

第3章 板構造を解く板構造(平板構造とシェル構造)を示して,その FEM解析に用いる板要素などを

解説し,さらに板構造の標点と目安分割を具体的に示します.3個の例題を通して各種の要素と要素分割の粗密による解析結果を考察します.

第4章 骨組構造を解く骨組構造(トラス構造とラーメン構造)を示して,その FEM解析に用いるはり要素などを解説し,さらに骨組構造の標点と目安分割を具体的に示します.2個の例題を通して各種の要素と要素分割の粗密による解析結果を考察します.

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1.1 有限要素法の基礎応力解析では,機械や構造物に荷重が作用したときに生じる応力,ひずみ,変位

を求めます.この応力解析に現在もっともよく利用されるのが,有限要素法(finite

element method, FEM)です.有限要素法はその名のとおり「構造を有限個の要素に仮想的に分割して解析する方法」です.要素は,その形状に体状,面状,線状があり,ほかにも特定の機能をもつ,接触,ばね,質量などの要素があります.有限要素法による応力解析(以下,FEM解析)を実行するには,計算機とソフト

ウェア(以下,FEMソフト)が必要です.FEMソフトには多くの汎用品がベンダーから発売されており,解析を行うソルバーと入力支援のプリプロセッサ,出力支援のポストプロセッサから構成されています.多くのプリプロセッサには構造形状を作成するためのモデラーや要素を自動分割するメッシャーが含まれます.ベンダー教育を受ければ,「形状モデル → 要素選択 → 要素分割 → 境界条件 →

解析実行 → 応力表示」と一連の操作が可能となります.次に,不適切な入力による異常な解析結果でないことを確認してから,強度評価を行い,応力解析報告書を作成すれば,任務完了です.要素分割は「メッシュを切る」ともいい,形状モデルから要素と節点を生成する操

作です.メッシャーは自動的に要素分割をしてくれる,たいへん便利な機能ですが,その要素分割が正しい結果を保証しているわけではありません.要素分割の粗密は解析結果の精度に大きく影響しますが,その決め方は経験に頼っていました.本書では,始めたばかりの解析技術者でもわかる 「標点」 を構造の中に定め,標点

間を 10分割すればほぼ妥当な解析結果が得られることを,例題を通して解説します.例題はすべて 300節点以下のモデルであり,入力情報もすべて記述していますので,容易に後をたどれるようにしてあります.

FEMソフトの操作だけで考えると要素分割がもっとも重要ですが,最終結果の応力解析報告書までを考えると,材料力学の知識が必要な強度評価の重要性が加わりま

第1章

有限要素法と要素分割

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1.1 有限要素法の基礎  3

す.さらに,両者と関連する要素選択も重要となります.正しい結果を得るには,どの強度評価をするかという解析目的に合わせた適切な要素選択と要素分割が必要です.たとえば,構造の変形のみを求める場合と,局部の応力集中を求めて疲労評価する場合とでは,要素選択や要素分割が異なります.本書では,これらの要素選択,要素分割,強度評価のつながりを見つつ,標点を基

準にした要素分割の方法を中心に解説します.本書の構成と読み方を以下で示します(図 1.1参照).本書は基礎編の第1~4章と応用編の第5~9章で構成されています.第 1章では各構造に共通な,要素分割,解析結果の検証,要素選択,強度評価な

どについて解説します.第 2章は一般 3次元体構造,第 3章は板構造,第 4章は骨組構造に関する解説で,それぞれの構造の特徴,使用する要素,標点と要素分割を述べ,最後に要素分割の例題を載せています.第 5章は特異点,第 6章は接触部,第 7章は弾塑性,第 8章は振動,第 9章は熱伝導と熱応力に関する解析で,要素分割にともなう構造の特性を解説します.第 1章の最後では本書の例題を一覧して参照しやすくし,そのなかに複数ある応力集中については,要素分割の観点からの差異をまとめました.各章の最後には,重要事項の復習のためにクイズとして問題と解答例(Q&A)を

付けました.読者は,第 1章といま関心のある構造として第 2~ 4章のいずれかから読んでく

ださい.関連する解析があれば,第 5~ 9章も選択してください.

図1.1 本書の構成

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4  第1章 有限要素法と要素分割

1.2 要素分割■1.2.1 要素分割の重要性応力を求めるための適切な要素分割数は,いくら FEM理論を学んでも答えは出

てきません.その裏返しで言えば,理論本に要素分割数の記述は何もなく,専門の先生方の記述にも何もありません.あったとしても,分割数を増やせばより正確になるでしょう,程度です.また,どんなに粗雑な要素分割でもそれなりの解析結果が出てしまいます.設計利用の観点から,これは FEM理論のもっともたちの悪い欠点といえ,FEM解析を難しくしている点であり,ノウハウが必要ともいわれる点です.設計者の立場としては,適正な応力値が求められる分割数を,具体的に 5分割と

か 10分割とかと入力に先立って知りたいはずです.ベンダーのホームページなどには,特定の構造で実用的な応力値を得るには何分割でよいなどとの例はあるでしょうが,汎用性は不十分でしょう.一般性のある分割数を示すことは,理論的な裏づけもなく危険ですが,何もないことには FEMソフトの効率的な設計利用ができないことになります.本来設計は求められた応力を強度評価する部門で,応力を求めるまでに多くの時間を割きたくないはずです.いままでは対象構造の応力分布を想定しながら要素分割を説明していましたが,こ

こではよりわかりやすい構造形状などをもとに要素分割をする方法を示します.その経緯を以下で述べますが,結論を急ぎたい方は 1.2.4項へ飛んでください.

■1.2.2 いままでの要素分割FEM解析は,要素分割の良否により結果の精度が左右されます.当然ながら分割

を密にすれば精度が上がり,粗にすれば低下します.要素分割の粗密は,モデルづくりの手間,計算時間,図形処理の重さなどとトレードオフの関係となります.応力分布を適正に求めるための要素分割として,どの程度まで密にし,どの程度まで粗にできるかを,設計作業の効率化の観点から決める必要があります.筆者は構造や荷重の状態から応力分布を想定し,応力が高くなる領域や応力分布

が大きく変化する領域ほど要素分割を密にするように,表 1.1のように要素分割の下限の目安を示してきました.これは板構造の各種断面に関しての目安ですが,一般 3

次元体構造にも応用できます(参考文献[1]4.1節,[2]7.4節,[3]3.1節).表は,想定する応力分布を 5種に分け,それぞれの応力分布,最小分割数,構造と荷重の例を示しています.応力変化が大きい部分ほど分割数を増やしていることがわかるでしょう.最小分割数は,それぞれの部位に生じている応力分布を FEM解析で再現するために必要な値で,経験に基づいています.まだ計算機の能力が十分で

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1.2 要素分割  5

なかった時代で,なるべく少ない分割数ですますように多少無理をしています.しかし,表は応力分布を想定できないと使えませんし,5種類もある煩わしさもあります.そこで,計算機の能力が著しく向上し,要素特性が改善された昨今のことを考慮して,多少の無駄には目をつぶり,新しい方法を示します.ここまでは応力についてのみ考慮し,変位には触れずにきましたが,応力が適切に

求められる要素分割であれば,変位については理論的に十分です.FEM解析ではまず未知数としての節点変位を求め,変位の数値微分でひずみを求め,さらに弾性係数を乗じて応力を求めます.数値微分をする前の変位は,数値微分により求める応力に比べ,精度の低下が少ないのです.したがって,変位のみを求める解析であれば分割数は減らせます.

想定応力分布AB間の最小分割数 構造と荷重の例中間点なしの要素

中間点付きの要素 (面内荷重) (面外荷重)

(1)

一様

1 1

(2)

線形に分布

3~4 1

(3)

ゼロを挟んで線形に分布

4~6 1

(4)

非線形に分布

6~8 3~4

(5)

谷状や山状に分布

8~ 10 4~6

表1.1 応力分布と要素分割

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6  第1章 有限要素法と要素分割

■1.2.3 分割数と応力の収束板構造の 5種類の断面の目安分割を表 1.1で示しましたが,このような断面の応力

が,要素分割数に依存してどのように変化するかを想定してみます.指標とする応力は断面の最大値とし,断面で分割数を増減させるにつれ,その最大応力がどのように変化するかを,大きく 4種に分類しました.そのイメージを図 1.2に示します.図の横軸は着目する断面の要素分割数,縦軸は着目する断面の最大応力です.

図中の①~④は,次のとおりです.

① 分割数に依存しないグループ:引張試験片の平行部,先端集中荷重を受けるはりなど.表 1.1では 1行目にあたります.

② 分割により変化し,5分割程度で収束するグループ:剛性変化部や曲げを受ける部分など.表 1.1では 2行目と 3行目にあたります.

③ 分割により変化し,10分割程度で収束するグループ:応力集中部など.表 1.1では 4行目と 5行目にあたります.

④ 分割を密にしても収束せずに発散するグループ:特異点近傍.応力は収束せず,応力値は特定できません.表 1.1には示していません.

イメージ図ですが,特異点を除けばいずれも 10分割で応力が収束しています.一部は分割が過剰な場合もありますが,着目する断面を 10分割することが目安となりうることを暗示しています.これが,一律 10分割とする目安の裏づけです.なお,特異点近傍の要素分割については,特殊性があるため第 5章で例題を通して解説します.

図1.2 要素分割数と応力変化

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2.2 例題1[体要素] 横荷重と軸力を受ける片持ちはり  35

2.2 例題1[体要素] 横荷重と軸力を受ける片持ちはりよく使われる体要素の形状には 6面体と 4面体があります.両者の使い分けや使

用制限を,簡単な片持ちはりを使って確かめてみます.長方形断面のはりに単純な横荷重や軸力が作用する問題です.標点の考え方からは厚さ方向の要素分割数は 10が基本ですが,板を想定して実用

面を考えると,なるべく分割数を少なくすることが望まれます.その可能性を探るために,厚さ方向の要素分割数を 1~ 4とし,要素には中間点なしの 6面体要素と4面体要素,中間点付きの 4面体要素を使います.この結果は一様断面のはり構造全般にも応用でき,また,はりの幅方向に広い厚さ一定の板構造にも使えます.

構造と境界条件構造は図 2.5のとおりで,長さ L= 500 mm,厚さ t= 60 mm,幅 b= 40 mm

のはり状の直方体です.材料定数は,縦弾性係数E= 200,000 MPa,ポアソン比ν= 0.3とします.先端の荷重面は面分布荷重で, 横荷重(曲げ)用には-Z方向に総計 4,800 Nを,軸力用にはX方向に総計 144,000 Nを負荷します.固定面の拘束は,全節点の 3方向拘束ではなく,1節点のみ 3方向拘束で,ほかの節点では面内に移動可能なようにX方向を拘束とし,拘束端での応力集中や特異点の振る舞いをなくしています.ただし,剛体回転を防止するために,3方向拘束の節点に Y方向で隣接する節点の Z方向変位も拘束します.

                                  

図 2.5 横荷重と軸力を受けるはり

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36  第2章 一般3次元体構造を解く

標点と要素分割構造のすべての角が標点となります.分割は,長さ Lを 10分割,幅方向は応力に

変化がないため bを 1分割,厚さ方向は検討用に tを 1~ 4分割とします.要素には中間点なしの 6面体要素と 4面体要素,中間点付きの 4面体要素を使います.図 2.6は厚さ tを 2分割した 6面体要素と 4面体要素の要素分割図を示します.

解析結果以上の条件で解析した結果のうち,中間点なしの 6面体要素の 1分割と中間点付

きの 4面体要素の 1分割に関し,横荷重を受けた場合の変形図とX方向応力(MPa)のコンター図を図 2.7に示します.この場合は,厚さ tが 1分割でも,ほぼ妥当な応力と正しい先端変位を示しています.そのほかの条件の結果も含め,以下に数値で示します.  

図 2.6 要素分割図(厚さ tを 2 分割)

図 2.7 横荷重による変形図とX方向応力のコンター図(厚さ tを 1 分割)

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2.2 例題1[体要素] 横荷重と軸力を受ける片持ちはり  37

解析結果の検証▶要素分割要素分割の適否を見るためにグラフの利用を勧めてきましたが,今回はグラフにす

るとわかりにくくなるので,解析結果および力学の結果の応力と変位を表 2.2に示します.なお,以降で表の太枠内は表面応力の解析結果を示します.表中の位置(mm)ははりの固定端からの距離,長さ(mm)は先端からの距離です.分割数ははりの厚さ方向の要素分割数です.応力σは,はりの各位置における上下表面のX方向応力で,上面で+,下面で-です.4面体要素ではそれぞれで数値が~を挟んで 2個ありますが,幅 40 mmの両端で差異があるためです.変位δは,はりの先端の Z方向変位です.

はりの各部 固定端 ― ― 先端位置(mm) X 0.0 50.0 100.0 500.0長さ(mm) 500-X 500.0 450.0 400.0 0.0

分割数   応力σ(MPa) δ(mm) 備考

横荷重

1 ± 95.0 ± 90.0 ± 80.0 -1.40 図 2.7

294.5 90.0 80.1

-1.40- 95.0 - 89.9 - 79.9

394.9 90.1 80.1

-1.40- 95.6 - 89.9 - 79.8

198.5 89.7 80.1

-1.40- 100.9 - 90.2 - 80.0

18.7~ 36.1 34.1~ 8.5 7.5~ 30.2

-0.52- 36.7~- 8.9 - 8.5~- 33.8 - 30.2~- 7.6

252.0~ 33.1 31.4~ 49.7 44.1~ 27.9

-0.77- 53.5~- 33.4 - 31.4~- 49.3 - 44.1~- 27.9

448.7~ 58.9 56.0~ 46.2 41.0~ 49.7

-0.87- 49.1~- 60.8 - 55.5~- 46.1 - 40.9~- 49.6

197.1~ 98.0 90.2~ 90.0 80.0~ 80.0

-1.40 図 2.7- 100.2~- 97.0 - 89.9~- 89.1 - 80.0~- 80.0

298.3~ 99.2 90.5~ 90.5 80.0~ 80.0

-1.40- 98.1~- 104.9 - 89.0~- 89.4 - 80.1~- 80.0

力学 ― ± 100 ± 90.0 ± 80.0 -1.40軸力

*1 *1 60.0 60.0 60.0 0.15力学 ― 60.0 60.0 60.0 0.15

*1:軸力の FEM結果は,要素や分割に関係なくすべて同一です.

表 2.2 軸力と横荷重を受けるはりの応力と変位

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38  第2章 一般3次元体構造を解く

•横荷重と要素分割中間点なしの 6面体要素の結果は,分割数 1~ 3に関係なくどれも差異がほとんどなく適正な値です.ただし,最大応力部である固定端で,応力に要素上下表面の中心の値が採用されている関係で,誤差が大きくなっています.この誤差を小さくするためには,適切な外挿処理をするか,長さ方向の分割を増やすことが必要です.厚さ方向の分割数を 1から 3に増やしても,固定端の応力がまったく改善されな

いのは一見不思議ですが,これは固定端の節点応力として固定端から 25 mm位置の表面の応力(要素応力)をそのまま使っているためです.この場合,厚さ方向の分割を増やしても応力の改善の効果が出ません.中間点付きの 6面体要素の結果は,固定端で節点位置の応力が出ており,多少の誤差があるものの適正といえます.中間点なしの 4面体要素の結果は,かたすぎ(変形も応力も小さすぎること)て 4

分割しても使用に耐える結果とはなっていません.予想外に悪い結果です.中間点付きの 4面体要素の結果は,分割に関係なく使用に耐える結果となっています.4面体要素の場合は,中間点の有無にかかわらず,節点につながる要素の数が均一でないために節点応力にばらつきがあります.また,表には示していませんが,変形にもわずかなねじれが出ています.中間点なしの 4面体要素の結果を除き,断面の応力が(曲げモーメントM)/(断

面係数 Z)で求められる線形分布の状態であれば,1分割でも適切な変形と応力が求められています.ただし,中間点なしの 6面体要素は固定端での応力に誤差が出ます.

•軸力と要素分割横荷重の場合とはまったく異なり,いずれの要素でもいずれの分割でも,適正な変

形と応力が算出されています.FEM解析するまでもない条件ではありますが,変位値が正しければ,剛性が適切に評価されているといえます.

▶力学に基づく検討材料力学に基づき,各荷重による最大応力と最大変位を求めます.

縦弾性係数E= 200,000 MPa

横弾性係数G= E2(1+ν)=

200,0002(1+ 0.3)= 76,920 MPa

断面係数 Z= bt2

6= 40×602

6= 24,000 mm3

断面 2次モーメント I= bt3

12= 40×603

12= 720,000 mm4

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応用編第5章 特異点の応力解析特異点は,構造の丸みのない角の部分,集中荷重点などです.この章では,特異点においては有意な応力が求められないことを示します.しかし,変位と特異点から離れた領域の応力は適正です.特異点をつくらない要素分割は一般に手間がかかります.

第6章 接触部の応力解析ベアリングや歯車の接触部で,真の接触面圧を求める場合に,ヘルツの公式で求められる接触幅を標点間距離として要素分割すれば,適正な応力が求められます.キーとキー溝のような接触部では,見かけの接触と考えれば十分です.

第7章 弾塑性解析この章では,荷重の増大に伴って塑性状態になると,弾性状態における最大応力の位置が移動して弾性状態の延長上にはなくなる場合を示し,破壊現象の一面を解説します.これは,強度評価の理解のために弾塑性解析を利用する一つの方法です.

第8章 振動解析振動解析は,要素分割を密にしても固有振動数の精度が必ずしもよくならないなど,応力解析とは異なる点があります.この章では,多数の要素分割による固有振動数と振動モードを通して,固有振動解析の第一歩の解説をします.

第9章 熱伝導解析と熱応力解析この章では,机上では推定しにくい非定常熱伝導と,それに伴う熱応力を解説します.要素分割は標点間を目安どおりに 10分割する必要があり,非定常の時間刻みは修正McNeillチャートで決めることが有効です.

  87

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88  

5.1 特異点の特徴■5.1.1 特異点特異点とは,弾性力学的にその位置の応力が無限大になる点で,無限大ということ

から特異とよびます.FEM解析では,特異点であっても分母がゼロになるゼロディバイドがあるわけではなく,計算機が止まることなく何がしかの結果が出ます.しかし,特異点近傍の応力やひずみは有意な値ではなく,要素分割を密にしていくと値がどんどん大きくなり,いつまでも収束しません.そのため,特異点がどのようなものであるかを知らないと大きな間違いをする可能性があります.もちろん,特異点から離れた大半の部分の応力やひずみや変形は適切な値となります.

FEM解析で代表的な特異点は,応力集中部,集中荷重点,強制変位点,剛体スタンプなどに含まれることがあります.

■5.1.2 代表的な特異点(1)応力集中部

FEM解析でもっとも身近な特異点は,構造上の応力集中部で,丸み半径をゼロとする場合のその部分です.丸み半径をゼロに近付けると,応力集中係数がどんどん大きくなる図などからも推測できます.一例として,図 5.1に引張力を受ける段付き板の応力集中係数を示します(参考文献[5]のD8.4.4項を参照).応力集中部である角の部分の要素分割を図 5.2に示します.図( a)は角の丸みを

考慮した要素分割で,図( b)は角の丸みを無視した要素分割です.図( b)の方法は,要素分割が容易であるためにしばしば用いられます.この場合は丸み半径がゼロとなりますから,特異点を含むことになります.このときに生じる特異点近傍の高い応力を,応力集中の結果と判断してはいけません.この分割方法では,要素分割を密にするにつれて特異点近傍の応力がどんどん大きくなり,一向に収束しません.

第5章

特異点の応力解析

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5.1 特異点の特徴  89

いくら要素分割を密にしても有意な結果は得られませんが,特異点近傍を除く領域の応力とひずみ,変位は適切と考えられます.したがって,特異点近傍以外に注目する場合はまったく問題ありません.角の部分の応力を知りたい場合は,たとえ小さくても角の実際の丸みを FEMモデルに反映させる必要があります.丸みの形状と要素分割で応力の大小が決まるので,応力を求めるには真の形状と目安に従った要素分割が不可欠です.

図5.1 応力集中係数α

図5.2 角の部分の要素分割

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90  第5章 特異点の応力解析

(2)集中荷重点FEM解析で集中荷重をよく用いますが,その荷重点が特異点です(図 5.3).集中

荷重とは,本来狭い範囲への分布荷重を 1点または線上の荷重に近似的に扱ったものを意味します.集中荷重は節点に与えるので荷重面積がゼロであり,現実にはありえない条件で,特異となります.したがって,荷重点の応力は有意ではなく不適切です.しかし,構造全体への力の伝達という点では適切ですので,特異点近傍を除く領域の応力やひずみや変位に着目する場合にはまったく問題ありません.次節の例題 8

では,集中荷重部の解析を示します.荷重点近傍の応力を知りたい場合は,集中荷重をたとえ狭くても現実の広さの分布

荷重にし,その範囲の 1辺を目安分割に従って約 10分割して解析しなければいけません.ヘルツの公式(第 6章参照)で求められるような接触応力も得られます.分布荷重は,FEM解析で節点集中荷重に置換されます.集中荷重ではありますが,荷重の作用範囲に広がりがあるので特異点とはなりません.集中荷重を受けても,はり要素の場合は要素の特性から特異点とはなりません.荷

重点の断面に,分布荷重が作用するような条件と同じになっているからです.板要素や体要素の場合は,特異点となります.

(3)強制変位点と剛体スタンプ強制変位点は条件によりさまざまですが,少なくとも 1点の強制変位は集中荷重

と同じ挙動ですから,特異点となります.強制変位の物理的な意味を把握し,ある広がりをもった荷重とすれば有意な解析ができます.剛体スタンプは剛体部の範囲の強制変位と同じですから,剛体の周辺が直角である

ような場合は,剛体周辺に対応する節点が特異点となります(図 5.4).直角でなく丸みを考慮できれば有意な解析ができます.その際は,第 6章で解説する接触解析が必要となります.

図5.3 集中荷重点と特異点 図5.4 スタンプと特異点

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148  

■英 数1次応力  20

2:1近似半楕円  64,66

2次応力  21,136

10分割  7

kgとmの単位  136

McNeillチャート  134√‾rt  52,65

■あ 行アスペクト比  8アセンブリ構造  98厚肉理論  69圧力容器  64アルミ試験片  113安全率  20

異種要素  18板構造  47板の定義  50板要素  16,48,49一体解析  99一発破壊  20一般 3次元体構造  15,29

薄肉理論  69

円孔のある円柱  33円孔のある帯板  25延性材料  19延性破壊  20円柱面  101円輪  41

応答スペクトル解析  119応力解析  2応力集中  23,53,88応力集中係数  23,25,88応力集中部  23,88,113応力線図  75,76応力 ‒ひずみ関係  20,21,110応力分布  4帯板  58オフセット  47,48,73重み付き分割  8

折れ線状  56温度依存性  135

■か 行解析目的  3,19,99鏡板  64荷重条件  14荷重の標点  7かたすぎ  38片持ちはり  35,77皮むき  100,108簡易解析  121,144完全拘束  76,77,82

機械的荷重  135擬似弾性応力  21,111,112擬似弾性解析  111基準応力  25起振振動数  120基本強度  20逆対称モード  123,127ギャップ要素  18境界条件  14強軸  73,76共振  21,122強制変位点  90強度評価  2,10,19強度評価の鎖  19局部振動  121,128許容応力  20切欠き係数  91近似弾塑性解析  111

口閉じ  98,99口開き  98,99グラフ  12

検証  11,14

工学単位系  121剛結合  72交差部  34格子状  8公称応力  16,17,20,21,48高次要素  9

索  引

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索  引  149

構造の標点  7拘束条件  14拘束の標点  7剛塑性解析  111剛体移動  32剛体回転  35,42剛体スタンプ  90剛体要素  18降伏判定  110国際単位系  121個別解析  99固有振動  21固有振動解析  119固有振動数  121,122固有振動数の精度  122固有振動モード  122固有値解析  119

■さ 行最大せん断応力  105再分割  13サンブナンの原理  113,114

シェークダウン限界  21,112シェル構造  47,48時間刻み  133,134軸対称シェル要素  50軸対称体要素  32軸対称要素  17時刻歴応答解析  119子午線  64,66自然境界条件  138実験  13質量密度  136質量要素  18自動分割  9重根  123,128修正McNeillチャート  134集中荷重点  90自由度  18,31周波数応答解析  119重力単位系  121除荷解析  112ショートケーキ型  32振動モード  123,130

すきま  21すきま要素  18筋交い  127,131ステップ変化  134,144

滑り  98,99

正規化  122正方形板  123接触  21接触応力  107接触解析  99接触幅  106接触範囲  100接触部  24,98接触面圧  107接触要素  18,98,99,103全体振動  128せん断剛性  126

ソフトウェア  2ソリッドモデル  29ソリッド要素  15

■た 行対称性  114対称モード  123,127対辺等分割  8体要素  15,31タイル張り  48卓越モード  122縦横比  8単位系  121弾性・塑性  21弾塑性  110,113単調上昇  140段付き板  24,88,114断面性能  73

力の伝達  99中間点付きの要素  9,13調和応答解析  119

定常熱伝導  133テトラ  15,31

等価節点力  76,77,80,82,85特異点  24,88トラス構造  17,72,74トレスカ応力  110,113

■な 行長い円筒  137

熱応力  133,134熱応力解析  133,135熱応力の極値  139

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150  索  引

熱応力の目安  135熱伝達係数  133,136熱伝導解析  133熱伝導・熱応力  21熱伝導率  136熱疲労  136熱変形  135

■は 行パイプ椅子  112バイリニア  111,114歯車  34破損の形態  19ばね定数  18ばね要素  18はりの定義  74はり要素  17,73半円切欠き付き板  23,53

ピーク応力  21非定常熱伝導  133,134比熱  136ビーム要素  17標点  2,7一般 3次元体構造  33,36,42板構造  50,54,59,65骨組構造  75,77,82応用編  93,123,127,138

標点間距離  52,103表皮応力  134,136ピーリング  100,108疲労強度減少係数  91疲労破壊  21疲労評価  91ピン結合  72

負荷解析  112複合要素  18フランジ  33フリーメッシュ  9プレート要素  16,49ブロック構造  92分割数→要素分割数

平板構造  47平面ひずみ要素  16,50,92,101平面ラーメン  127ヘサキ  15,31ヘルツの公式  100,106変位  5,21

変位関数  75変位の仮定  15ペンタ  31

棒要素  17,73補強材  73骨組構造  17,72

■ま 行曲がりはり  46曲がりはり要素  73曲げ 1次  131曲げ剛性  126摩擦  98,99

ミーゼス応力  105,110,113

メッシャー  2目安分割  6,9,65,86面圧分布  100面外荷重  5,49,58面内荷重  5,49,53

モデラー  2,15モード応力  122門形ラーメン  82

■や 行有限要素法  2

要素座標  49,73要素選択  3,10,15要素特性  15,58要素分割  4,10一般 3次元体構造  33,42板構造  50,54,65骨組構造  75,77,82応用編  93,103,123,127,138

要素分割図  36,59要素分割数  4,6,86,122要素分割のパターン  8

■ら 行ラーメン構造  17,72,74ランプ変化  134,144

力学  13立体要素  15

リング要素  32ロッド要素  17

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著 者 略 歴岸 正彦(きし・まさひこ)

1963年 横浜国立大学工学部機械工学科卒業1963年 三井造船株式会社(玉野)化工機設計部入社1972年 三井造船株式会社玉野研究所1977年 工学博士(東京大学)1991年 三井造船株式会社(東京)CAEセンター長1998年 株式会社三造試験センター(玉野)技師長 2011年  退職

現在に至る

[email protected]

著書JIS圧力容器―解釈と計算例(共著),日本規格協会(1978)機械のための有限要素法入門(共著),オーム社(1983)ベテランもはまるMSC/NASTRAN for windowsすぐれものマニュアル(共著),日本エムエスシー(1998)e-CAE「構造解析」CD-ROM(共著),日本エムエスシー(2000)構造解析のための有限要素法実践ハンドブック,森北出版(2006)例題で学ぶ 有限要素法応力解析のノウハウ,森北出版(2008)図解入門 よくわかる最新有限要素法の基本と仕組み,秀和システム(2010)

編集担当 藤原祐介(森北出版)編集責任 石田昇司(森北出版)組  版 ビーエイト印  刷 ワコープラネット製  本 協栄製本

Ⓒ岸 正彦 2017

2017年 8月 30日 第 1版第 1刷発行 【本書の無断転載を禁ず】

著  者 岸 正彦発  行  者 森北博巳発  行  所 森北出版株式会社 東京都千代田区富士見 1‒4‒11(〒 102‒0071) 電話 03‒3265‒8341/ FAX 03‒3264‒8709 http://www.morikita.co.jp/ 日本書籍出版協会・自然科学書協会 会員 <(社)出版者著作権管理機構 委託出版物>

落丁・乱丁本はお取替えいたします.

Printed in Japan/ ISBN978-4-627-67561-2

有限要素法・要素分割の勘どころ

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