oracle database appliance 事例:朋和産業

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Copyright © 2012, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved. Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its affiliates. Other names may be trademarks of their respective owners. Published November 2012 Oracle Customer Case Study アプリケーションをほとんど変えることなく、短期間で性能 を上げることが急務でした。 Oracle Database Appliance はメ モリもディスクも十分に搭載されており、必要な CPU 分だけ のライセンス費用を支払えばよい、極めてコストパフォーマ ンスが高い製品であると判断しました。 Oracle Database Appliance は最大の目的である性能改善を短期間、かつ必要 最小限の投資で実現するための最善の方法でした ”— 朋和産業 株式会社 管理本部 情報システム部 課長 野上 博司氏 2012年に創業50周年を迎えた朋和産業株式会社。軟包装業 界のパイオニア的存在として、「パッケージを通じて、社会 の発展に貢献することを使命とし、無限の可能性を拓くこと を理想とし、豊かな未来の創造に挑戦する」という企業理念 に基づき事業を展開。パッケージ製品の製造・販売をおこな うレンゴーグループにおける軟包装事業の中核企業として、 あらゆる産業向けの包装ニーズに対応できる「パッケージン グ・ソリューション・カンパニー」を目指している。 現在、国内9カ所の支店・営業所と5カ所の生産拠点、海外3 カ所の営業拠点により、食品パッケージなどの包装資材の企 画からデザイン、製造、販売までの一貫した生産体制を推進。 顧客のニーズにあったパッケージデザインの表現や鮮度保持 などの機能に関する提案から、フィルム素材の選択、印刷、 加工、柔軟なデリバリー対応まで、より効果的、機能的に 「包む」ための商品提供に取り組んでいる。 常に新しい独自の技術により、顧客のよきパートナーとし て、環境に優しい、コミュニケーション・ツールとしての包 装材を追求し、 若い力と新しい発想で、未来につながるパッ ケージを創造する朋和産業では、IT システムにも積極的に投 資。処理性能が劣化した大量データを扱う基幹システムのデ ータベース基盤再構築に「Oracle Database Appliance(以下、 ODA)」を採用し、パフォーマンスの改善とデータ保護環境 の強化を実現した。 基幹システム用データベース基盤の性能劣化 朋和産業では2008年ごろに、2台の Windows サーバーをク ラスタリング・ソフトウェアで冗長化し、データベースに Oracle Database 10g Standard Edition」を採用したデータ ベース基盤を構築。そのうえで基幹システムを運用していた。 朋和産業 株式会社 Chiba, Japan http://www.howa-s.co.jp/ インダストリー: Industrial Manufacturing 売上高: 500億円 従業員数: 1,280名(20121月現在) オラクル製品とサービス: Oracle Database Appliance Oracle Database Oracle Data Guard Oracle Real Application Clusters One Node Oracle Partitioning Oracle Advanced Compression Oracle Enterprise Manager 朋和産業、低コストにデータベース基盤を再構築。大幅なパフォーマンス改善 と災害・障害対策を実現

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http://bit.ly/XsKYON Oracle Database Applianceは、可用性の高いOracle Databaseを構築する際に必要なハードウェア機器を事前構成したデータベース・アプライアンスです。

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Copyright © 2012, Oracle and/or its affiliates.All rights reserved. Oracle is a registered trademark of Oracle Corporation and/or its affiliates. Other names may be trademarks of their respective owners. Published November 2012

Oracle Customer Case Study

“アプリケーションをほとんど変えることなく、短期間で性能

を上げることが急務でした。Oracle Database Appliance はメ

モリもディスクも十分に搭載されており、必要な CPU 分だけ

のライセンス費用を支払えばよい、極めてコストパフォーマ

ンスが高い製品であると判断しました。Oracle Database

Appliance は最大の目的である性能改善を短期間、かつ必要

最小限の投資で実現するための最善の方法でした”—朋和産業

株式会社 管理本部 情報システム部 課長 野上 博司氏

2012年に創業50周年を迎えた朋和産業株式会社。軟包装業

界のパイオニア的存在として、「パッケージを通じて、社会

の発展に貢献することを使命とし、無限の可能性を拓くこと

を理想とし、豊かな未来の創造に挑戦する」という企業理念

に基づき事業を展開。パッケージ製品の製造・販売をおこな

うレンゴーグループにおける軟包装事業の中核企業として、

あらゆる産業向けの包装ニーズに対応できる「パッケージン

グ・ソリューション・カンパニー」を目指している。

現在、国内9カ所の支店・営業所と5カ所の生産拠点、海外3

カ所の営業拠点により、食品パッケージなどの包装資材の企

画からデザイン、製造、販売までの一貫した生産体制を推進。

顧客のニーズにあったパッケージデザインの表現や鮮度保持

などの機能に関する提案から、フィルム素材の選択、印刷、

加工、柔軟なデリバリー対応まで、より効果的、機能的に

「包む」ための商品提供に取り組んでいる。

常に新しい独自の技術により、顧客のよきパートナーとし

て、環境に優しい、コミュニケーション・ツールとしての包

装材を追求し、 若い力と新しい発想で、未来につながるパッ

ケージを創造する朋和産業では、IT システムにも積極的に投

資。処理性能が劣化した大量データを扱う基幹システムのデ

ータベース基盤再構築に「Oracle Database Appliance(以下、

ODA)」を採用し、パフォーマンスの改善とデータ保護環境

の強化を実現した。

基幹システム用データベース基盤の性能劣化

朋和産業では2008年ごろに、2台の Windows サーバーをク

ラスタリング・ソフトウェアで冗長化し、データベースに

「Oracle Database 10g Standard Edition」を採用したデータ

ベース基盤を構築。そのうえで基幹システムを運用していた。

朋和産業 株式会社

Chiba, Japan

http://www.howa-s.co.jp/

インダストリー:

Industrial Manufacturing

売上高:

500億円

従業員数:

1,280名(2012年1月現在)

オラクル製品とサービス:

Oracle Database Appliance

Oracle Database

Oracle Data Guard

Oracle Real Application Clusters

One Node

Oracle Partitioning

Oracle Advanced Compression

Oracle Enterprise Manager

朋和産業、低コストにデータベース基盤を再構築。大幅なパフォーマンス改善

と災害・障害対策を実現

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Oracle Customer Case Study

しかしシステムの構築から約4年を経て、基幹システムの処理

性能が劣化し、業務への影響も大きくなってきたことから、

日々の業務を遂行するために、さまざまな対応をすることが

必要だった。管理本部 情報システム部 課長の野上博司氏は、

次のように語る。

「データ件数も、処理件数も、利用頻度も増えてきたこと

からシステムのパフォーマンスに課題を抱えていました。特

に、月末・月初や締め日等の処理が集中する時期には、リク

エストが受けつけられない状況でした。たとえば処理が途中

で止まってしまい、最初からやり直すということもたびたび

ありました。そのため、システムを利用する社員は早朝出勤

をしたり、残業をしたりしなければなりませんでした。また、

システムの運用担当者の負荷がきわめて大きくなっていまし

た」

基幹システムは、財務会計や人事給与などを除く、受注か

ら製造、出荷のシステムまで、オールインワンで構築されて

いる。この基幹システムの処理が遅延してしまうと業務に大

きな影響を与えるため、情報システム部門では、常に対応に

追われていた。野上氏は、「基幹システムが遅延すると業務

が滞るため、経営層からはもちろん、現場の担当者からも改

善してほしいという要望が多くありました」と話す。

過去には、負荷分散のために、基幹システムで使用してい

るデータの一部を別の Windows サーバーに構築したデータベ

ースに移し、基幹システム側とデータベースリンクで連携さ

せるなどの性能改善のための工夫をおこなったこともあった。

これにより若干の性能改善を実現したが、依然として月末・

月初の処理が遅延したり、データ連携に時間がかかったりす

るなどの問題もあった。また、別立てした Windows サーバー

が冗長構成になっていないために、システム全体の信頼性が

低下するという新たな課題も発生していた。

朋和産業のデータベース再構築プロジェクト

データベースの性能問題を改善するため、朋和産業では、

2012年2月よりデータベース基盤の再構築に関する検討を開始。

データベース基盤として ODA を採用することを決定した。5

月末より ODA を導入したデータベース基盤の再構築プロジェ

クトを本格的にスタートし、その後、6月より ODA の環境構

築、7月から各種稼動テストを実施。8月15日に東京に設置さ

れた ODA を稼動させた。さらに9月には、北海道に災害対策

サイトとしてもう一台の ODAを稼動させている。

性能向上を目的としたデータベース基盤の再構築にあたり、

朋和産業では、同時に多くのチャレンジをおこなっている。

課題:

・1 人あたり 10~15 個の ID・パス

ワードをシングルサインオン化

し、ユーザーの利便性を向上する

・多様な業務システムや PC 端末毎

に異なる 4000 もの ID とパスワ

ードを統合管理しセキュリティを

強化する

・3 カ月で初期導入を終え、新しい社

内PCの配布時期との同期を図る

・人事が管轄する社員管理、総務が

管理する施設や備品管理と連動す

るシステムを構築する

・SAP、Lotus Notes と連携する

ツールにより業務効率向上を実

現する

・組織改編や人事異動のたびに発生

する情報の変更・反映作業の負荷

を軽減する

導入効果:

・1 人の従業員が管理する ID・パ

スワードの数が 10~15 分の 1 に

減った

・3 カ月という短期構築を実現し、

新しい社内 PC の配布時期にあわ

せた運用開始ができた

・出退勤などにかかる作業が短時間

で済むようになり、人事業務の効

率が改善された

・個人 ID と操作ログを紐づけた管

理によって、コンプライアンスが

強化されセキュリティが向上した

・従来、1カ月かかった組織改編デ

ータの反映が5分の1(数日)で終

わるようになった

課題:

・基幹システムの処理性能の劣化を

改善したい

・システムの信頼性を向上させたい

・災害時、障害時に基幹システムが

停止する危険性を回避したい

導入効果:

・Oracle Database Applianceの導

入、Oracle Enterprise Manager

を利用して性能が悪い処理を迅速

に把握し、適切に対処することに

よる処理性能の改善

・システムのパフォーマンスがアッ

プしたと同時に、現場担当者の業

務効率が向上、システム運用管理

の負荷軽減が実現したことでプロ

アクティブな危険回避策が実施さ

れる

・Oracle Database 11g Enterprise

Edition のオプション機能である

Oracle RAC One Node で冗長化

し 、 さ ら に Oracle Database

Appliance2 台 を Oracle Data

Guard でつなぐことにより、高い

レベルでのデータ保護を実現

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Oracle Customer Case Study

ひとつは、データベースを「Oracle Database 10g Standard

Edition」から「Oracle Database 11g Enterprise Edition」

へバージョンアップすること、もうひとつは、負荷分散の目

的で別立てしていたデータベースをインスタンス統合し、運

用レベルや可用性レベルをそろえることである。これにより

データが集約され、データ量が3倍に増加することになったが、

性能は向上させる必要があった。これらを実現するために、

朋和産業が選択したのが ODAだった。

データベース基盤の中核に ODA を採用した理由を野上氏は、

次のように語る。「これまで Standard Edition では解決でき

なかった課題を、Enterprise Edition(以下、EE)ならば解

決できると確信していました。そのために、どうしても EE

を使いたかった。ODA ならば、EE を必要最小限のコストで

導入することができる。これが ODA採用の理由です」

朋和産業が ODA による新たなデータベース基盤を構築する

中では、課題もあった。それは、統合によるデータ量増加と、

バージョンアップの影響による SQL の実行計画の変化、それ

に伴う性能劣化である。朋和作業は、これらの課題を Oracle

Enterprise Manager(以下、EM)を使うことによって解決

した。

EM を使った SQL チューニングについて、野上氏は次の

ように語る。「EE の機能の中で、最も役に立ったと思うのが

EM です。これまでは、性能が劣化した場合にも、技術者が

プログラムを追いかけて、その技術者の知識の範囲で SQL の

パフォーマンスを改善していました。現在は、EM から提案

されたアドバイスをもとにプログラムを修正しています。こ

のアドバイスはきわめて的確で、これにしたがってプログラ

ムを修正することで、性能が劇的に向上します。また、これ

までは定常的な性能監視、チューニングができていませんで

したが、EM を使うことによって、ある程度自社内で性能劣

化への対応ができるようになりました」

可用性という面では、従来の Windows サーバーのクラスタ

リング・ソフトウェアに代わり、Oracle Database 11gのオプ

ション機能である Oracle Real Application Clusters One

Node(以下、RAC One Node)を使ってデータベースを冗長

化した。さらに、朋和産業では、東日本大震災の際にシステ

ムの一部が停止し、食品パッケージの生産が追いつかなくな

った経験から、Oracle Data Guard(以下、DG)を使って災

害サイトとしてもう1台の ODA を北海道に設置した。これに

よって、高いレベルでのデータ保護を実現している。

朋和産業株式会社

管理本部 情報システム部

課長 野上博司氏

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Oracle Customer Case Study

ODA の導入に関して、野上氏は「ODA はアプライアンス

製品なので、サーバーの組み上げや OS のセットアップ、

Oracle Database の設定などが不要で、Linux の利用経験が

ない我々にとっても、一般的な Windows サーバーを導入する

くらいの手軽さで導入できました。ODA は、最大の目的であ

る性能改善を短期間、かつ少ない投資で実現するための最善

の方法でした」と話す。

パフォーマンス改善とデータ保護強化を実現

ODA を導入することにより、朋和産業は、データベース基

盤のパフォーマンス改善、データ量増加への対応、業務改善

という3つの課題を解決した。また災害時や障害時におけるデ

ータ保護環境の大幅な強化も実現している。

まずパフォーマンス改善では、ODAを利用することでター

ンアラウンドタイムが10分の1程度に短縮された処理があり、

改善効果が最も大きなものでは300秒以上かかっていたものが

1秒程度で表示されるまでに改善された処理(月次帳票出力)

もある。

次に、システム面からは以下のような性能改善が実現でき

た。旧システムでは CPU 使用率が高い時でも10%程度であっ

たが、ODA でディスク I/O ボトルネックが解決されたことに

より、90%程度まで有効活用ができるようになった。また、

メモリについても、旧サーバー(搭載メモリ:6GB)でのデ

ータベース・バッファ・キャッシュのヒット率は86%であっ

たが、ODA(搭載メモリ:96GB)では97%にまで向上し、

利用頻度が高いデータのほとんどをキャッシュできている。

これらの成果について、野上氏は、「性能面では予想以上

の結果が出ました。また、EM の機能を活用しながら当初の

目的通り、アプリケーションをほとんど変更することなくパ

フォーマンス改善を実現できました。今後性能が出ない SQL

が出てきた場合にも、簡単にチューニングができるようにな

ったと考えています」と話す。

次にデータ量増加への対応では、パーティショニング機能

と圧縮機能に着目しこれらのオプション機能を活用している。

当データベースは、最大1億4千万レコードのテーブルが存在

しているが、なかでも1千万レコード以上が格納された6テー

ブルは、テーブルのデータ量増加に伴う性能劣化が発生して

いた。性能劣化への緊急対応として、旧システムでは、頻繁

に使用する直近のレコードのみをメインのテーブルに格納し

ておき、過去のデータは別サーバー(別インスタンス)で運

用していた。今回、これらのテーブルを ODA に統合し、デー

課題:

・1 人あたり 10~15 個の ID・パス

ワードをシングルサインオン化

し、ユーザーの利便性を向上する

・多様な業務システムや PC 端末毎

に異なる 4000 もの ID とパスワ

ードを統合管理しセキュリティを

強化する

・3 カ月で初期導入を終え、新しい社

内PCの配布時期との同期を図る

・人事が管轄する社員管理、総務が

管理する施設や備品管理と連動す

るシステムを構築する

・SAP、Lotus Notes と連携する

ツールにより業務効率向上を実

現する

・組織改編や人事異動のたびに発生

する情報の変更・反映作業の負荷

を軽減する

導入効果:

・1 人の従業員が管理する ID・パ

スワードの数が 10~15 分の 1 に

減った

・3 カ月という短期構築を実現し、

新しい社内 PC の配布時期にあわ

せた運用開始ができた

・出退勤などにかかる作業が短時間

で済むようになり、人事業務の効

率が改善された

・個人 ID と操作ログを紐づけた管

理によって、コンプライアンスが

強化されセキュリティが向上した

・従来、1カ月かかった組織改編デ

ータの反映が5分の1(数日)で終

わるようになった

課題:

・1 人あたり 10~15 個の ID・パス

ワードをシングルサインオン化

し、ユーザーの利便性を向上する

・多様な業務システムや PC 端末毎

に異なる 4000 もの ID とパスワ

ードを統合管理しセキュリティを

強化する

・3 カ月で初期導入を終え、新しい社

内PCの配布時期との同期を図る

・人事が管轄する社員管理、総務が

管理する施設や備品管理と連動す

るシステムを構築する

・SAP、Lotus Notes と連携する

ツールにより業務効率向上を実

現する

・組織改編や人事異動のたびに発生

する情報の変更・反映作業の負荷

を軽減する

導入効果:

・1 人の従業員が管理する ID・パ

スワードの数が 10~15 分の 1 に

減った

・3 カ月という短期構築を実現し、

新しい社内 PC の配布時期にあわ

せた運用開始ができた

・出退勤などにかかる作業が短時間

で済むようになり、人事業務の効

率が改善された

・個人 ID と操作ログを紐づけた管

理によって、コンプライアンスが

強化されセキュリティが向上した

・従来、1カ月かかった組織改編デ

ータの反映が5分の1(数日)で終

わるようになった

課題:

・1 人あたり 10~15 個の ID・パス

ワードをシングルサインオン化

し、ユーザーの利便性を向上する

・多様な業務システムや PC 端末毎

に異なる 4000 もの ID とパスワ

ードを統合管理しセキュリティを

強化する

・3 カ月で初期導入を終え、新しい社

内PCの配布時期との同期を図る

・人事が管轄する社員管理、総務が

管理する施設や備品管理と連動す

るシステムを構築する

・SAP、Lotus Notes と連携する

ツールにより業務効率向上を実

現する

・組織改編や人事異動のたびに発生

する情報の変更・反映作業の負荷

を軽減する

導入効果:

・1 人の従業員が管理する ID・パ

スワードの数が 10~15 分の 1 に

減った

・3 カ月という短期構築を実現し、

新しい社内 PC の配布時期にあわ

せた運用開始ができた

・出退勤などにかかる作業が短時間

で済むようになり、人事業務の効

率が改善された

・個人 ID と操作ログを紐づけた管

理によって、コンプライアンスが

強化されセキュリティが向上した

・従来、1カ月かかった組織改編デ

ータの反映が5分の1(数日)で終

わるようになった

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Oracle Customer Case Study

タ容量、レコード件数共に大幅に増加したが、パーティショ

ニング機能を有効に活用しているため、性能の劣化は見られ

ていない。

野上氏は、「基幹システムは、処理するデータ量がとても

多く、データ量増加によるディスク I/O がボトルネックとな

っていました。EE のオプションであるパーティショニング機

能と圧縮機能を利用することで、検索対象とデータ量を減ら

し、性能を大幅に改善することができました」と話す。

業務改善では、システム停止時間の短縮とレスポンス向上

による、システム利用者および情報システム部員の業務効率

の改善があげられる。旧システム運用時には、少しでも性能

を向上させようとデータの再編成をするための計画停止や、

処理の集中によりシステムがスローダウンしてしまった際に

再起動する緊急停止が毎月2、3回は発生していたが、ODA で

は8月15日の本番稼動開始以来1度の停止もおこなっていない。

また、3時間以上かかっていた仕掛状況確認処理が20分に短縮

するなど、10倍近くのレスポンス改善が実現できている。

野上氏は、「以前は業務時間内の処理速度が遅く、業務処

理がピークとなる11時頃には新規のリクエストが受け付けら

れなくなる状況になっていました。これらを回避するために、

早朝出社して対応たり、深夜まで作業していた社員もいまし

たが、ODA を導入したことで、こうした課題は解決されまし

た。また、対応にあたっていた情報システム部員の負担も大

幅に軽減されました」と話す。

一方、データ保護の観点での効果を野上氏は、次のように

語る。「新しいシステムで目指したのは安定稼動です。この

意味は、1台のサーバーが止まってしまっても処理が止まらな

い可用性と、災害時などにもデータが失われない信頼性です。

以前のシステムはフェールオーバーの途中でクラスタソフト

ウェアが止まってしまうという課題もありました。今回は、

ODA で RAC One Node と DG を組み合わせることにより、

災害時や障害時のデータ保護を大幅に強化できました。災害

や障害が発生した場合にも、どこかに必ずデータがあって、

利用できるということは、本当に安心です」

最後に、ODA の利用について、野上氏はこうまとめる。

「ODA の効果は絶大です。少し前まで起きていた性能トラブ

ルも全くなくなり安定して稼動しています。ODA はメモリも

ディスクも十分に搭載されており、必要な CPU 分だけのライ

センス費用を支払えばよいため、極めてコストパフォーマン

スが高い製品です。オラクルを使っているユーザーなら、

ODAの利用を検討してみるのが良いでしょう」

課題:

・1 人あたり 10~15 個の ID・パス

ワードをシングルサインオン化

し、ユーザーの利便性を向上する

・多様な業務システムや PC 端末毎

に異なる 4000 もの ID とパスワ

ードを統合管理しセキュリティを

強化する

・3 カ月で初期導入を終え、新しい社

内PCの配布時期との同期を図る

・人事が管轄する社員管理、総務が

管理する施設や備品管理と連動す

るシステムを構築する

・SAP、Lotus Notes と連携する

ツールにより業務効率向上を実

現する

・組織改編や人事異動のたびに発生

する情報の変更・反映作業の負荷

を軽減する

導入効果:

・1 人の従業員が管理する ID・パ

スワードの数が 10~15 分の 1 に

減った

・3 カ月という短期構築を実現し、

新しい社内 PC の配布時期にあわ

せた運用開始ができた

・出退勤などにかかる作業が短時間

で済むようになり、人事業務の効

率が改善された

・個人 ID と操作ログを紐づけた管

理によって、コンプライアンスが

強化されセキュリティが向上した

・従来、1カ月かかった組織改編デ

ータの反映が5分の1(数日)で終

わるようになった

課題:

・1 人あたり 10~15 個の ID・パス

ワードをシングルサインオン化

し、ユーザーの利便性を向上する

・多様な業務システムや PC 端末毎

に異なる 4000 もの ID とパスワ

ードを統合管理しセキュリティを

強化する

・3 カ月で初期導入を終え、新しい社

内PCの配布時期との同期を図る

・人事が管轄する社員管理、総務が

管理する施設や備品管理と連動す

るシステムを構築する

・SAP、Lotus Notes と連携する

ツールにより業務効率向上を実

現する

・組織改編や人事異動のたびに発生

する情報の変更・反映作業の負荷

を軽減する

導入効果:

・1 人の従業員が管理する ID・パ

スワードの数が 10~15 分の 1 に

減った

・3 カ月という短期構築を実現し、

新しい社内 PC の配布時期にあわ

せた運用開始ができた

・出退勤などにかかる作業が短時間

で済むようになり、人事業務の効

率が改善された

・個人 ID と操作ログを紐づけた管

理によって、コンプライアンスが

強化されセキュリティが向上した

・従来、1カ月かかった組織改編デ

ータの反映が5分の1(数日)で終

わるようになった

課題:

・1 人あたり 10~15 個の ID・パス

ワードをシングルサインオン化

し、ユーザーの利便性を向上する

・多様な業務システムや PC 端末毎

に異なる 4000 もの ID とパスワ

ードを統合管理しセキュリティを

強化する

・3 カ月で初期導入を終え、新しい社

内PCの配布時期との同期を図る

・人事が管轄する社員管理、総務が

管理する施設や備品管理と連動す

るシステムを構築する

・SAP、Lotus Notes と連携する

ツールにより業務効率向上を実

現する

・組織改編や人事異動のたびに発生

する情報の変更・反映作業の負荷

を軽減する

導入効果:

・1 人の従業員が管理する ID・パ

スワードの数が 10~15 分の 1 に

減った

・3 カ月という短期構築を実現し、

新しい社内 PC の配布時期にあわ

せた運用開始ができた

・出退勤などにかかる作業が短時間

で済むようになり、人事業務の効

率が改善された

・個人 ID と操作ログを紐づけた管

理によって、コンプライアンスが

強化されセキュリティが向上した

・従来、1カ月かかった組織改編デ

ータの反映が5分の1(数日)で終

わるようになった

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Oracle Customer Case Study

今後の展望について野上氏は、次のように語っている。

「今回、ODAと DGを活用して、東京の本番系システムと北

海道の待機系システムをつなぎ、障害時・災害時のデータ保

護の強化を実現できました。今後は、待機系システムをシス

テム開発のための環境として利用するとともに、参照系のデ

ータベースとしても有効活用したいと考えています」

オラクル製品/サービス選定の理由

・開発ツールが豊富で、業界標準であること、技術者の数や

情報が多い:Oracle Database

・最大の目的である性能改善を短期間かつ必要最低現の投資

で実現できる:Oracle Database Appliance

・定常的な性能監視、チューニングが自社内で簡単にでき

る:Oracle Enterprise Manager

導入プロセス

2012年2月 データベース基盤の再構築に関する検討を

開始

5月末 ODAを導入したデータベース基盤の再構

築プロジェクトを本格的にスタート

6月 ODAの環境構築

7月 各種稼働テストを実施

8月15日 東京に設置された ODAを稼動

(本番稼動開始)

9月 DRサイトである北海道の ODAを稼動

(本番稼動開始)

朋和産業株式会社からのアドバイス

Oracle Database Appliance には、とても満足しています。

データベースの性能に不満があるなら導入の検討をされること

を推奨します。ただし、データベースのバージョンアップによ

る影響範囲を把握しておくなど、注意すべき点もいくつかあり

ます。オラクルのサポートも利用して、間違った方向に行かな

いようにすれば、それほど難しい作業ではなく、コストパフォ

ーマンスも高く、効果は絶大です。

(本事例の内容は2012年10月のものです)

株式会社 GSユアサ

情報システム部 部長

青木 裕氏

株式会社 GSユアサ

情報システム部

活用推進グループ

グループマネージャー

小川 敏宏氏