spot-network receiving equ岬ment · 小耳寺集・産業用受変電設備...
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小耳寺集・産業用受変電設備
スポットネットワーク受電設Spot-Network Receiving Equ岬ment
∪.D.C.占21.311.42.0る2.1:る21.31る.172::725.2
最近,ビルの高層化・大形化に伴って,ビル用受変電設備は大容量・高電圧化が
進んでおり,66kV級受電のビルも増えてきている一■方,都市過密地城に対する22~
33kVスポ、ソトネットワーク配電網の拡充により,中形ビルの領j或までスポットネッ
トワーク受電設傾が採用されるようになってきた。
これらの需要の拡大に伴い,受変電システム構成機器に対するニーズも多様化し,
信相性向上,縮小化及び保守の省力化の要求にこたえるため,スポットネットワー
ク受電方式にマッチした新しいハwドゥェアも開発されている。そこで,スポット
ネ、ソトワーク受電設備の計画法,機能及び保護協調の説明と合わせ紹介する。
ll 緒 言
都市過密地士或への配電近代化の一環として,中・大形ビル
受変電設備へのスポ・ソトネ、ソトワーク′受電方式の採用が拡大
している。
日立製作所でも,昭和44年8月世界貿易センタ【ビルに対
し2,000kVAX3バンク,1,000kVAX3バンクのスポットネ
、ソトワⅥク受電設備を納入以来多数を各方面に納入している。本稿では,スポットネ、ソトワーク受電方式の概要,ビルの
規模に対する受電答:量の計画法,及びスポ・ソトネ、ソトワーク
受電方式の持つ,高信束則生,省力化などの特長を更に伸ばす
ための新しい構成機器について述べる。
臣l スポットネットワーク受電方式
2.1 受電方式の概要
スポットネットワーク受電方式は,3~4回線の22kVある
いは33kVで受電し,特別高圧側にはしゃ断器を設けず,変圧
器の励磁電流開閉可能な断路器だけを設置する。そして,各
回線ごとに設けたネットワーク変圧器,ネ・ソトワークプロテ
クタを介して,各バンクをネットワmク母線で並列運転する
ものである。
ループー受電方式が,各需要家の受電しゃ断器を直列に接続
して環状配電線を構成し,区間保護リレー(表示線リレーによ
る)で故障区間を除去することにより供給信頼度向上を斑って
いるのに対し,スポ、ソトネットワーク受電方式では,3~4回
線の配電線に幾つもの需要家の変圧器が並列的に接続され,
一方,各需要家のネットワーク母線で異なる回線の配電線の
並列運転を行ない,需要家の各バンクごとにおかれたネット
ワークリ レーの事故区間除去機能(逆電力しゃ断動作)により
ループ受電方式以上の供給信頼度向上を図っている。
2.2 電気方式
ネ、ソトワーク母線電圧を高圧(6.6kV又は3.3kV)とする高
圧スポットネ、ソトワークと,低圧(415V)とする低圧スポット
ネットワークがある。
スポ、ソトネットワ爪ク方式は,負荷の集中しているビル受
電設備に採用されることが多く,スポットネ、ソトワーク受電
設備の多くが低圧方式である。高圧方式は,従来高圧受電で
使用していた受変電設備に加えて,スポットネットワーク方
式により特別高圧受電に格上げする場合に適している。
大鋸英五* ogαEJgo
柳田節雄* 粘れαg∫dαSprざ朋√)
斉藤 博** sαi加〃けⅥSんJ
田 スポットネットワーク受電設備の計画
3.1受電芸没備容量の算出
スポットネ、ソトワyク受電方式は,特別高圧側にしゃ断器
及び保護リレーを設けないため,変圧器二次側の保護方式が
電力会社の配電線保護方式と密接な関連を持つ。
スポ・ソトネットワーク受電方式の大部分を占める低圧スポ
、ソトネットワーク方式では,プロテクタヒュ∬ズにより過電
流保護を行なうが,CT比やリレーのタ・ソプ,レバーにより微
調整できる過電流リ レーによる保護方式に比べて,ヒューズ
では,きめ細かい動作特性の変更はできない。このため,経済
性,電力会社との保護協調方式の標準化を考えて,500kVA,
750kVA,1,000kVA,(1,250kVA),1,500kVA,2,000kVA,
(2,500kVA)のようにネットワーク変圧器の容量とインピー
ダンス電圧が段帽▲的に標準化されており,これにマ、ソナLた
フレーム電i売値のプロテクタヒューズが準備されている。ビ
ルの規模に応じた受変電設備容量は,本特集号中の「ビル用
′受変電設備の計画+を参照されたい。
3,2 自家発電設備容量の算出
自家発電設偶の容量は,買電停電時,供給されるべき非常
用回路の設備容量によって決まる。過去の実績から,ビルの用
途によっても異なるが,契約最大電力(kW)の16~30%(kVA)
である。
3.3 進相用コンデンサ容量の算出
進相用コンデンサ容量Pc(kVA)は,(1)式により求める
(図1)。
pc二〔(去)2-1-(去)2-1〕
(拝+PA)・号(kVA)=‥‥…ここに P′1
早r2
アp
PA
α
り
需要率を60%,
:一般動力+空調動力の力率
:改善後の力率
:一般動力(kW)
:空調動力(kW)
:需要率
:一一般動力十空調動力の効率
動力の効率を90%,力率を80%と
・(1)
し,最大
電力使用時の力率を95%に改善するとしたときの進相コンデ
ンサ容量は,変圧器容量の18~20%となる。
*
日立製作所国分工場**
日立製作所機電事業本部
17
724 日立評論 VOL.59 No.9(19rト9)
P九IAX=(Pp +PA)・す
COS-1丹2
00S‾‾1p/1
た
図l進相コンデンサ容量 予想される力率P′lと改善すべき力率P′2よ
りPcを求める。
3.4 標準単線接続図とレイアウト
図2に22kV/415V,1,000kVAX3バンクの代表的な単線
接続図を示す。図3,4は図2に基づく,変圧器プロテクタ
ー体形,及び分離形の1バンク分のレイアウトを示すもので,
変電董の形状により選択される。
口 構成機器
4.1-;欠断路器
一次断路器は二次側の気申しゃ断器とインターロックされ
ているため負荷電流を開閉する必要はないが,変圧器無負荷
22k\ノ3Jご3〕〉5〔)Hz
Nt‾;.1
Jゝ
紹・・・・-L
ー1一-A
\
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醐…
言説棚勤鮒 を89PNt)_1FIWTl
こち・ノ4Wl.0〔)OkVA130ヲ三日】1F22 F2+.5
-R21kV41%Z
-5、5.5
‾t〉F′二3)0V2.()00A RC200kA
ノモ遜_冒2、+㌔5Prt〉F′二3
500V2.()00A F
福一二ご1
△1rJい_2TJWTr
240V若
記入外同左
+‖UHC
払T
0000■N
SDL
点検通路入口
¢-
8∩しP
血T
F‥P
注:N.WT「=ネットワーク変圧器
Pro.CB=プロテクタしゃ断器
LDS=断路器
NW.Tr
OOOkVA
Fn)T.
FOT一
TOF=テイクオフヒューズ
CHd=ケーフルヘッド
図3一体形スポットネットワークレイアウト 変圧器キユーピク
ル,プロテクタ装置及びテイクオフ装置を一体構成Lた例である。
励磁電流の開閉を行なう必要がある。
一次断路器は,可動接触子が直線運動するリニア形で,キ
ユーピクル内部にコンパクトに収まる形状となっている。本
器の下部にあるシリンダ内部の空気が,可動接触子の先端に
設けられたノズルから噴出する際,アークを吹き消す空気吹
付形である。操作は手動操作であるが,投入,しゃ断ともば
△ Nリ.3N札Tr
∫恥「⊥ 記
「人外【同左
FA
鼠働
・人†叫+∫Y
52F:
MCB46DV
】,6()OAF
軸r5げヱ七万■-
絶入外同左
絶入外同左
記入外同左
言己
入
空±同:左ご
記入外向左
・三蓑4】5〉訟0托A
岩
「てこ丁忘△C・:
ず)55え与a乳。)
卜JCBミ4[ヰ60V
l_600AF
LICB(4P斗60V
絶入外周左
非常[岡コンセント
伯怖安動力
一群電灯引
一照電灯∴り
「蝦動力ほ
一肌m動力〓
電灯.コンセント似
電灯、]ンセント〓
同左
注:主な略語説明 CT=計器用変流器
Pro.F=プロテクタ叫ヒューズ
PT=計器用変圧器
EF=筒形ヒューズ
魯=周波数計
⑨=電圧計
S()=静電蓄電器S):=シリーズリアクトル
SS二=セクションスイッチ
R=抵抗器
記入外同左
‥八
T
T
C
記入外向右
甘乙=電力計
唾:・=力事計
旬電流計
極目)ニ積算電力計
MCB:=テイクオフLや鯨器
ACG=交流発電機
NW.T「=ネットワーク変圧器
VS二電圧計切換開閉器
AS=電流計切換開閉器
ZCT=零栢変流器
図2 スポットネットワーク受電設備単線接続図 り氾8kVAX3バンク,非常用発電設備500kVAの例を示す。
18
「
しヽ+
「H‖′ Pro.F
汁仙ル.伽N川
†
00叫N
00門人N
FOT・
▲T
FOT-
ロリハ>Pl
図4 分離形スポットネットワークレイアウト 変圧器キユーピク
ルと,プロテクタ装置,テイクオフ装置を分離配置した例である。
ねで急速に動作し,手動操作時間の相違によって開閉特性が
変わることはない。
4.2 ネットワーク変圧器
変圧器はスポ\ソトネットワーク受電方式の特質上,年数回
の130%の過負荷運転を8時間行なえるようになっている。
まれに抽入変圧器が使用されることがあるが,多くはビル内
での防災上の観点から乾式変圧器が使用される。近年,信頼
一性,保守性に優れたレジンモールド変圧器(詳細は本特集号の
スポットネットワーク受電設備 725
「レジンモールド変圧器+を参照されたい)が開発され,ネット
ワーク変圧器にも採用されるようになった。
4.3 プロテクタ装置及びテイクオフ装置
プロテクタ装置は,スポットネットワーク受電設備の心臓
部とでもいうべきもので,ネットウークリ レ耶,プロテクタ
しゃ断器,プロテクタヒューズなどを内蔵している。テイク
オフ装置は幹線用配線しゃ断器(2,000kVAX3バンク以上で
はテイクオフヒュmズを組み合わせる)で配電線保護を行なう
ものである。
装置の形態は,縮小化のニーズにこたえて一次断路器,ネ
ットワmク変圧器,プロテクタ装置及びテイクオフ装置を一
体構成とした一体形(図5)と,変圧器キユーピクルと,プロ
テクタ装置,テイクオフ装置を別列盤とした分離形がある。
プロテクタしゃ断器には,三相4線式配電線での中性相の
開閉を容易にした4極気申しゃ断器(図6)が使用され,表1
に示すようにBノた短絡時,他回線のプロテクタヒューズが保
護しゃ断するまでの過電流に耐えるよう,60kA O.7秒,102kA
O.7秒などの特別な短時間電流性能を持っている。
プロテクタヒューズ,テイクオフヒュⅥズはJEM-1325(1974)
を適用して製作されている。必要なしゃ断容量は,プロテク
タヒューズでは100kAを超えることはないが,大電流しゃ断
の必要なテイクオフヒューズと共用とし,200kAとしてある。
同 スポットネットワークプロテクタの機能
スポットネットワーク受電方式は,前述のように供給信頼
度の高い方式である反面,他の需要`家にかかわる特別高圧配
電線変圧器の事故に対しても,事故区間除去のために当該バン
クをしゃ断する必要があり,事故の復旧とともに受電しなけれ
ばならない。このような運転操作が繁雑になることに対処して,
CHd1.240l
W′山、、∧一室NW絶縁母線
11
排気風洞 「 「 (納入タり\\
1+○\ 1
LDS操作器
1,800
l'\声 喜子‾‾丁
,甘2
アース母線
ヽ
2,000
l
LDS :l
I
3
上
pro.ACl
2懲+
l
l
賂
⊂⊃
の
卜こ
点
検通路
NW
CT
MOF
CT
l / l
NW
モーノ
50
ドTRkVA
(
[コ
田口,B制御器
具
L__+Pro
Fl 1
】(‾‾、、1一ユh
;lく⊃ l
1,400 600
1,4002,000
3,400 ′
燕耗
l 1 1 l 川l l
く=I
○
の
く⊃
(=)(X)
N
NP
TOF
?
「▼‾「
NP
TOF
?
「‖
NP
Pro.
¢「▼▼「
+▼、_J ⊂>
く=〉
qN
¢
「-】「
+_____+
+ ▼▼+ + __ +
800 800 800
2,400
TR引出余地(最小) ACB引出余地
(a)側 面 図
図5 一体形プロテクタ装置構造図 高密度実装による保守性の低下を防ぐため,内部に点検通路を設
けている。
(b)正 面 図
19
726 日立評論 VO+.59 No.9=977-9)
表l事故時の短絡電流と機器定格 回路のどこで短絡事故が発生Lてもプロテクタヒューズの保護L
や断までの過電流に耐えるよう設計されている。
ネット ワーク変圧器容量(kVA)
1.000×3 1,500×3 2,000×3 2,000×4
ネ ッ ト ワーク変圧器イ ン ピーダンス(%) 5、5.5 7.5~8.25 7.5~8.25 7.5~8.25
短
絡
事
故
時
電
流
20kV
側短絡
A点
LDS定格短時間電流 24kA l秒 24kA l秒 24kA l秒 24kA l秒
Jl(対称値)(kA)
よ2(対称値)(kA)
24
0.35~0.32
24
0.36~0.33
24
0.48~0.44
24
0.53~0.48
P「・CB定格Lや断電流(kA)
ヱ■3(対称値)(kA)
50
17.8~16.4
50
柑.3~16.9
50
24.1~22.0
50
26,6へ24,4
変圧器
二次短絡
B占
Pro・F定格Lや断電流(kA) 200 200 200 200
よ1(対称値) (kA) 27.3~24,8 27.3~24.8 36.1~32.9 36.1、32.9
P「0.CB定格短時間電流
J5(対称値)(kA)
50kAl秒
497へ46.5
60kAO.7秒50kAll秒
53,8~50.5
102kAO,7秒
50kAl秒
69.0~64.9
102kAO.7秒50kAl秒
94.1~88.8
心7(対称値)(kA)
∠り(対称値)(kA)
21.9~20.3
5.9
22.4~20.8
8.9~g.0
28フ~26.6
11.5~11.8
26,5~24.5
14,7-14,9
フィーダ
短絡
C点
TOF定格Lや断電流(kA)
~8(対称値)(kA)
∠++~d+∠7(対称値)(kA)
り,机上7(対称値)(kA)
~9(対称値)(kA)
80.6~74.6
73.9へ67.9
24.6~22.6
6.7
84フ~78.6
74.6~68.5
24.9~22.8
10.1
200
110.1~102,4
96フ~89.0
32,2~29.7
13.4
200
143.9~134.0
126,0~116.2
31.5~29.0
17.9
計算
条件
20kV短絡容凱000MVA(Jし雷獣ス)(%) 0.100 0.150 0.200 0.200
Trインピーダンス(定格kVAベース)(%) 5㌧5.5 7,5~8.25 7.5~8.25 7.5~8.25
プロテクタインピーダンス(定格kVAベース)(%) 0.35 0.44 0.53 0,53
電動機発電効果(Trl台当たり定格kVAベース)(%) 62・2%(動力負荷はTr容量の75%とし,稼動率60%,Jd''=28%)
表1の付図よ1主上しDS LLDS A LDS
′ A†
エ2・Tr
Tr
~3言ご宗:0・Fpro・F
Tr
Pro.F
軋OT;ェ5NW.CT
卦ニ0`CB。,嘗iて二0-CB
NW.C
参,Pro・C
CTi己7
・一TOF ネットワーク母線ヽ
l柏
i乙阜 M
C
歩㌦㌦熟幣
T
B
図6 500V2′000A4極気中Lや断器 プロテクタしゃ断器にマッチL
たしゃ断性能と,耐短時間電流性能を持っている。
20
次の三つの機能により停電,復電に対する運転操作が自動化
され,努めて仝バンクの並列運転を行なうようになっている。
5.1逆電力しゃ断弓幾能
特別高圧配電線のうち1回線に短絡事故が発生した場合,
電力会社変電所のしゃ断器はもちろんしゃ断するが,他の回
線よりネットワーク母線を通して電力が短召洛点に回り込む
(表=こおけるZ3)ので,事故回線につながっているプロテク
タしゃ断器を,ネ、ソトワ▼ク主リレーの引外し側動作(図7)
により閉路する。特別高圧配電線の事故が地終車故の場合,
変圧著畏二次での通電流はケーブルの充電電流だけで,有効分
は変圧器の無負荷才員だけとなる。ネットワーク主リ レーはこ
の微少な連電力でも動作するよう最小動作電力はネットワー
ク変圧器だけの励磁電流の有効分で,しかも電源電圧が定格
の90%に下がった場合としている。
5.2 差電圧投入機能
逆電力しゃ断によりプロテクタが閉路しているとき,事故
復旧により送電されてきたときプロテクタを自動投入する。
例えば,3バンク中1バンクが休+Lして2バンクのネ、ソト
ワーク変圧器が運転し,′なる負荷電流をiずつ分担しているとき,閉路中のプロテクタの極間電圧』Ⅴはほぼiによる変圧器のインピーダンス降下となり,∫より変圧器のインピー
ダンス角tan‾1ズr/月rだけ進み位相となる。この』Ⅴと同相電
流iがネットワ【クCTの三次巻線に流れ,ネットワーク主
リ レーに二次電流を供給する(図8)。
ネットワーク主リレーの投入側接点の位相特性は,リレー
単体では最大感度位相角が進み3度の図9のAなる特性とな
るが,閉路中のプロテクタの極間電圧で応動するときの負荷
電流∫と力率角の関係で描くと,iは∫よりtan‾1ズγ/月Tだ
け進むので図9Aの特性をtan‾1ズr/月Tだけ遅れ方向に回転
させた図9Bの特性となる。
スポットネットワーク受電設備 727
90度
180
/送電力\、受電
\
不
動作
\
動作
\進
笹 i \
み
0度3度†
\
JJl又
遅れ
/
,
90度
図7 ネットワーク主リレー引はずし特性 特別高圧配電線の地絡
事故時のケーブル充電電流に対Lて,動作感度が低下Lないよう最大感度位相
角を進み3度としてある。
1
0.
No.1 No.2 No.3
NW.TrNW.T「
ギT
児r
NW.Tr
∬rズr欝芽芳タンス尺r如変圧器抵抗
ナナNW.CT
ネットワーク
主リレー
67S
PT
78Sネットワーク
位相ルー
B
PT
)P
ヱ
R
「0,C
閣
』∨ 22
P「0.CBPro.CB
)閉)閉
ネットワーク母線
』∨ 負荷電流
J
t即rl且月r
匡18 差電圧‡受入書見明図 負荷電流Jに比例Lて発生する閉路中のプロ
テクタ極間電圧dVにより,ネットワーク主リレー位相リレーを動作させる。
柑0
90
1l
を蒜1Jてコ、C
度A
最大感度位相角進み3度
動作\Ⅰ
Bネットワーク主リレー
特性 投入特性 最大感度位相/
最大感度位相角・・‥・・・
進ム遍0-ぐa。-1旦肋
不動作
寧
/
角==遅れ(ta〔-1些-3d)/助.
\
進み1又
0度
膚\
不動作 、こア仰∫投入可能領域
Ⅳ
遅れ80度
/
′・・′・・・//′′′・・′・/・・・′・∠/′/
//′/′′■■`・・ノ動作
ロⅠ
9
れ
/
0度
図9 差電圧投入特性説明図 ネットワーク主リレー投入特性Bとネッ
トワーク位相リレー特性CのAND条件で投入されるので,スマッジング部分が
才芸入可能領土或となる。
ここでJがⅠ,Ⅳ象限にあるときが受電方向であー),ⅠIl象
限でネットワーク主リ レ【が動作できるということは,逆電
力状態でも投入側接点が閉路することになり,投入後直ちに
逆電力しゃ断が行なわれて,プロテクタは投入と引外しを繰
返すことになる。このような不具合を防止し,負荷力率角が
進み10度から遅れ80度までの適正か状態で投入操作を行なう
べく,ネットワーク母線電圧に対する』Ⅴの位相角で応動する
ネットワーク位相リ レー(図9のCの特性)を設けて主リレー
とのAND条件で投入操作を行なう。
5.3 無電圧投入1幾能
全回線が停電している状態(ネットワーク母線が無電庄のと
き)でいずれか1回線でも復電すると,その回線のネ、ソトワ∽
クプロテクタは自動的に投入される。
l司 保護協調
図川に保護協調カーブの一例(1,000kVAX3バンク)を示す。
以下,本例に基づいて説明する。
6.t 特別高圧配電線短絡事故
A点事故時,故障回線のプロテクタヒューズを通過する電
流は表lにも示すように16.4-17.8kAで,ヒュ廿ズのi容断時
間は1~2秒となりネットワーク主リ レーによるプロテクタ
しゃ断器の閉路動作(0.7秒)が先行する。
6.2 変圧器とプロテクタしゃ断器間の短絡事故
Bl点の場合,故障回線と健全回線の7Dロテクタヒューズ
にi充れる電流に2:1以上の差があり,ヒューズによる選択
しゃ断が可能である。B2点での短絡事i牧では,各プロテク
タヒューズに流れる電流がほぼ等しいため,ヒューズによる
選択しゃ断は不可能である。ニのため,プロテクタ装置の形
態に一体形を採用するなど,プロテクタしゃ断器とヒューズ
間を極力短く したり,絶縁を強化している。
21
728 日立評論 VOL.59 No.9(柑77-9)
103
102
0
(∽)
臣
皆
10
52F3
52F1 52F3
(F-1.600,1,400AT)
52Fヰ
(L-400,400AT)
52F3,F4
短絡電流(74β~80.8kA)
NW.RY十OCRY十タイマ
P「0.FUSE
(2,000A)
ー短絡電流(A)(16.4~17.8kAx3)
短絡電流(日2.C)
(22.6~24.6kAX3)
短絡電流(Bl)
鮭竃CT
》箭抑仰 M
(46.5~49フkAx3)
。呈
≫52F4AT)
(L-400,400AT)
101 102 103 104 105 106
電一流(A)
6.3 低圧配電線での短絡事故
低圧配電線での短絡事故に対し,選択しゃ断が可能なよう
に配線しゃ断器,テイクオフヒューズが選定される。プロテ
クタヒューズはバックア・ソプしゃ断用として位置づけられるが,
低圧側の事故で電力会社のしゃ断器が閉路しないようにプロ
テクタヒューズの溶断時間は0.5秒以下に設計されている。
8 スポットネットワーク受電方式の配慮すべき問題
7.1非常用自家発電回路との接続方法
非常用自家発電機からの供給方法には,
(1)ネ、ソトワーク母線に接続する方法
(2)二重母線にて切り換える方法
があるが,スポットネ、ソトワーク受電設備においては,
(1)ネットワーク母線に直接接続する方法ではインターロッ
クが褐雉となること。
(2)仝停電でなく,1バンクだけ残ったときのパックアップ
運転も考慮する必要があること。
などの理由により図2に示すように二重母線で切り換える方
法が多く手采用される。
7.2 エレベーター回生電力による逆電力しゃ断
エレベ【ターが全負荷下降運転,あるいは無負荷上昇運転
を行なう場合,特にi成速歯車をもたなし、ギャレスエレベーター
では仝負荷上昇に要する出力とほぼ同じ程度の大きな電力を
電源側に送り出す1)。この回生電力は,昼間の負荷が大きいと
きには受電電力に相殺されて受電電力がやや少なくなる現象で
済むが,夜間の軽負荷時にはネットワーク母線からネットワー
ク変圧器を通して買電へ送電する現象となって表われ(図tl),
仝バンクのネットワーク主リレーが逆電力を検出して全停電
となってしまう可能性がある。
このため,ネットワーク主リレーの逆電力動作時,しゃ断
までの動作に時限を設け,もし全バンクとも逆電力を検出し
ているときは,プロテクタしゃ断器の引はずしをロックする
よう考慮されている。ただし,特別高圧側短絡事故のように
過電i充を伴う逆電力のときは,上記に関係なく瞬時にプロテ
クタしゃ断器を閉路し,故障区分の早期除去を図っている。
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1-
---■
逆方向
点故事
′
正方向
叫
▲・一-
------
貰喜向プ
′
.■■.■■ノ
ネットワーク母線
(a)故障電流
プロテクタし
図10l′000kVAX3バンク
スポットネットワーク受電設
備保護協調図 C点短絡時の
短絡電)充は,各パンクのプロテク
タヒューズに分流するたれ プロ
テクタヒューズの溶断特性は電う充
値を3倍にして描いてある。
や断器A)朋翻ヽ/
ー●ヽ
▲一一一
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ネットワーク母線;l】
l
Mエレベータ
(b)回生電流
図Il故障電流と回生電;充 故障電流は当該パンクだけが逆方向となる
のに対Lて,回生電流は全パンクが逆方向となる。
l司 結 言
以上,スポットネットワーク受電設備の計画方法,機能,
及び新しい構成機器について紹介した。本稿がビル用受変電
設備の計画,運転保守に携わっておられる関係各位に対し,
多少なりとも参考になれば幸いである。
スポ、ソトネットワーク受電方式は,本稿で述べた多くの特
長によr)大都市の負荷密集地j或の受変電設備として,今後ま
すます普及していくものと考えられる。
ハードウェアの面からみても,信頼性,運転性及び保守性
向上のためレジンモールド変圧器などの新しい構成機器が開
発されてきており,今後とも需要家各位の御指導によって,
ニーズに直結した受変電システムを提供していきたいと考え
ている。
参考文献
1)長谷川:エレベ【タのための電気設備,電設工業,28(昭51-1)