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浜松医科大学 技術部 Vol.18 平成 30 年度

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Page 1: Vol.18 平成 30 年度 · 会場:さくらインターネット㈱東京支社カンファレンスルーム 対応者:さくらインターネット㈱ 内容: ・さくらのクラウドでSophosUTM

浜松医科大学

技術部

Vol.18 平成 30 年度

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平成 30 年度技術部活動報告

平成 30年度は技術部として以下の活動を行った。

第 1回技術部会 4月 12日 10:00-11:00 看護学科棟2階 中 講義室

30年度の活動計画について 等

第 1回技術部セミナー 7月 12日 15:00-15:50 講義棟3階 302教室

「エクソソームの基本とその応用」

技術部組織改組の中間報告会 8月 30日 16:00-17:00 講義実習棟 3階 305教室

第 2回技術部セミナー 10月 24日 14:00-15:00 講義棟3階 302教室

「実験室での薬品と取り扱いと注意点」

第 3回技術部セミナー 12月 18日 14:00-15:00 講義棟3階 302教室

「新しい in situ hybridization法」、「ZEISS社の無料画像解析ソフトとデジタ

ルカメラ」

第 2回技術部会 12月 18日 14:00-15:00 講義棟3階 302教室

技術部組織改組の説明 等

第 3回技術部会 3月 18日 16:15-16:30 臨床講義棟 大講義室

30年度の事業報告・31年度の事業計画 等

浜松医学生物学技術発表会 3月 18日 15:00-16:15 臨床講義棟 大講義室

1) インターネットの危険性~フィッシング詐欺~

電子情報・映像・機器開発グループ(先進機器共用推進部) 村松 歩

2) 実践的手術手技向上研修の内容と計画

形態解析グループ(細胞分子解剖学講座) 佐藤 駿平

3) キャピラリーDNAシーケンサーの受託業務紹介と次世代シーケンサー講習会

参加報告

機能解析グループ(遺伝子解析) 青木伸太郎

4)平成 30年度 東海・北陸地区国立大学等技術職員合同研修の参加報告

環境管理グループ(医療廃棄物処理センター) 津田 正和

5) 8階共同実験室の主な業務について

形態解析グループ(組織形態解析) 稲葉 勇太

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【学外研修報告】

イルミナ iSchool講習会報告

先進機器共用推進部 青木伸太郎

1. がん変異解析をイルミナシーケンサーと AmpliSeq for illumina ではじめよう

日 程:平成 30 年 11 月 9 日

会 場:イルミナ株式会社 東京オフィス(東京都港区芝5-36-7 三田ベルジュビル22階)

参加者:6 名

プログラム:

がん体細胞変異解析の概要 イルミナシーケンサーの紹介 イルミナのがんパネルの紹介 がん体細胞変異の検出手法(SNV・Short Indel, CNV & Fusion) 核酸の準備方法 がんといった体細胞変異を検出するために必要なシーケンス量 AmpliSeq for Illumina デモデータを用いた解析 AmpliSeq for Illumina の実験概要 デモデータのインポートと BaseSpace を用いた情報解析の実行 情報解析の結果の確認(実験がうまくいったか?) Variant Interpreter を用いた変異・バリアントのアノテーションとフィルタリング

2. TruSeq RNA キットを用いたヒトを対象とした RNA-Seq 解析

日 程:平成 30 年 11 月 16 日

会 場:イルミナ株式会社 東京オフィス(東京都港区芝5-36-7 三田ベルジュビル22階)

参加者:4 名

プログラム:

RNA-Seq 解析の概要紹介 RNA-Seq の概要 文献紹介および研究デザイン例 ワークフローと製品紹介 BaseSpace を用いたデータ解析 RNA-Seq Alignment App によるアライメントと融合遺伝子検出 IGV によるスプライスバリアントの視覚化 Cufflinks による遺伝子発現差解析

イルミナが提供するクラウド環境(BaseSpace)でのデータ解析アプリのハンズオン講習

を通して、次世代シーケンサーから得られたデータの解析内容を理解することを目的に上

記二つの講習会に参加した。両日とも前半は講義、後半は PC 実習だった。

講義では核酸抽出やライブラリー調製に使用するキットの特徴や実験上の注意点、必要

なシーケンス量など実験デザインを考える上での必要な項目の説明が参考になった。

PC 実習ではコマンド操作なしで BaceSpace で使用するアプリの選択、解析条件の入力を

行うことで、データ解析初心者でも手軽に解析ができることが実感できた。

BaceSpace で選択できるアプリや解析方法を確認して、データ解析の学習に活かしたい。

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【学外研修報告】

セキュリティ対策セミナー

先進機器共用推進部 村松歩

日程:平成31年1月25日

会場:さくらインターネット㈱東京支社カンファレンスルーム

対応者:さくらインターネット㈱

内容:

・さくらのクラウドで SophosUTM を使って簡単セキュリティ対策

興安計装株式会社 礒部 良輔氏

・Web サイトの定期健康診断をしていますか?

アイティーエム株式会社 岩城 徹

・攻撃者と同じ手法でサービスを疑似攻撃!助言型・手動脆弱性診断とは?

ゲヒルン株式会社 糠谷 崇志

・完璧に守る、新概念のエンドポイント製品『AppGuard:アップガード』

アイティーエム株式会社 奥田 純太

本セミナーでは、セキュリティ対策について、簡単手軽なツール診断からスマートフォン

アプリを守るセキュリティについて学ぶことを目的とする。

近年サイバー攻撃が注目を集めている。しかしながら日本では情報セキュリティに対す

る対策が十分にされていない。情報システム導入費用のうち、セキュリティ対策費が 10%

以下である企業の割合が 65%を占めている。特にオリンピック等国際的なイベントが開催

される国や都市ではサイバー攻撃の標的になることが多く、今後情報セキュリティについ

て対策することが重要である。

また、攻撃方法についてもクロスサイトスクリプティングや SQL インジェクション、コ

マンドインジェクション等様々な形態のものがあり、CMS の脆弱性が増加傾向にある。中

でも、サプライチェーンによる間接攻撃の被害が米国で発生した。サプライチェーンとは、

様々な企業で生産や調達などの体制を構築し、消費者に製品やサービスを提供するための

プロセスのつながりを指す。IT 業界においては、システム統括会社、コンサルティング会

社、開発会社、保守会社、インフラ設計会社等様々な会社が役割分担をすることで IT サー

ビスを構築している。そのため、一部の会社でセキュリティに脆弱性があった場合、そのサ

ービスを行っている全ての会社及び利用しているユーザーにまで影響を及ぼす。そのよう

なことを起こさないためにもセキュリティ対策は重要である。

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【学外研修報告】

第30回生理学技術研究会

先進機器共用推進部 村松歩

日程:平成31年2月14日〜15日

会場:自然科学研究機構 岡崎コンファレンスセンター

対応者:生理学研究所 大河原浩

内容:

(1日目)

挨拶、

講演:「電子顕微鏡による研究・実験技術・研究環境」

ポスター発表:50 題

自由討論、意見交換

(2日目)

一般口演:12 題

技術シンポジウム:13 題

本研究会は、生理学研究会と合同開催で開催され、全国の大学技術系職員が集まり技術報

告を行うことで、通常業務における工夫や最新技術の報告をするものであり、技術力向上と

他大学との交流を図ることを目的とする。

講演では、生理学技術研究所で電子顕微鏡を使っている先生による研究環境の現状につ

いて話をされた。ポスター発表、一般口演、技術シンポジウムでは、各大学の技術系職員が

発表しており、各分野における技術の課題点や解決方法について議論が取り交わされてい

た。情報分野においては、WordPress よりも運用コストの低い Hugo による Web サイトの

構築について報告があった。

同じ分野の業務をしている職員との交流を深めることで、自分自身の業務の進め方やあ

り方等について再確認することができた。

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【学外研修報告】

第30回生物学技術研究会

先進機器共用推進部 機器支援部門

技術職員 稲葉勇太

期 間:平成31年2月14日〜15日

会 場:岡崎コンファレンスセンター

日程

2月14日(1階大隅ホール)

挨拶、事務連絡

研修講演「電子顕微鏡による研究・実験技術・研究環境」

ポスター発表と自由討論

懇親会

2月15日(1階大隅ホールと中会議場)

挨拶、事務連絡

奨励研究採択課題技術シンポジウム、一般口演、話題提供

施設見学(希望者のみ)

今回は自然科学研究機構が主2催の第30回生物学技術研究会に参加してきた。

1日目は研修講演、ポスター発表に懇親会が開かれた。2日目は一般講演、奨励研究採

択課題技術シンポジウム、話題提供の発表があった。

さまざまな発表があり、どれも興味深かったが今回は3つに絞って記載させていただ

く。富山大学医薬系技術部の八田氏が発表された「医工連携事業から超音波発生機器を医

療現場に導入させる」、北里大学医学部形態系の中丸氏発表の「代替キシレンに伴う組織

標本作製時の作業工程と作業環境の整備」、国立遺伝学研究所技術課の古海氏発表の「プ

レーイングマネージャーとして、生物系技術職員のキャリアを考える」の3つだ。

「医工連携事業から超音波発生機器を医療現場に導入させる」に関しては主に聴音音波

発生機器の免疫染色標本作製への応用であった。発表では八田氏が開発された超音波発生

機器により、現在数時間かかっている免疫染色が大幅に短縮できるということであった。

この発表は私の所属する形態系実験室の業務とも非常に関連が強く、大変興味深い発表で

あった。将来的にこの機器が商品化され当実験室に導入されれば大幅な業務の効率化を測

ることができると期待される。

「代替キシレンに伴う組織標本作製時の作業工程と作業環境の整備」に関しては主にい

くつかのキシレンの代替品についてのメリット、デメリット及び再生や再利用についてで

あった。当実験室で行っている病理標本の作製でもキシレンを使う機会は非常に多いこと

から大変有意義な発表であった。1 日の標本作製の件数を踏まえて話を詳しく伺ったとこ

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ろ、代替キシレンに関しては当実験室での業務に応用は難しいと思われる。しかし、代替

キシレンや使用済みアルコールの再生、再利用については大変勉強になった。今後の実験

室の運用でも機会があれば是非活かしていきたい。

「プレーイングマネージャーとして、生物系技術職員のキャリアを考える」に関しては

技術職員の「やりがい」「存在価値」「役割」の3点に分けて生物系技術職員のキャリアを

考えるというものであった。この発表に関しては直接自分の業務に関連することではない

が技術職員として働いていく上でこれからのキャリアを考えるのに大変参考になり、上記

の2つとは別の方向性で興味深かった。

上記の発表以外にも自分の関わっていない分野でも興味を持った発表も多く、様々な分

野の方たちとも交流できた。そのような点で大変有意義な研究会であった。

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【学外研修報告】

第 32回東京大学工学部・工学系研究科技術発表会

環境管理グループ 松下 清文

日程:2019 年 3 月 13 日(水)

会場:東京大学 本郷キャンパス 工学部 2 号館

主催:東京大学工学部・工学系研究科技術発表実行委員会

概要:工学部・工学系研究科において、「東京大学工学部・工学系研究科

技術発表会」が開催された。本発表会は、技術系職員が職務上得た技術的

知見などを発表し討論を行うことにより、相互の技術交流を活性化させ

ることを目的としている。 技術系職員個々人に埋没しがちな技術的知

識・経験を全体のものとして共有し、 また、技術の継承の一助とすることを兼ねている。

技術発表会

一般発表:口頭発表・ポスター発表・作品展示

交流発表:駒場キャンパス技術発表会との交流発表

特別講演:大学執行役・副学長、総合技術本部長、前工学系研究科長、

機械工学専攻教授 光石衛「手術ロボットの将来とAIの組み込み」

企画講演:温故知新(技術職員の在り方)東京大学において 2019 年 4 月から実施する「教

室系技術職員の新たなキャリアパスの創設」に関連した企画セッション

講演1:細野米市「技術専門職確立を目指した活動と到達点」

講演2:坂下春「教室系技術職員の新たなキャリアパスの創設について」

口頭発表:平成 30 年度東京大学技術職員研修 内容不明な試薬の分析処理コースの開催

試薬ビン等に残されラベルが剥がれたり文字が判別できない試薬に対して、様々な定性

分析の手法を修得するために開催された技術職員研修について説明があった。

内容不明試薬の分析フローチャート

外部業者に依頼するのではなく学内で分析することにより短時間の分析が可能だが、蛍

光 X 線、ラマン分光、ガスクロマトグラフ質量分析計等の分析装置が必要となり、本学処

理センターでの運用には装置の導入費用、維持費等のコスト面から困難だと感じた。

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企画公演:教室系技術職員の新たなキャリアパスの創設について

①技術専門員の上位職として「上席技術専門員(仮称)」(上位職)を新設する。

②優秀な人材の登用・確保の観点から適正な評価に基づく上位職選考の仕組みを構築する。

③優秀な人材を確保するため一定の要件の下で直接、技術専門職員として採用することを

可能とする。※2019 年 4 月より開始

④②及び③を踏まえ、技術専門職員及び技術専門員の選考について必要に応じて見直す。

技術専門員の選考基準について

(1) 職務に関連する技術系の国家試験(大卒程度以上)に合格した者

(2) 特許取得等の独創的な技術開発を行った者

(3) 学会賞等を受賞した者

(4) 科学研究費補助金等の公募採択型の各補助金を受けた者

(5) 修士以上の学位を有する者

(6) 学会等において職務に関連する論文発表等を行った者

(7) 職務に関連する著作を発表した者

(8) 技術職員研修等において講師の経験を有する者

上位職(上席技術専門員)の選考基準(案)

技術専門職員の選考基準(1)〜(8)に加え

(9) 極めて困難な専門的知識・技術に基づき学生、教員等に技術指導を行った者

(10)職務に関連する極めて特殊、困難な技術を持って技術、文化等の継承に貢献した者

(11)学内外における技術発表会や技術研究会等において企画、立案及び連絡調整において顕

著な貢献をした者

(12)総合技術本部や部局の技術部等の運営に顕著な貢献をした者

※(上席技術専門員)の資格基準における補足

・上席技術専門員選考基準の(1)においては職務に関連する上位の国家資格をもって職務

を遂行する者

・上席技術専門員選考基準の(3)においては学会賞の他、文部科学大臣賞、総長賞、学内外

における職務に関連する技術のコンテストや展覧会等での入賞、技術発表会、技術研究

会における賞を含む

職務の級(技術職員 1-2 級、技術専門職員 3-4 級、技術専門員 4-6 級)平成 31 年 1 月 31 日

質疑応答

1. 技術専門員の選考に関して、現時点で修士の学位を持っていない場合は?

回答→大学側からの修士号取得の補助はできない。

2. 技術専門職員として採用を開始した場合、現行の職員との調整は?

回答→現段階では調整予定はない。