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Word Automation Services 2010 キャパシティプランニングガイダンス

このドキュメントは現状有姿で提供され、このドキュメント (URL などのインターネット Web サイトにある参照先を含む) に記載されている情報および見解は、将来予告なしに変更することがあります。その使用責任はお客様ご自身にあります。

このドキュメントに記載されている例の一部は、例示のみを目的としており、架空のものです。実在する事物とは一切関係ありません。

このドキュメントは、あらゆるマイクロソフト製品に対する何らかの知的財産権をお客様に付与するものではありません。このドキュメントは、内部的な参照目的にのみコピーおよび使用することができます。

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Word Automation Services 2010 キャパシティプランニングガイダンス

Sean Azlin、Chris VincentMicrosoft Corporation2010 年 3 月適用 : SharePoint Server 2010 内の Word Automation Services概要 : この記事では、Word Automation Services 2010 の処理能力計画のガイダンスを提供します。この記事は、Word Automation Services を使用する場合に、ハードウェアと Microsoft® SharePoint® Server 2010 ファームの要件を推定するためにお役立てください。

目次

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テスト ファームの特性............................................................................................................................4

負荷................................................................................................................................................4

ハードウェア設定とトポロジ.............................................................................................................4

データ セット..................................................................................................................................6

テスト結果.......................................................................................................................................7

推奨事項..............................................................................................................................................11

シングル サーバー ファーム............................................................................................................11

基本的な Word Automation Services ファーム...............................................................................12

高度なトポロジ..............................................................................................................................12

スループット目標の見積もり...........................................................................................................20

パフォーマンスとスケーラビリティのトラブルシューティング.................................................................21

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テスト ファームの特性

負荷Word Automation Services のテストは、以下の変動要素が変化した場合にさまざまなファーム構成がどのように挙動するかについて予測するための参考資料として行われました。

ファーム内の Word Automation Services 対応アプリケーション サーバー数

Word Automation Services 対応アプリケーション サーバーあたりのアクティブな変換プロセス数

Word Automation Services データベース内のアイテム数

この記事に記載されている処理能力やパフォーマンスの数値は、現実の環境での数値とは異なることに注意してください。記載されている数値は、適切な規模の環境を設計するための出発点を提供するためのものです。最初のシステム設計を完成したら、その構成をテストして、システムが環境内の諸要素をサポートしているかどうかを判断してください。

テストの定義このセクションでは、この記事のテスト シナリオを定義し、各シナリオで使用されたテスト プロセスの概要を提供します。テスト結果や固有のパラメーターなどの詳細情報は、この記事で後述するテスト結果のセクションに示します。

表 1: この記事のテストの定義

テスト名 テストの説明

スループット スケール

1. SharePoint ライブラリを作成し、いくつかの有効な OpenXML ファイル (.docx) を格納します。

2. ステップ 1 のライブラリをインプット ライブラリとして使用して、変換ジョブを作成し、開始します。

3. 変換ジョブが完了したら(つまり、すべての変換項目が成功または失敗したら)、Word Automation Services データベース内の結果を使用して、変換を行う際のサービス全体のスループットを判定します。

SQL サーバー データベース ファイル サイズ

1. SharePoint ライブラリを作成し、いくつかの有効な OpenXML ファイルを格納します。

2. 変換ジョブを開始およびキャンセルしてデータベースにデータを格納します。変換ジョブを完了させる必要はありません。

3. データベースの LDF ファイルと MDF ファイルのサイズを記録します。

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ハードウェア設定とトポロジラボ ハードウェア高度なテスト結果の詳細を提供するために、複数のファーム構成を使用してテストを行いました。ファーム構成は、1 ~ 7 台のアプリケーション サーバーと、Microsoft SQL Server® 2008 データベース ソフトウェアを実行する 1 台のデータベース サーバーです。すべてのサーバーは 64 ビットでした。

テストで使用したハードウェアの詳細を次の表に示します。

表 2: Word Automation Services テスト トポロジのラボ ハードウェア詳細

コンピューター名 フロントエンド Web サーバー/アプリケーション サーバー 1

アプリケーション サーバー 2 - 7

SPSQL

役割 フロントエンド Web サーバー + アプリケーション サーバー (共有)

アプリケーション サーバー (専用)

SQL サーバー クラスター (1 台のコンピューター)

プロセッサ [email protected] GHz [email protected] GHz [email protected] GHz

RAM 8 GB 8 GB 16 GB

オペレーティング システム

Windows Server® 2008 SP2 x64

Windows Server 2008 SP2 x64

Windows Server 2008 SP2 x64

ストレージとジオメトリ (SQL Server ディスク構成を含む)

6 + 75 + 590 GB 6 + 75 + 590 GB 6 + 75 + 460 GB

NIC の数 2 2 2

NIC 速度 1 ギガビット 1 ギガビット 1 ギガビット

認証 NTLM NTLM NTLM

ソフトウェア バージョン

4762.1000 4762.1000 SQL Server 2008

SQL Server インスタンスの数

該当なし 該当なし 1

ロード バランサーの種類

NLB NLB  該当なし

ULS ログ レベル ミディアム ミディアム ミディアム

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テストには、専用のフロントエンド Web サーバーを使用していません。テストの実施に使用したフロントエンド Web サーバーがアプリケーション サーバー 1 を兼ねています。SharePoint フロントエンド Web サーバーは変換の処理に使用されないため、これは、Word Automation Services 専用のトポロジでは珍しいことではありません。フロントエンド Web サーバーを置いたとしても、カスタム SharePoint ソリューション (カスタム Web パーツなど) を介して変換ジョブを作成することしか役割はありません。SharePoint ソリューションが適切に動作するために、フロントエンド Web サーバーによって応答性を維持する必要がある場合もあります。

この Word Automation Services テスト ファームでは、フロントエンド Web サーバー/アプリケーション サーバー 1 で簡単な C# アプリケーションを使用して、テスト用の変換ジョブの作成を随時行いました。フロントエンド Web サーバーの応答性の維持は、このファームの関心事ではないため、このサーバーをアプリケーション サーバーとして使用することに問題はありませんでした。

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トポロジ

図 1: Word Automation Services テスト ファーム トポロジ

データ セットテストに使用されたデータ セットは、次に示す種類の Microsoft Office Word 2007 コンテンツを含む 384 個の異なる OpenXML DOCX ファイルで構成されています。

直接の書式設定を持つテキスト

コンテンツ コントロール

画像

テーブル

スタイル

フィールド

OLE オブジェクト

ハイパーリンク

ブックマーク

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コメント

引用文献

これらのファイルのサイズは 20 KB ~ 8.8 MB、平均は 1 ファイル 225 KB でした。これら 384 個のファイルを複製して、約 20,000 ドキュメントのライブラリが作成されました。作成されたライブラリは、各テストの実行時にインプット ライブラリとして使用されました。

テスト結果次の表に、SharePoint Server 2010 内の Word Automation Services の結果を示します。各テスト グループに対して特定の変動要素のみを変化させて、ファームのパフォーマンスに対する逐次的な影響を示しています。

スループット スケール

アクティブな変換プロセス スケールのスループットへの影響全体的規模

次の表の 2 つのテストは、1 台のアプリケーション サーバー上でアクティブな変換プロセスの数を徐々に増やしたときに、Word Automation Services のスループットがどのように増加するかを示しています。データは、DOCX と PDF の 2 種類の出力形式について示されています。DOCX 変換は、他の出力形式と比較するためのベースライン スループットを提供し、PDF 変換は、より一般的な変換スループットの例を提供します。

アクティブな変換プロセス数

DOCX

PDF

1 2.72 1.13

2 4.65 1.78

3 5.92 1.99

4 7.02 2.00

6 7.73 1.87

8 9.45 1.64

16 7.91 1.41

24 8.06 1.37

32 7.71 1.37

表 3: アクティブな変換プロセスの増加に伴う 8 コア アプリケーション サーバーのスループットの例

PDF では、アクティブな変換プロセス数を 4 から 6 にしたときに、スループットが減少しています。これは、PDF (または XPS) への変換を行う場合、Word Automation Services にサーバーごとの制限があるためです。対照的に、DOCX のスループットにはこのような制限がなく、アクティブな変換プロセス数が 8 になるまで、スループットは増加し続けます。ただし、アクティブな変換プロセス数がサーバー上のプロセッシング コア数 (この場合は 8 コア) を超えると、DOCX は、別の一般的な制限を受け

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ます。

また、DOCX では、アクティブな変換プロセス数を 4 から 6 にしたときにスループットが例外的に若干向上していますが、これは Word Automation Services では普通の変動の範囲内です。これは、特定の構成でスループットが予想とは異なる場合があることを示すよい例です。

上のデータのグラフを次に示します。

グラフ 1: アクティブな変換プロセスの増加に伴う 8 コア アプリケーション サーバーのスループットの例

アクティブな変換プロセス数が 16、24、32 の場合のグラフは、アクティブな変換プロセス数をプロセッシング コア数より多くすると、アプリケーション サーバーのスループットに実際に悪影響が出ることを明確に示しています。また、特定のアプリケーション サーバーで、サポートされていない数のアクティブな変換プロセス総数を使用すると、変換項目が断続的に失敗しやすくなります。

このデータの主要な注目点は次の 2 つです。

1) PDF への変換では、サーバーあたりのアクティブな変換プロセス数を 1 から 3 に増やしたときに、スループットが最もよく向上します。4 つ以上のプロセッシング コアを持つサーバーで、アクティブな変換プロセスの数を 4 前後より多くすると、実際の PDF のスループットは減少し始めます。これは Word Automation Services の制限によるものです。同じ制限が XPS にも当てはまります。

2) DOCX など他の形式では、アプリケーション サーバー上のプロセッシング コア数を N とした場合、アクティブな変換プロセス数が N 個になるまでは、スループットが大変よく向上します。ただし、この場合、アプリケーション サーバーのアクティブな変換プロセス総数の推奨最大値は、同じ N に対して N-1 です。これについては、「推奨事項」のセクションで詳しく説明します。

アプリケーション サーバー スケールのスループットへの影響全体的規模

次の表の 2 つのテストは、アプリケーション サーバーの数を徐々に増やしたときに、 Word Automation Services のスループットがどのように増加するかを示しています。ファームのアクティブな変換プロセス総数は、「8」に設定しています。データは、DOCX と PDF の 2 種類の出力形式につ

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いて示されています。DOCX 変換のスループットは、ほとんどの出力形式をよく代表していますが 、PDF と XPS のスループットは、PDF 変換のスループットの方がよく表しています。

ト ポ ロジ

DOCX PDF

1x1 9.5 1.64

1x2 17.3 3.25

1x3 23.1 4.81

1x4 32.8 6.52

1x5 39.7 7.87

1x6 45.9 9.50

1x7 52.1 11.48

表 4: アプリケーション サーバー数の増加に伴うファームのスループットの例

次のグラフに示すように、PDF と DOCX のスループットはどちらも、サーバーが追加されるたびに概ね直線的に増加しています。

グラフ 2: アプリケーション サーバー数の増加に伴うファームのスループットの例

次の表は、上のテスト結果に基づいて、Word Automation Services のスループットがどのように増加するかを示しています。

トポロジ DOCX PDF トポロジ DOCX PDF

1x1 該当なし 該当なし 1x1 該当なし 該 当 なし

1x2 82.11 97.57 1x2 82.11 97.57

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1x3 61.05 95.30 1x3 33.53 48.24

1x4 102.11 103.66 1x4 41.99 35.40

1x5 72.63 82.21 1x5 21.04 20.73

1x6 65.26 99.05 1x6 15.62 20.69

1x7 65.26 120.54 1x7 13.51 20.86

表 5: 単一サーバーのスループットの増加率 表 6: 前述のトポロジのアプリケーション サーバー数を Z として、アプリケーション サーバー数が Z-1 の場合のスループットの増加率

これらの数値は、Word Automation Services の特定の運用展開で、スループットがどのように増加するかを示した例にすぎません。これらの表に示した変動は、他の SharePoint ファームでは標準的でない可能性があります。

また、アクティブな変換プロセス総数を「8」に設定したため、PDF の結果は、(表 3 からわかる結果に基づけば) これらのアプリケーション サーバーを適切に設定した場合に予測される数値より低くなっている可能性があります。したがって、表 4 の PDF スループットの数値は、アクティブな変換プロセス総数を「4」に設定することで、大幅に向上する可能性があります。ただし、表 3 に示された結果からもわかるように、この設定は、DOCX のスループットの数値を間違いなく低下させます。以上の所見から得られた注目点は、アクティブな変換プロセス総数の設定値を選択する際は、トレードオフを考慮すべきということです。この記事の「推奨事項」のセクションで推奨されている Word Automation Services の設定では、このトレードオフを考慮に入れて、2 通りの推奨設定を提供しています。

このデータのもう 1 つの注目点は、どの出力形式でも、スケールアウトは Word Automation Services のスループットを向上させることができる優れた方法だということです。ただし、ここで示されているスループットの直線的な上昇が、トポロジの規模の拡大に伴って無限に続く可能性はありません。SQL Server が処理能力の限界に達するなど、やがては何らかのボトルネックが発生します。

SQL サーバー データベース ファイル サイズ

データベース サイズ

次のデータが示すように、Word Automation Services データベースは、データベース内の変換項目あたり 1.58 ~ 0.15 KB のディスク領域を必要とします。

追加項目数 MDF サイズ (KB)

KB/項目

2,304 3,648 1.58

4,608 3,648 0.79

23,040 6,720 0.29

46,080 10,048 0.22

230,400 37,952 0.16

460,800 72,000 0.16

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1,152,000 174,400 0.15

2,304,000 345,408 0.15

3,456,000 515,392 0.15

4,608,000 685,376 0.15

11,520,000

1,707,328 0.15

23,040,000

3,429,568 0.15

表 7: 変換項目数に応じた MDF ファイルのサイズ

このデータの注目点は、最終的に Word Automation Services データベースに追加される変換項目あたり約 0.15 KB の割合で、MDF ファイルのサイズが増加していることです。最初の 50,000 個程度の変換項目は例外ですが、ほとんど変換項目が追加されていない場合、MDF ファイルの合計サイズは明らかに管理可能です。

一般に、Word Automation Services データベースのサイズは、変換項目数を 2,000,000 個以上に大きくしないことが推奨されます。そうしないと、データベースのサイズが増大するにつれて、一部の Word Automation Services ソリューションのパフォーマンスが徐々に低下します。

Word Automation Services データベースからの項目の削除データベースから削除される項目ごとに、SQL Server の LDF ファイルでおよそ 0.2 ~ 0.5 KB のディスク領域が Word Automation Services によって使用されます。LDF ファイルは、SQL Server が Word Automation Services データベースのリカバリー データを保持するために使用します。

削除項目数 LDF サイズ (KB)

KB/項目

2,304 1,856 0.56

4,608 2,624 0.44

11,520 2,624 0.18

23,040 2,624 0.09

46,080 20,416 0.43

69,120 20,416 0.29

115,200 39,936 0.34

172,800 53,248 0.30

207,360 53,248 0.25

218,880 53,248 0.24

228,096 53,248 0.23

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230,400 53,248 0.23

表 8: 変換項目の削除数に応じた LDF ファイルのサイズ

LDF ファイルのサイズは、SQL Server の autogrow 設定が原因で、一定の周期で増大します。この概念については、ここで LDF の増大の詳細を参照してください。

長時間放置すると、LDF が増大し続け、SQL Server がディスク領域を使い果たしてしまう可能性があります。そのため、どのような運用ファームでも、LDF のサイズを定期的に減らすことを検討する必要があります。非常に大きな LDF の処理方法については、ここを参照してください。

推奨事項

シングル サーバー ファームWord Automation Services は、SharePoint Server のシングル サーバー インストール上で実行できます。このサーバーは、フロントエンド Web サーバー、アプリケーション サーバーのほか、Word Automation Services データベースやさまざまな SharePoint データベースのデータベース サーバーとして機能します。

ただし、運用目的ではシングル サーバー ファームを使用しないように強くお勧めします。Word Automation Services、SharePoint、SQL Server がリソースを奪い合う結果、Word Automation Services のパフォーマンスが不安定になります。

基本的な Word Automation Services ファーム基本的な Word Automation Services ファームは、フロントエンド Web サーバーおよびアプリケーション サーバーとして動作する 1 台のサーバーと、SharePoint と Word Automation Services のための SQL Server のインスタンスとして動作するもう 1 台のサーバーの 2 台のサーバーで構成されます。このような構成は、運用 Word Automation Services ファームの最小限のトポロジと考えてください。この基本トポロジからの拡張については、次のセクションで詳細に説明します。

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図 2: 基本的な Word Automation Services ファーム トポロジ

高度なトポロジ基本的な Word Automation Services ファームの処理能力とパフォーマンスを向上させるには、次の 2 つのいずれかを実行できます。既存のアプリケーション サーバーの処理能力を向上させるスケールアップか、トポロジにサーバーを追加するスケールアウトです。このセクションでは、この 2 つの戦略をさまざまに組み合わせたいくつかのトポロジについて、一般的なパフォーマンス特性と推奨設定を説明します。考えられるトポロジをすべて取り上げているわけではなく、これらはあくまで一部の例です。

スケールアウト トポロジ 1: アプリケーション サーバーの追加スケールアウト トポロジでは、アプリケーション サーバーをさらにファームに追加することで、ファームの処理能力を向上させます。表 4 のテスト結果が示しているように、この戦略は、どの出力形式についてもファームの処理能力を向上できる点で優れています。スケールアウトは、既存のサーバーをスケールアップしても Word Automation Services のスループットをそれ以上改善できない場合に適した次の一手です。

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図 3: 3 台のアプリケーション サーバーを備えたスケールアウト Word Automation Services ファーム トポロジ

スケールアウト トポロジ 2: SQL Server への影響の低減Word Automation Services は、独自の SQL Server データベースを保持します。基本的な Word Automation Services ファームでは、Word Automation Services データベースとさまざまな SharePoint データベースの両方が SQL Server の同じ物理インスタンス上に存在します。Word Automation Services は、SharePoint データベースと Word Automation Services データベースの両方に影響を及ぼします。たとえば、コンテンツ データベースから入力ファイルを取得したり、出力ファイルを格納する (SharePoint データベース)、変換が正常に完了したときに変換項目の状態を更新する (Word Automation Services データベース) などの影響があります。

共有データベース サーバーが Word Automation Services と SharePoint の両方でボトルネックにならないように、Word Automation Services データベースをホストする物理データベース サーバーを別個に作成できます。これは、特定のファームで SQL Server が本当にボトルネックになっているかどうかに基づいて、Word Automation Services のスループットと信頼性を改善する場合としない場合があります。

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図 4: 専用 SQL Server を備えた Word Automation Services ファーム トポロジ

特に、使用されるサービスが Word Automation Services だけである場合、小規模ファームでシングル データベース サーバーがボトルネックになることは通常ありません。

スケールアップ トポロジ : 専用 Word Automation Services ファーム 専用 Word Automation Services ファームは、Word Automation Services のスループットを最大にすることができる間違いなく最良のトポロジです。この種のトポロジでは、アプリケーション サーバーのリソースを最大限に活用するために Word Automation Services を「スロットルアップ」することで、ファーム内の各サーバーの処理能力を向上させる必要があります。サービスの限界に達しないようにこのスロットルアップを行うには、いくつかの主要なサービス設定を適切に構成する必要があります。

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図 5: 専用 Word Automation Services ファーム トポロジの例

Word Automation Services を実行するソリューションを使用して多数の小規模な変換ジョブを作成する場合は、ファームの専用アプリケーション サーバーとは異なるフロントエンド Web サーバー上で Word Automation Services ソリューションを実行すると効果的です。この場合、専用のフロントエンド Web サーバーは、アプリケーション サーバーに負荷がかかっている場合でもソリューションの応答性を維持するために役立ちます。上のトポロジ図は、フロントエンド Web サーバーをアプリケーション サーバーと兼用して、変換処理にも使用できるようにした代替トポロジを示しています。このようなトポロジは、Word Automation Services を実行するソリューションが少数の大規模ジョブをたまに作成するだけという場合に適しています。

専用 Word Automation Services ファームは、通常、以下のように設定する必要があります。

PDF/XPS 出力形式の場合

アクティブな変換プロセス総数は、個々のサーバー上の使用可能なプロセッシング コアの数を N として、N-1 または「4」のいずれか小さい方に設定します。

o 例 : ファームのアプリケーション サーバーに 2 つのクアッドコア CPU が搭載されている場合、「4」は N-1 の値 (この場合は「7」) より小さいため、この設定は「4」にします。

o メモ : 表 3 に示されているように、“固定された” 出力形式 (PDF など) へのドキュメントの変換は、サービスの絶対的制限に直面し、PDF/XPS に対して個々のサーバーをスケールアップできる可能性が大きく制限されます。「4」コアは、PDF または XPS に出

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力する際にアプリケーション サーバー上のスループットをちょうど最大化できる値になることがよくあります。この設定値を大きくすると、PDF/XPS ではスループットが実際に減少します。

変換を開始する間隔 (分) は「1 分」に設定します。

開始する変換の数 (変換プロセス単位) は「30」に設定します。

o メモ : この値により、ファーム内の各アクティブな変換プロセスの最大 RPS を 1 秒あたりの変換数 0.5 にすることができます。表 3 と表 4 に示されているように、これは、PDF/XPS 出力形式でファームの最大可能スループットが達成されるようにするための目標として、かなり妥当な RPS です。

DOCX、DOC などの他の出力形式の場合

アクティブな変換プロセス総数は、個々のサーバー上の使用可能なプロセッシング コアの数を N として、N-1 に設定します。

o 例 : ファームのアプリケーション サーバーに 2 つのクアッドコア CPU が装備されている場合、この設定は「7」にします。

o メモ : アクティブな変換プロセス総数は N-1 より大きな値に設定しないようにお勧めします。大きな値を設定した場合は、信頼性と応答性に何らかの問題が発生し始める場合があります。

変換を開始する間隔 (分) は「1 分」に設定します。

開始する変換の数 (変換プロセス単位) は「72」に設定します。

o メモ : この値により、ファーム内の各アクティブな変換プロセスの最大 RPS を 1 秒あたりの変換数 1.2 にすることができます。表 4 に示されているように、これは、PDF/XPS 以外の出力形式でファームの最大可能スループットが常に達成されるようにするための目標として、妥当な RPS です。

スロットルダウン トポロジ : 共有アプリケーション サーバーを備えた運用 SharePoint ファームアクティブな変換プロセスは、最大でも一度に 1 つのプロセッシング コアしか使用しないため、アクティブな変換プロセス総数の設定を各アプリケーション サーバーの利用可能プロセッシング コアの総数より大幅に小さく設定することで、Word Automation Services を “スロットルダウン” できます。したがって、このトポロジでスロットルダウンされたアプリケーション サーバーには、他のタスクまたはサービスに使用できるプロセッシング コアが常に存在します。通常、このことは、Word Automation Services に負荷がかかっているときにアプリケーション サーバーが無反応にならないようにするために役立ちます。

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図 6: Word Automation Services を実行する共有アプリケーション サーバーを備えた運用ファーム トポロジの例

既定では、Word Automation Services のスロットルダウンは、アクティブな変換プロセス総数の設定を「1」にして行われます。この設定は、ほとんどの Word Automation Services 展開では控えめすぎると思われます。一般的なスロットルダウン トポロジでは、以下の設定を使用してください。

PDF/XPS 出力形式の場合

アクティブな変換プロセス総数は、個々のサーバー上の使用可能なプロセッシング コアの数を N として、(N/2)-1 または「4」のいずれか小さい方に設定します。

o 例 : ファームのアプリケーション サーバーに 2 つのクアッドコア CPU が搭載されている場合は、(8/2)-1 = 3 となり、4 より小さいため、この設定を「3」にします。

o 例 : ファームのアプリケーション サーバーに 4 つのクアッドコア CPU が搭載されている場合、「4」は (16/2)-1 の値 (この場合は「7」) より小さいため、この設定は「4」にします。

o メモ : 1 つのプロセッシング コアを未使用にしておくと、追加のプロセッシング コアを一時的に占有する可能性がある Word Automation Services のタイマー ジョブが実行されている場合でも、アプリケーション サーバーを予測性が高い状態にしておくことができます。これはすべてのトポロジに当てはまります。基本的に、これらの設定は、Word Automation Services のピーク CPU 使用率を 50% に制限します。サービスのピーク CPU 使用率をさらに低くするには、この設定値を小さくして、(N/2)-2、(N/2)-3 などにします。

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変換を開始する間隔 (分) は「1 分」に設定します。

開始する変換の数 (変換プロセス単位) は「30」に設定します。

o メモ : この値により、ファーム内の各アクティブな変換プロセスの最大 RPS を 1 秒あたりの変換数 0.5 にすることができます。表 4 に示されているように、これは、適切なスループットが達成されるようにするための目標として、妥当な RPS です。

DOCX、DOC などの他の出力形式の場合 アクティブな変換プロセス総数は、個々のサーバー上の使用可能なプロセッシング コアの数を

N として、(N/2)-1 に設定します。

o 例 : ファームのアプリケーション サーバーに 2 つのクアッドコア CPU が装備されている場合、この設定は「3」にします。

o メモ : 1 つのプロセッシング コアを未使用にしておくと、追加のプロセッシング コアを一時的に占有する可能性がある Word Automation Services のタイマー ジョブが実行されている場合でも、アプリケーション サーバーを予測性が高い状態にしておくことができます。これはすべてのトポロジに当てはまります。基本的に、これらの設定は、Word Automation Services のピーク CPU 使用率を 50% に制限します。サービスのピーク CPU 使用率をさらに低くするには、この設定値を小さくして、(N/2)-2、(N/2)-3 などにします。

変換を開始する間隔 (分) は「1 分」に設定します。

開始する変換の数 (変換プロセス単位) は「60」に設定します。

o メモ : この値により、ファーム内の各アクティブな変換プロセスの最大 RPS を 1 秒あたりの変換数 1.0 にすることができます。表 4 に示されているように、これは、PDF/XPS 以外の出力形式の目標としては、かなり控えめな RPS です。

o メモ : この値を「72」ではなく「60」に設定すると、変換を開始する間隔 (分) で設定されている単位時間 (この場合は「1 分」) あたり短時間の間 (数秒) アプリケーション サーバーのすべてのプロセッシング コアが使用可能になる可能性が高くなります。これは、ファームのニーズによっては有利になる場合があります。この設定値をさらに小さくすると、アプリケーション サーバーのすべてのプロセッシング コアをさらに長時間解放できますが、スループットはさらに低下します。

混在トポロジ : Word Automation Services 対応のアプリケーション サ ー バ ー と非対 応 の ア プ リ ケ ー シ ョ ン サ ー バ ー が混在 す る運用 SharePoint ファームWord Automation Services 対応のアプリケーション サーバーと Word Automation Services 非対応のアプリケーション サーバーの混在トポロジは、他の SharePoint サービスに影響を及ぼすことなく、高い Word Automation Services スループットを実現できる優れた方法です。混在ファームの利点は次のとおりです。

専用ファームと同じ利点があります (専用 Word Automation Services サーバーを使用する場合)。

一部のアプリケーション サーバーは Word Automation Services 用としてまったく使用されないため、他のサービスが Word Automation Services から受ける影響は最小限ですみます。

混在ファームの欠点は次のとおりです。

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共有ファームや専用ファームを使用する場合より多くの物理サーバーが必要になる場合があります。

すべての Word Automation Services アプリケーション サーバーが同じ設定を使用します。

簡単に言えば、すべての混在ファームは、次の 2 つのいずれかの方法で構成できます。

Word Automation Services 以外のアプリケーション サーバーを「スロットルダウンされた」共有 Word Automation Services 対応アプリケーション サーバーと混在させる

Word Automation Services 以外のアプリケーション サーバーを「スロットルアップされた」専用 Word Automation Services アプリケーション サーバーと混在させる

混在トポロジの構成は次のようになります。

図 7: Word Automation Services 専用のアプリケーション サーバーを備えた運用ファーム トポロジの例

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混在ファーム内の Word Automation Services 対応サーバーは、スロットルダウン トポロジの共有アプリケーション サーバーまたはスケールアップ トポロジの専用アプリケーション サーバーのいずれかと同様に設定することで、そのトポロジと同様のスループットを実現できます。

スループット目標の見積もり設定が決まったら、以下の情報を使用して、特定のトポロジの目標となるスループットを判断できます。

アプリケーション サーバーあたりの変換数 / 分 のスループット :(アクティブな変換プロセス総数 * 開始する変換の数 (変換プロセス単位))

変換を開始する間隔 (分)

次の点に注意してください。

上の式の結果は、アクティブな変換プロセスあたり 1 秒あたりの変換数 に換算したときに、PDF/XPS 以外の出力形式の場合は 1.2、PDF/XPS 出力形式の場合は 0.5 を超えないようにする必要があります。この値を超えると、スループットの低下や変換エラーの増加につながる可能性があります。

変換を開始する間隔 (分) の値を大きくし (つまり、Word Automation Services のタイマー ジョブがあまり頻繁に実行されないようにし)、しかもファームの総スループットは維持する必要がある場合は、開始する変換の数 (変換プロセス単位) を変換を開始する間隔 (分) に比例して大きくする必要があります。

o 例 : 管理者が、Word Automation Services のタイマー ジョブはあまり頻繁に実行しないが、Word Automation Services のスループットも変えたくないと考えているとします。それには、Word Automation Services の設定を次のように変更します。

元の設定 : 変換を開始する間隔 (分) は「1 分」 開始する変換の数 (変換プロセス単位) は「72」新しい設定 :

変換を開始する間隔 (分) は「10 分」 開始する変換の数 (変換プロセス単位) は「720」

o メモ : アクティブな変換プロセス総数を変換を開始する間隔 (分) に比例して変更してはなりません。

ファーム全体の変換数 / 分 のスループット :PDF/XPS 出力形式の場合

前述の式の結果に、Word Automation Services が有効になっているアプリケーション サーバーの数を掛けます。これは、表 5 に示されているデータとおよそ一致します。

他の出力形式の場合

前述の式の結果に、Word Automation Services が有効になっているアプリケーション サーバーの数を掛けます。さらに、その結果に 0.65 を掛けます。最終的な結果は、表 5 に示されているデータを反映します。

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パフォーマンスとスケーラビリティのトラブルシューティング

ボトルネックまたは問題

原因 解決策

利用可能なプロセッシング コアがまだある が 、 ア クティブな変換プロセス数を 3 または 4 より 多 く し ても 、 PDF または XPS に変換する際のスループットが 改 善 し ない。

Word Automation Services が 1 つのアプリケーション サーバー上でファイルを PDF または XPS に変換できる速度は、基本的に制限されています。特に、アプリケーション サーバーあたりのアクティブな変換プロセス数を 3 ~ 4 より大きくスケールアップしても、Word Automation Services のスループットを向上させることはできません。アプリケーション サーバーあたりのアクティブな変換プロセス数を増やすと、PDF または XPS 形式に変換する際のサービスのパフォーマンスは、実際には低下します。

アプリケーション サーバーあたりのアクティブな変換プロセス数が 3 ~ 4 に設定されている場合でも、PDF または XPS に変換する際の Word Automation Services のスループットを向上させる必要がある場合は、アプリケーション サーバーを追加すると、コンピューターの仕様が同じと仮定して 100% 近いスループットの向上を実現できます。

また、アプリケーション サーバーあたりのアクティブな変換プロセス数が 4 より大きな値に設定されている場合は、その値を 4 に変更すると、わずかですがスループットを改善できる可能性があります。ただし、これにより、他の出力形式のスループットが大幅に低下する場合があります。

主なニーズが PDF または XPS への変換である場合は、専用の Word Automation Services アプリケーション サーバーを使用しない方が費用効率が高くなる場合があります。代わりに共有サーバーを使用すると、他のファーム サービスに予備のプロセッシング コアを提供できます。

Word Automation Services の設定を変更したら、変換項目が失敗する頻度が増えた。

Word Automation Services の設定を安易に変更すると、サービスの実用上の制限を超えてしまう可能性があります。これは、次のような結果を生じます。

全体的なスループットの低下

変換項目が失敗する頻度の増加

左記の症状は、次のようなシンプルなルールに従うことで修正または防止できます。

アプリケーション サーバーのプロセッシング コア数を N として、アクティブな変換プロセス総数を N-1 より大きな値に設定してはなりません。

また、スループット目標が結果として変化しないように変換を開始する間隔 (分) も調整 (正比例) するのでない限り、開始する

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変換の数 (変換プロセス単位 ) は、 目的 の出 力形式に 対 して「スケールアップ トポロジ : 専 用 Word Automation Services ファーム」で推奨されている値より大きく設定してはなりません。

Word Automation Services の設定を変更したら、他のサービスの応答性が低下した。

アクティブな変換プロセスは、アプリケーション サーバーのプロセッシング コアを最大限に利用することがあります。Word Automation Services のタイマー ジョブも自身のコアで定期的に実行されることを考えると、「スケ ー ル ア ッ プ ト ポ ロ ジ : 専用 Word Automation Services ファーム 」で推奨されているように設定したアプリケーション サーバーは、どの時点でも CPU のほぼ全部を使用する可能性があります。

そ の た め 、 た と え ば 、 Microsoft Office Excel、Microsoft Office Web App などの他のサービスがそのようなアプリケーション サーバーの CPU リソースを要求した場合は、望ましくない待ち時間が生じ、それらのサービスの遅延が長く感じられる結果になります。

Word Automation Services が他のサービスに及ぼす影響を減らすには、次のような対策を講じることができます。

1) Word Automation Services のアクティブな変換プロセス総数をできれば「スロットルダウン トポロジ : 共有アプリケー ション サーバーを備えた運用 SharePoint ファーム 」で推奨されているレベルまでスロットルダウンする。

2) できれば「混在トポロジ : Word Automation Services 対 応のアプリケーション サーバーと非対応のアプリケーション サ ー バ ー が 混 在 す る 運 用 SharePoint ファーム 」で説明されているトポロジと同様のトポロ ジ を 採 用 し て 、 Word Automation Services は使用しないが、他のサービスは使用できるアプリケーション サーバーを追加する。

ファームが一定 時 間 ビジー、オフライン、またはメンテナンス中だった場合に、変換項目がエラー コード 3 で失敗する こ と が ある。

Word Automation Services は 、 通 常 、 Word Automation Services のキュー データベースに追加された変換ジョブが送信後 24 時間以内に完全に処理されることを要求します。変換ジョブのいくつかの変換項目が 24 時間以内に完了しなかった場合は、変換項目がエラー コード 3 で失敗することがあります。次のエラー メッセージが表示されます。

「ファイルを取得する前に付与されたユーザーの権限の期限が切れたため、入力ライブラリからファイルをダウンロードできませんでした。これは、システムの負荷が大きくなっていることを示している可能性があります。再度、ジョブを送信してください。このエラーが繰り返し発生する場合は、システム管理者に問い合わせてください。」

ファームがそれほど長時間オフラインになっていないのに、このエラー メッセージが引き続き表示される場合は、一部の変換ジョブが完了に 24 時間以上かかっている可能性があります。これは、恐らく、ファームが適切に設定されていないか、使用量が処理能力をはるかに上回っていることが原因です。つまり、ファームの処理能力を上げるための対策が必要な時期が来ています。それには、アクティブな変換プロセス総数の設定値を大きくするか (各アプリケー

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ション サーバー上のプロセッシング コア数を N として、N-1 ま で ) 、 そ れ が不可能 な 場 合は 、 Word Automation Services が使用できるアプリケーション サーバーをファームに追加する必要があります。後者は、あまり使用されていなかったアプリケーション サーバーで単に Word Automation Services を有効にするか、物理サーバーをファームに追加することで実現可能です。

どの場合も、「スケールアップ ト ポ ロ ジ : 専 用 Word Automation Services フ ァ ー ム」または「スロットルダウン トポロジ : 共有アプリケーショ ン サ ー バ ー を 備 え た 運 用 SharePoint ファーム 」に従って 、 Word Automation Services を正しく設定してください。

Word Automation Services を実行していると、このソリューションの実行時間が徐々に長くなる。

Word Automation Services オブジェクト モデルの次のメソ ッ ドの 実行時間は、 Word Automation Services データベース内の項目数に応じて増大します。

ConversionJob.GetAllActiveJobs ConversionJob.GetAllJobs

Word Automation Services デー タベ ー スが 、変 換項 目数 2,000,000 を超えるサイズに達しないようにすることをお勧めします。この問題を修正するには、データベースから一部の変換項目を削除します。

ア プ リ ケ ーシ ョ ン サ ーバ ー 数 を スケールアウトし ても 、 Word Automation Services のスループットが改善しなくなった。原因は何か。

ファームにアプリケーション サーバーを追加してもスル ー プ ッ ト が 改 善し な く な った 場 合 は 、 Word Automation Services データベースが置かれている SQL Server のインスタンスが処理能力の限界に達している可能性があります。

WAS アクションごとに、Word Automation Services SQL Server への影響に関連するデータを以下に示します。

WAS アクション

呼び出しあたり RT

項目あたり追加 RT

メモ

Word Automation Services の SQL Server データベースが他のアクティブなデータベースと同じサーバー上に置かれている場合、ほとんどのファームでは 、 Word Automation Services の SQL Server データベースに専用の物理サーバーを提供すれば、ボトルネックとなっている SQL Server を排除できます。

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ConversionJob.AddFile

11 0 SQL Server の IOPS の低下

ConversionJob.AddFolder

9 2 AddLibrary と比べて SQL Server の RT は増加するが、この OM 呼び出しは、一般に AddLibrary より高速です。

SQL Server の IOPS の低下

ConversionJob.AddLibrary

4 2 SQL Server の IOPS の低下

ConversionJob.Start

3 0 SQL Server の IOPS の低下

ConversionJob.Refresh

1 0 SQL Server の IOPS の低下

ConversionJob.CancelJob

1 0 SQL Server の IOPS の低下

ConversionJob.GetAllActiveJobs

1 0 SQL Server の IOPS は、Word Automation Services DB 内のジョブ数に応じて増大する。SQL Server の IOPS は、DB 内のジョブ数に応じて増大する。

ConversionJob.GetAllJobs

1 0 SQL Server の IOPS は、Word Automation Services DB 内のジョブ数に応じて増大する。

ConversionJob.GetItems

2 0 SQL Server の IOPS の低下

各 Timerjob 2 1 SQL Server の

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の実行 IOPS の低下

呼び出しの中には、処理される変換項目数によっては、アクションあたりの SQL Server ラウンドトリップ数およびアクションあたりの追加 SQL Server ラウンドトリップ数に一定のオーバーヘッドを生じるものがあります。

この情報は、Word Automation Services 展開のためのカスタム ソリューションの作成を計画している開発者にも、Word Automation Services を使用することによる SQL Server への影響を検討する必要があるファーム管理者にも参考になります。

ファームをスケールアウトしたところ、タイマー ジョブが次のスケジュールまでに完了していないように見える。

Word Automation Services のタイマー ジョブの実行時間は、ファーム内の Word Automation Services 対応アプリケーション サーバー数に比例して増大します。最終的には、タイマー ジョブが実行を完了するまでに 1 分以上かかってしまう場合もあります。

その場合でも何も対処する必要はありません。SharePoint は、前のタイマー ジョブがまだ実行中の場合は、スケジュールされたタイマー ジョブを開始しません。